JP3854491B2 - 自動販売機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カップに飲料を提供して販売する自動販売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動販売機として、カップに飲料を提供して販売するカップ式飲料自動販売機では、例えば、特公平7−99554号公報に記載されているように、カップ搬送方式を採る構成が知られている。
【0003】
このような自動販売機では、機体の前面に飲料入りカップを取り出す販売口が配設され、また、機体内に、カップを保持するカップ保持部、このカップ保持部を機体内で前後方向および左右方向に移動させる搬送手段、カップを供給するカップ供給手段、飲料の原料を種類毎に収納するとともに1回の飲料提供に対応した所定量の原料を送出する複数の原料供給手段、湯や冷水を供給する湯水供給手段などが収容されている。
【0004】
一般的に、カップ保持部は前回の販売動作の完了時点で位置する販売口の内側のカップステーションの位置に待機しており、利用者によって貨幣が投入されて飲料が選択されることにより、まず、カップ保持部がカップステーションの位置からカップ供給位置に移動してカップ供給手段から供給されるカップを受け取り、次に、カップ保持部が選択された飲料に対応した原料供給位置に移動して原料供給手段から供給される原料をカップ内に受け取り、次に、カップ保持部が湯水供給位置を経てカップステーションに移動するか、湯水供給位置がカップステーションにある場合にはカップステーションに移動して、湯水供給手段から供給される湯や冷水をカップ内に受け入れ、カップ内で原料と湯または冷水を攪拌混合して飲料を調合し、飲料入りのカップを販売口から取り出せるようにしている。
【0005】
しかし、カップ保持部の待機位置をカップステーションの位置とした場合、販売動作の開始時に、まず、カップ保持部がカップステーションの位置からカップ供給位置に移動し、それからカップ供給手段からカップを排出し、そのカップをカップ保持部に受け取るため、カップ保持部にカップを受け取るまでに時間を要し、1回の販売時間がかかる問題がある。
【0006】
そこで、1回の販売動作後にカップ保持部をカップステーションの位置からカップ供給位置に予め移動させて待機させておけば、次の販売動作の開始時にはカップ保持部にカップを直ぐに受け取ること可能となり、1回の販売時間を短くできる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カップ保持部の待機位置をカップ供給位置とした場合、カップ保持部が位置しない販売口の内側は開口した状態となってしまう。販売口の外側には、手動または自動で開閉される販売口扉を備えているが、悪戯によって、販売口扉が開放されれば、販売口の内側を通じて自動販売機の内部が覗けてしまい、例えば販売口に手を入れてカップ供給手段からカップが抜き取られるなどのおそれがある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、1回の販売時間を短縮できるとともに、販売口を通じての悪戯を防止できる自動販売機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の自動販売機は、販売口扉によって開閉される販売口を有する機体と、この機体内に設けられ、カップを供給するカップ供給手段と、前記機体内に設けられ、前記カップ内に飲料を提供する飲料提供手段と、前記機体内に設けられ、前記カップを保持するカップ保持部を有し、このカップ保持部を前記カップ供給手段からカップを受け取るカップ供給位置に移動させるとともに前記飲料提供手段からカップ内に飲料の提供を受ける飲料提供動作に対応して移動させ、カップ保持部が販売口の内側に位置するときに飲料の提供されたカップを販売口から取出可能とする搬送手段と、この搬送手段を制御し、1回の販売動作後に前記カップ保持部をカップ供給位置に移動させ、その販売動作後の所定時間内に次の販売指令があればカップ保持部にカップを受け取って次の販売動作に移り、販売指令がないまま所定時間が経過すればカップ保持部を販売口の内側に移動させる制御手段とを具備しているものである。
【0010】
そして、この構成では、1回の販売動作後にカップ保持部をカップ供給位置に移動させ、その販売動作後の所定時間内に次の販売指令があればカップ保持部にカップを受け取って次の販売動作に移るので、1回の販売時間が短縮され、また、販売指令がないまま所定時間が経過すればカップ保持部を販売口の内側に移動させるので、販売口を通じての悪戯が防止される。
【0011】
請求項2記載の自動販売機は、請求項1記載の自動販売機において、販売口扉の開放を伴なう外部作用を検知する検知手段を備え、制御手段は、カップ保持部が販売口の内側の位置しない状態で前記検知手段が外部作用を検知したとき、カップ保持部を販売口の内側に移動させるものである。
【0012】
そして、この構成では、カップ保持部が販売口の内側の位置しない状態で、販売口扉の開放を伴なう外部作用を検知手段が検知したとき、カップ保持部を販売口の内側に移動させるので、販売口を通じての悪戯が防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1は自動販売機の動作を説明するフローチャート、図2は自動販売機を構成するブロック図、図3は自動販売機の動作を説明するタイミングチャート、図4は自動販売機のカップ保持部が販売口の内側に位置する状態の概略平面図、図5は自動販売機のカップ保持部がカップ供給位置に位置する状態の概略平面図、図6は自動販売機の概略正面図、図7は自動販売機の概略側面図、図8は自動販売機の正面図である。
【0015】
図4ないし図8において、自動販売機は、カップC内に飲料を提供して販売するカップ式飲料自動販売機であり、機体11を有し、この機体11は、前面を開口した本体12およびこの本体12の前面を開閉する扉体13を備えている。
【0016】
扉体13には、略中央に販売口16が形成され、この販売口16の内側にカップステーション17が配設されている。販売口16にはこの販売口16を閉塞可能とする販売口扉18が開閉自在に取り付けられ、この販売口扉18は、販売口扉開閉手段(図2に示す)によって自動開閉されるとともに、閉止状態で図示しない施錠手段によって施錠、解錠される。
【0017】
扉体13の上側域には販売する飲料の種類を表示する複数の飲料種類展示部19が配設され、これら飲料種類展示部19毎に選択ボタン20が配設されている。なお、各飲料種類展示部19のうち、飲料の種類によっては、コーヒーのブラック、砂糖入り、クリーム入り、砂糖クリーム入りや、氷の有無、カップの大きさなどの詳細種類を選択するために複数の選択ボタン20が配設されている。
【0018】
扉体13の右側域には、硬貨投入口21、紙幣投入口22、硬貨返却口23、および返却レバー24などが配設され、これらの後方に紙幣や硬貨の識別計数および返却や釣銭の払い出しをする図示しない貨幣処理装置が配設されている。
【0019】
また、機体11内には、カップステーション17の後方に、カップCを保持するカップ保持手段27が搬送手段28によって配設されている。
【0020】
カップ保持手段27は、本体部29およびこの本体部29の側面に配設されるカップCを保持するカップ保持部30を有している。このカップ保持部30は、カップCを載置するカップ載置台30a、およびこのカップ載置台30aの上側でカップCを両側から挟み込んで保持する一対のカップホルダ30bを有している。カップ載置台30aは、本体部29に配設される図示しない昇降機構によって上下方向に昇降可能とされ、最上昇位置を飲料を調理する調理位置とし、中間位置を一対のカップホルダ30bとでカップCを受け取って保持するカップ受取位置とし、下降位置を一対のカップホルダ30bの下方へカップCを移動させて取出可能とするカップ取出位置としている。また、一対のカップホルダは、本体部29内に配設される図示しないカップホルダ駆動機構によって開閉され、閉じた状態でカップCを両側から挟持して保持し、開いた状態でカップCを取出可能としている。
【0021】
カップ保持手段27は、回動手段31を有し、この回動手段31を介して搬送手段28に搭載されている。この回動手段31は、本体部29の略中心である回動中心点32を中心としてカップ保持手段27全体を略水平面内で回動させるもので、カップ保持部30が前方に向く第1の回動位置と、この第1の回動位置からカップ保持部30が右側方に90°回動して向く第2の回動位置との間で回動可能としている。
【0022】
搬送手段28は、機体11の前後方向に配設されるガイドレール33を有し、このガイドレール33に沿ってスライドするスライダ34上に回動手段31を介してカップ保持手段27が搭載されている。スライダ34は、図示しない駆動機構によってガイドレール33に沿って往復移動される。なお、搬送手段28には、カップ保持部30を必要とする各位置に移動させるうえでカップ保持部30を回動移動させる回動手段31が含まれる。
【0023】
そして、カップ保持手段27のカップ保持部30が前方に向いた第1の回動位置で前後方向に移動したときのカップ保持部30の中心の移動軌跡が第1仮想線35とされ、カップ保持部30が右側方に90°回動された第2の回動位置で前後方向に移動したときのカップ保持部30の中心の移動軌跡が第2仮想線36として構成され、これら第1仮想線35と第2仮想線36とは互いに平行とされている。さらに、これら第1仮想線35と第2仮想線36との間でカップ保持部30が移動可能とする範囲がカップ保持部移動領域37として構成されている。
【0024】
また、カップステーション17に近い位置には、第2仮想線36上にカップCを供給するカップ供給手段40が配設されている。このカップ供給手段40では、例えば、2種類のサイズの異なったカップCが収納され、第2仮想線36上に配置される2箇所の投出機構部41から各サイズのカップCが1個ずつ下方へ投出されて、各サイズのカップCが第2仮想線36上の各カップ供給位置に供給される。
【0025】
また、第1仮想線35上に飲料の原料を供給する複数の原料供給手段44が前後方向に配列されているとともに、第2仮想線36上に同様の複数の原料供給手段44がカップ供給手段40の後方に並んで前後方向に配列されている。これら各原料供給手段44は、例えばインスタントコーヒー、緑茶、紅茶、ココア、砂糖およびミルクなどの飲料の粉末状の原料を種類毎に収納するもので、原料を収納する原料容器45、この原料容器45の底部から原料を送出する送出機構部46、この送出機構部46を駆動する駆動部47、および送出機構部46によって送出される原料を受け入れて下方へ導く原料シュート48を有している。また、各原料供給手段44の原料シュート48の先端には、各原料供給手段44から送出される原料を受け入れて貯留するとともに保留した原料を第1仮想線35および第2仮想線36上の各原料供給位置に一括排出する原料保留手段49が配設されている。
【0026】
そして、これら各カップ供給位置および各原料供給位置に、カップ保持手段27のカップ保持部30が移動され、カップ供給位置では供給されるカップCがカップ保持部30に受け取られ、原料供給位置では供給される原料が保持しているカップC内に受け取られる。
【0027】
なお、機体11内には、図示しないが、カップステーション17に搬送されるカップC内に対して、湯を供給する湯供給手段、冷水を供給する冷水供給手段、氷を供給する氷供給手段、およびカップC内の内容物を攪拌して飲料を調合する攪拌手段などが配設されている。
【0028】
また、各原料供給手段44の下方域、カップ保持部30の下方域、カップステーション17の下方域には、こぼれ落ちた原料および水や、機体内で発生するドレン水などを回収するドレンパン51が配設され、このドレンパン51の下方にドレンパン51に回収されたドレン水を回収する排水容器52が配設されている。
【0029】
また、図2において、カップ式自動販売機を制御する制御手段55を示し、この制御手段55には、カップ検知部56、販売口扉検知部57、搬送手段28、カップ供給手段40、飲料提供手段58、販売口扉開閉手段59、警報手段60が接続されている。
【0030】
カップ検知部56は、カップステーション17に設けられ、カップステーション17内に移動したカップ保持部30にカップCが有るか無いかを検知する光学式センサで構成されている。また、販売口扉検知部57は、販売口扉18が閉じられた状態を検知するマイクロスイッチなどで構成されている。カップ検知部56および販売口扉検知部57は、悪戯によって販売口扉18を開放したり販売口16内に手を差し込むなどの外部作用を検知する検知手段61として兼用されている。
【0031】
飲料提供手段58は、原料供給手段44、湯供給手段、冷水供給手段、氷供給手段および攪拌手段などを有し、カップ保持部30に保持されたカップC内に飲料を提供する。また、販売口扉開閉手段59は、モータなどの駆動力によって販売口扉18を自動開閉させる。また、警報手段60は、警報音や音声によって警報を発生する警報発生器を有している。
【0032】
そして、制御手段55は、1回の販売動作後にカップ保持部30をカップ供給位置に移動させ、その販売動作後の所定時間内に次の販売指令があればカップ保持部30にカップCを受け取って次の販売動作に移り、販売指令がないまま所定時間が経過すればカップ保持部30を販売口16の内側に移動させる機能、販売動作後の所定時間を計時するためのタイマ62の機能、カップ保持部30が販売口16の内側の位置しない状態で検知手段61が外部作用を検知したとき、カップ保持部30を販売口16の内側に移動させる機能および警報手段60で警報を発生させる機能を有している。なお、所定時間は、販売頻度に応じて任意に設定可能とする。
【0033】
次に、本実施の形態の自動販売機の動作を図1のフローチャートおよび図3のタイミングチャートを参照して説明する。
【0034】
販売待機時において(ステップ1)、前回の販売動作後からの経過時間が所定時間内であれば(ステップ2、3)、カップ保持部30がカップ供給手段40のカップ供給位置に予め位置されている。すなわち、カップ保持部30が右側方に90°回動して第2仮想線36上に位置されてカップ供給手段40のカップ受取位置に位置されている。このとき、カップ保持部30のカップ載置台30aはカップCを受け取って保持するためにカップ保持位置に上昇されている。
【0035】
そして、利用者により貨幣が投入されるとともに選択ボタン20が押されて、販売指令が入力されることにより(タイミングt1)、カップ保持部30がカップ供給位置に位置している状態から直ぐに飲料提供動作を開始する(ステップ4、5)。
【0036】
まず、カップ供給手段40から1つのカップCをカップ供給位置に排出し、このカップCをカップ保持部30に受け取り、一対のカップホルダ30bを閉じてカップCを保持する。同時に、選択された飲料種類に対応する原料供給手段44から原料の送出を開始して原料保留手段49に保留する。
【0037】
カップCをカップ保持部30に受け取ったら(タイミングt2)、選択された種類の原料供給位置にカップ保持部30が位置するように、カップ保持手段27が搬送手段28および回動手段31によって移動する。
【0038】
このとき、第2仮想線36上に原料供給位置を有する原料供給手段44から原料を供給する場合には、カップ保持手段27が搬送手段28によって後方へ移動し、つまり、カップ保持部30が第2仮想線36上に沿って後方へ移動し、対応する原料供給位置で停止し(タイミングt3)、既に原料供給手段44から送出されていて原料保留手段49に保留されている原料をカップC内に受け入れる。一方、第1仮想線35上に原料供給位置を有する原料供給手段44から原料を供給する場合には、回動手段31によってカップ保持手段27のカップ保持部30が前方へ向くように左側方に90°回動しながら、さらに搬送手段28によってそのカップ保持部30が対応する原料供給位置へ向かうように移動する。つまり、カップ保持部30が第1仮想線35上に移動するとともに対応する原料供給位置で停止し、既に原料供給手段44から送出されていて原料保留手段49に貯留されている原料をカップC内に受け入れる。
【0039】
例えば、コーヒーと、砂糖およびミルクとによって調合される飲料の場合など、複数の原料供給手段44から送出される原料を受け入れる場合には、対応する原料供給位置に順次移動して、既に各原料供給手段44から送出されていて原料保留手段49に貯留されている原料をカップC内に受け入れる。
【0040】
必要とする全ての原料をカップC内に受け入れたら(タイミングt4)、カップ保持手段27が搬送手段28によって前方へ移動し、カップ保持部30およびカップCをカップステーション17に進入させる。
【0041】
このとき、カップ保持部30が第1仮想線35上に位置する場合には、カップ保持手段27が搬送手段28によって前方へ移動し、カップ保持部30が第1仮想線35上に沿って前方へ移動してカップステーション17に進入する。一方、カップ保持部30が第2仮想線36上に位置する場合には、回動手段31によってカップ保持部30が前方へ向くように左側方に90°回動しながら、さらに搬送手段28によってカップ保持手段27が前方へ移動し、これにより、カップ保持部30が第1仮想線35上に移動してカップステーション17に進入する。
【0042】
カップステーション17においては(タイミングt5)、カップ保持部30のカップ載置台30aを調理位置に上昇させ、飲料種類に応じて、湯供給手段から湯を、冷水供給手段から冷水を、氷供給手段から氷をカップC内に供給し、攪拌手段のインペラの上下および回転によってカップC内の内容物を攪拌混合し、カップC内で飲料を調合する。
【0043】
カップC内での飲料の調合が完了したら、カップ保持部30の一対のカップホルダ30bを開放するとともにカップ載置台30aを最下部のカップ取出位置に下降させ、販売口扉18を自動開放する(ステップ6、タイミングt6)。
【0044】
そして、販売口16を通じて、カップステーション17内の飲料入りのカップCが取り出されたことをカップ検知部56で検知したら(ステップ7)、販売口扉18を自動閉鎖して施錠し(ステップ8、タイミングt7)、カップ保持部30のカップ載置台30aをカップ受取位置に上昇させるとともに、カップ保持部30をカップ供給手段40のカップ供給位置に移動させ(ステップ9)、同時に、タイマ62による計時をスタートし(ステップ10)、次の販売指令の入力に待機する(タイミングt8)。
【0045】
また、この販売待機時において、タイマ62による計時に基づき、前回の販売動作後の所定時間内に次の販売指令があれば、上述したように次の販売動作に移る。
【0046】
また、この販売待機時において、例えば販売頻度の少ない時間帯などで、タイマ62による計時に基づき、前回の販売動作後からの経過時間が所定時間以上経過したら、カップ保持部30を販売口16の内側のカップステーション17内に移動させる(ステップ11)。このカップ保持部30が販売口16の内側に移動した状態では、販売口16の内側がカップ保持部30で閉塞され、機体11内が除けない状態となる。そのため、悪戯によって販売口扉18をこじ開けても、販売口16を通じて機体11内に収納されているカップCが取り出されるなどの悪戯を防止できる。
【0047】
このカップ保持部30が販売口16の内側に移動した状態で販売指令があれば、カップ保持部30がカップ供給位置に移動し(ステップ12)、上述した飲料提供動作を開始する。
【0048】
このように、1回の販売動作後にカップ保持部30をカップ供給位置に移動させ、その販売動作後の所定時間内に次の販売指令があればカップ保持部30にカップCを受け取って次の販売動作に移るので、1回の販売時間を短縮でき、また、販売指令がないまま所定時間が経過すればカップ保持部30を販売口16の内側に移動させるので、販売口16を通じての悪戯を防止できる。
【0049】
また、カップ保持部30がカップ供給位置で待機しているなど、カップ保持部30が販売口16の内側の位置しない状態で、悪戯によって販売口扉18を開放したり販売口16内に手を差し込むなどの外部作用を検知手段61が検知したときには、カップ保持部30を販売口16の内側に移動させるので、販売口16を通じての悪戯を防止できる。さらに、悪戯によって販売口扉18を開放したり販売口16内に手を差し込むなどの外部作用を検知手段61が検知したときには、警報手段60で警報を発させるので、販売口16を通じての悪戯を防止できる。これらカップ保持部30の販売口16の内側への移動と警報手段60による警報の発生とは、いずれか一方を用いるだけでも悪戯の抑止効果を得られるし、両方用いることでより一層の抑止効果が得られる。
【0050】
また、検知手段61として、販売口16の内側に位置するカップ保持部30上のカップCを検知するカップ検知部56を兼用でき、および販売口扉18の閉状態を検知する販売口扉検知部57を兼用でき、簡素化できる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1記載の自動販売機によれば、1回の販売動作後にカップ保持部をカップ供給位置に移動させ、その販売動作後の所定時間内に次の販売指令があればカップ保持部にカップを受け取って次の販売動作に移るので、1回の販売時間を短縮でき、また、販売指令がないまま所定時間が経過すればカップ保持部を販売口の内側に移動させるので、販売口を通じての悪戯を防止できる。
【0052】
請求項2記載の自動販売機によれば、請求項1記載の自動販売機の効果に加えて、カップ保持部が販売口の内側の位置しない状態で、販売口扉の開放を伴なう外部作用を検知手段が検知したとき、カップ保持部を販売口の内側に移動させるので、販売口を通じての悪戯を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示す自動販売機の動作を説明するフローチャートである。
【図2】 同上自動販売機を構成するブロック図である。
【図3】 同上自動販売機の動作を説明するタイミングチャートである。
【図4】 同上自動販売機のカップ保持部が販売口の内側に位置する状態の概略平面図である。
【図5】 同上自動販売機のカップ保持部がカップ供給位置に位置する状態の概略平面図である。
【図6】 同上自動販売機の概略正面図である。
【図7】 同上自動販売機の概略側面図である。
【図8】 同上自動販売機の正面図である。
【符号の説明】
11 機体
16 販売口
18 販売口扉
28 搬送手段
30 カップ保持部
40 カップ供給手段
55 制御手段
58 飲料提供手段
61 検知手段
C カップ
Claims (2)
- 販売口扉によって開閉される販売口を有する機体と、
この機体内に設けられ、カップを供給するカップ供給手段と、
前記機体内に設けられ、前記カップ内に飲料を提供する飲料提供手段と、
前記機体内に設けられ、前記カップを保持するカップ保持部を有し、このカップ保持部を前記カップ供給手段からカップを受け取るカップ供給位置に移動させるとともに前記飲料提供手段からカップ内に飲料の提供を受ける飲料提供動作に対応して移動させ、カップ保持部が販売口の内側に位置するときに飲料の提供されたカップを販売口から取出可能とする搬送手段と、
この搬送手段を制御し、1回の販売動作後に前記カップ保持部をカップ供給位置に移動させ、その販売動作後の所定時間内に次の販売指令があればカップ保持部にカップを受け取って次の販売動作に移り、販売指令がないまま所定時間が経過すればカップ保持部を販売口の内側に移動させる制御手段と
を具備していることを特徴とする自動販売機。 - 販売口扉の開放を伴なう外部作用を検知する検知手段を備え、
制御手段は、カップ保持部が販売口の内側の位置しない状態で前記検知手段が外部作用を検知したとき、カップ保持部を販売口の内側に移動させる
ことを特徴とする請求項1記載の自動販売機。
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