JP3846043B2 - ヒドロホルミル化反応の反応開始方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は配位子として3価の有機燐化合物を含むロジウム錯体触媒を用いて、オレフィンとオキソガスを反応させてアルデヒドを連続的に生成させる連続ヒドロホルミル化反応の反応開始方法に関するものである。特に本発明は、反応開始時におけるロジウム錯体触媒の活性低下を抑制する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トリフェニルホスフィンやトリフェニルホスファイト等の3価の有機燐化合物を配位子とするロジウム錯体触媒を用いて、オレフィンとオキソガスを反応させてアルデヒドを生成させるヒドロホルミル化反応は公知であり、大規模に実施されている。この反応は種々のアルデヒドの製造に用いられているが、最も大規模に行われているのはプロピレンからのブチルアルデヒドの製造である。その代表的な一つの反応方式によれば、所定の反応温度に維持されている反応帯域に、ロジウム錯体触媒が溶存している反応媒体、オレフィン及び一酸化炭素と水素からなるオキソガスを連続的に供給してアルデヒドを生成させる。反応帯域から流出する生成アルデヒド、反応媒体及び未反応のオキソガスやオレフィンを含む反応混合物は、気液分離器に流入させて気液分離する。気相は反応帯域に循環し、液相は蒸留して生成したアルデヒドを留去したのち、反応媒体として同じく反応帯域に循環する。
【0003】
また、代表的な他の反応方式によれば、ロジウム錯体触媒が溶存している反応媒体を反応帯域に収容して所定の反応温度に維持し、この反応帯域にオレフィン及びオキソガスを連続的に供給してアルデヒドを生成させる。生成したアルデヒドは未反応のオレフィン及びオキソガスと一緒に反応帯域からガス状で流出させる。流出したガスからはアルデヒドを凝縮させて回収し、残余のガスは反応帯域に循環する。
【0004】
この反応では高価なロジウムを触媒に用いるので、触媒の活性低下をできるだけ少なくすることが重要である。一般にロジウム錯体触媒は温度が高くなると失活し易いが、特にホスファイトを配位子とするロジウム錯体触媒はホスフィンを配位子とするものよりも著るしく熱安定化に乏しく、ホスフィンを配位子とする触媒が失活し始める温度よりも数十度も低い温度で失活が起る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
いずれの反応方式による場合でも、常温の反応媒体を加熱して反応が定常的に進行する状態にする反応開始操作には、工業装置では数十時間を要する。例えば反応媒体を反応系内で循環させる反応方式の場合には、反応媒体を反応系内で循環させつつ昇温して、ほぼ所定の反応温度に達したならばオレフィンとオキソガスとの供給を開始し、アルデヒドを生成させながら定常状態へと誘導する。また反応帯域に収容されている反応媒体中にオレフィンとオキソガスとを供給する反応方式の場合には、反応帯域内で反応媒体を加熱してほぼ所定の反応温度に達したならばオレフィンとオキソガスとの供給を開始し、アルデヒドを生成させながら定常状態へと誘導する。なお、いずれの反応方式の場合でもオキソガスは、かなり早い段階から供給を開始することがある。またオレフィンの供給は最初は少量づつ行ない、逐次増量して所定の供給速度に到達するようにし、もって反応が急速に進行して暴走することのないようにする。
【0006】
このように反応開始操作は慎重に取り進められるが、この間に往々にしてロジウム錯体触媒の活性低下が起ることが判明した。従って本発明は、ロジウム錯体触媒を活性低下させずに、反応開始操作を行う方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、配位子として3価の有機燐化合物を含むロジウム錯体触媒が溶存している反応媒体に、オレフィン及びオキソガスを連続的に供給してアルデヒドを生成させる連続ヒドロホルミル化反応の反応開始を行うに際し、ロジウム錯体触媒が溶存している反応媒体を所定の反応温度まで昇温させる過程において、反応媒体の温度が所定の反応温度よりも低い時点から反応媒体へオレフィンを連続的に供給することにより、反応開始の過程におけるロジウム錯体触媒の活性低下を抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明について詳細に説明すると、本発明は直鎖状、分岐鎖状を問わず、常用の任意のα−オレフィン又は内部オレフィンのヒドロホルミル化反応に適用することができる。好ましくはプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1などのα−オレフィン、特にプロピレンのヒドロホルミル化反応に適用される。
【0009】
本発明では、3価の有機燐化合物を配位子として含むロジウム錯体触媒を用いる。3価の有機燐化合物としては、単座配位子又は多座配位子としての能力を有する常用の任意のものを用いることができる。例えば下記の式(1)〜(11)で示されるものを用いることができる。
【0010】
【化1】
【0011】
式中、R1 〜R3 は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアルキル基、アリール基、シクロアルキル基などの炭化水素基を示す。(1)式で示される化合物の具体例としては、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィンなどのトリアリールホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィンなどのトリシクロアルキルホスフィン、ブチルジフェニルホスフィン、ジプロピルフェニルホスフィンなどのアルキルアリールホスフィン、シクロヘキシルジフェニルホスフィンなどのシクロアルキルアリールホスフィン等が挙げられる。これらのなかで最も好ましいのはトリフェニルホスフィンである。
【0012】
【化2】
【0013】
式中、R4 〜R6 は、(1)式におけるR1 〜R3 と同義である。(2)式で示される化合物の具体例としては、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、n−ブチルジエチルホスファイト、トリ−n−ブチルホスファイト、トリ−n−プロピルホスファイト、トリ−n−オクチルホスファイト、トリ−n−ドデシルホスファイトなどのトリアルキルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリナフチルホスファイトなどのトリアリールホスファイト、ジメチルフェニルホスファイト、ジエチルフェニルホスファイト、エチルジフェニルホスファイトなどのアルキルアリールホスファイトなどが挙げられる。これらのなかで最も好ましいのはトリフェニルホスファイトである。また特開平6−122642号公報に記載されているような、少くとも3−位が置換されている2−ナフチルオキシ基を有するホスファイトも好ましい。
【0014】
【化3】
【0015】
式中、R7 は置換されていてもよい2価の炭化水素基を示し、R8 は(1)式におけるR1 〜R3 と同義である。R7 で示される置換されていてもよい2価の炭化水素基としては、例えば米国特許第3415906号や4567306号明細書などに記載されている炭素鎖の中間に酸素、窒素、硫黄原子などを含んでいてもよいアルキレン基やシクロアルキレン基が挙げられる。またフェニレン、ナフチレンなどの2価の芳香族基や、2価の芳香環が直接、又は中間にアルキレン基や、酸素、窒素、硫黄などの原子を介して結合した2価の芳香族基、更には2価の芳香族基とアルキレン基とが直接、又は中間に酸素、窒素、硫黄などの原子を介して結合したものなども挙げられる。
(3)式の化合物のうちR7 が2価の芳香族基であるものとして好ましいのは、米国特許第4599206号及び4717775号明細書に記載されている下記の(4)式で示されるものである。
【0016】
【化4】
【0017】
式中、R8 は(3)式におけると同義である。Ar1 及びAr2 は、それぞれ独立して、置換されていてもよいアリール基を示す。x及びyは、それぞれ独立して、0又は1を示す。Qは−CR9 R10−、−O−、−S−、−NR11−、−SiR12R13−及び−CO−よりなる群から選ばれる架橋基である。これらの架橋基において、R9 及びR10はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、トリル基又はアニシル基を示し、R11、R12及びR13はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示し、nは0又は1を示す。
【0018】
【化5】
【0019】
式中、R14は環状又は非環状の置換されていてもよい3価の炭化水素基であり、例えば1,2,2−トリメチロールプロパンや1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサンから導かれる3価の基が挙げられる。(5)式のホスファイトに関しては、米国特許第4567306号に詳細な記載がある。
【0020】
【化6】
【0021】
式中、R15は(3)式におけるR7 と同義であり、R16及びR17は(1)式におけるR1 〜R3 と同義である。a及びbはそれぞれ0〜6の整数を示し、a+b=2〜6である。Xは(a+b)価の炭化水素基を示す。(6)式の化合物のうちでは、特開昭62−116587号公報に記載されているR15が2価の芳香族基である下記(7)式のものが好ましい。
【0022】
【化7】
【0023】
式中、Ar1 、Ar2 、Q、x、y、nは(4)式におけると同義であり、Xはアルキレン、アリーレン及び−Ar3 −(CH2 )x −Qn −(CH2 )y −Ar4 −(Ar3 及びAr4 は(4)式におけるAr1 及びAr2 と同義であり、Q、x、y、nは(4)式におけると同義である)よりなる群から選ばれた2価の基を示す。
【0024】
【化8】
【0025】
式中、Ar1 、Ar2 、Q、x、y、nは(4)式におけると同義であり、Xは(7)式におけると同義であり、R18は(3)式におけるR7 と同義である。
【0026】
【化9】
【0027】
式中、R19及びR20はそれぞれ独立して芳香族炭化水素基を示し、かつ少くとも一方の芳香族炭化水素基は、酸素原子が結合する炭素原子に隣接する炭素原子に炭化水素基を有している。mは2〜4の整数を示し、各−O−P(OR19)(OR20)基は互いに異っていてもよい。Xは置換されていてもよい脂肪族炭化水素又は芳香族炭化水素の部分構造を有するm価の有機基を示す。(9)式で示されるホスファイトとしては例えば特開昭62−116535号公報に記載のものが用いられる。
【0028】
【化10】
【0029】
式中、R21〜R24は、(1)式におけるR1 〜R3 と同義である。但しR21とR22,R23とR24とは互いに結合して環を形成していてもよい。Wは置換基を有していてもよいアリーレン基を示し、Lは同じく置換基を有していてもよいアルキレン基又はアルケニレン基を示す。
【0030】
【化11】
【0031】
式中、R25〜R28は(10)式におけるR21〜R24と同義である。A及びBはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基又は脂環族炭化水素基を示す。nは0又は1を示す。
【0032】
ロジウム錯体触媒は、酢酸ロジウムなどのロジウム化合物、上記の3価の有機燐化合物及びオキソガスを、溶媒の存在下に、60〜200℃、常圧〜200kg/cm2 Gで反応させることにより容易に調製できる。溶媒としてはヒドロホルミル化反応の反応媒体と同一のものを用いるのが好ましいが、必ずしも同一でなくてもよい。触媒調製に際してのロジウム化合物と3価の有機燐化合物の比率は、ロジウムに対する燐のモル比として通常10〜10000である。
【0033】
ヒドロホルミル化反応の反応媒体としては、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ブタノール、オクタノール、ポリエチレングリコール等のアルコール、トリグライム等のエーテル、ジオクチルフタレート等のエステルなど、触媒を溶解し、かつ反応に悪影響を与えないものであれば任意のものを用いることができる。また、反応で生成するアルデヒドの三量体や四量体などのアルデヒド縮合物を用いることもできる。さらには原料オレフィンに対応するパラフィンを用いることもできる。
【0034】
ヒドロホルミル化反応の条件は、通常、水素分圧0.1〜200kg/cm2 、一酸化炭素分圧0.1〜200kg/cm2 、全圧で数kg/cm2 G〜300kg/cm2 G、水素分圧/一酸化炭素分圧=0.1〜10、反応温度60〜150℃、ロジウム濃度数ppm〜数%である。
【0035】
本発明によれば、ヒドロホルミル化反応の開始に際し、ロジウム錯体触媒が溶存している反応媒体を昇温する過程において、反応媒体の温度が所定の反応温度、すなわち定常状態における反応温度よりも低い時点から、反応媒体中に原料オレフィンを連続的に供給する。これにより昇温過程におけるロジウム錯体触媒の活性低下を阻止することができる。なお、反応開始過程におけるオレフィンの連続供給とは、反応媒体中のオレフィン濃度が経時的に上昇して定常状態の濃度に達するような供給方法を意味し、その間において短時間ならば供給が中断しても差し支えない。通常は反応媒体の温度が所定の反応温度よりも5℃以上、特に5〜40℃低い時点からオレフィンの供給を開始する。何故ならば所定の反応温度よりも40℃以上低い温度では、ロジウム錯体触媒は殆んど活性低下しないのでオレフィンを供給する必要は無く、それよりも高温になるにつれて活性低下がみられるようになり、かつ活性低下の速度は高温になるほど大きいからである。また、必要以上に低い温度から反応媒体中にオレフィンを供給すると、反応系内にオレフィンが蓄積して反応開始操作を複雑にし、種々の障害をもたらす恐れがある。一般に反応媒体の温度が所定の反応温度よりも10〜30℃低い時点からオレフィンの供給を開始するのが最も好ましい。なお、一酸化炭素及び水素からなるオキソガスの供給開始時点は、オレフィンの供給開始とは独立に設定できる。すなわちオレフィンの供給開始前からオキソガスを供給してもよく、またオレフィンの供給開始後にオキソガスの供給を開始することもできる。通常はオレフィンの供給開始前からオキソガスを供給し、オキソガスにより反応系内の圧力を調整する。また、本発明方法により反応媒体中にオレフィンを供給するには、最初は少量づつ供給し、温度が上昇するにつれて漸次供給速度を大きくして定常状態に到達させるのが好ましい。このようにすることにより反応開始過程において反応が急激に進行して、反応系が乱れるのを防止することができる。
【0036】
【実施例】
以下に実施例により本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
触媒液の調製;10%酢酸ロジウム水溶液をメタノールで20倍(容量)に希釈した溶液と、トリフェニルホスフィンのトルエン溶液とを、内容積200mlの上下撹拌型オートクレーブに仕込んだ。オートクレーブを窒素ガスで置換したのち、オキソガス(H2 /CO=1.0(モル比))を圧入し、115℃、45kg/cm2 Gで3時間反応させてロジウム錯体触媒を含む溶液を調製した。得られた触媒液のロジウム濃度は500mg/l、トリフェニルホスフィン濃度は850mmol/lである。
【0037】
触媒液の熱処理;誘導撹拌型オートクレーブに、上記の触媒液を仕込んだ。オートクレーブを窒素ガスで置換したのち、オキソガス(H2 /CO=1.0(モル比))を圧入し、45kg/cm2 Gの圧力下、かつ表−1に示す所定の温度で所定時間保持した。
ヒドロホルミル化反応;上下撹拌型オートクレーブに触媒液約50ml及びプロピレン10.5kgを仕込んだ。オキソガス(H2 /CO=1.0(モル比))を圧入し、50kg/cm2 G、120℃で3時間反応させた。プロピレンの反応率はいずれも99%以上に達した。半減期法により初期反応速度を求め、反応速度定数を算出した。結果を表−1に示す。
【0038】
【表1】
Claims (11)
- 配位子として3価の有機燐化合物を含むロジウム錯体触媒が溶存している反応媒体に、オレフィン及びオキソガスを連続的に供給してアルデヒドを生成させる連続ヒドロホルミル化反応の反応開始方法であって、ロジウム錯体触媒が溶存している反応媒体を所定の反応温度まで昇温させる過程において、反応媒体の温度が所定の反応温度よりも低い時点から反応媒体へオレフィンを連続的に供給することを特徴とする方法。
- 反応媒体の温度が所定の反応温度よりも5℃以上低い時点から反応媒体へオレフィンを連続的に供給することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 反応媒体の温度が所定の反応温度よりも5〜40℃低い時点から反応媒体へオレフィンを連続的に供給することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 反応媒体の温度が所定の反応温度よりも10〜30℃低い時点において反応媒体にオキソガスの供給を開始することを特徴とする請求項1記載の方法。
- 配位子として3価の有機燐化合物を含むロジウム錯体触媒が溶存している反応媒体、オレフィン及びオキソガスを所定の反応温度に維持されている反応帯域に連続的に供給してアルデヒドを生成させ、反応帯域から流出する反応混合物は気液分離して、気相は反応帯域に循環し、液相はこれから生成したアルデヒドを留去したのち反応媒体として反応帯域に循環する連続ヒドロホルミル化反応の反応開始方法であって、触媒液が溶存している反応媒体を反応系内を循環させつつ所定の反応温度まで昇温させる過程において、反応媒体の温度が所定の反応温度よりも5〜40℃低い時点から反応帯域へのオレフィンの供給を開始してオレフィンの存在下に残りの昇温を行うことを特徴とする方法。
- 配位子として3価の有機燐化合物を含むロジウム錯体が溶存している反応媒体が収容されている反応帯域にオレフィン及びオキソガスを連続的に供給してアルデヒドを生成させ、生成したアルデヒドを未反応のオレフィン及びオキソガスと一緒に反応帯域からガス状で流出させる連続ヒドロホルミル化反応の反応開始方法であって、反応帯域に収容されている反応媒体を所定の反応温度まで昇温させる過程において、反応媒体の温度が所定の反応温度よりも5〜40℃低い時点から反応帯域へのオレフィンの供給を開始し、オレフィンの存在下に残りの昇温を行うことを特徴とする方法。
- 反応媒体の温度が所定の反応温度よりも10〜40℃低い時点において反応帯域へのオレフィンの供給を開始することを特徴とする請求項5又は6記載の方法。
- 反応媒体の温度が所定の反応温度よりも5℃以上低い時点において反応帯域へのオキソガスの供給を開始することを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の方法。
- 3価の有機燐化合物がホスフィン又はホスファイトであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の方法。
- 3価の有機燐化合物がトリフェニルホスフィンであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の方法。
- オレフィンがプロピレンであることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の方法。
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