JP3847119B2 - 作業機の変速操作構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行用の無段変速装置を備えた作業機の変速操作構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、上記のような作業機の変速操作構造においては、任意の操作位置に位置保持可能な変速操作具を走行用の無段変速装置とエンジンの調速機構とに連係し、その単一の変速操作具の操作で、無段変速装置の変速操作とエンジン回転数の設定とを行えるように構成することで、操作性の向上を図るようにしたものがあり、従来、このような作業機の変速操作構造においては、変速操作具の高速側への操作に比例してエンジン回転数が上昇し、変速操作具の低速側への操作に比例してエンジン回転数が低下するように構成されていた。
【0003】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、作業機においては、機体の操向操作性の向上を図るために油圧式のパワーステアリング機構を装備することが一般的であり、又、圃場内で作業を行う田植機やトラクタなどの作業機においては、作業走行中に畦際で機体を方向転換させる枕地旋回時や作業走行中の後進走行時に、油圧式のアクチュエータによる昇降操作が可能となるように連結された作業装置を一旦上昇させることで、作業装置が畦などの他物に接触する虞や圃場に突入する虞などを回避することが一般的に行われている。
【0005】
しかしながら、上記従来技術のように、変速操作具の高速側への操作に比例してエンジン回転数が上昇し、変速操作具の低速側への操作に比例してエンジン回転数が低下するように構成すると、枕地旋回などを行うために変速操作具を低速側に操作するのに伴って、エンジン回転数が大きく低下するとともに、エンジンからの動力で作動する油圧ポンプの回転数が大きく低下するようになって、油圧式のパワーステアリング機構やアクチュエータを正常に機能させるために必要な油量の確保が困難になることから、変速操作具を低速側に操作した枕地旋回時などにおいて、機体の操向操作が重くなる不都合や、作業装置の上昇速度が遅くなって畦などに接触させ易くなる不都合が生じるようになっていた。
【0006】
又、後進走行を行うために変速操作具をニュートラルから後進変速域の高速側に操作すると、その操作に比例して、エンジン回転数が上昇するとともに、エンジンからの動力で作動する油圧ポンプの回転数が上昇するようになり、その結果、後進走行開始時や後進低速走行時には、油圧式のパワーステアリング機構やアクチュエータを正常に作動させるために必要な油量の確保が困難になることから、後進低速走行時に機体の操向操作が重くなる不都合や、後進走行開始時に、作業装置の上昇速度が遅くなって作業装置を圃場に突入させ易くなる不都合が生じるようになっていた。
【0007】
【0008】
本発明の目的は、走行速度を低下させた枕地旋回時や後進走行時などにおいて、機体の操向操作が重くなる不都合や、作業装置の上昇速度が遅くなって作業装置を畦などに接触させ易くなる、あるいは、圃場に突入させ易くなる、といった不都合が発生することを回避できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
[構成]
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、エンジンの調速機構と走行用の無段変速装置の変速操作具とを連係し、変速操作具がニュートラルに位置する状態ではエンジンがアイドリング状態となり、変速操作具の所定の低速位置から高速側への操作に連動してエンジン回転数が上昇する際のエンジン回転数の上昇率よりも、変速操作具のニュートラルから所定の低速位置への操作に連動してエンジン回転数が所定の高回転数まで上昇する際のエンジン回転数の上昇率が、大きなものになるように設定した。
【0010】
[作用]
上記請求項1記載の発明によると、単一の変速操作具を操作することで、無段変速装置の変速操作とエンジン回転数の設定とを行えることから、操作性の向上を図れるようになる。
【0011】
しかも、作業走行中に枕地旋回を行うために変速操作具を高速側から低速側に操作して走行速度を低下させても、エンジン回転数を高い回転数に維持することができるようになり、これによって、エンジンからの動力で作動する油圧ポンプの回転数をも高い回転数に維持することができて、油圧式のパワーステアリング機構やアクチュエータを正常に機能させるために必要な油量を十分に確保できるようになることから、パワーステアリング機構からのアシスト力が得られた軽快な操向操作を行えるとともに、アクチュエータの作動による作業装置の上昇操作を迅速に行えるようになる。
【0012】
又、後進走行を行うために変速操作具をニュートラルから後進変速域に操作すると、変速操作具が所定の低速位置に操作されるまでの間で、エンジン回転数とともにエンジンからの動力で作動する油圧ポンプの回転数が急激に上昇し、変速操作具が所定の低速位置に操作された後進低速走行状態では、エンジン回転数が所定の高回転数に到達して油圧ポンプが高い回転数で作動するようになって、油圧式のパワーステアリング機構やアクチュエータを正常に機能させるのに必要な油量を十分に確保できるようになることから、後進走行開始の段階から、パワーステアリング機構からのアシスト力が得られた軽快な操向操作を行えるとともに、アクチュエータの作動による作業装置の上昇操作を迅速に行えるようになる。
【0013】
[効果]
従って、単一の変速操作具を走行用の無段変速装置とエンジンの調速機構とに連係することで変速操作性の向上を図りながらも、走行速度を低下させた枕地旋回時や後進走行時などにおいて、機体の操向操作が重くなる不都合や、作業装置の上昇速度が遅くなって作業装置を畦などに接触させ易くなる、あるいは圃場に突入させ易くなる、といった不都合が発生することを回避できるようになった。
【0014】
[構成]
記目的を達成するため、本発明のうちの請求項2記載の発明では、エンジンの調速機構と走行用の無段変速装置の変速操作具とを連係し、変速操作具がニュートラル域内の前進側に位置する状態ではエンジンがアイドリング状態となり、変速操作具のニュートラル域内での前進側から後進側への操作に連動して、エンジン回転数がアイドリング状態よりも高い所定の回転数まで立ち上がるように設定した。
【0015】
〔作用〕
上記請求項2記載の発明によると、単一の変速操作具を操作することで、無段変速装置の変速操作とエンジン回転数の設定とを行えることから、操作性の向上を図れるようになる。
【0016】
しかも、後進走行を行うために変速操作具をニュートラルから後進変速域に操作すると、変速操作具がニュートラル域内での前進側から後進側に操作されるまでの間で、エンジン回転数とともにエンジンからの動力で作動する油圧ポンプの回転数が上昇し、変速操作具がニュートラル域内の後進側に操作された零速状態の段階で、エンジン回転数がアイドリング状態よりも高い所定の回転数に到達して油圧ポンプが高い回転数で作動するようになって、油圧式のパワーステアリング機構やアクチュエータを正常に機能させるのに必要な油量を十分に確保できるようになることから、後進走行時には、変速操作具をニュートラル域内の後進側に操作した走行開始前の段階からパワーステアリング機構からのアシスト力が得られた軽快な操向操作を行えるとともに、アクチュエータの作動による作業装置の上昇操作を迅速に行えるようになる。
【0017】
[効果]
従って、単一の変速操作具を走行用の無段変速装置とエンジンの調速機構とに連係することで変速操作性の向上を図りながらも、走行速度を低下させた後進走行時に、機体の操向操作が重くなる不都合や、作業装置の上昇速度が遅くなって作業装置を圃場に突入させ易くなる不都合が発生することを確実に回避できるようになった。
【0018】
[構成]
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項3記載の発明では、エンジンの調速機構と走行用の無段変速装置の変速操作具とを連係し、変速操作具がニュートラル域内の前進側に位置する状態ではエンジンがアイドリング状態となり、変速操作具の前進変速域内の所定の低速位置から高速側への操作に連動してエンジン回転数が上昇する際のエンジン回転数の上昇率よりも、変速操作具のニュートラル域内の前進側から前進変速域内の所定の低速位置への操作に連動してエンジン回転数が所定の高回転数まで上昇する際のエンジン回転数の上昇率が、大きなものになるように設定し、変速操作具のニュートラル域内での前進側から後進側への操作に連動して、エンジン回転数がアイドリング状態よりも高い所定の回転数まで立ち上がるように設定した。
【0019】
[作用]
上記請求項3記載の発明によると、単一の変速操作具を操作することで、無段変速装置の変速操作とエンジン回転数の設定とを行えることから、操作性の向上を図れるようになる。
【0020】
しかも、作業走行中に枕地旋回を行うために変速操作具を高速側から低速側に操作して走行速度を低下させても、エンジン回転数を高い回転数に維持することができるようになり、これによって、エンジンからの動力で作動する油圧ポンプの回転数をも高い回転数に維持することができて、油圧式のパワーステアリング機構やアクチュエータを正常に機能させるために必要な油量を十分に確保できるようになることから、パワーステアリング機構からのアシスト力が得られた軽快な操向操作を行えるとともに、アクチュエータの作動による作業装置の上昇操作を迅速に行えるようになる。
【0021】
又、後進走行を行うために変速操作具をニュートラルから後進変速域に操作する際には、変速操作具がニュートラル域内での前進側から後進側に操作されるまでの間で、エンジン回転数とともにエンジンからの動力で作動する油圧ポンプの回転数が上昇し、変速操作具がニュートラル域内の後進側に操作された零速状態の段階で、エンジン回転数がアイドリング状態よりも高い所定の回転数に到達して油圧ポンプが高い回転数で作動するようになり、それによって、油圧式のパワーステアリング機構やアクチュエータを正常に機能させるのに必要な油量を十分に確保できるようになることから、後進走行時には、変速操作具をニュートラル域内の後進側に操作した走行開始前の段階からパワーステアリング機構からのアシスト力が得られた軽快な操向操作が可能になるとともに、アクチュエータの作動による作業装置の上昇操作を迅速に行えるようになる。
【0022】
[効果]
従って、単一の変速操作具を走行用の無段変速装置とエンジンの調速機構とに連係することで変速操作性の向上を図りながらも、走行速度を低下させた枕地旋回時や後進走行時などにおいて、機体の操向操作が重くなる不都合や、作業装置の上昇速度が遅くなって作業装置を畦などに接触させ易くなる、あるいは圃場に突入させ易くなる、といった不都合が発生することを確実に回避できるようになった。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
[構成]
本発明のうちの請求項4記載の発明では、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、変速操作具を前進変速域内における所定の中速位置と最高速位置との間に操作した状態では、エンジン回転数が最大になるように設定した。
【0027】
[作用]
上記請求項4記載の発明によると、作業走行時には、変速操作具を前進変速域内における所定の中速位置から最高速位置の間に操作することで、圃場の深さや土質などに起因した作業負荷の変化をあまり気にすることなく、所望の走行速度で作業を行えるようになる。
【0028】
[効果]
従って、作業性の向上を図れるようになった。
【0029】
[構成]
本発明のうちの請求項5記載の発明では、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、変速操作具を後進変速域内に操作した状態では、エンジン回転数が最大回転数よりも低い所定の回転数に維持されるように設定した。
【0030】
[作用]
上記請求項5記載の発明によると、後進走行時の走行速度を抑えることができ、後進走行時に走行速度が不必要に速くなりすぎることを回避できるようになる。
【0031】
[効果]
従って、後進走行時の走行速度が速くなりすぎて運転者に恐怖心を覚えさせることを未然に回避できるようになった。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【発明の実施の形態】
図1には作業機の一例である乗用型田植機の全体側面が、図2にはその全体平面が示されており、この乗用型田植機は、乗用型の走行機体1の後部に、油圧式のアクチュエータの一例である油圧シリンダ2の作動で昇降揺動するリンク機構3を介して苗植付装置4を連結し、かつ、施肥装置5を搭載することによってミッドマウント施肥仕様に構成されている。
【0041】
図1〜3に示すように、走行機体1は、その前部に搭載されたエンジン6からの動力を、ベルト式伝動装置7及び無段変速装置8の一例である静油圧式無段変速装置8を介してギヤ式伝動装置9に伝達し、そのギヤ式伝動装置9からの走行用動力を左右の前輪10及び後輪11に伝達する四輪駆動形式に構成され、その後部側には、左右の前輪10を操向操作するステアリングホイール12や運転座席13などを備えた搭乗運転部14が形成されている。
【0042】
図1及び図2に示すように、苗植付装置4は、機体の走行に伴って整地フロート15が苗植え付け箇所を前もって整地する一方で、ギヤ式伝動装置9からの作業用動力が動力分配機構16に伝達され、その動力分配機構16からの分配動力で、苗載台17が左右方向に一定ストロークで往復駆動されるとともに、左右方向に所定間隔を隔てて並設されたロータリ式の各植付機構18が、苗載台17の下端から苗を所定量ずつ取り出して圃場に植え付ける植え付け作動を行うように構成されている。
【0043】
施肥装置5は、機体の走行に伴って各植え付け条に対応するように整地フロート15に装備された作溝器19が施肥溝を形成する一方で、各繰出機構20がギヤ式伝動装置9からの作業用動力で肥料ホッパ21内の肥料を所定量ずつ繰り出し、電動ファン22の作動で各繰出機構20にて繰り出された肥料を案内ホース23を介して対応する作溝器19に向けて圧送することで、圃場における植え付け苗の横側方箇所に肥料を埋没させるように構成されている。
【0044】
図1〜7に示すように、ステアリングホイール12の回動軸24を支持するハンドルポスト25には支持ブラケット26が溶接され、支持ブラケット26の左側端部には揺動ブラケット27が左右向きの第1軸心P1周りに前後揺動可能に支持され、揺動ブラケット27には、変速操作具28の一例である主変速レバー28が第2軸心P2周りに左右揺動可能に支持されるとともに、ハンドルポスト25を支持する支持枠29から延設された支軸30に左右向きの第3軸心P3周りに前後揺動可能に支持された中継アーム31が第1連係ロッド32を介して連係され、中継アーム31には、静油圧式無段変速装置8のトラニオン軸33と縦向きの第4軸心P4周りに一体回動する操作アーム34が第2連係ロッド35を介して連係されている。
【0045】
又、支持ブラケット26には、左右に位置ズレする前後向きの前進変速域Fzと後進変速域Rzとをニュートラル域Nzで連通させた形状のガイド溝36が形成されたガイド板37が連結されており、ガイド溝36には、主変速レバー28の下端部が挿通されている。一方、揺動ブラケット27の下縁には、板バネ38で揺動ブラケット27に向けて付勢されたローラ39との係合で、主変速レバー28のニュートラルNと前進5段・後進3段の各変速位置F1〜F5,R1〜R3での係合保持を可能にする9つの凹部40が形成されている。つまり、板バネ38、ローラ39、及び各凹部40によって、主変速レバー28をニュートラルN又は前進5段・後進3段の各変速位置F1〜F5,R1〜R3に係合保持するデテント機構41が構成されている。又、主変速レバー28は、その後端部が前進変速域Fz側に向かうようにバネ42で付勢されている。
【0046】
以上の構成から、ニュートラルNにて主変速レバー28を第2軸心P2周りに左右揺動させることで、静油圧式無段変速装置8の前進変速操作が可能な状態と後進変速操作が可能な状態とに切り換える前後進切り換え操作を行うことができ、前進変速域Fzにて主変速レバー28を第1軸心P1周りに揺動ブラケット27と一体前後揺動させることで、静油圧式無段変速装置8による前進5段の変速操作を行うことができ、後進変速域Rzにて主変速レバー28を第1軸心P1周りに揺動ブラケット27と一体前後揺動させることで静油圧式無段変速装置8による後進3段の変速操作を行えるようになっている。ちなみに、前進1速位置F1は畦越え走行時などに現出する微速前進走行用の変速操作位置である。
【0047】
図5及び図6に示すように、静油圧式無段変速装置8には、操作アーム34に形成されたV字状のカム面43に、揺動アーム44の遊端部に設けられたローラ45をバネ46の作用で押し当てることで、静油圧式無段変速装置8のトラニオン軸33をニュートラルに回動付勢する中立付勢機構47が装備されている。
【0048】
中継アーム31には、その主変速レバー28の前進増速方向への揺動操作に連動した第3軸心P3周りの揺動で、支持枠29に支軸48を介して左右向きの第5軸心P5周りに前後揺動可能に支持された連係アーム49を後方側に押圧揺動させる操作ピン50が装備されている。連係アーム49は、主変速レバー28の前進減速方向への揺動操作に連動した中継アーム31の第3軸心P3周りの揺動に追従して第5軸心P5周りに前方側に揺動するようにバネ51によって揺動付勢されるとともに、その遊端部には、搭乗運転部14に装備された主クラッチ・ブレーキペダル52と主クラッチ53の操作アーム54とを連係する連係ロッド55の前端部に装備された押圧具56による連係アーム49の第5軸心P5周りでの前方側への押圧揺動操作を可能にする接当部57が螺合されている。
【0049】
つまり、中継アーム31の操作ピン50、連係アーム49、押圧具56、及び接当部57によって、主クラッチ・ブレーキペダル52の減速操作領域への踏み込み操作に連動して静油圧式無段変速装置8を減速操作する減速連動機構58が構成されており、これによって、高速走行中に機体を旋回させる場合には、主クラッチ・ブレーキペダル52の踏み込み操作で静油圧式無段変速装置8の減速操作を行うことができ、主変速レバー28の手動操作による静油圧式無段変速装置8の減速操作を行う必要がないことから、ステアリングホイール12の手動回動操作による機体の旋回操作を余裕を持って行えるようになり、もって、作業走行時における枕地旋回後の条合わせなどを容易に行えるようになっている。
【0050】
図3に示すように、ステアリングホイール12の回動軸24には、ステアリングホイール12の回動操作量に応じて、ピットマンアーム59を縦向きの第6軸心P6周りに左右方向に揺動駆動する油圧式のパワーステアリング機構の一例であるトルクジェネレータ60が接続されており、もって、操向操作性の向上が図られている。
【0051】
図4、図5、図7及び図8に示すように、主変速レバー28は、主変速レバー28がニュートラル域Nz内の前進側Nfに位置する状態ではエンジン6がアイドリング状態となり、主変速レバー28がニュートラル域Nz内の前進側Nfから前進変速域Fz内の前進1速位置F1に操作されるとエンジン回転数が所定の高回転数(例えば2500rpm)まで急激に立ち上がり、主変速レバー28が前進変速域Fz内の前進1速位置F1から前進3速位置F3に操作されるとエンジン回転数が最大回転数(例えば3600rpm)まで緩やかに上昇し、主変速レバー28が前進変速域Fz内の前進3速位置F3と前進5速位置F5との間で操作されるとエンジン回転数が最大回転数に維持されるように、ガイド板37に縦向きの第7軸心P7周りに揺動可能に装備された板状の第1カム61と、その第1カム61に接続される第1連係ワイヤ62とを介して、エンジン6に装備された調速機構63の操作アーム64に連係され、又、主変速レバー28がニュートラル域Nz内の前進側Nfから後進側Nrに操作されるとエンジン回転数が所定の高回転数(例えば3200rpm)まで急激に立ち上がり、主変速レバー28がニュートラル域Nz内の後進側Nrと後進変速域Rz内の後進3速位置R3との間で操作されるとエンジン回転数が所定の高回転数(例えば3200rpm)に維持されるように、ガイド板37に縦向きの第8軸心P8周りに揺動可能に装備された板状の第2カム65と、その第2カム65に接続される第2連係ワイヤ66とを介して、調速機構63の操作アーム64に連係されている。尚、調速機構63には、操作アーム64をアイドリング位置に復帰付勢するバネ(図示せず)が内装されている。
【0052】
つまり、主変速レバー28を操作することで、静油圧式無段変速装置8の変速操作とエンジン回転数の設定とを行えることから、操作性の向上を図れるようになる。
【0053】
又、作業走行中に、畦際で機体を旋回させる枕地旋回を行うために、主変速レバー28を、前進3速位置F3から前進5速位置F5のいずれかから前進2速位置F2や前進1速位置F1に操作して走行速度を低下させても、エンジン回転数を高い回転数に維持することができ、これによって、エンジン6からの動力で作動する図外の油圧ポンプの回転数をも高い回転数に維持することができて、パワーステアリング用のトルクジェネレータ60や苗植付装置昇降用の油圧シリンダ2を正常に機能させるために必要な油量を十分に確保することができ、もって、枕地旋回時などにおいて、トルクジェネレータ60からのアシスト力が得られた軽快な操向操作を行えるとともに、油圧シリンダ2の作動による苗植付装置4の畦などの他物との接触を回避できる苗植付装置4の迅速な上昇操作を行えるようになっている。
【0054】
更に、後進走行を行うために主変速レバー28をニュートラルNから後進変速域Rzに操作する際には、主変速レバー28がニュートラル域Nz内での前進側Nfから後進側Nrに操作されるまでの間で、エンジン回転数とともにエンジン6からの動力で作動する油圧ポンプ2の回転数が急激に上昇し、主変速レバー28がニュートラル域Nz内の後進側Nrに操作された零速状態の段階で、エンジン回転数が所定の高回転数に到達して油圧ポンプ2が高い回転数で作動するようになり、それによって、パワーステアリング用のトルクジェネレータ60や苗植付装置昇降用の油圧シリンダ2を正常に機能させるのに必要な油量を十分に確保できるようになることから、後進走行時には、主変速レバー28をニュートラル域Nz内の後進側Nrに操作した走行開始前の段階からトルクジェネレータ60からのアシスト力が得られた軽快な操向操作が可能になるとともに、油圧シリンダ2の作動による苗植付装置4の圃場への突入を回避できる苗植付装置4の迅速な上昇操作を行えるようになっている。
【0055】
しかも、主変速レバー28を前進1速位置F1や前進2速位置F2に操作した段階ではエンジン回転数が最大回転数に到達せず、前進3速位置F3に操作した段階でエンジン回転数が最大回転数に到達することから、路上走行時には、主変速レバー28を前進1速位置F1や前進2速位置F2に操作することで、微速走行状態を容易に現出することができ、又、作業走行時には、主変速レバー28を前進3速位置F3から前進5速位置F5の間に操作することで、圃場の深さや土質などに起因した作業負荷の変化をあまり気にすることなく、所望の走行速度で作業を行えるようになっている。
【0056】
一方、主変速レバー28を後進変速域Rz内に操作した状態では、エンジン回転数が最大回転数よりも低い所定の高回転数に維持されることから、後進走行時の走行速度を抑えることができ、もって、後進走行時に走行速度が不必要に速くなりすぎて、運転者に運転者に恐怖心を覚えさせることを未然に回避できるようになっている。
【0057】
図4及び図9に示すように、支持ブラケット26に揺動ブラケット27を第1軸心P1周りに前後揺動可能に支持させる支軸67には、主変速レバー28と第1軸心P1周りに一体前後揺動する揺動アーム68が装備され、この揺動アーム68の遊端と、ハンドルポスト25における支軸67の上方箇所に装備された係止具69とにわたって、ニュートラルに復帰する静油圧式無段変速装置8の復帰力に抗して、主変速レバー28の増速側への操作をアシストするトグルバネ70が架設されており、これによって、静油圧式無段変速装置8の復帰力に抗する側となる増速側に主変速レバー28を操作する際の操作荷重を減少させることができて、主変速レバー28の増速側への操作をも軽快に行えるようになることから、主変速レバー28による変速操作性の向上を図れるようになっている。
【0058】
尚、トグルバネ70のデッドポイントDは主変速レバー28のニュートラルNに設定されている。
【0059】
[別実施形態]
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)作業機としてはトラクタやコンバインなどあってもよい。
(2)無段変速装置8としてはベルト式のものなどであってもよい。
(3)変速操作具28の操作位置とエンジン回転数の関係は、作業機の種類や作業地の状態などに応じて種々の設定変更が可能である。
(4)トグルバネ70のデッドポイントDを主変速レバー28のニュートラルNよりも前進側に設定してもよい。
(5)変速操作具28としては、無段階の操作が可能に構成されたものであってもよい。(6)変速操作具28と調速機構63との連係を、例えば、変速操作具28の操作量を検出するポテンショメータと、調速機構63の操作アーム64を操作する電気式アクチュエータと、ポテンショメータの検出に基づいて電気式アクチュエータの作動を制御する制御装置などで、電気的に行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 乗用形田植機の全体側面図
【図2】 乗用形田植機の全体平面図
【図3】 機体前部の縦断側面図
【図4】 変速操作構造を示す要部の縦断正面図
【図5】 変速操作構造を示す要部の縦断側面図
【図6】 変速操作構造を示す要部の横断平面図
【図7】 主変速レバーと調速機構の連係を示す連係図
【図8】 主変速レバーの操作位置とエンジン回転数の関係を示す図
【図9】 トグルバネによるアシスト構造を示す要部の縦断側面図
【符号の説明】
6 エンジン
8 無段変速装置
28 変速操作具
63 調速機構
Fz 前進変速域
N ニュートラル
Nz ニュートラル域
Nf 前進側
Nr 後進側
Rz 後進変速域

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  1. エンジンの調速機構と走行用の無段変速装置の変速操作具とを連係し、前記変速操作具がニュートラルに位置する状態では前記エンジンがアイドリング状態となり、
    前記変速操作具の所定の低速位置から高速側への操作に連動してエンジン回転数が上昇する際のエンジン回転数の上昇率よりも、前記変速操作具のニュートラルから所定の低速位置への操作に連動してエンジン回転数が所定の高回転数まで上昇する際のエンジン回転数の上昇率が、大きなものになるように設定してある作業機の変速操作構造。
  2. エンジンの調速機構と走行用の無段変速装置の変速操作具とを連係し、前記変速操作具がニュートラル域内の前進側に位置する状態では前記エンジンがアイドリング状態となり、
    前記変速操作具の前記ニュートラル域内での前進側から後進側への操作に連動して、エンジン回転数がアイドリング状態よりも高い所定の回転数まで立ち上がるように設定してある作業機の変速操作構造。
  3. エンジンの調速機構と走行用の無段変速装置の変速操作具とを連係し、前記変速操作具がニュートラル域内の前進側に位置する状態では前記エンジンがアイドリング状態となり、
    前記変速操作具の前進変速域内の所定の低速位置から高速側への操作に連動してエンジン回転数が上昇する際のエンジン回転数の上昇率よりも、前記変速操作具のニュートラル域内の前進側から前進変速域内の所定の低速位置への操作に連動してエンジン回転数が所定の高回転数まで上昇する際のエンジン回転数の上昇率が、大きなものになるように設定し、
    前記変速操作具のニュートラル域内での前進側から後進側への操作に連動して、エンジン回転数がアイドリング状態よりも高い所定の回転数まで立ち上がるように設定してある作業機の変速操作構造。
  4. 前記変速操作具を前進変速域内における所定の中速位置と最高速位置との間に操作した状態では、エンジン回転数が最大になるように設定してある請求項1〜3のいずれか一つに記載の作業機の変速操作構造。
  5. 前記変速操作具を後進変速域内に操作した状態では、エンジン回転数が最大回転数よりも低い所定の回転数に維持されるように設定してある請求項1〜4のいずれか一つに記載の作業機の変速操作構造。
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