JP3831315B2 - 光コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、WDMやラマン増幅などを用いた伝送方式において、ハイパワー(例えば1W以上)の光信号(もしくは励起光)が光ファイバ内を伝播する際においても、その接続部位で使用可能な光コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ファイバを用いた通信方式はますます需要が大きくなっている。マルチモード光ファイバ、シングルモード光ファイバなど、様々な光ファイバが用いられており、その接続部位には様々な光コネクタが用いられている。
【0003】
光コネクタは、その光損失を低減するために、接続した際の光ファイバ同士の軸ずれ、傾き、間隙が小さくなるように設計されてきた。これらのパラメータを制御することにより、様々な低損失な光コネクタを実現してきた。
【0004】
図1は従来の光コネクタの要部、ここでは接続しようとする光ファイバの先端を含む接続部の一例を示すもので、光ファイバ1(外径約125μm)はフェルール2(SCコネクタの場合は外径約2.5mm、内径約125μm)と呼ばれる管状の部材の中に収納され、その先端は該フェルール2とともに面一の接続端面3を形成する如くなっている。
【0005】
光ファイバ1はコア4及びクラッド5から構成されており、光信号(もしくは励起光)はコア4の中に閉じ込められながら伝搬していく。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、現在、光通信に用いられている光ファイバは、その大容量通信の可能性から、シングルモード光ファイバが中心である。シングルモード光ファイバはそのコアの直径が約10μmと大変小さいため、大容量の光信号(もしくは励起光)を伝搬させるとパワー密度が大変大きくなり、光コネクタの接続部において端面の損傷を生じたり、その部分を起点とした光ファイバの致命的な欠損(ファイバフューズ現象など)を生じる可能性があるという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、ハイパワー伝送用のシングルモード光ファイバの接続に用いることが可能な光コネクタを実現することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
光コネクタとは別に、光ファイバ関連の技術として、コア径の異なるファイバ同士を結んだり、コリメータを実現するための技術として、シングルモード光ファイバのコア径を拡大して、光ファイバ内を伝搬する光信号の強度分布を光ファイバの軸方向と垂直な平面内で広めたり、元に戻したりする技術(TEC光ファイバ技術)や、シングルモード光ファイバとグレーテッドインデックス型光ファイバを適切な条件でつなげることにより、光ファイバ内を伝搬する光信号の強度分布を光ファイバの軸方向と垂直な平面内で広めたり、元に戻したりする技術(信学技報2002−7、pp.33)が存在する。
【0009】
本発明では、前記課題を解決するため、前述したグレーテッドインデックス型光ファイバを組み合わせる技術を採用して接続部でのスポットサイズを拡大し、単位面積当たりの光パワーを低減させ、ハイパワーの光信号(もしくは励起光)を問題なく伝播可能な光コネクタを実現する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の光コネクタの第1の実施の形態、ここでは請求項1に対応する実施の形態における接続部の概要を示すもので、図中、11はハイパワーの光信号(もしくは励起光)伝送用のシングルモード光ファイバ、12はスポットサイズ拡大用のグレーテッドインデックス型(GI型)光ファイバ、13はスポットサイズ拡大伝送用のグレーテッドインデックス型(GI型)光ファイバ、14は管状の部材からなる光コネクタフェルール(SCコネクタの場合は外径約2.5mm、内径約125μm、なお、他の大きさのフェルールも適用可能)である。
【0011】
前記3つの光ファイバはフェルール14の中に、互いの中心軸が一致しかつ端面同士が接触する如く、シングルモード光ファイバ11、GI型光ファイバ12、GI型光ファイバ13の順に収納され、GI型光ファイバ13の先端は該フェルール14とともに面一の接続端面15を形成し、これらによって光コネクタの接続部10を構成する如くなっている。
【0012】
ここで、シングルモード光ファイバ11、GI型光ファイバ12及びGI型光ファイバ13の外径は全てフェルール14の内径とほぼ等しい約125μmであり、それぞれのコア111,121,131のコア径a1,a2,a3は、a1<a2<a3の関係にあって、シングルモード光ファイバ11の先端から接続端面15に向かってコア径が小さなものから大きなものへ並ぶように配置されることになり、これによって、光ファイバ11の方向から伝送されてきた光信号のスポットサイズ径を拡大する。
【0013】
光ファイバ11を伝搬してきた光は、光コネクタの接続部10内において、GI型光ファイバ12に伝搬された後、GI型光ファイバ13に伝搬される。この際、GI型光ファイバ12の長さを光信号(または励起光)の波長の1/4ピッチに設計する(なお、GI型光ファイバ13の長さについては、特に制限はなく、実装作業のし易さ、フェルール14の長さ等によって決まる)ことによって、ガウス分布で光ファイバ11を伝搬してきた光信号はガウス分布の形状を保ったまま、光ファイバの軸方向に垂直な平面内で広がった状態でGI型光ファイバ13を伝搬することが可能となる。
【0014】
GI型光ファイバ13内を伝搬する光信号(または励起光)のスポットサイズ半径wは、
w={(λ/πn)・Ag}1/2
但し、Ag=r/(2Δ)1/2
で示されることが報告されている。ここで、rはGI型光ファイバ13のコア131の半径、ΔはGI型光ファイバ13のコア及びクラッドの比屈折率差、λは光信号(または励起光)の波長、nはGI型光ファイバ13のコア131の屈折率である。
【0015】
これらコアの半径r、比屈折率差Δ、信号光波長λ、屈折率nから、GI型光ファイバ13内を伝搬する光信号のスポットサイズ半径wが決定されるため、これらを適切に設定することにより、GI型光ファイバ13において光信号(または励起光)のスポットサイズを、シングルモード光ファイバ11の中を伝搬した場合に比べて数倍の大きさにすることが可能となる。GI型光ファイバ13の先端がフェルール14とともに接続端面15を形成することにより、本発明の光コネクタでは、接続部10での光パワーのピークパワーの減少が実現される。
【0016】
本発明の光コネクタを製造する際は、伝送用光ファイバ11とスポットサイズ拡大用GI型光ファイバ12との接続面16及びスポットサイズ拡大用GI型光ファイバ12とスポットサイズ拡大伝送用GI型光ファイバ13との接続面17は隙間無く接触させ、フェルール14に対して固定された状態を保つように組み立てることにより、これら接続面16及び17で問題が起こらないようにすることが可能となる。
【0017】
ここで、代表的な光コネクタフェルール14の軸方向の長さは8mm以上であるため、伝送用光ファイバ11の一部とスポットサイズ拡大用GI型光ファイバ12及びその接続面16、スポットサイズ拡大用GI型光ファイバ12とスポットサイズ拡大伝送用GI型光ファイバ13及びその接続面17は光コネクタフェルール14内に組み込むことが可能となり、外見上は普通の光コネクタと全く変わらない光コネクタを実現することが可能である。
【0018】
一方、図3に示すように、前述した接続部10同士を、図示しない光コネクタプラグ、アダプタ等を介して接続した場合、頻繁に着脱が行われることにより、その接続部分21は大変不安定である。しかし、本発明の光コネクタの場合、それぞれの接続端面15で信号光のモードフィールド径が広がっていることにより、接続部分21での信号光のピークパワーが減少しており、このような場合にも、問題がおきないような設計になっている。
【0019】
また、図4に示すように、光コネクタでは、接続部分21にその間隙の影響を低減させるために屈折率整合剤22を塗布しているタイプのものが存在する。通常の光ファイバを用いた場合は、ピークパワーが大きいため、接続部分21に塗布された屈折率整合剤22が損傷する可能性が高かったが、本発明の光コネクタでは、そのピークパワーが小さいことから、接続部分21に屈折率整合剤22を塗布しても問題が発生することはない。
【0020】
図5は本発明の光コネクタの第2の実施の形態、ここでは請求項2に対応する実施の形態における接続部の概要を示すもので、GI型光ファイバ13の先端及びフェルール14により形成される接続部10の接続端面を球面15’に研磨することにより、接続部分21が隙間無く接続される状態を保てるように設計することが可能である。
【0021】
図6は本発明を適用した光コネクタ全体の一例を示すもので、光信号(もしくは励起光)伝送用の光ファイバ11(なお、図2では光ファイバ素線の状態を光ファイバ11としたが、ここではこの光ファイバ素線に被覆を施した状態を光ファイバ11とした。)の端部を構成要素として含み、本発明の接続部10を備えた光コネクタプラグ31と、一対の光コネクタプラグ31(但し、図面では1つのみ示している。)を着脱自在に接続するアダプタ32とからなっている。この光コネクタは、接続部10を除いて、ほとんどの部品は従来の光コネクタと同じであり、本発明を適用することによって、従来の光コネクタと全く同じ構造でハイパワー用光コネクタを実現することが可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高い光パワーを有する光信号を伝送する光伝送路の接続部位において、本発明の技術を組み込んだ高いピークパワーをもった光信号(もしくは励起光)にも耐えられる光コネクタを用いることによって、本来接続が危険視されていた箇所にも、光コネクタ技術が用いられることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光コネクタの一例を示す接続部の概要図
【図2】本発明の光コネクタの第1の実施の形態を示す接続部の概要図
【図3】本発明の光コネクタの第1の実施の形態における接続の概要図
【図4】本発明の光コネクタの第1の実施の形態における接続の概要図
【図5】本発明の光コネクタの第2の実施の形態を示す接続の概要図
【図6】本発明を適用した光コネクタ全体の一例を示す説明図
【符号の説明】
10:接続部、11:シングルモード光ファイバ、12:スポットサイズ拡大用GI型光ファイバ、13:スポットサイズ拡大伝送用GI型光ファイバ、14:フェルール、15,15’:接続端面、16,17:接続面、21:接続部分、22:屈折率整合剤、31:光コネクタプラグ、32:アダプタ、111,121,131:コア。
Claims (2)
- ハイパワー伝送用のシングルモード光ファイバを接続する光コネクタであって、
シングルモード光ファイバの先端と接続端面との間にコア径の異なる複数のグレーテッドインデックス光ファイバを、シングルモード光ファイバの先端から接続端面に向かってコア径が小さなものから大きなものへ並ぶよう配置するとともに、前記シングルモード光ファイバの先端及び複数のグレーテッドインデックス光ファイバを光コネクタフェルール内に組み込んでなる接続部を設けた
ことを特徴とする光コネクタ。 - 接続端面を球面に研磨したことを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。
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