JP3838895B2 - 管路更生用シートの位置決め方法 - Google Patents

管路更生用シートの位置決め方法

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中に埋設された既設管を更生管によってライニングする更生作業において、特に本管における取付管口の周囲に止水部材その他の管路更生用シートを貼着する際の位置決め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、地中に埋設されている下水用等の既設管路が老朽化した場合には、この管路内面を樹脂製の更生管によりライニングして管路を補強することが行われている。特に既設管の本管に取付管(枝管)が接続されている場合、この両者の接続部分では地盤変動などの影響により老朽化が進んでいることが多く、この接続部分から湧水や雨水等の土中水が本管内に流入し、本管内の水量が許容水量以上に達してしまうおそれがある。つまり図6中に矢印で示すように、本管1と取付管2との間に生じた僅かな隙間から土中水wが本管1の内部に流入することになる。
【0003】
このような漏水箇所を補修するため、本出願人は、塩化ビニルや高密度ポリエチレン等の熱可塑性樹脂製からなる更生管を既設管路内に挿入し、これを加熱および加圧して膨張させ、既設管路内面に密着させることにより、既設管路内面を更生する技術を実用化している。かかる更生作業を実施するにあたり、特に本管と取付管との接続部分においては、例えば図7に示すように、取付管2内に挿入した更生管3を取付管2内で拡径させた後、本管1内に更生管3の先端部を突出させるようにして切除し、その切除端を本管1側から加熱しつつ押し拡げて本管1の内面に沿うように賦形することにより、更生管3の先端部に鍔状のフランジ31を成形する方法が有効である。
【0004】
本明細書においては、本管1に接続された取付管2の管端を「取付管口12」というが、こうして更生管3と一体に形成されたフランジ31で取付管口12を被覆することにより、この取付管口12の周辺から土中水wが流入するのを阻止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような更生作業においては、本管1における取付管口12の周囲と、更生管3の先端部に形成されるフランジ31の外面との間に、水密性の高い止水部材4を介在させて万全の止水を図ることが望ましい。かかる止水部材4には、例えばブチルゴム等の合成ゴム材料をシート状に形成したものが好適である。
【0006】
しかしながら、このような粘着性の止水部材4を、作業員が進入できないような細径の管路において、精度良く取付管口12の周囲に貼着することは容易ではない。また、取付管2が本管1に対して直上からではなく斜め上から接続されているような場合もあり、このような場合は止水部材4の位置決めがさらに困難になる。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、前記のような止水部材、あるいはこれに類する適宜のシート状部材(本明細書においては、これらを総称して「管路更生用シート」という。)を、本管における取付管口の周囲に精度良く貼着することのできる位置決め方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の管路更生用シートの位置決め方法は、取付管口と略同径の開口部が予め形成されてなる管路更生用シートを、適度な湾曲弾性を有する押圧板の表面に載置し、この押圧板を、本管内を移動可能な台車上に保持して本管内に搬入し、取付管口近傍にて前記台車を静止させた後、前記押圧板を本管における取付管口の周囲に向けて押圧することにより、管路更生用シートを取付管口の周囲に貼着する管路更生用シートの貼着作業において、押圧板の中央付近に取付管口と略同径の窓孔を形成し、管路更生用シートを押圧板上に載置するに際して管路更生用シートの開口部と前記窓孔とを一致させるとともに、押圧板の
裏面側には、押圧板の窓孔および管路更生用シートの開口部から突出して本管の内面に接触するスプリングセンサを、取付管口の開口面積よりも狭い範囲内に複数本、略平行に設け、これらのスプリングセンサで取付管口の位置を探りながら、押圧板が取付管口に正対するように台車を誘導することを特徴とする。
【0011】
この発明は、押圧板の中央付近に形成した窓孔と押圧板上に保持した管路更生用シートの開口部を通じて突出するスプリングセンサにより、取付管口の位置を探りながら台車を誘導するように構成されているので、取付管口の位置をその正面から把握することができ、管路更生用シートの開口部が取付管口に一致するように、精度よく台車を位置決めすることが可能になる。加えて、前記スプリングセンサが、取付管口の開口面積よりも狭い範囲内に複数本、略平行に設けられているので、これら複数本のスプリングセンサによって取付管口の位置をさらに正確に検知することができ、管路更生用シートの開口部と取付管口とを、精度よく一致させることができる。
【0012】
この発明におけるスプリングセンサは、湾曲自在または揺動自在に保持されたセンサピンと、このセンサピンの姿勢を検知する接触式スイッチとを備え、センサピンが本管の内面に接触して湾曲または傾倒した状態から、センサピンが取付管口に進入して直立した状態になると、前記接触式スイッチが電気的信号の変化によって前記状態変化を報知するように形成することができる。かかる構成により、スプリングセンサを経済的な構造で実現することができるとともに、信頼性の高い位置決め作業を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
<管路更生用シート>
まず、本発明に利用される管路更生用シートの一例として、図7に示したような取付管口12周辺の止水作業に用いられる止水部材を図1に示す。
【0016】
例示した止水部材4は、適度の伸縮性を有する布状または多孔質状のシート状体41を芯材とし、その片面または両面に合成ゴム系の粘着材42を主材としてほぼ均一の厚さで付着させたものである。芯材としては、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)繊維からなる不織布をはじめとして、ポリエチレンやポリプロピレンその他の合成樹脂からなるシート状体41、合成樹脂フィルムに多数の孔を形成したものなどを利用することができる。また、合成ゴム系の粘着材42としては、ブチルゴムをはじめとして、ポリイソブチレン、スチレン・ブタジエンゴム、ポリクロロプレン(ネオプレン)ゴム、ニトリルゴムなどの合成ゴムを粘度の高い溶液状にしたものを利用することができる。これらの合成ゴムは耐蝕性、展延性、接着性等に優れるが、溶液状にするとそれ自体での形状保持力が低下して自重で垂れ落ちたりたるんだりしてしまうので、合成ゴムを芯材に付着させることによりシート状の形状を保持しやすくしている。
【0017】
この止水部材4は、取付管口12周辺を環状に止水するため外形が円形に形成されており、その中央には取付管2の内径とほぼ等しい大きさの開口部43が形成されている。止水部材4の外形は特に円形に限定されるものではないが、矩形その他の多角形状よりは、円形や楕円形、あるいは角丸状のほうが、貼着後に剥がれにくいので好ましい。
【0018】
<貼着装置>
前記のような止水部材4を本管1内に搬入して取付管口12に貼着するための貼着装置の実施の形態を図2〜図3に示す。
【0019】
この貼着装置5は、止水部材4を保持するための押圧板51が、本管1内を移動しうる台車52上に設けられた昇降支持手段および角度調節手段を介して、台車52に対し昇降自在に、かつ、その昇降方向を本管1の内周方向に沿って傾倒させうるように保持されたものである。
【0020】
台車52は、底部が本管1の内面に沿うように形成されている。底部の四隅近傍には、本管1の内面上を滑りやすい樹脂または金属等の素材からなる略半球状の脚部53が取り付けられている。この台車52は、ワイヤ等による牽引誘導で、あるいは適宜の自走手段を介して本管1内を移動し、取付管口12の近傍に配置される。
【0021】
台車52の前後には一対の支持部材54が相対して立設されている。前後の支持部材54の上部には、前後の軸心を一致させるようにして軸部材55および軸受部材56が取り付けられており、これらによって台車52の進行方向と平行な回転軸が形成されている。この回転軸には、基台部57が吊持状態で取り付けられている。基台部57は、前後の軸部材55にそれぞれ相対して取り付けられた揺動材58と、前後の揺動材58を連結する左右一対の連結ロッド59により形成され、前記回転軸を中心にして進行方向に対し左右に傾倒しうるように保持されている。また、台車52の前後いずれかの一端には、基台部57の傾倒角を変化させるためのモータ60が取り付けられ、このモータ60の駆動軸が一方の軸部材55に結合されている。このモータ60は、本管1の外部から人為的に制御される。これら前後の支持部材54と、基台部57およびモータ60によって、角度調節手段が構成されている。
【0022】
基台部57の前後には、パンタグラフ式のレジートング61がそれぞれ取り付けられている。レジートング61は、電車のパンタグラフや伸縮式のマジックハンド等に従来から利用されている機構で、菱形状に交叉してヒンジ連結された複数本のリンクアーム62を有し、対をなす基端部63の間隔を拡縮するとリンクアーム62の交叉角が変化して全体の長さが伸縮する。この貼着装置5に用いられるレジートング61は、伸長方向を上向きにして、基台部57の前後にそれぞれ左右で対をなすように設けられている。各基端部63は、基台部57の幅方向に細長い基端連結部材64を介して左右一体に連結されている。各基端連結部材64は、左右一対の連結ロッド挿通孔65を有し、これらの連結ロッド挿通孔65に基台部57を形成する左右の連結ロッド59がそれぞれ挿通されいる。
【0023】
さらに、基端連結部材64の幅方向中央部には雌ネジ孔67が形成されて、この雌ネジ孔67には、基台部57の幅方向中央に設けられたガイドボルト68が螺合している。ガイドボルト68は、基台部57を形成する前後の揺動材58間に配置されて、ギヤ69,70を介し、基台部57のほぼ中央に載置されたモータ71の駆動力を受けて回転するようになっている。また、ガイドボルト68の両端近傍には。基端連結部材64に形成された雌ネジに対応する雄ネジがそれぞれ形成されている。これら雌ネジおよび雄ネジは、対をなす基端部63についてそれぞれ左ネジ72および右ネジ73になっている。そのため、ガイドボルとが回転すると、これに螺合した基端連結部材64は、各レジートング61の基端部63の間隔を拡縮するようにして互いに反対方向に移動する。これらレジートング61、基端連結部材64、ガイドボルト68およびモータ71によって、昇降支持手段が形成されている。
【0024】
レジートング61の上端部には、左右のレジートング61を覆うように形成されたカバー部材74が取り付けられている。カバー部材74の側面には、台車52の進行方向に対し左右斜め上方に向かって突き出した押圧板支持アーム75が取り付けられている。押圧板支持アーム75の両端は、カバー部材74の側面および押圧板51の裏面四隅近傍にそれぞれヒンジ連結されている。
【0025】
押圧板51は、適度な湾曲弾性を有する金属板または樹脂板により形成され、表面側を凸として湾曲するように賦形されている。押圧板51の表面には、止水部材4を構成する合成ゴム系の粘着材42を離着自在に保持しうるような離型処理が施されている。押圧板51の中央近傍には、取付管口12の径とほぼ同径の窓孔76が形成されている。そして、止水部材4が、その中央に形成された開口部43をこの窓孔76と一致させるようにして押圧板51上に載置される。
【0026】
また、押圧板51の窓孔76に臨む押圧板51の裏面側(この例ではモータ71の上部)には、位置決め用のカメラ77が取り付けられている。このカメラ77は、止水部材4に形成された開口部43と押圧板51に形成された窓孔76を通じて本管1の上部内面を撮像し、その撮像データを図示しないケーブルを介して外部のモニタ装置に伝送するようになっている。作業者は、このカメラ77の撮像データを確認しながら、押圧板51の窓孔76が取付管口12に正対するように台車52の位置を調節し、さらにモータ60を操作して押圧板51の昇降方向を調節することができる。
【0027】
さらにこの止水部材4の貼着装置5には、押圧板51を本管1の内面に押圧する際に台車52を固定する姿勢固定手段が設けられている。この姿勢拘束手段は、本管1に接続された取付管2が本管1の直上ではなく斜め上方に開口している場合、押圧板51を本管1に対して斜め上方に押圧する際の反力によって台車52が本管1内で傾斜しようとするのを防止するために設けられている。
【0028】
姿勢拘束手段は、台車52の前後に立設された伸縮部材78により形成されている。伸縮部材78は、例えば空気圧、ガス圧、油圧等の流体圧により伸縮するシリンダピストン機構を利用したもので、台車52の前後各部において2本ずつの伸縮部材78が左右に対をなすように設けられている。伸縮部材78のシリンダ部分79は台車52に不動状態で固定され、ピストンロッド部80がシリンダ部分79から上下方向に出没するようになっている。ピストンロッド部80の上端には、左右で対をなすピストンロッド部80を一体に連結するようにして、突当部材81が取り付けられている。突当部材81の表面は、本管1の内面との間に適度な摩擦力を発揮するように形成されている。
【0029】
<貼着作業>
この貼着装置5を用いた止水部材4の貼着作業は以下のようにして実施される。まず、貼着装置5の押圧板51上に止水部材4を載置する。このとき、止水部材4の中央に形成された開口部43と、押圧板51の窓孔76とを一致させておく。開口部43と窓孔76の径が多少異なる場合には、互いの中心を一致させる。そして、この貼着装置5を本管1内に進入させる。
【0030】
なお、止水部材4が貼着される本管2の内面は漏水や汚泥等によって濡れていることが多いが、ブチルゴム等の合成ゴム系粘着材42は表面が水に濡れると粘着力が低下するので、止水部材4の表面には予め水硬化性樹脂を塗布しておくのが好ましい。
【0031】
作業者は、位置決め用のカメラ77により取付管口12の位置を確認しながら、台車52を本管1内で移動させ、カメラ77が取付管口12に正対する位置で台車52を静止させる。取付管口12が本管1に対して斜め上方に開口している場合は、角度調節手段を構成するモータ60を駆動させて、基台部57の傾倒角を調節する。
【0032】
こうして台車52が適正な位置に位置決めされたならば、伸縮部材78を伸長させて突当部材81を本管1の内面に突き当て、突っ張り状態で台車52の姿勢を固定する。
【0033】
続いて、昇降支持手段を構成するモータ71を駆動させ、押圧板51を取付管口12に向けて上昇させる。押圧板支持アーム75によって四隅近傍を保持された押圧板51の通常時における湾曲半径は、図3(b)に示すように、本管1の内法半径よりも小さくなるように設定されている。そして、前記昇降支持手段が作動してカバー部材74が上昇すると、カバー部材74は、押圧板支持アーム75を介して押圧板51を本管1の内面に押し付ける。すると、押圧板51は、まずその中央近傍から本管1の内面に当接する。カバー部材74がさらに上昇すると、本管1内面からの反力を受けた押圧板支持アーム75が互いの角度を水平に近づけるように回動して、押圧板51の曲率半径を拡大する。こうして押圧板51は、中央近傍から両側縁部にかけて徐々に本管1の内面に押し当てられ、図3(a)に示すように、止水部材4を本管1の内面に貼着する。
【0034】
止水部材4が全面にわたって本管1に貼着されたならば、昇降支持手段を構成するモータ71を反対に駆動させ、押圧板51を取付管口12から離反させる。離反時には、カバー部材74の下降とともに押圧板51が自身の弾性により曲率管径を縮小させながら、両側縁部から中央近傍にかけて徐々に本管1から離脱する。このような押圧板51の昇降動作によって、粘着性のあるシート状の止水部材4を、本管1との間に気泡が残らないようにして精度良く本管1に貼着することができる。
【0035】
<貼着装置の他の位置決め方法>
前記した貼着装置5においては、台車52の位置決め手段としてカメラ77を採用したが、このカメラ77に替えてスプリングセンサを採用した貼着装置5Bを図4〜図5に示す。
【0036】
この貼着装置5Bでは、押圧板51の窓孔76に臨む押圧板51の裏面側(この例ではモータ71の上部)に、スプリングセンサ82が取り付けられている。このスプリングセンサ82は、押圧板51の窓孔76を経由して上方に突出するセンサピン83と、このセンサピン83の姿勢を検知する接触式スイッチ84とを備えている。センサピン83は、例えば曲げ弾性を有する棒状材からなり、外力が作用しなければ直立し、外力が作用すればその方向に湾曲または傾倒しうるように保持されている。センサピン83の長さは、貼着装置5Bを本管1内に進入させた状態で常時、先端が本管1の内面に接触しうるように設定されている。そして、押圧板51の窓孔76が取付管口12に正対する位置まで移動すると、センサピン82の先端が取付管口12に進入して直立する。
【0037】
接触式スイッチ84は、センサピン82が本管1の内面に接触して湾曲または傾倒した状態にあるか、センサピン82が取付管口12に進入して直立した状態にあるかを判別しうるように設けられ、前記の状態変化を電気的信号の変化によって外部に報知するようになっている。作業者は、この接触式スイッチ84から報知される信号を確認しながら台車52を移動させ、センサピン83で取付管口12の位置を探り、押圧板51の窓孔76が取付管口12に正対するように台車52を位置決めすることができる。
【0038】
このようなスプリングセンサ82を用いる場合の位置決め精度を高めるには、以下のような構成が有効である。
【0039】
まず、本管1の管軸方向(貼着装置5の進行方向)については、センサピン83が直立した状態に対するセンサピン83が本管1に接触した状態での先端の変位(図4中の符号x)が、取付管口12の内径の1/2にほぼ等しくなるように、センサピン83の長さを設定する。すると、センサピン83の基部が取付管2の管軸位置にきたときに、ちょうどセンサピン83の先端が取付管口12に進入して直立する。これにより、本管1の管軸方向について、取付管口12の中心近傍を精度よく検出することができる。
【0040】
また、本管1の径方向(本管1の管軸に直交する方向)については、図5に示すように、押圧板51の窓孔76から突出するセンサピン82を複数本(この例では3本)にして、それら複数本のセンサピン82を本管1の径方向に沿って配置する。これらのセンサピン82は、取付管口12の開口面積よりもやや狭い範囲内に、互いに平行に配置されるようにする。そして、各センサピン82毎に設けた接触式スイッチ84によって、各センサピン83の姿勢を個々に検出する。このような構成によれば、全てのセンサピン83が取付管口12内に進入するように台車52および角度調節手段を操作することにより、押圧板51の窓孔76を取付管口12にほぼ正対させることができる。
【0041】
このような位置決め方法によって押圧板51の窓孔76を取付管口12に正対させることにより、押圧板51上に保持された止水部材4を、その開口部43が取付管口12に一致するようにして、精度よく本管1の内面に貼着することができる。
【0042】
なお、以上の説明では取付管口12の周囲に粘着性の止水部材4を貼着する際の位置決め方法を例示したが、本発明は、かかる止水部材4だけでなく、これに類する他の管路更生用シートを貼着する場合でも適用可能である。
【0043】
また、本発明の実施にあたって使用される貼着装置は、管路更生用シートを保持する押圧板を備え、その押圧板の中央付近に取付管口と略同径の窓孔が形成されたものであれば、その支持構造や台車等の構造について特に前記実施の形態に限定されるものではない。
【0044】
【発明の効果】
本発明の管路更生用シートの位置決め方法は、管路更生用シートを保持する押圧板の中央付近に取付管口と略同径の窓孔を形成し、さらに管路更生用シートにも予め開口部を形成してこの開口部を押圧板の窓孔に一致させるとともに、それら窓孔および開口部を通じて、位置決め用のカメラまたはスプリングセンサにより取付管口の位置を確認するように構成されているので、取付管口に対して斜め方向からではなく正面中央から取付管口の位置を把握することができる。したがって、管路更生用シートの開口部が取付管口に正確に一致するように、台車を精度よく誘導して位置決めすることができる。
【0045】
かかる位置決め方法を用いて管路更生用シートを本管に貼着することにより、既設管路の更生作業や止水作業における作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に利用される管路更生用シートの一例として、止水部材の構成を示した一部破断斜視図である。
【図2】本発明に利用される貼着装置の管軸方向の断面構成を示す説明図である。
【図3】図2に示した貼着装置の幅方向の断面構成を示す説明図であり、(a)は押圧板が上昇した状態、(b)は押圧板が下降した状態をそれぞれ示す。
【図4】本発明に利用される他の貼着装置の管軸方向の断面構成を示す説明図である。
【図5】図4に示した貼着装置の幅方向の断面構成を示す説明図であり、押圧板が下降した状態を示す。
【図6】既設管への土中水流入を説明する断面図である。
【図7】既設管路における本管と取付管との接続部分を更生する作業の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 本管
12 取付管口
2 取付管
4 止水部材(管路更生用シート)
43 開口部
51 押圧板
52 台車
76 窓孔
77 カメラ
82 スプリングセンサ
83 センサピン
84 接触式スイッチ

Claims (2)

  1. 取付管口と略同径の開口部が予め形成されてなる管路更生用シートを、適度な湾曲弾性を有する押圧板の表面に載置し、この押圧板を、本管内を移動可能な台車上に保持して本管内に搬入し、取付管口近傍にて前記台車を静止させた後、前記押圧板を本管における取付管口の周囲に向けて押圧することにより、管路更生用シートを取付管口の周囲に貼着する管路更生用シートの貼着作業において、
    押圧板の中央付近に取付管口と略同径の窓孔を形成し、管路更生用シートを押圧板上に載置するに際して管路更生用シートの開口部と前記窓孔とを一致させるとともに、押圧板の裏面側には、押圧板の窓孔および管路更生用シートの開口部から突出して本管の内面に接触するスプリングセンサを、取付管口の開口面積よりも狭い範囲内に複数本、略平行に設け、これらのスプリングセンサで取付管口の位置を探りながら、押圧板が取付管口に正対するように台車を誘導することを特徴とする管路更生用シートの位置決め方法。
  2. スプリングセンサは、湾曲自在または揺動自在に保持されたセンサピンと、このセンサピンの姿勢を検知する接触式スイッチとを備え、センサピンが本管の内面に接触して湾曲または傾倒した状態から、センサピンが取付管口に進入して直立した状態になると、前記接触式スイッチが電気的信号の変化によって前記状態変化を報知するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の管路更生用シートの位置決め方法。
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