JP3852935B2 - 立体画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、立体画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
2次元平面表示装置を用いて立体画像を表示する手法として、多視点型の立体画像表示装置が提案されている。これは、多数の視線方向からの画像を画像表示面に合成表示し、観測者の視点位置に応じて対応する画像を選択的に視認させる光学的画像選択手段を設けている。この表示手法は、眼鏡を用いない立体表示方式という点で優れている。観測者の視点位置に応じて対応する画像を選択的に視認させる原理は、スリット開口部あるいはレンチキュラーレンズからなる光学的画像選択手段を用いて、観測者の視点位置方向から視認できる画素を限定することによる。
【0003】
ところで、このような光学的画像選択手段はスリットあるいはレンチキュラーレンズのように周期構造を持っており、画像表示面に近接配置されるために、画像表示面上に配列された画素ピッチとの干渉によりモアレ妨害を生じる場合がある。ここでいうモアレ妨害とは、画面上に発生する明暗の縞模様や、視点を水平方向に移動させたときに、画像の切り替わる境界領域で暗くなる、視線移動に応じた輝度変化を指す。
【0004】
この妨害は、画素間の領域に存在する非表示領域部である、BM(ブラックマトリクス)部と光学的画像選択手段の繰り返し周期に由来する。即ち、光学的画像選択手段越しに画像表示面を観測した際に、視認されるBM部の面積が視線方向により変調する場合、上記のようなモアレ妨害が発生する。
この問題を改善するため、画素形状、配列を工夫してモアレ妨害発生を抑制する方法が提案されている(特許文献1)。
また、光学的画像選択手段であるレンチキュラーレンズを傾けて配置することにより、視認されるBM部の面積比を視線方向変化に対して平均化する方法が提案されている(特許文献2)。
【0005】
一方、複屈折板を用いて、解像度の高い表示装置を提供するものがある。(特許文献3)ここでは、偏光を利用して表示装置からの光を複屈折板に通すことにより、右目用、左目用の光を選択的に出射させるものが立体用の画像表示装置の例として示されている。この他、光学ローパスフィルタとしての例が示されている。
【0006】
【特許文献1】
特表平10−505689号公報
【特許文献2】
特表2001−501073号公報
【特許文献3】
特開平9−152572号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
立体用の画像表示装置においても、画素ピッチを細かくすることにより、精細度を向上させることが望まれている。また、画素における有効表示領域を高める、即ち開口率を高めることも、表示輝度を向上させるために重要である。しかしながら、特許文献1のように、縦ストライプ型以外の画素形状を形成しようとすると、画素に信号を供給するための配線を引き回さなくてはならないため、開口率を確保することが難しくなる。また、配線間のクロストークが増大し、配線が長くなるために信号遅延が生じるなど、コントラストの低下、表示クロストークの増大、多画素化に困難が生じる。
【0008】
一方、特許文献2においては、レンチキュラーレンズが斜め方向に取り付けられているため、視線の上下移動に対して、レンチキュラーレンズピッチ境界が画素に対して水平方向に移動することになる。即ち、視線の上下移動に対して視認される画素が水平方向に変化するため、本来視線の左右方向移動に対応して表示される画像の変化が視線の上下移動に対して生じてしまうことになり、観察者の動きに対応した適正な画像表示がなされないために、観察者に不快感を与える恐れがある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の実施の形態は、複数の画素を行列に配列した画像表示手段と、前記画像表示手段上に設けられ、前記画素からの光に指向性を与え透過させる画素選択手段と、前記画像表示手段と前記画素選択手段との間に設けられ、繰り返し周期をn行、画素ピッチPpとしたとき、前記画素を行毎にPp/nずつ列位置を光学的にシフトさせる光学シフト手段とを有することを特徴とする立体画像表示装置である。
【0010】
ここで、前記画素選択手段は、レンチキュラーレンズアレイであってもよい。
【0011】
また、前記光学シフト手段が複屈折層であってもよい。
【0012】
また、前記光学シフト手段は複屈折層と前記画像表示手段からの出射された偏光を回転させる偏光回転層とからなり、当該複屈折層と偏光回転層の組をn−1段としてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、本発明の構成は以下に述べる実施形態にとどまるものではなく、発明の実施形態において述べた構成の各部をさまざまに組み合わせた形態をとることが可能であることはいうまでもない。また、説明の簡略化のため、複数の図に渡って同一部材については同一の番号を付与している。
(実施形態1)
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。なお、図においては、表示装置から観測者方向に向かってz軸、表示面内における横(左右)方向をx軸、縦(上下)方向をy軸にとることにする。
【0014】
図1は、本実施形態の構成の概略を示す図である。
【0015】
二次元の表示装置301は複数の画素101を備えている。ここでは、表示装置301として液晶表示装置(LCD)を用いる例を説明する。表示装置301の背面にはバックライト(図示略)が備えられている。表示装置301は、液晶層を挟持する透明基板308と、さらに透明基板308を挟持する偏光板306、307を備える。また、画素101は2次の行列配置となっている。
【0016】
表示装置301としては、有機EL表示装置など、出射光に偏光を有する表示装置を用いることができる。また、CRTなど、出射光に偏光が無くても、画素毎に偏光を与えるように偏光板を設けることにより、使用が可能となる。
【0017】
表示装置301の表示面側には画素選択手段であるレンチキュラーレンズ302が設けられている。レンチキュラーレンズ302の焦点位置が画素に位置するよう設計されている。
【0018】
表示装置301とレンチキュラ−レンズ302の間には、以下に詳述する光学シフト層303が設けられている。
【0019】
図2を用いて、光学シフト層303の作用を説明する。図2(a)は、表示装置301の画素配列を部分的に拡大し、画素選択手段302のピッチ境界との位置関係を示した図である。
【0020】
表示装置301上には、画素101と画素101を区切る非画素104がある。画素101は画素ピッチPpで列方向(x方向)に配列している。非画素104には、信号配線、薄膜トランジスタ(TFT)などの光不透過層及びこれらを隠蔽するBM部が設けられている。
【0021】
表示装置301上には、この画素列を行方向(y方向)にも非画素104を挟んで等ピッチに配列している。即ち、非画素104が格子状を成す、いわゆる縦ストライプ型の画素配列を成している。
【0022】
画素選択手段302は、焦点位置が画素101表面に位置するよう設計されており、画素選択手段302越しに画素を観察すると、レンチキュラーレンズのピッチ方向(x方向、ピッチLp)全体に画素が拡大されて視認される。
【0023】
本実施形態では、表示装置301と画素選択手段302との間に光学シフト層303を設けることにより、図2(b)に示すように、画素のy方向配列のうち、画素列を一行おき(領域102)に光学的に画素ピッチの半分(Pp/2)だけx方向にシフトさせる。これにより、見かけの画素の配列を千鳥状としている。
【0024】
図3は、本実施形態の光学シフトを行なうための構造をyz平面に対する断面図として示した図である。バックライト(図示省略)を紙面左側、観察者(図示省略)を画面右側とし、バックライト照明光は紙面左から右に進行し、観察者は表示立体画像を観察する。
【0025】
表示装置301は、透明基板308間に液晶層からなる画素101が形成されており、図示省略するが、液晶層に電圧を供給する信号配線、電圧を保持するための薄膜トランジスタ(TFT)、補助容量などが非画素104に形成されている。また、光路中に三原色のカラーフィルタを形成し、透過光を分光吸収することでカラー表示が可能になる。更に、液晶層の光入射側、出射側に偏光板306、307が設けられている。
【0026】
非偏光であるバックライト(図示省略)からの照明光310は、入射側偏光板306の偏光吸収によりy軸方位の直線偏光となり、出射光はx軸方位の直線偏光312となる。本実施形態では入射光と出射光の偏光方位が直交しており、出射光がx軸方位となっているが、画像情報を含む出射光312が直線偏光となっていることが肝要である。液晶の視野角依存性から、出射偏光方位がx軸ではない場合も有り得るが、偏光方位はxy平面内に存在し、後述するように偏光回転層となる1/2波長フィルムを適正な角度に配置することで、表示装置301の後段に設けられた光学素子に整合する偏光方位(ここではx軸方位)に変換することが可能である。
【0027】
表示装置301と画素選択手段302との間にxz平面内方向の光学シフトを行なう光学シフト層303が一行おきに(例えば、i+1、i+3行)設けられる。
【0028】
図4は、i+1行、またはi+3行におけるxz平面に対する断面図である。これは、光路シフトの様子を示す。
【0029】
出射光312は、光学シフト層303に入り、偏光314として光学シフト層303中を進行する。そして、半画素ピッチ(Pp/2)のx方向へのシフトを生じた後、光学シフト層303をz方向へ出射し、画素選択手段302によって屈折を生じる。ここで、Ppは画像表示手段301における画素101のピッチを表す。
【0030】
i行、i+2行の偏光315がレンチキュラーレンズ302中を直進するのに対し、i+1行、i+3行のx軸方向に偏光方位を有する偏光光314は、光学シフト層303中を伝播する際にxz平面内で光路シフトを生ずる。
【0031】
そのため、画素選択手段302越しに光学シフト層303が設けられた行の画素101を観察すると、図5に示すように、あたかも本来の位置から半画素ピッチPp/2だけx軸方向にシフトした位置に画素が存在するように観察されることになる。
【0032】
図6は、光学シフト層303の光学配置を示した図である。
【0033】
光学シフト層303は、画素選択手段302の光入射面に対して横方向(x軸方向)のストライプ状に形成されている。例えば、画素101の偶数行または奇数行のみの上に設けられている。
【0034】
光学シフト層303は、1軸性の複屈折性を有している。その屈折率楕円体と屈折率の主軸を、常光線屈折率をno、異常光線屈折率をneとして図中に示す。異常光線屈折率neの方位は、xz平面内にあり、z軸に対して角度θを成している。ここで、光学シフト層303の厚みをdとする。
【0035】
上記の機能を有する光学シフト層303は、高分子ポリマー液晶など、光学ポリマーを光学的に等方的な透明基板上にずらし応力などによって配向処理することで形成可能である。また、この光学シフト層をストライプ状に形成する以外に、高分子ポリマー液晶など、上記方法で複屈折性を持たせた層を光入射面全面に形成しておき、UV照射や熱的、パターニング処理によりストライプ状に複屈折層を残すよう加工することでも形成することができる。
【0036】
光学シフト層303に対して垂直に入射した光のうち、y軸方位の直線偏光成分は屈折率noとなるため、常光線として電気変位ベクトルDと電場ベクトルE(図示省略)方位は一致し、直進する。一方、x軸方向の偏光成分は電気変位ベクトルDは直進するのに対し、電場ベクトルEの方向は、電気変位ベクトルDを法線とする波面平面と屈折率楕円体との接点と楕円体中心を結ぶ方位、xz平面内にありz軸に対して角度αを成す方向に進行する。
θとαの関係は、
【0037】
【数1】
【0038】
で表される。従って、フィルム厚dにおける異常光線のシフト量pは、
【0039】
【数2】
【0040】
となる。
【0041】
図7は、各画素に割り当てられる要素画像番号との対応関係を説明する図である。
【0042】
要素画像とは、ここでは各視線方向に対応して割り当てられる1組の画像情報である。従って、三次元表示装置が表示する立体像を構成する情報量に比例している。また、要素領域201とは、1組の要素画像を表示する画素101の集合である。
【0043】
図7では視線数を8として、8つの視線方向に対応する要素画像を番号で示した。1組の要素画像を担う要素領域201に視線番号1〜8を付している。ここでは、i行j列から、i+1行j+4列までが1組の要素領域201である。
【0044】
このように、本実施形態の画像表示装置を正面から見ると、画素101が千鳥状に観察される。即ち、隣り合う行同士で、画素の横方向(x方向)位置が半画素分だけ、ずれて見えるのである。
【0045】
ここで、画素選択手段302k列において、iとi+1行の2行で示される要素領域201が一つの単位として観察者に視認されることになる。
【0046】
また、図8にシフトした画素101と画素選択手段302の相対的位置関係及び視線方向11〜18の対応関係を示す。
【0047】
例えば、i行j+1列の画素101が表示する視線番号3の情報は、画素選択手段302を通って、視線方向13に限定的に放射される。即ち、各画素101の表示している情報に、極端な指向性を持たせるのである。従って、特定の方向からのみ特定の画素が選択的に見えるような構成になっている。
【0048】
逆に、視線方向13から画面を観察すると、図9に示すように、i行j+1列の画素101を図中の左上に見ることができる。ここで、i行ではi行j+1列の画素101に表示された要素画像情報が、レンチキュラーレンズピッチ幅まで横方向に拡大されて観察される。少なくともi行j+1列の近傍では同様に、i+2行j+1列、i行j+5列、i+2行j+5列、i行j+9列、i+2行j+9列において同じ視線方向3の要素画像情報が、レンチキュラー面上での拡大された画素情報として表示されることになる。また、i+1行、i+3行では、i+1行j列の画素101とi+1行j+1列の画素101との間にある非画素部分が拡大され、画素選択手段302を通してみると、i+1行目には何も表示されない。
【0049】
従って、画素選択手段302を通してみると、同時に、視線方向13からは、i行j+5列、i行j+9列、i+2行j+1列、i+2行j+5列、i+2行j+9列の画素を選択的に見ることができる。即ち、視線番号3の情報のみを選択に見ることができ、その他の視線番号の画素101は見ることができない。
【0050】
このようにして、観察者の目は一つの視線方向からは、各要素領域201のうちのひとつずつを選択的に見ることになり、観察者の目の位置に応じて異なる画素を見ることで、立体視することが可能となるのである。
【0051】
例えば、視線方向を14方向から画素選択手段302を通して観察すると、図10に示すようになる。この視線方向14は、横方向(x方向)については、視線方向13と視線方向線方向15の中間になる。
【0052】
この視線方向14からは、i行、i+2行が暗表示、i+1、i+3行に視線方向14に対応する要素画像4が観察される。
【0053】
そして、このように半画素ピッチの光学的シフトを一行おきに施すことで、視線方向の水平移動に対して、明暗縞は行方向に2行ごとの細かい周期に分散されるので、モアレ妨害が抑制される。
【0054】
なお、本実施形態では1/2画素ピッチの光学シフトを利用して、i行とi+1行で異なる視線方向の要素画像を割り当てたが、i行とi+1行の同じ列に同じ要素画素情報を割り当てても良い。つまり、i行j列とi+1行j列の画素101に同じ視線方向1から見るための要素画像1を表示する。この場合、視線数は4となり、i行とi+1行で画面縦方向に異なる位置の画像情報を表示できるので、画面縦方向解像度が増加することになる。このようにしても、モアレ抑制効果は上記の実施形態と同様に得られる。
【0055】
本実施形態に示すように、光学的シフトにより、画素列を一行おきに半画素ピッチシフトさせることで、モアレ妨害を低減することが可能となる。
【0056】
即ち、従来の、水平方向へ画素をシフトさせない構造においては、水平方向に視認する方向を変化させた場合、レンチキュラーレンズによって拡大される像は、画素表示領域と非画素表示領域が一様に切り替わる、即ち、観察者が水平方向に移動すると、ある視線方向からは画面全体に画像が表示されるものの、画面全体が表示される視線方向の間にあっては、画面全体が暗く、何も表示しないことになる。従って、水平運動視差に対し明暗の輝度変化が生じるのである。
【0057】
これに対し、本実施形態のように、図2(b)の構造では、y方向に画素表示領域と非画素表示領域が交互に拡大され、2行周期の明暗縞が観察される。即ち、画面全体が暗表示になることがない。そのために、水平運動視差に伴う輝度変化の割合が減少し、その周期も1/2に細かくなるため、結果的に輝度変化は観察者に視認されなくなる。モアレ妨害は、表示画面内にわたって、水平方向の画角の違いによって生じる上記の輝度変化が視認されることによるものである。
(実施形態2)
図11は、本実施形態を説明する図である。
【0058】
本実施形態では、光学シフト層303を光入射面全面に設け、偏光回転層701を行毎に設けたことを特徴としている。例えば、偏光回転層701は、液晶パネル101のi行、i+2行目に対応する部分に設けられ、i+1行、i+3行目にはない。
【0059】
光学シフト層303は、所定の方向に屈折率主軸を有する1軸性複屈折フィルムとして形成することが可能であり、レンズ入射面あるいは基板上にプロセス形成するよりも所望の光学特性が得られやすい。このような1軸性複屈折フィルムは、ポリカーボネートやJSR(株)製のアートン、高分子液晶ポリマー体を延伸配向処理することで、所望の光学特性を得ることができる。
【0060】
偏光回転層701はいわゆるλ/2波長フィルム層であり、可視光の1/2波長となる200〜300nmのリタデーションを有する複屈折層が、xy軸を2分する45°方向に位相軸を有する光学層である。このような光学層は、先に述べた光学シフト層と同様な方法でプロセス形成することが可能である。
【0061】
この構造によって、偏光板307を出射した偏光312のうち、画素i行とi+2行を出射した偏光成分は、光学シフト層303の光入射面に画素1行おきに設けられた偏光回転層701を透過し、偏光軸がx軸からy軸方向に90°回転する。
【0062】
これらの偏光軸はy軸方位にあり、光学シフト層303の常光線屈折率方位に一致しているため、偏光成分702は常光線として直進する。一方、画素i+1行、i+3行の出射成分は先に述べたように、x軸方向に偏光軸を有しているため、異常光線として光の進行方位がx軸方向にシフトすることになる。
(実施形態3)
図12は、本実施形態を説明する図である。
【0063】
本実施形態は光学的画素シフトを1行毎に施すのではなく、光学シフトの繰り返し周期を複数行とした例である。領域801、802は光学シフトによりそれぞれ1/3画素ピッチ(Pp/3)、2/3画素ピッチ(2Pp/3)分x軸方向にシフトしている。
【0064】
図13は、本実施形態の光学シフトに対し、各画素に割り当てられる要素画像番号との対応関係を説明する図である。また、画素選択手段の境界をも重ねて表示し、光学シフトされた後を示している。
【0065】
i行j列の画素に割り当てる要素画像番号を1とすると、x軸方向のシフト順に、i+1行j列の画素表示領域に要素画像2、i+2行j列の画素表示領域に要素画像3を順次割り当てていくことになる。
【0066】
図14は、このような複数行の画素光学シフトを可能とする構成の例である。本構成は図11を多段構成とした点が特徴である。即ち、初段の光学シフト層1001の厚みを図11の構成に対して2/3とすることでi+1行、i+2行の画素行に対し1/3画素ピッチの光学シフトを施すことができる。次に、偏光回転層1002をi+1行に設け、同厚の光学シフト層を後段に設けることで、i+2行の画素行のみを選択的に更に1/3画素ピッチだけ光学シフトさせることができる。
【0067】
このように、偏光回転層と光学シフト層を組として多段構成することで、任意の繰り返し周期に対応することが可能となる。例えば、光学シフトの繰り返し周期をn行とすると、上段の画素表示領域に対して1行あたりの光学シフト量を画素ピッチPpに対してPp/nとし、要素画像番号をx軸座標の昇順に同列の最上段から最下段に向けて割り当てていくことになる。また、偏光回転層と光学シフト層の組はn−1段構成とし、偏光回転層はnライン周期で1段毎に1行下に配置位置がずれるように設けていけば良い。
【0068】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の実施の形態によれば、立体画像表示装置において重要な横方向視差数を増大させつつ、モアレ妨害発生を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明する概略図
【図2】第1の実施形態に関わる画素配列を示した図
【図3】第1の実施形態における構成を側面から見た断面図
【図4】第1の実施形態における構成を上面から見た断面図
【図5】第1の実施形態において、画素選択手段越しに観察される画素位置と実際の画素の位置関係を上面から見た断面図
【図6】光学シフト層の光学配置を示した図
【図7】第1の実施形態に関わる画素配列を示した図
【図8】第1の実施形態における画素配列と画素選択手段および視線方向の対応関係を示した図
【図9】第1の実施形態において、視線方向3からレンチキュラーレンズ越しに観察される画素の像を示した図
【図10】第1の実施形態において、視線方向4からレンチキュラーレンズ越しに観察される画素の像を示した図
【図11】第2の実施形態における構成を側面から見た断面図
【図12】第3の実施形態に関わる画像表示手段の画素配列と画素選択手段の位置関係を示した図
【図13】第3の実施形態に関わる画素配列と要素画像の対応を示した図
【図14】第3の実施形態における構成を側面から見た断面図
【符号の説明】
101・・・画素
102、201、801、802・・・画素の組
301・・・画像表示装置
302・・・レンチキュラーレンズ
303、1001・・・光学シフト層
306、307・・・偏光板
308・・・透明基板
310・・・照明光
311、312、314、315、316、702・・・偏光成分
701、1002・・・偏光回転層
Claims (4)
- 複数の画素を行列に配列した画像表示手段と、
前記画像表示手段上に設けられ、前記画素からの光を行方向に応じて選択的に透過させる画素選択手段と、
前記画像表示手段と前記画素選択手段との間に設けられ、繰り返し周期をn行、画素ピッチPpとしたとき、前記画素を行毎にPp/nずつ列位置を光学的にシフトさせる光学シフト手段と
を有することを特徴とする立体画像表示装置。 - 前記画素選択手段は、レンチキュラーレンズアレイであることを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
- 前記光学シフト手段が複屈折層であることを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
- 前記光学シフト手段は複屈折層と前記画像表示手段からの出射された偏光を回転させる偏光回転層とからなり、当該複屈折層と偏光回転層の組をn−1段としたことを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
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