JP3844779B2 - 非侵襲的にヘマトクリットを測定するための方法およびその装置 - Google Patents

非侵襲的にヘマトクリットを測定するための方法およびその装置 Download PDF

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Description

発明の背景
発明の分野:
本発明は一般に、ヘマトクリットとしても知られる全血の赤血球パック細胞容積(PCV)又は相対容量パーセントの判定に関し、更に詳しくは、このような判定をコヒーレント技術によって非侵襲的に行なうための方法ならびにその装置に関する。
従来技術:
ヘマトクリットは伝統的に、注射筒で静脈から被験者(患者)血液検体を採取するか、又は指尖穿刺から毛細管を用いて得られる。細長い容器に入れられた血液を遠沈し、容器内で固形の血液柱の高さ百分率がヘマトクリットを表す。
最近、白血球分画百分率や血小板などを提供するためにも使用される高級で高価な血球計数装置を用いて、ヘマトクリットが得られるようになっている。しかし遠沈法と同様に、血液は検査用に患者から侵襲的に採取する必要がある。
病院で行なわれる日常の採血作業などルーチンの医療行為において、患者から血液検体を採取し遠沈するか、又は何らかの採取血液の分析を行なう必要性が大して不便を呈さないのは、検体量が多い(高価な自動装置を保証する)のと、検査室から結果が得られるまでにかかる時間が一般に受け入れ可能なためである。しかし、救急室やショック外傷治療部で見られるような、又血液損失が起ると思われる外科手術中にあるような破滅的な状況では、従来技術のヘマトクリット測定装置及びその方法は特に無力である。
前述の環境においては、採血する時間がなく、事実上採血する血管を探すことは不可能なことがある。外科手術中に間歇的に採血するのは非現実的でなくとも不便であり、定期的な検体を分析するのは時間と手間がかかる。更にヘマトクリットが見えない出血部位から加速度的に変化して低下し、検査員によって救急又は手術担当者が問題に遅まきながら気付いたとしても、患者は急性増悪するか死亡することもある。
「電気アドミッタンス・プレシスモグラフ技術による非侵襲的ヘマトクリット測定」、"Noninvasive Measurement of Hematocrit by Electrical Admittance Plethysmography Technique", IEEE Trnsactions of Biomedical Engineering, vol. BME-27, No.3, March 1980, pp. 156-161に記載されているように、非侵襲的に、ヘマトクリットを測定することが提案されている。しかし、前述の論文に記載されている方法は、四肢端部例えば指を電解液(NaCl溶液)に浸漬し、電解質濃度を変化させて、電解液抵抗を端部の血液の抵抗と一致させることにより、パルス電気アドミッタンス変化を補償することによっている。電解液の抵抗は抵抗性セルで測定し、各種赤血球濃度での遠心法ヘマトクリット値と、同一検体からの血液抵抗測定により直接それまでに採得しておいた抵抗データとを一致させることで、生成した非線形最小自乗法回帰較正曲線を介してヘマトクリット値に変換する。救急又は手術室環境での使用が一般化していないことを別としても、発明者の知る限りにおいて、参考文献に記載されているような技術はそれ以上の研究で追跡又は検証されたことがなく、現実に使用されたこともない。
「インピーダンス・プレシスモグラフ」と称する測定技術、又は波形を得るために用いるインピーダンス技術は、概念的にはバイオメディカルの所産を源流としている。血管の研究、呼吸の研究、インピーダンス技術により心出力(心臓から流出する実際の血液量)を求めようとする試みは、医学文献に多数見られる。これらの技術のどれも特にうまく機能すると証明されたことがないが、この概念に基づいた商用装置では試みられて来た。しかしインピーダンス・プレシスモグラフの変化として、細胞内及び細胞外組織成分の電気的モデルを作り、2つの周波数で印加した電流に対する組織のインピーダンス応答の測定値の比較を用いて、細胞内及び細胞外の組織成分を定量化している。本発明で解決される問題とは直接関係がないものの、電気的組織モデルは本発明の理解に有用である。
近年、パルス・オキシメトリとして知られる技術を用いて全身麻酔導入中の血液酸素量を測定している。パルス・オキシメトリはヘマトクリット値を提供するものではないが、本発明の方法ならびにその装置の理解の一助となることが考えられる。パルス・オキシメトリは、酸化ヘモグロビンの光吸収率と還元ヘモグロビンの光吸収率がオキシメータで使用する2つの光の波長で(一般に赤色光と近赤外光で)異なり、両方の周波数での光吸収量は、オキシメータの光源と検出器の間に置かれた被験者体部の動脈血の変動容量に由来するパルス成分を有するという事実に基づいている。脈動する動脈血に由来するパルス、又はAC吸収応答成分は、各々の波長で求められ、静脈血、毛細管血、非脈動性動脈血を含む組織床吸収率を表す基線又はDC成分も同様に求める。AC成分は各々のDC成分で除して、入射光強度に依存しない吸収率を求め、その結果を除して、SaO2又は患者血液の酸素飽和度と経験的に相関する比を取る。パルス・オキシメトリについての優れた議論が、「パルス・オキシメトリ」"Pulse Oximetry", by K.K. Tremper et al., Anesthesiology, Vol. 70, No.1 (1989) pp. 98-108に見られる。
発明の概要
本発明は非侵襲的ヘマトクリット測定のための方法及びその装置を提供するものである。本発明の実施において、動脈、毛細血管、静脈の血管区画を含む体の一部への刺激の印加及びセンサー電極を介して、血液のインピーダンスを測定する。利便のため、電極は通常指に装着する。刺激電極は一定範囲の周波数にわたる交流電圧で駆動する。
本発明の好適な実施の形態において、検出電圧信号は高入力インピーダンス電圧検出器で増幅し、アナログ−デジタル・コンバータによってデジタル領域へ変換し、ミキサーを介して2つの複合波形に復調され、その一方が刺激電流を、また他方が選択した周波数での検出電圧を表す。波形はマイクロコンピュータで処理することにより組織インピーダンスのスキャン係数を求める。次に、血液量を変化させ別の組織インピーダンス・スキャンを行なう。好適な実施の形態においては、加圧カフを用いて血液量を変化させる。一方がひとつの血液量で、もう一方が別の血液量の、2つの組織スキャンを用いて、血液インピーダンス・スキャンを求める。全血のインピーダンスは並列モデルによる総インピーダンスから分離する。全血インピーダンス指標は、血液インピーダンス・スキャンのパターンを認識することで、ヘマトクリットに相関させる。また本発明の一部として、本発明の好適な実施の形態を用いてニューラルネットワークで位相シフトパターンを分析することによりヘマトクリットを求めることも可能であり、意図していることである。
保護を求める発明は、受理され又は後に追加され又は補正される請求項に定めるものとする。明細書又は図面に説明又は図示した制限が請求項に含まれない場合、請求項は当該制限を含むものと解釈すべきではない。
【図面の簡単な説明】
本発明は添付の図面との関連において好適な実施の形態についての以下の詳細な説明を参照することで当業者には更に完全に理解されよう。図面において、
図1Aは大血管の全血の1次電気モデルの模式回路図である。
図1Bは図1Aの電気モデルに対応する大血管の流体及び膜細胞の模式図である。
図2Aは小血管の全血の1次電気モデルの模式回路図である。
図2Bは図2Aの電気モデルに対応する小血管の流体及び膜細胞の模式図である。
図3Aは低血流量での肢の総インピーダンスを表す。
図3Bは高血流量の肢の総インピーダンスを表す。
図4は本発明のシステムの好適な実施の形態の模式ブロック図である。
図5Aは電極を装着した肢の底面図である。
図5Bは図5Aの肢の側面図である。
図6は図4のシステムの電極脚の更に詳細な模式ブロック図である。
図7は信号発生器と復調器及び図4の電極脚の無線版の模式図である。
図8は図4の信号発生器と復調器の更に詳細な模式ブロック図である。
図9は図4の空気ポンプ、ソレノイド、加圧カフの更に詳細な模式ブロック図である。
図10は図4の周波数発生器の更に詳細な模式図である。
図11は患者肢端に電極を装着し本発明の2周波数の実施の形態を組み合せた模式図である。
図12は図11の実施の形態で使用される定電流供給源の具体例の模式図である。
図13は図11の実施の形態で使用されるAM検出器の具体例の模式図である。
図14は図11の実施の形態で使用されるA/Dコンバータの具体例の模式図である。
図15は本発明の実施において測定された信号を表すアナログ電圧信号のグラフィック非縮尺表現で信号基線上に信号の比較的小さな脈動成分を示す。
図16は区画が特定されている周辺組織のインピーダンスと組み合せた脈動する血管区画における全血インピーダンスの電気的1次近似の回路模式図である。
好適な実施の形態の詳細な説明
A.多周波数の実施の形態
1.基本的電気モデル
図1Aは、交流電流Iに曝された時の大血管の全血の挙動の近似を表す電気回路モデルである。回路パス12の抵抗10は細胞外成分又は血漿成分の比抵抗RBEを表す。並列の回路パス14のコンデンサ16と抵抗18は赤血球の細胞膜の比容量CBCと細胞内液の比抵抗RBIを表す。低い周波数(例えば50kHz)では、全血のインピーダンス(例えばパス12と14両方のそれ)は主として細胞外血液成分の回路パス12に帰属し、一方高周波数(例えば1MHz)では、赤血球の細胞膜の容量から回路パス14からのインピーダンス関与が更に顕著になり、全血インピーダンスの大きさが減少する。
図1Bは、血漿24に多数の赤血球22を含む大血管20を示す。このように、低周波であっても血漿24を通る電流パスが存在する。
図2Aは、交流電流Iに曝された時の小血管内の全血の挙動の近似を表す電気回路モデルである。図2Bは、細胞22が血管26と同程度の大きさで細胞22と血管壁26の間の血漿を阻害しているような小血管26を表す。このような場合、電流Iの経路は抵抗RBI及びRBEと直列の容量CBCを通る。したがって、電流Iの周波数が増加するにつれて、血管26を流れる電流のインピーダンスならびに量が変化する。小血管と大血管の比は分かっていないものの、小血管の影響は肢全体のインピーダンスに対して有意であると思われる(小血管よりわずかに又は幾分広い血管もある程度存在し細胞周辺に小さなパスができる)。
図1A及び図2Aの回路において、インピーダンスの最大位相シフトは電流Iの周波数がf=1/(RSBC2π)のときに発生し、ここでRSは大血管の場合にRBI、また小血管の場合にRBI+RBEである。血液の最大位相シフトは大血管で約1.6MHz付近で発生することが分かっている。後述するように、この際大位相シフトはヘマトクリットの測定に使用される。大血管モデルは血液インピーダンス測定において支配的である。しかし、小血管の関与を無視すべきではなく、また小血管の最大位相シフトは1.6MHz以下で発生すると思われる。小血管の影響はスペクトル全体で値に反映されると考えられる。
しかし、例えば後述するように、電流が肢を通過する場合、電流は血液だけを通過するのではなく、組織、骨、その他も通過する。血液のインピーダンスは後述するような方法で、総肢インピーダンスから分離できる。要約すると、図3Aにおいて、インピーダンスZUは肢を流れる血液が制限されない時の総肢インピーダンスを表す。図3Bにおいて、肢を流れる血流は制限されており、ZBは制限の結果として積算される追加血液のインピーダンスを表す。制限された状態の間の総肢インピーダンスは、ZRである。総インピーダンスZUとZRは計算でき、ZB=(ZU×ZR)/(ZU−ZR)である。したがって、血液以外の肢の部分の関与は決定する必要がない。
2.システムの概要
図4を参照すると、ヘマトクリット測定システム30は導体38を介して信号を電極脚36に送信し電極脚36からの測定信号を導体40経由で受信する信号発生器兼復調器(SGD)34を含む。SGD34は導体32とRS232ポート経由でパーソナル・コンピュータ(PC)42へ患者肢を通る電流と得られた電圧を表す信号を提供する。電圧及び電流は例えば10kHzから10MHzの範囲にわたる各種周波数で測定できる。
血液だけからのインピーダンスは血液量が異なる肢インピーダンスを測定することで血液、筋肉、骨、その他の総肢インピーダンスから分離される。後述するように、空気ポンプ、ソレノイド、及び加圧カフ28を用いて肢の血液量に変化を起こすことができる。
PC42はヘマトクリットを判定する。ヘマトクリットはSGD34からの信号単独で、又は年齢、性別、体重、体温、健康状態その他の特定患者に関する、又は患者一般に関する各種のその他のデータとの組み合せで、測定できる。この点で、後述するように、ニューラルネットワークは有用である。ニューラルネットワークはPC42で又は破線で示したように別のコンピュータ52で、実行することができる。
3.電極脚と電極
図4、図5A、図5Bを参照すると、電極脚36は電極48A及び48Bを介して患者の肢44(例えば爪46を有する指等)へ交流電流信号を提供する(図5Aでは、左手親指に隣接する2本の指の下面を示している)。電極48Aと48Bの間の電圧は約3Vである。電極48A、48B、50A、50Bは標準的な、市販の電極である。
電極48A、48B、50A、50Bは、電極と肢44の一部の両方を被覆するテープ片54によって所定位置に便利に保持できる。しかし、テープ片54は血流を制限しないのが望ましい。テープ片54は肢44の周囲の1/2から3/4にわたって延在し得る。所定位置に電極を保持することに加え、テープ片54は肢44に硬さを与えて測定手順を制御し易くする。スプリントやマイラーを用いることもできる。
図6を参照すると、電極脚36はSGD34からの導体38で周波数ωを有する正弦波信号を受信する50Ω終端バッファ60を含む。検出抵抗64はバッファ60と電極48Aが接続される導体66Aの間に直列に接続される。
電極48A、48B、50A、50Bは、できる限り短い方が望ましい導体66A、66B、70A、70Bを介して電極脚36へ接続する。これ以外に、図7に図示してあるように無線通信を用いることもでき、この場合送信機76A、76B、76Cと、受信機78A、78B、78Cを含む。無線通信は手術室環境で特に有用である。
また図6を参照すると、装置増幅器68は、抵抗64両端での電圧降下を表す信号A1sin(ωt+θ1)を導体72に提供する。ここでA1は増幅率、またθ1は後述するようにもとの信号sinωtに対する位相差である。増幅器68は、高入力インピーダンスを提供し導線66Aでコモンモード電圧を排除する一方で、抵抗64両端の電圧降下を増幅する。増幅器68は周知の構成の3個の演算増幅器を含む。
増幅器74は、電極50Aと50Bの間の電圧を表す信号A2sin(ωt+θ2)を導体78に提供する。ここでA2は増幅度、θ2はもとの信号sinωtに対する位相である。θ1とθ2の間の位相差は、電極48Aと50Bの間の肢44の電気容量及び装置増幅器68及び74の速度及び位相応答の差に起因する。したがって、装置増幅器68と74は、これらの位相応答の差を最小限にするように選択し製造すべきである。増幅器68、74の速度及び位相応答の差は、ダミー負荷を用いて装置を構成する。その後、PC42が較正情報を記憶しあらゆる差を減算する
装置増幅器74は、導体66Bと70Bの間の顧問モード電圧を排除し導体70Aと70Bの間の差電圧を増幅する。装置増幅器74は公知の構成で3個の演算増幅器を含むことができる。
RFスイッチ80は、導体84の信号の制御下で、導体72の信号又は導体78の信号のどちらかを導体40へ流す。RFスイッチ80は毎秒110(=2×55)回の速度でスイッチできる。
4.信号発生器兼復調器(SGD)
図8を参照すると、SGD34は導体38の信号を発生し導体40の信号を復調しフィルタする。SGD34は埋め込みEPROMを備えたマイクロプロセッサ94、例えばHC6805などを含むことができる。マイクロプロセッサ94はSGD34の各種コンポーネントへ、導体84経由でRFスイッチ80へ、また図9を参照して後述するように導体88A、88B、88Cを経由して空気ポンプのソレノイド、ソレノイド、加圧カフ28へ制御信号を提供する。マイクロプロセッサ94は導体32経由でPC42と通信する。
周波数発生器100は、次式(1)に示すデジタル正弦波信号FGSIN 導体96に発生させる:
FGSIN=sinωt (1)
ここで増幅率は1であるものと仮定する。導体96から、信号sinωtはミキサー兼フィルタ104へ、更にDAC110へ提供される。DAC110からのアナログ正弦波信号はバッファ112を介して導体38へ提供される。FGSINの周波数はPC42が周波数発生器100へ提供する周波数制御ワードで制御される。
周波数発生器100は次式(2)に示したデジタル余弦信号FGCOSも導体98へ発生させる:
FGCOS=cosωt (2)
ここで増幅率は1であるものと仮定する。当然のことながら、cosωtはsinωtと90度ずれた位相にある。導体98から、信号cosωtはミキサー兼フィルタ106へ提供される。
導体40上の電極脚36からの信号は、バッファ118を介してローパスフィルタ116で受信する。ローパスフィルタ116は高調波成分又はエイリアシングを除去する。20MHzまでのsinωtで組織インピーダンス測定ができるように22MHzの値を選択した。しかし、約10MHzを越えて必要な位相許容範囲を維持するにはアナログ電子回路では困難がある。上限10MHzでは、ローパスフィルタ116はもっと低いカットオフ周波数を有することになる。ローパスフィルタ116からのフィルタした信号はADC120によりデジタル信号に変換され、ここからミキサー兼フィルタ104及び106へ渡される。
DAC110、ADC120、周波数発生器100は60MHzでクロックされる。しかし、周波数発生器100で生成されたsinωtの最大周波数が10MHzの場合、DAC110、ADC120、周波数発生器100は例えば30MHZでクロックしても良い。
測定電流を表す信号MCはADC120から導体90へ提供される。信号MCは図6の導体72に発生しRFスイッチ80,バッファ118,ローパスフィルタ116,ADC120を通って処理される。信号MCは次式(3)に示す通りである:
C=GA1sin(ωt+θ1+φ) (3)
ここでA1とθ1は導体72における信号の増幅率と位相、またGとφはバッファ118,ローパスフィルタ116,ADC120に起因する利得と位相シフトである。
測定電圧を表す信号MVはADC120から導体90にも提供される。信号MVは図6の導体78に発生しRFスイッチ80,バッファ118,ローパスフィルタ116,ADC120を通って処理される。信号MVは次式(4)に示す通りである:
V=GA2sin(ωt+θ2+φ) (4)
ここでA2とθ2は導体78における信号の増幅率と位相、またGとφはバッファ118,ローパスフィルタ116,ADC120に起因する利得と位相シフトである。当然のことながら、信号MCとMVは電流を表す信号と電圧を表す信号の単なる例に過ぎず、図示した以外の他の回路を用いて適当な信号及び電圧を表す信号を発生させることができる。
ミキサー兼フィルタ104において、乗算器124は導体96の信号sinωtとADC120の出力とを乗算する。RFスイッチ80が導体72の信号を通過させる場合、乗算器124の出力は次式(5)に示すような積PCI(同相電流)となる:
CI=GA1sin(ωt+θ1+φ)×sinωt (5)
=((GA1/2)cos(θ1+φ))
−((GA1/2)sin(2ωt+θ1+φ))
ここでG、A1、θ1、及びφは式(3)との関連で定義した通りである。ミキサー兼フィルタ104はミキサー兼フィルタ106で表わしてある。
60Hzのデジタルローパスフィルタ128は((GA1/2)sin(2ωt+θ1+φ))成分ならびに各種雑音を除去し、DC成分だけ、即ち((GA1/2)cos(θ1+φ))だけを残す。信号((GA1/2)cos(θ1+φ))は導体134に印加され、CIで表わされる。ここで「C」は電極48Aと48Bの間の電流を表わし、「I」は「同相」を表す。デジタル・ローパスフィルタ128は公知の方法でコンボリューションを実行する乗算器及び加算器から構成できる。
RFスイッチ80が導体78の信号を通過させる場合、乗算器124の出力は次式(6)に示したような積PVI(同相電圧)である:
VI=GA2sin(ωt+θ2+φ)×sinωt (6)
=((GA2/2)cos(θ2+φ))
−((GA2/2)sin(2ωt+θ2+φ))
ここでG、A2、θ2、φは式(4)との関連で定義した通りである。
60Hzのデジタルローパスフィルタ128は((GA2/2)sin(2ωt+θ2+φ))成分ならびに各種雑音を除去し、DC成分だけ、即ち((GA2/2)cos(θ2+φ))だけを残す。信号((GA2/2)cos(θ2+φ))が導体134に印加され、これがVIで表わされる。ここで「V」は電極50Aと50Bの間の電流を表わし、「I」は「同相」を意味する。
もとの信号と変更された信号を混合して、振幅及び位相情報を得るのは「コヒーレント」技術である。
ミキサー兼フィルタ106において、乗算器(図示しない)は導体98のcosωtとADC120の出力を乗算する。RFスイッチ80が導体72の信号を通過させる場合、乗算器124の出力は次式(7)に示したような積PCQ(直角位相電流)である:
CQ=GA1sin(ωt+θ1+φ)×cosωt (7)
=((GA1/2)sin(θ1+φ))
+((GA1/2)sin(2ωt+θ1+φ))
ここでG、A1、θ1、φは式(3)との関連で定義した通りである。術語「直角位相」はコサイン信号がサイン信号の位相から90度ずれていることに由来する。
60Hzのデジタル・ローパスフィルタ128は((GA1/2)sin(2ωt+θ1+φ))成分ならびに各種雑音を除去し、DC成分だけ、即ち((GA1/2)sin(θ1+φ))だけを残す。信号((GA1/2)sin(θ1+φ))は導体136に印加され、これがCQで表わされる。ここで「C」は電極48Aと48Bの間の電流を表わし、「Q」は「直角位相」を意味する。
RFスイッチ80が導体78の信号を通過させる場合、乗算器124の出力は次式(8)に示したような積PVQ(直角位相電圧)である:
VQ=GA2sin(ωt+θ2+φ)×sinωt (8)
=((GA2/2)cos(θ2+φ))
−((GA2/2)sin(2ωt+θ2+φ))
ここでG、A2、θ2、φは式(4)との関連で定義した通りである。
60Hzのデジタルローパスフィルタ128は((GA2/2)sin(2ωt+θ2+φ))成分ならびに各種雑音を除去し、DC成分だけ、即ち((GA2/2)sin(θ2+φ))だけを残す。信号((GA2/2)sin(θ2+φ))は導体136に印加され、これがVQで表わされる。ここで「V」は電極50Aと50Bの間の電圧を表わし、「Q」は「直角位相」を意味する。
信号CIとCQは電極48Aと48Bの間の電流の振幅及び位相に関する情報を提供する。信号VIとVQは電極50Aと50Bの間の電圧の振幅と位相に関する情報を表わしている。信号VとCは複合である(即ち、同相成分VIとCI、及び直角位相成分VQとCQを有している)。
同相及び直角位相インピーダンス波形VI、VQ、CI、CQはPC42等のコンピュータに送信され、ここで複合インピーダンスが毎秒55サンプルのレートで計算される。
5.PCでの計算
信号VI、VQ、CI、CQは以下のように分析される。
電流成分の大きさCMAGは次式(9)で決定される:
MAG=(CI 2+CQ 21/2 (9)
ここでCIとCQはミキサー兼フィルタ104及び106からの導体134及び136の信号である。
電流成分の位相Cφは次式(10)から決定される。
φ=tan-1(CQ/CI) (10)
電圧成分の大きさVMAGは次式(11)から決定される:
MAG=(VI 2+VQ 21/2 (11)
IとVQはミキサー兼フィルタ104及び106からの導体134及び136の信号である
電圧成分の位相Vφは次式(12)から決定される。
φ=tan-1(VQ/VI) (12)
インピーダンスZは虚数VとCの比である。
インピーダンスの大きさZMAG成分は次式(13)から決定される:
MAG=VMAG/CMAG GA2/GA1=A2/A1 (13)
ここでVMAGとCMAGは式(11)及び式(9)にしたがって決定される。
インピーダンスの位相成分は次式(14)から決定される:
φ=Vφ−Cφ=(θ2+φ)−(θ1+φ)=(θ2−θ1) (14)
φとCφは式(12)と式(10)にしたがって決定される。
血液だけからのインピーダンスは血液、組織、骨その他からの総インピーダンスから分離される。この分離は次のように行なわれる。スキャンの各周波数で、肢インピーダンスは肢44を流れる血液が制限されない場合のVI、VQ、CI、CQを計算することで決定され、したがって肢が正常又は制限されていない血液容積を有している。次に、肢44を流れる血流が制限されている場合に同一周波数で別のスキャンを実行し、したがって肢は制限された血液容積を有している(制限されていない血液容積より大きいか小さい場合がある)。制限方法は後述する。
図3A及び図3Bは制限が血液容積の増加を引き起すような状況を示している。肢部が拘束されていない場合の小さい血液容積での総肢インピーダンスが図3Aに図示してあるZUである。肢部が拘束されている場合の大きな血液容積での総肢インピーダンスは図3Bに図示してあるZRである。ZBを大きな容積で存在しているが小さい容積では存在しない血液とすると、インピーダンスZRはインピーダンスZBと並列のインピーダンスZUと等価である(このモデルでは肢部を通過する他の全ての血液と同じヘマトクリットを余剰血液が有するものと仮定している)。インピーダンスZRは次式(15)で計算する:
R=(ZB×ZU)/(ZB+ZU) (15)
RとZUの両方が測定可能で、ここからZBを計算できる。式(15)においてインピーダンスZBを解くと、式(16)が得られる:
拘束により血液容積に増加が起る場合で
B=(ZU×ZR)/(ZU−ZR) (16)
拘束により血液容積の減少が起るような場合では、ZUはZBと並列のZRと等価である。ここでZBは大きな容積では存在し小さい容積では存在しない血液である。インピーダンスZRは次式(17)で計算する:
U=(ZB×ZR)/(ZB+ZR) (17)
RとZUの両方を測定可能で、ここからZBを計算できる。式(17)のインピーダンスZBを解くと式(18)が得られる:
拘束により血液容積に減少が起る場合で、
B=(ZU×ZR)/(ZR−ZU) (18)
血液インピーダンスZBは大きさと位相の両方を含むが、位相はヘマトクリットの強い表示であるように見える。しかし、ZBの位相と大きさの両方をニューラルネットワークのパターン分析で使用する。
Bを決定する処理は、約10kHzから約10MHzの範囲にわたる様々な周波数で反復する。これには様々なステップが使用できる。現在の実施の形態において、オクターブあたり3ステップからオクターブあたり10ステップまでとすることができ、ここで1オクターブは10kHz、20kHz、40kHz、80kHz、160kHz等である。
多いステップ数と少ないステップ数を掛けることには利点と欠点が存在する。多いステップ数を用いると、動脈の脈動雑音を平均化することができるが、多くの時間がかかり、したがって長い測定時間の間に血液容積が望まれないかまた予測されない変化を起こす可能性が大きくなる。
本発明の発明者らは、約10kHzから1.6MHzの領域まで(負の数として)位相変化が増加し、次いで減少をはじめることを発見した(ただし1.6MHzよりかなり下に屈曲点が存在する)(de Vries, P.M.J.M., et al., 「ヘマトクリットの連続オンライン測定でのヒト血液の誘電性挙動の意味」"Implications of the dielectrical behavior of human blood for continuous on-line measurement of hematocrit", Med. Biol. Eng. & Comput. 31, 445-448 (1993)では1.6MHz最大位相を記載している)。しかし、最大位相変化は各種の要因によって変化し得ると考えられる。したがってニューラルネットワークによる方法が提案される。
6.好適な方法
以下の方法を使用する。「スキャン」は、上下の周波数限界の間のステップで様々な周波数の信号を電極48Aに印加する処理を表す。前述のように、これは電極48Aと48Bの間に電流、また電極50Aと50Bの間に電圧を発生する。各周波数でVI、VQ、CI、CQを回収するには1/55秒程度かかる。デジタルフィルタ128は所望の60Hzバンド幅に達するまでに約9ミリ秒を必要とする。したがって、デジタルフィルタ128はひとつの周波数で9ミリ秒の間にPCIを処理し更に9ミリ秒でPVIを処理する。この処理を別の周波数でPCIについて9ミリ秒、またPVIについて9ミリ秒反復する。ミキサー兼フィルタ106の対応するデジタルフィルタも同様にPCQとPVQを処理する。
好適な実施の形態において、上下の周波数限界が10kHzと10MHzで上限から下限までの間のステップ数が11と101周波数の間となるようにソフトウェアがかかれている。101周波数を選択した場合、スキャンを完了するのに1.8秒(101/55)かかる。
「反復」は血液量を変更する前に迅速かつ連続で実行される「スキャン」の回数を表す。好適な実施の形態において、1回から10回の間の反復が行なわれるようにソフトウェアが書かれている。複数回の反復を実行する理由は以下の通りである。動脈の脈動は血液量に交互に小さな揺動を発生させる。脈動は位相に影響することがある。複数回の反復を行なう場合、動脈の脈動に起因する位相の変化は平均化できその影響を減少させることができる。
「測定」は特定の血液量でのスキャン反復の指定された回数の完了を表す。好適な実施の形態において、25回までのあらゆる測定回数を行なうようにソフトウェアが書かれている。例えば、第1の測定は拘束しない血液量で行ない、第2の測定は拘束された血液量で行なう。第3の測定は拘束されない血液量又は何らかの他の血液量で行なうことができる。(例えばカフからの)拘束圧力と血管内循環によっては、肢44の血液量が拘束圧力の変化後に新しい平衡に達するまでに約10秒から45秒かかることがある。
検査時間を減少させるためには、必要とされる以上の測定を行なわないのが望ましい。測定あたりのスキャン回数が大きいと脈動変化を平均化することができる。複数の測定によっては同一時間間隔付近で行なったとしても、異なる結果が得られることが分かっている。したがって、満足できる結果を補償するように、十分な測定を行なうべきである。満足できる結果を生じるには複数サイクルを必要とすることがある。第1の数回の測定で標準偏差の小さい結果が得られた場合、全ての測定を遂行する必要はない。
値の選択では様々な兼ね合いが存在する。例えば、血液量の大きな変化は動脈の脈動に対して高い信号対雑音比を発生するのに望ましい。しかし大きな血液量の変化は長い時間が掛かり、毛細血管床の多くが余分な血液量に対応するように開いてしまう。
当然のことながら、周波数、ステップ、スキャン、反復、及びサイクルについての各種の値と制限は、ソフトウェアを変更することにより変化させることができる。
7.ニューラルネットワークのアプローチ
ニューラルネットワークは非常に複雑で雑音の混じったデータを分析して、基本となるパラメータを決定するために使用できるパターン(又はデータの組み合せ)を発見することができる。これらのパターンは人間の観察では通常明らかにならない。統計的な意味で、ニューラルネットワークは非線形非パラメトリック回帰を実行することが可能である。
複雑なデータ分析の問題に対してニューラルネットワークの解決方法を発見することは科学的であるのと同程度に芸術的であり得る。多数の異なるニューラルネットワーク・パラダイムが存在しており、これらのパラダイムの各々は多数の必須パラメータの仕様を用いている。このような選択では、ある程度の量の経験や試行錯誤、その他が要求される。体系的なニューラルネットワーク設計アプローチの研究は人工知能の分野において非常に活発な研究領域である。
本発明で注目している特定のパラダイムは連続値出力を発生し監督下のトレーニングを行なえるものであると信じられる。これはネットワークがデータと正しい答えの両方に繰り返して曝されるニューラルネットワークの整形技術である。これによってネットワークはそれ自身の内部を構造化し、本発明で重要であると認識したデータにおける特徴を抽出できるようになる。
臨床データの集合は各患者又は被験者について数回実行して集めることができる。実行はある程度変化する条件(例えば違う高さの被験肢部、肢部へ加える熱など)で行なう。これによって幾つかの異った環境で同一ヘマトクリットについて異るパターンのデータが作成できる。更に、被験全血を含む毛細管を延伸する「ゴールドスタンダード」技術を用いて実際のヘマトクリットを正確に決定するように採血することができる。
各被験者についてこのような様々なデータを収集し十分な被験者数を有していれば、ニューラルネットワークは基盤となるヘマトクリットのパラメータを決定するようにトレーニングされる。
ニューラルネットワーク52はPC42又は隣接するPCあるいはその他のコンピュータ上にある。したがって、図4では、ニューラルネットワーク52は破線で図示してある。
以下のパラメータをニューラルネットワークが考慮する。インピーダンス波形に関して、ニューラルネットワークは周波数、大きさ、位相、これの誘導を含むパラメータを考慮できる。患者、又は被験者に関して、ニューラルネットワークは患者の年齢、体重、性別、体温、健康状態、肢部に印加される熱、血圧、腕の挙上及び位置を含むパラメータを考慮できる。当然のことながら、ニューラルネットワークがこれらパラメータの各々を考慮することは必要ではない。
当然のことながら、ニューラルネットワークは、他のファクターが得られた患者に対応する毛細管を遠心することからヘマトクリット測定を考慮することもある。
ニューラルネットワークは2種類の方法で使用される。第1に、患者と波形に関する大量のパラメータからパターン及び/又は他のデータのグループを取り出すために使用する。第2に、パターン及びその他のデータが導出されてから、患者及び波形データをそれまでに取り出されているパターン及び/又はその他のデータと比較することにより、(例えば手術台に載せられているかも知れない)特定患者のヘマトクリットを求めるために使用する。
現時点で、ニューラルネットワークは小血管の影響を除外して大血管に含まれる血液に由来するヘマトクリット値を発生することができると考えられる。
本明細書で用いているように術語「患者」は、パターン又はデータのグループを作成するためにもともとのデータを取得した人と、パターン又はデータのグループからヘマトクリットが後に決定される人の両方を含んでいる。
多くのパターン(例えば等式)は多くの目的で参照テーブルを実用化するには複雑になりすぎることが予想されるものの、参照テーブルを使用することができる。
8.空気ポンプ、ソレノイド、加圧カフ28
血液量を変更する方法は各種存在する。例えば、肢44が指の場合、血液量は患者の上腕付近で静脈を拘束することにより、又は患者手首での動脈の圧迫により、変更することができる。
静脈を拘束する場合、動脈が血液を圧送できるようにするが、肢44の圧力がカフ圧と等しくなるまで血液がカフの下を流れないような拡張期圧より小さい圧力をカフで作成するのが望ましい。動脈の圧迫では、動脈血を肢44にはいるところで阻止し血液が肢44から静脈経由で排出され低い血液量を作成するようにする。静脈の拘束中に検出される相変化は動脈の圧迫中に検出される相変化と異ることが分かっている。
動脈の閉塞を実行するよりは血圧測定カフで静脈拘束を実施する方が容易であると考えられる。閉塞による制限を得るには、尺骨及び橈骨静脈を閉塞するべきで、これは困難である。また約10%の人は内側動脈を有しているのでこれも閉塞すべきである。しかし、動脈の閉塞は広範囲で毛細管に影響を与えることなく大血管から血液を排出するが、静脈の拘束は新規に毛細血管の屈曲を開放する及び/又は血管腔のジオメトリを変更する傾向が大きい。
図9を参照し、空気ポンプ、ソレノイド、圧力カフ28は次のように動作する。空気ポンプ152はチューブ154へ増加した空気圧を提供する。加圧カフ156が圧力を増加させる時間になると、マイクロプロセッサ94はソレノイド160を作動させ、チューブ154の増加した空気圧がチューブ162に流入する。マイクロプロセッサ94は圧トランスデューサ164からチューブ162の圧力を通知される。加圧カフ156の圧力を減少する時間になると、マイクロプロセッサ94はソレノイド168を作動させ、これによりチューブ162を排気口に接続する。空気ポンプ152は別のスイッチで、又はマイクロプロセッサ94の制御下で、オンにすることができる。
容量変化は患者の腕の傾きと高さを調整することにより最大になるようにすべきである。
肢部の動きはインピーダンスを有意に変化させると考えられる。
9.補足情報
周波数発生器100は図10に図示した公知の実施にしたがって作成できる。図10を参照すると、16ビット周波数ワードFWはFWに応答して位相ワードPWを発生する加算器180から導体112で受信される。所望の正弦波周波数=FW×クロック周波数/216である。所望する最大の正弦波周波数によって、クロック周波数は例えば30MHz又は60MHzとすることができる。位相ワードPWはサイン(正弦)及びコサイン(余弦)信号を発生するサイン/コサイン参照テーブルPROM182から受信する。サイン信号は127.5×sin(PW×2π)/2048、またコサイン信号は127.5cos(PW×2π)/2048である。当然、これらは単なる例であり他の各種の周知の技術を使用することができる。
望ましくは、電極48Aと48Bの間で肢44に電流注入し、電極50Aと50Bの間で電圧を測定する。これ以外にもあまり望ましくないが、電極50Aと50Bの間に電流を注入し、電極48Aと48Bの間で電圧を測定することもできる。別のあまり望ましくない構造の場合、望ましくは、電極50Aによって注入される電流と、電極50Bで受信される電流との両方を測定して、体の他の部分に流れるあらゆる電流を考慮する。また、別のあまり望ましくない構造の場合に、電極50Bと48Bを電極48Aと50Aに接近させたり、電極を狭くするのも望ましい。
電流は電極によってではなく磁場によって作成される。
望ましくは、周波数発生器100からの導体98上の位相外信号はコサイン信号で、導体96のサイン信号から90度(又は270度)位相がずれている(直角位相信号と呼ばれることもある)。これ以外に、位相外信号は導体96のサイン信号に対して90度の位相ズレ以外の何らかの関係とすることもできる。この場合、2種類だけの信号の代わりに3種類又はそれ以上の信号を用いるのが必要及び/又は望ましい。
図4及び図8に図示した実施の形態において、周波数発生器100、ローパスフィルタ116及び128、ミキサー兼フィルタ104及び106の機能は、マイクロプロセッサに対向するハードウェアで(例えば加算器、乗算器、ゲートアレイを備えたプログラム済み専用ハードウェアを含めて)実行される。これ以外に、機能の幾つか又は全部をPC42で実行したり、別のマイクロプロセッサ・システム、又は何らかのソフトウェアで実行することもできる。
もちろん、PC42が「パーソナル・コンピュータ」である必要はなく、例えばMacintoshやサンマイクロシステムズ社などの他の各種コンピュータのいずれかとすることができる。
2個ではなく4個のミキサー兼フィルタを使用してRFスイッチ80の必要性を排除しても良い。
本明細書で用いている「導体」は実際には、並列(パラレル)デジタル伝送の場合等に複数の配線を含むことがある。言い換えれば、デジタルデータは並列又は直列に送信できる。また接地線も存在する。導体38及び40は各々50Ω同軸ケーブルとすることができる。
請求項で用いているように、術語「接続」、「接続可能」、又は「接続された」は必ずしも直接接続に制限される必要はない。
B.2周波数の実施の形態
前述の多周波数の実施の形態は一般に好適だが、ヘマトクリットを測定するための2周波数技術の説明も以下に示す。
1.背景
交流電流に暴露された場合の全血の近似的動きを示している図1をもう一度参照すると、回路パス12の抵抗10は、細胞外又は血漿成分の応答を表しており、一方で赤血球成分を表す並列の回路パス14は、容量16と抵抗18の両方を含んでいる。低周波(50kHz等)では、全血インピーダンスは主として細胞外血液成分回路パス12に帰属でき、一方で高周波(1MHz等)では赤血球の細胞膜の容量性が回路パス14からの更に有意なインピーダンス関与となるので、全血インピーダンスの大きさを減少させる。
つまり、簡略化すると、低周波インピーダンスと高周波インピーダンスの比は赤血球の相対容量%又はヘマトクリットを表わしていることになる。赤血球の容量性現象が有意になるような正確な周波数又は狭い帯域は存在しないが、容量成分が比較的拘束に増加するような周波数の遷移領域は存在する。更に詳細に以下の説明において説明するように、前述の遷移領域の上下で血液の周波数応答特性によるインピーダンスの大きさの差分により本発明を使用する実施者は、患者の電気刺激を用いて非侵襲的にヘマトクリットを測定できる。しかし、ヘマトクリットを測定するために全血中で周波数に基づくインピーダンス差分の使用のためには、インピーダンスが測定される体部での大きな体組織インピーダンス成分を除去する必要がある。
図15は本発明により患者の電気刺激される肢端に装着されたセンサーで測定される時間間隔にわたる復調電圧信号エンベロープの代表的なセクタを含み、測定電圧は周辺組織と全血を加えた合計インピーダンスに直接比例し、したがってこれを表わしている。図示したように、信号エンベロープはDC又は基線主成分と小さなAC又は脈動成分とを含んでいる。DC成分は患者組織、脈動しない動脈血、刺激した体部の静脈及び毛細管血で生成される。AC成分は脈動血だけに帰属でき、したがって任意の周波数における全血インピーダンスを真に表わしている。異なる周波数でのAC成分は実質的に同一の電圧エンベロープ形状を有し、前述のような全血インピーダンス応答の周波数依存性により大きさだけが異なる。信号のAC又は脈動成分だけを分離して使用することにより、患者の血管外組織のインピーダンス効果が排除され、低周波脈動インピーダンスの高周波脈動インピーダンスに対する比を用いてヘマトクリット測定を行なうことができる。
2.2周波数のシステムとその方法
本発明の2周波数の実施の形態を表わしている図11では、外部刺激電極222と内部センサー電極224が外側に配置された動脈(これも脈動性血管区画と称することがある)を含む患者体部220を図示しており、当該電極全部は体部220を包み込むようなリング電極とするのが望ましい。4電極法は、接触抵抗に起因する誤差を排除することのできるような標準的工学技術で、本発明で使用している範囲を除くと、本発明の一部を構成するものではない。
電力又は刺激電極222は電流供給源226と228から提供される2つの周波数AとBで構成される定電流複合搬送波波形で駆動される。印加される定電流はピーク間振幅を2mA又はそれ以下とするのが望ましい。周波数AとBは、患者の血液の容量成分により、各々の周波数で有意に異なる血液インピーダンス応答を、即ち本発明の実施において有用なインピーダンス差を提供するだけ十分に異なるべきである。各々が応答の容量成分が顕著になる周波数遷移領域から十分に上下に離れている50kHzの低周波Aと1MHzの高周波Bとが利用可能な差分応答を提供することが分かっている。この点で50kHzより大幅に低い周波数を用いるのは患者の安全性の観点から推奨できず、もっと低い周波数では不整脈を惹起することがある点に注意すべきである。
各々の周波数は定電流で体部220の組織を励起し、各々の周波数で得られた電圧信号を内側センサー電極224で測定する。電流励起は一定であるから、各周波数で測定される電圧のエンベロープはその周波数の組織インピーダンスに直接比例する。AM検出器230及び232は周波数Aと周波数Bの各々に対してひとつづつで、電圧信号のエンベロープを測定し、得られた信号をA/Dコンバータ234に送信し、ここで信号の脈動成分の分離のために信号をデジタル領域に変換し、更にプログラムされた処理ユニット、望ましくは汎用マイクロコンピュータ236で、キーボード238からの命令に応答して処理する。マイクロコンピュータ236は時間的に一致した変換脈動信号成分セグメントを各周波数で反復抽出し、各々の搬送波波形の電圧基線に対して正規化し、更に正規化した脈動信号成分の一連のセグメント比を作成する。望ましくは、時間に対して電圧の大きさで最大の変化を示す脈動成分セグメントから構成されるような、有意な比ほど更に強く重み付けする、重み付け平均化法を用いて、これらの比を平均化する。比の重み付け平均はヘマトクリットを表わしており、これはマイクロコンピュータ236により対応する比率とヘマトクリットの内部参照テーブルから抽出され、グラフィック・スクリーン・ディスプレイ、数値ディスプレイ、又は両方を含むようなディスプレイ240で実施者に表示する。
図12に図示したように、図11の電流供給源226と228の実施の形態では、電流供給源の近似としてトランジスタ300を使用しており、これは所望の周波数における自動利得制御(AGC)乗算器322を介して発振回路302により駆動され、得られた出力信号はパワートランス304を駆動し、これが更に患者刺激電極222に出力する。パワートランス304とピックオフトランス306を経由したトランス結合を用いる各々の電流供給源の絶縁を患者の安全のために使用している。従来技術で周知となっているように、トランス304と306は問題の周波数で応答が最大となるように、またアーチファクトに対する感度を最小とするように、巻線すべきであることに注意する。検出又はレギュレータ信号はトランス306の出力コイルから拾い出されてバッファ308経由でフェーズ・ロックド・ループ同期AM検出器317に送信され、検出器317は検出器乗算器310、フェーズ・ロックド・ループ312、直角位相増幅器314、及びローパスフィルタ316を含む。フェーズ・ロックド・ループは、これを含むAM同期検出器同様に従来技術で周知であり、これらの構造と機能については本明細書では更に詳しく説明することをしない。しかし、フェーズ・ロックド・ループとその動作、汎用性及び応用性、特に本発明で使用するのに適したAM同期検出器の製造に関しての短いが優れた説明が、米国EXAR社(2222 Qume Drive, San Jose, California 95131)発行の1987年EXARデータブック、6−62〜65ページと11−68〜71ページに記載されている。検出器317は検知した電流駆動信号のエンベロープを差動増幅器318に出力し、基準320からの入力信号との比較を行ない、差動増幅器318からの出力信号がAGC乗算器322を制御し、これの出力が発振器302で所望の周波数(A又はB)に加算される。つまり電流供給源からの実質的に一定の出力を維持するためのサーボ制御ループが構成される。電流供給源226及び228は発振回路302によって指定される周波数以外では実質的に同一である。
本発明の図11の実施の形態で使用するAM検出器230及び232は、図13に図示してあるように、フェーズ・ロックド・ループの周囲に構成したAM同期検出器である。センサー又は患者測定電極224からの測定電圧信号は、きわめて瞬間的で、装置増幅器400により増幅され各AM検出器230と232の検出器乗算器402とフェーズ・ロックド・ループ404へ送信され、フェーズ・ロックド・ループの出力がローパスフィルタ408でフィルタされる。検出器230と232の出力は各々低周波と高周波における測定電圧波形のエンベロープであり、本質的にこれらの周波数におけるインピーダンスを表わしている。すでに説明したように、フェーズ・ロックド・ループと同期AM検出器、これらの構造と機能は従来技術で周知であり、これらの更に詳細な説明について、読者は1987年EXARデータブックの前述のページを参照されたい。
AM検出器230と232からの復調した電圧信号エンベロープは図14の好適な実施の形態に図示してあるようにA/Dコンバータ234で受信し、A/Dコンバータ234は一対のレベルシフト回路500を含み、各々がデジタル−アナログ(D/A)コンバータ502経由でマイクロコンピュータ236からのレベルセット・コマンドにより駆動されて、測定しようとするインピーダンスの可変(脈動)成分が測定された合計インピーダンスのおよそ1%だけを占めるという事実に対応するように高解像度アナログ−デジタル(A/D)コンバータ・ユニット504のレンジを拡張する。アナログ・マルチプレクサ506はマイクロコンピュータ236からのチャンネル選択コマンドに応答してAM検出器230又は232のどちらかからの適切な信号を選択し、デジタル領域への変換のために選択した信号をアナログ−デジタル・コンバータユニット504に送信する。
本発明の実施において、注目している脈動波形成分を取得する好適な手段のひとつが高解像度A/Dコンバータ・ユニット504を用いることで、これは言うなれば、20〜22ビットの解像能力を有し小さなAC(脈動)成分と相当大きなDC(基線)成分との両方を含む波形全体をデジタル化するユニットである。これは十分に大きなダイナミックレンジを提供して、各々の周波数で波形の脈動性又はAC成分が意味のあるデータを提供するように分離できる。しかし、このアプローチでは比較的高価なA/Dコンバータユニットを必要とするので、別のアプローチとして、DC成分の大きさに電圧クランプレベルをセットしてこれを波形から減算し、残りの信号を拡大することがある。電圧クランプ法はA/Dコンバータ・ユニットの解像能力に少ないビット数しか必要としないためもっと安価である。
AM検出器230と232からの変換アナログ値のセグメントはマイクロコンピュータ236により同一の時間間隔にわたって反復抽出され、更に雑音の影響を減少するように相関され、次に各々の搬送波波形の電圧基線で除算することにより正規化されてから、周波数AとBにおける時間的に一致したデジタル化脈動成分信号セグメントの一連の比を計算する。好適な実施の形態においては従来技術で周知の重み付け平均化技術を用いて比を平均化し、相対重み付けばデジタル化した信号が抽出される時間間隔について時間に対する電圧の大きさ変化に基づいている。言い換えれば、一対の時間の一致した成分セグメントについて、ΔtあたりのΔVが大きいほど得られた比は有意になり平均化処理で更に強く比が重み付けされる。重み付けした比の平均は、ヘマトクリットを表わしており、臨床試験から予め作成しておいた比とヘマトクリット値の対応の参照テーブルを介してマイクロコンピュータ236によりヘマトクリット値に相関され、数値的に及び/又はグラフィック的にディスプレイ240で実施者に表示される。当然のことながら、患者体部220にかかる電圧の測定からディスプレイ240に患者のヘマトクリットを最終的に出力するまでの前述した処理は反復して、また実質的に連続的に実行され、ヘマトクリットの変動及び傾向がすぐに表示される。参照テーブルで経験的データを用いているのは、全血モデルでの電気的近似が1次であり、モデルの応答の厳密な導出が不正確になることによる。更に、このような誘導では、2つの選択した周波数と装置の各ステージの利得係数とにより変化する較正結果をもたらす。
当該技術の熟練者には明らかなように、本発明を実施するために使用される装置の全ての構成要素は、注目している信号の極端に小さい信号強度のため、低雑音で出力するように選択すべきである。
3.分析と比較
a.血液のインピーダンス
図1に図示したように、血液の1次電気的表現のモデルは、経験的検査によって正しくなるように設定してある。モデルの確認がバイオメディカルエンジニアリングの文献に見られたことは興味深い。de Vries, P.M.J.M., et al.,「ヘマトクリットの連続オンライン測定でのヒト血液の誘電性挙動の意味」"Implications of the dielectrical behavior of human blood for continuous on-line measurement of hematocrit", Med. Biol. Eng. & Comput. 31, 445-448 (1993)
しかし、もっとも注目される周波数範囲は、これまで50kHzから1MHzの間に存在すると信じられていたが、幾らか異っていることが証明され、高周波側の端部で拡大された。実際、好適な周波数範囲は実質的に100kHzと10MHzないし20MHzの間に存在することがこの後確立された。
後者の周波数範囲(100kHzから10MHzないし20MHz)にわたり図1のモデルによる血液の電気的パフォーマンス特性は特別に調製した試験セルにより多くの機会に発明者が確認している。試験セルは直径1センチメートルに円筒状のガラス管を切り取って作成した。一端は埋め込み電極を含む絶縁材で封止した。極めて小量のヘパリンと一緒に血液検体を試験セルに導入し、検体が試験セル内で凝固するのを防止した。絶縁材量からなる着脱可能なストッパを試験セルの開放端に挿入した。ストッパはこれが正しく配置された時に血液中に吊り下げられる埋め込み電極も有している。血液のインピーダンス特性は直接的な方法で(この構成において、試験セルは2端子電気装置として動作する)注目する範囲にわたる周波数掃引を行ない応答を測定することで測定した。
停滞した血液は、懸濁されている赤血球細胞が重力によりゆっくりと沈んでゆく沈降効果を有するので、後で試験を行なう場合には試験セルの内容を混和し、再現性を保証することが重要である。
b.非侵襲ヘマトクリット測定の電気モデル
本発明の更に完全かつ分かり易い理解を当該技術の熟練者に提供する方法として、基本となる電気モデルが並列モデルであることを再確認すべきである。実際に、本出願の背景のセクションで用いたパルスオキシメトリに対する比喩はここで「小信号」と呼んでいるものについて、又はプレシスモグラフ法での動機づけには適当であるが、端的にいえば比喩は幾らか不適切である。特に、パルスオキシメトリの光学的な問題への直接等価な電気的誘導は一連の電気モデルをもたらす。しかし、図11に図示したように、試験における体部220の適当な電気モデルは、同様な回路と並列で脈動血管区画内の血液を表す図1の1次近似であり、これの値は大量の背景組織の細胞内外の空間と細胞膜容量を表すことになる。このモデルが図16に図示してあり、背景組織インピーダンスZTは血液の追加容積のインピーダンスZBで並行にブリッジされている。血液の追加容積が肢セグメントに追加されるひとつの自然発生的な方法は心周期の間であり、心臓のポンプ作用によって血液の増加容積を定期的に追加し除去する。図16に図示したように、
B=血液インピーダンス
BE=血液の細胞外抵抗
BI=血液の細胞内抵抗
BM=細胞膜容量
T=組織インピーダンス
TB=組織の細胞外抵抗
TI=組織の細胞内抵抗
TM=組織の細胞膜容量
このモデルの解決方法は簡単で、当該技術に熟練した電気技術者が行なえるものである。モデルの並列性の知識を用いると、測定される総インピーダンスからZTの影響を除去することにより、うまい解決技術でZBが分かる。ZBが決定されれば、ヘマトクリットは比RBI/(RBI+RBE)の何らかの関数であると分かる。この関数の精密な特性は知ることができないが、装置設計の段階で多数の較正方式測定を行ない前述したように参照テーブルに結果を埋め込むことにより経験的に決定される。実際の環境にいる患者で使用するように参照テーブルを本発明の装置で用いる。
容量が基本的に開放された回路(100kHz以下(<100kHz))の十分に低い周波数で、また容量が基本的に短絡又は閉じた回路(20MHz以上(>20MHz))の十分に高い周波数で基本となる測定の概念を用いると、問題を解決する簡略化された等式が得られる。
c.2周波数技術
前述したように、もともとの発明概念は、インピーダンスの大きさの観点から問題(ヘマトクリット測定)に対応するものである。適当な生理をモデル化するために使用する等価電気回路は反応性要素(コンデンサ)を含み、周波数スペクトルを横断するインピーダンスは複雑である。即ち、大きさと位相がどちらも(又は、等価的に、実数と虚数部が)直接関係する。しかし、上記で説明したように、十分に低い測定周波数と十分に高い測定周波数とを用いることにより、容量成分は各々開いているか閉じているかのどちらかである。つまり、測定周波数の位相はゼロ又はゼロ付近にあると想定される。
現実的には、非侵襲的ヘマトクリット測定の問題を解決するために20MHzで十分に機能する装置を製造するのは困難である。しかし、追加の仮定を行なった場合、2つの周波数の高い方が20MHzより低いような2周波数技術を使用することは可能である。例えば、100kHzでは平坦で、100kHz以上では下向きに傾斜しまた20MHzで平坦になるような血液インピーダンスZの逆S字状カーブのプロットは約10MHzで水平になりはじめる。したがって20MHzではなく10MHzで決定したヘマトクリットに対応する高周波経験値を用いる参照テーブルを使用することで妥当な精度を達成できる。これ以外にも、2つ以上の周波数を用いることで、例えば3つ又は4つの周波数を用いることにより、これらの周波数で測定したインピーダンスが互いに十分に異なるように選択されていれば、回路によって表わされる式を解くことは可能である。少なくとも一つの追加の周波数を用いると、20MHzの高周波数を用いなくても済む。この技術は少なくとも別の追加の未知数による数式が更に関係することになるが、潜在的には2周波法よりカーブ適合による幾つかのレベルで良好なヘマトクリット近似を得ることができるような更に高度な方法である。
しかし、図3から図10のシステム及びその方法のアプローチでは位相を無視していない。入力信号に対しての検出波形の位相角(位相シフト)は存在する細胞膜の量に、つまりヘマトクリットに関係すると分かった。更に、前述のように血液を試験セル内で直接測定するが、大きさと位相の両方が取り出される場合、位相が1.6MHz付近で最大応答に達することを本発明の発明者は発見した(前述のde Vries, et al.によっても確認された)。これは逆S字状インピーダンス/周波数曲線の屈曲点にほぼ対応する周波数領域である。つまり、適当なハードウェアを製造すれば、インピーダンスとの組み合せで検出信号の位相を用い、高い周波数が20MHzよりも有意に低いような2周波数測定法で非侵襲的ヘマトクリット測定の問題を解決することができる。
d.改良小信号アプローチ
本発明の2周波数の実施の形態に関連して前述したように、脈動性血管腔を含む肢を電気的に測定する場合、脈動成分(プレシスモグラフ信号として知られている)は基線DC信号の非常に小さい比率である。代表的には、このプレシスモグラフ信号は基線の大きさの0.05%から0.1%である。このこと自体が、前述したように必要なダイナミックレンジを確保するために、非常に厳密に設計された装置を必要とする。
しかし、本発明の2周波数の実施の形態に関して説明したような小信号アプローチで別の問題が明らかになった。この問題は体内の血流の性質によるもので、不均一であると本発明の発明者により分かった。これにより、血液のほとんどの成分、即ち血漿と懸濁細胞粒子が互いに密集して流れるのではないことを示している。むしろ、不規則なパス、渦流、その他に応答して血漿内の赤血球濃度は高濃度領域に続けて低濃度領域があることが示される。つまり、心周期の間に、血管腔内の任意の点において「瞬間的ヘマトクリット」にわずかな変化が起る。つまり、動脈内の任意の点に微小な「完全な観察者」を配置することができれば、この観察者には、古典的に測定したヘマトクリットが40だった人で瞬間的ヘマトクリットが39から41まで変化することを観察することになる。
絶対的には小さいようだが、こうした瞬間的ヘマトクリットの変動は本発明による非侵襲的技術を用いた場合に誘導されるヘマトクリットに対してかなり大きな影響を示す傾向になる。この現象は観察されるプレシスモグラフ変化が全血の観察される容積での変動に厳密に由来し、また全血を表すという基盤となる仮定に由来している。実際に、測定される変動は真の血液量変化と血漿内の赤血球の局部密度の変化の組み合せである。密度変化の相対比率は基線のプレシスモグラフ比率より実際には大きいと考えられる。理想的な装置を製造できたとしてもこの状況は顕著に不正確な結果を招くことがある。
瞬間的ヘマトクリットの変動で作成される小信号アプローチを用いた場合の前述の問題に対する解決方法は、血流の均一性についての基盤とする仮定を正しく復元することである。この改良小信号アプローチは測定中の肢に機械的「補助」を適用することで行なう。この「補助」の基本を理解するためには、血圧測定カフを肢に装着し、膨張−収縮サイクルを行なった時に何が起るか考えてみると良い。わずかな量だけ収縮期血圧を越える圧力をカフにはじめて加えた場合、圧力で動脈腔が完全な閉塞を起こす。そのため心周期のどの点でもカフで閉塞した部位を血液が流れなくなり、プレシスモグラフ信号は完全に抑圧される。カフ排気弁を開きカフをゆっくりと収縮させて行くと、カフ近位端の血柱は心周期の高圧な部分でカフが巻かれている肢の部分に少し流入できるようになる。カフが収縮期圧力まで減圧されると、短い時間だけ小量の血液が閉塞領域を完全に通過できるようになる。カフ圧力を減圧し続けると、血液の大部分が閉塞領域を通過できるようになるが、閉塞カフ圧力より低い圧力の心周期部分では動脈の完全な閉塞が残っている。最終的に、カフが拡張期血圧まで収縮すると、血液は心周期全体で閉塞領域を通過できるようになる。
カフ圧力がちょうど収縮期圧力値にあるような状況についてもう一度考えてみる。閉塞部分を完全に通過することができる血液のわずかな部分は、ほぼ純粋な血漿である。これは血漿の方が全血より粘性が低く、ほぼ完全に閉塞された動脈の抵抗が非常に高いことによる。カフ圧が減少し続けると、血液に対する抵抗も減少し、細胞成分がもっと流れられるようになる。考えられる望ましい作用は、心周期の少なくともわずかな部分で動脈が閉塞されたままになり、閉塞領域を通過する血液が少なくとも時間経過に対して全血を表すような状況である。
つまり、心周期の一部で血圧測定カフにより動脈を閉塞することで、プレシスモグラフ信号は心臓からの駆出による追加容積の小さな部分ではなく、動脈内の血液総量を表すようになる。更に、閉塞領域を通過する血液がいつでも全血を表す場合、プレシスモグラフ波形を積分して問題を解決することができる。
カフ圧が平均動脈圧の範囲内にある時に前述の望ましい結果が発生するための正しい条件が起ることが分かった。この圧力領域はクリティカルではなく、信号のプレシスモグラフ成分の振幅が最大になる圧力領域に相当する。
この方法にしたがって本発明を実施するには、刺激及びセンサー電極の近くで問題の体部(肢部)にカフを装着する。カフを近位、遠位又は電極上のいずれかに配置するのが適切だが、現時点では電極に対するカフの好適な配置場所が特定されていない。カフ内の圧力及びこれの膨張と収縮は、従来技術で公知のようにポンプ、ブリード弁及びセンサー(圧トランスデューサ)を介して制御でき、これらの装置はヘマトクリット測定装置のマイクロコンピュータの制御下に置かれるのが望ましい。
改良小信号アプローチはカフ膨張/収縮サイクルのタイミングとサンプリングをかなり正確に同期するのが重要であるため、2つの選択した周波数で問題の体部の同時刺激を行なうように用いるべきであることも理解されるべきである。
e.大信号アプローチ
図3から図10との関連で説明した多信号アプローチは大信号アプローチと呼ばれる。これと対照的に2信号アプローチは小信号アプローチと呼ばれる。基本となるインピーダンス効果が発見され電気的測定を用いてヘマトクリット測定できることが実証された。この概念は血液と背景組織を観察し血液に由来する成分に焦点を当てる、即ち背景組織に由来する影響の部分を減じることで、非侵襲的分野まで拡張された。心周期に固有の作用によって血液量において自然発生的に発生する変化がプレシスモグラフ信号を測定することで使用される。前述の小信号アプローチでは、血圧測定カフを用いて血流の不均一な性質による有害な影響を回避している。
血液の大きなシフトは図3から図10との関連で説明したシステムならびに方法によって行なわれる。本法の本質は、血流アーチファクトが排除されるものである。並列モデルを解くことに由来する式を用いて、背景組織インピーダンスを減算する同じ概念が用いられる。
本方法では背景の初期測定が被験肢を弛緩させて行ない、血圧測定カフをそれまでに装着しておくことが必要である。拡張期血圧よりわずかに低い点までカフを膨張させる。この圧力レベルでは完全な心周期の間に動脈を通って血液が流れる。しかしカフ圧力は静脈に閉塞を提供するのに十分である。利便のため、静脈も非脈動性血管区画と呼ぶことができる。つまり、全血が肢部に追加されると同時に血液の排出が阻止されるような状況が生まれたことになる。これは肢部の血管腔内の全血の追加容量を一時的に幽閉するために用いる。ここで、更に測定を行なった場合、追加測定と組み合せて前述の背景測定を用いて並列モデルを解く式を適用し(図16)ヘマトクリットを導くのは簡単に行なえるようになる。この方法の結果として得られた差分信号の大きさは2%ないし5%程度であることが分かっており、これは基線と比較してプレシスモグラフ信号の大きさに対して有意な改良である。大信号アプローチは血液の幽閉された増分が測定機間の間に流出しないような静的技術であることは注意すべきである。その結果、不均一な血流によるアーチファクトが排除される。更に、大信号アプローチは静的技術であるため、所望の周波数での掃引又は拘束サンプリングによって、異なる周波数での患者体部の刺激を同時にではなく順番に行なうことができる。
大信号アプローチを施行するための血圧測定カフの操作は、小信号アプローチと同様に、ヘマトクリット測定装置のマイクロコンピュータによって制御されるのが望ましい。
C.血圧の測定
改良小信号法と大信号法の両方で測定のセットアップには血圧カフの装着、ならびにインピーダンス測定に必要な電極の装着が関係しているため、本装置は現在非侵襲的自動血圧モニターで今日共通に用いられているのとは別の技術を用いて血圧の測定を提供することができる。
自動血圧モニタリングの現在の技術は一般にオシロメトリ法を用いている。これは、カフの下敷になっている動脈の脈動により血圧カフそれ自体に発生する圧力変動の分析と関係する。このようなアプローチは、収縮期血圧及び平均血圧について相当に正確な値が得られるものと認識されているが、一般に拡張期血圧については不正確な値が得られる。しかし、オシロメトリ技術は使用者の観点から、圧力印加の媒体としても検出装置としてもカフを用いるという単純さのために広く受け入れられるようになった。このため拡張期血圧の測定の不正確性と使い易さの間の兼ね合いが好意的に受け止められている。
本発明の血圧測定技術は患者へ追加のインタフェースを接続することによるものであるが、これはヘマトクリットを非侵襲的に得るためにすでに行なわれているものである。したがって、本発明の装置を用いて、前述のオシロメトリ技術によって得られるよりも更に正確に血圧読み値も得られることは魅力的である。
血圧測定カフとインピーダンス測定電極ならびに回路を用いて問題となる測定点を次のように見付ける:最初にカフを膨張させてプレシスモグラフ信号を抑圧する。カフが萎むと、収縮期血圧はプレシスモグラフ波形が再び現われる点となる。カフの収縮が続くと、平均動脈血圧がプレシスモグラフ信号の最大強度の点となる。カフの収縮が更に継続すると、収縮期血圧はカフの収縮継続でプレシスモグラフ波形の変形がこれ以上の変化を示さなくなる点となる。
D.結論
本発明は幾つかの代表的な好適な実施の形態に関連して説明したが、本発明がこれによって制限されるものではなく、以下に請求する本発明の範囲内において好適な実施の形態へ多くの追加、削除、ならびに変更を成し得ることは当業者には容易に理解され認識されよう。

Claims (87)

  1. 患者の体部において血液のヘマトクリットの非侵襲的測定のためのシステムであって、
    様々な周波数で交流の直角位相信号を発生する信号生成回路と、
    前記交流信号に応答して前記体部を通る電流信号を提供し、印加された前記電流信号を検知してこれに応答して電流を表す信号を発生し、前記体部の一部上で電圧信号を検出してこれに応答して電圧を表す信号を発生するための処理検出印加回路と、
    前記電流を表す信号と前記交流で直角位相の信号を受信して混合し同相及び直角位相の電流を表す信号を発生し、かつ、前記電圧を表す信号を受信して、その電圧を表す信号と前記交流で直角位相の信号とを混合し、同相及び直角位相の電圧を表す信号を発生するための処理復調回路と、
    前記同相及び直角位相の電流を表す信号と同相及び直角位相の電圧を表す信号を受信し処理して前記ヘマトクリットを判定する評価回路と、を備えるシステム。
  2. 前記評価回路は、前記処理された同相及び直角位相の電流を表す信号と同相及び直角位相の電圧を表す信号とに対応するデータが前記ヘマトクリットを判定するために予め収集してあるデータと比較されるニューラルネットワークを含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記患者に関するデータも比較される、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記予め収集してあるデータは、処理された同相及び直角位相の電流を表す信号と、同相及び直角位相の電圧を表す信号とに関する前記患者以外の様々な人のデータを含む、請求項2に記載のシステム。
  5. 前記評価回路は、多数の患者を表すヘマトクリットデータのグループへのアクセスを有し、かつ、そのグループを考慮する、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記体部において血液の流れを制限するための血流制限装置を更に含み、これによって前記体部の血液量が少なくとも第1と第2の容量の間で変化可能となり、前記処理検出印加回路は、少なくとも前記第1と第2の容量について電流を表す信号と電圧を表す信号とを発生する、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記血流制限装置は加圧カフを含む、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記体部は前記患者の指の一部を含む、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記様々な周波数は10kHzから10MHzの範囲である、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記処理復調回路はマイクロプロセッサシステムに含まれる、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記信号生成回路はマイクロプロセッサシステムに含まれる、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記処理復調回路と前記信号生成回路はマイクロプロセッサシステムに含まれる、請求項1に記載のシステム。
  13. 前記処理検出印加回路は、前記電圧を表す信号と電流を表す信号とが交互に通過するスイッチを含む、請求項1に記載のシステム。
  14. 前記処理復調回路は出力を有するローパスフィルタを含み、前記同相及び直角位相の電流を表す信号と、同相及び直角位相の電圧を表す信号とが前記ローパスフィルタの出力に提供される、請求項1に記載のシステム。
  15. 患者の全体のヘマトクリットを非侵襲的に測定するシステムであって、
    様々な周波数の交流信号と前記交流信号に対して位相ズレの信号とを発生する信号生成回路と、
    前記交流信号に応答して血液を通る交流信号を提供し、印加された前記交流信号を検出してこれに応答して電流を表す信号を発生し、また血液の一部上で電圧信号を検出してこれに応答して電圧を表す信号を発生するための処理検出印加回路と、
    前記電流を表す信号と、前記交流で位相ズレの信号とを受信して混合し、同相及び位相ズレの電流を表す信号を発生し、かつ、電圧を表す信号を受信し、その電圧を表す信号と同相及び位相ズレの電圧を表す信号とを混合するための処理復調回路と、
    前記同相及び位相ズレの電流を表す信号と同相及び位相ズレの電圧を表す信号とを受信し処理して、前記ヘマトクリットを判定するための評価回路と、を備えるシステム。
  16. 前記評価回路は、前記処理した同相及び位相ズレの電流を表す信号と、同相及び位相ズレの電圧を表す信号とに対応するデータが前記ヘマトクリットを判定するために予め収集してあるデータと比較されるニューラルネットワークを含む、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記患者に関するデータも比較される、請求項16に記載のシステム。
  18. 前記予め収集してあるデータは、他の人の処理した同相及び位相ズレで電流を表す信号と同相及び位相ズレで電圧を表す信号とに関するデータを含む、請求項16に記載のシステム。
  19. 血液の一部は患者の肢であり、前記肢において血液の流れを制限するための血流制限装置を更に含み、これによって前記肢の血液量が少なくとも第1と第2の容量の間で変化可能となり、前記処理検出印加回路は少なくとも前記第1と第2の容量について電流を表す信号と電圧を表す信号とを発生する、請求項15に記載のシステム。
  20. 前記処理検出印加回路は、前記患者の肢に装着した2つの外側電極と2つの内側電極とを含み、前記電流信号は前記2つの外側の電極を介して印加され、前記電圧信号は前記2つの内側の電極を介して検出される、請求項15に記載のシステム。
  21. 前記処理検出印加回路は、前記患者の肢に装着した2つの外側電極と2つの内側電極とを含み、前記電流信号は前記2つの内側の電極を介して印加され、前記電圧信号は前記2つの外側の電極を介して検出される、請求項15に記載のシステム。
  22. 前記位相ズレ信号は前記交流信号に対する直角位相信号である、請求項15に記載のシステム。
  23. 患者の体部において全血のヘマトクリットの非侵襲的測定のためのシステムであって、
    様々な周波数で交流の直角位相信号を発生する信号生成手段と、
    前記交流信号に応答して前記体部を通る第1の信号を提供し、印加された前記第1の信号を検知してこれに応答して第1の表示信号を発生し、前記体部の一部上で第2の信号を検知してこれに応答して第2の表示信号を発生する処理検出印加手段と、
    前記第1の表示信号と前記交流で直角位相の信号を受信して混合し、同相及び直角位相の第1の表示信号を発生し、かつ、前記第2の表示信号を受信し、その第2の表示信号と前記交流で直角位相の信号とを混合して、同相及び直角位相の第2の表示信号を発生するための処理復調手段と、
    前記同相及び直角位相の第1の表示信号と同相及び直角位相の第2の表示信号とを受信し処理して前記ヘマトクリットを判定するための評価手段と、を備えるシステム。
  24. 前記評価手段は、前記処理された同相及び直角位相の第1の表示信号と同相及び直角位相の第2の表示信号とに対応するデータが前記ヘマトクリットを判定するために予め収集してあるデータと比較されるニューラルネットワークを含む、請求項23に記載のシステム。
  25. 前記患者に関するデータも比較される、請求項24に記載のシステム。
  26. 前記予め収集してあるデータは、他の人の処理された同相及び直角位相の第1の表示信号と同相及び直角位相の第2の表示信号とに関するデータを含む、請求項24に記載のシステム。
  27. 前記体部において血液の流れを制限するための血流制限装置を更に含み、これによって前記体部の血液量が少なくとも第1と第2の容量の間で変化可能となり、前記処理検出印加手段は少なくとも前記第1と第2の容量について電流を表す信号と電圧を表す信号とを発生する、請求項23に記載のシステム。
  28. 患者の体部において血液のヘマトクリットを非侵襲的に測定する装置であって、
    血流量のことなる前記体部に様々な周波数を有する交流電流信号を注入するための手段であって、前記注入された交流電流信号は前記様々な周波数を有する生成された交流信号に応答する、交流電流信号を注入するための手段と、
    前記体部に注入された前記電流信号を表す電流を表す信号を提供するための手段と、
    前記電流信号が通過する前記体部の一部を横断する電圧信号を測定するための手段と、
    前記測定された電圧信号を表す電圧を表す信号を提供するための手段と、
    前記生成された交流信号及び前記直角位相信号と前記電流を表す信号とを混合して同相及び直角位相の電流を表す信号を発生するための手段と、
    前記生成された交流信号及び直角位相信号と前記電圧を表す信号とを混合して同相及び直角位相の電圧を表す信号を発生するための手段と、
    前記同相及び直角位相の電流を表す信号と前記同相及び直角位相の電圧を表す信号とに対応するデータを考慮することによって前記ヘマトクリットを判定するための手段と、
    を含む装置。
  29. 前記ヘマトクリットを判定するための手段は、前記処理された同相及び直角位相の電流を表す信号と、同相及び直角位相の電圧を表す信号とに対応するデータが前記ヘマトクリットを判定するために予め収集してあるデータとを比較するニューラルネットワークを含む、請求項28に記載の装置。
  30. 特定の患者の血液のヘマトクリットを判定し得るデータのグループを作
    成するためのシステムであって、
    様々な周波数で交流及び直角位相信号を発生する信号生成回路と、
    前記交流信号に応答して多数の患者の体部を通る電流信号を提供し、印加される前記電流信号を検出してこれに応答して電流を表す信号を発生し、前記体部の一部上で電圧信号を検出してこれに応答して電圧を表す信号を発生する処理検出印加回路と、
    前記電流を表す信号と前記交流で直角位相の信号とを受信し混合して同相及び直角位相の電流を表す信号を発生し、前記電圧を表す信号と前記交流で直角位相の信号とを受信し混合して同相及び直角位相の電圧を表す信号を発生する処理復調回路と、
    前記同相及び直角位相の電流を表す信号と同相及び直角位相の電圧を表す信号とを受信しまた処理して前記同相及び直角位相の電流を表す信号と同相及び直角位相で電圧を表す信号とに対応するデータを様々な予め収集してあるデータと比較して前記データのグループを発生する評価回路と、を備えるシステム。
  31. インピーダンスを有する血液の、ヘマトクリットとも称する赤血球の相対容量パーセントの非侵襲的判定のための装置であって、
    第1の低い及び少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数で定電流を発生し、前記第1の低い周波数が前記赤血球が前記血液の前記インピーダンスの大きさに有意に影響する周波数領域より下で、前記少なくとも一つの第2の高い周波数は前記周波数領域内部にあるようにするための手段と、
    前記第1の低い及び前記少なくとも一つの第2の高い周波数電流により前記血液を含む少なくとも一つの脈動血管区画を含む患者体部を刺激するための手段と、
    前記刺激した患者体部の両端で前記第1の低い及び前記少なくとも一つの高い搬送波周波数の各々において電圧信号を検出するための手段と、
    前記検出した電圧信号を増幅するための手段と、
    前記増幅された検出電圧信号を復調して前記第1の低い及び前記少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数における前記血液のインピーダンスの大きさに各々が比例する少なくとも二つの複合波形を発生するための手段と、
    前記少なくとも二つの複合波形を処理して前記血液の前記ヘマトクリットを判定するための手段と、を備える装置。
  32. 前記第1の低い及び前記少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数で定電流を発生するための前記手段は、定電流増幅器と組み合せた信号発生器を含み、前記処理手段は前記第1の低い及び前記少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数を判定する、請求項31に記載の装置。
  33. 前記信号発生器は、第1と第2のサイン/コサイン参照テーブルとそれぞれが対になった第1と第2の加算器を含み、前記第1の低い及び前記少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数の各々を発生する、請求項32に記載の装置。
  34. 前記第1と第2の参照テーブルの各々はサイン出力を発生し、前記信号発生器は、前記出力を加算するための第3の加算器と、前記加算したサイン出力を前記定電流増幅器で受信するためのデジタル領域へ変換するためのアナログ−デジタル変換器とを更に含む、請求項33に記載の装置。
  35. 前記信号発生器は前記定電流増幅器により定電流供給源へ変換するための電圧波形を生成する、請求項32に記載の装置。
  36. 前記増幅手段は電圧検出器を含む、請求項31に記載の装置。
  37. 前記電圧検出器はコモンモード排除つき装置増幅器を含む、請求項36に記載の装置。
  38. 前記復調手段は信号発生器と信号復調器とを含む、請求項31に記載の装置。
  39. 前記信号発生器は、第1と第2のサイン/コサイン参照テーブルと各々が対になった第1と第2の加算器を含み、前記第1の低い及び前記少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数の各々を発生する、請求項38に記載の装置。
  40. 前記信号復調器は、前記増幅した電圧信号を受信するための対になったローパスフィルタと、アナログ−デジタル・コンバータとを含む、請求項38に記載の装置。
  41. 前記信号復調器は、第1と第2と第3と第4のデジタル・ローパスフィルタと各々が対になった第1と第2と第3と第4のミキサーを更に含み、前記ミキサー/フィルタの対の各々が前記対になったローパスフィルタとアナログ−デジタル・コンバータの出力と、前記第1の参照テーブルからの第1のサイン出力又は第1のコサイン出力又は前記第2の参照テーブルからの第2のサイン出力又は第2のコサイン出力の一つとを受信し、前記対になったミキサーとデジタル・ローパスフィルタは前記少なくとも二つの複合波形を出力する、請求項40に記載の装置。
  42. 前記第1の低い搬送波周波数は約100kHzであり、前記少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数は約10MHzから約20MHzの範囲内にある、請求項31に記載の装置。
  43. 前記脈動性血管区画を選択的に閉塞するための手段を更に含む、請求項31に記載の装置。
  44. 前記選択的閉塞は部分的閉塞を含む、請求項43に記載の装置。
  45. 前記選択的閉塞は実質的完全閉塞を含む、請求項44に記載の装置。
  46. 選択的に閉塞する前記手段は前記患者体部を包囲する膨張自在なカフを含む、請求項43に記載の装置。
  47. 前記選択的閉塞は、前記脈動性血管区画の平均圧力の領域に前記カフを加圧することにより実行される、請求項46に記載の装置。
  48. 選択的に閉塞する前記手段は前記刺激手段と前記検出手段の付近で前記患者体部に配置される、請求項43に記載の装置。
  49. 選択的に閉塞する前記手段は前記処理手段により制御される、請求項43に記載の装置。
  50. 前記患者体部は少なくとも一つの非脈動性血管区画を含み、前記装置は更に、前記少なくとも一つの脈動性血管区画が閉塞されないままで前記少なくとも一つの非脈動性血管区画を選択的に閉塞するための手段を更に含む、請求項31に記載の装置。
  51. 選択的に閉塞する前記手段は前記患者体部を包囲する膨張自在なカフを含む、請求項50に記載の装置。
  52. 選択的に閉塞する前記手段は前記処理手段により制御される、請求項50に記載の装置。
  53. 前記血液の前記ヘマトクリットを判定する際に前記脈動性血管区画を通る前記血液の不均一な流れを保証するための手段を更に含む、請求項31に記載の装置。
  54. 前記脈動性血管区画での前記血液の血圧を判定するための手段を更に含む、請求項31に記載の装置。
  55. 血圧を判定するための前記手段は、前記脈動性血管区画を選択的に閉塞するための手段を含む、請求項54に記載の装置。
  56. 前記脈動性血管区画を選択的に閉塞するための前記手段は、前記処理するための前記手段により制御されて前記血管区画を完全に閉塞し、前記検出手段でプレシスモグラフ波形信号の発現を惹起するのに十分な度合だけ前記完全閉塞を実質的に減少し、前記プレシスモグラフ波形信号の強度が最大になるのに十分な度合だけ前記閉塞を更に減少させ、前記プレシスモグラフ波形がそれ以上の変化を示さなくなるまで前記閉塞を更に減少する、請求項55に記載の装置。
  57. 前記プレシスモグラフ波形の前記発現は、前記脈動性血管区画の収縮期圧力を表わし、前記プレシスモグラフ信号の前記最大信号強度は前記脈動性血管区画の平均圧力を表わし、前記プレシスモグラフ波形が変化しなくなる前記点は前記脈動性血管区画の拡張期圧力を表わしている、請求項56に記載の装置。
  58. 選択的に閉塞するための前記手段は、前記患者体部に取り付け前記脈動性血管区画を閉塞するのに十分な圧力まで膨張自在なカフを含み、前記脈動性血管区画の前記収縮期、平均、及び拡張期圧力前記指標は、前記カフに付属する圧トランスデューサ手段により前記血管区画の実際の収縮期、平均、及び拡張期圧力に相関され、前記圧トランスデューサ手段の出力が前記処理手段により前記実際の圧力に変換される、請求項57に記載の装置。
  59. 低電流を発生するための前記手段は、複数の前記第2の高い搬送波周波数で前記電流を発生する手段を含む、請求項31に記載の装置。
  60. 前記少なくとも二つの複合波形を処理するための前記手段は、これの大きさを用いて前記血液の前記ヘマトクリットを判定する請求項31に記載の装置。
  61. 前記少なくとも二つの複合波形を処理するための前記手段は、これの位相と大きさを用いて前記血液の前記ヘマトクリットを判定する、請求項31に記載の装置。
  62. 前記第1の低い搬送波周波数は約100kHzであり、前記少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数は約100kHzから約10MHzの範囲内にある、請求項31に記載の装置。
  63. インピーダンスを有する血液の、ヘマトクリットとも称する赤血球の相対容量パーセントの非侵襲的判定のための装置であって、
    第1の低い及び少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数で定電流を発生するための手段であって、前記第1の低い周波数が前記赤血球が前記血液の前記インピーダンスの大きさに有意に影響する周波数領域より下で、前記少なくとも一つの第2の高い周波数が前記周波数領域内部にあるようにする、定電流を発生するための手段と、
    前記第1の低い及び前記少なくとも一つの第2の高い周波数電流によって、前記血液を含む少なくとも一つの脈動血管区画を含む患者体部を刺激するための手段と、
    前記刺激した患者体部の両端で、前記第1の低い及び前記少なくとも一つの高い搬送波周波数の各々において電圧信号を検出するための手段と、
    前記検出した電圧信号を増幅するための手段と、
    前記増幅された検出電圧信号を復調して、前記第1の低い及び前記少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数における前記血液のインピーダンスの大きさに各々が比例する少なくとも二つの複合波形を発生するための手段と、
    前記少なくとも二つの複合波形を処理して前記血液の前記ヘマトクリットを判定するための手段と、を備える装置。
  64. 前記定電流を発生する手段は、複数の前記第2の高い搬送波周波数で前記電流を発生するように構成されている、請求項63に記載の装置。
  65. 前記少なくとも二つの複合波形を処理する手段はこれの大きさを用いて前記血液の前記ヘマトクリットを判定する、請求項63に記載の装置。
  66. 前記少なくとも二つの複合波形を処理する手段はこれの位相と大きさを用いて前記血液の前記ヘマトクリットを判定する、請求項63に記載の装置。
  67. 前記第1の低い搬送波周波数は約100kHzであり、前記少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数は約10MHzから約20MHzの範囲内にある、請求項63に記載の装置。
  68. 前記第1の低い搬送波周波数は約100kHzであり、前記少なくとも一つの第2の高い搬送波周波数は約100kHzから約10MHzの間にある、請求項63に記載の装置。
  69. 前記脈動性血管区画を選択的に閉塞する手段を更に含む、請求項63に記載の装置。
  70. 選択的に閉塞する前記手段は、前記脈動性血管区画を部分的に閉塞するように構成されている、請求項69に記載の装置。
  71. 選択的に閉塞する前記手段は、前記脈動性血管区画を完全に閉塞するように構成されている、請求項69に記載の装置。
  72. 選択的に閉塞する前記手段は、前記脈動性血管区画の平均圧力の領域において、前記脈動性血管区画の周囲に圧力を印加する、請求項69に記載の装置。
  73. 選択的に閉塞する前記手段は、前記刺激と前記検出が実行される部位の付近の前記患者体部に適用可能である、請求項69に記載の装置。
  74. 前記患者体部は、少なくとも一つの非脈動性血管区画を更に含み、選択的に閉塞する前記手段は、前記少なくとも一つの脈動性血管区画が閉塞されないままで前記少なくとも一つの非脈動性血管区画を選択的に閉塞するように構成されている、請求項63に記載の装置。
  75. 前記血液の前記ヘマトクリットを判定する際に、前記脈動性血管区画を通る前記血液の不均一な流れを保証するための手段を更に備える、請求項63に記載の装置。
  76. 前記脈動性血管区画において前記血液の血圧を判定する手段を更に備える、請求項63に記載の装置。
  77. 前記脈動性血管区画を選択的に閉塞するための手段を更に備える、請求項76に記載の装置。
  78. 選択的に閉塞する前記手段は、前記血管区画を完全に閉塞し、続けてプレシスモグラフ波形信号の発現を惹起するのに十分な度合だけ前記完全閉塞を減少し、前記プレシスモグラフ波形信号の強度が最大になるのに十分な度合だけ前記閉塞を更に減少させ、前記プレシスモグラフ波形がそれ以上の変化を示さなくなるまで前記閉塞を更に減少するように構成されている、請求項77に記載の装置。
  79. 前記プレシスモグラフ波形の前記発現は、前記脈動性血管区画の収縮期圧力を表わし、前記プレシスモグラフ信号の前記最大信号強度は、前記脈動性血管区画の平均圧力を表わし、前記プレシスモグラフ波形が変化しなくなる前記点は、前記脈動性血管区画の拡張期圧力を表わしている、請求項78に記載の装置。
  80. 選択的に閉塞する前記手段は、前記患者体部に取り付けられ、前記脈動性血管区画を閉塞するのに十分な圧力まで膨張自在なカフを含み、装置は更に、前記脈動性血管区画の前記収縮期、平均、及び拡張期圧力の前記指標を、前記血管区画の実際の収縮期、平均、及び拡張期圧力に相関させる圧トランスデューサ手段を備える、請求項79に記載の装置。
  81. 全血を含む患者体部の脈動性血管区画において血圧を測定するための装置であって、
    搬送波周波数で定電流を発生するための手段と、
    前記全血を含む前記脈動性血管区画を含む前記患者体部を前記定電流で刺激するための手段と、
    前記刺激した患者体部の両端で前記搬送波周波数で電圧信号を検出するための手段と、
    前記検出した電圧信号を増幅するための手段と、
    前記増幅された検出電圧信号を復調して、プレシスモグラフ波形信号を発生するための手段と、
    前記プレシスモグラフ波形信号の存在、大きさ及び形状を検出するための手段と、
    前記脈動性血管区画を選択的に閉塞して、前記血管区画を完全に閉塞しまた前記プレシスモグラフ波形信号を抑圧し、次に前記プレシスモグラフ波形信号の発現を惹起するのに十分な度合だけ前記完全閉塞を減少し、前記プレシスモグラフ波形信号の強度が最大になるのに十分な度合だけ前記閉塞を更に減少させ、前記プレシスモグラフ波形がそれ以上の変化を示さなくなるまで前記閉塞を更に減少するための手段と、を備える装置。
  82. 前記プレシスモグラフ波形の前記発現は、前記脈動性血管区画の収縮期圧力を表わし、前記プレシスモグラフ信号の前記最大信号強度は、前記脈動性血管区画の平均圧力を表わし、前記プレシスモグラフ波形が変化しなくなる前記点は、前記脈動性血管区画の拡張期圧力を表わしている、請求項81に記載の装置。
  83. 選択的に閉塞するための前記手段は、前記患者体部に取り付け前記脈動性血管区画を閉塞するのに十分な圧力まで膨張自在なカフを含み、前記脈動性血管区画の前記収縮期、平均、及び拡張期圧力前記指標は、前記カフに付属する圧トランスデューサ手段により前記血管区画の実際の収縮期、平均、及び拡張期圧力に相関される、請求項82に記載の装置。
  84. 患者体部の脈動性血管区画において瞬間的なヘマトクリットの変動による不均一な血流を補償することで、前記患者体部でのヘマトクリットパラメータの検出精度を拡張するための装置であって、
    前記体部の少なくとも一部を横断する、選択された周波数を有する電流信号を印加するための手段と、
    前記電流信号を印加し、前記ヘマトクリットパラメータを検出しつつ、前記患者の心周期の少なくとも一部の間、前記脈動性血管区画を閉塞するための手段を備える装置。
  85. 閉塞する前記手段は、前記脈動性血管区画へこれの平均圧力の領域で圧力を印加するように構成されている、請求項84に記載の装置。
  86. 患者体部の脈動性血管区画において瞬間的なヘマトクリットの変動による不均一な血流を補償することで、前記患者体部でのヘマトクリットパラメータの検出精度を拡張するための装置であって、前記患者体部は非脈動性血管区画も含み、
    前記体部の少なくとも一部を横断する、選択された周波数を有する電流信号を印加するための手段と、
    前記電流信号を印加し、前記脈動性血管区画を通る血液の流れを許容し、かつ、前記ヘマトクリットパラメータを検出しつつ、前記非脈動性血管区画を閉塞するのに十分な圧力を前記患者体部に印加するための手段を備える装置。
  87. 第1の信号は電流信号であり、第2の信号は電圧信号である、請求項23に記載のシステム。
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