JP3856882B2 - ポジトロン断層撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジトロン断層撮像装置に関し、特に、スライスコリメータを後退させ、3次元でのデータ収集を可能としたポジトロン断層撮像装置に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のポジトロン断層撮像装置は、大きく分けて走査装置と寝台、信号処理装置、画像処理装置および操作卓から構成されていた。
【0003】
走査装置は、たとえば、シンチレータ、光電子倍増管および電子回路からなる検出器をリング状に配置したリング検出器を8リング分連結した検出器リングと、該検出器リングを支持してシンチレータのサンプリング間隔を縮めるための動作を与える機構と、検出器リング全体を前後に傾斜させる機構等とからなる。
【0004】
寝台は、たとえば、X線断層撮像装置等に用いられる片持ち支持方式のテーブルであり、被検体を載せたテーブルの前後送りおよび上下移動機構を有する。
【0005】
信号処理装置は、光電子倍増管出力パルスの増幅、ポジトロン消滅ガンマ線(以下、消滅ガンマ線と略記する)を検出したシンチレータの認識、および、パルス波高弁別による散乱ガンマ線の除去等を行う装置である。
【0006】
画像処理装置は、信号処理装置の出力に基づき、消滅ガンマ線を同時に検出した検出器対を決定する同時計数回路と、消滅ガンマ線を同時に検出した検出器対の出力に基づいて、消滅ガンマ線発生位置を特定した後、被検体を基準とする座標位置に変換するデータ変換回路と、同時計数した回数を変換後の座標位置に対応するメモリ空間に蓄積するメモリ回路と、操作卓からの指示に基づき、メモリ回路に蓄積されたデータを元に被検体の断層画像の再構成演算を行う画像再構成演算回路とから構成される。
【0007】
次に、図4に従来の検出器リングの概略構成を示す断面図を示し、以下、図4に基づいて、従来のポジトロン断層撮像装置の検出器リングについて説明する。
【0008】
図4に示す検出器リングの断面図は、被検体の体軸と平行となる平面で検出器リングを切った場合の断面であり、シンチレータ41をリング状に配置したリング検出器を8リング連結した検出器リングである。
【0009】
図4に示すように、従来の検出器リングは、シンチレータ41の前面にスライスコリメータ42が配置されている。このスライスコリメータ42は、シンチレータ41に入射する消滅ガンマ線の方向に制限を加えることにより、発生位置の異なる消滅ガンマ線の偶発同時計数等を防止している。
【0010】
このときの消滅ガンマ線の同時計数および感度分布を示したのが図5であり、特に、図5(a)は図4に示す検出器リングでの同時計数を説明するための図であり、図5(b)は図4に示す検出器リングを用いた場合の被検体の体軸上での感度分布を説明するための図である。
【0011】
図5において、11aは同一リング内での同時計数(LOR:Line ofResponse)、11bは隣接するリング間での2本の同時計数、10aは体軸上に沿って点線源を走査した場合の検出器リングの感度分布を示す。
【0012】
図5(a)に示すように、従来のポジトロン断層撮像装置は、11aで示す同一リング内での同時計数と、11bで示す隣接するリング間での同時計数を測定するようにスライスコリメータ42が設定されていた。
【0013】
なお、11aで示す同時計数はダイレクトスライス、11bで示す同時計数はクロススライスと呼ばれており、特に、11bで示す2本のクロススライスは通常加算されて1つのスライスデータ(単に、スライスと記してもよい)とされる。
【0014】
したがって、その感度分布は図5(b)に示すように、検出器リングの両端に位置するシンチレータ41で低く、他のシンチレータ41すなわち検出器リングの内側に位置するシンチレータ41では、その感度はほぼ同一となっていた。なお、通常のクロススライスの感度は図4のLに依存し、ダイレクトスライスの約1.5倍程度に設定されることが多いが、ここでは、これらをほぼ同程度とみなす。
【0015】
次に、図6に3チャンネルからなるデータ変換回路およびその出力回数を記憶するメモリ回路の概略構成を示すブロック図を示し、以下、図6に基づいて、計測データの収集方法を説明する。
【0016】
データ変換回路61は、消滅ガンマ線を同時に検出した検出器対の出力に基づいて、消滅ガンマ線発生位置を特定した後、被検体を基準とする座標位置に変換し対応する3チャンネルの出力にデータを出力するデータ変換部62と、メモリ回路66でのデータの数え落としを防止するための3チャンネル分のFIFO(Fast In Fast Out)63,64,65とから構成される。
【0017】
メモリ回路66は、メモリ空間を3チャンネル分に分割した1ch〜3chのメモリ67〜69からなる。
【0018】
このとき、従来のポジトロン断層撮像装置では、前述するように、各リング検出器間でのデータ数(点線源を基準とするスライス数)に大きな差がなかったので、1ch〜3chの各メモリ67〜69はそれぞれ5スライス分のデータが格納されるように割り振られていた。
【0019】
すなわち、ダイレクトスライス11aとクロススライス11bとを合計した15スライスを、たとえば、下記の表1に示すように、それぞれメモリの1チャンネル当たり5スライス分のデータを格納するように、1〜3chの各メモリ67〜69が割り振られていた。
【0020】
【表1】
Figure 0003856882
【0021】
ただし、表1中の位置(P1〜15)は、被検体の体軸上での点線源の位置、すなわち、図5(a)のダイレクトスライス11aおよびクロススライス11bと体軸とがそれぞれ交わる位置すなわち交点を示したものである。
【0022】
前述するような、同一リング内および隣接するリング間のみでの計測を対象とする、いわゆる、2次元データ収集モードのポジトロン断層撮像装置に対して、近年では、検出器リングでの消滅ガンマ線の検出感度の向上を目的とした3次元データ収集モードのポジトロン断層撮像装置が普及している。
【0023】
この3次元データ収集モードのポジトロン断層撮像装置は、スライスコリメータ42なしで同時計数を行う装置である。
【0024】
3次元データ収集モード時、すなわち、スライスコリメータなしのときの消滅ガンマ線の同時計数の組み合わせ数および感度分布を示したのが図7であり、図7(a)に示すように、スライスコリメータなしの場合、同一の体軸上に置かれた点線源の位置に依存して収集できる同時計数LOR(11d)が増加する。すなわち、同一のシンチレータ41を使用した場合であっても、検出器リングの感度を向上でき、感度は通常4〜5倍程度向上する。
【0025】
このときの感度分布を示したのが図7(b)であり、この図から明らかなように、検出器リングの中央部分なるに従い、感度が大きく向上する。
【0026】
一方、3次元データ収集型のポジトロン断層撮像装置では、検出器リングの感度が向上し計数率が増大することに伴い、計数率特性が劣化して画像の定量性が損なわれることが一般的に知られている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前記従来技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0028】
従来のポジトロン断層撮像装置は、2次元でのデータ収集を対象としていたので、スライスコリメータ42を後退させその高さを低くした場合、あるいは、スライスコリメータ42を取り除いてしまった場合、図7(b)に示すように、各リング検出器間での感度すなわちLOR数が大きく異なり、計測される消滅ガンマ線の同時計測数が大きく異なることになる。
【0029】
このときの、各点線源の位置と該位置に対応するスライスとの関係を示したのが下記の表2である。
【0030】
【表2】
Figure 0003856882
【0031】
一方、従来の画像処理装置のデータ変換回路61は、データを対応する座標位置に割り当てられたメモリ67〜69に出力することになるが、このとき、各メモリ67〜69に割り当てられている座標位置すなわち消滅ガンマ線が発生した位置に対応する各メモリ67〜69は、前述するように点線源を基準として決定している。
【0032】
したがって、3次元データ収集型のポジトロン断層撮像装置では、特定のチャンネルのメモリにデータが集中することになる。すなわち、被検体の体軸方向を点線源の基準として、各メモリが並列となるように設定した各メモリ67〜69間での計数率が大きく異なることになるので、メモリ67〜69でのデータの書き込み/読み出しに際して生じるデータの数え落としの数に差が生じてしまうという問題が生じ、その結果、再構成画像が劣化してしまうという問題があった。
【0033】
本発明の目的は、測定値すなわち同時計数のデータを記憶するブロック間での計数率を平均化することが可能なポジトロン断層撮像装置を提供することにある。
【0034】
本発明の他の目的は、測定値の再構成によって得られる画像の定量性を維持することが可能なポジトロン断層撮像装置を提供することにある。
【0035】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0036】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
【0037】
(1) ポジトロン消滅ガンマ線の検出器をリング状に配置したリング状検出手段を被検体の体軸方向に2リング以上配列した検出手段と、前記検出手段の内で同時計数が検出された検出手段の位置に対応する計測値出力手段と、記憶領域がブロックに分割されており、前記ブロック毎に入力される座標値毎の入力回数を数えて記憶する記憶手段とを具備するポジトロン断層撮像装置において、
前記計測値出力手段は、前記記憶手段の各ブロックに対応する前記リング状検出手段間毎の同時計数の組み合わせ数が等しくなる組み合わせを記述した組み合わせテーブルを格納するテーブル格納手段を具備し、前記計測値出力手段が前記テーブル格納手段の組み合わせテーブルに基づいて、それぞれ検出手段の位置に対応させ、前記座標値を記憶手段に記憶させていることを特徴とする。
【0038】
前述した手段によれば、まず、従来と同様にスライスコリメータを用いて同時計数を計測する2次元データ収集モードと、スライスコリメータを後退あるいは使用しないで同時計数を計測する3次元データ収集モードとで、それぞれのデータ収集モードにおけるリング状検出手段に対応する間毎の同時計数の組み合わせ数が等しくなるような組み合わせを予め作成し、この組み合わせテーブルをテーブル格納手段に格納しておく。
【0039】
ここで、ポジトロン断層撮像装置での計測を行うに当たり、たとえば、作業者がスライスコリメータの有無、すなわち、2次元データ収集モードでの計測であるのかあるいは3次元データ収集モードでの計測であるのかを入力する。
【0040】
測定値出力手段は、被検体から放出されるポジトロン消滅ガンマ線の同時計数を検出した検出器の座標位置を出力する際に、テーブル格納手段に格納されるテーブル値の内、作業者によって入力されたデータ収集モードに対応するテーブル値に基づいた出力端子、すなわち、ブロックに前述の座標位置を出力することにより、リング状検出手段のリング数を多くした場合であっても、各ブロック毎のLOR数を等しくできる。
【0041】
したがって、特定のブロックに同時計数が集中することによる各ブロック毎の数え落としを平均化できるので、3次元データ収集モード時における測定値すなわち同時計数のデータを記憶するブロック間での計数率を平均化できる。
【0042】
また、記憶手段の各ブロック間の計数率を平均化できるので、測定値から再構成演算によって得られた被検体の断層像(断層画像)の定量性を維持できる。
【0043】
以下に、本発明のポジトロン断層撮像装置のテーブル格納手段に格納する3次元データ収集モード時のテーブル値の決定方法を説明する。
【0044】
(テーブル値の決定方法)
図3は、テーブル格納手段に格納する3次元データ収集モード時のテーブル値の決定方法を説明するための図であり、特に、図3(a)はリング検出手段を8リング分連結した検出手段で同時計数を計測したときの感度分布すなわちLOR数を示す図であり、図3(b)は各交点P1〜P15において取り得る同時計数の数すなわちLOR数を示す図である。
【0045】
ただし、この図3における感度分布は、便宜上、連続分布として表示する。
【0046】
図3において、1R〜8Rはリング検出手段、P1〜P15は8リング分のLORと被検体の体軸とが交差する交点、10bは各交点P1〜P15に点線源を置いたときに得られる感度分布を示す。
【0047】
このとき、検出手段の感度分布は、一様な線源分布に対する同時計数の組み合わせ数すなわちLORの組み合わせ数(前述の表2に示す)と比例するので、検出手段の計数率特性も同時計数の組み合わせ数と比例することになる。
【0048】
したがって、計数率特性を平均化するためには、データ収集モードに応じて、記憶手段の各ブロック当たりの同時計数の組み合わせ数を均一に分配することによって、計数率特性を均一化できることになる。
【0049】
次に、図3に示すリング検出手段を8リング分連結した検出手段の同時計数を記憶手段の4ブロック(4チャンネル)に分配するときの分配方法を説明する。
【0050】
まず、8リング分の同時計数の組み合わせ数は、表2に示すように、1−1〜8−8までの64通りとなる。一方、記憶手段のブロック数は4ブロックとなるので、前述の同時計数の組み合わせ数64を、均等に4ブロックに分割することによって、計数率を平均化できる。
【0051】
したがって、記憶手段の1ブロック当たりに、同時計数の組み合わせ数を16(64/4)通りずつ分配することによって、計数率が平均化できる。よって、記憶手段の各ブロック毎の数え落としを平均化できることになるので、計測値の再構成演算によって得られる画像(断層像)の定量性を維持できる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、発明の実施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。
【0053】
なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0054】
図1は本発明の一実施の形態のポジトロン断層撮像装置の概略構成を示すブロック図であり、1は検出手段、2は同時計数手段、3はデータ変換手段(計測値出力手段)、4は記憶手段、5は収集制御手段、6はデータ処理手段を示す。
【0055】
図1において、検出手段1は、たとえば、周知のシンチレータと光電子倍増管とからなる検出器をリング状に配置したリング検出器(リング状検出手段)を8リング分連結した検出器リングと、光電子倍増管の出力を増幅する増幅器、ポジトロン消滅ガンマ線(消滅ガンマ線)を検出したシンチレータの認識を行う認識手段およびパルス波高弁別による散乱ガンマ線の除去を行う除去手段等の周知の信号前処理手段等とから構成される手段である。
【0056】
同時計数手段2は、検出手段1の出力に基づいて、消滅ガンマ線を同時に検出した検出器対を決定する周知の同時計数手段であり、検出器対が予め設定した時間差内で消滅ガンマ線を検出したときのみ同時計数として信号を出力する。
【0057】
データ変換手段3は、検出手段1の出力に基づいて、消滅ガンマ線の同時計数を行った検出器対の位置を、図示しない被検体の体軸方向と垂直な平面に設けた座標系の座標位置に変換する手段と、同時計数を行った検出器対が属するリング検出器の位置と収集制御手段5から入力されるデータ収集モードとに基づいて、前述の座標位置を出力する出力チャンネルを選択する手段とから構成される。なお、詳細な構成および動作については、後述する。
【0058】
記憶手段4は、たとえば、周知の半導体メモリを用いた記憶部と入力された座標位置に対応するメモリアドレスの値を読み出し、該読み出し値に1を加算した後、加算後の値を再びもとのアドレスに書き込む加算部となる周知の記憶手段である(ヒストグラムモード)。さらには、リストモードと呼ばれる記憶手段とすることもある。
【0059】
収集制御手段5は、たとえば、図示しない操作卓から入力される被検体に注入した放射性物質の種類、撮像位置およびデータ収集モード等の情報に基づいて、データ変換手段3および記憶手段4を制御し、たとえば、フレーム数、収集時間等の同時計数データを収集するための条件を制御する手段である。
【0060】
データ処理手段6は、同時計数によって収集したデータすなわち記憶手段4に記憶されるデータから、たとえば、被検体の断層像を再構成する再構成演算手段等から構成される周知のデータ処理手段である。
【0061】
また、図示しない寝台、操作卓および検出器リングの走査方式等は、周知の機構あるいは方式を用いる。
【0062】
次に、図1に基づいて、本発明の実施の形態のポジトロン断層撮像装置を3次元計測に用いた場合の同時計測データの処理を説明すると、まず、被検体の所定の位置で発生した消滅ガンマ線を検出した検出手段1の検出器は、消滅ガンマ線の検出を示すパルス信号を同時計数手段2に出力する。
【0063】
同時計数手段2では、各検出器から入力されたパルス信号が予め設定された時間差内(タイムウィンドウ内)であるときのみ、すなわち、同一のポジトロンの消滅によって発生した消滅ガンマ線を検出したときのみ、データ変換手段に信号を出力し、同時計数が発生したことを通知する。
【0064】
データ変換手段3では、この信号に基づいて、まず、同時係数となった検出器対の位置を特定した後、この検出器対の位置を被検体の体軸を基準とする座標系における座標位置に変換する。次に、データ変換手段3は、同時係数が計測されたことを示す信号(変換後の座標位置を含む)を収集制御手段5から入力されるデータ収集モードと検出器対が属するスライスとによって決定されるチャンネルに出力する。なお、このときのチャンネルの決定方法については、後述する。
【0065】
記憶手段4では、データ変換手段3から出力される座標値に対応するアドレスに記憶される値すなわちデータに1を加算することによって、同時計数の回数を記憶する。
【0066】
以上に説明する動作を所定時間実行することによって、図示しない被検体の所定位置(図示しない作業者が指示した個所)における同時計数、すなわち、被検体に注入した放射性物質の分布を記憶手段4に順次蓄積する。
【0067】
次に、図示しない作業者が、たとえば、図示しない操作卓から断層像の表示を指示すると、データ処理手段6が記憶手段4に蓄積されたデータに基づいて、画像の再構成を行うことによって、作業者の指定個所の断層像の表示を行う。
【0068】
次に、図2にデータ変換手段および記憶手段の概略構成を示すブロック図を示し、以下、図2に基づいて、記憶手段のブロック毎のデータの割り振りについて説明する。
【0069】
図2において、3aはデータ変換部、3bは第1チャンネルのFIFO(Fast In Fast Out)、3cは第2チャンネルのFIFO、3dは第3チャンネルのFIFO、3eは第4チャンネルのFIFO、3fはメモリ選択回路(テーブル格納手段)、4aは第1チャンネルのメモリ、4bは第2チャンネルのメモリ、4cは第3チャンネルのメモリ、4dは第4チャンネルのメモリを示す。
【0070】
データ変換部3aは、検出手段1の出力に基づいて、たとえば、消滅ガンマ線の同時計数を行った検出器対の位置を、被検体の体軸方向と垂直な平面に設けた座標系の座標位置に変換する手段と、同時計数を行った検出器対が属するリング検出器の位置とメモリ選択回路3fの出力値とに基づいて、座標値を出力する出力チャンネルすなわち第1〜4のFIFO3b〜3eを選択する手段とから構成される。
【0071】
第1〜4チャンネルのFIFO3b〜3eは、たとえば、周知のFIFOメモリであり、データ変換部3aから出力される座標値すなわち同時計数が発生したことを示す信号を一旦記憶しておき、その座標値を各メモリに出力する。これにより、座標値に対応するアドレスのデータを読み出し、この値に1を加算した後、この値をメモリに書き込むと一連の処理を実行するための時間が、データ変換部3aの出力レートよりも大きくなった場合のデータの数え落としを防止する。
【0072】
メモリ選択回路3fは、たとえば、周知のEPROM等のデータ格納手段にデータ収集モード毎の出力チャンネルに関する情報を変換テーブルとして格納しておき、収集制御手段5から出力されるデータ収集モード制御信号に基づいて、変換テーブルの情報をデータ変換部3aに出力する。
【0073】
第1〜4チャンネルのメモリ4a〜4dは、たとえば、周知の半導体メモリ内を4個のブロック(チャンネル)に分割したものであり、本実施の形態においては、図示しないスライスコリメータを使用しない場合に各チャンネル毎に割り当てられている同時計数のスライスの数は、16スライスである。
【0074】
本実施の形態のポジトロン断層撮像装置の検出器リングは、8リング分のリング検出器を連結した構成となっているので、検出器リングにスライスコリメータを使用しない場合の合計のLOR数は、8×8=64LORとなる。
【0075】
一方、記憶手段4内のチャンネル数すなわちメモリ数は4チャンネルとなるので、各チャンネル毎のLOR数は、64/4=16LORとすることによって、各チャンネルに割り当てられるLOR数を平均化できる。
【0076】
このときの各チャンネルとそのチャンネルに割り当てたLOR(同時計数の組み合わせ)との関係を示したのが、下記の表3である。
【0077】
【表3】
Figure 0003856882
【0078】
したがって、特定のチャンネルにデータが集中することに伴う同時計数の数え落としを減少できると共に、チャンネルごとの同時計数の数え落としのを平均化できるので、ポジトロン断層撮像装置の特徴である測定値の定量性を維持できる。
【0079】
次に、図2に基づいて、スライスコリメータを取り外した場合すなわち3次元での計測を行う場合における本実施の形態のデータ変換手段と記憶手段との動作の詳細を説明する。
【0080】
ただし、以下の説明においては、検出手段1のリング検出器の内、第3番目のリング検出器と第7番目のリング検出器とに属する検出器(表3の3チャンネルの3−7で示す)が、同時計数を計測した場合について、動作を説明する。
【0081】
まず、メモリ選択回路3fは、収集制御手段5から出力されるデータ収集モード制御信号に基づいて、3次元での計測を行う時のテーブル(表3に示すテーブル)を選択する。
【0082】
ここで、データ変換部3aに同時計数手段2より同時計数を検出した信号が入力されると、データ変換部3aは、まず、同時計数を検出した信号に基づいて、同時計数となった検出器対の位置を特定する。
【0083】
次に、データ変換部3aは、この検出器対の位置を図示しない被検体を基準とする座標系における座標位置に変換すると共に、この検出器対の属するスライス(スライス値:3−7)を特定する。
【0084】
次に、データ変換部3aは、前述のLOR値である3−7とメモリ選択回路3fの出力値(表3に示す)とによって決定される出力チャンネルである第3チャンネルに、前述の座標値を出力する。
【0085】
第3チャンネルのFIFO3dは、データ変換部3aの第3のチャンネルから出力される座標値を一旦記憶し、この座標値を第3チャンネルのメモリのリード/ライトサイクル時間で出力することにより、座標値に対応するアドレスのカウント値に1を加算する際のメモリ4a〜4dでの数え落としを防止する。
【0086】
各メモリ4a〜4dは、データ処理手段6の読み出し信号に基づいて、記憶するカウント値を出力する。
【0087】
以上説明したように、本実施の形態のポジトロン断層撮像装置によれば、3次元計測時において、ポジトロン消滅ガンマ線を検出した検出器の内で、同時計数を検出した検出器が属するLORが、記憶手段4内のチャンネル(ブロック)に均等に分配されるように、メモリ選択回路内3fのテーブルを設定しておき、データ変換部3aがこのテーブル値に基づいて、座標値の出力先のチャンネルを選択することにより、記憶手段4内の各チャンネルに入力されるLORを均等にできるので、各チャンネルでの同時計数の数え落としを等しくできる。
【0088】
したがって、記憶手段4のチャンネル間すなわち同時計数のスライス間での定量性の均一性を維持できる。
【0089】
なお、本実施の形態においては、検出器としてシンチレータを用いた場合についてその動作およびその効果を説明したが、これに限定されることはなく、たとえば、電離箱型検出器を用いてもよく、あるいは、シンチレータと半導体センサ等を検出器に用いてもよいことは言うまでもない。
【0090】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0091】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0092】
(1)測定値すなわち同時計数のデータを記憶するブロック間での計数率を平均化できる。
【0093】
(2)測定値の再構成によって得られる画像の定量性を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のポジトロン断層撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】データ変換手段および記憶手段の概略構成を示すブロック図である。
【図3】テーブル格納手段に格納する3次元データ収集モード時のテーブル値の決定方法を説明するための図である。
【図4】従来の検出器リングの概略構成を示す断面図である。
【図5】消滅ガンマ線の同時計数の組み合わせ数および感度分布を示した図である。
【図6】3チャンネルからなるデータ変換回路およびメモリ回路の概略構成を示すブロック図である。
【図7】スライスコリメータなしのときの消滅ガンマ線の同時計数の組み合わせ数および感度分布を示す図である。
【符号の説明】
1…検出手段、2…同時計数手段、3…データ変換手段、3a…データ変換部、3b…第1チャンネルのFIFO、3c…第2チャンネルのFIFO、3d…第3チャンネルのFIFO、3e…第4チャンネルのFIFO、3f…メモリ選択回路、4…記憶手段、4a…第1チャンネルのメモリ、4b…第2チャンネルのメモリ、4c…第3チャンネルのメモリ、4d…第4チャンネルのメモリ、5…収集制御手段、6…データ処理手段。

Claims (1)

  1. ポジトロン消滅ガンマ線の検出器をリング状に配置したリング状検出手段を被検体の体軸方向に2リング以上配列した検出手段と、前記検出手段の内で同時計数が検出された検出手段の位置に対応する計測値出力手段と、記憶領域がブロックに分割されており、前記ブロック毎に入力される座標値毎の入力回数を数えて記憶する記憶手段とを具備するポジトロン断層撮像装置において、
    前記計測値出力手段は、前記記憶手段の各ブロックに対応する前記リング状検出手段間毎の同時計数の組み合わせ数が等しくなる組み合わせを記述した組み合わせテーブルを格納するテーブル格納手段を具備し、前記計測値出力手段が前記テーブル格納手段の組み合わせテーブルに基づいて、それぞれ検出手段の位置に対応させ、前記座標値を記憶手段に記憶させていることを特徴とするポジトロン断層撮像装置。
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