JP3839390B2 - 化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は化粧料に関し、更に詳細には、頭皮や肌の老廃物をコントロールし、新陳代謝を正常に保ち、使用感及び使用後の保湿効果に優れる化粧料、特に、洗浄料又はパック料に関する。
【0002】
【従来の技術】
洗浄料やパック料等の化粧料の機能として、頭皮のスカルプや皮膚の毛穴を塞ぐ塵埃、及びメイクアップ等の外因性の汚れや、皮脂・汗・角質老廃物等の内因性の汚れを効果的に除去すること等が求められる。また皮膚の生理機能を阻害しない、及び皮膚を損傷させない等の安全性は基本機能として求められている。その他、洗顔料やシャンプー等の洗浄料には、泡立ちを良くすることが商品価値を高める要因の一つである。
【0003】
かかる機能及び使用感を改良することを目的として、胡桃核粒やトウモロコシ末のような天然の動植物粒子、ナイロン粉末やポリアクリル酸アルキル粉末のような合成樹脂微粒子、カオリンや球状多孔質シリカのような無機物粒子が用いられる(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、これらの粉体や粒子を洗浄料やパック料等に添加し、汚れをきれいに取ろうとすると使用後にかさつきを感じる等、皮膚の生理機能を阻害することがあった。また、これらの粉体や粒子は比較的硬度があり、使用時に皮膚表面を傷つける可能性がある。その他、洗顔料やシャンプー等の洗浄料においては、使用時の細かな泡立ちや洗い流し時の泡切れの良さ等が期待できないという欠点があった。
【0004】
一方、古来より燃料として利用されている炭は、多孔性を利用して水処理、空気清浄材、排気処理材、土壌改良材、ろ過材、魚礁、微生物培養器材、住宅結露防止調湿材等に使われ、研磨性を利用して漆研磨、印刷用銅亜鉛研磨、七宝研磨化粧、器具洗浄等に用いられ、吸光性を利用して温水器、融雪材に使われ、電気特性を利用して電池、電流アース用、電磁波遮断材、電極、カーボンフィラメント等に使われ、化学特性を利用して金属精錬、着火材、黒色火薬、化学薬品の製造に使われ、含有される無機成分を利用して無機質肥料、釉薬、セラミックスに使われ、趣味・芸術的利用として、装飾、華道、絵画のデッサン等々、多方面への応用がある。
【0005】
更に木炭を作るときに出てくる煙を煙突に導き冷却し、液体化した木酢液はカユミや炎症を抑え、角質形成促進作用があり、殺菌や消毒作用を有するとして民間薬的に利用され、木酢液を用いた医薬品や化粧料が市販されている(例えば、特許文献4〜6参照)。また、木炭、活性炭、薬用炭を配合して、体臭除去効果を有する固形石鹸や、脱臭・抗菌効果、及び安全性に優れた化粧料が提案されているが(例えば、特許文献7〜8参照)、単に炭を配合しても化粧料としての整肌効果は勿論、洗浄料やパック料等としての十分な効果が得られるものは見当らなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−221822号公報
【特許文献2】
特開平10−279470号公報
【特許文献3】
特開平10−338625号公報
【特許文献4】
特開平10−175878号公報
【特許文献5】
特開平11−60465号公報
【特許文献6】
特開2002−212093号公報
【特許文献7】
特開平9−111296号公報
【特許文献8】
特開2000−53558号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち本発明は、汚れ落ち及び使用感に優れ、更に新陳代謝を正常に保つことによって、使用後の保湿効果に優れる洗浄料やパック料等の化粧料を提供することを目的とする。また泡を発生する製剤については、泡立ちが良くなるにも拘わらず、すすぎ時の泡切れが良好になる化粧料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記実状に鑑み、本発明者等は鋭意研究の結果、(A)炭、及び(B)代謝促進作用を有する成分を組み合わせて使うことにより上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、(A)炭、及び(B)代謝促進作用を有する成分より選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする化粧料にある。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
【0011】
本発明で用いられる(A)成分の炭は、通常は木材を蒸し焼きにして作った黒色の燃料であり、備長炭に代表される木炭や、竹を原料とする竹炭、椰子殻を原料とする活性炭等が挙げられる。本発明では、これら木炭、竹炭、活性炭から選ばれる炭を1種単独又は2種以上用いることができる。配合する炭の形態としては、粒状、粉状、又は溶媒中に粉末状で分散された分散液として化粧料中に配合される。炭は粒状、粉状にすることによって、肌への刺激がなく、汚れ落ちに優れるので粒状、粉状にすることが好ましく、その粒子径としては、0.1〜200μmが好ましく、特に好ましくは1〜100μmである。粒子径が0.1μm未満であると、製造時における粉塵の問題や、また汚れ落ち効果が十分に得られない場合があり、200μmを超える粒子径では、使用時に違和感を感じる場合があり好ましくない。
【0012】
本発明で用いられる(A)炭の含有量は特に限定されないが、化粧料の総量を基準として、好ましくは0.01〜10質量%であり、特に好ましくは0.1〜5質量%である。含有量が0.01質量%未満であると、汚れ落ち効果が十分に得られない場合があり、10質量%を超える含有量では、安定性や使用感が悪くなる場合があり好ましくない。
【0013】
本発明の(B)代謝促進作用を有する成分は、化粧料において代謝促進を目的として使用されるものを用いることができる。代謝促進作用としては、血行促進作用、細胞賦活作用、DNA修復作用、女性ホルモン作用、エラスターゼ阻害作用、ヒスタミン遊離抑制作用、抗補体活性作用、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)様作用、皮脂分泌抑制作用、リパーゼ阻害作用等が挙げられ、好ましいものとして次の具体的な化合物が挙げられ、これらは1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0014】
血行促進作用を有するものとしては、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、DL−α−トコフェロール、酢酸DL−α−トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール、コハク酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類、シンホングギニシン抽出物、セイヨウトチノキ抽出物、アルニカ抽出物、イチョウ抽出物、エンメイソウ抽出物、オランダガラシ抽出物、サンショウ抽出物、シナノキ抽出物、ショウブ抽出物、ワイルドタイム抽出物、タチジャコウソウ抽出物、チョウジ抽出物、トウヒ抽出物、ユズ抽出物等の植物抽出物が挙げられる。
【0015】
細胞賦活作用を有するものとしては、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチノイン酸等のビタミンA類、リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン、塩酸ピリドキシン等のビタミンB6類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル二ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸グルコシド、DL−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、D−パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ビタミンP、ビオチン等のビタミンH類、海藻抽出物、クロレラ抽出物等の藻類抽出物、乳酸菌抽出物、乳酸菌培養液、酵母抽出物、酵母培養液等の菌体抽出物又は菌体培養液、カエデ抽出物、シコン抽出物、アロエ抽出物、ニンジン抽出物、オウバク抽出物、オウレン抽出物、シャクヤク抽出物、センブリ抽出物、バーチ抽出物、セージ抽出物、ビワ葉抽出物、ゼニアオイ抽出物、アイリス抽出物、ブドウ葉抽出物、ヨクイニン抽出物、ヘチマ抽出物、ユリ抽出物、サフラン抽出物、センキュウ抽出物、ショウキュウ抽出物、オトギリソウ抽出物、オノニス抽出物、ローズマリー抽出物、ニンニク抽出物、トウガラシ抽出物、チンピ抽出物、トウキ抽出物、茶抽出物、ローヤルゼリー抽出物、ナツメ抽出物等の植物抽出物、感光素、アラントイン、セファランチン、コレステロール、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリルステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、フィトステロール、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、真珠抽出物が挙げられる。
【0016】
DNA修復作用を有するものとしては、ユキノシタ抽出物、ウイキョウ抽出物等が挙げられる。
【0017】
女性ホルモン作用を有するものとしては、ヒオウギ抽出物、カッコン抽出物等が挙げられる。
【0018】
エラスターゼ阻害作用を有するものとしては、ウコン抽出物等が挙げられる。
【0019】
ヒスタミン遊離抑制作用を有するものとしては、ボダイジュ抽出物、スギナ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物等が挙げられる。
【0020】
抗補体活性作用を有するものとしては、ボタンピ抽出物、シソ抽出物等が挙げられる。
【0021】
SOD様作用を有するものとしては、カンゾウ抽出物、エイジツ抽出物、オウゴン抽出物、ゲンノショウコ抽出物、ワレモコウ抽出物、ハマメリス抽出物、メリッサ抽出物等が挙げられる。
【0022】
皮脂分泌抑制作用を有するものとしては、ドクダミ抽出物等が挙げられる。
【0023】
リパーゼ阻害作用を有するものとしては、キナ抽出物等が挙げられる。
【0024】
本発明で用いられる(B)代謝促進作用を有する成分のうち、更に好ましいものとして、レチノール、酢酸レチノール、レチノイン酸、ビタミンP、ビオチン、セイヨウトチノキ抽出物、アルニカ抽出物、エンメイソウ抽出物、シナノキ抽出物、ショウブ抽出物、ワイルドタイム抽出物、タチジャコウソウ抽出物、チョウジ抽出物、トウヒ抽出物、ユズ抽出物、カエデ抽出物、ニンジン抽出物、オウバク抽出物、センブリ抽出物、セージ抽出物、ビワ葉抽出物、ゼニアオイ抽出物、ブドウ葉抽出物、ユリ抽出物、チンピ抽出物、ローヤルゼリー抽出物、ウイキョウ抽出物、ウコン抽出物、ボダイジュ抽出物、スギナ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、乳酸菌抽出物、乳酸菌培養液、酵母抽出物、及び酵母培養液が挙げられ、特に好ましいものとして、セイヨウトチノキ抽出物、アルニカ抽出物、カエデ抽出物、ニンジン抽出物、ビワ葉抽出物、及びブドウ葉抽出物が挙げられる。これらを選択した場合、使用感及び使用後の保湿感が格段に向上する。
【0025】
本発明で用いられる(B)成分全体の含有量は、化粧料の総量を基準として、成分固形分換算で0.0001〜10質量%が好ましく、特に好ましくは0.001〜1質量%である。含有量が0.0001質量%未満であると、十分な整肌効果が得られない場合があり、また含有量が10質量%を超えても、増加した分に見合った効果の向上が望めず、安定性も悪くなる場合があり好ましくない。
【0026】
本発明で用いられる(B)成分である植物、菌体、及び藻類抽出物は、植物体、菌体、藻類の各種部位[全草、地上部、花、果実、果皮、葉、枝、幹、茎、樹皮、根茎、根皮、塊茎、根、種子、藻類、菌核、子実体、菌糸体、全藻、めかぶ(胞子葉又は成実葉)等]をそのまま又は粉砕後、搾取したものか、そのまま又は粉砕後、溶媒で抽出したものである。
【0027】
抽出溶媒としては、水、アルコール類(例えば、メタノール、無水エタノール、エタノール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール)、アセトン等のケトン類、エチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチルエステル等のエステル類、キシレン、ベンゼン、クロロホルム等の有機溶媒の1種以上を任意に組み合わせて使用することができる。
【0028】
抽出物又は培養液は、配合する化粧料の剤形・形態により乾燥、濃縮、又は希釈等を任意に行い調整すれば良い。
【0029】
尚、抽出物の製造方法は、特に制限されるものはないが、通常、常温、常圧下での溶媒の沸点の範囲であれば良く、抽出後は濾過又はイオン交換樹脂を用い、吸着・脱色・精製して溶液状、ペースト状、ゲル状、粉末状とすれば良い。更に多くの場合は、そのままの状態で利用できるが、必要ならば、その効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色等の精製処理を加えても良く、脱臭・脱色等の精製処理手段としては、活性炭カラム等を用いれば良く、抽出物質により一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行えば良い。
【0030】
また本発明の抽出物は、特開2001−294511号公報に記載された植物水の製造方法により得られたものを利用することも可能であり、特開2002−29925号公報に記載されたカエデ科カエデ属(Acer L.)植物の樹液をそのまま用いることも可能である。
【0031】
本発明の化粧料は更に(C)海泥を配合することにより、特に優れた使用感を得ることが可能である。
【0032】
本発明で用いられる(C)海泥は、海洋由来の天然無機物質であり、主として含硫ケイ酸アルミニウムからなり、各種ミネラルを含む腐食泥である。採掘した海泥は必要に応じて乾燥や粉砕等の処理を行い用いることができる。市販品としては、ミロネクトンやミロネクトンR[いずれも大日本化成社製]等が挙げられる。
【0033】
本発明で用いられる(C)海泥の含有量は特に限定されないが、化粧料の総量を基準として、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.1〜5質量%である。
【0034】
本発明の化粧料は、上述した成分を必須の構成成分とするが、当該組成物には本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、粘剤、油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、パール化剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
以下に配合成分の具体例を示すが、これらに限られるものではない。
【0035】
陰イオン性界面活性剤としては、α−アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアミドエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、スルホコハク酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
【0036】
両性界面活性剤としては、グリシン型、アミノプロピオン酸型、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、スルホン酸型、硫酸型、リン酸型等が挙げられ、好適なものとして2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が例示できる。
【0037】
非イオン性界面活性剤としては、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
【0038】
粘剤の例としては、アクリル酸アミド及びその誘導体、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、セルロース、ケラチン及びその誘導体、コラーゲン及びその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グァーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等が挙げられる。
【0039】
油剤としては、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の油剤、溶剤及び樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わない。油剤の例としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸へキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナウバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂、ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油等が挙げられる。
【0040】
粉体の例としては、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)に特に制限はない。
【0041】
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、抗炎症剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、酵素成分等が挙げられる。
【0042】
本発明の化粧料としては、一般的な皮膚化粧料の他、痩身化粧料、マッサージ化粧料、メイクアップ化粧料、シャンプー、洗顔料、ボディシャンプー、固形石鹸、クレンジング料等の洗浄料、ボディパック、フェイスパック等のパック料、ヘアトリートメント、ヘアリンス等のヘアパック料、入浴剤等が挙げられるが、特に洗浄料やパック料とするのが好適である。パック料の使用方法としては、洗い流しタイプ、皮膜形成ピールオフタイプ、貼着タイプ等が挙げられる。これら化粧料の形態としては、液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、支持体に塗布したシート状、粉末状等種々の形態にて実施することができる。
【0043】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を何ら限定されるものではない。尚、以下に示す含有量の単位は全て質量%である。
【0044】
下記に示す組成及び製造方法にて得られたサンプルを用いて、専門パネラー10名により使用特性を評価した。使用特性については製剤によって異なるが、それぞれの項目について下記5段階の点数で官能評価し、10名の平均点数を下記5段階の総合評価として評価した。尚、以下の実施例中の炭粉末は、325メッシュパス品(粒子径44μm)を用いた。
【0045】
【0046】
【0047】
実施例1〜3、比較例1〜2(洗顔料)
表1記載の組成で洗顔料を調製し、上記評価を行った。結果を表1に併せて示す。
【0048】
【表1】
【0049】
(製造方法)
1.全量が仕込める容器に(1)〜(7)の成分を秤込み、70〜80℃で撹拌溶解する。
2.(1)〜(7)の成分を撹拌しながら、均一溶解させた(8)及び(9)をゆっくり添加し、鹸化を行う。この時、バッチ温度を70〜80℃に保つ。
3.更に(10)〜(12)の成分を加えて溶解させる。
4.次に(13)〜(17)の成分を加えて十分に均一とした後、撹拌しながら室温以下まで冷却を行い、適当な容器に充填する。
【0050】
実施例4(クレイパック)
下記の組成で洗い流しタイプのクレイパックを調製し、上記評価を行った。結果を併せて示す。
【0051】
(製造方法)
1.全量が仕込める容器に(1)〜(6)の成分を秤込み、全体を均一とする。
2.ホモジナイザーを作動させながら(7)〜(9)の成分を添加し、全体を均一にする。
3.ホモジナイザーの作動を停止し、(10)〜(12)の成分を加え、パドルミキサーにて攪拌して全体を均一とした後、適当な容器に充填する。
【0052】
実施例5(シャンプー)
下記の組成でシャンプーを調製し、上記評価を行った。結果を併せて示す。
【0053】
(製造方法)
1.全量が仕込める撹拌機付き容器に(1)〜(10)の成分を秤取り、70〜80℃に加熱し、均一に溶解させる。
2.その後、残りの成分を添加し、十分撹拌した後、室温まで冷却し、適当な容器に充填する。
【0054】
実施例6(スカルプクレンジング)
下記の組成でスカルプクレンジングを製造した。この化粧料は、頭皮を傷めず、毛穴の汚れをきれいに取り、サッパリとした感じが得られ、ふけや抜け毛を予防し、健やかな頭皮に整えることができた。
【0055】
【0056】
(製造方法)
1.全量が仕込める容器に(1)〜(8)の成分を秤込み、加熱撹拌して溶解させた後、室温まで冷却する。
2.別の容器に(9)及び(10)の成分を秤取り、加熱撹拌して均一とした後、室温まで冷却する。
3.(1)〜(8)に先に調製した(9)及び(10)を添加し、均一に溶解させる。
4.その後、(11)〜(14)の成分を添加し、十分に撹拌した後、適当な容器に充填する。
【0057】
尚、上記実施例中で用いられた香料は、下記香料処方のものである。
【表2】
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したごとく、本発明の化粧料は、(A)炭及び(B)代謝促進作用を有する成分より選択される1種又は2種以上を併用することで、汚れ落ちに優れ、使用時の刺激感を緩和し、サッパリとした使い心地に関わらず、使用後のしっとり感が得られる洗浄料やパック料等の化粧料を提供する。また泡を発生する製剤については、泡立ちが良くなるにも関わらず、すすぎ時の泡切れが良好になる。
Claims (3)
- (A)炭、及び(B)代謝促進作用を有する成分より選択される1種又は2種以上を含有し、且つ(B)代謝促進作用を有する成分が、セイヨウトチノキ抽出物、アルニカ抽出物、カエデ抽出物、ニンジン抽出物、ビワ葉抽出物、及びブドウ葉抽出物からなる群より選択される1種又は2種以上であることを特徴とする化粧料。
- 更に(C)海泥を含有することを特徴とする請求項1記載の化粧料。
- 化粧料が、洗浄料、又はパック料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧料。
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