JP3836618B2 - 積層材の曲げ加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層材の曲げ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、曲げ半径が小さい場合は、特開平3−222715号公報のように、アラミッドを基材とした芯材を用いたハニカムパネルを、曲部形成用治具に載せて曲げて固定し、曲げ部を加熱し、そして冷却して仕上げる。
【0003】
なお、板を曲げる方法として、特開平9―295050号公報に示すものは、曲面を有する治具とウイングで挟んで、板を曲げている。特開平9−201624号公報に示すものは、一端を固定した板を固定ロールと移動ロールで挟んで、移動ロールを移動させて曲げている。
【0004】
また、積層板の折り曲げとして、特開昭57−205661号公報は、金属板に断熱材を貼着し、折り曲げ部の断熱材をV状にカットし、その後、第2の金属板を断熱材の貼着し、前記Vカット部を折り曲げている。
【0005】
実公平2−8567号公報は、サンドイッチパネルを一方の表面板からV状にカットし、折り曲げている。最後に、V状にカットした表面板にL状の接合材を固定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平3−222715号公報の方法はアラミッドを基材とした芯材を用いる必要がある。
【0007】
本発明の目的は、比較的厚さが厚く、小さな半径の曲面を有する積層材を製作する加工装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的は、芯材の両面に、第1の面板と、第2の面板とを積層し、かつ、これらを接着してなる積層材であって、前記積層材は、幅方向の一端側から他端側へ、第1の直線部、円弧状の曲面に形成された曲面部、第2の直線部、第3の直線部を構成しており、前記第2の直線部と第3の直線部は、前記第2の直線部と第3の直線部の間を折り曲げ中心として折り曲げられて屈曲曲げ部を構成しており、前記曲面部の曲げ方向と前記屈曲曲げ部の折り曲げ方向は逆方向となっており、前記曲面部の内側に位置する第1の面板を曲げた後、芯材と第2の面板を曲げ加工して3者の接着を行う積層材の曲げ加工装置であって、前記積層材の第2の直線部を載置する固定架台と、前記固定架台に対して、積層材の幅方向に隣接して配設され、前記積層材の曲面部の第1の面板と実質的に同一半径の円弧状の曲面を備え、かつ、該曲面の幅方向の両側にそれぞれ架台を備えており、前記積層材の曲面部の曲げ中心に一致させて回転中心を配置した曲げ治具と、前記曲げ治具に対向して配置され、前記曲げ治具の回転中心に実質的に一致した回転中心を有し、前記積層材の曲面部の第2の面板に接触する曲げローラと、前記固定架台に対して、積層材の幅方向であって、前記曲げ治具の反対側に隣接して配置され、前記屈曲曲げを行う曲げ架台と、前記固定架台および曲げ架台に対向する位置に配置される切削装置と、からなり、前記固定架台は、前記第1の面板を吸着する吸着手段を備えており、前記曲げ治具の各架台は、前記第1の面板を吸着する吸着手段を備えており、前記曲げ治具は、一方の架台が第1の面板に接する位置から他方の架台が第1の面板に接する位置まで回転可能であって、前記曲げ治具の回転前には、曲げ治具の前記固定架台から遠い方の架台が前記固定架台と実質的に水平な載置面を構成し、前記曲げ治具の回転後には、曲げ治具の前記固定架台に近い方の架台が前記固定架台と実質的に水平な載置面を構成し、前記曲げ治具の前記固定架台から遠い方の架台によって第1の面板を吸着した状態で曲げ治具を前記固定架台に近い方の架台が固定架台に水平となる位置まで回転させることにより該第1の面板の曲げ加工を行い、前記曲げローラは、第2の面板に接触して回転することにより前記曲げ治具の曲面に沿って芯材と第2の面板の曲げ加工を行い、該切削装置は、固定架台と曲げ架台に載置された積層材の屈曲曲げ位置に、第1の面板を残してV字状の切削加工を行い、前記曲げ架台は、切削加工が行われたV字状カット部の第1の面板を中心に前記第3の直線部を切削装置側へ折り曲げる折り曲げ加工を行う曲げ加工装置、を提供することによって達成できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図1から図16により説明する。
【0010】
この実施例の曲面積層材は、例えば、鉄道車両の内装材として使用される。図13から図16において、鉄道車両の車体160の窓163の上部から天井部162までの内装材を本実施例の曲面積層材170で構成している。曲面積層材170は、下端側から、直線部171、曲面部172、直線部173、直線部174からなる。直線部173と直線部174の間で概略90度に折り曲げられている。積層材170の上下端部にはブラケット176、177が有り、ねじで車体160に取り付けてある。ブラケット176、176は積層材170の端部にリベット等で固定している。166は天井部の内装部材である。
【0011】
積層材170は車体160の長手方向に沿って複数設置している。積層材170と170との継手には黒色系のスポンジ状の緩衝材168を配置している。緩衝材は面板181、182、芯材183からなる空間に配置される。
【0012】
積層材170は、2枚の面板181(第1の面板)、182(第2の面板)と、両者に接着した芯材183と、芯材183のセル内に充填した発泡材184と、車内側の面板181(内面側の面板という。)に接着した内装材185からなる。
【0013】
芯材183は紙製であり、一筆書きのように円弧状に曲げたリボンを積層したものである。図16において、○印の個所は接着剤で接続している。△印の個所は接着していない。セル内には発泡材184を充填している。後述する積層材170の曲げ方向は図16おいて左右方向である。
【0014】
内装材185は塩化ビニール製の化粧シートであり、面板181に貼り付けてある。内装材185は紙または布または樹脂系の材料を使用できる。面板181、182は金属板、例えば、アルミニウム合金の板である。ブラケット176は曲げ加工の後、取り付ける。
【0015】
積層材170の製作手順を説明すると、まず、材料すなわち素材の積層材を製作する。
【0016】
まず、芯材183のセル内に、発泡樹脂または弾性発泡樹脂等を注入し、発泡させる。
【0017】
次に、面板182の上に接着剤を介して芯材183(前記によって樹脂を発泡させている。)を載せ、次に、面板181の一端側に接着剤を塗布して前記芯材183に重ね、三者を接着する。面板182の全面に接着剤が塗布されている。面板181に接着剤を塗布する範囲は、直線部173、174の範囲のみである。曲線部172および直線部171の面板181は芯材183に接着しない。面板181には内装材185を貼り付けている。
【0018】
面板181、182、芯材183の大きさを説明する。例えば、曲面部172の内面側の面板の曲げ半径:150mm、曲げ角度:約80度、芯材183の厚さ:39mmである。曲げ加工前の芯材183の大きさ(幅×長さ):1.2m×2.95m、曲げ加工前の面板182の大きさ(幅×長さ):1.2m×3.0m、曲げ加工前の面板181の大きさ(幅×長さ):1.15m×3.0mである。前記幅は積層材170の曲げ方向である。面板181の曲げ方向の長さは面板182、芯材183の長さよりも短い。面板181、182は、アルミニウム合金製であり、板厚は0.5mmである。
【0019】
直線部174側の端部の面板181、182、芯材183の端面は実質的に同一位置にある。他端側(直線部171側)の端部の面板182、芯材の端面は実質的に同一位置にある。前記他端側の面板181の端部は芯材183の端部よりも後退している。後述の曲げ加工を行なったとき、面板181の前記他端は芯材183、面板182の端部と実質的に同一位置になる。つまり、面板181の端面の位置は、曲げ加工による芯材183の見かけ上の縮み代を考慮して、面板182の端面よりも内側にある。また、面板181の前記他端を芯材183の端部よりも突出させる必要がある場合は、これを考慮して面板181の長さを定める。
【0020】
面板181、182の幅は芯材183の幅よりも大きい。面板181、182の中央に芯材183が位置する。
【0021】
以下、曲げ加工方法を図1から図7によって説明する。図1において、内装材185(面板で言えば、面板181である。)を下方にして積層材170を曲げ加工装置に載せる。曲げ治具20の架台21、固定架台30、屈曲曲げ用の架台40に積層材170を載せる。この時、架台21、30、40のそれぞれの上面は水平な直線状に位置している。架台21は積層材170の直線部171の端部(ブラケット176の取り付け側)を支持している。架台30、40は直線部173、174を支えている。
【0022】
架台21、30、40のそれぞれは積層材170が接する面に真空吸着パッドを積層材170の幅方向に沿って所定間隔で設置している。
【0023】
次に、曲げ装置50を下降させて、曲げローラ52、押さえローラ53を下降させ、芯材183がつぶれない程度に押さえる。ローラ52、53の長さは面板182の幅以上ある。
【0024】
次に、積層材170を所定位置に置いた後、架台21の吸着パッドによって内装材185(面板181)を下方に吸着する。
【0025】
次に、図2に示すように、積層材170の曲面部172の曲げ形状の中心を、回転中心として曲げ治具20を回転させて、内装材185(面板181)を曲げ治具20に巻き付ける。曲げ治具20の架台22が上を向き、内装板185に接するまで、曲げ治具20を回転させる。これによって、架台22は積層材170の直線部173に接する。架台22は架台30、40と同一平面になる。架台22は積層材170が接する面に真空吸着パットを設置している。
【0026】
このとき、押さえローラ53、曲げローラ52が積層板170に接しているので、芯材183、面板182が右側に転倒するのを防止している。
【0027】
曲げ治具20に内装材185を固定した後、曲げ治具20を回転させて内装材185(面板181を含む。)を巻き付けている(曲げている)ので、曲げ治具20の回転に伴って積層材170は回転方向(図2において右方向)に移動する。移動しやすいように、架台30、40にはローラを設け、積層材170を支持するとよい。
【0028】
次に、架台22に設置した吸着パッドで内装材185を下方に吸着する。また、架台30、40の吸着パッドによって内装材185を下方に吸着する。
【0029】
架台22、30、40で内装材185(積層材170)を下方に引っ張っているので、積層板170が右側にずれることはない。
【0030】
架台22が内装材185を吸着したとき、架台30、40は直線部173、174にそれぞれ位置する。架台30と架台40との間が積層板170の折り曲げ部である。
【0031】
架台21と架台22との間の内装材185が接した曲げ治具20の曲面23は積層板170の曲面部172の半径と同一半径である。曲面23は積層材170の幅方向に沿って連続してある。
【0032】
次に、図3に示すように、面板181の芯材183側の面に塗布装置のノズル61によって接着剤を塗布する。これはノズル61を面板181に向けて、積層材170の一端側から他端側に移動させることによって行う。
【0033】
次に、図4に示すように、曲げローラ52と押さえローラ53を曲げ治具20の回転中心を中心として回転させる。ローラ52、53の回転量は曲げ治具20の回転量、すなわち曲面部172の角度と同一である。これによって、芯材183(面板182)は面板181に巻き付けられ、芯材183は面板181に接着される。
【0034】
押さえローラ53は曲げローラ52で巻き付けた部材(芯材183、面板182)が面板181や曲げ治具20から離れるのを防止するためにある。押さえローラ53はシリンダ装置54またはばねで弾性支持されている。これによって、図4のように回転させても押さえローラ53は常に面板182に接する。なお、曲げ治具20の回転軸を通る垂直線上に曲げローラ52の回転軸がある。押さえローラ53はこれよりも左側にある。
【0035】
次に、曲げローラ52が曲面部172の終了点まで回転すると、その先端側の押さえパッド55を突出させて直線部171の面板182(芯材183)を曲げ治具20に押さえる。直線部171の積層材170は架台21に押さえられる。この状態で、接着剤が硬化完了するまで保持する。曲げローラ52、押さえローラ53、および押さえパッド55は1つの回転装置に設置している。押さえパッド55の長さは積層材170の幅以上ある。
押さえパッド55はシリンダ装置56によって突出させる。
【0036】
これによれば、面板181に芯材183を介して面板182を巻き付けるので、芯材183およびセル内の発泡剤184の面板181側は円周方向に圧縮され、潰される。芯材183は曲げ方向に向いた部材(曲げ方向に対して斜め方向の部材を含む。)が曲げ方向に潰される。これによって曲げ加工時の内外の円周差は吸収される。
【0037】
このとき、芯材183は厚さ方向には潰されないので、強度低下は生じない。また、これによれば、面板181と芯材183との間に隙間を生じたり、片当たりを生じることがないものである。
【0038】
実験によれば、面板181、182、芯材183の材料は前記のとおり、セルサイズ:14mm、芯材183の厚さ:39mmにおいて、芯材183に座屈、面板182側の芯材183に破断等による品質低下を生じない条件で、内周側の曲げ半径が芯材の厚さの近傍程度まで曲げ可能である。このように小半径の曲げ加工が可能である。したがって、比較的小さな曲げ半径で積層材170を曲げることができるものである。
【0039】
次に、図5に示すように、切削装置70の丸のこ71で積層材170をVカットする。Vカットの位置は屈曲曲げの位置である。丸のこ71は面板181を残して面板182と芯材183を切削する。丸のこ71は積層材170に対して傾斜させている。Vの一方の面を切削させた後、丸のこ71を回転させてVの他方の面を切削する。切削装置は折り曲げ線に沿って移動する。
【0040】
切削作業は、押さえパッド55で積層材170を押さえた後に行うことができる。
【0041】
次に、Vカットによって生じた端材を上方から手動によって取り除く。または、上方から端材を吸着パッドによって吸着して取り除く。または、積層材170の一端からプッシャーで端材を押して取り除く。
【0042】
次に、図6に示すように、Vカットにより生じた空間に塗布装置80で接着剤を塗布する。塗布装置80を積層材170の幅方向の一端から他端に移動させて塗布する。
【0043】
次に、図7に示すように、曲げ架台40をVカット部の頂点近傍を中心に所定の角度回転させて、積層材170を折り曲げる。この状態のまま、接着剤が硬化完了するまで保持する。
【0044】
次に、架台21、22、30、40の吸着を解除する。次に、架台40を水平状態に戻
す。また、積層材170から曲げ装置50を離す。
【0045】
次に、曲げ加工された積層材170を曲げ加工装置から取出す。
【0046】
最後に、曲げ装置50を元の位置に回転させる。
【0047】
この積層材170のブラケット176、177を取り付ける。
【0048】
上記の曲げ加工方法において、内装材185は曲げ加工後接着することができる。面板181の端部を芯材183側に折り返しておく必要がある場合は、面板181を芯材183に接着する前に端部を折り返しておく。
【0049】
曲げ加工前に非曲げ加工部分の2つの面板と芯材が接着されているが、接着されている必要はない。例えば、内側の面板を曲げた後、接着剤を塗布し、次に、外側の面板を有する芯材の一端を内側の面板に重ね、他端を曲げる。
【0050】
内装材185としてメラミン樹脂製を用いる場合は、架台40で曲げ加工すると、曲げ部に割れを生じやすい。この場合は、曲げた後、面板181、182のそれぞれに曲げた板を接着する。
【0051】
芯材は他のタイプの芯材を用いることができる。
【0052】
次に、上記曲げ加工を行う曲げ加工装置について図8から図12によって説明する。図9は塗布装置60bを示していない。
【0053】
図8において、22a、30a、40aは吸着パッドである。
【0054】
曲げ治具20の軸20bに平行な軸20cがある。軸20cは軸20bの真下にある。軸20b、20cは軸方向に沿って所定間隔で連結部材20dで連結されている。連結部材20dに対して軸20b、20cは回転自在である。連結部材20dの近傍において、軸20bは曲げ治具20を支えている。軸20cの下方にはベッド20xがある。連結部材20dの下面は座20yを介してベッド20xに載っている。これによって、曲げ治具20が下方に曲るのを防止している。
【0055】
連結部材20dの上面側は曲げ治具20よりも軸20bの近く側にある。このため曲げ治具20の表面は平滑にできる。
【0056】
軸20b、20cの各端は4つの架台20f、20g、20h、20jによって支えられている。軸20bを回転させる駆動装置20eは架台20fに設置している。駆動装置20eは軸20cを回転させない。駆動装置20eは電動機を有する。
【0057】
曲げ装置50の曲げローラ52、押さえローラ53、押さえパッド55は桁50bに吊下げている。桁50bは昇降装置50cを介して桁50dから吊り下げられている。桁50dの左右端は軸20bの各端にアーム50e、50eによって支えられている。
【0058】
桁50bの左右端はアーム50e、50eの内側の面に設けたガイドレールに接触している。これによって、桁50b、50dが回転しようとても曲げローラ52等の位置が軸20bからいつも所定距離に位置するようにしている。
【0059】
アーム50eは軸20bに回転自在に支持されている。軸20bの他端側の架台20にはアーム50eを回転させる駆動装置50gを設置している。駆動装置50gは電動機を有する。駆動装置50gの出力はギア50h、50j、軸20c、ギア50k、50mを介して、右側のアーム50eに伝達する。ギア50j、50kは軸20cに固定している。これによって軸20cは回転する。また、左端側の軸20cに設けたギア50nは軸20bの左端側のギア50pを回転させる。これによって左端のアーム50eも回転する。
ギア50nは軸20cに固定している。
【0060】
左側のアーム50eの軸20bの近傍には左右2つの脚がある。ギア50pはその隣の脚(一方の脚という。)に固定されている。ギア50pは軸20bに回転自在に支持されている。駆動装置20e側の脚(他方の脚という。)は軸20bに回転自在に支持されている。これによって、アーム50eはギア50pの回転によって軸20bに対して回転する。
【0061】
右側のアーム50eの軸20bの近傍には左右2つの脚がある。ギア50h側のアーム50eの他方の脚は軸20bに回転自在に支持されている。ギア50hは軸20bの端部に回転自在に支持されている。ギア50hは駆動装置50gの出力軸に連結されている。軸20bの軸端はギア50h、駆動装置50gの出力軸、および駆動装置50gの本体を順次介して架台20jに支持されている。ギア50hと一方の脚とは固定されていない。
【0062】
ギア50m側の脚(他方側の脚という。)はギア50mに固定されている。ギア50mは軸20bに回転自在に支持されている。これによって、ギア50hの回転によって、ギア50j、50k、50mを介して、アーム50eは軸20bに対して回転する。
【0063】
これによって左右のアーム50e、50eは同期して回転する。また、駆動装置50gの回転の停止によって、アーム50eはその状態を保つ。
【0064】
曲げローラ52は桁50bの長手方向に沿って複数に分割されている。この分割位置において桁50bから吊り下げられている。
【0065】
押さえローラ53は桁50bの長手方向に沿って複数に分割されている。この分割位置においてシリンダ装置54を介して桁50bから吊り下げられている。シリンダ装置54のロッドの先端においてローラ53の軸を支持している。
【0066】
押さえパッド55は桁50bの長手方向に沿って複数箇所で、シリンダ装置56を介して桁50bから吊り下げられている。
【0067】
塗布装置60は架台20xのレール60dに載せられている。塗布装置60は曲げ治具20の幅方向の一端側から他端側に向けて移動する。
【0068】
切削装置70、塗布装置80はフレーム70bの上部に設置されている。フレーム70bはフレーム40dのレール70xに沿って曲げ治具20の幅方向の一端側から他端側に向けて移動する。フレーム70bは転倒しないようにレール70xに支持されている。
【0069】
塗布装置60、フレーム70bは積層材170の幅方向の端部に当たらないように後退できる。
【0070】
曲げ架台40の左右端には半円状のフランジ40bを設置している。このフランジ40bは架台20xに設置した架台40fに支持される。架台40fには複数個のローラ40g、40hを設置している。ローラ40gはフランジ40bの下面側を支える。ローラ40hはフランジ40bのガイドレール40cの上面に接触する。また、左右のフランジ40b、40bの間の架台40には所定間隔で下方に突出するフランジを設けている。このフランジの下面を、架台40fに設けたローラで支持している。これによって、フランジ40b、架台40は架台40fから脱落しないで、一点を中心にして回転できる。
【0071】
左右のフランジ40bにはギア40dを設けている。ギア40dは架台40の回転角分あればよい。架台40fにはギア40dにかみ合うピニオンギア40jを設けている。ギア40jは架台40fに設けた軸40kで回転させられる。40mは軸40kの回転駆動装置である。
【0072】
架台30はフレーム40dに設置している。
曲げ治具20の架台20f、20g、20h、20iをフレーム40tに対して相対的に移動させ、両者の距離を変えるようにすれば、積層材の円弧曲げ部と屈曲曲げ部との距離を変えた積層材を製作できる。例えば、架台20f、20g、20h、20iをレールに沿って移動するようにする。曲げ治具20の半径が異なる場合は、これら架台20f、20g、20h、20iの高さを変えるようにする。
【0073】
本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の各請求項に記載の文言あるいは課題を解決するための手段の項に記載の文言に限定されず、当業者がそれから容易に置き換えられる範囲にもおよぶものである。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、円弧の内側の面板を曲げた後、芯材と外側の面板を曲げているので、厚さに対して小半径の積層板を容易に得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の曲げ加工装置に素材のパネルを装着した状態の縦断面図である。
【図2】 図1の次の状態の縦断面図である。
【図3】 図2の次の状態の縦断面図である。
【図4】 図3の次の状態の縦断面図である。
【図5】 図4の次の状態の縦断面図である。
【図6】 図5の次の状態の縦断面図である。
【図7】 図6の次の状態の縦断面図である。
【図8】 本発明の一実施例の曲げ加工装置の全体構成を示す斜視図である。
【図9】 図8の右側面図である。
【図10】 図9の左側面図である。
【図11】 図9の曲げ架台の支持部の縦断面図である。
【図12】 図11の右側面図である。
【図13】 本発明の積層材を備えた車両の縦断面図である。
【図14】 図13の積層材の縦断面図である。
【図15】 図13の積層材の継手部の断面図である。
【図16】 積層材の芯材の平面図である。
【符号の説明】
20:曲げ治具、21、22、30、40:架台、52:曲げローラ、53:押さえローラ、55:押さえパッド、61:接着剤の塗布ノズル、70:切削装置、71:丸のこ、80:接着剤の塗布装置、170:積層材、181、182:面板、183:芯材
Claims (1)
- 芯材の両面に、第1の面板と、第2の面板とを積層し、かつ、これらを接着してなる積層材であって、
前記積層材は、幅方向の一端側から他端側へ、第1の直線部、円弧状の曲面に形成された曲面部、第2の直線部、第3の直線部を構成しており、
前記第2の直線部と第3の直線部は、前記第2の直線部と第3の直線部の間を折り曲げ中心として折り曲げられて屈曲曲げ部を構成しており、
前記曲面部の曲げ方向と前記屈曲曲げ部の折り曲げ方向は逆方向となっており、
前記曲面部の内側に位置する第1の面板を曲げた後、芯材と第2の面板を曲げ加工して3者の接着を行う積層材の曲げ加工装置であって、
前記積層材の第2の直線部を載置する固定架台と、
前記固定架台に対して、積層材の幅方向に隣接して配設され、前記積層材の曲面部の第1の面板と実質的に同一半径の円弧状の曲面を備え、かつ、該曲面の幅方向の両側にそれぞれ架台を備えており、前記積層材の曲面部の曲げ中心に一致させて回転中心を配置した曲げ治具と、
前記曲げ治具に対向して配置され、前記曲げ治具の回転中心に実質的に一致した回転中心を有し、前記積層材の曲面部の第2の面板に接触する曲げローラと、
前記固定架台に対して、積層材の幅方向であって、前記曲げ治具の反対側に隣接して配置され、前記屈曲曲げを行う曲げ架台と、
前記固定架台および曲げ架台に対向する位置に配置される切削装置と、からなり、
前記固定架台は、前記第1の面板を吸着する吸着手段を備えており、
前記曲げ治具の各架台は、前記第1の面板を吸着する吸着手段を備えており、
前記曲げ治具は、一方の架台が第1の面板に接する位置から他方の架台が第1の面板に接する位置まで回転可能であって、前記曲げ治具の回転前には、曲げ治具の前記固定架台から遠い方の架台が前記固定架台と実質的に水平な載置面を構成し、前記曲げ治具の回転後には、曲げ治具の前記固定架台に近い方の架台が前記固定架台と実質的に水平な載置面を構成し、前記曲げ治具の前記固定架台から遠い方の架台によって第1の面板を吸着した状態で曲げ治具を前記固定架台に近い方の架台が固定架台に水平となる位置まで回転させることにより該第1の面板の曲げ加工を行い、
前記曲げローラは、第2の面板に接触して回転することにより前記曲げ治具の曲面に沿って芯材と第2の面板の曲げ加工を行い、
該切削装置は、固定架台と曲げ架台に載置された積層材の屈曲曲げ位置に、第1の面板を残してV字状の切削加工を行い、
前記曲げ架台は、切削加工が行われたV字状カット部の第1の面板を中心に前記第3の直線部を切削装置側へ折り曲げる折り曲げ加工を行う曲げ加工装置。
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