JP3850429B2 - 血液成分分離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、血液中から所定の血液成分を分離する血液成分分離装置に関する。
採血を行う場合、現在では、血液の有効利用および供血者の負担軽減などの理由から、採血血液を遠心分離などにより各血液成分に分離し、輸血者に必要な成分だけを採取し、その他の成分は供血者に返還する成分採血が行われている。
このような成分採血において、血小板製剤を得る場合、供血者から採血した血液を血液成分分離回路に導入し、該血液成分分離回路に設置された遠心ボウルと呼ばれる遠心分離器により、血漿、白血球、血小板および赤血球の4成分に分離し、その内の血小板を容器に回収して血小板製剤とし、残りの血漿、白血球および赤血球は、供血者に返血することが行われる。そして、目標とする血小板数を確保するために、上記採血、採血血液の遠心分離、血小板の回収および返血よりなる一連の血液処理工程が複数回行われる。
しかしながら、この方法では、白血球と血小板との比重がわずかな差であることから、これらの界面が明確ではなく、白血球と血小板とを含む一体のバフィーコート層として認識されるため、回収された血小板中の白血球(特にリンパ球)の除去率が低くなり、その結果、その血小板製剤を使用した場合に、肝炎、エイズ、GVHD等の感染の確率が高くなるという問題がある。
そこで、遠心ボウルの下方より先に得られた血漿を供給して血小板を浮上させ、該血小板を回収する方法(サージ法)が提案されているが、1回の遠心分離で得られるバフィーコートの量が少なく、遠心ボウル内でのバフィーコート層の厚さが薄くなり、しかも、血漿の供給速度が比較的高速(200ml/min以上)であるため、やはり血小板中の白血球除去率が低く、上記問題が解決されていない。
本発明の目的は、遠心分離により得られた血小板の収率または該血小板中の白血球の除去率が高い血液成分分離装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(10)の本発明により達成される。
(1) 血液を複数の血液成分に分離するとともに分離された血液成分を移送する血液成分分離装置であって、
内部に貯血空間を有する回転可能なローターと、前記貯血空間に連通する流入口および流出口とを有し、前記ローターの回転により前記流入口より導入された血液を前記貯血空間内で複数の血液成分に遠心分離する遠心分離器と、
前記流入口に接続された第1のラインと、
前記流出口に接続された第2のラインと、
バフィーコートを貯留するバフィーコートバッグと、
一端が前記バフィーコートバッグと接続され、他端が前記第1のラインに接続された第1チューブと、一端が前記バフィーコートバッグと接続され、他端が前記第2のラインに接続された第2チューブとを備える第3のラインと、
前記第1のラインおよび前記第2のラインに接続され、血液を供給する第4のラインと、
前記第2のラインに設置または接続され、血小板を貯留する血小板バッグとを有し、
前記第4のラインおよび前記第1のラインを介して前記貯血空間に血液を導入するとともに前記ローターを回転し、前記血液を遠心分離して複数の血液成分に分離し、次いで、これにより得られたバフィーコートを前記第3のラインの前記第2チューブを介して前記バフィーコートバッグへ移送するバフィーコート採取操作を少なくとも1回行った後に、
前記バフィーコートバッグ内のバフィーコートを前記第3のラインの前記第1チューブを介して前記第1のラインに供給し、前記第4のラインから送液された血液とともに前記貯血空間に導入するバフィーコート流入操作を行い、
その後、遠心分離を施して得られた血小板を前記第2のラインを介して前記血小板バッグに回収する血小板採取操作を行うよう作動することを特徴とする血液成分分離装置。
(2) 前記第1のラインにおける前記第4のラインとの接続部と前記第3のラインの前記第1チューブとの接続部との間に設置されたポンプを有し、
前記バフィーコートバッグは、前記第3のラインの前記第2チューブとの接続部が下方へ向うように設けられている上記(1)に記載の血液成分分離装置。
(3) 前記第1のラインにおける前記第3のラインの前記第1チューブとの接続部と前記流入口との間に設置されたポンプを有する上記(1)に記載の血液成分分離装置。
(4) 前記第1のラインにおける前記第4のラインとの接続部と前記第3のラインの前記第1チューブとの接続部との間および前記第3のラインの前記第1チューブの途中にそれぞれ設置されたポンプを有する上記(1)に記載の血液成分分離装置。
(5) 前記第2のラインに設置または接続され、血漿を貯留する血漿バッグを有する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の血液成分分離装置。
(6) 前記バフィーコート流入操作の後に、洗浄液を前記バフィーコートバッグに導入して、前記バフィーコートバッグを洗浄し、次いで、前記洗浄に供された洗浄液を前記貯血空間に戻す洗浄操作を行うよう作動する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の血液成分分離装置。
(7) 前記バフィーコート流入操作の後に、遠心分離を施して得られた血漿を前記バフィーコートバッグに導入して、前記バフィーコートバッグを洗浄し、次いで、前記洗浄に供された血漿を前記貯血空間に戻す洗浄操作を行うよう作動する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の血液成分分離装置。
(8) 前記洗浄操作は、遠心分離を施して得られた血漿を前記第2のラインおよび前記第3のラインの前記第2チューブを介して前記バフィーコートバッグに導入して前記バフィーコートバッグを洗浄し、次いで、前記洗浄に供された血漿を前記第3のラインの前記第1チューブおよび前記第1のラインを介して前記貯血空間に戻すことにより行われる上記(7)に記載の血液成分分離装置。
(9) 前記血小板採取操作は、前記ローターの回転下で前記貯血空間の下方より血漿供給速度10〜90ml/minで血漿を供給して血小板を浮上させ、前記流出口より流出した血小板を回収することにより行う上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の血液成分分離装置。
(10) 前記第4のラインは、血液貯留部または穿刺針を有する上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の血液成分分離装置。
本発明の血液成分分離装置によれば、複数の血液成分への分離および血液成分の移送を行うに際し、より高精度の分離、移送が可能となり、特に、成分採血に適用した場合、血小板の回収率が高く、回収された血小板中の白血球(特にリンパ球)の除去率が極めて高い高品質の血液製剤が得られる。その結果、肝炎、エイズ、GVHD等の感染をより高い確率で防止することができ、安全性が高い。
また、本発明では、血小板の回収を一度で行うため、全体の処理時間を短縮することができる。特に、第3のラインが第1チューブおよび第2チューブを備える場合には、全体の処理時間をより短縮することができる。
また、血小板採取操作において、貯血空間の下方より血漿を供給して血小板を浮上させて回収する方法を採用した場合、特に血漿供給速度を10〜90ml/minとした場合には、血小板の回収率および白血球の除去率がさらに向上する。
また、バフィーコートを貯留するバフィーコートバッグを洗浄し、その洗浄に供された液を貯血空間に戻す場合には、血小板が残存せず、血小板の回収率がさらに向上する。
以下、本発明の血液成分分離装置を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、血液成分分離装置の例を示す平面図、図2は、図1に示す血液成分分離装置の制御系を示すブロック図である。これらの図に示すように、血液成分分離装置1Aは、遠心ボウル(遠心分離器)4と、その回転駆動装置5と、遠心ボウル4に血液および血漿を選択的に導入する第1のライン2(血液または血漿導入ライン)と、遠心ボウル4にて分離された血液成分を回収する第2のライン3(血液成分回収ライン)と、バフィーコートを貯留する容器であるバフィーコートバッグ25と、該バフィーコートバッグ25内のバフィーコートを遠心ボウル4へ導入する第3のライン8と、光学センサー61、62と、制御手段7と、血液貯留部106を有する第4のライン(供血者を想定した脱・返血ライン)10と、第1のライン2に設置されたポンプ91とを有する。
図1に示すように、第4のライン10は、主に、チューブ101と、チューブ101の途中にト字状の分岐コネクタ102を介して接続されたチューブ103と、チューブ101、103の先端にそれぞれ接続された血液バッグ104、105とで構成されている。両血液バッグ104、105により、血液貯留部106が構成されている。
チューブ101の基端は、T字状の分岐コネクタ12を介してチューブ13および20の一端と接続されている。チューブ101の途中には、チューブ101の内部流路を遮断・解放し得る流路開閉手段であるバルブ83が設置されている。
第1のライン2は、チューブ13およびその一端に接続された分岐コネクタ12により構成されている。チューブ13の他端は、遠心ボウル4の流入口43に接続され、チューブ13の途中には、例えばローラポンプよりなる送液用のポンプ91が設置されている。
図3に示すように、遠心ボウル4は、上端に流入口43が形成された鉛直方向に伸びる管体41と、該管体41の回りで回転し、上部45に対し液密にシールされたローター42とで構成されている。ローター42の内部には、ローター周壁内面に沿って環状の貯血空間46が形成されている。この貯血空間46は、図3中下部から上部に向けてその内外径が漸減するような形状(テーパ状)をなしている。貯血空間46の下部は、ローター42の底部に沿って形成されたほぼ円盤状の流路47を介して管体41の下端開口と連通し、貯血空間46の上部は、流路48を介して流出口44に連通している。また、このローター42において、貯血空間46の容積は、例えば、100〜350ml程度とされる。
このようなローター42は、回転駆動装置5により予め設定された所定の遠心条件(回転速度および回転時間)で回転される。この遠心条件により、ローター42内の血液の分離パターン(例えば、分離する血液成分数)を設定することができる。本実施例では、図3に示すように、血液が貯血空間46内で内層より血漿層31、バフィーコート層32および赤血球層33に分離されるように遠心条件が設定される。
回転駆動装置5は、図3に示すように、遠心ボウル4を収納するハウジング51と、脚部52と、駆動源であるモータ53と、遠心ボウル4を保持する円盤状の固定台55とで構成されている。
ハウジング51は、脚部52の上部に載置、固定されている。また、ハウジング51の下面には、ボルト56によりスペーサー57を介してモータ53が固定されている。モータ53の回転軸54の先端部には、固定台55が回転軸54と同軸でかつ一体的に回転するように嵌入されており、固定台55の上部には、ローター42の底部が嵌合する凹部551が形成されている。また、遠心ボウル4の上部45は、図示しない固定部材によりハウジング51に固定されている。
このような回転駆動装置5では、モータ53を駆動すると、固定台55およびそれに固定されたローター42が、例えば、回転数3000〜6000rpm で回転する。
ハウジング51の内壁には、ローター42内の分離された血液成分の界面、すなわち、バフィーコート層32と赤血球(濃厚赤血球)層33との界面Bの位置を光学的に検出する光学センサー61が、取付部材58により設置、固定されている。この光学センサー61としては、ローター42の外周面に沿って上下方向に走査し得るラインセンサーが用いられる。すなわち、LEDのような発光素子とフォトダイオードのような受光素子とが列状に配置され、発光素子から発っせられた光の血液成分での反射光を受光素子により受光し、その受光光量を光電変換するように構成されている。分離されたバフィーコート層32と赤血球層33とで反射光の強度が異なるため、受光光量すなわち出力電圧が変化した受光素子に対応する位置が、界面Bの位置として検出される。
図1に示すように、遠心ボウル4の流出口44には、チューブ14の一端が接続され、チューブ14の他端は、T字状の分岐コネクタ15を介してチューブ16および18の一端と接続されている。
チューブ16の他端は、血小板バッグ17に接続され、チューブ16の途中には、チューブ16内の流路を開閉するバルブ85が設置されている。
また、チューブ18の他端は、気泡除去用のチャンバー19に接続され、チューブ18の途中には、チューブ18内の流路を開閉するバルブ86が設置されている。
一端が分岐コネクタ12に接続されているチューブ20の他端は、気泡除去用のチャンバー19に接続され、チューブ20の途中には、チューブ20内の流路を開閉するバルブ84が設置されている。
空気貯留バッグ22は、一連の処理後に血漿バッグ21内からエアーを排出し、これを貯留するためのバッグであり、そのため、血漿バッグ21および空気貯留バッグ22は、チューブ23により接続されてその内部同士が連通している。また、血漿バッグ21には、チューブ24の一端が接続され、チューブ24の他端は、気泡除去用のチャンバー19に接続されている。
このような構成において、チューブ14、16、18、20、23、24、分岐コネクタ15、チャンバー19およびバッグ17、21、22により、第2のライン3が構成されている。このうち、チューブ18、チャンバー19、チューブ23、24およびバッグ21、22は、血漿を回収するための血漿回収用分岐ラインを構成し、チューブ14、16および血小板バッグ17は、血小板を回収するための血小板回収用分岐ラインを構成する。
なお、図示されていないが、血漿バッグ21は、チューブ24の接続側端部を上方または下方へ選択的に向けることができる装置(バッグ揺動装置)にセットされていてもよい。
チューブ14の流出口44の近傍には、分岐コネクタ28が設置され、この分岐コネクタ28には、チューブ26の一端が接続されている。また、チューブ26の他端は、バフィーコートバッグ25に接続され、チューブ26の途中には、チューブ26内の流路を開閉するバルブ87が設置されている。このチューブ26および分岐コネクタ28により第3のライン8が構成されている。
このようなバフィーコートバッグ25は、複数個設置されていてもよく、その接続パターンも特に限定されない。また、バフィーコートバッグ25の容量は、特に限定されないが、通常、合計容量が100〜800ml程度が好ましく、400〜500ml程度がより好ましい。
なお、図示されていないが、バフィーコートバッグ25は、前記と同様のバッグ揺動装置にセットされていてもよい。
また、チューブ14の途中には、チューブ14内を流れる血液成分中の血小板の濃度を検出し得る光学センサー62が設置されている。この光学センサー62は、チューブ14を介して対向配置された投光部(光源)63および受光部(フォトダイオード)64で構成されている。投光部63から発せられた光(例えばレーザー光)は、チューブ14を透過して受光部64で受光され、その受光光量に応じた電気信号に変換されるが、チューブ14内を流れる血液成分中の血小板濃度に応じて透過率が変化し、受光部64での受光光量が変動するため、この変動を受光部64からの出力電圧の変化として検出することができる。
前記各バルブ83〜87は、例えば、ソレノイド、電動モーター、またはシリンダ(油圧または空気圧)等の駆動源で作動し、該駆動源は、後述する制御手段7からの信号に基づいて作動する。なお、本発明において、流路開閉手段は、前記バルブ(コック)に限らず、例えば可撓性チューブを挟持してその内腔を閉塞し得るクレンメであってもよい。
前記各バッグ17、21、22、25、104、105は、それぞれ、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁部を融着(熱融着、高周波融着等)または接着して袋状にしたものである。
各バッグ17、21、22、25、104、105を構成するシート材の構成材料としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニルが好適に使用される。この軟質ポリ塩化ビニルにおける可塑剤としては、例えば、ジ(エチルヘキシル)フタレート(DEHP)、ジ−(n−デシル)フタレート(DnDP)等が使用される。なお、このような可塑剤の含有量は、ポリ塩化ビニル100重量部に対し、30〜70重量部程度とするのが好ましい。
また、各バッグ17、21、22、25、104、105のシート材の他の構成材料としては、ポリオレフィン、すなわちエチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィンあるいはジオレフィンを重合または共重合した重合体を用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、EVAと各種熱可塑性エラストマーとのポリマーブレンド等、あるいは、これらを任意に組み合せたものが挙げられる。さらには、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチルテレフタレート(PCHT)のようなポリエステルや、ポリ塩化ビニリデンを用いることもできる。
なお、血小板バッグ17を構成するシート材は、血小板保存性を向上するために、ガス透過性に優れるものが好ましく、そのために、例えば、シート材として、前記ポリオレフィンやDnDP可塑化ポリ塩化ビニル等を用いたり、また、シート材の厚さを比較的薄く(例えば、0.1〜0.5mm程度、特に、0.1〜0.3mm程度)するのが好ましい。
血液バッグ104、105の少なくとも一方の内部には、予め血液が貯留されている。この血液中には、例えば、ACD−A液、CPD液、CPD−A1液、ヘパリンナトリウム液等の抗凝固剤が添加されているのが好ましい。なお、血液貯留部106に設置される血液バッグの数は、1または3以上であってもよく、その接続方法、接続パターンも任意可能である。例えば、実開平6−26877号公報等に記載されているチューブ接続装置により、1または2以上の血液バッグを無菌的に接続、交換して使用することもできる。
また、血小板バッグ17は、空の状態でもよいが、例えば、生理食塩水、GAC、PAS、PSM−1のような血小板保存液が予め入れられていてもよい。
チューブ101、103、13、14、16、18、20、23、24、26、27の構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、PETやPBTのようなポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリエステルエラストマー、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱可塑性エラストマー等が挙げられるが、その中でも特に、ポリ塩化ビニルが好ましい。各チューブがポリ塩化ビニル製であれば、十分な可撓性、柔軟性が得られるので取り扱いがし易く、また、クレンメ等による閉塞にも適するからである。
また、分岐コネクタ102、12、15、28、29の構成材料についても、前記チューブの構成材料と同様のものを用いることができる。
図2に示すように、血液成分分離装置1Aは、例えばマイクロコンピュータで構成される制御手段7を有し、該制御手段7には、前記ポンプ91、バルブ83〜87、光学センサー61、62および回転駆動装置5がそれぞれ電気的に接続されている。
光学センサー61からの検出信号(界面位置検出情報)および光学センサー62からの検出信号(血小板濃度情報)は、それぞれ、制御手段7へ随時入力される。制御手段7は、光学センサー61、62からの各検出信号に基づき、ポンプ91の回転/停止、回転方向(正転/逆転)および回転数を制御するとともに、必要に応じ、各バルブ83〜87の開閉および回転駆動装置5の作動を制御する。
以上のような遠心ボウル4を用いた血液成分分離装置1Aでは、バッグ内で血液を遠心分離する方法に比べ、回収された血小板のペレット化(塊状となること)が極めて少ないという利点がある。
次に、図1に示す血液成分分離装置1Aを用いた血小板採取方法の好適な実施例について説明する。以下の各工程におけるバルブ83〜87、ローター42およびポンプ91の作動状態を、下記表1に示し、該表1を参照しつつ説明する。
Figure 0003850429
[1a] 血液バッグ104、105内には、それぞれ、例えば400mlの採血血液が充填されており、チューブ103をクレンメで閉塞し、バルブ開閉パターンを表1中の(1)として、ポンプ91を作動(正転)する。これにより、血液バッグ104内の血液は、チューブ101および13を介して移送され、遠心ボウル4の流入口43より管体41を経てローター42内に導入される。なお、ポンプ91の回転速度は、血液吐出量(血液供給速度)が例えば30〜80ml/min 程度となるように設定される。
[2a] また、前記工程[1a]の血液移送と同時に、回転駆動装置5を作動して、ローター42を好ましくは3000〜6000rpm (例えば、4800rpm )で回転する。管体41の下端開口より流出した血液は、ローター42の回転による遠心力により、流路47を外周方向へ向けて放射状に流れ、貯血空間46に集められ、該貯血空間46において内層より血漿層31、バフィーコート層32および赤血球層33に分離される。
[3a] 前記工程[1a]、[2a]を継続しつつ、血漿層31が貯血空間46の上部に到達したら、バルブ開閉パターンを(2)とする。これにより、ローター42内の血漿が流出口44よりオーバーフローし、チューブ14、18、チャンバー19、チューブ24を介して血漿バッグ21内に回収される。
[4a] ローター42内からの血漿の排出に伴い、バフィーコート層32と赤血球層33との界面Bも徐々に上昇する。この界面Bは、光学センサー61により随時検出されており、界面Bが所定レベル、すなわち流出口44からバフィーコートが流出し始める程度のレベルに到達したことが検出されると、制御手段7は、その検出信号(界面位置検出情報)に基づき、バルブ開閉パターンを(3)とするよう制御する。これにより、以後、流出口44から流出したバフィーコートは、チューブ14、26を介してバフィーコートバッグ25へ移送、回収される。
[5a] 光学センサー61により、界面Bが所定レベル、すなわち貯血空間46からほぼ全てのバフィーコートが排出される程度のレベルに到達したことが検出されると、制御手段7は、その検出信号(界面位置検出情報)に基づき、回転駆動装置5を停止し、バルブ開閉パターンを(4)とし、ポンプ91を逆回転するよう制御する。これにより、遠心ボウル4内に残った赤血球が、管体41、チューブ13、101を介して、血液バッグ104内に返血される。
[6a] バルブ開閉パターンを(5)とし、ポンプ91を作動(正転)して、血漿バッグ21内の血漿の全部または一部をチューブ24、チャンバー19、チューブ20、13を介してローター42内に入れる。
[7a] 続いて、バルブ開閉パターンを(6)とし、ポンプ91を逆回転して、血漿バッグ21から移送した遠心ボウル4内の血漿を、管体41、チューブ13、101を介して、血液バッグ104内に返血する。
[8a] 分岐コネクタ102と血液バッグ104との間のチューブ101の途中を例えば融着により封止し、さらにこの封止部を切断、分離する。これにより、返血用乏血小板血液入りの血液バッグ104が得られる。血液バッグ104内の乏血小板血液は、必要に応じ、供血者に返血される。
なお、処理する血液バッグ数がn個(n=3以上の整数)である場合、n−1個までの血液バッグに対し、前記工程[1a]〜[8a]を繰り返し行い、n個目の血液バッグに対し、以下の工程を行う。
[9a] 回転駆動装置5を作動してローター42を例えば3000〜6000rpmで回転するとともに、バフィーコートバッグ25のチューブ26の接続側端部を下方へ向けた状態で、バルブ開閉パターンを(7)とし、ポンプ91を逆回転する。これにより、バフィーコートバッグ25内に貯留されているバフィーコートは、チューブ26、14、流出口44、流路48を介して貯血空間46内に戻される。
[10a] クレンメによるチューブ103の閉塞を解除し、バルブ開閉パターンを(8)とし、ポンプ91を前記工程[1a]と同条件で作動(正転)する。これにより、血液バッグ105内の血液は、チューブ103、101および13を介して移送され、遠心ボウル4の流入口43より管体41を経てローター42内に導入され、貯血空間46において血液が内層より血漿層31、バフィーコート層32および赤血球層33に分離される。
この場合、バフィーコート層32は、複数回の採血に相当する複数の血液バッグ(図示の構成では血液バッグ104、105)内の合計の血液より得られる量のバフィーコートで構成されるため、その層厚が厚くなり、後述するサージ工程において、血小板の浮上、濃縮がより明確に行われ、血小板の収率および回収された血小板中の白血球の除去率が向上する。
[11a] 流出口44より血漿が流出したら、まず、バルブ開閉パターンを(9)とする。これにより、流出口44より流出した血漿が、チューブ14、26を介してバフィーコートバッグ25内に導入され、チューブ14、26の流路およびバフィーコートバッグ25の内部が洗浄される。このとき、バフィーコートバッグ25を揺動させると、その内部の洗浄効果が高まり、好ましい。
[12a] バフィーコートバッグ25のチューブ26の接続側端部を下方へ向けた状態で、バルブ開閉パターンを(10)とし、ポンプ91を逆回転する。これにより、バフィーコートバッグ25内等の洗浄に供された血漿(洗浄液)が、チューブ26、14、流出口44、流路48を介して貯血空間46内に戻される。なお、バフィーコートバッグ25を高所へ置き、必要に応じ所定のエアー抜きを設け、落差によりバフィーコートバッグ25内の洗浄液を貯血空間46へ移送してもよく、あるいは、バフィーコートバッグ25を例えば一対の加圧板等により挟持、圧迫して洗浄液を排出、移送してもよい。
このような、バフィーコートバッグ25内等の洗浄およびその洗浄液の貯血空間46への回収を行うことにより、血小板をバフィーコートバッグ25内等に残存せず、血小板の収率が向上する。
[13a] バルブ開閉パターンを(11)とし、ポンプ91を作動(正転)する。これにより、血漿バッグ21内の血漿が、チューブ24、チャンバー19、チューブ20、13および管体41を介してローター42内に供給され、さらにチューブ14、16を流れ、サージ回路が血漿でプライミングされる。
[14a] 次いで、バルブ開閉パターンを(12)とする。これにより、ローター42内の血漿が流出口44より流出し、チューブ14、18、チャンバー19、チューブ24を介して血漿バッグ21内に回収される。
[15a] 光学センサー61により、界面Bが所定のサージ開始レベル、すなわち貯血空間46の容積に対する貯血空間46内に存在する赤血球層33の体積の比率が好ましくは70〜96%、より好ましくは85〜94%に達したときのレベルに到達したことが検出されると、制御手段7は、その検出信号(界面位置検出情報)に基づき、バルブ開閉パターンを(13)とするよう制御する。これにより、血漿バッグ21内の血漿が、チューブ24、チャンバー19、チューブ20、13および管体41を介してローター42内に供給される。管体41の下端開口より流出した血漿は、ローター42の回転による遠心力により、流路47を外周方向へ向けて放射状に流れ、貯血空間46の下部を経て貯血空間46内を上昇する。これにより、バフィーコート層32中の血小板が遠心力に抗して浮上し(舞い上がり)、流路48を経て流出口44より流出し、チューブ14および16を介して血小板バッグ17内に回収される(サージ工程)。なお、血小板の流出は、光学センサー62による血小板濃度の上昇により検知される。
このサージ工程において、制御手段7は、ポンプ91の回転速度(血漿吐出量)を制御することにより、ローター42内への血漿の供給速度を好ましくは10〜90ml/min、より好ましくは10〜70ml/minに設定する。血漿供給速度が10ml/min未満では、血小板の回収に長時間を要し、90ml/minを超えると、血小板とともに白血球の浮上量が増え、回収された血小板中の白血球の除去率が低下するからである。
また、血小板の回収中において、血漿の供給速度は、10〜90ml/minの範囲内で適宜変更してもよい。例えば、最初に血漿を所定速度で供給し、次いでそれより低速で供給するサイクルを少なくとも1回行うような方法が挙げられる。このような場合、血漿の最大供給速度は、25〜90ml/min、特に30〜70ml/minとするのが好ましい。このような血漿供給速度の変更は、例えば、制御手段7に内蔵されるタイマーに基づいて、あるいは光学センサー62により検出される血小板濃度情報に応じて行うことができる。
[16a] 光学センサー62により検出される血小板濃度が予め設定された基準値以下となったら、血小板バッグ17への血小板の回収が終了したものとみなし、制御手段7は、その検出信号(血小板濃度情報)に基づき、回転駆動装置5を停止し、バルブ開閉パターンを(14)とし、ポンプ91を逆回転するよう制御する。これにより、遠心ボウル4内に残った赤血球、白血球および血漿が、管体41、チューブ13、101を介して、血液バッグ105内に返血される。
[17a] バルブ開閉パターンを(15)とし、ポンプ91を作動(正転)して、血漿バッグ21内に残った血漿をチューブ24、チャンバー19、チューブ20、13を介してローター42内に入れる。
[18a] 続いて、バルブ開閉パターンを(16)とし、ポンプ91を逆回転して、血漿バッグ21から移送した遠心ボウル4内の血漿を、管体41、チューブ13、101を介して、血液バッグ105内に返血する。
[19a] チューブ103の途中を例えば融着により封止し、さらにこの封止部を切断、分離する。これにより、返血用乏血小板血液入りの血液バッグ105が得られる。血液バッグ105内の乏血小板血液は、必要に応じ、供血者に返血される。
[20a] 血小板バッグ17付近のチューブ16を例えば融着により封止し、さらにこの封止部を切断、分離することにより、血小板製剤入りの血小板バッグ17が得られる。
以上のように、本発明では、複数の血液バッグ(図示の構成では血液バッグ104、105)内の合計の血液より得られる量のバフィーコートを集め、これに対し一度にサージ工程を行うため、サージの際の貯血空間46内におけるバフィーコート層32の層厚が厚くなり、よって、バフィーコート層32中からの血小板の浮上、濃縮がより明確に行われ、血小板の収率および回収された血小板中の白血球の除去率が向上する。
特に、サージ工程において、血漿の供給速度を10〜90ml/minとすることにより、血小板の浮上を最適に調整し、よって、白血球の除去率が極めて高い高品質の血小板製剤が得られる。しかも、光学センサー61により、分離された血液成分の界面を検出し、それに基づいて血漿供給の開始(血液供給の終了)のタイミングを制御するため、自動化とともにより高精度の制御が可能となり、血小板の回収率および回収された血小板中の白血球の除去率がさらに向上する。このようなことから、該血小板製剤を用いた場合、肝炎、エイズ、GVHD等の感染をより高い確率で防止することができ、安全性が高い。
また、サージ工程が1回でよいため、全体の処理時間を短縮することができる。
図4は、本発明の血液成分分離装置の第実施例の構成を模式的に示す平面図である。同図に示す血液成分分離装置1Bは、第3のライン8の構成が異なる以外は、前記血液成分分離装置1Aと同様である。
血液成分分離装置1Bにおいて、バフィーコートバッグ25には、2本のチューブ(第2チューブ)26およびチューブ(第1チューブ)27の一端がそれぞれ接続されている。チューブ26の他端は、前記と同様、分岐コネクタ28を介してチューブ14の途中に接続されており、チューブ27の他端は、分岐コネクタ29を介してチューブ13のポンプ91と流入口43との間に接続されている。また、チューブ26の途中には、チューブ26内の流路を開閉するバルブ87が設置されている。これらのチューブ26、27および分岐コネクタ28、29により第3のラインが構成されている。
このような血液成分分離装置1Bを用いた血小板採取方法は、次の通りであり、工程[12a]以外は、基本的に前記血液成分分離装置1Aによる血小板採取方法と同様である。
[1b]〜[11b] チューブ27をクレンメで閉塞した状態で、前記[1a]〜[11a]と同様の工程を行う。
[12b] ポンプ91の作動(正転)下で、バルブ83および86を開放、その他のバルブを閉鎖した状態とする。さらに、チューブ27のクレンメによる閉塞を解除し、バフィーコートバッグ25を高所へ置き、かつそのチューブ26の接続側端部を下方へ向け、落差によりバフィーコートバッグ25内の洗浄液(血漿)をチューブ27を介して第1のライン2へ供給する。これにより、洗浄液は、分岐コネクタ29内において、ポンプ91より送液されて来る血液と混合され、チューブ13、流入口43および管体41を介して貯血空間46へ移送される。
[13b]〜[20b] チューブ27をクレンメで再び閉塞した状態で、前記[13a]〜[20a]と同様の工程を行う。
このような血小板採取方法では、工程[12b]における洗浄液(血小板を含む)の返送を、血液貯留部106からローター42内への血液の移送を停止することなく行うことができるので、全体の処理時間を短縮することができるという利点がある。
図5は、本発明の血液成分分離装置の第実施例の構成を模式的に示す平面図である。同図に示す血液成分分離装置1Cは、ポンプ91の位置が異なる以外は、前記血液成分分離装置1Bと同様である。
すなわち、血液成分分離装置1Cにおいて、ポンプ91は、チューブ13の分岐コネクタ29と流入口43との間に設置されている。
このような血液成分分離装置1Cを用いた血小板採取方法は、次の通りである。各工程におけるバルブ83〜87、ローター42およびポンプ91の作動状態を、下記表2に示し、該表2を参照しつつ説明する。
Figure 0003850429
[1c]〜[8c] チューブ27をクレンメで閉塞した状態で、前記[1a]〜[8a]と同様の工程を行う。
[9c] 回転駆動装置5を作動してローター42を所定の回転数で回転するとともに、クレンメによるチューブ103の閉塞を解除し、バルブ開閉パターンを表2中の(8)とし、ポンプ91を前記工程[1a]と同条件で作動(正転)する。これにより、血液バッグ105内の血液は、チューブ103、101および13を介して移送され、遠心ボウル4の流入口43より管体41を経てローター42内に導入され、貯血空間46において血液が内層より血漿層31、バフィーコート層32および赤血球層33に分離される。
[10c] 前記工程[9c]と同時に、バフィーコートバッグ25のチューブ26の接続側端部を下方へ向けた状態で、チューブ27のクレンメによる閉塞を解除する。これにより、バフィーコートバッグ25内に貯留されているバフィーコートは、ポンプ91の作動によりチューブ27を介して第1のライン2へ供給され、分岐コネクタ29内において、血液貯留部106側から送液されて来る血液と混合され、チューブ13、流入口43および管体41を介して貯血空間46へ移送され、遠心分離に供される。バフィーコートバッグ25からバフィーコートのほぼ全量が排出されたら、再びチューブ27をクレンメで閉塞する。
貯血空間46においては、血液バッグ105からの血液とバフィーコートバッグ25からのバフィーコートとが混合され、遠心分離が施されるが、分離されたバフィーコート層32は、複数回の採血に相当する複数の血液バッグ(図示の構成では血液バッグ104、105)内の合計の血液より得られる量のバフィーコートで構成されるため、その層厚が厚くなり、サージ工程において、血小板の浮上、濃縮がより明確に行われ、血小板の収率および回収された血小板中の白血球の除去率が向上する。
[11c] 流出口44より血漿が流出したら、バルブ開閉パターンを(9)とする。これにより、流出口44より流出した血漿が、チューブ14、26を介してバフィーコートバッグ25内に導入され、チューブ14、26の流路およびバフィーコートバッグ25の内部が洗浄される。このとき、バフィーコートバッグ25を揺動させると、その内部の洗浄効果が高まり、好ましい。
[12c] バフィーコートバッグ25のチューブ26の接続側端部を下方へ向けた状態で、バルブ開閉パターンを(10)とし、再びクレンメによるチューブ27の閉塞を解除する。これにより、バフィーコートバッグ25内等の洗浄に供された血漿(洗浄液)が、前記工程[10c]と同様の経路で貯血空間46内に戻される。
このような、バフィーコートバッグ25内等の洗浄およびその洗浄液の貯血空間46への回収を行うことにより、血小板をバフィーコートバッグ25内等に残存せず、血小板の収率が向上する。
[13c]〜[20c] チューブ27をクレンメで再び閉塞した状態で、前記[13a]〜[20a]と同様の工程を行う。
このような血小板採取方法では、工程[10c]におけるバフィーコートの返送および工程[12c]における洗浄液(血小板を含む)の返送を、血液貯留部106からローター42内への血液の移送中に行うことができ、特に、バフィーコートおよび洗浄液の返送をポンプ91の駆動により確実かつ迅速に行うことができるので、全体の処理時間をさらに短縮することができる。
図6は、本発明の血液成分分離装置の第実施例の構成を模式的に示す平面図である。同図に示す血液成分分離装置1Dは、チューブ27の途中にポンプ92を設置した以外は、前記血液成分分離装置1Bと同様である。ポンプ92としては、例えばローラポンプが用いられ、図2中の制御手段7によりその駆動が制御される。このポンプ92は、一方向のみ回転可能なものであればよい。この構成では、ポンプ92が停止しているときには、チューブ27の流路は、閉塞されているが、チューブ27の途中に別途前記と同様のバルブ(図示せず)を設けてもよい。
このような血液成分分離装置1Dを用いた血小板採取方法は、次の通りである。各工程におけるバルブ83〜87、ローター42およびポンプ91、92の作動状態を、下記表3に示し、該表3を参照しつつ説明する。
Figure 0003850429
[1d]〜[8d] ポンプ92を停止した状態で、前記[1a]〜[8a]と同様の工程を行う。
[9d] 回転駆動装置5を作動してローター42を所定の回転数で回転するとともに、クレンメによるチューブ103の閉塞を解除し、バルブ開閉パターンを表3中の(8)とし、ポンプ91を前記工程[1a]と同条件で作動(正転)する。これにより、血液バッグ105内の血液は、チューブ103、101および13を介して移送され、遠心ボウル4の流入口43より管体41を経てローター42内に導入され、貯血空間46において血液が内層より血漿層31、バフィーコート層32および赤血球層33に分離される。
[10d] 前記工程[9d]と同時に、バフィーコートバッグ25のチューブ26の接続側端部を下方へ向けた状態で、ポンプ92を作動(正転)する。これにより、バフィーコートバッグ25内に貯留されているバフィーコートは、チューブ27を介して第1のライン2へ供給され、分岐コネクタ29内において、血液貯留部106側から送液されて来る血液と混合され、チューブ13、流入口43および管体41を介して貯血空間46へ移送され、遠心分離に供される。バフィーコートバッグ25からバフィーコートのほぼ全量が排出されたら、ポンプ92を停止する。
[11d] 流出口44より血漿が流出したら、まず、バルブ開閉パターンを(9)とする。これにより、流出口44より流出した血漿が、チューブ14、26を介してバフィーコートバッグ25内に導入され、チューブ14、26の流路およびバフィーコートバッグ25の内部が洗浄される。このとき、バフィーコートバッグ25を揺動させると、その内部の洗浄効果が高まり、好ましい。
[12d] バフィーコートバッグ25のチューブ26の接続側端部を下方へ向けた状態で、バルブ開閉パターンを(10)とし、ポンプ92を作動(正転)する。これにより、バフィーコートバッグ25内等の洗浄に供された血漿(洗浄液)が、前記工程[10d]と同様の経路で貯血空間46内に戻される。このような操作により、前記と同様、血小板が回路に残存せず、その収率が向上する。
[13d]〜[20d] ポンプ92を停止した状態で、前記[13a]〜[20a]と同様の工程を行う。
このような血小板採取方法では、工程[10d]におけるバフィーコートの返送および工程[12d]における洗浄液(血小板を含む)の返送を、血液貯留部106からローター42内への血液の移送中に行うことができ、特に、バフィーコートおよび洗浄液の返送をポンプ92の駆動により確実かつ迅速に行うことができるので、全体の処理時間をさらに短縮することができる。
なお、血液成分分離装置1Dにおいて、チューブ20の一端を分岐コネクタ12と接続せず、図示しない分岐コネクタを用いてチューブ27の途中に接続した構成としてもよい。
次に、本発明を具体的実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
参考例1
図1および図2に示す構成の血液成分分離装置1Aを用い、前述した工程[1a]〜[20a]により、貯血量400mlの血液バッグ5個に対し血液処理を行い、血小板製剤の作製を行った。各工程での条件を下記表4に示す。
Figure 0003850429
(実施例2)
図5および図2に示す構成の血液成分分離装置1Cを用い、前述した工程[1c]〜[20c]により、貯血量400mlの血液バッグ5個に対し血液処理を行い、血小板製剤の作製を行った。対応する各工程での条件は、上記表4に示す条件と同様とした。
(実施例3)
図6および図2に示す構成(ただし、ポンプ92は制御手段7に接続)の血液成分分離装置1Dを用い、前述した工程[1d]〜[20d]により、貯血量400mlの血液バッグ5個に対し血液処理を行い、血小板製剤の作製を行った。対応する各工程での条件を上記表5に示す条件と同様とした。
Figure 0003850429
(比較例)
図1に示す装置において、バフィーコートバッグ25および第3のライン8を有さない構成の回路を用い、貯血量400mlの血液バッグ5個のそれぞれを処理する毎に、サージ工程を行い、サージ5回分の血小板を集め血小板製剤とした。
なお、各サージ工程における血漿供給は、ポンプ吐出量(血漿供給速度)220ml/minで40秒とした。
[評価]
参考例1、実施例2、3および比較例で得られた血小板製剤について、回収量、血小板数、白血球数、血小板回収率および処理時間を求めた。その結果を下記表6に示す。なお、血小板数は、血球計数装置(東亜電子社製、Sysmex K-2000型)を用いてカウントし、白血球数は、Negeotteチャンバー法により測定した。
Figure 0003850429
上記表6に示すように、実施例2、3は、比較例に比べ、いずれも、血小板の回収率および回収された血小板中の白血球の除去率が高く、しかも、合計処理時間も短い。
以上、本発明を各実施例に基づいて説明したが、本発明の血液成分分離装置に用いられる回路構成等は、図示のものに限定されず、例えば、前記第4のライン10は、供血者の血管に穿刺する穿刺針を有する脱・返血ラインであってもよい。また、前記血漿回収用分岐ラインおよび前記血小板回収用分岐ラインのいずれか一方がない構成であってもよい。また、バルブのような流路開閉手段が、チューブ13または24の途中に設けられていてもよい。また、第2のライン3または第4のライン10にポンプが設けられていてもよい。
なお、バフィーコートを一旦貯留する容器は、図示のごときバッグに限らず、例えばボトルのような硬質の容器であってもよい。
また、本発明の装置を用いた血小板採取方法において、上記各工程のうちの所定の工程の順序が異なっていてもよく、任意の工程が追加されてもよく、また所定の工程(例えば、バフィーコートバッグの洗浄および洗浄液の返送工程)が省略されていてもよい。
バフィーコートバッグ等の洗浄は、別途容易された例えば生理食塩水等の洗浄液により行ってもよい。この場合、予め洗浄液が貯留された容器がバフィーコートバッグに連通するよう例えば第3のラインの途中に接続されていてもよい。
なお、本発明の血液成分分離装置は、前述した血小板製剤の製造に使用される場合に限らないことは、言うまでもない。
血液成分分離装置の構成例を模式的に示す平面図である。 本発明の血液成分分離装置の制御系を示すブロック図である。 本発明における遠心ボウルおよび回転駆動装置の構成例を示す部分断面正面図である。 本発明の血液成分分離装置の第実施例の構成を模式的に示す平面図である。 本発明の血液成分分離装置の第実施例の構成を模式的に示す平面図である。 本発明の血液成分分離装置の第実施例の構成を模式的に示す平面図である。
符号の説明
1A〜1D 血液成分分離装置
2 第1のライン
3 第2のライン
4 遠心ボウル
41 管体
42 ローター
43 流入口
44 流出口
45 上部
46 貯血空間
47、48 流路
5 回転駆動装置
51 ハウジング
52 脚部
53 モータ
54 回転軸
55 固定台
551 凹部
56 ボルト
57 スペーサー
58 取付部材
61、62 光学センサー
63 投光部
64 受光部
7 制御手段
8 第3のライン
83〜87 バルブ
91、92 ポンプ
10 第4のライン
101 チューブ
102 分岐コネクタ
103 チューブ
104、105 血液バッグ
106 血液貯留部
12 分岐コネクタ
13、14 チューブ
15 分岐コネクタ
16 チューブ
17 血小板バッグ
18 チューブ
19 チャンバー
20 チューブ
21 血漿バッグ
22 空気貯留バッグ
23、24 チューブ
25 バフィーコートバッグ
26 チューブ(第2チューブ)
27 チューブ(第1チューブ)
28、29 分岐コネクタ
31 血漿層
32 バフィーコート層
33 赤血球層
B 界面

Claims (10)

  1. 血液を複数の血液成分に分離するとともに分離された血液成分を移送する血液成分分離装置であって、
    内部に貯血空間を有する回転可能なローターと、前記貯血空間に連通する流入口および流出口とを有し、前記ローターの回転により前記流入口より導入された血液を前記貯血空間内で複数の血液成分に遠心分離する遠心分離器と、
    前記流入口に接続された第1のラインと、
    前記流出口に接続された第2のラインと、
    バフィーコートを貯留するバフィーコートバッグと、
    一端が前記バフィーコートバッグと接続され、他端が前記第1のラインに接続された第1チューブと、一端が前記バフィーコートバッグと接続され、他端が前記第2のラインに接続された第2チューブとを備える第3のラインと、
    前記第1のラインおよび前記第2のラインに接続され、血液を供給する第4のラインと、
    前記第2のラインに設置または接続され、血小板を貯留する血小板バッグとを有し、
    前記第4のラインおよび前記第1のラインを介して前記貯血空間に血液を導入するとともに前記ローターを回転し、前記血液を遠心分離して複数の血液成分に分離し、次いで、これにより得られたバフィーコートを前記第3のラインの前記第2チューブを介して前記バフィーコートバッグへ移送するバフィーコート採取操作を少なくとも1回行った後に、
    前記バフィーコートバッグ内のバフィーコートを前記第3のラインの前記第1チューブを介して前記第1のラインに供給し、前記第4のラインから送液された血液とともに前記貯血空間に導入するバフィーコート流入操作を行い、
    その後、遠心分離を施して得られた血小板を前記第2のラインを介して前記血小板バッグに回収する血小板採取操作を行うよう作動することを特徴とする血液成分分離装置。
  2. 前記第1のラインにおける前記第4のラインとの接続部と前記第3のラインの前記第1チューブとの接続部との間に設置されたポンプを有し、
    前記バフィーコートバッグは、前記第3のラインの前記第2チューブとの接続部が下方へ向うように設けられている請求項に記載の血液成分分離装置。
  3. 前記第1のラインにおける前記第3のラインの前記第1チューブとの接続部と前記流入口との間に設置されたポンプを有する請求項に記載の血液成分分離装置。
  4. 前記第1のラインにおける前記第4のラインとの接続部と前記第3のラインの前記第1チューブとの接続部との間および前記第3のラインの前記第1チューブの途中にそれぞれ設置されたポンプを有する請求項に記載の血液成分分離装置。
  5. 前記第2のラインに設置または接続され、血漿を貯留する血漿バッグを有する請求項1ないしのいずれかに記載の血液成分分離装置。
  6. 前記バフィーコート流入操作の後に、洗浄液を前記バフィーコートバッグに導入して、前記バフィーコートバッグを洗浄し、次いで、前記洗浄に供された洗浄液を前記貯血空間に戻す洗浄操作を行うよう作動する請求項1ないしのいずれかに記載の血液成分分離装置。
  7. 前記バフィーコート流入操作の後に、遠心分離を施して得られた血漿を前記バフィーコートバッグに導入して、前記バフィーコートバッグを洗浄し、次いで、前記洗浄に供された血漿を前記貯血空間に戻す洗浄操作を行うよう作動する請求項1ないしのいずれかに記載の血液成分分離装置。
  8. 前記洗浄操作は、遠心分離を施して得られた血漿を前記第2のラインおよび前記第3のラインの前記第2チューブを介して前記バフィーコートバッグに導入して前記バフィーコートバッグを洗浄し、次いで、前記洗浄に供された血漿を前記第3のラインの前記第1チューブおよび前記第1のラインを介して前記貯血空間に戻すことにより行われる請求項7に記載の血液成分分離装置。
  9. 前記血小板採取操作は、前記ローターの回転下で前記貯血空間の下方より血漿供給速度10〜90ml/minで血漿を供給して血小板を浮上させ、前記流出口より流出した血小板を回収することにより行う請求項1ないしのいずれかに記載の血液成分分離装置。
  10. 前記第4のラインは、血液貯留部または穿刺針を有する請求項1ないしのいずれかに記載の血液成分分離装置。
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