JP3855682B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクカートリッジから供給されたインクをインク滴として吐出する記録ヘッドを備え、上記記録ヘッドから強制的にインクを排出させて記録ヘッドの吐出能力を回復させるインクジェット式記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式記録装置の記録ヘッドは、図11に示すように、インクをインク滴として吐出するヘッド本体51と、インクカートリッジ(図示せず)のインクを上記ヘッド本体51に供給するホルダ流路52が形成されたヘッドホルダ53とを備えている。
【0003】
そして、上記ヘッドホルダ53には、インクカートリッジのインク供給口に挿入されてインクの供給を受けるインク供給針54と、上記インク供給針54からホルダ流路52に流れるインクをろ過するフィルタ55とが設けられている。一方、上記ヘッド本体51には、ホルダ流路52と連通してろ過後のインクをノズルプレート56近傍のリザーバ57に補給するヘッド流路58が形成されている。
【0004】
そして、上記ヘッドホルダ53とヘッド本体51との間には、上記ホルダ流路52とヘッド流路58との間のシールを行なうシールプレート59が設けられている。上記シールプレート59には、図12に示すように、ホルダ流路52とヘッド流路58とを連通させる連通口60が穿設されている。
【0005】
上記記録ヘッドでは、ヘッド本体51のノズル61は、図11の紙面に垂直な方向に列設され、2列のノズル列が形成されている。この記録ヘッドでは、2列のノズル列のうち1列は、すべてのノズル61から1つのインク供給針54から供給されるブラックインクを吐出し、もう1列は、3つのノズル群にブロック分けされ、それぞれシアン,マゼンタ,イエローの異なる種類のインクを吐出するようになっている。
【0006】
したがって、シールプレート59に形成される連通口60も、一方の単一色を吐出するノズル列では1列あたり1つ形成され、他方の3色にブロック分けされたノズル列では1列あたり3つ形成されている。
【0007】
そして、上記記録ヘッドは、インクカートリッジとともにキャリッジ(図示せず)に搭載され、上記キャリッジにより記録用紙の幅方向に往復動してノズルプレート56に設けられたノズル61からインク滴を吐出して印刷を行い、印刷で消費されたインクは、インクカートリッジからインク供給針54,ホルダ流路52,連通口60を通過し、ヘッド本体51のヘッド流路58を通ってノズル61と連通するリザーバ57に補給される。
【0008】
上記記録ヘッドでは、長期間使用しないで放置等した場合に、ノズル61近傍のインクが増粘するおそれがある。このように増粘したインクは、目詰まりや吐出不良等の機能低下の一因となるため、インクジェット式記録装置には、増粘したインクを強制的に排出してクリーニングし、ノズル61の吐出能力を回復させる吐出能力回復機構が設けられている。
【0009】
上記吐出能力回復機構は、例えば、表面に凹部が形成されたキャップと、インク排出路を介して上記凹部に連通した吸引ポンプとから構成されている。そして、上記キャップをノズルプレート56のノズル面に当接させ、凹部を介してノズル61を封止したのち、上記吸引ポンプを作動させることで凹部内に負圧を発生させ、ノズル61からインクを吸引して強制的に排出させるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記記録ヘッドでは、シールプレート59の連通口60とホルダ流路52の当接部、および、上記連通口60とヘッド流路58との当接部は、いずれも流路空間に段差が生じやすく、段差部に気泡が引っかかって残りやすいという問題がある。上述したようなノズル列を2列有する記録ヘッドにおいて、1列が単一色を吐出し、もう一方の列では複数色(上記の例では3色)を吐出するため複数にブロック分けされている場合、強制吸引のクリーニング時に全てのノズル開口が同じ条件下で吸引されることから、排出されるインク量が、ブロック分けされたノズル列では単一色を吐出するノズル列に対し、ノズル数が3分の1になる分、それに応じて3分の1になってしまう。
【0011】
すなわち、上記記録ヘッドにおいて、従来のようにシールプレート59の連通口60の開口面積が単一色を吐出するノズル列と、ブロック分けされたノズル列とで同じであれば、上記連通口60の部分における単位面積あたりの流速は、ブロック分けされたノズル列では単一色を吐出するノズル列に対し、ノズル数が少なくなる分、それに応じて3分の1になってしまう。このように、単位面積あたりの流速が低下する連通口60では、段差部に引っかかった気泡が吸引除去されずに残りやすく、吐出不良を起こす原因になるおそれがある。一方、単純に吸引ポンプの能力を上げてブロック分けされたノズル列側の気泡排出性に問題のないレベルまで流速を上げてしまうと、単一色を吐出するノズル列からは必要以上のインクが排出されることとなり、インクを無駄にしてしまうという問題が生じる。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、連通するノズル数が異なる流路においてクリーニング時のインク流速を均一にして無駄なインクを消費することなく確実に気泡を排出しうるインクジェット式記録装置の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のインクジェット式記録装置は、インク滴を吐出する複数のノズルと上記ノズルに連通する複数のヘッド流路を有するヘッド本体と、インクタンクのインクを各ヘッド流路に導く複数のホルダ流路が形成されたヘッドホルダとを備え、上記ホルダ流路とヘッド流路との接続箇所において、流路に連通するノズル数に応じて流路の開口面積が変更されていることを要旨とする。
【0014】
すなわち、本発明のインクジェット式記録装置は、インク滴を吐出する複数のノズルと上記ノズルに連通する複数のヘッド流路を有するヘッド本体と、インクタンクのインクを各ヘッド流路に導く複数のホルダ流路が形成されたヘッドホルダとを備えている。そして、上記ホルダ流路とヘッド流路との接続箇所において、流路に連通するノズル数に応じて流路の開口面積が変更されている。このため、連通するノズル数が少ない流路では、流路の開口面積が小さくなることから、クリーニング時における単位面積あたりのインクの流速が早くなり、連通するノズル数が多い流路との流速の差が小さくなる。したがって、ホルダ流路とヘッド流路との接続箇所に引っかかった気泡がほぼ確実に吸引除去されるうえ、連通するノズル数が多い流路から必要以上に無駄なインクが排出されることも防止できる。
【0015】
本発明のインクジェット式記録装置において、上記ヘッドホルダとヘッド本体の間に、ホルダ流路とヘッド流路をシールするシール部材が設けられ、上記シール部材にホルダ流路とヘッド流路を連通させる連通口が形成され、上記連通口の開口面積が流路に連通するノズル数に応じて変更されている場合には、シール部材の連通口近傍に付着した気泡を確実に吸引除去できる。
【0016】
本発明のインクジェット式記録装置において、上記シール部材が、上記ヘッドホルダとヘッド本体の間に設けられ、少なくとも連通口の部分が弾性材から形成されたシールプレートである場合には、シールプレートの連通口近傍に付着した気泡を確実に吸引除去できる。
【0017】
本発明のインクジェット式記録装置において、上記シール部材が、上記ヘッドホルダとヘッド本体の間に形成された接着剤層である場合には、接着剤層の近傍に付着した気泡を確実に吸引除去できる。
【0018】
本発明のインクジェット式記録装置において、上記ホルダ流路とヘッド流路との接続箇所において、ホルダ流路とヘッド流路の少なくともいずれかの開口面積が流路に連通するノズル数に応じて変更されている場合には、ホルダ流路とヘッド流路との接続箇所に引っかかった気泡をほぼ確実に吸引除去できる。
【0019】
本発明のインクジェット式記録装置において、流路に連通するノズル数が他の流路の1/Nであるときに上記開口面積が他の流路の1/Nになるよう設定されている場合には、連通するノズル数が異なる流路間において、クリーニング時におけるホルダ流路とヘッド流路との接合箇所のインク流速がより均一になり、無駄なインクを消費することなく確実に気泡を排出できる。
【0020】
本発明のインクジェット式記録装置において、ヘッド本体に少なくとも2列のノズル列が設けられ、1つの流路に連通するノズル列と、n個の流路にそれぞれ連通するn個のノズル群にブロック分けされたノズル列とを有している場合には、1列のノズル列に連通する流路と、ブロック分けされたノズル群に連通する流路との間において、クリーニング時におけるホルダ流路とヘッド流路との接合箇所のインク流速が均一になり、無駄なインクを消費することなく確実に気泡を排出できる。
【0021】
本発明のインクジェット式記録装置において、各流路に連通するノズルから異なる種類のインクを吐出するようになっている場合には、異なる種類のインクが流通する流路間において、クリーニング時におけるホルダ流路とヘッド流路との接合箇所のインク流速が均一になり、無駄なインクを消費することなく確実に気泡を排出できる。
【0022】
本発明のインクジェット式記録装置において、上記ヘッド本体のノズルを負圧発生空間を介して封止する閉塞部材と、上記閉塞部材の負圧発生空間に負圧を与えて各流路のインクを吸引する吸引手段とを備えている場合には、各流路間において、吸引手段でノズルを強制吸引するクリーニング時におけるホルダ流路とヘッド流路との接合箇所のインク流速が均一になり、無駄なインクを消費することなく確実に気泡を排出できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0024】
図1および図2は、本発明が適用されるインクジェット式記録装置の周辺構造の一例を示す図である。この装置は、インクカートリッジ2が搭載されるとともに記録ヘッド1が取り付けられたキャリッジ3を備えている。
【0025】
上記キャリッジ3は、タイミングベルト4を介してステッピングモータ5に接続され、ガイドバー6に案内されて記録紙7の紙幅方向(主走査方向)に往復移動するようになっている。上記キャリッジ3は、図2に示すように、上部に開放する箱型を呈し、記録紙7と対向する面(この例では下面)に、記録ヘッド1のノズル面が露呈するよう取り付けられるとともに、インクカートリッジ2が収容されるようになっている。そして、上記キャリッジ3の上端部には、インクカートリッジ2が収容された状態でインクカートリッジ2の上部を押さえるとともにキャリッジ3の開放された上部を覆う蓋部材25が取り付けられている。
【0026】
そして、上記記録ヘッド1にインクカートリッジ2からインクが供給され、キャリッジ3を移動させながら記録紙7上面にインク滴を吐出させて記録紙7に画像や文字をドットマトリックスにより印刷するようになっている。図1において、8は印刷休止中に記録ヘッド1のノズル開口を封止するキャップ、9は上記キャップ8に負圧を与える吸引ポンプである。また、図2において、26はガイドバー6が挿通されるガイド穴である。
【0027】
上記キャップ8は、エラストマー等の弾性素材から形成され、記録装置の端部における非印刷領域(ホームポジション)に配置されている。そして、上記キャップ8は、印刷休止中に記録ヘッド1のノズル開口を封止することによりノズルの乾燥をできるだけ防ぐとともに、記録ヘッド1のノズルから強制的にインクを排出させてインクの吐出能力を回復させる回復機構の一部を構成する。
【0028】
上記回復機構は、図3に示すように、ノズルプレート16のノズル11形成面に対面するよう負圧発生空間64となる凹部が形成されたキャップ(閉塞部材)8と、上記負圧発生空間64に連通したインク排出路66と、上記インク排出路66に接続された吸引ポンプ9とを備えている。図3において、65はインク排出路66と負圧発生空間64を連通させるインク排出口である。
【0029】
そして、上記回復機構は、記録ヘッド1がホームポジションに移動した状態で、キャップ8が上方に移動してノズル面に当接し、ノズル11を負圧発生空間64を介して封止する、そして、吸引ポンプ9を作動させることにより、キャップ8の負圧発生空間64内に負圧を与え、記録ヘッド1内のインクがノズル11から強制的に吸引されて排出され、ノズル11近傍の増粘したインクが排出されてインクの吐出能力を回復するようになっている。
【0030】
図4は、上記記録ヘッド1に用いるヘッド本体10の基本構造の一例を示す。このヘッド本体10は、ノズル11と圧力発生室12が形成された流路ユニット13と、圧電振動子14が収容されたヘッドケース15とが接合されて構成されている。
【0031】
上記流路ユニット13は、ノズル11が穿設されたノズルプレート16と、圧力発生室12と共通のインク室17ならびにこれらを連通させるインク供給路18とに対応する空間が形成された流路形成板19と、上記圧力発生室12の開口を塞ぐ振動板20とが積層されて形成されている。
【0032】
上記圧電振動子14は、駆動信号の入力により、充電状態で長手方向に収縮し、充電状態から放電する過程で長手方向に伸長する、いわゆる縦振動モードの振動子である。上記圧電振動子14は、その先端が圧力発生室12の一部を形成する振動板20の島部20Aに固着された状態で他端が基台21に固定されている。
【0033】
また、上記ヘッドケース15には、そのインク室17に対応する部分に、インク室17にインクカートリッジ2のインクを導入するヘッド流路24が形成されている。
【0034】
上記ヘッド本体10では、上記圧電振動子14の収縮・伸長を受けて圧力発生室12が膨張・収縮し、圧力発生室12の圧力変動によりインクの吸引とインク滴の吐出とが行われるようになっている。図4において、22は圧電振動子14に駆動信号を入力するフレキシブルケーブルである。
【0035】
上記ヘッド本体10では、図4において紙面に垂直な方向に圧電振動子14,圧力発生室12,ノズル11が列設されており、ノズルプレート16には、図5に示すように、2列のノズル列23が形成されている。
【0036】
上記各ノズル列23のうち、一方は、ブラックインクが吐出されるブラック用ノズル列23(K)であり、もう一方は、3つのノズル群23(Y)(M)(C)にブロック分けされ、各ノズル群23(Y)(M)(C)からそれぞれイエロー,マゼンタ,シアンの各インクが吐出されるようになっている。この例では、イエロー,マゼンタ,シアンインクを吐出するノズル群23(Y)(M)(C)を構成するノズル数は、ブラック用ノズル列23Kを構成するノズル数の1/3に設定されている。
【0037】
図5において、17Kはブラックインク用のインク室、17Y,17M,17Cはそれぞれイエロー,マゼンタ,シアンインク用のインク室である。また、24Kはブラックインク用のインク室17Kにインクを導入するヘッド流路、24Y,24M,24Cはそれぞれイエロー,マゼンタ,シアンインク用のインク室17Y,17M,17Cにインクを導入するヘッド流路である。
【0038】
図6は、上記ヘッド本体10が用いられた記録ヘッド1を示す断面図である。上記記録ヘッド1は、ヘッド本体10と、上記ヘッド本体10が取り付けられるヘッドホルダ32とを備えている。
【0039】
上記ヘッドホルダ32は、インクカートリッジ2に差し込まれてインクの供給を受ける複数(この例では4つ)のインク供給針27K,27Y,27M,27Cが立設されている。この例では、上記各インク供給針27K,27Y,27M,27Cは、それぞれブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの各インクの供給を受けるようになっている。
【0040】
上記各インク供給針27K,27Y,27M,27Cは中空状で先端部にインク孔34が穿設されている。上記各インク供給針27K,27Y,27M,27Cの根元部には、インクカートリッジ2から供給されたインクをろ過するフィルタ31が設けられてる。そして、上記ヘッドホルダ32には、各インク供給針27K,27Y,27M,27Cにそれぞれ連通するとともに、ヘッド本体10のヘッド流路24K,24Y,24M,24Cにそれぞれ連通してインクカートリッジ2のインクをヘッド本体10に導入するホルダ流路30K,30Y,30M,30Cが形成されている。
【0041】
上記ヘッドホルダ32とヘッド本体10との間には、各ホルダ流路30K,30Y,30M,30Cとヘッド流路24K,24Y,24M,24Cとの接続部において、各流路のシールを行なうシールプレート28が設けられている。上記シールプレート28には、図7に示すように、各ホルダ流路30K,30Y,30M,30Cおよびヘッド流路24K,24Y,24M,24Cの開口部に対応する部分に、各ホルダ流路30K,30Y,30M,30Cとヘッド流路24K,24Y,24M,24Cとを連通させる連通口33K,33Y,33M,33Cが形成されている。上記各連通口33K,33Y,33M,33Cの周囲は、弾性材29から形成されている。
【0042】
ここで、上述したように、この例では、イエロー,マゼンタ,シアンインクを吐出するノズル群23(Y)(M)(C)を構成するノズル数は、ブラック用ノズル列23(K)を構成するノズル数の1/3に設定されている。そして、この記録ヘッド1では、上記ノズル数に応じて、イエロー,マゼンタ,シアンインクが流通するホルダ流路30Y,30M,30C、連通口33Y,33M,33C、ヘッド流路24Y,24M,24Cの開口面積が、ブラックインクが流通するホルダ流路30K、連通口33K、ヘッド流路24Kの開口面積の1/3になるよう設定されている。
【0043】
このように、上記記録装置では、連通するノズル数が少ないイエロー,マゼンタ,シアンインク用の流路の開口面積を小さくすることにより、クリーニング時における単位面積あたりのインクの流速が早くなる。そして、連通するノズル数が多いブラックインク用の流路との流速の差がほぼ均一になる。したがって、ホルダ流路30K,30Y,30M,30Cとヘッド流路24K,24Y,24M,24Cとの接続箇所に設けられたシールプレート28の連通口33K,33Y,33M,33Cの周辺に引っかかった気泡がほぼ確実に吸引除去されるうえ、連通するノズル数が多いブラックインク用の流路から必要以上に無駄なインクが排出されることも防止できる。
【0044】
つぎに本発明の第2の実施の形態を示す。この記録装置は、本発明を撓み振動モードの圧電振動子を使用した記録ヘッドに適用した例を示す。
【0045】
図8および図9は、上記記録ヘッドの基本構造の一例を示す図である。この記録ヘッドは、複数の圧力発生室42が形成されたアクチュエータユニット62と、ノズル43およびインク室44が形成され上記アクチュエータユニット62の下面に貼着された流路ユニット63とを備えている。上記アクチュエータユニット62は、上面に圧電振動子46が貼着され、上記圧電振動子46の振動により圧力発生室42に圧力を発生させてノズル43からインク滴を吐出させるようになっている。
【0046】
上記アクチュエータユニット62は、圧力発生室42を形成する空間が形成された圧力発生室形成板40と、この圧力発生室形成板40の上面に位置して上記空間の上面開口を塞ぐ振動板41と、上記圧力発生室形成板40の下面に位置する蓋部材35とを備えている。この蓋部材35には、インク室44と圧力発生室42を連通させる供給口39と、圧力発生室42とノズル43を連通させる連通路45とが形成されている。
【0047】
上記流路ユニット63は、インク室44を形成する4つの空間が形成された流路形成板36と、ノズル43が穿設され、上記流路形成板36の下面に位置するノズルプレート37と、上記流路形成板36の上面に位置する供給口プレート38とから構成されている。上記流路形成板36には、ノズル43に連通する連通路45が形成されている。また、上記供給口プレート38には、インク室44から圧力発生室42にインクを供給する供給口39が穿設されるとともに、圧力発生室42とノズル43とを連通させる連通路45が形成されている。
【0048】
上記アクチュエータユニット62の振動板41の上面には、下部電極47Bが形成されている(図8には示していない)。この下部電極47Bの上面に、それぞれ平板状の圧電振動子46が形成され、上記圧電振動子46の上面には、上部電極47A(図8には示していない)が形成されている。また、上記アクチュエータユニット62の上面には、フレキシブル回路板47Cが張設されている。
【0049】
この例では、ノズル列が2列設けられ、一方は、ブラックインク(K)が吐出されるブラック用ノズル列であり、もう一方は、3つのノズル群にブロック分けされ、各ノズル群からそれぞれイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)のインクが吐出されるようになっている。この例では、イエロー,マゼンタ,シアンインクを吐出するノズル群を構成するノズル数は、ブラック用ノズル列を構成するノズル数の1/3に設定されている。
【0050】
一方、上記各圧力発生室42に供給するインクが貯留されるインク室44は、上記ノズル列に対応して長穴状に形成されている。そして、この例では、一方のノズル列に連通するブラックインク用のインク室44(K)と、もう一方のノズル列がブロック分けされた3つのノズル群にそれぞれ連通するイエロー,マゼンタ,シアン用のインク室44(Y)(M)(C)とが形成されている。また、上記供給口プレート38には、上記各インク室44(K)(Y)(M)(C)にインクを供給するインク供給口(ヘッド流路)49が形成されている。
【0051】
上記記録ヘッドでは、図10に示すように、上記インク供給口49が、ヘッドホルダ32のホルダ流路50と接続されてインクカートリッジ(図示せず)からのインクをインク室44に導入するようになっている。
【0052】
ここで、上述したように、この例では、イエロー,マゼンタ,シアンインクを吐出するノズル群を構成するノズル数は、ブラック用ノズル列を構成するノズル数の1/3に設定されている。そして、この記録ヘッドでは、上記ノズル数に応じて、イエロー,マゼンタ,シアンインクが流通するホルダ流路50YMCおよびインク供給口49YMCの開口面積が、ブラックインクが流通するホルダ流路50Kおよびインク供給口49Kの開口面積の1/3になるよう設定されている。
【0053】
この例では、ヘッドホルダ32とヘッド本体とが接着層48を介して接着されており、接着層48がインク供給口49とホルダ流路50の接続部をシールするシールプレートとして機能している。
【0054】
なお、上記各実施の形態では、圧力発生室12を加圧する素子として圧電振動子14,46を用いた装置を示したが、これに限定するものではなく、圧力発生室12を加圧する素子として内部のインクを加熱気化させる発熱素子を用いたヘッド本体が搭載された記録装置に適用することも可能である。この場合にも同様の作用効果を奏する。
【0055】
また、上記各実施の形態では、2列のノズル列を有し、一方が1色のインクを吐出し、他方が3色を吐出するようブロック分けをされた例をあげて説明したが、これに限定するものではなく、3列以上のノズル列を有し、2列以上で1色のインクを吐出する場合にも適用できる。また、4色のインクを吐出する装置だけでなく、5色以上のインクを吐出する装置にも適用することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明のインクジェット式記録装置によれば、連通するノズル数が少ない流路では、流路の開口面積が小さくなることから、クリーニング時における単位面積あたりのインクの流速が早くなり、連通するノズル数が多い流路との流速の差が小さくなる。したがって、ホルダ流路とヘッド流路との接続箇所に引っかかった気泡がほぼ確実に吸引除去されるうえ、連通するノズル数が多い流路から必要以上に無駄なインクが排出されることも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】上記インクジェット式記録装置の要部を示す分解斜視図である。
【図3】キャップを含む回復機構の構成を示す説明図である。
【図4】上記インクジェット式記録装置に用いるヘッド本体を示す断面図である。
【図5】上記ヘッド本体をノズルプレート側から見た図である。
【図6】記録ヘッドを示す断面図である。
【図7】シールプレートを示す平面図である。
【図8】本発明のインクジェット式記録装置の第2の実施の形態に用いる記録ヘッドを示す分解斜視図である。
【図9】上記記録ヘッドの断面図である。
【図10】上記記録ヘッドの断面図である。
【図11】従来例の記録ヘッドを示す断面図である。
【図12】上記従来例におけるシールプレートを示す平面図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド
2 インクカートリッジ
3 キャリッジ
4 タイミングベルト
5 ステッピングモータ
6 ガイドバー
7 記録紙
8 キャップ
9 吸引ポンプ
10 ヘッド本体
11 ノズル
12 圧力発生室
13 流路ユニット
14 圧電振動子
15 ヘッドケース
16 ノズルプレート
17 インク室
18 インク供給路
19 流路形成板
20 振動板
20A 島部
21 基台
22 フレキシブルケーブル
23 ノズル列
24K,24Y,24M,24C ヘッド流路
25 蓋部材
26 ガイド穴
27 インク供給針
28 シールプレート
29 弾性材
30K,30Y,30M,30C ホルダ流路
31 フィルタ
32 ヘッドホルダ
33K,33Y,33M,33C 連通口
34 インク孔
35 蓋部材
36 流路形成板
37 ノズルプレート
38 供給口プレート
39 供給口
40 圧力発生室形成板
41 振動板
42 圧力発生室
43 ノズル
44 インク室
45 連通路
46 圧電振動子
47A 上電極
47B 下電極
47C フレキシブル回路版
48 接着層
49 インク供給口
50 ホルダ流路
51 ヘッド本体
52 ホルダ流路
53 ヘッドホルダ
54 インク供給針
55 フィルタ
56 ノズルプレート
57 リザーバ
58 ヘッド流路
59 シールプレート
60 連通口
61 ノズル
62 アクチュエータユニット
63 流路ユニット
64 負圧発生空間
65 インク排出口
66 インク排出路

Claims (8)

  1. インク滴を吐出する複数のノズルと上記ノズルに連通する複数のヘッド流路を有するヘッド本体と、ヘッドからインクを吸引する吸引手段と、インクタンクのインクを各ヘッド流路に導く複数のホルダ流路が形成されたヘッドホルダとを備え、上記ヘッド流路のうち少なくとも2つは互いにノズル数が異なり、上記ホルダ流路とヘッド流路との接続箇所における流路の開口面積が、流路に連通するノズル数と正の相関関係を持つようにされていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 上記ヘッドホルダとヘッド本体の間に、ホルダ流路とヘッド流路をシールするシール部材が設けられ、上記シール部材にホルダ流路とヘッド流路を連通させる連通口が形成され、上記連通口の開口面積が流路に連通するノズル数と正の相関関係を持つ請求項1記載のインクジェット式記録装置。
  3. 上記シール部材が、上記ヘッドホルダとヘッド本体の間に設けられ、少なくとも連通口の部分が弾性材から形成されたシールプレートである請求項2記載のインクジェット式記録装置。
  4. 上記シール部材が、上記ヘッドホルダとヘッド本体の間に形成された接着剤層である請求項2記載のインクジェット式記録装置。
  5. 上記ホルダ流路とヘッド流路との接続箇所において、ホルダ流路とヘッド流路の少なくともいずれかの開口面積が流路に連通するノズル数と正の相関関係を持つ請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット式記録装置。
  6. 流路に連通するノズル数が他の流路の1/Nであるときに上記開口面積が他の流路の1/Nになるよう設定されていて、上記開口面積の部分の流速がほぼ等しい請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット式記録装置。
  7. ヘッド本体に少なくとも2列のノズル列が設けられ、1つの流路に連通するノズル列と、n個の流路にそれぞれ連通するn個のノズル群にブロック分けされたノズル列とを有している請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット式記録装置。
  8. 各流路に連通するノズルから異なる種類のインクを吐出するようになっている請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット式記録装置。
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