JP3834112B2 - 汚泥の造粒乾燥方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、し尿汚泥、下水汚泥、食品排水処理汚泥等各種汚泥の乾燥処理に関するものであり、特に汚泥の造粒乾燥方法に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
し尿処理場、下水処理場あるいは食品工場から排出される各種の汚泥は、ベルトプレスや遠心脱水機などで脱水処理したのち乾燥されており、このような乾燥機として回転胴型乾燥機が用いられている。この回転胴型乾燥機による具体的な乾燥方法は、例えば脱水処理された水分85%W.B.程度の脱水汚泥を、機内に投入し撹拌しながら600〜800℃程度の熱風で目標水分値まで乾燥するものである。
【0003】
上述したような回転胴型乾燥機による乾燥方法には、次のような問題点がある。すなわち、回転胴型乾燥機により乾燥された汚泥は、粒度分布が広く粒径が不揃いであり、また100μm以下の粒子いわゆる微粉が多く含まれることである。微粉の混在は乾燥汚泥の取り扱いの際に発塵し、作業環境悪化や環境汚染の原因となる。また粒径の不揃いは、乾燥汚泥肥料として機械撒きしたり化成品肥料と混合して使用するときなどに不都合である。
【0004】
【発明が解決すべき課題】
本願発明の解決すべき課題は、微粉の発生が少なく粒径の揃った汚泥の造粒乾燥方法を提供することであり、回転胴型乾燥機による汚泥の発塵は、竪型撹拌混合乾燥機において脱水汚泥で被覆造粒しつつ仕上げ乾燥することにより低減が可能であり、さらに汚泥の整粒化が可能であることに着目してなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の課題を解決するための手段は、脱水汚泥を回転胴型乾燥機に投入して熱風で1次乾燥し、得られた全量、または全量を篩い分けして得た発塵画分を竪型撹拌混合乾燥機に投入して、同じく投入される新たな脱水汚泥で被覆しつつ仕上げ乾燥することを特徴とする汚泥の造粒乾燥方法において、
1次乾燥でほぼ製品目標水分まで乾燥し、仕上げ乾燥は新たに投入される脱水汚泥の水分除去程度にとどめることを特徴とするものである。
この発明によれば、回転胴型乾燥機により1次乾燥された粉粒状汚泥は、新たに投入される脱水汚泥と混合され、さらに粒状物を核としてそのまわりに汚泥を被覆しつつ仕上げ乾燥されるため、微粉はほとんどなくなるとともに粒径も整えられた粒状汚泥となる。また、600〜800℃程度の比較的高い温度の熱風で乾燥が行われる1次乾燥でほぼ製品目標水分まで乾燥し、仕上げ乾燥の蒸発水分負荷を必要最低限の新たに加えた脱水汚泥の水分除去程度にとどめているので、竪型撹拌混合乾燥機の大きさを必要最低限にすることができるとともに、システム全体としての乾燥効率を高めることができる。
【0006】
請求項2記載の汚泥の造粒乾燥方法は、前記請求項1記載の要件に加え、仕上げ乾燥を真空下で行うことを特徴とするものである。この発明によれば、真空乾燥であるため常圧の乾燥に比べて温度差が大きくとれ、単位面積当たりの蒸発速度が大きくなり乾燥機を小型化でき、かつ排ガス量が少ないため排ガス処理に要する費用を軽減できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の汚泥の造粒乾燥方法について、図1のフローシートに基づき実施の形態を説明する。符号1は、回転円筒の長手方向に破砕撹拌翼を有する回転胴型乾燥機で、600〜800℃程度の熱風で汚泥を破砕しながら乾燥するものである。符号2は竪型撹拌混合乾燥機であって、ここでは逆円錐型容器内に螺旋リボン回転翼を有し、ジャケットを蒸気で加熱する伝導伝熱型乾燥機を用いたが、これに限定されることなく、円筒容器内にスパイラル状の撹拌翼を有するものや、円筒容器底部に撹拌翼を設けたものでもよい。符号3は、回転胴型乾燥機の排ガスから微粉を除去するための集塵機である。これらの装置を用いて本願発明は実施される。
【0008】
まず適宜の脱水機で脱水された脱水汚泥を回転胴型乾燥機1に投入しつつ、600〜800℃程度の熱風で汚泥を破砕しながら乾燥する。この回転胴型乾燥機で乾燥された汚泥は粉粒状で粒径も不揃いであり、集塵機3で回収される微粉もかなりある。この粉粒状の汚泥と脱水汚泥を、螺旋リボン回転翼を有する竪型撹拌混合乾燥機2に投入して仕上げ乾燥をする。なお、ここで投入される粉粒状汚泥は、回転胴型乾燥機1で1次乾燥されたものの全量であっても、その一部例えばこれを篩い分けして一部を製品として取り出した残りであってもよい。この際集塵機3で回収された微粉も竪型撹拌混合乾燥機2に投入すれば、微粉処理も容易になる。
【0009】
粉粒状汚泥とともに竪型撹拌混合乾燥機2に投入される脱水汚泥は、脱水処理された汚泥の水分が75%W.B.以上であればこれをそのまま投入すればよいが、水分が75%W.B.未満であれば水分が75%W.B.以上になるよう加水したのち投入する。ここでは投入される汚泥の水分が75%W.B.以上であることが重要である。回転胴型乾燥機1により1次乾燥された粉粒状汚泥は、竪型撹拌混合乾燥機2内で脱水汚泥と混合され、さらに粒状物を核としてそのまわりを汚泥で被覆しつつ仕上げ乾燥されるので、微粉もなく粒径も揃ったものとなるのであるが、水分が75%W.B.未満であるとこの被覆効果が半減してしまうからである。有機汚泥の場合は特にこの傾向が強い。
【0001】
さらに本発明では、回転胴型乾燥機1による1次乾燥でほぼ製品目標水分まで乾燥し、竪型撹拌混合乾燥機2による仕上げ乾燥は、新たに投入される脱水汚泥の水分除去程度にとどめることが望ましい。1次乾燥では600〜800℃程度の比較的高い温度の熱風で乾燥が行われており、仕上げ乾燥は伝導伝熱型の竪型撹拌混合乾燥機2であり、加熱温度が200℃程度以下と低温であるので、温度差が小さい竪型撹拌混合乾燥機2での蒸発水分負荷を必要最低限の新たに加えた脱水汚泥の水分除去程度にとどめて、竪型撹拌混合乾燥機2を小型化するとともにシステム全体としての乾燥効率を高めるようにしたものである。
【0011】
さらに本発明では、竪型撹拌混合乾燥機2に真空ポンプやコンデンサ(図示省略)を付設して、仕上げ乾燥を真空下で行うことが望ましい。これによれば、真空乾燥であるため常圧の乾燥に比べて温度差が大きくとれ、単位面積当たりの蒸発速度が大きくなり乾燥機を小型化でき、かつ排ガス量を減少させることができる。
【0012】
【実施例】
つぎに本発明を適用した実施例を示す。水分84%W.B.に脱水した下水汚泥を回転胴型乾燥機1に投入して、800℃の熱風で1次乾燥して水分10%W.B.の粉粒状汚泥を得た。この粉粒状汚泥を篩い分けしたところ、4メッシュオンが2.4重量%、80メッシュパスが1.5重量%あり、さらに集塵機3で回収された微粉が1次乾燥された粉粒状汚泥に対して5重量%あった。1次乾燥された粉粒状汚泥と、これと同重量の水分84%W.B.の脱水下水汚泥を竪型撹拌混合乾燥機2(加熱温度130℃、真空度90トール)に投入して、脱水汚泥で粉粒状汚泥を被覆しつつ仕上げ乾燥をして水分10%W.B.の粒状汚泥を得た。この粒状汚泥を篩い分けしたところ、4メッシュオンは無くなり、80メッシュパスが0.2重量%と減少しており、粒径の揃った微粉のほとんど無い粒状物を得ることができた。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】
本発明は、脱水汚泥を回転胴型乾燥機に投入して熱風で1次乾燥し、得られた全量、または全量を篩い分けして得た発塵画分を竪型撹拌混合乾燥機に投入して、同じく投入される新たな脱水汚泥で被覆しつつ仕上げ乾燥することを特徴とするもので、粒径の揃った微粉の無い粒状乾燥汚泥を得ることができる。さらに1次乾燥でほぼ製品目標水分まで乾燥すれば、竪型撹拌混合乾燥機を小型化することができるだけでなくシステム全体の乾燥効率を高めることができる。仕上げ乾燥を真空下で行えば、より効率的に乾燥することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 回転胴型乾燥機
2 竪型撹拌混合乾燥機
3 集塵機
Claims (2)
- 脱水汚泥を回転胴型乾燥機に投入して熱風で1次乾燥し、得られた全量、または全量を篩い分けして得た発塵画分を竪型撹拌混合乾燥機に投入して、同じく投入される新たな脱水汚泥で被覆しつつ仕上げ乾燥することを特徴とする汚泥の造粒乾燥方法において、
1次乾燥でほぼ製品目標水分まで乾燥し、仕上げ乾燥は新たに投入される脱水汚泥の水分除去程度にとどめることを特徴とする汚泥の造粒乾燥方法。 - 仕上げ乾燥を真空下で行うことを特徴とする請求項1記載の汚泥の造粒乾燥方法。
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JP28582296A JP3834112B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 汚泥の造粒乾燥方法 |
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JP28582296A JP3834112B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | 汚泥の造粒乾燥方法 |
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1996
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