JP3850543B2 - ワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法 - Google Patents

ワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法 Download PDF

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物の設計・施工のために行う地盤調査において、地盤の変形特性を測定するのに用いられるプレッシャーメータ試験システムに関する。更に詳述すると、本発明はセルフボーリング型プレッシャーメータを用いたセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボーリングの孔壁を径方向に載荷し、そのときの加圧力と孔壁変位との関係から地盤の強度や変形特性を調べるために行われるプレッシャーメータ試験は、ボーリング孔を利用した原位置地盤調査・試験法の一つであり、主に地盤の変形(強度)定数を求めるための試験である。一般には、ボーリング孔を掘削した後、新たにプレッシャーメータ試験装置をボーリングロッドの最下端部に取り付けてボーリング孔内に挿入し、ボーリング軸と直交する径方向かつ同心円状に孔壁を載荷するプレボーリング型とよばれる方法が用いられている。
【0003】
このようなボーリング孔を利用した原位置試験では、試験結果がボーリング孔壁の品質に大きく左右され、さらにボーリング孔壁の品質はボーリングの掘削条件によって大きく変化してしまうことが知られている。ボーリング孔壁が崩れやすい場合には、プレボーリング型のプレッシャーメータ試験装置は適していないため、プレッシャーメータ試験装置の先端にボーリングビットを持つセルフボーリング型プレッシャーメータが開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、大深度におけるプレッシャーメータ試験の場合には、深度が大きくなるほど試験装置(セルフボーリング型プレッシャーメータ)の昇降に多くの時間を必要とすることに加え、孔壁周辺部の地圧は深度が大きくなるほど大きいために試験結果の信頼性を左右するボーリング孔壁が試験装置の昇降の間にゆるむ(乱れる)可能性が大きいという問題を有している。したがって、調査対象地盤であるボーリング孔壁が乱され、加圧力と孔壁変位との関係にずれが生じてしまう問題がある。
【0005】
また、プレッシャーメータ試験と併せてコアサンプリングも行うような場合にあっては、コアサンプリング作業とプレッシャーメータ試験の切り替え、換言するとコアチューブとプレッシャーメータとの入れ替えが任意の深度で自由にかつ素早くできることが望ましい。
【0006】
そこで本発明は、プレッシャーメータ試験の深度が大きくなっても作業効率を落とすことなく、かつ試験に要する時間が短く、ボーリング孔壁の乱れを抑制した試験精度の高いワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため請求項1記載の発明では、プレッシャーメータに調査対象地盤を掘削する掘削手段と該掘削手段を駆動する駆動手段とを備えさせてセルフボーリング型とし、該セルフボーリング型プレッシャーメータをワイヤーラインによって吊り下げ、調査対象地盤にあらかじめ掘削されたボーリング孔内に挿入して孔底まで下降させてからその孔底をさらに掘削させ、掘削されたボーリング孔内で掘削を終えた状態のままプレッシャーメータ試験を行わせてデータを得るようにしている。
【0008】
したがって、セルフボーリング型プレッシャーメータの昇降を速やかに行うことができる。さらに、掘削を終えてからすぐにプレッシャーメータ試験を行うことができるようになり、試験孔掘削から実際に試験が始まるまでの時間が短縮化される。よって試験が開始されるまでの間に試験孔壁がゆるんでしまうことが少なくなることから、乱れの少ない孔壁を用いた精度の高いプレッシャーメータ試験を行うことができるようになる。
【0009】
また請求項2記載のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法では、ボーリング孔内に鉛直方向へ移動可能な円筒形状のボーリングロッドが設けられており、セルフボーリング型プレッシャーメータは、セルフボーリング時とプレッシャーメータ試験時にこのボーリングロッドの内壁に固定されている。このボーリングロッドは、調査対象地盤において、その外径の大きさどおりにボーリング孔を掘削し、さらにボーリング孔の内壁に沿って軸方向へ移動可能とされている。したがって、このボーリングロッドに固定されるプレッシャーメータは、ボーリング孔の軸方向に沿って真っ直ぐに掘進することができ、また試験時においては精度の高いデータを得ることができるようにその内壁に堅固に固定されている。
【0010】
さらに請求項3のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法では、駆動手段は、ボーリング孔の内部で循環する循環流体圧を掘削動力源とした水流モータである。したがって、水流モータは循環流体から圧力を受けてその駆動軸を回転させ、掘削手段を駆動してボーリング孔を掘削させる。
【0011】
また請求項4記載のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法では、掘削手段は、駆動手段に連結されて回転するロッドと、該ロッドの先端に設けられて回転しボーリング孔底を掘削するビットとにより構成されている。したがって、駆動手段の駆動力を受けてロッドとビットとが回転し、ボーリング孔底を掘削してプレッシャーメータをセルフボーリングさせる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1に、本発明のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法に使用されるセルフボーリング型プレッシャーメータ1の一実施形態を示す。本発明におけるプレッシャーメータは、調査対象地盤10を掘削する掘削手段2と該掘削手段2を駆動する駆動手段3とを備えたセルフボーリング型のプレッシャーメータ1とされ、ワイヤーライン9によって吊り下げられ、掘削されたボーリング孔11内に挿入されてその孔底をセルフボーリングすることができる。そして、このセルフボーリング型プレッシャーメータ1は掘削した孔の内部で、掘削し終えた状態のままプレッシャーメータ試験を行うことができるように設けられている。
【0014】
このセルフボーリング型プレッシャーメータ1の掘削手段2は該プレッシャーメータ1の先端に取り付けられ、回転運動することによって対象地盤10のロータリーボーリングを行うものであり、本実施形態ではボーリング孔11を円柱状に掘削するのに好適なように、図示するようなほぼ円柱形状のビット21が用いられている。ただし、このビット21の形状は特にこのような円形のものに限定されるものではない。またその刃の材質も特に限定されるものではないが、例えば先端にダイヤモンドや特殊鋼などの切り刃をつけたものなど、対象地盤10の岩盤の質に合わせたものが用いられることが好ましい。また、ビット21が取り付けられているロッド22は、駆動手段3の近傍からプレッシャーメータ1の軸方向先端側へ延びる中空状とされており、その内部を流体が通過するように、かつその大部分が筒状の管23の中を通過するように設けられている。したがって、例えば駆動手段3として水流モータ31が使用されているような場合において、その水圧で水流モータ31の回転軸を回転させた流体はさらにこのロッド22の内部を通過し、ロッド22先端のビット21の先端から流出する。このようにしてビット21の先端から流出する流体は、ビット21による岩盤などの破砕作業を行い易くし、さらには砕かれた土質試料などを泥状とする。ここで、プレッシャーメータ1の最大径は、コア採取を行うコアチューブ13の外径よりも小さくしている。これにより、プレッシャーメータ1のセルフボーリングで掘削された孔に対し、図11に示すようにコアチューブ13が入り込むことを防止できる。
【0015】
管23の周囲には、計測手段4を構成するプローブ41が設けられており、さらにこのプローブ41の内側にはギャップセンサ42が、軸方向にほぼ等間隔となるように設けられている。プローブ41の外径はビット21の最大径以上であれば構わないが、このビット径とほぼ同じ大きさの径とされることにより孔壁周辺地盤の撹乱や応力開放の影響を少なくし得る。このプローブ部分には、特に図示していないがゴム膜や金属板などが設けられており、例えば金属板が設けられている場合には載荷したときのボーリング孔壁の変位をこの金属板の変位に変換し、ギャップセンサ42を用いて読み取ることにより孔壁ひずみを計測することができるようにされている。
【0016】
またセルフボーリング型プレッシャーメータ1の本体側内部では駆動手段3として例えば水流モータ31が設けられている。水流モータ31は、ボーリング孔11内部で循環する循環流体圧を掘削動力源とするものであり、これによりビット21を回転駆動している。この水流モータ31の近傍位置には、特に図示していないが、駆動手段3を構成する加圧ポンプ32、バルブ33、容積計34、圧力計35や、計測手段4を構成するギャップセンサアンプ43などが設けられている。加圧ポンプ32はプレッシャーメータ1内においてプローブ41のゴム膜を加圧し孔壁を載荷できるように設けられており、この載荷圧力を調節することによって孔壁の変位を調整することができる。バルブ33はこの加圧ポンプ32と一体に設けられて加圧された流体の逆流を防止し、また容積計34と圧力計35は内部の水量および圧力を検出している。またギャップセンサアンプ43は、ギャップセンサ42によって検出された信号を増幅してデータ計測処理部7に伝送する。
【0017】
さらに、セルフボーリング型プレッシャーメータ1の内部であって加圧ポンプ32などの近傍位置には、バッテリ5が、これら加圧ポンプ32などの機器へ電力を供給するため設けられている。またプレッシャーメータ1内に別に設けられている制御基板61や伝送基板62は、計測手段4によって得られた計測データを地上に送り出すとともに、掘削手段2や駆動手段3の動きの制御を行っている。伝送基板62にはコネクタ63が設けられ、地上のデータ計測処理部7と通信ケーブル71などによって連結される。
【0018】
地上のデータ計測処理部7は、セルフボーリング型プレッシャーメータ1から送られるデータを解析して計測および解析を行うように設けられている。データの計測や解析はデータ計測制御用マイコン72によって行われ、その結果はプリンタ73によってプリントアウトされる。データ計測制御用マイコン72は通信ケーブル71を介してプレッシャーメータ1と接続されている。通信ケーブル71は、その先端に伝送基板62のコネクタ63に接続されるケーブルコネクタ74が取り付けられるとともに、ケーブル巻き取り装置75によって任意に巻き取られるように設けられており、ケーブルコネクタ74をコネクタ63に着脱させることによってボーリング孔11内のプレッシャーメータ1とデータ計測処理部7とを随時接続させることができる。
【0019】
また、このプレッシャーメータ1をボーリング孔11のボーリングロッド12内に固定させるための固定手段8が、図6などに示すようにこのプレッシャーメータ1の上部に設けられている。この固定手段8は、例えば本実施形態ではボーリングロッド12の内壁を押圧するように開閉する複数の接触子によって構成されているが、これに限定されず、プレッシャーメータ1をボーリングロッド12内に固定し得るようなものであれば良い。
【0020】
さらに、プレッシャーメータ1を吊り下げてボーリング孔11内を昇降させるワイヤーライン9は、特に図示していないが、例えば地表に設置されたワイヤー巻き取り装置などに巻かれており、このワイヤー巻き取り装置によって巻き取られ、あるいは送り出されることによってプレッシャーメータ1の高さを調節している。このワイヤーライン9の先端には、特に図示していないが、例えばフックのような、プレッシャーメータ1の固定手段8に結合させるための着脱可能な結合手段が設けられている。
【0021】
以上のような構成のセルフボーリング型プレッシャーメータ1を用いた本発明の試験システムによる試験手順を、以下に図2〜図12を用いて説明する。
【0022】
まず、図2に示すように、対象地盤10にあらかじめ掘削されているボーリング孔11においてプレッシャーメータ試験を行うため、ボーリングロッド12とコアチューブ13とによりボーリング孔11内を循環する循環流体を用いながらボーリングを開始する。ボーリングロッド12は中空円筒形状とされ、地表面からボーリング孔底まで十分な軸長さを有し、鉛直方向へ移動可能とされている。コアチューブ13は、このボーリングロッド12内に固定可能であり、コア採取ボーリングを行うときはボーリングロッド12と一体的に固定される。コアチューブ13にも、プレッシャーメータ1と同様その上部にボーリングロッド12の内壁に固定させるための固定手段14が設けられている。また、このコアチューブ13も底面側が開口した中空状とされている。一体化したボーリングロッド12とコアチューブ13は孔底を掘り進み、図3に示すようにコアをコアチューブ13内に採取したところで掘削を停止する。ここで、ボーリングロッド12内に固定されていたコアチューブ13はその固定が解除され、ワイヤーライン9によって引っ張られてボーリング孔底から引き上げられ(図4)、コアチューブ13で採取されたコアが地表で取り出される。さらにボーリングロッド12も孔底からやや引き上げられ(図5)、ボーリング孔11内の途中で停止される。
【0023】
次に、このボーリングロッド12内を通過するように地表側からプレッシャーメータ1が挿入され、ワイヤーライン9に吊り下げられながらボーリング孔底まで降下される。プレッシャーメータ1の下端が孔底に到達した時点でこの降下は停止され、その位置でボーリングロッド12の内部に固定手段8によって固定される(図6)。セルフボーリング型プレッシャーメータ1を吊り下げていたワイヤーライン9はここで一旦外され、地表に引き上げられる。この後プレッシャーメータ1は、その下端のビット21がボーリング孔11内を循環する循環流体(例えば泥水など)によって生じる水流によって回転することによりセルフボーリングを開始する。プレッシャーメータ1は、ボーリングロッド12と一体となった状態のまま孔底を掘り進み(図7)、ボーリングロッド12の下端が先程まで孔底だった地点(すなわちプレッシャーメータ1がセルフボーリングを開始した地点)まで到達したあたりで掘削を停止する(図8)。ここで、地表側より通信ケーブル71を降下させ、プレッシャーメータ1の上端側のコネクタ63に接続させた後、プレッシャーメータ1をボーリングロッド12の内壁に固定したままプレッシャーメータ試験が始められる(図9)。
【0024】
したがってこのプレッシャーメータ試験は、プレッシャーメータ1がボーリング孔11をセルフボーリングした当該孔において、掘削を終えたほぼそのままの状態で行われている。このプレッシャーメータ試験は従来のものと特に変わるものではなく、孔壁を円筒状のゴム膜などを介して径方向に載荷し、そのときの加圧力と孔壁変位との関係から地盤の強度や変形特性を調べている。
【0025】
プレッシャーメータ試験が終了したら、プレッシャーメータ1は、通信ケーブル71が外され再びワイヤーライン9に付け替えられた後、ボーリングロッド12との固定が解除されてから地表まで引き上げられて回収される(図10)。プレッシャーメータ1が引き抜かれたボーリングロッド12内にはコアチューブ13が再び挿入されて固定される(図11)。このとき、コアチューブ13はプレッシャーメータ1により掘削された孔の上縁に載置されてその先端がボーリングロッド12の先端と同じ高さとなるようにセットされる。このボーリングロッド12とコアチューブ13は、図12に示すように、一体的に固定された状態のまま、プレッシャーメータ1が掘削した孔の孔底の地点まで掘り進む(リーミング)。このとき、ボーリング孔11内は、深さは異なるものの図2に示す状態と同じ状態、すなわちボーリングロッド12とコアチューブ13が固定されたままボーリング孔底に位置している状態であり、以上の試験手順を再び繰り返すことによってさらに深くまで掘削することができる。したがってさらに深い深度における地盤調査を実施することができる。
【0026】
以上のようにして試験を行うワイヤーライン9によるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験システムによると、プレッシャーメータ1がボーリング孔11をセルフボーリングした当該孔において、掘削を終えたほぼそのままの状態でプレッシャーメータ試験が行われるため、試験孔が掘削されてから実際に試験が始まるまでの時間が短い。したがって試験時間を短縮できることはいうまでもなく、さらには試験が開始されるまでの間に試験孔壁がゆるんでしまうことが少なくなることから、乱れが少ない試料を用いた精度の高いプレッシャーメータ試験を行うことができる。
【0027】
しかも、ワイヤーライン9によってプレッシャーメータ1を吊り下げているため、コアサンプリング作業とプレッシャーメータ試験とを交互に行うような場合にあっても、機器の入れ替えを簡単に行うことができる。したがって本発明の試験システムは、特に大深度におけるプレッシャーメータ試験の際にその効果が大きい。
【0028】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では通信ケーブル71とワイヤーライン9とが別個とされていたが、この通信ケーブル71をワイヤーライン9内に通させるようにするなどし、通信ケーブル71とワイヤーライン9とを一体的にすることによってこれらを試験過程において付け替える必要がなくなることはいうまでもない。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、請求項1記載の発明のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法では、プレッシャーメータに調査対象地盤を掘削する掘削手段と該掘削手段を駆動する駆動手段とを備えさせてセルフボーリング型とし、該セルフボーリング型プレッシャーメータをワイヤーラインによって吊り下げ、調査対象地盤にあらかじめ掘削されたボーリング孔内に挿入して孔底まで下降させてからその孔底をさらに掘削させ、掘削されたボーリング孔内で掘削を終えた状態のままプレッシャーメータ試験を行わせてデータを得るようにしているので、掘削を終えた状態ですぐにプレッシャーメータ試験を行うことができ、試験孔掘削から実際に試験が始まるまでの時間を短縮できる。また試験が開始されるまでの間に試験孔壁がゆるんでしまうことが少なくなることから、乱れが少ない試料を用いた精度の高いプレッシャーメータ試験を行うことができる。しかも、ワイヤーラインを使用していることから、セルフボーリング型プレッシャーメータとコアチューブとの入れ替えを任意の深度で自由に行うことができる。加えて、セルフボーリング型のプレッシャーメータを用いているため試験装置全体として小型化が可能となり、作業性の向上を図ることができる。
【0030】
また請求項2記載の発明のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法では、ボーリング孔内に鉛直方向へ移動可能な円筒形状のボーリングロッドが設けられており、セルフボーリング型プレッシャーメータは、セルフボーリング時とプレッシャーメータ試験時にこのボーリングロッドの内壁に固定されているので、ボーリング孔の軸方向に沿って真っ直ぐに掘進させることができ、また試験時においては精度の高いデータを得ることができる。
【0031】
さらに請求項3記載の発明のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法では、駆動手段は、ボーリング孔の内部で循環する循環流体圧を掘削動力源とした水流モータであるため、循環流体から圧力を受けてその駆動軸を回転させ、掘削手段を駆動させることができる。
【0032】
また請求項4記載の発明のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法では、掘削手段は、駆動手段に連結されて回転するロッドと、該ロッドの先端に設けられて回転しボーリング孔底を掘削するビットとにより構成されている。これにより、駆動手段の駆動力を用いてロッドとビットとを回転させ、ボーリング孔底を掘削してプレッシャーメータをセルフボーリングさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を構成するセルフボーリング型プレッシャーメータがボーリング孔内に位置している様子を示す調査対象地盤の縦断面図である。
【図2】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、コア採取ボーリングを開始した様子を示す。
【図3】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、コア採取ボーリングを終了した様子を示す。
【図4】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、ボーリング孔からコアチューブを回収する様子を示す。
【図5】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、ボーリングロッドを途中まで引き上げる様子を示す。
【図6】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、セルフボーリング型プレッシャーメータをボーリング孔内に挿入し固定する様子を示す。
【図7】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、セルフボーリング型プレッシャーメータがボーリング孔内を掘削する様子を示す。
【図8】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、セルフボーリング型プレッシャーメータによる掘削が終了した様子を示す。
【図9】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、ボーリング孔壁が載荷され、プレッシャーメータ試験が行われている様子を示す。
【図10】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、ボーリング孔からセルフボーリング型プレッシャーメータを回収する様子を示す。
【図11】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、ボーリング孔内に再びコアチューブをセットした様子を示す。
【図12】本発明の試験手順を示す縦断面図であり、コアチューブによりリーミングを行った様子を示す。
【符号の説明】
1 セルフボーリング型プレッシャーメータ
2 掘削手段
3 駆動手段
9 ワイヤーライン
10 調査対象地盤
11 ボーリング孔
12 ボーリングロッド
21 ビット
22 ロッド
31 水流モータ

Claims (4)

  1. プレッシャーメータに調査対象地盤を掘削する掘削手段と該掘削手段を駆動する駆動手段とを備えさせてセルフボーリング型とし、該セルフボーリング型プレッシャーメータをワイヤーラインによって吊り下げ、前記調査対象地盤にあらかじめ掘削されたボーリング孔内に挿入して孔底まで下降させてからその孔底をさらに掘削させ、掘削されたボーリング孔内で掘削を終えた状態のままプレッシャーメータ試験を行わせてデータを得ることを特徴とするワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法。
  2. 前記ボーリング孔内に鉛直方向へ移動可能な円筒形状のボーリングロッドが設けられており、前記セルフボーリング型プレッシャーメータは、セルフボーリング時とプレッシャーメータ試験時にこのボーリングロッドの内壁に固定されていることを特徴とする請求項1記載のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法。
  3. 前記駆動手段は、前記ボーリング孔の内部で循環する循環流体圧を掘削動力源とした水流モータであることを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法。
  4. 前記掘削手段は、前記駆動手段に連結されて回転するロッドと、該ロッドの先端に設けられて回転しボーリング孔底を掘削するビットとにより構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のワイヤーラインによるセルフボーリング型プレッシャーメータ試験方法。
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