JP3852235B2 - トナー供給装置及びこれを用いた現像装置、並びに画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式を用いた複写機やプリンター等の画像形成装置に用いられるトナー供給装置に関し、特に、トナーカートリッジ等のトナー収容容器からトナー供給部へトナーを供給する開口部を、シャッター部材によって開閉する装置であって、当該シャッター部材に開閉動作に伴ってトナーが外部に漏れるのを防止可能なトナー供給装置及びこれを用いた現像装置、並びに画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電子写真方式を用いた複写機やプリンター等の画像形成装置においては、感光体ドラム上に原稿の画像に対応した静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置により現像してトナー像とし、当該トナー像を転写用紙上に転写・定着することにより、画像を形成するように構成されている。上記感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像する現像装置は、現像工程を繰り返すことによって、徐々にトナーが消費されるため、当該現像装置とは別体に構成され、トナーカートリッジを備えたトナー供給装置から、現像装置にトナーを供給するようになっている。
【0003】
上記トナー供給装置は、トナーカートリッジからトナー供給部へトナーを供給する開口部を、シャッター部材によって開閉するように構成されているとともに、当該シャッター部材の開閉動作は、トナーカートリッジをトナー供給部に装着する際の回転動作や押し込み動作に連動するように構成されている。
【0004】
ところで、かかるトナー供給装置において、トナーカートリッジをホルダーから取り出す際に、複写機内外にトナーカートリッジ外周面に付着したトナーが飛散するのを防止することを目的として、例えば、特開平5−181362号公報等に開示された技術が、既に提案されている。
【0005】
この特開平5−181362号公報に係る現像装置は、図17に示すように、トナーカートリッジ201外周面のトナー放出用開口Bの周囲に、トナーカートリッジ201外周面とホルダー202の内周面との間をシールするシール部材203を設けるように構成されている。このシール部材203は、例えば、スポンジ等の弾性体で形成して、トナーカートリッジ201外周面に接着剤等で固着される。トナーカートリッジ201をトナー放出用開口Bを上向きにしてホルダー202に挿入した後に反時計回りに回転させるときに、トナー放出用開口Bから飛散したトナーをシール部材203でシールし、これにより、トナーカートリッジ201の外周面とホルダー202内周面との間に侵入してトナーカートリッジ201の外周面に付着するのを防止するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記従来のトナー供給装置においては、特開平5−181362号公報に開示されているように、トナーカートリッジ201外周面のトナー放出用開口Bの周囲に、トナーカートリッジ201外周面とホルダー202の内周面との間をシールするシール部材203を設けるように構成されている。しかし、このように構成した場合でも、トナーカートリッジ201をホルダー202に脱着する際に、トナーカートリッジ201をホルダー202に挿入した後に反時計回りに回転させると、トナーカートリッジ201の外周面に設けられたシール部材202が、トナーカートリッジ201からホルダー202にトナーを補給するトナー補給経路(開口部)を横切ることになる。そのため、シール部材203がトナー補給経路のトナーをすくい取り、このすくい取られたトナーがトナーカートリッジ201とホルダー202との間に入り込み、トナーカートリッジ201をホルダー202から引き出す際などに、複写機の内部や外側にトナー飛散を起こすという問題点があった。
【0007】
なお、かかる問題点は、上記の如くトナーカートリッジ104外周面のトナー放出用開口Bの周囲に、トナーカートリッジ201外周面とホルダー202の内周面との間をシールするシール部材203を設けた場合に限らず、トナーカートリッジ201からホルダー202にトナーを供給する開口部に、当該開口部を開閉するシャッター部材を設けたトナー供給装置においても、同様に発生する。
【0008】
また、トナー漏れを一層効果的に防止するため、トナーカートリッジ201外周面とホルダー202の内周面との間を、シール部材203によって強くするシールするように構成した場合には、上述したように、シール部材203がトナー補給経路(開口部)を横切る際に、当該シール部材203によってすくい取られたトナーが、シール部材203によって圧縮され、凝集して粗大粒子となり、この粗大粒子となったトナーがトナー供給装置から現像装置へと供給されて、白抜け等の画質欠陥をもたらしたり、トナーカートリッジ201の脱着時に当該トナーカートリッジ201がシール部材203と強く擦れ、シール部材203がちぎれてしまい、トナー供給装置内に混入して、やはり画質に欠陥をもたらすという問題点があった。
【0009】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、トナーが外部に飛散するのを防止可能であるとともに、凝集したトナー等による画質欠陥が発生することのないトナー供給装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載の発明は、円筒形状に形成され、回動動作自在に装着されるトナ−収容容器からトナーが供給される開口部を有するリザーブタンクと、前記トナー収容容器を脱着する際に、該トナー収容容器の回動動作に連動してリザーブタンクの開口部を横切るように摺動する仕切り部材とを備えたトナー供給装置において、
前記トナー収容容器の回動動作に連動して移動する前記仕切り部材がリザーブタンクの開口部を閉じる方向に摺動した際に、当該仕切り部材の先端が停止乃至通過するリザーブタンクの部位近傍に、トナー回収用の凹部を有し、
前記仕切り部材と前記トナー回収用の凹部を共に前記リザーブタンクに設けるように構成したものである。
【0011】
ここで、上記仕切り部材としては、例えば、リザータンクの開口部を開閉するシャッター部材がこれに相当するが、これに限定されるものではなく、トナー収容容器の外周に設けられるシール部材や、トナー収容容器に設けられた開口部の端部に位置する当該トナー収容容器の外周壁などもこれに相当するものである。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、前記トナー回収用の凹部に溜まったトナーが、外部に飛散するのを防止するシール部材を、当該トナー回収用の凹部に設けたことを特徴とする請求項第1項記載のトナー供給装置である。
【0013】
さらに、請求項3に記載の発明は、前記トナー回収用の凹部に溜まったトナーを排出可能な手段を設けたことを特徴とする請求項第1項又は第2項記載のトナー供給装置である。
【0014】
また更に、請求項4に記載の発明は、円筒形状に形成され、回動動作自在に装着されるトナ−収容容器からトナーが供給される開口部を有するリザーブタンクと、前記トナー収容容器を脱着する際に、該トナー収容容器の回動動作に連動してリザーブタンクの開口部を横切るように摺動する仕切り部材とを備えたトナー供給装置からトナーを供給することにより現像動作を行なう現像装置において、
前記トナー供給装置は、前記仕切り部材がリザーブタンクの開口部を閉じる方向に摺動した際に、当該仕切り部材の先端が停止乃至通過するリザーブタンクの部位近傍に、トナー回収用の凹部を有し、
前記仕切り部材と前記トナー回収用の凹部を共に前記リザーブタンクに設けたことを特徴とする現像装置である。
【0015】
さらに、請求項5に記載の発明は、円筒形状に形成され、回動動作自在に装着されるトナ−収容容器からトナーが供給される開口部を有するリザーブタンクと、前記トナー収容容器を脱着する際に、該トナー収容容器の回動動作に連動してリザーブタンクの開口部を横切るように摺動する仕切り部材とを備えたトナー供給装置から現像装置にトナーを供給し、前記現像装置によって像担持体上に形成された静電潜像を現像することにより画像を形成する画像形成装置において、
前記トナー供給装置は、前記仕切り部材がリザーブタンクの開口部を閉じる方向に摺動した際に、当該仕切り部材の先端が停止乃至通過するリザーブタンクの部位近傍に、トナー回収用の凹部を有し、
前記仕切り部材と前記トナー回収用の凹部を共に前記リザーブタンクに設けたことを特徴とする画像形成装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0017】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態に係るトナー供給装置を適用した画像形成装置としてのカラー電子写真複写機を示すものである。
【0018】
図2において、1はカラー電子写真複写機の本体を示すものであり、このカラー電子写真複写機本体1の上部には、原稿2を1枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置3と、当該自動原稿搬送装置3によって搬送される原稿2の画像を読み取る原稿読取装置4が配設されている。この原稿読取装置4は、プラテンガラス5上に載置された原稿2を光源6によって照明し、原稿2からの反射光像を、フルレートミラー7及びハーフレートミラー8、9及び結像レンズ10からなる縮小光学系を介してCCD等からなる画像読取素子11上に走査露光して、この画像読取素子11によって原稿2の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るようになっている。
【0019】
上記原稿読取装置4によって読み取られた原稿2の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8bit)の3色の原稿反射率データとして画像処理装置12に送られ、この画像処理装置12では、原稿2の反射率データに対して、シェーデイング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の所定の画像処理が施される。
【0020】
そして、上記の如く画像処理装置12で所定の画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)(各8bit)の4色の原稿色材階調データとしてROS13(Raster Output Scanner)に送られ、このROS13では、原稿色材階調データに応じてレーザー光による画像露光が行われる。なお、上記カラー電子写真複写機は、プリンターとしても機能するように構成されており、当該カラー電子写真複写機がプリンターとして機能する場合には、画像処理装置12にパーソナルコンピュータ等のホストコンピュータから画像データが入力され、当該画像処理装置12で所定の画像処理が施された後、ROS13に4色の原稿色材階調データとして出力されるようになっている。
【0021】
上記カラー電子写真複写機本体1の内部には、色の異なる複数のトナー像を形成可能な画像形成手段Aが配設されている。この画像形成手段Aは、主として、静電潜像が形成される像担持体としての感光体ドラム17と、前記感光体ドラム17上に形成された静電潜像を現像して色の異なる複数のトナー像を形成可能な現像手段としてのロータリー方式の現像装置18とから構成されている。
【0022】
上記ROS13は、図2に示すように、図示しない半導体レーザーを原稿色材階調データに応じて変調し、この半導体レーザーからレーザー光LBを階調データに応じて出射する。この半導体レーザーから出射されたレーザー光LBは、回転多面鏡14によって偏向走査され、f・θレンズ15及び反射ミラー16を介して像担持体としての感光体ドラム17上に走査露光される。
【0023】
上記ROS13によってレーザー光LBが走査露光される感光体ドラム17は、図示しない駆動手段によって矢印方向に沿って所定の速度で回転駆動されるようになっている。この感光体ドラム17の表面は、予め一次帯電用のスコロトロン19によって所定の極性(例えば、マイナス極性)及び電位に帯電された後、原稿色材階調データに応じてレーザー光LBが走査露光されることによって静電潜像が形成される。上記感光体ドラム17上に形成された静電潜像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の現像器18Y、18M、18C、18Kを回転可能に備えたロータリー方式の現像装置18によって、例えば、感光体ドラム17の帯電極性と同極性のマイナス極性に帯電したトナーによって反転現像され、所定の色のトナー像となる。尚、上記感光体ドラム17上に形成されたトナー像は、必要に応じて転写前帯電器20によってマイナス極性等の帯電を受け、電荷量が調整されるようになっている。
【0024】
上記感光体ドラム17上に形成された各色のトナー像は、当該感光体ドラム17の下部に配置された中間転写体としての中間転写ベルト21上に、第1の転写手段としての一次転写ロール22によって多重に転写される。この中間転写ベルト21は、駆動ロール23、従動ロール24a、従動ロール24b、テンションロール24c、従動ロール24d及び二次転写手段の一部を構成する対向ロールとしてのバックアップロール25によって、感光体ドラム17の周速と同一の移動速度で矢印方向に沿って回動可能に支持されている。
【0025】
上記中間転写ベルト21上には、形成する画像の色に応じて、感光体ドラム17上に形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の4色のすべて又はその一部のトナー像が、一次転写ロール22によって順次重ね合わせた状態で転写される。この中間転写ベルト21上に転写されたトナー像は、所定のタイミングで2次転写位置へと搬送される転写部材としての転写用紙26上に、中間転写ベルト21を支持するバックアップロール25と、当該バックアップロール25に圧接する二次転写手段の一部を構成する二次転写ロール27の圧接力及び静電気力によって転写される。上記転写用紙26は、図2に示すように、カラー電子写真複写機本体1内の下部に配置された複数の転写用紙収容部材としての給紙カセット28、29、30、31の何れかから、所定のサイズのものがフィードロール28a、29a、30a、31aによって給紙される。給紙された転写用紙26は、複数の搬送ロール32及びレジストロール33によって、所定のタイミングで中間転写ベルト21の二次転写位置まで搬送される。そして、上記転写用紙26には、上述したように、二次転写手段としてのバックアップロール25と二次転写ロール27とによって、中間転写ベルト21上から所定の色のトナー像が一括して転写されるようになっている。
【0026】
また、上記中間転写ベルト21上から所定の色のトナー像が転写された転写用紙26は、中間転写ベルト21から分離された後、搬送ベルト34によって定着装置35へと搬送され、この定着装置35によって熱及び圧力でトナー像が記録用紙26上に定着され、片面複写の場合には、そのまま排紙トレイ36上に排出されてカラー画像の複写工程が終了する。
【0027】
一方、両面複写の場合には、第1面(表面)にカラー画像が形成された転写用紙26を、そのまま排紙トレイ36上に排出せずに、図示しない反転ゲートによって下向きに搬送方向が変更され、3つのロールが圧接されたトリロール37及び反転ロール38によって、反転通路39へと一旦搬送される。そして、上記転写用紙26は、今度は逆転する反転ロール38によって両面用通路40へと搬送され、この両面用通路40に設けられた搬送ロール41によってレジストロール33まで一旦搬送されて停止する。転写用紙26は、中間転写ベルト21上のトナー像と同期して、再度レジストロール33によって搬送が開始され、当該転写用紙26の第2面(裏面)に対してトナー像の転写・定着工程が行われた後、排出トレイ36上に排出されるようになっている。
【0028】
なお、図2中、42は転写工程が終了した後の感光体ドラム17の表面から残留トナーや紙粉等を除去するためのクリーニング装置、43は中間転写ベルト21の表面から残留トナーや紙粉等を除去するためのクリーニング装置、44は手差しトレイをそれぞれ示している。
【0029】
図3は上記カラー電子写真複写機の画像形成手段Aを示す構成図である。
【0030】
このカラー電子写真複写機では、上述したように、感光体ドラム17の表面が一次帯電用のスコロトロン19によって所定の電位に一様に帯電された後、当該感光体ドラム17の表面には、ROS13によって所定の色に対応した画像が露光され、静電潜像が形成される。上記感光体ドラム17の表面に各色に対応して形成された静電潜像は、対応する色の現像器18Y、18M、18C、18Kによって現像され、当該感光体ドラム17の表面には、所定の色のトナー像Tが形成される。
【0031】
例えば、上記感光体ドラム17上に形成された静電潜像がイエロー色に対応したものであれば、この静電潜像は、イエロー色の現像器18Yによって現像され、感光体ドラム17上には、イエロー色のトナー像Tが形成される。また、他のマゼンタ色、シアン色、ブラック色についても、同様のプロセスによって対応する色のトナー像Tが、感光体ドラム17上に順次形成される。
【0032】
上記感光体ドラム17上に順次形成された各色のトナー像Tは、感光体ドラム17と中間転写ベルト21とが接触する一次転写位置において、感光体ドラム17上から中間転写ベルト21の表面に転写される。この1次転写位置には、中間転写ベルト21の裏面側に半導電性の一次転写用のバイアスロール22が配設されており、中間転写ベルト21は、一次転写用のバイアスロール22によって感光体ドラム17の表面に接触するようになっている。一次転写用のバイアスロール22には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加され、感光体ドラム17上に形成されたトナー像Tは、中間転写ベルト21上に圧接力及び静電気力によって転写される。
【0033】
単色の画像を形成する場合は、中間転写ベルト21上に一次転写された所定の色のトナー像Tが、直ちに記録用紙26上に二次転写されるが、複数色のトナー像Tを重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、感光体ドラム17上への所定色のトナー像Tの形成、並びにトナー像Tの中間転写ベルト21上への1次転写の工程が、所定の色数分だけ繰り返される。
【0034】
例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の4色のトナー像Tを重ね合わせたフルカラーの画像を形成する場合、感光体ドラム17上には、その一回転毎にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の各色のトナー像Tが順次形成され、これらの4色のトナー像は、順次中間転写ベルト21上に重ね合わせた状態で一次転写される。
【0035】
その際、上記中間転写ベルト21は、最初に一次転写されたイエロー色の未定着トナー像Tを保持したまま、感光体ドラム17と同期した周期で回動し、当該中間転写ベルト21上には、その一回転毎にマゼンタ色、シアン色及びブラック色の未定着トナー像Tが、イエロー色の未定着トナー像Tに順次重ね合わされた状態で転写される。
【0036】
このようにして中間転写ベルト21に一次転写された未定着トナー像Tは、中間転写ベルト21の回転に伴って、転写用紙26の搬送経路に面した二次転写位置へと搬送される。
【0037】
そして、この転写用紙26は、前述したように、所定の給紙カセット28、29、30、31からフィードロール28a、29a、30a、31aによって給紙され、搬送ロール32によってレジストロール33まで搬送され、レジストロール33によって所定のタイミングで、二次転写ロール27と中間転写ベルト21とのニップ部間に給送される。
【0038】
また、二次転写位置における中間転写ベルト21の裏面側には、二次転写ロール27の対向電極をなすバックアップロール25が配設されている。二次転写位置では、所定のタイミングで半導電性の二次転写ロール27が中間転写ベルト21に圧接し、当該バックアップロール25にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することにより、中間転写ベルト21上に転写された未定着トナー像Tは、前記二次転写位置において転写用紙26上に静電的に二次転写される。
【0039】
この実施の形態では、図3に示すように、二次転写ロール27にトナーの帯電極性と同極性の電圧を直接印加するのではなく、当該二次転写ロール27に中間転写ベルト21を介して圧接するバックアップロール25に、バイアスロール44によって転写バイアス電圧印加手段としての図示しない転写バイアス用高圧電源から、トナーの帯電極性と同極性の電圧を印加するように構成されている。しかし、二次転写ロール27にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を直接印加するように構成しても勿論よい。
【0040】
そして、未定着トナー像Tが転写された転写用紙26は、中間転写ベルト21から剥離され、二次転写部の下流に配置された電極部材45、案内板46および搬送ベルト34によって定着装置35に送り込まれ、未定着トナー像Tの定着処理がなされる。
【0041】
上記中間転写ベルト21は、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成樹脂又は各種のゴムに、カーボンブラック等の導電化剤を適当量分散させて、その体積抵抗率が106 〜1014Ω・cmとなるように調整したフィルム状のベルトによって形成されている。この中間転写ベルト21の厚さは、例えば、0.1mmに設定される。なお、上記中間転写ベルト21の周長は、感光体ドラム17の周長の整数倍(例えば、3倍)に設定されている。
【0042】
また、上記二次転写ロール27は、必要に応じて、中間転写ベルト21と接離可能に配設されており、カラー画像が形成される場合には、最終色の未定着トナー像Tが中間転写ベルト21上に一次転写されるまで、中間転写ベルト21から離間している。
【0043】
さらに、上記二次転写ロール27は、カーボンを分散したウレタンゴムのチューブからなる表面層と、カーボンを分散した発泡ウレタンゴムからなる内部層とを備えており、当該二次転写ロール27の表面には、フッ素コートが施されている。この二次転写ロール27は、その体積抵抗率が103 〜1010Ω・cmに設定され、ロール径がφ28mmとなるように形成され、硬度は例えば30°(アスカC)に設定される。
【0044】
一方、上記バックアップロール25は、カーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブからなる表面層と、EPDMのゴムからなる内部層とを備えており、その表面抵抗率が107 〜1010Ω/□で、ロール径がφ28mmとなるように形成され、硬度は例えば70°(アスカC)に設定される。
【0045】
また、二次転写位置のニップ部下流に配置された電極部材45は、導電性の板状部材として板金が好ましく、この実施の形態では厚さ0.5mmのスレンレス鋼板を使用しており、転写用紙26側を針状としたものが用いられている。さらに、上記電極部材45の2次転写領域側の先端は、バックアップロール25と2次転写ロール27のニップ部が成す線より1mmだけ二次転写ロール27側で、かつニップ部の出口より7mmだけ離れて配置されている。
【0046】
図4はこの発明の実施の形態1に係る現像装置を示すものである。この現像装置は、例えば、上記の如く構成されるデジタルカラー複写機のロータリー方式の現像装置18として使用されるものである。
【0047】
このロータリー方式の現像装置18は、図4に示すように、同一の構成を有し、使用するトナーの色のみが異なる4つの現像器18K、18Y、18M、18Cを備えており、これらの4つの現像器18K、18Y、18M、18Cは、回転軸50を中心にして互いに90度異なった対称な位置に、略円筒形状に形成された枠体からなる現像器保持体51に取付けられている。上記4つの現像器18K、18Y、18M、18Cは、上述したように、それぞれブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の現像剤を収容している。なお、4つの現像器18K、18Y、18M、18Cの色の順番及び収容する現像剤の色は、上記の順番及び色と異なっても良いことは勿論である。
【0048】
そして、上記ロータリー方式の現像装置18は、図5に示すように、その軸方向の一端部に設けられた大径のロータリーギア98を介して、ロータリー駆動モーター99によって、図3に示すように、4つの現像器18K、18Y、18M、18Cを保持した現像器保持体51が矢印方向に沿って回転可能となっており、この駆動機構によって現像を行う所定の色のトナーを収容した現像器18K、18Y、18M、18Cを、感光体ドラム16と対向する現像位置に順次回転させて移動することにより、所定の色の現像が可能となっている。また、上記4つの現像器18K、18Y、18M、18Cは、駆動機構によって現像位置以外にもホームポジションなど所定の位置に移動して停止可能となっている。
【0049】
上記ロータリー方式の現像装置18の各現像器18K、18Y、18M、18Cは、図6に示すように、現像器ハウジング52の開口部に感光体ドラム16と対向するように配設された現像剤担持体としての現像ロール53と、この現像ロール53の背面側下方において仕切り壁54を介して併設された攪拌搬送部材としての第1スクリューオーガ55並びに第2スクリューオーガ56と、これら第1及び第2のスクリューオーガ55、56によって順次搬送する間に攪拌されるトナーTとキャリアCとからなる2成分の現像剤57と、現像器ハウジング52の背面側中間部に配設され、後述するトナー供給装置から供給されるトナーTを搬送する連結搬送部材としてのトナー供給用スクリューオーガ59とでその主要部が構成されている。上記各現像器18K、18Y、18M、18Cの現像器ハウジング52の内部は、所定の色のトナーTと磁性粒子であるキャリアCとからなる2成分の現像剤57が収容された現像剤槽61となっている。
【0050】
また、上記現像ロール53は、図6に示すように、矢印方向へ回転する円筒状の現像スリーブ62と、この内部に固定配置されたマグネットロール63とで構成されており、現像スリーブ62の上方に配設された穂立ち規制部材64により余剰の現像剤57が掻き取られてその外周面に所定量の磁気ブラシが形成されるようになっている。そして、表面に所定量の磁気ブラシが形成された現像ロール53は、現像スリーブ62の回転に伴って現像剤57を感光体ドラム16を対向する現像領域へと搬送し、感光体ドラム16上に形成された静電潜像を所定の色のトナーで現像するものである。なお、上記現像スリーブ62の内部に配設されるマグネットロール63には、所定の現像特性及び現像剤の搬送特性を得るため、その外周に所定の位置に所定極性の磁極が複数配置されている。
【0051】
一方、上記第1及び第2のスクリューオーガ55、56は、図7に示すように、図示しない駆動ギアを介して駆動モーターによって低速で回転駆動される回転軸65、66と、これら回転軸65、66の長手方向に渡って螺旋状に形成された搬送羽根67、68とで構成されている。なお、上記第1及び第2のスクリューオーガ55、56の搬送羽根67、68には、その一端部に現像剤57を受け取るための受取用の搬送羽根67a、68aが短く設けられている。また、第1スクリューオーガ55については、その搬送羽根67が非磁性ステンレス鋼材(非磁性SUS304)もしくは合成樹脂部材(トナーが付着しにくいもの、例えばポリカーボネイト)によって構成され、上記マグネットローラ63の磁力の影響を受けないようになっている。そして、上記第1及び第2のスクリューオーガ55、56は、図6及び図7に示すように、矢印方向に沿って現像剤槽61内の現像剤57を攪拌しつつ搬送し、当該第1及び第2のスクリューオーガ55、56の端部まで現像剤57を搬送した状態で、仕切り壁54に設けられた開口部69、70を介して現像剤57の受渡しを行い、現像剤57を攪拌しつつ循環搬送するように構成されている。
【0052】
また、上記トナー供給用スクリューオーガ59は、図6に示すように、現像器ハウジング52の背面側中間部に配置されている。このトナー供給用スクリューオーガ59は、図7に示すように、現像器ハウジング52の一端部より外側から第2のスクリューオーガ56の長手方向に沿って、当該第2のスクリューオーガ56の他端部近傍までに渡って配置されている。上記トナー供給用スクリューオーガ59の搬送方向の下流側の端部には、逆方向に細かいピッチで形成された返し用のスクリューオーガ59aが短く形成されており、当該トナー供給用スクリューオーガ59によって搬送されるトナーTが、現像器ハウジング52内に確実に供給されるようになっている。なお、上記トナー供給用スクリューオーガ59は、図7に示すように、その回転軸71の端部に設けられたギア72が、駆動モーター73に取付けられた駆動ギア74と噛み合うことによって回転駆動されるようになっている。上記駆動モーター73は、現像器が感光体ドラム16と対向する現像位置に対応して、デジタルカラー複写機の支持フレーム75に固定した状態で取付けられている。また、上記トナー供給用スクリューオーガ59の回転軸71の端部に取付けられたギア72は、各々の現像器18K、18Y、18M、18Cに設けられており、各現像器18K、18Y、18M、18Cが現像位置に移動した際に、当該ギア72が駆動モーター73に取付けられた駆動ギア74と噛み合うように構成されている。
【0053】
上記トナー供給用スクリューオーガ59は、図6及び図7に示すように、円筒状部材76によって覆われており、この円筒状部材76の一端には、後述するトナー供給装置80からトナーが供給可能なように開口部77が設けられているとともに、その他端には、現像器ハウジング52内の第2のスクリューオーガ56の上部にトナーを供給するための大きな開口部78が設けられている。
【0054】
図5はこの発明の実施の形態1に係るトナー供給装置を示すものである。
【0055】
このトナー供給装置80は、図5に示すように、ロータリー方式の現像装置18の上部に配設されており、ロータリー方式の現像装置19の各現像器19K、19Y、19M、19Cに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の各色のトナーを補給するように構成されている。このトナー供給装置80には、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナー供給部80K、80Y、80M、80Cが、水平方向に沿って並列的に配設されている。これらのトナー供給部80K、80Y、80M、80Cは、すべて同様に構成されている。
【0056】
図8は上記トナー供給装置のトナー供給部の構成を示すものである。
【0057】
これらのトナー供給部80K、80Y、80M、80Cは、ロータリー方式の現像装置18の上部に水平方向に沿って、各現像器18K、18Y、18M、18Cに対応して配設されている。各トナー供給装置80K、80Y、80M、80Cは、図8及び図9に示すように、対応するブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナーを収容したトナー収容容器としてのトナーカートリッジ81K、81Y、81M、81Cを備えており、これらのトナーカートリッジ81K、81Y、81M、81Cは、図2及び図10に示すように、デジタル複写機本体1内の回転型多色現像装置18の上部に収容されている。
【0058】
上記トナーカートリッジ81は、図9に示すように、長さが比較的短い円筒形状に形成されて内部に所定の色のトナーTが所定量だけ収容されている。また、上記トナーカートリッジ81の内部には、トナーTの攪拌及び搬送を行うトナー搬送アジテータ82が配設されており、このトナー搬送アジテータ82は、図8及び図11に示すように、トナー供給装置80の奥側のフレーム83に取り付けられたシンクロナスモーター等からなる駆動モーターであるカートリッジモーター84によって回転駆動されるようになっている。上記トナーカートリッジ81は、図10に示すように、デジタルカラー複写機本体1の手前側より所定の位置に挿入することにより装着される。そして、上記トナーカートリッジ81は、当該トナーカートリッジ81をデジタルカラー複写機本体1の所定位置まで挿入した状態で、トナーカートリッジ81の前面に設けられた取っ手85を所定の角度だけ回転操作することによって、後に詳述するように、トナーカートリッジ81のシャッターが開放されて、その奥側下部に設けられたトナー供給用開口部86からトナーTの供給が可能となるように構成されている。なお、上記トナーカートリッジ81内に配設されたトナー搬送アジテータ82は、トナーの搬送能力が大きく設定されており、トナーカートリッジ81内にトナーが存在すれば、当該トナー搬送アジテータ82を所定時間だけ駆動することにより、十分な量のトナーをトナー供給用開口部86から必ず供給可能となっている。
【0059】
上記トナーカートリッジ81の奥側端部の下方には、図8に示すように、当該トナーカートリッジ81から供給されたトナーを現像器18まで搬送するためのリザーブタンク87が配設されている。このリザーブタンク87の底部には、図8、図11及び図12に示すように、断面U字形状の2つのトナー収容部88a、88bと、これら2つのトナー収容部88a、88bの間に位置する断面U字形状の1つのトナー供給部88cとが設けられている。上記2つのトナー収容部88a、88bの内部には、トナーを攪拌しつつ搬送するスパラル状のアジテータ89a、89bがそれぞれ回転自在に設けられているとともに、1つのトナー供給部88cの内部には、トナーを攪拌しつつ搬送するスクリュー状のオーガ89cが設けられている。これらのスパラル状のアジテータ89a、89bとスクリュー状のオーガ89cとでは、スパラル状のアジテータ89a、89bの方がスクリュー状のオーガ89cよりもトナーの搬送能力が大きく設定されている。そして、上記リザーブタンク87内にトナーカートリッジ81から供給されたトナーTは、2つのトナー収容部88a、88b内に設けられたスパイラル状のアジテータ89a、89bによって、攪拌されつつ循環するように搬送される間に、その一部がトナー供給部88c内に設けられたスクリュー状のオーガ89cによって搬送され、当該トナー供給部88cの底面に設けられたトナー排出口90から、図8に示すように、トナー供給用の筒状部材91を介して現像器18にトナーが供給されるようになっている。
【0060】
なお、上記リザーブタンク87のトナーカートリッジ81からトナーTが供給される領域92の側壁には、図8及び図12に示すように、トナーの有無を検知する検知手段としてのトナーセンサー93が取り付けられている。
【0061】
上記トナー供給用の筒状部材91は、図8に示すように、その開口した一端部がリザーブタンク87のトナー排出口90の下部に位置しているとともに、開口部94が下向きに設けられた他端部は、図示しない現像器にトナーTを供給するように配置されている。また、上記トナー供給用の筒状部材91の内部には、トナーTを搬送するためのスクリュー状のオーガ95が設けられている。
【0062】
ところで、上記トナー供給装置80のリザーブタンク87内に設けられた2本のスパラル状のアジテータ89a、89bと1本のスクリュー状のオーガ89c、及びトナー供給用の筒状部材91内に設けられたスクリュー状のオーガ95は、図8及び図12に示すように、シンクロナスモーター等からなる駆動モーターであるトナー供給モーター96によって、複数毎のギア97a〜97d及び図示しないギアを介して回転駆動されるようになっている。
【0063】
ところで、この実施の形態1に係るトナー供給装置は、トナ−収容容器からトナーが供給される開口部を有するリザーブタンクと、前記トナー収容容器を脱着する際に、リザーブタンクの開口部を横切るように摺動する仕切り部材とを備えたトナー供給装置において、
前記仕切り部材がリザーブタンクの開口部を閉じる方向に摺動した際に、当該仕切り部材の先端が停止乃至通過するリザーブタンクの部位近傍に、トナー回収用の凹部を設けるように構成されている。
【0064】
上述したように、上記トナー供給装置80の各トナー供給部80K、80Y、80M、80Cは、図5に示すように、トナー供給用の筒状部材91を介して、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナーを、ロータリー方式の現像装置19の上部に個別に搬送するように構成されている。なお、上記トナー供給用の筒状部材91は、各トナー供給部80K、80Y、80M、80Cによってそれぞれ長さが異なるように設定されている。
【0065】
上記トナー供給用の筒状部材91には、ロータリー方式現像装置19の長手方向一端側の上部に対応した位置に、トナー供給用の開口部100が、各色のトナー毎に個別に設けられている。また、上記トナー供給用の筒状部材91の開口部100の下方には、トナー供給用の4本の筒部101が、各色のトナー毎に垂直方向に沿って短く設けられている。そして、上記トナー供給用の4本の筒部101は、ロータリー方式現像装置18の長手方向の一端側に配置された分配器102(ディストリビュータ)に接続されており、この分配器102を介して、ロータリー方式現像装置18の各現像器18K、18Y、18M、18Cの長さが異なる円筒状部材76の端部に、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の対応する色のトナーを供給するように構成されている。
【0066】
図1はこの発明の実施の形態1に係るトナー供給装置を示すものである。
【0067】
このトナー供給装置80のトナーカートリッジ81は、図1に示すように、カラー電子写真複写機本体1の手前側より所定の位置に挿入することにより装着されるようになっている。そして、上記トナーカートリッジ81は、当該トナーカートリッジ81をトナー供給部80の所定位置まで挿入した状態で、トナーカートリッジ81の前面に設けられた取っ手85を所定の角度だけ回転させることによって、図12に示すように、トナー供給部80のカートリッジ受け部105に設けられたシャッター部材106が開放されて、その奥側下部に設けられたトナー供給用の開口部107からトナーTの供給が可能となるように構成されている。
【0068】
さらに説明すると、上記各トナー供給部80は、図1に示すように、トナーカートリッジ81が装着される略半円筒形状のカートリッジ受け部105を備えている。このカートリッジ受け部105の奥側下部には、トナーカートリッジ81からトナーを供給するためのトナー供給用の開口部107が設けられており、このトナー供給用の開口部107は、シャッター部材106によって開閉されるようになっている。なお、上記トナー供給用の開口部107は、大きな異物等が当該開口部107を介して供給されるのを防止するため、細長い仕切り部材108によって2つに仕切られている。
【0069】
また、上記シャッター部材106は、図1及び図13に示すように、カートリッジ受け部162の内周面に沿って、周方向に移動自在に取り付けられており、トナー供給用の開口部107を開閉するように構成されている。このシャッター部材106は、図1に示すように、その幅方向の奥側の端部に半径方向内側に向けて突設されたフランジ部109を備えており、このフランジ部109に設けられた円形状の孔部110に、トナーカートリッジ81の奥側の端面に設けられた図示しない突起を嵌合した状態で、図13及び図14に示すように、トナーカートリッジ81を時計回り方向又は反時計回り方向に回動させることにより、トナー供給用の開口部107をシャッター部材106によって開閉するものである。尚、図1中、106aはシャッター部材106を案内する凹溝を示している。
【0070】
そして、上記トナー供給部80では、図13に示すように、カートリッジ受け部105に装着されたトナーカートリッジ81を時計回り方向に回動させることにより、当該カートリッジ受け部105に設けられたトナー供給用の開口部107を閉じていたシャッター部材106を、同じく時計回り方向に移動させることにより開き、トナーカートリッジ81の開口部86からトナーTを、トナー供給部80のリザーブタンク87に供給するようになっている。
【0071】
この実施の形態1では、図1及び図14に示すように、トナー供給部80のトナー供給用の開口部107をシャッター部材106で閉じた状態で、当該シャッター部材106の先端に対応した位置の下方に、トナー供給用の開口部107をシャッター部材106で閉じる際に、シャッター部材163の先端部ですくい取られたトナーTを回収するトナー回収用の凹部111が設けられている。このトナー回収用の凹部111は、所定の開口幅及び深さとなるように、トナー供給部80のカートリッジ受け部105と一体的に又は別体に形成されている。
【0072】
また、上記トナー回収用の凹部111に溜まったトナーTが機外に飛散するのを確実に防止するため、図1に示すように、当該トナー回収用凹部111の端部にウレタンや他のゴム材等からなるシール部材112を、着脱自在に設けるように構成しても良い。
【0073】
さらに、必要に応じて、上記トナー回収用凹部111の底部を開閉可能に構成し、当該トナー回収用凹部111に溜まったトナーを除去可能としても良い。
【0074】
以上の構成において、この実施の形態1に係るトナー供給装置及びこれを用いた現像装置、並びに画像形成装置の場合には、次のようにして、トナーが外部に飛散するのを防止可能であるとともに、凝集したトナー等による画質欠陥が発生することがないように構成されている。
【0075】
すなわち、この実施の形態1に係るトナー供給装置80では、トナーカートリッジ81が各トナー供給部80K、80Y、80M、80Cのカートリッジ受け部105にセットされていないとき、シャッター部材106がトナー供給用の開口部107を塞ぎ、リザーブタンク87内に異物が混入するのを防止している。
【0076】
また、トナーカートリッジ81を新たに装着したり交換したりする場合には、図1に示すように、ユーザーがトナーカートリッジ81を各トナー供給部80のカートリッジ受け部105にセットするとともに、当該トナーカートリッジ81を時計回り方向に回動させることにより、図示しないシャッターによってトナーカートリッジ81の開口部86を開くとともに、トナーカートリッジ81の回動動作と連動して、トナー供給用の開口部107を塞いでいるシャッター部材106を、図13に示すように、同じく時計回り方向に摺動させて、トナー供給用の開口部107を開ける。こうすることにより、上記トナーカートリッジ81の開口部86からリザーブタンク87への経路が開放され、当該トナーカートリッジ81からリザーブタンク87へとトナーTが供給される。
【0077】
さらに、トナーカートリッジ81を交換するために抜き取るときには、図14に示すように、トナーカートリッジ81を反時計回り方向に回動させることにより、図示しないシャッターによってトナーカートリッジ81の開口部86を塞ぐとともに、当該トナーカートリッジ81の回動動作と連動して、トナー供給用の開口部107を開いているシャッター部材106を、同じく反時計回り方向に摺動させて、トナー供給用の開口部107を塞ぐ。このとき、トナーカートリッジ81の開口部86と、カートリッジ受け部105のトナー供給用の開口部107との間に位置するトナーTは、シャッター部材106の先端によって掻き取られるが、当該シャッター部材106の先端によって掻き取られたトナーTは、図14に示すように、停止したシャッター部材106の先端に位置するトナー回収用の凹部111に溜まる。
【0078】
このように、上記トナー回収用の凹部111は、トナーカートリッジ81の下方に離れた位置にあり、このトナー回収用の凹部111にトナーTが溜まるため、トナーTがトナーカートリッジ82の外周部に付着して、当該トナーカートリッジ82を手前側に引き出した際などに、トナーが周囲に飛散して汚染するのを防止することができる。また、トナーカートリッジ82をトナー供給部80のカートリッジ受け部105に脱着しても、トナーTがトナーカートリッジ81とカートリッジ受け部105との間で圧縮されることもなく、トナーが凝集して粗大粒子が発生しないので、画質上の欠陥が発生するのを防止することができる。
【0079】
なお、上記トナー回収用の凹部111に溜まったトナーTは、所定のタイミングで、メンテナンス時等にサービスエンジニアによって清掃される。
【0085】
【発明の効果】
以上のとおり、この発明によれば、トナーが外部に飛散するのを防止可能であるとともに、凝集したトナー等による画質欠陥が発生することのないトナー供給装置及びこれを用いた現像装置、並びに画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の形態1に係るトナー供給装置を示す斜視構成図である。
【図2】 図2はこの発明の実施の形態1に係るトナー供給装置を適用した画像形成装置としてのデジタル複写機を示す構成図である。
【図3】 図3はこの発明の実施の形態1に係るデジタル複写機の画像形成部を示す構成図である。
【図4】 図4は現像装置を示す構成図である。
【図5】 図5はこの発明の実施の形態1に係るトナー供給装置を示す斜視構成図である。
【図6】 図6はロータリー方式の現像装置の現像器を示す構成図である。
【図7】 図7は現像装置の駆動系を示す構成図である。
【図8】 図8はこの発明の実施の形態1に係るトナー供給装置を示す斜視構成図である。
【図9】 図9はトナーカートリッジを示す断面構成図である。
【図10】 図10はトナーカートリッジの装着状態を示す外観斜視図である。
【図11】 図11はこの発明の実施の形態1に係るトナー供給装置を示す縦断面構成図である。
【図12】 図12はこの発明の実施の形態1に係るトナー供給装置を示す横断面構成図である。
【図13】 図13はこの発明の実施の形態1に係るトナー供給装置のトナーカートリッジの着脱動作を示す断面図である。
【図14】 図14はこの発明の実施の形態1に係るトナー供給装置のトナーカートリッジの着脱動作を示す断面図である。
【図15】 図15はこの発明の実施の形態2に係るトナー供給装置を示す概略構成図である。
【図16】 図16は図15に示すトナー供給装置の従来例を示す概略構成図である。
【図17】 図17は従来のトナー供給装置を示す断面構成図である。
【符号の説明】
1:デジタル複写機本体、17:感光体ドラム、19:現像装置、80:トナー供給装置、80K、80Y、80M、80C:トナー供給部、81:トナーカートリッジ、87:リザーブタンク、105:カートリッジ受け部、106:シャッター部材(仕切り部材)、107:トナー供給用の開口部、111:トナー回収用の凹部。
Claims (5)
- 円筒形状に形成され、回動動作自在に装着されるトナ−収容容器からトナーが供給される開口部を有するリザーブタンクと、前記トナー収容容器を脱着する際に、該トナー収容容器の回動動作に連動してリザーブタンクの開口部を横切るように摺動する仕切り部材とを備えたトナー供給装置において、
前記トナー収容容器の回動動作に連動して移動する前記仕切り部材がリザーブタンクの開口部を閉じる方向に摺動した際に、当該仕切り部材の先端が停止乃至通過するリザーブタンクの部位近傍に、トナー回収用の凹部を有し、
前記仕切り部材と前記トナー回収用の凹部を共に前記リザーブタンクに設けたことを特徴とするトナー供給装置。 - 前記トナー回収用の凹部に溜まったトナーが、外部に飛散するのを防止するシール部材を、当該トナー回収用の凹部に設けたことを特徴とする請求項第1項記載のトナー供給装置。
- 前記トナー回収用の凹部に溜まったトナーを排出可能な手段を設けたことを特徴とする請求項第1項又は第2項記載のトナー供給装置。
- 円筒形状に形成され、回動動作自在に装着されるトナ−収容容器からトナーが供給される開口部を有するリザーブタンクと、前記トナー収容容器を脱着する際に、該トナー収容容器の回動動作に連動してリザーブタンクの開口部を横切るように摺動する仕切り部材とを備えたトナー供給装置からトナーを供給することにより現像動作を行なう現像装置において、
前記トナー供給装置は、前記仕切り部材がリザーブタンクの開口部を閉じる方向に摺動した際に、当該仕切り部材の先端が停止乃至通過するリザーブタンクの部位近傍に、トナー回収用の凹部を有し、
前記仕切り部材と前記トナー回収用の凹部を共に前記リザーブタンクに設けたことを特徴とする現像装置。 - 円筒形状に形成され、回動動作自在に装着されるトナ−収容容器からトナーが供給される開口部を有するリザーブタンクと、前記トナー収容容器を脱着する際に、該トナー収容容器の回動動作に連動してリザーブタンクの開口部を横切るように摺動する仕切り部材とを備えたトナー供給装置から現像装置にトナーを供給し、前記現像装置によって像担持体上に形成された静電潜像を現像することにより画像を形成する画像形成装置において、
前記トナー供給装置は、前記仕切り部材がリザーブタンクの開口部を閉じる方向に摺動した際に、当該仕切り部材の先端が停止乃至通過するリザーブタンクの部位近傍に、トナー回収用の凹部を有し、
前記仕切り部材と前記トナー回収用の凹部を共に前記リザーブタンクに設けたことを特徴とする画像形成装置。
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