JP3855959B2 - 炊飯器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炊飯性能を向上させるために、水の沸点以上の蒸気を利用する炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的な家庭用の炊飯器においては、鍋内の米と水を加熱するために鍋底部に配置した鍋加熱手段が主であり、蓋内の加熱手段は鍋内の米、水の上方の空間を介するため、結果的に、補助的な加熱となる。よって、鍋内上層の米は加熱量が不足し、鍋内の米、水を均一な加熱をすることができなかった。
【0003】
さらに、本来炊飯においては、水がほぼ無くなり米の流動性がなくなる、炊飯の最終工程である、蒸らし工程で、それまでの加熱を継続し、米澱粉の糊化を完成させることが、美味なる飯を炊くために必須であるが、この工程で、加熱を継続すると鍋底付近の米飯が焦げてしまうため加熱を弱めることが多かった。
【0004】
加熱を弱めることに伴う糊化不足を防止し、炊飯性能を向上させるための手段としては、蓋体に高熱源である誘導加熱コイルを設けて鍋開口部の上方から米を加熱するようなものがあった(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
図6に、特許文献1の構成を示す。図6において、51は本体ケースで下面には支持脚52を有する底板53が固着されている。54は耐熱性を有する樹脂材料によって構成された保護枠で、上部周縁部に設けられたつば部55が本体ケース51の上面に固着されている。56は保護枠54の下底部に装着された底面加熱用誘導コイル、57は保護枠54の下方側部に設置された側面加熱用誘導コイルで、保護枠54に収容された磁性金属層をもった鍋58を前記底面加熱用誘導コイル56とによって加熱し、鍋58内の米と水との内容物を加熱調理するものである。59は保護枠54の底面の中心に設けられた貫通孔に装着された温度センサ、60はつまみ61を有する蓋で、保護枠54の上端部のつば部55上に着脱自在に載置されており、耐熱性を有するプラスチックスによって構成された内カバー62を断熱材63を介して固着している。64は内カバー62にピン70によって着脱自在に装着された内蓋で、その周縁部は鍋58のつば部に載置し、鍋58を覆蓋するものである。65は保護枠54のつば部55の内面に設置された本体側上部誘導コイルで本体ケース51内の電源部(図示しない)に接続されている。
【0006】
特許文献2についてもその基本構成は特許文献1と同様であるのでここでは詳細は省略する。
【0007】
【特許文献1】
特許第2988050号公報
【特許文献2】
特開平6−62956号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の構成の炊飯器では、鍋内上層の米が直接、誘導加熱コイルの熱放射により加熱されることになるため、蒸らし工程においては、飯の水分が蒸発して乾燥するという現象が生じている。従って、鍋内の米飯全体が十分な炊飯性能を確保できる温度まで鍋上方から誘導加熱コイルで加熱すると、鍋上層では乾燥して逆に食味が落ちてしまうため、結局、十分な加熱が行えず、鍋内全体にわたっては食味は完全なものではなかった。
【0009】
さらに、炊飯量が多いほど、加熱量を多くしなければならないにも拘わらず、炊飯量が多くなるほど、上層の米は誘導加熱コイルに接近するので乾燥しやすくなるため、加熱を弱めなければならないという矛盾を生じていた。
【0010】
この第1の課題は、鍋と、鍋内に投入する蒸気を発生する蒸気発生手段と、蒸気発生手段が発生する蒸気を加熱する蒸気加熱手段とを備えた炊飯器とすることにより解決することができる。
【0011】
すなわち、大気圧下の水の沸点(100℃)以上の過熱蒸気を鍋開口部上方から米に供給することにより、まず、蒸気が供給されるがゆえに飯の乾燥を伴わない、しかも、100℃以下の蒸気供給では米粒表面に水が付着するに留まるが、100℃以上の蒸気であるので、米の糊化を進行させるのに必要なエネルギーをもち、糊化を促進し、炊飯性能を向上させることができるものである。
【0012】
さらに、炊飯量に拘わらず、最適な加熱量を設定できるものである。
【0013】
しかしながら、上記の構成にした場合、新たに、第2の課題が生じる。この第2の課題は、鍋加熱手段と蒸気発生手段を同時に動作させた場合に、一時的に消費する電力量が大きくなり一般の家庭用コンセントで動作できなかったり、同時に使用できる電気機器が制限されてしまうというものであった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記第2の課題をも解決するもので、蒸気発生手段を鍋加熱手段が動作していない時に動作させるようにすることで、最大電力を抑えつつ、炊飯性能を向上させることができるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、鍋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、前記鍋の開口部を覆う蓋と、前記鍋内に投入する蒸気を発生する蒸気発生手段と、前記蒸気発生手段が発生する蒸気を加熱する蒸気加熱手段とを備え、前記蒸気発生手段は前記鍋加熱手段が稼動時には稼動しないようにすることで、最大電力量を増加させることなく、大気圧下の水の沸点(100℃)以上の過熱蒸気を鍋開口部上方から米に供給することにより、第1に、蒸気が供給されるがゆえに飯の乾燥を伴わない、しかも、第2に100℃以下の蒸気供給では米粒表面に水が付着するに留まるが、100℃以上の蒸気であるので、米の糊化を進行させるのに必要なエネルギーをもち、糊化を促進し、炊飯性能を向上させることができるものである。
【0016】
請求項に記載の発明は、特に請求項1に記載の発明において、蒸気発生手段内の水量を検知する水量検知手段を備え、前記水量検知手段により検知した水量に応じて、炊飯開始から所定時間内の蒸気発生手段の駆動時間を変化させるようにすることで、最大電力量を増加させることなく、炊飯量などによる鍋加熱手段の動作時間の変動による影響を抑え、水量に応じたより安定した過熱蒸気の供給を実現できるようにしたものである。
【0017】
請求項に記載の発明は、特に請求項1〜のいずれか1項に記載の発明において、蒸気発生手段内部の温度を検知する温度検知手段を設け、炊飯経過に応じて蒸気発生手段内の温度を制御することで、最大電力量を増加させることなく、炊飯量などによる鍋加熱手段の動作時間の変動や蒸気発生手段内の水温、室温といった要因による影響を抑え、より安定した過熱蒸気の供給を実現できるようにしたものである。
【0018】
請求項に記載の発明は、特に請求項1〜のいずれか1項に記載の発明において、鍋内の水が沸騰を検知する鍋内沸騰検知手段を設け、少なくとも前記鍋内沸騰検知手段が鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知するまでは、蒸気発生手段内部の温度を前記鍋内沸騰検知手段が鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であると検知する温度未満になるように制御することで、誤って鍋内の沸騰あるいは、沸騰直前であることを検知させることや、最大電力量を増加させることなく、過熱蒸気の供給をよりすばやく行えるようにしたものである。
【0019】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施例1)
本発明の第1の実施例について図1を参照しながら説明する。図1に示す1は炊飯器の本体を示し、着脱自在の鍋2を内装する。さらに鍋2の上面を覆う蓋3が開閉自在に設置されている。
【0021】
また鍋2を加熱する鍋加熱手段4と鍋2の温度を検知する鍋温度検知手段5を本体1内部に配置する。本体1内部には水タンク6を内装しており、水タンク6には水タンク加熱手段7を有し、水タンク6と水タンク加熱手段7により蒸気発生手段38を構成する。さらに蒸気管8により蒸気発生手段38と鍋2の上面の一部が接続され、鍋2上面の開口部を蒸気孔9とする。
【0022】
また、10は蓋3のうち、鍋2の上面に面した加熱板3aを加熱する蓋加熱手段である。加熱板3aは蒸気発生手段38から発生する蒸気を加熱する蒸気加熱手段としての機能をも有する。
【0023】
上記の構成において動作を説明する。炊飯を行う米とその米量に対応する水を鍋2に入れ、本体1の所定の状態に内装する。さらに本体1に設けられた水タンク6内に所定量の水を入れ、炊飯開始スイッチ(図示せず。)を使用者が操作すると、炊飯工程が実施される。炊飯工程は、浸水、炊き上げ、蒸らしの各工程に大分されている。それぞれの工程において、鍋2内部の米と水の状態が適正値として設定された温度や所定時間維持される。所定の工程において、鍋加熱手段4が動作していない時に水タンク加熱手段7が駆動することにより、水タンク内の水が加熱され、蒸気を発生する。この蒸気は蒸気管8内を移動して、鍋2の上面の一部から鍋2内に放出される。蒸気管8から放出された蒸気は蓋加熱手段10で加熱された加熱板3a下表面に沿うように移動し加熱される。鍋2内部の水と米は、鍋加熱手段4により鍋2底から加熱され、さらに上面を蓋加熱手段10による放熱と、鍋2に放出される蒸気により加熱される。
【0024】
つづいて、蒸らし工程での炊飯器の動作を説明する。蒸らし工程では、鍋加熱手段4は鍋2の底面2aの飯が乾燥したりこげたりしない程度に鍋2の底面2aを加熱するとともに、蓋加熱手段10は加熱板3aに露がつかない程度に加熱板3aを加熱する。そして、蒸気発生手段38から発生し加熱板3aにより加熱されることによって高温の蒸気が鍋2の内部空間2cへ送り込まれる。この時、蒸気発生手段38は鍋加熱手段4が動作中には動作しないようにしている。
【0025】
以上のように、むらし工程では、飯が芯まで糊化するように飯が乾燥したり焦げたりしない温度で鍋2全体を高温の状態に保つことが大切であるが、本実施例によれば蒸気発生手段38は鍋加熱手段4が動作中には動作しないようにすることで、最大消費電力を増加させることなく、鍋2の内部空間2cに大気圧下の水の沸点(100℃)以上の高温蒸気を飯に供給することにより、第1に、蒸気が供給されるがゆえに飯の乾燥を伴わない、しかも、第2に、100℃以上の蒸気を供給することで、米澱粉の糊化を進行させるのに必要なエネルギーをもち、糊化を促進し、炊飯性能を向上させることができる。
【0026】
なお、本実施例では、蒸らし工程でのみ蒸気発生手段が動作するようにしているが、浸水工程や炊き上げ工程においても鍋加熱手段が動作していない時に、蒸気発生手段を動作させるようにしてもよいのは明らかである。
【0027】
また、本実施例では記述していないが、蒸らし工程開始前もしくは、開始直後の早いタイミングで、鍋加熱手段4を全くあるいはわずかしか動作させない専用の工程を設けて鍋底温度に関係なく必ず鍋加熱手段4が動作していないタイミングで、蒸気発生手段38を動作させるようにしてもよく、専用の工程と、その他の工程の両方の工程で鍋加熱手段4が動作していない時に、蒸気発生手段38を動作させるようにしてもよいのは明らかである。
【0028】
なお、本実施例では、蒸気管8への加熱は行っていないが、その全体または一部を蒸気発生手段38とあわせて加熱を行うようにしても、蓋加熱手段10とあわせて加熱を行うようにしてもよいのは明らかである。
【0029】
(実施例2)
本発明の第2の実施例について図1と図2を参照しながら説明する。図1については、前述のとおりであるため詳細な説明は省略する。図2は本発明の第2の実施例のフローチャートであり、浸水工程と炊き上げ工程で、蒸らし工程ですみやかに蒸気を発生させるために、蒸気発生手段を動作させる場合の事例で、炊飯開始後の浸水工程と炊き上げ工程での動作を示している。
【0030】
ステップ21では、鍋2の温度が所定の温度(本実施例の場合50℃)になるように鍋加熱手段4の動作、停止を行いステップ22へ進む。ステップ22では、鍋加熱手段4が動作しているかどうか確認し、動作している場合はステップ23へ、動作していない場合はステップ24へ進む。ステップ23では、蒸気発生手段38を構成する、水タンク加熱手段7の動作を停止し、蒸気発生手段38の動作時間のカウントを停止し、ステップ25へ進む。ステップ24では、蒸気発生手段38を構成する、水タンク加熱手段7を動作させ、蒸気発生手段38の動作時間のカウントをし、ステップ25へ進む。ステップ25では、ステップ21を開始してから所定の時間(本実施例の場合は20分)が経過しているかどうかを判定し、経過していない場合はステップ21へ、経過している場合にはステップ26へ進む。ステップ26では、蒸気発生手段38を構成する、水タンク加熱手段7の動作を停止し、鍋2内がほぼ沸騰する温度(本実施例の場合鍋2の温度が100℃)になるまで鍋加熱手段4の動作、停止を行いステップ27へ進む。
【0031】
ステップ27では、鍋2内がほぼ沸騰している状態を所定の時間(本実施例の15分程度)維持するように調整して、鍋加熱手段4の動作、停止を行いステップ28へ進む。ステップ28では、ステップ24でカウントした蒸気発生手段の動作時間が所定の時間(本実施例の場合3分)以上であるかどうかを判定し、所定の時間以上の場合は、ステップ29へ、所定の時間未満の場合はステップ30へ進む。ステップ30では、鍋加熱手段4が動作しているかどうか確認し、動作している場合はステップ31へ、動作していない場合はステップ32へ進む。ステップ31では、蒸気発生手段38を構成する、水タンク加熱手段7の動作を停止し、ステップ29へ進む。ステップ32は、蒸気発生手段38を構成する、水タンク加熱手段7を動作させ、ステップ29へ進む。ステップ29では、鍋2の温度が所定の温度(本実施例の場合130℃)以上であるかどうかを判定し、所定の温度以上の場合は、ステップ33へ進み、蒸らし工程へ移行する。所定の温度未満の場合は、ステップ27へ進む。
【0032】
なお、本実施例の場合、ステップ21からステップ25は浸水工程に相当し、ステップ26からステップ32は炊き上げ工程に相当する。
【0033】
以上のように本実施例において、浸水工程中に蒸気発生手段38が動作した時間に応じて炊き上げ工程での蒸気発生手段38の動作を変化させるようにしているため、浸水工程中に水温や炊飯量によって底加熱手段4の動作時間が多く蒸気発生手段38が十分な時間動作できなかった場合には、炊き上げ工程中に蒸気発生手段38を動作させ、逆に底加熱手段4の動作時間が短く、十分に蒸気発生手段38が動作できた場合には、炊き上げ工程中に蒸気発生手段38を動作させないようにしており、鍋加熱手段4が動作中には動作しないようにすることとあわせて、最大消費電力を増加させることなく、必要以上に蒸気発生手段38を動作させることなく、また水温や炊飯量に左右されにくく、安定して蒸らし工程ですみやかに蒸気を発生させることができる。
【0034】
(実施例3)
本発明の第3の実施例について図3を参照しながら説明する。図3の39は水量検知手段であり、本実施例では、圧力センサを利用し、水タンク7の底面での水圧を検知することで、蒸気発生手段38内の水量の判定を行っている。その他の構成は図1と同じであるため詳細な説明は省略する。
【0035】
上記の構成において、炊飯開始後の各工程での炊飯器の動作を説明する。まず、浸水工程では、米の糊化が開始しない温度まで米と水の温度を上昇させ、所定の時間維持するように鍋加熱手段4を動作、停止を繰り返す。この時、鍋加熱手段4が動作していない時に蒸気発生手段38を構成する、水タンク加熱手段7を動作させるとともに、水タンク加熱手段7を動作させた時間を浸水時の水タンク加熱時間としてカウントし、水タンク加熱時間が第1の所定の時間を超えた場合には、水タンク加熱手段7を停止する。この時、水量検知手段39により水量が多い(例えば100cc以上)あると判断した場合は、第1の所定の時間を5分とし、水量が中間(例えば50cc以上100cc未満)であると判断した場合は、第1の所定の時間を2分とし、水量が少ない(例えば50cc未満)であると判断した場合は第1の所定の時間を0分(すなわち水タンクの加熱を行わない)というようにして水量に応じた加熱が行われるようにしている。
【0036】
次に、炊き上げ工程では、鍋加熱手段4を動作させて、鍋2内の水を沸騰状態にし、その後沸騰状態を10分程度維持できるように鍋加熱手段4の動作、停止を繰り返し、鍋2内の水がほとんどなくなるまで続ける。この時、鍋加熱手段4が動作していない時に蒸気発生手段38を構成する、水タンク加熱手段7を動作させるとともに、水タンク加熱手段7を動作させた時間を炊き上げ時の水タンク加熱時間としてカウントし、浸水時の水タンク加熱時間とあわせて、第2の所定の時間を超えた場合には、水タンク加熱手段7を停止する。この時、水量検知手段39により水量が多い(例えば100cc以上)あると判断した場合は、第2の所定の時間を10分とし、水量が中間(例えば50cc以上100cc未満)であると判断した場合は、第2の所定の時間を6分とし、水量が少ない(例えば10cc以上50cc未満)であると判断した場合は第2の所定の時間を2分とし、水量がほぼ空(例えば10cc未満)であると判断した場合は第2の所定の時間を0分(水タンクの加熱を行わない)というようにして水量に応じた加熱が行われるようにしている。
【0037】
つづいて、蒸らし工程では、鍋加熱手段4は鍋2の底面2aの飯が乾燥したりこげたりしない程度に鍋2の底面2aを加熱するとともに、蓋加熱手段10は加熱板3aに露がつかない程度に加熱板3aを加熱する。すでに浸水工程と炊き上げ工程で、蒸気発生手段38内の水量に応じた水タンク7を加熱しているため、すみやかに、蒸気発生手段38によって高温の蒸気が鍋2の内部空間2cへ送り込まれる。この時も、蒸気発生手段38は鍋加熱手段4が動作中には動作しないようにしている。
【0038】
以上のように、本実施例によれば、蒸気発生手段内の水量を検知する水量検知手段を備え、前記水量検知手段により検知した水量に応じて、所定の工程で鍋加熱手段が動作していない時に蒸気発生手段を動作させ、その時間を変化させるようにしたことで、蒸気発生手段内の水量に応じた加熱が蒸らし工程までに行われるため、最大電力を大きくすることなく、専用の工程を設けずに、また設けた場合でも短時間で炊飯時間全体を大きく伸ばすことなく、蒸らし工程ですみやかに過熱蒸気を鍋内に送り込むことができる。
【0039】
(実施例4)
本発明の第4の実施例について図4を参照しながら説明する。図4の40は蒸気発生部内部の温度を検知するタンク内温度検知手段であり、本実施例では、サーミスタを利用し、水タンク7の底面の温度を検出している。その他の構成は図1と同じであるため詳細な説明は省略する。
【0040】
上記の構成において、炊飯開始後の各工程での炊飯器の動作を説明する。まず、浸水工程では、米の糊化が開始しない温度まで米と水の温度を上昇させ、所定の時間維持するように鍋加熱手段4を動作、停止を繰り返す。この時、鍋加熱手段4が動作していない時に蒸気発生手段38を構成する、水タンク加熱手段7をタンク内温度が50℃を維持するように動作させる。
【0041】
次に、炊き上げ工程では、鍋加熱手段4を動作させて、鍋2内の水を沸騰状態にし、その後沸騰状態を10分程度維持できるように鍋加熱手段4の動作、停止を繰り返し、鍋2内の水がほとんどなくなるまで続ける。この時、鍋加熱手段4が動作していない時に蒸気発生手段38を構成する、水タンク加熱手段7をタンク内温度が70℃を維持するように動作させる。
【0042】
つづいて、蒸らし工程では、鍋加熱手段4は鍋2の底面2aの飯が乾燥したりこげたりしない程度に鍋2の底面2aを加熱するとともに、蓋加熱手段10は加熱板3aに露がつかない程度に加熱板3aを加熱する。すでに浸水工程と炊き上げ工程で、蒸気発生手段38内の水量に応じた水タンク7を加熱しているため、すみやかに、蒸気発生手段38によって高温の蒸気が鍋2の内部空間2cへ送り込まれる。この時も、蒸気発生手段38は鍋加熱手段4が動作中には動作しないようにしている。この時、タンク内温度が120℃以上になった場合、水タンク内部の水が空になったと判断して、以降の蒸気発生手段38の動作を停止させる。
【0043】
以上のように、本実施例によれば、蒸気発生手段内の温度を検知する温度検知手段を備え、前記温度検知手段により所定の工程に応じた温度になるように鍋加熱手段が動作していない時に蒸気発生手段を動作させ、最大電力を大きくすることなく、専用の工程を設けずに、また設けた場合でも短時間で炊飯時間全体を大きく伸ばすことなく、蒸らし工程ですみやかに過熱蒸気を鍋内に送り込むことができる。
【0044】
また、万一途中で水がなくなった場合でも、蒸気発生手段の空焼きを防止することができる。
【0045】
(実施例5)
本発明の第5の実施例について図5と図6を参照しながら説明する。図5の50は蓋加熱板の温度を検知することで鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知する鍋内沸騰検知手段であり、加熱板3の温度を検知し、この温度が水の大気圧下の沸点以下である例えば80℃以上であることを検知して、鍋内が沸騰直前であることを検知するようにしている。5は底温度検知手段であり、鍋2の底面に接触して、鍋2の底部の温度を検知するようにしている。その他の構成は図4と同じであるため、詳細な説明は省略する。
【0046】
上記の構成において、炊飯開始後の各工程での炊飯器の動作を説明する。まず、浸水工程では、米の糊化が開始しない温度まで米と水の温度を上昇させ、所定の時間維持するように鍋加熱手段4を動作、停止を繰り返す。この時、鍋加熱手段4が動作していない時に蒸気発生手段38を構成する、水タンク加熱手段7を鍋内沸騰温度検知手段50が鍋内が沸騰直前であると検知する温度、例えば80℃以上にならないようにタンク内温度が50℃を維持するように動作させる。
【0047】
次に、炊き上げ工程では、鍋加熱手段4を動作させ、鍋2内の水を加熱し、底温度検知手段5が所定の温度、例えば70℃以上であることをを検知してから、鍋内沸騰温度検知手段50が鍋内が沸騰直前であると検知する温度、例えば80℃以上であることを検知するまでの時間によって、鍋2内部の炊飯量を推定して、その後のシーケンスを調整して、鍋2内の水を沸騰状態にし、その後沸騰状態を10分程度維持できるように鍋加熱手段4の動作、停止を繰り返し、鍋2内の水がほとんどなくなるまで続ける。この時、鍋加熱手段4が動作していない時に蒸気発生手段38を構成するが、水タンク加熱手段7を鍋内沸騰温度検知手段50が鍋内が沸騰直前であると検知する温度、本実施例の場合は、80℃未満の間は、タンク内温度は鍋内の温度をこの80℃以上にならないように、例えば70℃を維持するように動作させる一方、鍋内沸騰温度検知手段50が鍋内が沸騰直前であると検知する温度、本実施例の場合は、80℃以上になった後は、タンク内温度がこの80℃以上である90℃を維持するように動作させる。
【0048】
つづいて、蒸らし工程では、鍋加熱手段4は鍋2の底面2aの飯が乾燥したりこげたりしない程度に鍋2の底面2aを加熱するとともに、蓋加熱手段10は加熱板3aに露がつかない程度に加熱板3aを加熱する。すでに浸水工程と炊き上げ工程で、蒸気発生手段38内の水量に応じた水タンク7を加熱しているため、すみやかに、蒸気発生手段38によって高温の蒸気が鍋2の内部空間2cへ送り込まれる。この時も、蒸気発生手段38は鍋加熱手段4が動作中には動作しないようにしている。この時、タンク内温度が120℃以上になった場合、水タンク内部の水が空になったと判断して、以降の蒸気発生手段38の動作を停止させる。
【0049】
以上のように、本実施例によれば、鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知する鍋内沸騰検知手段を設け、少なくとも前記鍋内沸騰検知手段が鍋内の沸騰あるいは、沸騰直前であることを検知するまで(本実施例の場合、蓋加熱板の温度が炊き上げ工程で80℃以上を検知するまで)は、蒸気発生手段内部の温度を鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知する鍋内沸騰検知手段が、鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知する温度(本実施例の場合は80℃)未満の温度になるように制限するようにしていることで、上記加熱手段からの蒸気や熱伝導によって誤って鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であると判断することなく、鍋加熱手段が動作していない時に蒸気発生手段を動作させ、最大電力を大きくすることなく、専用の工程を設けずに、また設けた場合でも短時間で炊飯時間全体を大きく伸ばすことなく、正常なシーケンスに基づいて蒸らし工程ですみやかに過熱蒸気を鍋内に送り込むことができる。
【0050】
また、万一途中で水がなくなった場合でも、蒸気発生手段と蒸気過熱手段の空焼きを防止することができる。
【0051】
なお、本実施例では、鍋内沸騰検知手段が鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知した直後に、蒸気発生手段内部の温度を蒸気発生手段内部の温度を鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知する鍋内沸騰検知手段が、鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知する温度以上になるようにしているが、直後でなく、所定の時間あるいは所定のシーケンスを経過しれから温度を変えてもよく、蒸らし工程までそのままにしておいてもよいことは明らかである。また、温度を変える場合でも必ずしも鍋内沸騰検知手段が、鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知する温度以上にする必要はなく、またシーケンスによって温度を変えるようにしてもよい。
【0052】
なお、本実施例では、蒸気発生手段内部の温度検知手段を設けて、蒸気発生手段内部の温度を検知して蒸気発生手段内部の温度を鍋内沸騰検知手段が、鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知する温度未満になるようにしているが、蒸気発生手段内部の温度検知手段を設ける必要はなく、水タンク加熱手段を動作させる時間や水タンク加熱手段が水タンクを加熱するための熱量あるいは電力量を制限することによって、蒸気発生手段内部の温度を鍋内沸騰検知手段が、鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知する温度未満になるように調整してもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明の請求項1からに記載の発明によれば、最大消費電力量を増加させることなく、適切に高温蒸気を発生させ、飯の乾燥を伴わずに糊化を促進し炊飯性能を向上させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の炊飯器の断面図
【図2】 本発明の第2の実施例の炊飯器のフローチャート
【図3】 本発明の第3の実施例の炊飯器の断面図
【図4】 本発明の第4の実施例の炊飯器の断面図
【図5】 本発明の第5の実施例の炊飯器の断面図
【図6】 従来の炊飯器の断面図
【符号の説明】
2 鍋
3 蓋
4 鍋加熱手段
38 蒸気発生手段
3a 加熱板(蒸気加熱手段)
39 水量検知手段
40 (タンク内)温度検知手段
50 鍋内沸騰検知手段

Claims (4)

  1. 鍋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、前記鍋の開口部を覆う蓋と、前記鍋内に投入する蒸気を発生する蒸気発生手段と、前記蒸気発生手段が発生する蒸気を大気圧下の水の沸点以上に加熱する蒸気加熱手段とを備え、少なくとも炊飯工程時に前記蒸気発生手段は前記鍋加熱手段が稼動時には稼動しない炊飯器。
  2. 蒸気発生手段内の水量を検知する水量検知手段を備え、前記水量検知手段により検知した水量に応じて、炊飯開始から所定時間内の蒸気発生手段の駆動時間を変化させる請求項1に記載の炊飯器。
  3. 蒸気発生手段内部の温度を検知する温度検知手段を設け、炊飯経過に応じて蒸気発生手段内の温度を制御する請求項1〜のいずれか1項に記載の炊飯器。
  4. 鍋内の水が沸騰あるいは沸騰直前であることを検知する鍋内沸騰検知手段を設け、前記鍋内沸騰検知手段が鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であることを検知するまでは、蒸気発生手段内部の温度を前記鍋内沸騰検知手段が鍋内の沸騰あるいは沸騰直前であると検知する温度未満になるように制御する請求項1〜のいずれか1項に記載の炊飯器。
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