JP3843237B2 - ホールソー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板材等のワークに穴あけする際に用いられるホールソーに関し、一層詳細には、穴あけ位置および穴寸法の精度を向上させ、且つバリの発生および切屑の飛散を回避させることを可能とするホールソーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、板材等のワークに穴あけする際に、ホールソー(円筒状鋸または孔鋸)が広く用いられている。
【0003】
この種のホールソーとして、先ず、特公平7−22847号公報に開示された従来技術を挙げることができる。
【0004】
図7に示されるように、この従来技術に係るホールソー1は、センタードリル2により穴あけ位置を位置決めし、手動ドリル等の工具に装着するための接続部3を有するチャック筒4の内部に設けられ、且つ、該チャック筒4とともに回転し案内溝5によって摺動可能に備えられた刃固定部材6に保持される刃体7によって、ワークである合成樹脂体8に丸穴をあけるものである。
【0005】
この場合、前記刃体7は、前記刃固定部材6とともにコイルバネ9によって前記合成樹脂体8に向けて付勢されており、このコイルバネ9の付勢力によって、該刃体7が前記合成樹脂体8に過度にくい込むことを回避するようにしている。また、前記センタードリル2および前記チャック筒4と前記刃固定部材6との間には、それぞれ所定の隙間Gが設けられており、この隙間Gを設けることによって、前記刃固定部材6が該センタードリル2および該チャック筒4に対して傾動可能に保持され、前記刃体7のそれぞれが前記合成樹脂体8に対して均等にくい込むようにしている。
【0006】
次に、特開昭52−14287号公報に開示された他の従来技術に係るホールソー10を図8に示す。
【0007】
このホールソー10では、回転電動工具の回転軸に装着するための基軸11から突設された案内錐12により穴あけ位置を位置決めし、基盤13とともに該基軸11に一体的に設けられた切刃14によって、ワークである板材15に円形の穴をあけるものである。
【0008】
この場合、前記切刃14により前記板材15に円形の穴があけられた後、さらに、前記切刃14から外方に傾斜して前記基盤13に一体的に設けられた切刃16によって、バリ17を切除するとともに前記板材15にあけられた円形の穴の周縁18を面取りするようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した一方の従来技術に係るホールソー1では、センタードリル2が、刃体7による穴あけ動作中も該刃体7とともに回転しており、位置決めするための穴がさらに広げられて、該センタードリル2と該位置決めするために穿孔された穴との間に隙間が生ずる。このことから、前記センタードリル2の位置が不安定となり、その結果、前記刃体7による穴あけ位置も不安定となるため、正確な穴あけ位置および穴寸法に穴あけすることが困難となる。さらに、前記センタードリル2および前記チャック筒4と前記刃固定部材6との間には、それぞれ所定の隙間Gが設けられ、該所定の隙間Gに応じたずれが刃体7に生じるため、正確な穴あけ位置および穴寸法に穴あけすることが一層困難となる。
【0010】
また、前述した他方の従来技術に係るホールソー10では、切刃14および切刃16によって切削された切屑が板材15の周辺に飛散するため、該切屑を清掃する作業が必要となる。さらに、該切屑が静電気等によって前記板材15の表面に付着した場合には除去しなければならない。その結果、穴あけの作業効率向上の阻害要因となっている。
【0011】
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、穴あけ位置および穴寸法の精度を向上させ、且つバリの発生および切屑の飛散を回避させ、その結果、穴あけの作業効率を向上させることを可能とするホールソーを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、回転工具の回転駆動によりワークに穴あけするホールソーであって、前記ワークに対して切り込みながら該ワークの穴あけ位置を保持する外刃と前記ワークを切削して穴あけする切削刃とが一端部に設けられた円筒状の切削部材と、前記切削部材の他端部に設けられ、該切削部材を前記回転工具に装着するための軸部と、前記切削部材内の空間部に配設され、前記ワークに当接した状態を保持することにより前記ワークに対する穴あけ位置を決定する位置決め部材と、前記切削部材内の空間部に設けられ、前記ワーク側に向けて前記位置決め部材を付勢する弾性部材と、前記軸部に設けられ、前記切削部材内の空間部に連通する孔部を介して前記位置決め部材が挿通されるスライド機構と、を備え、前記位置決め部材は、前記弾性部材の付勢作用下に前記スライド機構を介して前記切削部材に対して摺動可能且つ回転可能に支持されながら、前記切削部材によって前記ワークに穴あけすることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、位置決め部材が軸部に設けられたスライド機構に挿通され、切削部材に対して摺動可能且つ回転可能に支持されて、弾性部材の付勢作用下にワークに対して当接されながら穴あけ位置を決めるようにしているので、従来技術のように、センタードリルの回転によって位置決め用の穴が広げられ、穴あけ位置が不安定になることがない。また、前記位置決め部材がワークに当接して該ワークに対する位置決めが決定された後、外刃によって切り込まれた穴あけ位置が正確に保持され、且つ切削刃によって確実に切削されて穴あけされる。その結果、ワークに対する穴あけ位置および穴寸法の精度を向上させることができる。
【0014】
また、本発明では、前記外刃を、前記ワーク側に向け且つ前記切削刃より突出して形成している。これにより、外刃が、切削刃に先導してワークに当接しながら切り込みするので、穴あけ位置がより正確に保持されるとともに、ワークの表面側のバリの発生を回避させることができる。さらに、ワークの表面側に切屑が飛散することを回避させることができる。その結果、ワークに対する穴あけ位置および穴寸法の精度をより向上させることができるとともに、バリおよび切屑を除去する作業が不要となるため、穴あけの作業効率を向上させることができる。
【0015】
また、前記切削刃は、前記外刃より前記切削部材の軸芯に指向して傾斜した形状に形成されるとよい。これにより、切削刃が外刃により先導されて、ワークが該切削刃によって切削部材内の空間部で切削され、且つ該切削刃が前記軸芯に指向して傾斜した形状に形成されるので、ワークの表面側のバリの発生およびワークの表面側に切屑が飛散することを回避させることができる。その結果、これらのバリおよび切屑を除去する作業が不要となるため、穴あけの作業効率をより向上させることができる。
【0016】
さらに、切削刃が、外刃より切削部材の軸芯に指向して傾斜した形状に形成されるので、切削刃のワークに対する接触反力が緩和され、より一層安定した切削動作が可能となり、その結果、穴あけの作業効率をより一層向上させることができる。
【0017】
また、本発明において、前記位置決め部材は、前記切削部材の内壁面に沿って変位可能に設けられた板状部を有するとよい。これにより、切削部材によってワークを穴あけする際、該切削部材内の空間部において、位置決め部材の板状部とワークとで形成される空間内に切屑を保持しておくことが可能となる。このため、ワークの穴あけが完了した際、該ワークによる位置決め部材の規制が解放されるので、弾性部材の付勢作用下に該位置決め部材が該ワーク側に付勢され、前記切屑が前記空間から自動的に除去される。その結果、この切屑を前記空間から除去する作業が不要となるため、穴あけの作業効率をより一層向上させることができる。
【0018】
さらに、前記スライド機構は、前記軸部に設けられる孔部と前記位置決め部材との間隙によって形成されるとよい。これにより、高価で複雑な機構部材を用いることなく、切削部材に対して位置決め部材を確実に摺動可能且つ回転可能に支持することが可能となり、その結果、ワークに対する穴あけ位置および穴寸法の精度をより一層向上させることができる。
【0019】
また、本発明では、前記位置決め部材の一端部の形状を、前記ワークのケガキ線に対して位置決めするため尖頭状に形成している。あるいは、前記位置決め部材の一端部の形状を、前記ワークの窪み部に位置決めするため略球状に形成し、または、前記位置決め部材の一端部の形状を、前記ワークの突起部に位置決めするため凹部を有して形成している。これにより、種々の形状からなるワークに対する穴あけ位置をより正確に決めることが可能となり、該穴あけ位置にずれを生じることがない。その結果、ワークに対してより正確な穴あけ位置および穴寸法に穴あけすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係るホールソーについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態に係るホールソー20の斜視図を示し、図2は、該ホールソー20の軸線方向に沿った縦断面図を示す。
【0022】
このホールソー20は、有底円筒状に形成された切削部材22と、板材等のワークW(例えば、自動車用のバンパーあるいはボディ部材等)に対して穴あけ位置を決める位置決め部材であるセンターピン24と、前記切削部材22の空間部26内に備えられ前記センターピン24をワークWに向けて付勢する弾性部材であるスプリング28とから構成される。
【0023】
切削部材22は、その軸線方向に沿った一端部に外刃30と切削刃32とを有する。この外刃30は、前記切削部材22の先端の周縁部に沿って同一形状に形成される。前記切削刃32は、その刃先34が前記切削部材22の軸芯に指向して、前記外刃30によって形成される仮想面に平行な仮想線Aに対して傾斜角θを有して形成される。また、前記外刃30は、ワークWに対して前記切削刃32より突出代Lを有して形成される(図3参照)。
【0024】
この場合、前記傾斜角θは、0°以上90°未満の範囲で任意に設定され、例えば、樹脂製の自動車用バンパーに穴あけする場合には、約10°程度が好適とされる。また、前記突出代Lは、前述した樹脂製の自動車用バンパーに穴あけする場合には、約0.2mm程度が好適とされる。この突出代Lは、1.5mm以下に設定することが望ましい。1.5mmを超えると前記外刃30による切り込み代が大きくなり、却ってワークWの表面側にバリ17(図8参照)が発生し易くなるためである。
【0025】
なお、本実施の形態では、前記切削刃32が4つ設けられているが、この切削刃32の数および前記切削部材22の周方向に対する離間角度は、任意に設定できることは勿論である。
【0026】
前記切削部材22の他端部には、該切削部材22が回転工具等(図示せず)に装着される軸部36を有する。この軸部36には、前記空間部26から連通する孔部38が形成される。また、前記軸部36の端部には、前記孔部38より大径である開口部40が形成される。すなわち、この開口部40は、ナット50が螺入され、レンチ等(図示せず)による締め付けまたは弛緩が可能な径に形成される。
【0027】
センターピン24は、前記孔部38に挿通される基軸42と、ワークWに対する穴あけ位置を決めるため、先端が尖頭状に形成された先端部(一端部)44と、前記空間部26に挿入され、前記スプリング28によって付勢される円形の板状部46とを有する。前記基軸42の端部には雄ねじ部48が形成され、この雄ねじ部48にナット50が螺入される。このナット50の螺入位置を調節することにより、前記切削部材22に対する前記センターピン24の軸線方向の位置が調節される。なお、前記基軸42と板状部46との連結部位には大径部52が設けられる。該基軸42と該板状部46の接合強度を補強するためである。
【0028】
前記基軸42が前記孔部38に挿通される際、該基軸42と該孔部38との間には間隙D1が設けられる(図2参照)。この間隙D1は、前記切削部材22と前記センターピン24との軸ずれを排除し、且つ該基軸42が該孔部38に対して摺動可能且つ回転可能に支持されるように精密に形成される。前記孔部38と間隙D1によって、前記センターピン24を摺動可能且つ回転可能に支持するためのスライド機構が構成される。
【0029】
前記板状部46が前記空間部26に挿入される際、該板状部46と該空間部26の内壁54との間には間隙D2が設けられる(図1および図2参照)。この間隙D2は、前述した間隙D1と同様に、もしくは、より精密に形成される。ワークWに穴あけする際、該ワークWから飛散する切屑Sを前記板状部46と前記内壁54とによって形成される空間58内に保持するためである(図4参照)。
【0030】
なお、図2中、参照符号56は、前記空間部26と外部空間との通気をするための通気孔を示す。
【0031】
本発明の実施の形態に係るホールソー20は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、このホールソー20による穴あけ動作並びに作用効果について説明する。
【0032】
先ず、ワークWの穴あけする所定の位置に、センターピン24の先端部44が当接されて位置決めされる。次いで、回転工具等(図示せず)からの回転駆動により切削部材22が所定方向に回転動作される。そして、図4に示されるように、前記切削部材22がワークWに向けて移動され(図4中、矢印X方向)、外刃30および切削刃32が該ワークWに当接して穴あけ動作が行われる。
【0033】
このとき、図3から容易に諒解されるように、先ず、前記外刃30が前記ワークWに当接して切り込み動作が行われる。この場合、前記センターピン24は、スプリング28のばね力に抗し、前記切削部材22に対して退動作(図4中、矢印Y方向)の状態にある。そして、先端部44は、従来技術のようにドリル状または錐状に形成されず、且つ前記切削部材22に対して前記センターピン24が回転動作しないので、この先端部44によってワークWが穴あけされることがない。また、前記外刃30の切り込み動作によって、前記ワークWに対する穴あけ位置が保持されながら穴あけ動作が行われる。これらのことにより、前記ワークWの穴あけ動作中における穴あけ位置が正確に保持され、該穴あけ位置にずれを生じることがない。且つ、ワークWの表面側のバリの発生が回避される。
【0034】
次いで、前記切削刃32が、前記外刃30に先導されながらワークWに当接して切削動作が行われ、穴あけ動作が完了するに至る。このとき、切削刃32の刃先34が、前記切削部材22の軸芯に指向し傾斜角θを有して形成され、該切削刃32のワークWに対する接触反力が緩和されるので、より一層安定した切削動作が可能となる。且つ、切削刃32による切削動作中に、切削される切屑Sは、前記板状部46と前記内壁54とによって形成される空間58内に保持されるため、前記切削部材22の外部周辺に飛散することがない。
【0035】
そして、穴あけ動作が完了した際には、この切屑Sは、前記空間58から自動的に除去される。すなわち、穴あけ動作が完了すると、ワークWによるセンターピン24の先端部44の規制が解放されるので、スプリング28の付勢作用下に該センターピン24の板状部46が前記切削部材22に対して進動作され(図4中、矢印X方向)、前記切屑Sが空間58から自動的に除去される。このことにより、前記切屑SがワークWの表面側に飛散あるいは付着することがない。
【0036】
なお、前述した実施の形態では、位置決め部材であるセンターピン24の先端部44が尖頭状に形成され、例えば、ワークWの表面にケガキ線Pで示される位置に穴あけする場合について説明した(図5A参照)。次に、他の実施の形態として、穴あけする位置の位置決め形態について説明する。
【0037】
図5Bは、例えば、センターポンチ等(図示せず)によって窪み部60が形成されるか、あるいは、予めワークWの表面に窪み部60が形成されている場合を示す。この場合、センターピン24の先端部44は、前記窪み部60の形状に合わせた略球状に形成されるとよい。これにより、前記ワークWに対する穴あけ位置が正確に決められ、該穴あけ位置にずれを生じることがない。
【0038】
図5Cは、予めワークWの表面に突起部62が形成されている場合を示す。この場合、センターピン24の先端部44に、前記突起部62の形状に合わせた凹部64が形成されるとよい。これにより、前記ワークWに対する穴あけ位置が正確に決められ、該穴あけ位置にずれを生じることがない。
【0039】
図6Aは、例えば、曲面状あるいは段差状等のワークWに穴あけする場合を示す。また、図6Bは、既に穴66が形成されたワークWあるいはワークWの端部に対して、例えば、円弧状に切り落としする場合を示す。これらの場合、前記センターピン24の先端部44を前記ワークWに当接させて、該ワークWに対する穴あけ位置または切り落とし位置を決めることが困難である。このため、前記ワークWの所定の位置に、円形状または円弧状のケガキ線(図示せず)等を付し、このケガキ線等に前記切削部材22の外刃30を位置決めする。これにより、平坦状のワークWに対してのみならず、複雑な表面形状をしたワークWや、複数の円形形状等を追加工して穴あけまたは切り落としする場合にも、本発明の実施の形態に係るホールソー20を適用して、正確な穴あけ位置および穴寸法に穴あけまたは切り落としすることが可能となる。
【0040】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係るホールソー20によれば、センターピン24に設けられた基軸42が、切削部材22に設けられた孔部38に挿通され、切削部材22に対して摺動可能且つ回転可能に支持されて、該センターピン24がスプリング28の付勢作用下にワークWに対して当接されながら穴あけ位置を決めるようにしているので、従来技術のように、センタードリルの回転によって位置決め用の穴が広げられ、穴あけ位置が不安定になることがない。また、外刃30によって切り込まれた穴あけ位置が正確に保持され、且つ切削刃32によって確実に切削されて穴あけされる。その結果、ワークWに対する穴あけ位置および穴寸法の精度を向上させることができる。
【0041】
また、基軸42と孔部38との間には間隙D1が設けられ、この間隙D1が精密に形成されるので、切削部材22とセンターピン24との軸ずれを惹起させることなく、且つ高価で複雑な機構部材を用いることなく、切削部材22に対してセンターピン24を確実に摺動可能且つ回転可能に支持することができる。
【0042】
さらに、外刃30が、切削刃32に先導してワークWに当接しながら切り込みするので、穴あけ位置がより正確に保持されるとともに、ワークWの表面側のバリの発生を回避させることができ、また、ワークWの表面側に切屑Sが飛散することを回避させることができる。その結果、ワークWに対する穴あけ位置および穴寸法の精度をより向上させることができるとともに、前記バリおよび切屑Sを除去する作業が不要となるため、穴あけの作業効率を向上させることができる。
【0043】
また、本発明の実施の形態に係るホールソー20によれば、切削刃32の刃先34が外刃30より切削部材22の軸芯に指向し傾斜角θを有して形成され、且つワークWが切削刃32によって切削部材22内の空間部26で切削されるので、ワークWの表面側のバリの発生およびワークWの表面側に切屑Sが飛散することを回避させることができる。その結果、これらのバリおよび切屑Sを除去する作業が不要となるため、穴あけの作業効率をより向上させることができる。
【0044】
さらに、切削刃32が、外刃30より切削部材22の軸芯に指向して傾斜角θを有して形成されるので、切削刃32のワークWに対する接触反力が緩和され、より一層安定した切削動作が可能となり、その結果、穴あけの作業効率をより向上させることができる。
【0045】
さらにまた、切削部材22内の空間部26において、センターピン24の板状部46と内壁54とで形成される空間58内に切屑Sを保持しておくことが可能となり、切削部材22の外部周辺に切屑Sが飛散することがない(図4参照)。このため、ワークWの穴あけが完了した際、該ワークWによるセンターピン24の先端部44の規制が解放されるので、スプリング28の付勢作用下に該センターピン24の板状部46が前記切削部材22に対して進動作され、切屑Sが空間58から自動的に除去される。その結果、この切屑Sを空間58から除去する作業が不要となるため、穴あけの作業効率をより一層向上させることができる。
【0046】
また、本発明の実施の形態に係るホールソー20によれば、センターピン24の先端部44が、ワークWの表面に示されたケガキ線Pに位置決めするため尖頭状に形成され、あるいは、前記先端部44が、ワークWの窪み部60に位置決めするため略球状に形成され、または、前記先端部44が、ワークWの突起部62に位置決めするため凹部64を有して形成されるので、ワークWに対する穴あけ位置をより正確に決めることが可能となり、該穴あけ位置にずれを生じることがない。その結果、ワークWに対してより正確な穴あけ位置および穴寸法に穴あけすることができる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0048】
すなわち、位置決め部材が、弾性部材の付勢作用下にワークに対して当接されながら穴あけ位置を決めるようにしているので、該穴あけ位置が不安定になることがなく、また、外刃によって切り込まれた穴あけ位置が正確に保持され且つ切削刃によって確実に切削されて穴あけされるので、ワークに対する穴あけ位置および穴寸法の精度を向上させることができる。
【0049】
さらに、外刃が、切削刃に先導してワークに当接しながら切り込みするので、ワークの表面側のバリの発生を回避させることが可能となり、また、ワークの表面側に切屑が飛散することを回避させることができるので、前記バリおよび切屑を除去する作業が不要となり、穴あけの作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るホールソーの斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るホールソーの軸線方向に沿った縦断面図である。
【図3】図2に示すホールソーの部分拡大縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るホールソーによる穴あけ状態を示す縦断面説明図である。
【図5】図5Aは、本実施の形態に係るホールソーにおいて、ケガキ線による位置決め形態を示す説明図である。図5Bは、本実施の形態に係るホールソーにおいて、窪みによる位置決め形態を示す説明図である。図5Cは、本実施の形態に係るホールソーにおいて、突起による位置決め形態を示す説明図である。
【図6】図6Aは、本発明の実施の形態に係るホールソーにより曲面状あるいは段差状等のワークに穴あけする場合を示す説明図である。図6Bは、本発明の実施の形態に係るホールソーにより円弧状に穴あけする場合を示す説明図である。
【図7】従来技術に係るホールソーの縦断面説明図である。
【図8】他の従来技術に係るホールソーによる穴あけ状態を示す説明図である。
【符号の説明】
20…ホールソー 22…切削部材
24…センターピン 26…空間部
28…スプリング 30…外刃
32…切削刃 34…刃先
36…軸部 38…孔部
40…開口部 42…基軸
44…先端部 46…板状部
48…雄ねじ部 50…ナット
54…内壁 D1、D2…間隙
L…突出代 θ…傾斜角

Claims (8)

  1. 回転工具の回転駆動によりワークに穴あけするホールソーであって、
    前記ワークに対して切り込みながら該ワークの穴あけ位置を保持する外刃と前記ワークを切削して穴あけする切削刃とが一端部に設けられた円筒状の切削部材と、
    前記切削部材の他端部に設けられ、該切削部材を前記回転工具に装着するための軸部と、
    前記切削部材内の空間部に配設され、前記ワークに当接した状態を保持することにより前記ワークに対する穴あけ位置を決定する位置決め部材と、
    前記切削部材内の空間部に設けられ、前記ワーク側に向けて前記位置決め部材を付勢する弾性部材と、
    前記軸部に設けられ、前記切削部材内の空間部に連通する孔部を介して前記位置決め部材が挿通されるスライド機構と、
    を備え、
    前記位置決め部材は、前記弾性部材の付勢作用下に前記スライド機構を介して前記切削部材に対して摺動可能且つ回転可能に支持されながら、前記切削部材によって前記ワークに穴あけすることを特徴とするホールソー。
  2. 請求項1記載のホールソーにおいて、
    前記外刃は、前記ワーク側に向け且つ前記切削刃より突出して形成されることを特徴とするホールソー。
  3. 請求項1または2記載のホールソーにおいて、
    前記切削刃は、前記外刃より前記切削部材の軸芯に指向して傾斜した形状に形成されることを特徴とするホールソー。
  4. 請求項1記載のホールソーにおいて、
    前記位置決め部材は、前記切削部材の内壁面に沿って変位可能に設けられた板状部を有することを特徴とするホールソー。
  5. 請求項1記載のホールソーにおいて、
    前記スライド機構は、前記軸部に設けられる孔部と前記位置決め部材との間隙によって形成されることを特徴とするホールソー。
  6. 請求項1または4記載のホールソーにおいて、
    前記ワークに当接する前記位置決め部材の一端部は、該ワークのケガキ線に対して位置決めするため尖頭状に形成されることを特徴とするホールソー。
  7. 請求項1または4記載のホールソーにおいて、
    前記ワークに当接する前記位置決め部材の一端部は、該ワークの窪み部に位置決めするため略球状に形成されることを特徴とするホールソー。
  8. 請求項1または4記載のホールソーにおいて、
    前記ワークに当接する前記位置決め部材の一端部は、該ワークの突起部に位置決めするため凹部が形成されることを特徴とするホールソー。
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