JP3830756B2 - 放送データの共有サーバ装置 - Google Patents

放送データの共有サーバ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3830756B2
JP3830756B2 JP2000383479A JP2000383479A JP3830756B2 JP 3830756 B2 JP3830756 B2 JP 3830756B2 JP 2000383479 A JP2000383479 A JP 2000383479A JP 2000383479 A JP2000383479 A JP 2000383479A JP 3830756 B2 JP3830756 B2 JP 3830756B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
broadcast data
program
distribution
contract
storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000383479A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002185931A (ja
Inventor
和也 尾山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2000383479A priority Critical patent/JP3830756B2/ja
Publication of JP2002185931A publication Critical patent/JP2002185931A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3830756B2 publication Critical patent/JP3830756B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線、有線を問わず放送されるデータを一時保存して、保存したデータを各契約者に再配信する放送データの共有サーバ装置に関し、特に、地上波、衛星放送などを使用した通常のブロードキャスト(電波放送)情報、およびケーブルテレビを利用して配信される番組データを一時蓄え、各家庭に再配信する、比較的小規模な地域で用いられる放送データの共有サーバの形態と運営方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
現代社会では、各種通信形態による各家庭への情報の配信が可能となっている。通信媒体としては、VHF(Very High Frequency)、UHF(UltraHigh Frequency)、BS(Broadcast Satellite)、CS(Communications Satellite)、CATV(Community Antenna Television System)など多くの種類がある。これら多くの通信媒体を介して番組などの放送データが各家庭に送信される。各家庭では、各通信媒体に適合したチューナなどを用いて番組を視聴している。
【0003】
しかし従来は、これらの放送は、一部で開始されているいわゆるビデオ・オン・デマンドサービスなどの場合を除き、予め定められた時間割(番組表)に素手放映されるのみである。したがって各個人は、番組表に生活を合わせることにより見たい番組を視聴している。
【0004】
一方、前述のビデオ・オン・デマンドサービスでは、視聴者が要求すればその内容が放送されるというのがそのセールスポイントである。しかし実際には、このサービスを提供するサーバに多数のユーザが直接接続する形態をとっているため、選択した番組が直ちに視聴できるとは限らない。一つのサーバで一度に配信できる番組量には制限があるので、複数の同じ要求をまとめて対応の番組を配信する処理などをしているためである。
【0005】
特開平9−163344号公報には、こうした問題を解決するために、中間サーバを用意することが開示されている。配信元となるサーバと各家庭との間に中間サーバを用意しておくことで、中間サーバが記憶しているデータに関しては配信元のサーバにアクセスすることなく中間サーバから要求元に対して直接に送信することができる。そのため、各個人は選択した番組を直ちに視聴できる可能性が高くなる。
【0006】
しかし、このように番組を直接に選択できるようなサービスはまだ限られたごく一部で利用可能なだけである。こうしたサービスが利用できない地域では、予め定められた時間割に沿って放映が行なわれるので、各個人が自分の都合にあわせて見たい番組を視聴するようなことはできない。
【0007】
こうした問題に対する各個人で利用可能な解決策は、ビデオ録画装置を利用することである。映像を記録できるビデオ録画装置は、既に広く普及している。いわゆる留守番録画を行なうことにより、一旦録画した番組を後の自由な時間に視聴することができる。
【0008】
しかしこの場合にも、前もって番組を調べて留守番録画を正しく予約しておかなければならない。また何か突発的な事情があったため、予め発表された番組表に対して実際に放送された時間が異なっていた場合には、正しく録画が行なわれない。また録画テープの時間が足りなくなることもあるため、留守番録画によって所望の番組を確実に視聴できるとは限らない。
【0009】
そのため、最近ではホームサーバという考えが導入され実現されようとしている。ホームサーバの使用例の一つは以下のようなものである。各家庭にホームサーバといわれる設備を設置する。ホームサーバ内には、現在放送されている放送を常時記録することが可能な記録装置を設ける。ホームサーバが設置された家庭内の個人によって要求された番組を、記録装置の中から再生し、それによって各個人が自分の好きな番組を視聴することができるようにする。たとえば記録装置の記録容量が、BS放送の全チャンネルの全番組を1週間分記録できるだけの大きさがあれば、各個人は、過去1週間のBS放送の番組の中から好きなものを選んで直ちに視聴することができる。
【0010】
ホームサーバの記録装置として最も有力視されているのは、ハードディスク装置(以下「HDD」と呼ぶ。)である。HDDの単位価格当たりの記憶容量は、毎年1.5倍近い比率で増大している。現在では40〜100ギガバイト(GB)のハードディスクでも比較的手軽に入手できる。この傾向が続けば、近い将来1テラバイト(TB)のHDDが手軽に購入できるようになる可能性が高い。1TBの記憶容量があれば、DVD(Digital Video Disc)に記録される画像であれば約500時間分となる。一チャンネル当たり一日20時間の放送があるとして、1TBのHDDによって3チャンネル分の全番組の一週間以上分を全て記録することが可能である。
【0011】
しかし、VHF,UHF、CS、およびCATVを用いた放送では多くのチャンネルが提供されている。そのため、全ての放送を記録しようとした場合、たとえば一週間分の記録であっても何十TBという容量の記録装置が必要となる。これだけの記録装置を確保することは、遠い将来においては可能になるとは考えられるが、近い将来においては、個人レベルでは極めて困難である。特に現在のHDDドライブの記録容量の大きさから考えて、上述した大きさの記録装置を実現するためには非常に多数のHDDドライブが必要となり、コストが高いこと、機器サイズが大きくなることなどの要因によって、各家庭に一台ずつ設置することができるような商品を安価に提供することはほぼ不可能である。
【0012】
また多数のHDDを用意する必要がある場合に発生する問題は、コスト、サイズに関するものだけではない。消費する電力量、発熱の大きさ、常時動作するためのメンテナンスなど、家庭で使用する場合には克服しなければならない多数の問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
さらにまた、記録装置に関する技術的な問題だけが障害であるという訳ではない。制度的な問題もまた存在する。その一つは、放送業者(放送局)と各家庭との契約および課金方式の複雑さである。
【0014】
図42に、上記したホームサーバの技術的課題が解決されたことを想定し、各家庭に一台ずつホームサーバが設置された場合の、放送局と各家庭との間の関係を示す。図42を参照して、いままでの契約形態によれば、放送局100と、各放送局100と契約して放送を視聴する家庭1100との間には個別に契約が締結される。したがって、各家庭から見ると、契約している放送局の数だけ支払請求を受けることになり、各家庭にとってその処理が煩雑である。また各放送局では、それぞれ契約している分だけの数の家庭に対して支払い請求を行なう必要がある。これらは、特に将来放送局の数が増大する可能性が有ることを考えると、早期に解決する必要がある問題である。
【0015】
また、図42に示すように、各家庭1100では、有線による以外の無線による放送を受信する場合には、それぞれ使用される電波の周波数帯域が異なるため、それぞれの放送局での放送形態にあわせて複数のアンテナを準備する必要がある。各家庭にそのような負担を強いるのは好ましくない。また各家庭の屋根などにそれぞれ多数のアンテナが林立すると、景観を害するという問題も有る。
【0016】
それゆえにこの発明の目的は、各契約者に対し過大な負担を強いることなく、各契約者が所望の番組を所望のときに視聴することが容易にできるような放送データの共有サーバ装置を提供することである。
【0017】
この発明の他の目的は、各契約者に過大な負担を強いることなく、各契約者が所望の番組を所望のときに視聴することが容易で、かつ各家庭での事務的な負担の増大も防ぐことができる放送データの共有サーバ装置を提供することである。
【0018】
この発明のさらに他の目的は、各契約者に過大な負担を強いることなく、各契約者が所望の番組を所望のときに視聴することが容易で、かつできるだけ多数の番組を視聴可能にすることができる放送データの共有サーバ装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる放送データの共有サーバ装置は、予め定められている複数チャンネルの放送データの配信を受けて表示するための複数の契約機器に、前記放送データを所定の通信媒体を介して送信する、放送データの共有サーバ装置であって、受信された番組を記録可能な信号形式の放送データに変換するための信号変換手段と、前記信号変換手段により出力される放送データのうち、少なくとも最新の所定容量の放送データを記憶するための記憶手段と、前記信号変換手段から出力される放送データを所定の方式にしたがって、可変の圧縮率で圧縮して前記記憶手段に記憶させるための圧縮手段と、前記記憶手段と前記圧縮手段を制御するための制御手段とを含み、前記制御手段は、前記記憶手段に対して、前記放送データの記憶を制御するとともに、前記通信媒体を介して接続される契約機器のうちの一つのものからの指示に応答して、前記記憶手段に記憶されている放送データのうちの前記指示により特定された前記放送データを再生し出力するよう制御し、前記圧縮手段に対して、前記契約機器からの指定および前記放送データを放送する側の指定にしたがって決定した前記放送データの圧縮率によって圧縮するよう制御し、前記記憶手段に記憶された放送データを前記所定の方式にしたがって伸長して前記配信手段に与えるための伸長手段と、前記信号変換手段の出力する放送データおよび前記記憶手段の出力する放送データのうちの前記指示により特定された前記放送データを、前記制御手段により指定された契約機器に前記通信媒体を介して配信するための配信手段とをさらに含む。
【0020】
本発明の他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においてはさらに、前記信号変換手段は、受信された複数局からの番組のストリームデータを同時並列的に前記放送データに変換するための手段を含み、前記記憶手段は、前記信号変換手段により同時並列的に変換され出力される複数局からの放送データを記憶するための手段を含み、前記制御手段は、前記通信媒体を介して任意の前記契約機器から検索のための情報を受信し、前記記憶手段に記憶された放送データのうちで、前記検索のための情報と合致するものを検索するための手段と、前記検索のための情報と合致する放送データを前記記憶手段から再生し出力させるための手段と、前記記憶手段から再生し出力された放送データを前記検索のための情報を送信してきた契約機器に配信するよう前記配信手段を制御するための手段とを含む。
【0021】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置によれば、前記制御手段はさらに、前記検索のための情報と合致する放送データが、現在放送中の番組を指定するものであるか否かを判定するための手段と、前記検索のための情報が現在放送中の番組を指定するものであると判定されたことに応答して、前記指定された番組であって、かつ前記信号変換手段によって放送データに変換されたものを前記検索のための情報を送信してきた契約機器に配信するよう前記配信手段を制御するための手段とを含む。
【0022】
ここで前記配信手段は、無線により前記契約機器と送受信するための手段を含んでもよく、また、前記信号変換手段は、音声のみのラジオ番組を受信して、受信されたラジオ番組を記録可能な信号形式の放送データに変換するためのラジオ信号変換手段を含んでもよく、また、前記信号変換手段は、有線による番組を受信して、受信されたラジオ番組を記録可能な信号形式の放送データに変換するためのラジオ信号変換手段を含んでもよい。
【0023】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においては、前記制御手段はさらに、前記検索のための情報と合致する放送データが配信可能か否かを判定するための手段と、前記検索のための情報と合致する放送データが配信可能でないと判定されたことに応答して、前記検索のための情報を送信してきた契約機器に対して、要求された放送データが配信可能でないことを示す信号を前記配信手段を介して送信するための手段を含む。
【0024】
ここで放送データの共有サーバ装置はさらに、他の放送データの共有サーバ装置に接続され、前記検索のための情報と合致する放送データが配信可能でないと判定されたことに応答して、前記他の放送データの共有サーバ装置に対して前記検索のための情報と合致する放送データの配信を要求するための手段と、前記他の放送データの共有サーバ装置から、前記検索のための情報と合致する放送データの配信を受け、前記検索のための情報を送信してきた契約機器に送信するように前記配信装置を制御するための手段を含んでもよく、さらに前記制御装置は、高視聴率を得た番組に対応し、かつ前記記憶手段に記憶されていない放送データを特定するための特定手段と、前記特定手段により特定された放送データの配信を他の放送データの共有装置に対して要求し配信を受けるための手段とをさらに含んでもよい。
【0025】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においては、前記制御手段は、さらに、予め定められた番組記憶スケジュールを記憶するためのスケジュール記憶手段と、前記スケジュール記憶手段により記憶された番組記憶スケジュールにしたがって前記放送データを記憶するように前記記憶手段を制御するための手段を含む。
【0026】
ここで前記制御手段は、さらに、前記信号変換手段により受信される番組によって放送がされる期間を判定するための放送期間判定手段と、前記放送期間判定手段により放送がされていると判定された期間の全てにおいて、当該番組を放送データに変換して前記記憶手段に記憶させるように前記信号変換手段と前記記憶手段とを制御するための手段を含んでもよいし、また前記制御手段はさらに、任意の契約機器から送信されてきた番組記憶スケジュールを受信するための番組記憶スケジュール受信手段と、前記番組記憶スケジュール記憶手段により受信された番組記憶スケジュールを前記スケジュール記憶手段に記憶させるための手段を含んでもよい。
【0027】
またはここで前記制御手段はさらに、任意の契約機器から送信されてきた、放送データの配信要求を受信するための配信要求受信手段と、前記配信要求受信手段により受信された配信要求に対応する放送データが前記記憶手段にあるか否かを判定するための手段と、前記配信要求受信手段により受信された配信要求に対応する放送データが前記記憶手段に記憶されていないと判定されたことに応答して、前記配信要求受信手段により受信された配信要求に対応する放送データに対応する番組を受信して記録するように前記スケジュール記憶手段に記憶された番組記憶スケジュールにスケジュールを追加するためのスケジュール追加手段とを含んでもよく、さらに前記制御手段は、前記スケジュール追加手段によって前記番組記憶スケジュールに追加された放送データが、契約機器に配信されたか否かを判定するための手段を含んでもよい。
【0028】
またはここで前記制御手段はさらに、各番組の視聴率情報を受信するための手段と、受信された各番組の視聴率情報に基づいて、前記記憶手段によって記憶されるべき放送データを決定するための決定手段と、前記決定手段によって、前記記憶手段に記憶されるべきであると決定された番組に対応する放送データを記憶するように前記番組記憶スケジュールを変更するための手段とを含んでもよいし、また、前記制御手段はさらに、各番組の視聴率情報を受信するための手段と、受信された各番組の視聴率情報に応じて、前記番組記憶スケジュールから当該各番組に対応する放送データを削除するか否かを判定するための削除判定手段と、前記削除判定手段によって前記番組記憶スケジュールから削除すべきと判定された番組を、前記番組記憶スケジュールから削除するための削除手段とを含んでもよく、さらに前記制御装置は、各契約機器からの各番組の配信要求に基づいて、各番組の視聴率を算出するための視聴率算出手段と、他の放送データの共有サーバに接続され、前記視聴率算出手段によって算出された各番組の視聴率を前記他の放送データの共有サーバに送信するとともに、他の放送データの共有サーバの視聴率算出手段によって算出された各番組の視聴率を受信するための手段と、自身において算出された各番組の視聴率と、前記他の放送データの共有サーバから受信した各番組の視聴率とに基づいて、配信要求に基づく各番組の視聴率を算出するための手段とを含んでもよい。
【0029】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においてはさらに、前記記憶手段は、放送データを番組単位で記憶し、前記放送データの共有サーバ装置はさらに、放送データを前記記憶手段に記憶させる際に、前記記憶手段に記憶されるデータ量が所定の上限を超えるか否かを判定し、上限を超える場合には特定の番組単位で消去するための消去手段を含む。
【0030】
ここで、前記特定の番組単位としては、新たに放送データを記憶する容量が得られるまで、前記記憶手段に記憶された放送データのうち最先に記憶されたもの、または、各番組毎に決定される、記憶された時刻と、最も最近に配信された時刻とのうちのいずれか新しいものの古いものから順番に、前記記憶手段に記憶された放送データとすることができる。
【0031】
またここで前記記憶手段は複数個の記憶領域に区分され、前記制御手段は、番組を所定の基準にしたがって分類するための分類手段と、前記分類手段にしたがって、前記複数個の記憶領域のいずれかを選択して当該番組を記憶させるための手段とを含み、前記消去手段は、各前記記憶領域ごとに消去すべき放送データを決定して消去するための手段を含んでもよい。
【0032】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においてはさらに、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された放送データの消去の禁止が解除される時刻を番組単位で記憶するための消去許可時刻記憶手段と、現在時刻と前記消去許可時刻記憶手段に記憶された番組ごとの消去の禁止が解除される時刻とを比較して、消去が許可された番組に対応する放送データを前記記憶手段から消去するための手段とをさらに含む。
【0033】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においてはさらに、前記記憶手段は、番組単位で前記放送データを記憶し、前記制御手段は、各番組を記憶することを指定する要求を契約機器から受信するための要求受信手段と、前記要求受信手段と前記記憶手段とに接続され、要求された番組に対応する放送データを前記記憶手段に記憶させるとともに、記憶された番組を記憶するよう要求した契約機器を、前記記憶手段に記憶された放送データごとに記憶するための契約機器記憶手段と、前記記憶手段と前記契約機器記憶手段とに接続され、前記記憶手段に記憶された放送データごとに、当該放送データに対応する番組を記憶するよう要求した契約機器に当該放送データが配信されたか否かを判定するための配信判定手段と、前記記憶手段と前記配信判定手段とに接続され、各放送データに対応する番組を記憶するよう要求した契約機器に当該放送データが配信されたと判定されたことに応答して、当該放送データを前記記憶手段から削除するための手段とを含む。
【0034】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においてはさらに、前記記憶手段は、各前記契約機器ごとに個別の記憶領域を有し、前記制御手段はさらに、各前記契約機器が記憶を要求した番組に対応する放送データを、当該契約機器に対応して設けられた前記個別の記憶領域に記憶するよう前記記憶手段を制御するための手段を含む。
【0035】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置はさらに、前記通信媒体を介して前記配信手段に接続されている各前記契約機器に対して、当該契約機器へ配信される放送データの当該契約機器への配信回数または当該契約機器に配信される当該放送データの広告部の有無に応じてサービス料を課金するための手段を含む。
【0036】
ここで、前記課金手段は、各前記契約機器ごとに、放送データを配信した時間または回数のいずれか一方または双方を計数するための計数手段と、前記計数手段による計数値の関数として各前記契約機器に対する課金を行なうための手段とを含んでもよい。
【0037】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置は、さらに、前記記憶手段に記憶された放送データに対応する各番組ごとに、前記配信手段によって配信された回数を記憶するための手段を含む。
【0038】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においてはさらに、前記課金手段は、前記記憶手段に記憶された放送データに対応する各番組ごとに、各前記契約機器ごとに配信された回数を記憶するための配信回数記憶手段と、前記契約機器に配信中の番組が何回目の配信回数であるかを判定するための手段と、前記配信回数の関数として前記契約機器に対する前記配信中の番組の課金を決定するための手段とを含む。
【0039】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においてはさらに、前記制御手段は、前記記憶手段によって記憶されている放送データの番組の本編と広告部とを判別するための手段と、契約機器からの要求に応じて、要求された放送データの本編のみを前記要求を送信してきた契約機器に配信するよう前記配信手段を制御するための手段とをさらに含む。
【0040】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置おいては、前記制御手段はさらに、前記記憶手段によって記憶されている放送データの番組の本編と広告部とを判別するための手段と、契約機器から広告の配信の有無の選択指定を受け付けて記憶するための選択指定記憶手段と、契約機器からの要求に応答し、前記選択指定記憶手段に記憶された、当該要求を送信して来た契約機器による選択指定に基づいて、前記要求に対応した放送データの本編のみ、または前記放送データの本編および広告部、のいずれかを選択して当該契約機器に配信するよう前記配信手段を制御するための手段をさらに含む。
【0041】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においては、前記制御手段はさらに、各前記契約機器に配信した回数を番組ごとに記憶するための配信回数記憶手段と、前記記憶手段によって記憶されている放送データの番組の本編と広告部とを判別するための手段と、契約機器から広告の配信の有無の選択指定を受け付けて記憶するための選択指定記憶手段と、配信中の番組が何回目の配信であるかを判定するための配信回数判定手段と、契約機器からの要求に応答し、前記選択指定記憶手段に記憶された、当該要求を送信して来た契約機器による選択指定と、前記配信回数判定手段による判定結果とに基づいて、前記要求に対応した放送データの本編のみ、または前記放送データの本編および広告部、のいずれかを選択して当該契約機器に配信するよう前記配信手段を制御するための手段をさらに含む。
【0042】
ここで、共有サーバ装置はさらに、前記通信媒体を介して前記配信手段に接続されている各前記契約機器に対して、接続に基づくサービス料を課金するための課金手段と、前記課金手段による課金料金を、前記広告部の送信の有無に基づいて変更するための課金料金変更手段とを含んでもよい。
【0043】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においてはさらに、前記制御手段は、各前記契約機器から、特定の番組の配信を不能化する指定を受信する不能化指定受信手段と、前記不能化指定受信手段によって特定の番組の配信を不能化する指定が受信された契約機器に対しては、前記特定の番組の配信を禁止するよう前記配信手段を制御するための手段をさらに含む。
【0044】
ここで、前記特定の番組としては、特定の放送局によって放送される番組、特定の時間帯における番組、特定の時間帯に放送される番組、または、放送される番組はいずれも所定のカテゴリーに分類されており、そのうちの特定のカテゴリーの番組とすることもできる。
【0047】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においては、前記制御手段はさらに、各前記契約機器から、放送データの配信を開始する時間を指定する指令を受けるための手段と、前記指令に基づいて、指定された時間に当該契約機器に対する放送データの配信を開始するよう、前記配信手段を制御するための手段を含む。
【0048】
ここで、前記制御手段はさらに、各前記契約機器から、当該契約機器以外の契約機器に対する放送データの配信を開始する時間を指定する指令を受けるための手段を含んでもよい。
【0049】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置はさらに、前記信号変換手段から出力される放送データを所定の方式にしたがって圧縮して前記記憶手段に記憶させるための圧縮手段と、前記記憶手段に記憶された放送データを前記所定の方式にしたがって伸長して前記配信手段に与えるための伸長手段とを含む。
【0050】
ここで、前記圧縮手段は、可変の圧縮率にしたがって放送データを圧縮することが可能であり、前記制御手段は、所定の基準にしたがって前記圧縮手段による放送データの圧縮率を決定するための手段をさらに含んでもよく、また、前記制御手段は、各放送データが前記記憶手段に最初に記憶された時間を記憶するための手段をさらに含み、前記圧縮率を決定するための前記手段は、各放送データが前記記憶手段に最初に記憶された時間の関数として各放送データの圧縮率を決定するための手段を含んでもよいし、またここで、前記圧縮手段は、可変の圧縮率にしたがって放送データを圧縮することが可能であり、前記制御手段は、各前記契約機器から番組ごとの圧縮率を指定する圧縮率指定情報を受信するための手段と、受信された圧縮率にしたがって各番組を圧縮するように前記圧縮手段を制御するための手段をさらに含んでもよいし、前記圧縮手段は、可変の圧縮率にしたがって放送データを圧縮することが可能であり、前記制御手段は、各放送局から番組ごとの圧縮率を指定する圧縮率指定情報を受信するための手段と、受信された圧縮率にしたがって各番組を圧縮するように前記圧縮手段を制御するための手段をさらに含んでもよい。
【0051】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置はさらに、前記信号変換手段から出力される放送データを所定の方式にしたがって、可変の圧縮率で圧縮して前記記憶手段に記憶させるための圧縮手段と、前記記憶手段に記憶された放送データを前記所定の方式にしたがって伸長して前記配信手段に与えるための伸長手段とを含み、前記制御手段は、所定の基準にしたがって前記圧縮手段による放送データの圧縮率を決定するための手段をさらに含み、前記配信手段により前記記憶手段から契約機器に配信される放送データの、前記圧縮手段による記憶時の圧縮率に基づいて当該放送データの当該契約機器への配信に対する課金を行なうための課金手段をさらに含む。
【0052】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置は、さらに、所定の挿入放送データを記憶するための手段を含み、前記制御手段は、契約機器に放送データを放送する際に、前記挿入放送データを挿入して配信するよう前記配信手段を制御するための手段をさらに含む。
【0053】
ここで、前記制御手段は、契約機器から、前記挿入放送データを配信するか否かを示す指令を受信するための手段と、各前記契約機器ごとに、前記挿入放送データを配信するか否かを示す指令を受信したか否かにしたがって、かつ前記配信手段により前記挿入放送データが各前記契約機器に配信された回数の関数として、各前記契約機器に対する放送データの配信の課金額を決定するための手段をさらに含んでもよい。
【0054】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においては、前記配信手段は、前記通信媒体を介して各契約機器から放送データを受信する機能を有し、前記記憶手段は、前記配信手段が各契約機器から受信した放送データをも記憶し、前記制御手段は、前記配信手段によって受信され前記記憶手段に記憶された放送データも、各契約機器からの配信要求に応じて配信するように前記配信手段を制御する。
【0055】
ここで、前記制御手段は、各契約機器から受信した前記放送データの配信回数を計数するための配信回数計数手段と、前記配信回数計数手段による計数結果の関数として、前記各契約機器から受信した前記放送データの提供者に対する支払い金額を決定するための手段とを含んでもよい。
【0056】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置においてはさらに、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている放送データごとに、前記記憶手段に記憶されている期間を算出するための手段を含み、前記放送データの共有サーバ装置はさらに、前記配信手段が配信する放送データごとに、前記記憶手段に記憶されていた期間の関数として課金を計算するための課金手段を含む。
【0057】
本発明のさらに他の局面にかかる放送データの共有サーバ装置はさらに、各前記契約機器からの、特定の放送データの配信に対する課金金額についての照会を受信するための手段と、前記照会に応答して、前記特定の放送データの配信に対する課金金額を算出して前記照会を送信して来た契約機器に返信するための手段とをさらに含む。
【0058】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態のシステムについて図面を参照して説明するが、それに先だって本発明にかかるシステムの前提として、現状の問題点についてさらに述べる。
【0059】
前述したとおり、現状のホームサーバは、各家庭におかれることを想定している。しかしこの場合には、当然のことながら各家庭が常時記録型のホームサーバを設置して、各家庭が常時同じデータをこのホームサーバの記録装置に書込み、保持していることになる。これは、複数の家庭をまとめて見た場合には、同じデータの複製が各家庭ごとに作成されることを意味している。しかもそれら複製の大多数は利用されることもなく廃棄される。これは記録領域と、記録動作との無駄である。
【0060】
そこで、本願発明では、ホームサーバを各家庭ではなく、比較的小規模な地域ごとに一台設置し、その地域に存在する家庭でそのホームサーバを共有することを基本とする。このようにホームサーバを共有することにより、上記したようにデータの複製を大量に作成し、利用することもなく廃棄する、という無駄は大幅に軽減される。各家庭では、この共有ホームサーバにアクセスすることで、番組が放送されてから一定の期間のみではあるが、どの番組にも自由にアクセスし視聴することができる。さらに永続的に保存しておきたい番組が存在する場合には、各家庭においてその番組を保存すればよい。この場合には、保存が必要なもののみを保存すればよいので、比較的小規模なホームサーバを各家庭に設けることによって実現できる。また、従来のビデオ録画装置を利用することもできる。また共有ホームサーバにアクセスすれば、過去の一定期間に放映された番組はいつでも視聴できるので、留守番録画をしたりする必要もない。
【0061】
以下、本発明の第1の実施の形態に係るシステムについて図1〜図7を参照して説明する。図1を参照して、この実施の形態に係るシステムは、VHF、UHF、BS、CSなどの各種無線放送局100からの電波104と、図示しない有線放送局からの放送データ112とを受け、一時それら放送データを蓄積しておいて、契約した複数の家庭126に配信する機能を持つ、これら複数の家庭126によって共有される共有ホームサーバ102を含む。
【0062】
共有ホームサーバ102は、各種無線放送局100の放送形態にあわせた各種のアンテナ110と、アンテナ110によって受信された各種電波によって搬送された放送データを、蓄積可能かつ配信可能な信号形式に変換するための信号生成部114と、信号生成部114から出力される放送データを圧縮してFIFO(First-In, First-Out,先入先出)方式で保持するための記録部118と、必要に応じて記録部118から伸長して出力された放送データをケーブル124または無線122により各家庭に配信するための接続部120と、信号生成部114、記録部118および接続部120を制御するための制御部116とを含む。
【0063】
信号生成部114は、本実施の形態のシステムではVHF用の信号生成部152、UHF用の信号生成部154、BS用の信号生成部156、CS用の信号生成部158、BSデジタル用の信号生成部160、地上波デジタル用の信号生成部162、および各CATV局ごとに設けられたCATV用の信号生成部164〜166とを含む。
【0064】
これら信号生成部152〜166は、対象となる信号源が異なるものの、いずれも類似した構成を有する。たとえばBS用の信号生成部156は、図2に示されるように、BSアンテナ110で受信した電波を分配するための分配器172と、分配器172から受けた電波を画像信号に変換するための複数の変換部174と、それぞれ対応の変換部174の出力する画像信号を受け、デジタル信号に変換するための複数のエンコーダ176とを含む。
【0065】
図1を参照して、記録部118は、エンコーダ176の出力するデジタル信号をMPEG(Moving Picture coding Experts Group)1またはMPEG2などの符号化方式にしたがって圧縮するための圧縮部140と、圧縮部140によって圧縮された画像信号を記憶するための、大容量の複数個のHDD142と、HDD142から読み出された画像信号を伸長して再生放送データとして接続部120に出力するための伸長部144とを含む。
【0066】
接続部120は、信号生成部114からの放送データと、伸長部144からの再生放送データとの双方を受けることができ、各家庭126に対して、各家庭126から要求された放送データを送信する機能を持つ。どのようにしてどの方法データをどの家庭に配信するかについては後述する。接続部120と各家庭126との間は、ケーブル124または無線122で接続されている。有線の場合、接続方式としてはATM(Asynchronous Transmission Mode)、IEEE802.3、IEEE1394など、必要なデータを配信できる能力があればどのようなものでもよい。無線の場合にも同様である。各家庭に送信する信号は、受信器が受信できる形態であれば何でもよく、圧縮したままの信号でもよい。
【0067】
各家庭126は、送られてくる画像信号を表示するための表示装置130と、共有サーバ102の制御部116に対して番組要求信号を送信する際に操作される操作部134とを含む。また表示装置130は、サーバ102との間の通信などを司るための端末制御装置132を含む。
【0068】
接続部120は、各画像信号を各家庭126に対して個別に配信する。この配信は、制御部116によって次のような操作にしたがって行なわれる。まず操作部134を用いて番組の要求が入力され、その要求が接続部120を介して制御部116に送られる。制御部116は、図3を参照して、この要求によって送信が要求された番組が現在放送中のものか否かを判定する(180)。もし現在放送中のものであれば、信号生成部114の出力する放送データ信号のうち該当のものを、要求した家庭126に対して送信するように接続部120を制御する(190)。
【0069】
要求された番組が現在放送中のものでない場合(ステップ180において「NO」)、その番組がHDD142に記録されたものか否かを判定する(182)。HDD142に記憶されているものであれば、記録部118から該当する番組を取出し伸長させて該当する家庭に送信するように記録部118および接続部120を制御する(186)。要求された番組がHDD142に記憶されたものでなければ、その旨を表示する信号をその家庭に送る(184)。こうして、制御部116の制御にしたがって、要求に応じた適切な放送データが各家庭に配信される。
【0070】
なお、制御部116は、上記した制御を可能とするために、現在放送中の番組情報(番組表)および記憶部118に記憶されている番組情報(番組リスト)を常時更新しながら保持している。これら情報に基づいて各家庭に要求された情報を配信する技術は、既にCATVなどのビデオ・オン・デマンドで実現されている技術である。なお、番組表は手入力による入力であってもよい。
【0071】
記憶部118における番組の記憶および消去はFIFO方式で行なわれる。その手順は以下のようになっている。
【0072】
図4を参照して、記憶部118が、その内部に記憶領域200を有するものとする。記憶領域200には、番組A(202)が記憶されているものとする。さらに、これから記憶される番組B(204)がある(放送中)ものとする。番組の放送はここに示されるように番組A(202),番組B(204)の順番で行なわれるものとする。図4(A)に示されるように、まず番組A(202)から記憶領域200に記憶され、次に番組B(204)が記憶され、以下順に番組C,D,Eが記憶されたものとする。そして各番組が記憶されるたびに、先に記憶された各番組は、記憶領域200中でその位置を先に進めるものとする。そして、番組Eまでが記憶された時点で、番組A(202)が記憶領域200の先頭まで達したものとする(図4(B))。この状態でさらに次の番組F(208)が記憶されると、番組A(202)は図4(C)に示されるように記憶領域200から消去されることになる。
【0073】
例として、記憶期間が一週間になったものとして具体的に説明する。たとえばBS放送で5チャンネルの全番組を毎日20時間分記憶するものとする。MPEG2に変換した後、もとの放送データの1時間当たりに必要な記憶容量を約2GBとすれば、2GB×20時間×5チャンネル×7日で、必要な記憶容量は1.4TBとなる。この程度の記憶容量は、各家庭に設置するホームサーバならともかく、本実施の形態のような共有サーバであれば十分に実現可能な大きさである。なお、MPEG1で放送データを記憶する場合には、より小さな記憶容量でも十分である。
【0074】
ここで、ある家庭より番組C(210)に対する視聴の要求があった場合を想定する。ここでの番組入力方法は、番組名でもよいし、チャンネル番号および時間でも、予め番組に振られているコードでもよい。共有サーバが解釈可能で番組を特定することができるものでありさえすればよい。この要求は、本実施の形態では接続部120を介して制御部116に送信される。直接制御部116に送信されるような実施の形態も当然に考えられる。
【0075】
この場合、番組C(210)がこの家庭に送信されるとともに、番組Cは記憶領域200の中で最も新しい番組が記憶される領域212に移動する(図4(D)から図4(E)に変化)。これに伴い番組D〜Fの位置はそれぞれ番組Cの大きさの分だけ先に進められる。この後番組H(214)が記録された時点で番組D(218)が記憶領域220から削除される。一方番組C(212)は記憶領域200中に残っている。すなわち、先に放送された番組であっても、ある家庭から視聴の要求があったものは、その後に放送された番組で視聴の要求がなかったものよりも後まで残ることになる。
【0076】
図4(F)において、次の番組I(220)が記録されるときには、代わりに番組Eが削除されることになる。
【0077】
以上の動作で、先に記録されたもので視聴がされなかったものが優先的に消去されることになる。
【0078】
このようにすると、次の効果が得られる。一度視聴要求があった番組は、他の家庭から、または同じ家庭から再度視聴要求がある可能性が高いと考えられる。その結果、本実施の形態のような制御をする場合には、より視聴要求の高い番組が長く記録されることになり、記憶部をより有効に利用することができる。
【0079】
なお、この場合の記憶部118におけるFIFO的な記憶および消去の方法については、シフトレジスタにおけるデータの格納および移動と同じように実際に各番組の放送データが占める記憶領域を移動させていってもよいし、放送データの記憶領域自体は移動させず、その順序のラベル付だけを操作するようにしてもよい。
【0080】
さて、本実施の形態のシステムでは、記憶部118に放送データを記録する場合、MPEG1,MPEG2などの圧縮をして記憶させている。この場合、圧縮率を高くするほど一般的に再生時の画質が落ちることが知られている。しかし、もともとの番組の画質が悪い場合には、高品位となる低い圧縮率の圧縮ではなく、低品位な高い圧縮率の圧縮で記録しても、再生時の画質にそれほどの相違は生じない。高い圧縮率であればより多量の放送データを記録することができる。したがって本実施の形態のシステムでは、記憶部118の記憶容量をより有効に生かすため、低画質の番組については高い圧縮率の圧縮で記録することにしている。
【0081】
実際に圧縮を行なうのは、図1に示す圧縮部140であり、圧縮された放送データを伸長するのは伸長部144である。なお、圧縮部140および伸長部144はこの実施の形態では記憶部118の内部に備えるようにしたが、本発明はそのような実施の形態には限定されず、記憶部118の外部に設けてもよい。
【0082】
図5を参照して、制御部116による圧縮率制御の処理を説明する。共有サーバ側では、番組が低画質か、高画質か、またはいずれでもないかの3種の分類が予め分かっているものとする。この分類は、たとえば予め番組表に付された付随的な情報として共有サーバに各放送局から配信されているものとする。
【0083】
まず、圧縮対象の番組が低画質か否かを判定する(230)。低画質であると判定されれば、ステップ238で高い圧縮率C3での圧縮処理を行なう(238)。圧縮された放送データがHDD142に記憶される。
【0084】
ステップ230で番組が低画質の番組ではないと判定された場合、番組が高画質番組か否かを判定する(232)。高画質番組であれば最も低い圧縮率C1で圧縮を行なって(234)、圧縮後の放送データをHDD142に記憶する。高画質番組ではないと判定された場合、圧縮率C2で圧縮を行ない(236)、圧縮後の放送データをHDD142に記憶する。
【0085】
ここで、圧縮率C1,C2およびC3の間にはC1<C2<C3の関係が成立しているものとする。この結果、再生時には圧縮率C1で圧縮されたものが最も高画質で再生され、続いて圧縮率C2,C3の順序となる。
【0086】
なお本実施の形態のシステムでは圧縮率として3種類を用いた。しかし本発明はこの実施の形態には限定されない。たとえば圧縮率として2種類を用いてもよいし、4種類以上を用いてもよい。また、番組の付随情報として送信されてくる画質の分類と、適用される圧縮率とが1対1に対応する必要もない。
【0087】
また、この実施の形態のシステムでは、番組が高画質か否かによって圧縮率を変化させている。しかし本発明はそのような実施の形態に限定されるわけではない。たとえば、番組の性質が、画質が重要視されるものか否かによって圧縮率を変えてもよい。たとえば映画番組のように一般に高い画質が要求される番組の場合には低圧縮率を、ニュースなどのように画質に対する要求がそれほどでもない場合には高い圧縮率を、それぞれ適用するようにすることができる。このような圧縮率の定め方を用いることにより、限られた記憶容量を有効に用いて、より多くの番組を、それぞれの番組の性質に適した画質で記憶し配信することが可能となる。
【0088】
この実施の形態の共有サーバを用いると、次のような効果がさらに得られる。図6に示すように、放送局100が複数有り、それぞれ異なる通信形態で番組を放送する場合、従来であれば各家庭で各通信形態に対応したアンテナを設置する必要があった。しかし本発明によれば、放送の受信は共有サーバが行なう。各通信形態に対応したアンテナは共有サーバ102のみに設置すればよく、各家庭126はホームサーバ102とケーブル124または無線により接続すればよい。したがって各家庭に各通信形態に対応したアンテナを設置する必要はない。
【0089】
さらに、本実施の形態のシステムによれば、放送局と各家庭との間の契約形態についても次のような効率的な形を採用することができる。共有サーバ102の運営者250が放送局100の情報を受信するのであるため、共有サーバ102の運営者250と放送局100の各放送業者との間には契約が必要となる。一方、共有サーバ102の運営者250と各家庭126(契約者)との間にも何らかの契約が存在する。
【0090】
ここで、放送局100と共有サーバ102の運営者250との間の契約として、各契約者126との間の契約をも包括した形の契約を締結することとする。すると、結果として各放送局と各家庭126との間の個々の契約は不要となる。各家庭は共有サーバ102の運営者250と一括して契約を結べばよく、多数の放送業者との間の煩雑な支払い処理が簡素化される。
【0091】
共有サーバ102の運営者250は、各放送業者100との間の契約で支払う金額および共有サーバ102の運営費用の合計よりも多い金額を得られるように、各家庭126との間の契約金額を定めることにより、利益を上げることができる。各家庭にとっては、多数の放送業者との間の個々の契約という煩雑な処理が簡素化される上、支払いも一括して行なえばよい。その上、共有サーバ102によって多彩な放送局のサービスが受けられるのであるから、このような契約を結ぶ動機は十分に存在する。また各放送局にとっても、個々の契約者に対する請求業務および入金に伴う経理処理が軽減されるため、同様にこうした契約を締結する可能性は高い。
【0092】
このようなシステムを実現する上では、課金処理が必須である。図7に、本実施の形態における課金処理の内容を示す。図7を参照して、この実施の形態のシステムでは放送データの配信ごとに課金計算を行なっている。まず、契約者家庭から配信要求があった場合(270)、要求された番組が放送中であるか記憶されていて配信が可能か否かを調べる(272)。番組が配信可能であれば、その番組を要求のあった契約者の家庭に配信し(274)、課金計算を行なう(276)。この実施の形態では、1番組を配信するごとに一定金額を課金金額に加算する。
【0093】
一方、ステップ272で番組の配信が不可能であると判定された場合には、その旨を伝える信号を要求のあった契約者の家庭に送信し(278)処理を終了する。
【0094】
このような課金処理を行なうことにより、各契約者ごとに、配信された番組の数に応じて課金を行なうことができる。
【0095】
この例では1番組配信につき一定金額を課金している。しかし本発明はそのような課金方式に限定されるわけではない。たとえば、一定時間の配信があるごとに一定金額を加算するような課金計算を行なってもよい。このほか、課金に関する変形に関しては後に図36、図37および図38を参照して説明する。
【0096】
本実施の形態の共有サーバは、具体的には、各家庭にとっては次のような利点を提供する。
【0097】
・ 各種のアンテナが不要となり、住居の美観を損ねない。1本のケーブルまたは無線により多数のチャンネルの番組を視聴できるので、アンテナ工事を繰返し行なう必要がない。
【0098】
・ 各家庭にホームサーバを設置することなく、過去の一定期間に放送のあった番組を自由な時間に視聴することができる。
【0099】
・ 各家庭にホームサーバを設置する必要がないため、ホームサーバ費用、設置面積、運営のための電気代、メンテナンス、故障時の対応などの処理から解放される。
【0100】
・ 同じ共有サーバに接続されている家庭同士で、同じ番組をそれぞれ別の時間に見ることができる。たとえばある家庭のユーザがある番組に対する感想を他の家庭の家族に述べた場合、その家族は同じ番組を共有サーバに要求して視聴することができる。その結果、地域の家庭間でのコミュニケーションが活発になる。
【0101】
・ 各家庭では、表示のための簡単な装置さえあればよく、アンテナ、チューナなどが不要となる。
【0102】
・ 一定期間前の放送時間までさかのぼって番組を見ることができるため、留守番録画をする必要がなくなり、そのためのビデオ録画装置およびビデオテープなどが不要になる。
【0103】
放送局にとって共通サーバ102によって提供される具体的な利点は以下のとおりである。
【0104】
・ 各家庭ごとに個別にどの番組を視聴したか、どの番組の視聴を要求したかが分かるので、視聴率を正確に把握できる。
【0105】
・ 配信された放送データに関する統計情報をとることで、各番組の延べの視聴率が把握できる。
【0106】
以上のようにこの実施の形態の共有サーバによれば、各家庭にホームサーバを設置しなくとも、過去の一定期間において放送された番組を各家庭において任意の時間に視聴することができる。サーバの記憶装置が各家庭で共有されるため、記憶装置の使用効率が高い。各家庭にホームサーバを設置する必要がないので、各家庭に対して過大な負担が生じるおそれがない。また共有サーバの運営者と放送業者、共有サーバの運営者と各家庭(契約者)の間で契約を結べばよく、各放送業者と各家庭とが個別に契約を結ぶ必要はない。そのため、各家庭は個別に放送業者と契約を結ぶ作業と、個別に支払いをする作業とから解放される。さらに、各放送業者にとっては個別に番組の正確な視聴率と、延べ視聴率とを把握することができ、スポンサーとの契約交渉において、また番組製作の方針の策定において有用である。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態のシステムでは、各家庭と接続されている共有サーバが一つのみであった。しかし本発明の実施の形態はそのようなものに限定されるわけではない。たとえば、各家庭と接続されている共有サーバが複数であってもよい。第2の実施の形態にかかるシステムはそのような形態のものである。
【0107】
図8を参照して、このシステムは、それぞれ放送局100および図示しないCATV局等から番組を受信して各家庭126に配信する機能を有する複数個の共有サーバ300、302および304を含む。
【0108】
共有サーバ300は、BSおよびCS放送を受信し各家庭に配信する機能を有する。共有サーバ302は、VHFおよびUHF放送を受信し各家庭に配信する機能を有する。共有サーバ304は、BSデジタル放送および地上波デジタル放送を受信して各家庭に配信する機能を有する。すなわち、本実施の形態のシステムでは、複数の共有サーバは互いに排他的な信号源からの信号を受信し配信する。このように共有サーバがそれぞれ排他的な信号源からの信号を受信し配信すればよいので、各共有サーバが必要とする受信機、記憶装置の容量などを小さくすることができる。また各家庭からの要求が複数の共有サーバの間で分散されるので、各家庭から要求される番組配信量が第1の実施の形態の場合と同じであると想定すれば、共有サーバ一台当たりの配信量が削減される。または、各共有サーバとして第1の実施の形態のものと同様の規模を想定すると、全体として配信可能な量が増加するということもできる。
【0109】
図8に示す例では、各家庭126はいずれも3台の共有サーバ300、302および304に接続されている。このような場合、各家庭内に設けられている端末制御装置132(図1参照)では以下のような制御が行なわれる。図9を参照して、ユーザの操作により、端末制御装置132はまず第1の共有サーバ300に対してユーザが指定した番組の配信を要求する(320)。サーバから送られてくる信号により、その番組が第1の共有サーバ300から配信可能か否かを判定する(322)。配信可能な場合には、第1の共有サーバ300からこの番組を受信(324)して処理は終了する。
【0110】
ステップ322において、第1の共有サーバ300からの配信が不可能であると判定された場合には、第2の共有サーバ302に対して配信要求を送信する(330)。そして、第2の共有サーバ302から送られてくる信号により、その番組が第2の共有サーバ302から配信可能か否かを判定する(332)。配信可能な場合には、第2の共有サーバ302からこの番組を受信(334)して処理は終了する。
【0111】
ステップ332において、第2の共有サーバ302からの配信が不可能であると判定された場合には、第3の共有サーバ304に対して配信要求を送信する(340)。そして、第3の共有サーバ304から送られてくる信号により、その番組が第3の共有サーバ304から配信可能か否かを判定する(342)。配信可能な場合には、第3の共有サーバ304からこの番組を受信(344)して処理は終了する。
【0112】
ステップ342において、第3の共有サーバ304からの配信も不可能であると判定された場合には、ユーザに対して番組が受信不可能である旨の表示を行ない(346)、処理を終了する。
[第3の実施の形態]
第2の実施の形態のシステムでは、各共有サーバにかかる負荷が軽減される。しかし、逆に各家庭からは複数の共有サーバにそれぞれ接続しなければならず、その結果配線工事などの点で第1の実施の形態の場合と比較して各家庭の負担が増加するおそれがある。第3の実施の形態のシステムは、そのような各家庭にかかる負担を軽減することができる構成となっている。
【0113】
図10を参照して、この第3の実施の形態のシステムは、第2の実施の形態のシステムと同様にそれぞれ放送局100および図示しないCATV局などからの放送を排他的に受信する複数の共有サーバ350、352および354と、それぞれ特定の一つの共有サーバとケーブル370または無線通信372により接続される複数の契約者家庭126とを含む。
【0114】
共有サーバ350および352は何らかの通信媒体360で、共有サーバ350および354は通信媒体362で、共有サーバ352および354は通信媒体364で、それぞれ相互に接続されている。
【0115】
このように共有サーバ350、352および354が相互に接続されており、互いの間で通信が可能である場合、各家庭126はいずれか一つの共有サーバに接続されていればどのサーバからも番組の配信を受けることができる。
【0116】
たとえば、図10において左端の家庭126からある番組の配信要求があり、それが第3の共有サーバ354にのみ蓄積されているものとする。この場合には、図10の通信媒体362およびケーブル370を用いて、経路370によって番組が共有サーバ354から左端の家庭126に配信される。どの共有サーバから番組配信が可能であるかを調べる手順は第2の実施の形態の場合と同様でよいので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
【0117】
この第3の実施の形態のシステムによれば、各家庭と共有サーバとの間の接続数が減少すること、それに伴い接続に必要なケーブルが削減されること、また配線に必要な工事の回数が減少すること、という効果を得ることができる。
[第4の実施の形態]
第1の実施の形態〜第3の実施の形態のシステムでは、共有サーバでは全チャンネルの全時間の番組を録画することを前提として来た。しかし、チャンネルによっては番組を放送しない時間帯が存在することがある。そのような場合、その時間帯にそのチャンネルで受信される放送データを録画しても無意味である。そこで第4の実施の形態のシステムの共有サーバでは、各チャンネルごとに、放送のある時間帯のみ記憶時間帯として予め記憶しておき、その時間帯のみ放送データを蓄積することとする。
【0118】
図11に、あるチャンネル(チャンネルA、BおよびC)390の放送時間帯394の例を示す。横軸392は時間を示す。チャンネルごとに、図11に示されるような放送時間帯のみ共有サーバで録画を行なうことによって、一定期間の全番組を蓄積するのに必要な記憶部の記憶容量を削減することができる。
【0119】
図12を参照して、この場合の各共有サーバで行なわれる処理は以下のような制御構造を有する。まず現在の時刻がスケジュールされている放送時間帯に対応した記憶時間帯か否かを判定する(400)。記憶時間帯であれば記憶し(402)、記憶時間帯でなければ記憶を停止する(404)。
[第5の実施の形態]
第4の実施の形態のシステムでは、予め記憶時間帯が記憶されている。しかし、各チャンネルで放送があるか否かを受信信号から判定することも可能である。第5の実施の形態のシステムでは、番組が放送中か否かを実際の受信信号から判定し、その結果にしたがって記憶するか否かを決定する。
【0120】
図13にその場合の各共有サーバでチャンネルごとに行なわれる処理の制御構造を示す。図13を参照して、この実施の形態の共有サーバでは、まず受信信号から番組が放送中か否かを判定する(410)。番組が放送中であると判定されればその番組を記憶し(412)、放送中でなければ記憶を停止する(414)。
【0121】
この第5の実施の形態の共有サーバでも、第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第6の実施の形態]
第1の実施の形態〜第5の実施の形態では、一定期間の全チャンネルの全番組を蓄積することを前提としてきた。しかし、現実問題として記憶部118の記憶容量の制限により、一定期間の全番組を蓄積することが困難な場合もある。また、番組の中でも地域的な制限若しくは時間的な制限などで、または統計的に、共有サーバに接続されている各家庭で全く視聴されない番組もあり得る。
【0122】
そうした場合には、全番組の一部を蓄積しないようにするほうが記憶部118の記憶容量の効率的使用の点から望ましい。この第6の実施の形態にかかるシステムはそのような柔軟な記憶方式を提供する。
【0123】
図14に記憶する番組スケジュールの例を示す。図14を参照して、各チャンネル(チャンネルA,BおよびC)390について、放送時間帯とその番組内容が分類されスケジュールとして記憶されている。なお図14において横軸392は時間を表す。たとえばチャンネルAの場合、放送時間帯420が、ユーザによって番組視聴の要求があったが、蓄積されていなかった場合に、翌週の同じ番組を蓄積するように番組記録スケジュールに自動追加される記録時間帯422と、ユーザの希望により番組記録スケジュールに追加される記録時間帯424と、初期設定として予め設定された記録時間帯426と、番組の視聴率によって自動的に番組記録スケジュールに追加される番組の記録時間帯428と、それ以外の、蓄積されない番組の時間帯とを含む。
【0124】
記録時間帯426は18時〜22時のいわゆる「ゴールデンタイム」であって、番組視聴の要望が多いことが予想される時間帯である。
【0125】
記録時間帯422で示されるように各家庭の要望にしたがって記憶番組リストに番組を追加することにより、各家庭で視聴することが予想される番組を確実に蓄積することができる。
【0126】
また、記録時間帯422で示されるように、本実施の形態のシステムでは、各家庭から見たい番組として視聴要求があったが、その番組が記録されていない場合には、次の週の同じ番組を番組記憶スケジュールに自動追加する制御が行なわれる。このような制御をすることにより、たとえばはじめてある番組を見たいと思って視聴要求を出した場合、初回は見ることができなかったとしても、次回からは見ることができるようになるという効果を奏する。また、このように自動追加した番組については、次週にその番組が蓄積されたにもかかわらず視聴要求がなかった場合、自動的に番組記憶スケジュールから削除する制御が行なわれる。この自動削除により、視聴されない番組の蓄積を停止することができ、記憶部の記憶容量を無駄に使用することが防止できる。
【0127】
記録時間帯428は、以下のような条件にしたがって自動的に番組記憶スケジュールに追加される。
【0128】
・ 各家庭の特定の出演者が出る番組の視聴要求がよく出される場合、その出演者が出演するほかの番組を番組記憶スケジュールに自動追加する。
【0129】
・ 予め高視聴率となることが予想される番組を番組記憶スケジュールに自動追加する。
【0130】
・ 放送されている番組の視聴率を集計し、集計された視聴率に基づいて高視聴率の番組を自動的に番組記憶スケジュールに自動追加する。共有サーバは、蓄積された番組のみでなく、現在放送中の番組も配信するので、このような視聴率の集計は容易に行なえる。
【0131】
・ 放送されている各番組の、全国的な、または地域的な視聴率に基づいて、一定の視聴率以上の番組を番組記憶スケジュールに自動追加する。
【0132】
共有サーバでスケジュール追加要求に対する処理の制御構造を図15に、視聴要求に基づく番組記憶の自動追加の処理の制御構造を図16に、自動追加された番組の番組記憶スケジュールからの自動削除の制御構造を図17に、視聴率に基づいて高視聴率の番組を番組記憶スケジュールに自動追加する処理の制御構造を図18に、それぞれ示す。
【0133】
図15を参照して、番組記憶スケジュールの追加要求を受けると(440)、その番組が既にスケジュール内にあるか否かを判定する(442)。スケジュール内にその番組がなければ、その番組を番組記憶スケジュール内に新規追加登録する(444)。スケジュール内に既にその番組があれば、何もせず処理を終了する。
【0134】
図16を参照して、家庭からの配信要求を受けると(460)、その番組が記憶部に蓄積されているか否かを判定する(462)。蓄積されている場合にはその番組を配信し(464)、課金処理を行なう(466)。蓄積されていない場合にはその旨を表示するための信号を当該家庭に送信し(470)、前述したとおりその番組を番組記憶スケジュールに追加する(472)。
【0135】
このように、各家庭の意向を分析して自動的に番組記憶スケジュールへの追加を行なうことにより、各家庭の意向を的確に反映した番組記憶スケジュールを生成することができる。そのため、各家庭の意向により的確に答えつつ、記憶部の記憶容量を有効に利用することができる。
【0136】
図17を参照して、自動追加された番組を番組記憶スケジュールから自動削除する処理は以下のようにして行なわれる。なお、この前提として、共有サーバでは、蓄積された番組が家庭に配信されるたびに配信回数を加算する処理を行なうものとする。まず、自動追加された番組(削除候補)の配信回数を得る処理を行なう(500)。その結果配信回数が0であった場合には、だれもその番組を見なかったのであるから、その番組を番組記憶スケジュールから削除する(504)。
【0137】
図18を参照して、全ての番組について、視聴率に基づき番組記憶スケジュールに自動追加するか否かを判定する処理について説明する。まず、番組番号などの、始めの番組を示すインデックス値などを得て、処理対象の番組を先頭の番組とする(510)。インデックス値に対応する番組につき、視聴率のデータを自己の集計値または全国的に公開されている視聴率から得る(512)。その視聴率が基準値以上か否かを判定する(514)。基準値以上であればその番組を番組記憶スケジュールに自動追加し、基準値未満であればその番組を番組記憶スケジュールに追加することなく、また既に番組記憶スケジュールに記録されていれば番組記憶スケジュールからその番組を削除する(518)。
【0138】
そして、残りの番組があるか否かを判定し(520)、残りの番組があればインデックス値を進めて次の番組を処理対象とし(522)、ステップ512の処理以後をこの新しい番組に対して行なう。ステップ520において残りの番組がないと判定されたら処理を終了する。
【0139】
この実施の形態のシステムによれば、各家庭からの要望により、またそれら要望を分析した結果により、番組記憶リストに番組を追加する。また視聴率に基づいて番組記憶リストに番組を追加する。そのため、家庭の要望と視聴傾向とに合わせて、各家庭の要望に的確に答えながら、記憶部の記憶容量を有効に利用することができる。
[第7の実施の形態]
第6の実施の形態のシステムでは、番組記憶スケジュールに記録対象の番組を自動的に、または家庭の要望に応じて登録し、そのスケジュールにしたがって番組を記憶した。しかし、そのように予め番組記憶スケジュールに設定された内容によって番組記憶した場合のみ、上記したような効果が奏されるわけではない。この第7の実施の形態のシステムでは、番組を記憶部118または他の記憶装置に常時記憶しておき、その番組に対する全国的な、または一定の地域におけるリアルタイムの視聴率が一定の値以上の場合に、その記憶された番組を永続的に蓄積することとし、それ以外の場合には番組終了後直ちに消去する。
【0140】
こうした制御によって、予め番組記憶スケジュールに番組を追加することなく、放映された番組の実際の、リアルタイムの視聴率に基づいて蓄積しておくか否かが決定される。このため、各家庭から視聴要求が出されることが予想される番組を効果的に予測し蓄積しておくことが可能になる。
【0141】
この実施の形態の共有サーバにおける処理の制御構造を図19に示す。図19を参照して、一時的に記憶された番組の視聴率を得る(530)。この視聴率は、そうしたサービスを提供する業者と契約することにより、リアルタイムな情報として提供される。続いて、得られた視聴率が番組を蓄積しておくべきか否かを定めるための、予め設定された適当な基準値以下か否かを判定する(532)。視聴率が基準値以下であれば、一時的に記憶された番組を削除する(534)。それ以外の場合は何もしない。すなわちこの場合には一時的に記憶された番組がそのまま蓄積される。
[第8の実施の形態]
第7の実施の形態のシステムでは、全国的な、または地域的な番組の視聴率によって、一時的に記憶されていた番組を削除するか蓄積しておくかが決定された。しかしこの発明はそのようなものには限定されない。たとえば、複数個の共有サーバが存在し、各共有サーバがいずれも同様の番組の配信を行なっている場合を想定する。この場合には、それら複数の共有サーバのそれぞれの視聴率に基づき、番組を蓄積するか否かの判定をする際の視聴率を計算してもよい。そして、視聴率が基準値以上である番組については、一時的に記憶したその番組を消去することなく蓄積するようにする。またこのように複数の共有サーバが存在することが想定される場合には、全ての共有サーバにおいて、放送中の番組を一時記憶する必要はなく、そのうちの一部の共有サーバのみにおいて一時的に記憶する処理を行ない、高視聴率であることが判明した時点で各共有サーバにその一時的に記憶された番組を配信して蓄積するようにしてもよい。
【0142】
視聴率計算の処理フローを図20に、視聴率に基づいて他の共有サーバから番組の配信を受けるか否かを決定する処理フローを図21に、それぞれ示す。
【0143】
図20を参照して、まず別の第1の共有サーバからその共有サーバにおける視聴率を得る(540)。以下同様にして、N番目の共有サーバまで、各共有サーバにおける視聴率を得る(546)。最後に、得られたN個の視聴率データに基づいて総視聴率を計算する(548)。この場合、この視聴率の計算の中に、自分自身における視聴率を含ませるようにしてもよい。
【0144】
図21を参照して、前述のようにして視聴率を得る(560)。この視聴率が基準値以上か否かを判定する(562)。基準値未満であれば何もしない。基準値以上であれば、続いてその視聴率を記録した番組が自分自身の中に蓄積済みか否かを判定する(564)。もし蓄積済みであれば処理を終了する。蓄積がされていなければ、他の共有サーバをサーチし(566)、他の共有サーバにその番組が蓄積されているか否かを判定する(568)。その番組を蓄積している共有サーバがあれば、そのサーバから番組を受信して(570)処理を終了する。番組を蓄積している共有サーバがなければ、処理を終了する。
【0145】
このように、番組のリアルタイムの視聴率にもとづいて番組の蓄積・廃棄を決定することにより、各家庭から視聴要求があることが予想される番組を高い確率で自サーバ内に蓄積しておくことができる。
[第9の実施の形態]
これまでの実施の形態の共有サーバでは、所定の大きさの記憶領域を使用して、FIFO方式で放送データを蓄積していた。しかし本発明における放送データの削除方式はそのような方式のみに限定されるわけではない。この第9の実施の形態のシステムでは、番組ごとに記憶期間または消去する時間を定めておき、これに基づいて各番組の消去が制御される。
【0146】
図22を参照して、この処理は以下のようにして行なわれる。まず処理対象となる番組を指すインデックス値を、最初の番組を指す値とする(580)。続いて、インデックス値によって示される番組を消去すべき時刻に関する情報を得る(582)。この情報は、番組ごとの値として予め共有サーバの記憶部内に保持されているものとする。
【0147】
ステップ584で、インデックス値によって示される番組の消去時間が過ぎたか否かを判定し(584)、消去時間が過ぎている場合には当該番組を記憶部から消去する(586)。
【0148】
さらに、残りの番組があるか否かを判定し(588)、残りの番組があればインデックス値を次の番組を示す値に進めて、制御をステップ582に戻す。以下ステップ582〜588(590)の処理を繰返し行なう。ステップ588において、残りの番組がないと判定された場合、処理を終了する。
【0149】
こうすることにより、FIFO方式で消去する場合と比較して、記憶部の記憶容量の大きさにかかわらず、番組を消去する時刻が明確に定められるという効果がある。
[第10の実施の形態]
以上の実施の形態では、記憶部118を全体として一つのFIFO記憶領域として取り扱っていた。しかし本発明はそのような実施の形態に限定されるわけではなく、記憶部118を複数の記憶領域に分割してそれぞれ別個に利用することもできる。
【0150】
図23を参照して、この第10の実施の形態のシステムでは、記憶部の記憶領域は、第1の記憶領域560と、第2の記憶領域562とを含む。各番組に対しては、第1の記憶領域560と第2の記憶領域562とのどちらに蓄積するかが予め定められている。図23に示される例では、番組A(576)については第2の記憶領域562に、それ以外の番組B〜F(572)については第1の記憶領域560に記憶されることが予め定められている。
【0151】
図23に示される例では、番組A(576)以外の番組がすべて第1の記憶領域560に記憶されるため、図23(A)〜(C)に示されるように、番組Gが記憶される時点で番組B(572)が消去される。他の番組についても同様である。一方番組A(576)については、これらとは別の第2の記憶領域562に記憶されるので、番組B(572)が消去される時点でも依然として記憶されたままとなる。つまり、このような運用をすることにより、ある記憶領域に割当てた番組数が少なければ、他の記憶領域に割当てられた番組よりも長い期間にわたり記憶されるようにできる。
【0152】
たとえば、ある連続ドラマだけを第2の記憶領域562に記憶し、他の番組は全て第1の記憶領域560に記憶する。この場合には、第2の記憶領域にはこの連続ドラマの放送データのみ、数週間分以上が記憶される。したがってまとめてこの連続ドラマを視聴することができる。
【0153】
このような制御をするに際して、家庭から要求があった番組を第2の記憶領域562に記憶するようにもできる。そうした設定とすれば、各家庭から要求のあった番組を長期間記録することができる。また、要求したユーザが見終わったらその番組を消去するようにすれば、記憶領域を有効に利用することができる。
【0154】
本実施の形態のシステムのように記憶領域を分けて番組を振り分けて使用することで、番組の記憶されている期間を長期間および短期間に分けることができる。
[第11の実施の形態]
第10の実施の形態の場合の変形として、各家庭ごとに一定の記憶領域を準備することもできる。その場合の記憶領域の模式図を図24に示す。
【0155】
図24を参照して、この実施の形態のシステムの記憶領域は、共通の記憶領域600と、各家庭ごとに準備された、複数の専用の記憶領域602とを含む。共通の記憶領域600には、番組572がFIFO方式で記憶される。一方、専用の記憶領域602には、対応の家庭の要求した番組のみ記憶する。
【0156】
このように、各家庭ごとに専用の記憶領域を設けると、各家庭ごとにビデオ録画装置とテープとを持ったのと同じ効果を奏することができる。また、一つの家庭に対して一つの記憶領域が対応しており、かつ一つの家庭内のどの表示装置からも同じ記憶領域を参照することができるので、家庭内の各部屋ごとにビデオ録画装置を準備したのと同じことになる。
【0157】
さらに、このようにある家庭に専用の記憶領域を他の家庭からアクセスすることができるようにすると、ちょうど、ある家庭が所有しているビデオテープを他の家庭に貸すのと同じ効果を奏することができる。しかも本実施の形態の場合には物理的にビデオテープを渡す必要がないので、従来のやりかたと比較してはるかに容易である。
【0158】
このように家庭ごとに専用の記憶領域を設ける場合、各家庭のユーザが明示的に番組の消去を指示するようにしてもよいし、各家庭のユーザが視聴した段階で自動的に番組を消去するようにしてもよい。自動的に消去する場合には記憶領域を節約することができる。
【0159】
この実施の形態のシステムにおいて、各家庭のユーザが番組を視聴した段階で自動的に番組を消去する制御を実現するためのプログラムの制御構造を図25に示す。
【0160】
図25を参照して、まず各家庭からの配信要求を受ける(610)。この配信要求に応じて、その番組をその家庭に配信する。この場合、番組が共通の記憶領域にあれば共通の記憶領域から、専用の記憶領域にあれば専用の記憶領域から、当該家庭に配信される。
【0161】
続いて、配信された番組が記憶されていたのが専用の記憶領域であるか否かについての判定が行なわれる(614)。専用の記憶領域ではなかった場合には処理を終了する。専用の記憶領域であった場合、視聴した家庭が、この専用の記憶領域に対応する家庭であるか否かを判定し(616)、そうであれば当該番組をその専用記憶領域から消去する。それ以外の場合には番組をそのまま残す。
【0162】
この実施の形態のように、各家庭にごとに専用の記憶領域を共有サーバに設けることにより、各家庭ごとにビデオ録画装置を設けることが不要となる。また、同じ共有サーバに接続されている家庭であれば、別の家庭のための専用の記憶領域に記憶されている番組を視聴することも可能になる。
[第12の実施の形態]
放送がいわゆる広告(以下「CM」と呼ぶ。)に適した媒体であることは当然である。一方で、番組によってはCMがあまり歓迎されないこともありうる。したがって、第12の実施の形態にかかる共有サーバは、各家庭からの要求に応じて、番組からCMをカットして配信する機能を提供する。しかしこの場合でも、全くCMをカットするのではなく、限定された条件のときのみCMをカットするものとする。たとえば番組の1回目の配信時にはCMはカットせず、それ以外の場合にはCMをカットするものとする。
【0163】
図26を参照して、まずこれから家庭に送信する番組の配信がその家庭に対する1回目の配信であるか否かを判定する。各家庭への各番組の配信ごとに、その番組の配信回数を計数する機能が共有サーバ内に設けられているものとする。
【0164】
もし配信が1回目の場合には、配信先の家庭からCMカット要求があったか否かを判定し、CMカット要求が予め出されていた場合にはCMなしの番組を配信して(634)処理を終了する。CMカット要求が出されていない場合にはCM有りの番組を配信して(636)処理を終了する。
【0165】
ステップ630でこの番組の当該家庭への配信が2回目以降の配信ではない、すなわち最初の配信であると判定された場合には、CM有りの番組を配信して(636)処理を終了する。
【0166】
以上のような制御をすることにより、各家庭では番組の1回目の配信ではCMを見る必要があるが、2回目以降の配信ではCMをカットするか否かを選択することが可能となる。
【0167】
このように、1回目の配信時にはCMのカットはできないが、2回目以降は選択可能とすることにより、CMを放送したいという放送局側の要求を最低限は満たしながら、CMをカットした番組を視聴したいという各家庭の要求にも応じられる。
【0168】
なお、本実施の形態で注意すべきことは、番組の配信が、記憶されたものからではなく放送中のものについて行なわれる場合には、そもそもCMのカットが不可能であるということである。2回目以降の配信は必ず記憶部から行なわれるので、指定された場合には必ずCMのカットが可能となる。
【0169】
事情が許せば、記憶部からの配信に限っては、1回目の配信であってもCMをカットするような運営方法も技術的には可能である。
【0170】
また、CMを含んだ番組を視聴した場合の課金金額が、CMをカットした番組を視聴した場合の課金金額より少なくなるような運営も考えられる。この場合、CMの製作者からCM配信料を受取って、課金の減少分にあてることができる。また逆に、CMをカットした番組の課金金額を高くなるようにして、その差額をCMの製作者に支払うようにしてもよい。
【0171】
放送データの内容のどこがCMであるか、それ以外であるかを判定する方法としては、従来からCMカット機能を有するビデオ録画装置などで使用されていた方法を用いることができるので、ここではその詳細な説明は繰返さない。
【0172】
なお、この実施の形態のシステムでは、各家庭における番組ごとの視聴回数をカウントする。そのため、共有サーバの側では、番組ごとの延べの視聴率を計算していることになる。通常の視聴率計算は放送1回についてのみ行なわれるため、各家庭においてビデオ録画され繰返し視聴される場合についてはカウントできない。それに対して本実施の形態のシステムでは、共有サーバで番組ごとに何度視聴されたかを把握でき、再視聴回数まで含めた視聴率の計算を行うことができる。
[第13の実施の形態]
放送のチャンネルが多くなり、様々な内容の番組を視聴できるようになることは、ユーザにとって利益ではあるが、これに伴う問題点もまた生じてくる。たとえば、子供のいる家庭では、子供に見せたくない番組などについては配信を制限したいと考えるであろう。本実施の形態および次に述べる第14、第15の実施の形態はそのような配信制限を可能にした共有サーバに関するものである。
【0173】
この第13の実施の形態の共有サーバでは、チャンネル単位で配信契約があるか否かを判定し、配信契約のないチャンネルに関しては配信制限を行なう。
【0174】
図27を参照して、あるチャンネルの番組に関して配信要求があると、最初にそのチャンネルに関して契約があるか否かについての判定を行なう(650)。契約がない場合には配信拒否のエラーメッセージを当該家庭の表示装置に向けて送信して表示させる(654)。契約がある場合には、指定された番組を当該家庭に配信する(652)。
【0175】
このようにチャンネルごとに配信制限を行なうことにより、たとえば子供に見せたくない番組の多いチャンネルについては家庭で見ることができないようにすることができる。また、番組の視聴そのものが有料である有料チャンネルに関して、予め契約から除外しておくことにより、各家庭でそうした有料チャンネルの内容を視聴することはなくなり、あやまって見ることにより料金を支払う必要が生じるというおそれがない。
[第14の実施の形態]
この第14の実施の形態のシステムでは、第13の実施の形態と同様に配信制限を可能とする。この実施の形態のシステムでは、配信制限を行なう時間帯を予め各家庭で指定する。たとえば子供に深夜まで視聴をさせたくない家庭では、深夜の時間を配信制限の対象としておけばよい。
【0176】
図28を参照して、この場合共有サーバでは、配信要求があった時間帯が契約時間内か否かを判定する(670)。契約時間外であれば、配信拒否のエラーメッセージを当該家庭の表示装置に向けて送信して表示させる(674)。契約時間内である場合には、指定された番組を当該家庭に配信する(672)。
【0177】
このような共有サーバにより、子供に夜遅くまで視聴をさせたくない家庭では、深夜の視聴を制限して子供の夜遅くの視聴を制限することができる。
[第15の実施の形態]
第15の実施の形態のシステムでは、番組ごとに配信可能か否かを家庭で指定できるものとする。この場合、図29に示されるように、まず最初に配信要求があった番組が配信可能な番組であるか否かを判定する(680)。配信不可と指定されていた場合には、配信拒否のエラーメッセージを当該家庭の表示装置に向けて送信して表示させる(684)。配信可能である場合には、指定された番組を当該家庭に配信する(682)。
【0178】
このような制御をすることにより、各家庭において番組ごとに、選択的に子供に見せたくないか否かを検討し、見せたくない番組のみを配信拒否するように設定することができる。
【0179】
なお、この実施の形態のように各番組について個々に配信可か否かを指定するのではなく、各番組に予めカテゴリー情報を付加することとしておき、家庭ではカテゴリー別に一括して配信不可か否かを指定するようにしてもよい。
[第16の実施の形態]
家庭の表示装置130(図1参照)については、以上の実施の形態の装置では表示装置の側から何らかのアクションを起こしてはじめて共有サーバから放送データが配信されることとなっていた。しかし本発明はそのような表示装置を用いるものには限定されない。この第16の実施の形態のシステムでは、各家庭で用いられる表示装置として、共有サーバから何らかの配信があれば自動的に表示が開始されるものを用いる。これに対応して、各家庭からは、各共有サーバに対して配信を行なう時間を予め指定できるものとする。
【0180】
この場合の共有サーバで行なわれる処理につき図30を参照して説明する。まず、始めの端末(表示装置内の端末制御装置)を対象に選択する(700)。続いて、処理対象の端末に対する設定を対応の設定ファイルから読込み(702)、配信する時間か否かを判定する(704)。配信する時間であれば場設定ファイルで指定された番組を当該端末に配信し(706)。
【0181】
続いて残りの端末があるか否かを判定し(708)、残りの端末があれば処理対象を次の端末に進めて(710)、ステップ702以下の処理を繰返す。ステップ708において残りの端末がないと判定されたら処理を終了する。
【0182】
一方、ユーザ側の表示装置の端末制御装置は図31に示すような制御を行なう。まず自身が自動表示モードに設定されているか否かを調べ(720)。自動表示モードでなければ処理を終了する。自動表示モードであれば、続いて共有サーバから配信があるか否かを判定し(722)、配信がなければ電源をオフとして処理を終了する(728)。配信があれば、電源をオンとし(724)、配信された放送データを表示する(726)。
【0183】
このような共有サーバおよび表示装置を用いることにより、各家庭においてはこの配信システムを目覚まし代わりに使用することができるし、必ず見たい番組を、放送のある時間に確実に見ることが可能になる。緊急放送などをこの共有サーバを介して配信することにより、各家庭に緊急情報を伝達することも可能となる。
【0184】
なお、このような自動受信および表示の設定を手軽に変更する機能を設けておけば、平日と休日とで配信システムの使用方法を使い分けることもできる。また、共有サーバに保存される設定情報を、その設定情報に対応する家庭以外の家庭から設定可能とすることもできる。そのような機能を持たせることにより、たとえばこの配信システムの使用方法についてよく分からない人のために、他の人が設定を行なうことも可能となる。
[第17の実施の形態]
既に述べた実施の形態の中に、画像の画質により圧縮率を変更して記憶部の記憶領域を有効利用する第1の実施の形態があった。この第17の実施の形態ではさらに、ユーザの希望にしたがって圧縮率を変更する制御を追加することにより、ユーザの希望にしたがった画質で番組を配信することを可能としている。
【0185】
この実施の形態でも、第1の実施の形態の場合と同様に各番組に対して低画質、高画質、いずれでもないの3種類の画質情報が番組情報として与えられているものとする。図32を参照して、まず、これから圧縮する番組が高画質番組か否かを判定する(740)。高画質番組である場合には低圧縮率を適用した圧縮設定を行なう(748)。高画質番組でない場合には、低画質番組か否かを判定する(742)。低画質番組である場合には高圧縮率を適用した圧縮設定を行なう(744)。それ以外の場合には中程度の圧縮率を適用した通常画質の設定を行なう(746)。この処理により、圧縮される番組の記憶画質の初期設定がされたことになる。
【0186】
続いて、対象となる番組に対して家庭のユーザによって画質(圧縮率)の指定があったか否かが判定される(750)。画質の指定がある場合には、その指定が高画質を希望するものか否かを判定する(764)。高画質を希望する指定がされた場合には、一旦初期設定されていた画質を高画質設定に変更する(760)。
【0187】
ステップ752において、高画質希望の指定がされているわけではないと判定された場合、通常画質を希望する指定がされていたか否かについての判定が行なわれる(754)。通常画質を希望する指定がされていなかった場合には画質の設定の変更を行なわない。ステップ754において「通常画質希望」と判定された場合、さらに対象となる番組の画質が高画質に初期設定されていたか否かが判定される(756)。高画質に初期設定されていれば画質はそのままの設定となり、高画質に初期設定されていなければ画質を通常画質に設定する(758)
このようにして、もともとの番組の画質による番組の圧縮時の画質設定に加え、ユーザによる指定を考慮して圧縮時の画質を設定できる。
【0188】
さらに本実施の形態の共有サーバでは、ステップ762の処理によって、放送側でさらに画質の指定があるか否かを判定する。この指定は、放送側で高画質による再配信を希望しないような場合に有効である。
【0189】
まず、圧縮に関し、放送側での指定があるか否かを判定する(762)。この指定がなければステップ760までの処理で決定された画質に合わせて圧縮処理が実行される(780)。放送側での指定がない場合には、制御はステップ764に進む。
【0190】
ステップ764では、放送側により、再配信時には低画質のみとする指定があるか否かについての判定が行なわれる(764)。もしこの指定が行なわれていた場合には、圧縮率として低画質に対応する高圧縮率が設定され(772)、制御はステップ780に進む。放送側により低画質とすべき指定がなかった場合には、放送側によって再配信時の画質が通常画質までに制限することが指定されているか否かについての判定が行なわれる(766)。指定がない場合には、ステップ780でこれまでに行なわれた設定にしたがって圧縮処理が行なわれる。通常画質までの指定がされている場合、制御はステップ768に進む。
【0191】
ステップ768では、対象となっている番組の初期設定が低画質となっているか否かについての判定が行なわれる(768)。低画質となっていればその指定にしたがって圧縮が行なわれ(780)、それ以外の場合には画質は通常画質に設定されて(770)その設定にしたがい圧縮が行なわれる(780)。
【0192】
以上のような制御構造を有する圧縮処理を共有サーバで実行することにより、番組ごとに指定されている画質と、ユーザによる画質指定と、放送側による再配信時の画質指定とに基づいて、放送側による意向を尊重しながらユーザの意向をも生かした圧縮および配信を行なうことができる。
[第18の実施の形態]
第17の実施の形態までにおいては、一旦圧縮された放送データは、配信時に伸長されるまでは、消去される場合を除いて何らも変更を受けなかった。しかし本発明はそのような記録方法を採用したもののみには限定されない。たとえば、一度圧縮した放送データを、その後で再度圧縮しなおすことが考えられる。この第18の実施の形態のシステムではそのように、一旦圧縮され記憶された放送データのうち、一定期間が経過したものは圧縮しなおされる点に特徴がある。その場合には、一度目の圧縮と比較してより高い圧縮率で(画質を落として)再圧縮する。それにより、放送データの占める領域が小さくなり記憶部の記憶領域を有効に活用できる。
【0193】
この場合、共有サーバでは以下のような制御構造を有する処理が実行される。以下の説明では、圧縮され記憶されている全ての番組について、再圧縮するか否かを決定する場合を想定する。なお以下に述べる処理は、一定間隔で繰り返し実行される。
【0194】
図33を参照して、処理対象となる最初の記憶番組を示す値にインデックス値を設定する(800)。インデックス値で示される記憶番組に対する記憶時間を得る(802)。記憶時間とは、その番組が前回に圧縮記憶されてからの経過時間のことをいう。
【0195】
続いて、この記憶時間が高圧縮率で圧縮する処理を行なうために予め定められた所定の基準値以上か否かを判定する(804)。基準値未満であればこの記憶番組に対する処理は何も行なわない。基準値以上であれば、続いてこの記憶番組が既に高圧縮率で圧縮されているか否かについて判定する(806)。既に高圧縮率で圧縮されているのではない場合のみ、高圧縮率でこの記憶番組を圧縮しなおす(806)。
【0196】
そしてステップ810で記憶番組の残りがあるか否かを判定し、残りがある場合にはインデックス値を次の記憶番組を示す値に進め(812)制御をステップ802に戻して以下の処理を繰返す。残りの記憶番組がない場合には処理を終了する。
【0197】
圧縮するための手段は記憶部自体の内部に設けられていてもよいし、記憶部から一旦外部に読み出されてそこで圧縮されてもよい。
【0198】
このように画質を変更した場合、配信するときの番組の画質によって視聴料金を変更することもできる。たとえば、高画質の配信では視聴量を高くし、低画質の場合には低くするなどである。これは、高画質の番組では圧縮率が低いために記憶領域を多く必要とし、低画質の番組では逆に少ない記憶領域しか必要としないためである。つまり、各番組の視聴料金は、それら番組を記憶しておくために必要とされるリソースの量に応じて定められる。
【0199】
同様の考え方で、長時間記憶している番組ほど、長くリソースを消費しているためにより遠い過去に放送された番組ほど視聴料を高くする運営も考えられる。高くてもより過去の放送データを視聴したいというユーザがいれば、その分徴集できる金額も多くなり、徴集された金額をリソースである記憶装置に配分することで、より過去の番組をより多く記憶して配信することができるようになる。すなわち、長期間記録が必要な番組が多くなると、そのために消費されるリソースを増加させるための費用が自動的に調達できる。
[第19の実施の形態]
第12の実施の形態では、番組中からCMをカットした。逆に、この第19の実施の形態のように共有サーバ単位で番組中にCMを挿入する処理を行なうこともできる。
【0200】
図34(A)を参照して、通常の配信では、配信要求820の後に、番組822が送信され、その間にCM824が挿入される。これに対し、この第19の実施の形態の共有サーバでは、たとえば図34(B)に示されるように、配信要求の直後に共有サーバ独自のCM830を新たに追加し、その後に通常の番組822と通常のCM824との配信を行なう。
【0201】
別の例として、図34(C)に示されるように配信要求の直後に追加のCM830を送信し、その後に番組822と、通常のCM824とは別の独自のCM832とを放送することもできる。さらに図34(D)に示されるように、配信要求820の直後に追加のCM830を追加した後は、番組中にCMを挿入しないような運営も可能である。
【0202】
このように配信時に共有サーバ単位でCMを挿入することにより、CMの配信を要求する企業から料金を徴収することが可能となる。そのため、このCMは小規模な企業のものでよい。共有サーバ自体が各地に分散した比較的小規模な地域に対して設けられるので、その地域に対応したごく小さい規模および範囲に限定したCMで十分である。逆に、このようなCMの放送は従来は不可能であったため、共有サーバによる配信が新たなCMメディアとなる可能性もある。特に、CMに限らず、ごく小さな地域のみに限定して配信したい情報などについて、共有サーバの利用は有益である。たとえば小規模小売店の広告、自治会の広報、連絡、学校から各家庭への連絡などにも利用することができる。このようにごく小さな地域への情報の伝達として、この共有サーバによる配信は新しい手段を提供する。
[第20の実施の形態]
第19の実施の形態の共有サーバシステムまでは、情報は共有サーバから各家庭への一方向のみであった。しかし、図1に示されるように各家庭が共有サーバにケーブルおよび無線など、双方向の通信が可能な通信媒体で接続されるのであるから、各家庭から共有サーバへの情報のアップロードも可能となる。第20の実施の形態のシステムは、そのような情報のアップロードを可能としたものである。
【0203】
図35を参照して、この第20の実施の形態にかかる共有サーバ850は、管理者880によって管理されるものであり、放送局からの放送電波を受信するためのアンテナ110と、アンテナ110の出力に接続された信号生成部114と、信号生成部114の出力する放送情報を圧縮して記憶し、指定された放送情報を伸長して出力するための記憶部118と、信号生成部114の出力する放送情報または記憶部118から出力される放送情報のいずれかを選択して配信先の家庭126に送信するとともに、各家庭126からの情報を受信して記憶部118中に記憶させる機能を有する接続部862と、信号生成部114、記憶部118および接続部862を制御するための制御部860とを含む。
【0204】
この第20の実施の形態のシステムでは、たとえば図35における左端の家庭から経路870を経て共有サーバ850にアップロードされた情報を、経路872などを経由して他の家庭に配信することができる。そのため、共有サーバにより接続された地域の各家庭に対してのみ配信可能なメディアが提供できる。このようにアップロードされた情報については、管理者880は他の番組と同様に視聴した家庭から料金を徴収することができる。そして管理者880がこの徴集した料金の一部を、アップロードされた情報を作成したユーザに配分することが可能となる(874)。
【0205】
このように、ごく限定された地域の中で、情報のアップロードと、配信と、料金の徴収および配分が可能となるため、たとえば限定地域向けの映画作成など、新たな商業的メディアを生むことになる。
[第21の実施の形態]
第1の実施の形態のシステムでは、比較的単純な課金方法で課金計算が行なわれていた。しかし、本発明のシステムで採用される課金方法がそのような方法のみに限定されるわけではないことはもちろんである。この第21の実施の形態のシステムでは、視聴回数が1回目か2回目以降かによって課金金額を変える制御がなされる。
【0206】
図36を参照して、各家庭からある番組の配信要求があった場合(900)、その配信要求がその家庭に対する2回目以降の配信か否かを判定する(902)。2回目以降の配信でない(すなわち1回目の配信である)場合には、1回目配信の料金として予め設定された料金を課金する(904)。2回目以降の配信である場合には、2回目以降の料金として予め設定された料金を課金する(906)。
【0207】
たとえば1回目の視聴は有料で、2回目以降の視聴については無料としたり、1回目の視聴料金は規定の料金を課金し、2回目以降の視聴については視聴回数に応じて料金を低減するような課金方法が実現できる。
[第22の実施の形態]
この第22の実施の形態のシステムでは、さらに別の課金方法を採用する。この実施の形態は、1回目の番組の配信ではCMのカットができず、2回目以降の配信ではCMカットを設定することができるシステムであることを想定する。
【0208】
図37を参照して、この実施の形態では、番組の配信に伴う課金計算では、最初にCMカット要求があったか否かを判定する(910)。CMカット要求がなかった場合には、CM有りで番組を配信し(920)、CM有りの料金を課金する(922)。
【0209】
CMカット要求がなかった場合には、その配信がその番組に関するその家庭への2回目以降の配信か否かを判定する(912)。2回目以降の配信でない(すなわち1回目の配信である)場合、CM有りで番組を配信し(920)、CM有りの料金を課金する(922)。
【0210】
CMカット要求があり、かつその配信がその番組に関するその家庭への2回目以降の配信であった場合には、CMなしで当該番組を配信し(914)、CMなしの料金を課金する(916)。
【0211】
このような制御を採用することにより、CMなしの配信の場合の料金を高くし、その一部をCMを提供している企業などに変換するなどの運営を行なうことが可能になる。
[第23の実施の形態]
配信される番組の画質によって課金料を変更することも可能である。図38を参照して、この実施の形態のシステムでは、配信される番組が低画質か否かを判定する(940)。低画質番組であれば、低画質でその番組を配信し(952)、低画質に対応した課金計算を行なう(954)。
【0212】
低画質でなければ、高画質番組か否かの判定を行なう(942)。高画質番組であれば、高画質で当該番組を配信し(944)、高画質の課金計算を行なう(946)。高画質でなければ、通常画質で配信し(948)、通常画質の課金計算を行なう(950)。
【0213】
このように配信時の画質に応じた課金を行なうことにより、画質に見合った課金システムが可能になる。もちろん、この場合、画質が高いほど課金も高くするのが一般的である。
[第24の実施の形態]
この実施の形態では、第19の実施の形態で示したような追加のCMを配信する場合の課金形態を説明する。この場合、追加CMの有無により課金料を変える。
【0214】
図39を参照して、配信に伴う追加CMがあるか否かを判定する(1000)。追加CMがなければ追加CMなしで番組を配信し(1002)、通常の課金処理を行なう(1004)。追加CMがあれば、追加CMを含めて番組の配信を行ない(1006)、追加CM有りの課金処理を行なう(1008)。
【0215】
このように、追加CMの有無に応じて課金方法を変える場合、追加CMの提供企業または商店から配信料を受取り、それを課金料金に反映させる運営が可能となる。すなわち、追加CM有りの場合には、追加CMなしの場合と比較して課金料金を低くすることができる。これにより、各家庭は地域に密着したCMを見ることができる上に、番組を安く見ることができるようになる。したがって、地域CMを介したビジネスが生まれることが期待される。
[第25の実施の形態]
この第25の実施の形態のシステムでは、番組の記憶時間により課金料金を変更する。
【0216】
図40を参照して、要求された番組の配信処理が開始されると(1020)、その番組が記憶部に記憶されていた期間(記憶時間)が調べられる。そして、その番組が所定の基準時間以上、記憶部に記憶されていたか否かについての判定が行なわれる(1022)。基準時間以上記憶されていた場合には、長期記憶番組に対応した課金処理が行なわれ(1026)、そうでない場合には通常の課金処理が行なわれる(1024)。
【0217】
たとえば、ある家庭のユーザが共有サーバの特定領域にに特定の番組を記憶することを依頼し、長期間放置した後にその番組を視聴する場合には、そのユーザは長期間共有サーバの記憶領域というリソースを占有していたことになるので、このような場合にはステップ1026で高い料金を課金することが適当である。このような課金処理により、共有サーバのリソースの使用状況に応じて各ユーザに対して公平な課金を行なうことができる。
[第26の実施の形態]
ある家庭が、複数の共有サーバに接続しており、かつ各共有サーバが類似のサービスを提供する場合があり得る。すなわち、同じ番組に関して双方の共有サーバから配信が可能な場合がある。その場合、ユーザとしては視聴料金の安いサーバを選択して見ることが望ましい。しかしそのような選択をユーザがいちいち行なうのは煩雑である。この第26の実施の形態のシステムでは、各家庭の表示装置に含まれる端末制御装置が、最も課金の安いサーバを選択して配信要求を行なうことができる。また、前提として、このシステムの各サーバは、端末制御装置からの問合せに対して、配信対象の番組の課金料金を返答する機能を有するものとする。
【0218】
図41を参照して、このシステムで用いられる、各家庭に設けられる表示装置の端末制御装置は以下のように動作する。ここでは共有サーバが3つあることを想定する。まず、第1のサーバから第3のサーバまで、配信対象の番組に関する配信料金を問い合わせ、受信する(1040、1042、1044)。
【0219】
続いて、第1のサーバと第3のサーバとの間で料金を比較する(1046)。第1のサーバの方が安価であれば制御はステップ1048に、それ以外の場合には制御はステップ1058に進む。ステップ1048では第1のサーバと第2のサーバとの間で料金比較を行なう。第1のサーバの方が安価であれば制御はステップ1050に進み、それ以外の場合には制御はステップ1054に進む。
【0220】
一方、第1のサーバと第3のサーバとの料金比較(1046)で第3のサーバの方が安価であった場合、ステップ1058で第2のサーバと第3のサーバとの間で料金比較が行なわれる。第2のサーバの方が安価であれば制御はステップ1054に、それ以外の場合には制御はステップ1060に進む。
【0221】
以上の処理で、第1のサーバが最も安価な場合には制御はステップ1050に、第2のサーバが最も安価な場合には制御はステップ1054に、第3のサーバが最も安価な場合には制御はステップ1060に、それぞれ進むことが分かる。
【0222】
ステップ1050では第1のサーバからこの番組を受信し、さらに第1のサーバによる課金処理が行なわれて(1052)処理を終了する。ステップ1054では第2のサーバからこの番組を受信し、さらに第2のサーバによる課金処理が行なわれて(1056)処理を終了する。ステップ1060では第3のサーバからこの番組を受信し、さらに第3のサーバによる課金処理が行なわれて(1062)処理を終了する。
【0223】
したがってこの実施の形態のシステムでは、各家庭のユーザは、可能な選択肢のうちで、最も安価に所望の番組を視聴できるようにサーバを選択することができる。
【0224】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、期間はある程度限定されるが過去の番組が各契約装置でいつでも視聴可能になる。また、放送データを記憶するサーバが複数の契約機器につき1台となるので、装置コストが安くなる。また各家庭でサーバ装置を管理する必要がないため、サーバ装置の管理費、電気代、設置面積などが少なくなる。また、契約者にとってはサーバ装置を自前で準備する場合の手間から解放される。
【0225】
各家庭には簡単な表示装置さえあればよく、アンテナ、チューナなども不要となる。したがって、アンテナを放送形態ごとに準備するための設置工事、配線工事などを最小限にすることができる。また、一定期間の放送番組を後で見ることができるため、留守番録画する必要がなく、ビデオ録画装置およびビデオテープがいずれも不要となる。
【0226】
現在放送中の番組も、記憶手段に記憶されている番組も視聴可能である。つまり、過去の番組であっても視聴可能である。これは有線、無線、ラジオ、テレビジョンなどを問わない。
【0227】
複数個の共有サーバを準備することにより分散処理が可能になる。また各共有サーバが必要とする受信機、記憶装置の容量などを小さくすることができ、結果としてサーバ装置のコストを下げることが可能である。
【0228】
放送されている時間帯だけサーバ装置で記憶したり、放送データを圧縮して記憶したりするようにすれば、記憶容量を有効に利用することができる。また契約者の要求に合わせて記憶番組を有効に選択することができ、サーバ装置に必要な記憶手段の容量を小さくできる。または、一定の記憶容量で記憶できる番組の期間を長くすることができる。さらに、ユーザが長く見る可能性のある番組を長く記録することで、記憶手段の記憶容量を有効利用できる。
【0229】
記憶手段を契約機器ごとに分割することにより、各契約者においては実際にはビデオデッキを購入することなく、あたかもビデオデッキを持ったときと同じように番組を視聴することが可能となる。また、同じ共有サーバ装置に接続されている契約機器であれば、別の契約機器からもその専用の領域をアクセスすることができる。
【0230】
また、共有サーバ装置によって番組記憶サービス業を構築し、利益を上げることができる。これにより各ユーザは各放送業者と個別の契約をし個別の支払いをする手間から解放される。
【0231】
共有サーバ装置の運営者にとっては、各番組について延べの視聴率を知ることが可能な環境を実現できる。また複数のサーバにわたる視聴率を算出することもできる。
【0232】
ユーザからの指令に応じて、広告の配信の有無を選択可能にできる。その際に、放送側の意向を最低限はかなえながら、ユーザの意向にもまたこたえることができる。またそれに伴い番組配信時の課金または広告料を調整することができる。
【0233】
さらに、配信を望まない局、番組、時間帯には配信を禁止することができ、料金支払いの無駄、教育上好ましくない番組または教育上好ましくない時間帯の番組の視聴を制限することができる。
【0234】
表示装置に自動表示機能を持たせることにより、共有サーバ装置を目覚まし時計代わりに用いることなども可能になる。また、緊急放送を確実に伝達することが可能になる。
【0235】
ある契約機器から他の契約機器に関する設定を行なえるようにすることにより、新しい装置を使用する上で困難のある家庭についても、所望の設定を行なうことが可能になる。
【0236】
また、番組を長期間記録することが必要な場合、記録されている期間の関数として番組の配信時の課金を調整することにより、番組を長期間記録するために必要なリソース購入のための資金の手当てが可能となる。
【0237】
さらに、放送される番組の性質に合わせた画質、放送される番組のもともとの画質に合わせた画質などで記憶し配信することができ、記憶手段の記憶容量を効率的に使用することができる。さらに、高視聴率の番組は高画質で録画することができ、より多くの契約機器によりよい画質の番組を配信することができる。
【0238】
記憶手段に放送データを記憶する際に、ユーザにより圧縮率を指定したり、一度記憶された放送データを再度より高い圧縮率で圧縮しなおしたりすることにより、記憶手段の記憶容量を効率的に使用してより多くの番組を記憶することができる。また、放送局側から圧縮率を指定することができるようにすることにより、番組を記憶する際の画質として放送局側が高画質を望まない場合には、その希望に合わせて低画質で記録することができる。そのため、放送局の利益を擁護しながら、ユーザの希望にもある程度こたえることができる。また画質にあわせて課金することで、サービスに対応した料金を確保することができる。
【0239】
さらに、共有サーバ独自に追加広告を番組に挿入して配信することにより、共有サーバ運営者が独自に地域的な広告メディアを実現することができる。また、追加広告の配信の有無に応じて契約者の課金も調整することができ、広告提供者の利益と契約者の利益との双方を実現することができる。
【0240】
さらに、契約機器からの放送データを配信することができるようにすることで、従来はなかった、地域に密着したメディアを実現することができる。またこれにより各ユーザにとっても自己の作成した放送データ(番組)の配信が可能となり、情報発信の場を提供することができる。
【0241】
本発明に拠れば、上記した各サービスの提供により、放送局および契約者を交えてサービス料を徴収する新たなビジネスを創生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態にかかる共有サーバシステムの概略を示す図である。
【図2】 信号生成部の詳細を示す図である。
【図3】 第1の実施の形態にかかる共有サーバにおいて、放送中の番組と、蓄積されている番組とのいずれかを選択する処理を示すフローチャートである。
【図4】 第1の実施の形態にかかる共有サーバにおける番組の蓄積方法を示す図である。
【図5】 第1の実施の形態にかかる共有サーバにおける圧縮率の決定方法を示すフローチャートである。
【図6】 第1の実施の形態にかかる共有サーバを用いた場合の契約形態を示すための図である。
【図7】 第1の実施の形態における課金処理の内容を示す図である。
【図8】 第2の実施の形態の、共有サーバを含むシステムの概略を示す図である。
【図9】 第2の実施の形態において、各家庭の表示装置が行なうサーバ選択処理の概略を示すフローチャートである。
【図10】 第3の実施の形態の、共有サーバを含むシステムの概略を示す図である。
【図11】 第4の実施の形態における、各チャンネルの放送時間帯を模式的に示す図である。
【図12】 第4の実施の形態の各共有サーバで行なわれる処理の概略を示すフローチャートである。
【図13】 第5の実施の形態の各共有サーバでチャンネルごとに行なわれる処理の制御構造を示すフローチャートである。
【図14】 記憶する番組スケジュールの例を示す図である。
【図15】 第6の実施の形態における共有サーバでスケジュール追加要求に対して行なう処理の制御構造を示すフローチャートである。
【図16】 第6の実施の形態における共有サーバで視聴要求に基づく番組記憶の自動追加の処理の制御構造を示すフローチャートである。
【図17】 第6の実施の形態における共有サーバで自動追加された番組の番組記憶スケジュールからの自動削除の制御構造を示すフローチャートである。
【図18】 第6の実施の形態における共有サーバで視聴率に基づいて高視聴率の番組を番組記憶スケジュールに自動追加する処理の制御構造を示すフローチャートである。
【図19】 第7の実施の形態の共有サーバにおける処理の制御構造を示すフローチャートである。
【図20】 第8の実施の形態の共有サーバにおける視聴率計算の処理を示すフローチャートである。
【図21】 第8の実施の形態の共有サーバにおける視聴率に基づいて他の共有サーバから番組の配信を受けるか否かを決定する処理を示すフローチャートである。
【図22】 第9の実施の形態において、時間によって各放送データを消去する処理を示すフローチャートである。
【図23】 第10の実施の形態のシステムにおける記憶部の記憶領域を模式的に示す図である。
【図24】 第11の実施の形態のシステムにおける記憶部の記憶領域を模式的に示す図である。
【図25】 第11の実施の形態のシステムにおいて、各家庭のユーザが番組を視聴した段階で自動的に番組を消去する制御を実現するためのプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図26】 第12の実施の形態の共有サーバにおいて、配信回数によってCMの送信を制御する処理のフローチャートである。
【図27】 第13の実施の形態の共有サーバにおいて、配信契約のないチャンネルに関して配信制限を行なうための処理のフローチャートである。
【図28】 第14の実施の形態のシステムにおいて、予め指定された時間帯にしたがって配信制限を行なう処理のフローチャートである。
【図29】 第15の実施の形態のシステムにおいて、番組ごとに配信可能か否かを判定して配信制限を行なう処理のフローチャートである。
【図30】 第16の実施の形態のシステムの各共有サーバで行なわれる処理のフローチャートである。
【図31】 第16の実施の形態のシステムのユーザ側の表示装置の端末制御装置で行われれる処理を示すフローチャートである。
【図32】 第17の実施の形態の共有サーバにおいて、ユーザの希望にしたがって圧縮率を変更する処理を示すフローチャートである。
【図33】 第18の実施の形態のシステムの共有サーバで行なわれる処理のフローチャートである。
【図34】 第19の実施の形態のシステムにおいて、共有サーバから送信される番組およびCMの状態を示す図である。
【図35】 第20の実施の形態にかかる共有サーバを含むシステムの構成を示す模式図である。
【図36】 第21の実施の形態のシステムにおける、視聴回数が1回目か2回目以降かによって課金金額を変える処理を示すフローチャートである。
【図37】 第22の実施の形態のシステムにおける、番組の配信に伴う課金計算処理のフローチャートである。
【図38】 第23の実施の形態のシステムにおいて、配信される番組の画質によって課金料を変更する処理のフローチャートである。
【図39】 第24の実施の形態において、追加のCMを配信する場合に追加CMの有無により課金料を変える処理のフローチャートである。
【図40】 第25の実施の形態のシステムにおいて、番組の記憶時間により課金料金を変更する処理のフローチャートである。
【図41】 第26の実施の形態のシステムにおいて、各家庭の表示装置に含まれる端末制御装置が行なう、最も課金の安いサーバを選択して配信要求を行なう処理のフローチャートである。
【図42】 従来の技術による、各家庭に一台ずつホームサーバが設置された場合の、放送局と各家庭との間の関係を模式的に示す図である。
【符号の説明】
100 放送局、102,300,302,304,350,352,354,850 共有サーバ、110 アンテナ、114 信号生成部、116,860 制御部、118 記憶部、120,862 接続部、130 表示装置、132 端末制御装置、134 操作部、140 圧縮部、142 ハードディスク、144 伸長部、200 記憶領域、250 管理者、560 第1の記憶領域、562 第2の記憶領域、600 共通記憶領域、602 専用記憶領域。

Claims (22)

  1. 予め定められている複数チャンネルの放送データの配信を受けて表示するための複数の契約機器に、前記放送データを所定の通信媒体を介して送信する、放送データの共有サーバ装置であって、
    受信された番組を記録可能な信号形式の放送データに変換するための信号変換手段と、
    前記信号変換手段により出力される放送データのうち、少なくとも最新の所定容量の放送データを記憶するための記憶手段と、
    前記信号変換手段から出力される放送データを所定の方式にしたがって、可変の圧縮率で圧縮して前記記憶手段に記憶させるための圧縮手段と、
    前記記憶手段と前記圧縮手段を制御するための制御手段とを含み、
    前記制御手段は、
    前記記憶手段に対して、前記放送データの記憶を制御するとともに、前記通信媒体を介して接続される契約機器のうちの一つのものからの指示に応答して、前記記憶手段に記憶されている放送データのうちの前記指示により特定された前記放送データを再生し出力するよう制御し、
    前記圧縮手段に対して、前記契約機器からの指定および前記放送データを放送する側の指定にしたがって決定した前記放送データの圧縮率によって圧縮するよう制御し、
    前記記憶手段に記憶された放送データを前記所定の方式にしたがって伸長して前記配信手段に与えるための伸長手段と、
    前記信号変換手段の出力する放送データおよび前記記憶手段の出力する放送データのうちの前記指示により特定された前記放送データを、前記制御手段により指定された契約機器に前記通信媒体を介して配信するための配信手段とをさらに含む、放送データの共有サーバ装置。
  2. 前記信号変換手段は、受信された複数局からの番組のストリームデータを同時並列的に前記放送データに変換するための手段を含み、
    前記記憶手段は、前記信号変換手段により同時並列的に変換され出力される複数局からの放送データを記憶するための手段を含み、
    前記制御手段は、
    前記通信媒体を介して任意の前記契約機器から検索のための情報を受信し、前記記憶手段に記憶された放送データのうちで、前記検索のための情報と合致するものを検索するための手段と、
    前記検索のための情報と合致する放送データを前記記憶手段から再生し出力させるための手段と、
    前記記憶手段から再生し出力された放送データを前記検索のための情報を送信してきた契約機器に配信するよう前記配信手段を制御するための手段とを含む、請求項1に記載の放送データの共有サーバ装置。
  3. 前記制御手段はさらに、前記検索のための情報と合致する放送データが、現在放送中の番組を指定するものであるか否かを判定するための手段と、
    前記検索のための情報が現在放送中の番組を指定するものであると判定されたことに応答して、前記指定された番組であって、かつ前記信号変換手段によって放送データに変換されたものを前記検索のための情報を送信してきた契約機器に配信するよう前記配信手段を制御するための手段とを含む、請求項2に記載の放送データの共有サーバ装置。
  4. 前記制御手段はさらに、前記検索のための情報と合致する放送データが配信可能か否かを判定するための手段と、
    前記検索のための情報と合致する放送データが配信可能でないと判定されたことに応答して、前記検索のための情報を送信してきた契約機器に対して、要求された放送データが配信可能でないことを示す信号を前記配信手段を介して送信するための手段を含む、請求項2または3に記載の放送データの共有サーバ装置。
  5. 前記制御手段は、さらに、予め定められた番組記憶スケジュールを記憶するためのスケジュール記憶手段と、
    前記スケジュール記憶手段により記憶された番組記憶スケジュールにしたがって前記放送データを記憶するように前記記憶手段を制御するための手段を含む、請求項2〜4のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  6. 前記記憶手段は、放送データを番組単位で記憶し、
    前記放送データの共有サーバ装置はさらに、放送データを前記記憶手段に記憶させる際に、前記記憶手段に記憶されるデータ量が所定の上限を超えるか否かを判定し、上限を超える場合には特定の番組単位で消去するための消去手段を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  7. 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された放送データの消去の禁止が解除される時刻を番組単位で記憶するための消去許可時刻記憶手段と、
    現在時刻と前記消去許可時刻記憶手段に記憶された番組ごとの消去の禁止が解除される時刻とを比較して、消去が許可された番組に対応する放送データを前記記憶手段から消去するための手段とをさらに含む、請求項2〜5のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  8. 前記記憶手段は、番組単位で前記放送データを記憶し、
    前記制御手段は、
    各番組を記憶することを指定する要求を契約機器から受信するための要求受信手段と、
    前記要求受信手段と前記記憶手段とに接続され、要求された番組に対応する放送データを前記記憶手段に記憶させるとともに、記憶された番組を記憶するよう要求した契約機器を、前記記憶手段に記憶された放送データごとに記憶するための契約機器記憶手段と、
    前記記憶手段と前記契約機器記憶手段とに接続され、前記記憶手段に記憶された放送データごとに、当該放送データに対応する番組を記憶するよう要求した契約機器に当該放送データが配信されたか否かを判定するための配信判定手段と、
    前記記憶手段と前記配信判定手段とに接続され、各放送データに対応する番組を記憶するよう要求した契約機器に当該放送データが配信されたと判定されたことに応答して、当該放送データを前記記憶手段から削除するための手段と、
    を含む、請求項2〜5のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  9. 前記記憶手段は、各前記契約機器ごとに個別の記憶領域を有し、
    前記制御手段はさらに、各前記契約機器が記憶を要求した番組に対応する放送データを、当該契約機器に対応して設けられた前記個別の記憶領域に記憶するよう前記記憶手段を制御するための手段を含む、請求項2〜5のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  10. さらに、前記通信媒体を介して前記配信手段に接続されている各前記契約機器に対して、当該契約機器へ配信される放送データの当該契約機器への配信回数または当該契約機器に配信される当該放送データの広告部の有無に応じてサービス料を課金するための手段を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  11. 前記記憶手段に記憶された放送データに対応する各番組ごとに、前記配信手段によって配信された回数を記憶するための手段をさらに含む、請求項1〜10のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  12. 前記課金手段は、
    前記記憶手段に記憶された放送データに対応する各番組ごとに、各前記契約機器ごとに配信された回数を記憶するための配信回数記憶手段と、
    前記契約機器に配信中の番組が何回目の配信回数であるかを判定するための手段と、
    前記配信回数の関数として前記契約機器に対する前記配信中の番組の課金を決定するための手段とを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  13. 前記制御手段は、
    前記記憶手段によって記憶されている放送データの番組の本編と広告部とを判別するための手段と、
    契約機器からの要求に応じて、要求された放送データの本編のみを前記要求を送信してきた契約機器に配信するよう前記配信手段を制御するための手段とをさらに含む、請求項2〜12のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  14. 前記制御手段はさらに、
    前記記憶手段によって記憶されている放送データの番組の本編と広告部とを判別するための手段と、
    契約機器から広告の配信の有無の選択指定を受け付けて記憶するための選択指定記憶手段と、
    契約機器からの要求に応答し、前記選択指定記憶手段に記憶された、当該要求を送信して来た契約機器による選択指定に基づいて、前記要求に対応した放送データの本編のみ、または前記放送データの本編および広告部、のいずれかを選択して当該契約機器に配信するよう前記配信手段を制御するための手段をさらに含む、請求項2〜9のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  15. 前記制御手段はさらに、
    各前記契約機器に配信した回数を番組ごとに記憶するための配信回数記憶手段と、
    前記記憶手段によって記憶されている放送データの番組の本編と広告部とを判別するための手段と、
    契約機器から広告の配信の有無の選択指定を受け付けて記憶するための選択指定記憶手段と、
    配信中の番組が何回目の配信であるかを判定するための配信回数判定手段と、
    契約機器からの要求に応答し、前記選択指定記憶手段に記憶された、当該要求を送信して来た契約機器による選択指定と、前記配信回数判定手段による判定結果とに基づいて、前記要求に対応した放送データの本編のみ、または前記放送データの本編および広告部、のいずれかを選択して当該契約機器に配信するよう前記配信手段を制御するための手段をさらに含む、請求項2〜9のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  16. 前記制御手段は、
    各前記契約機器から、特定の番組の配信を不能化する指定を受信する不能化指定受信手段と、
    前記不能化指定受信手段によって特定の番組の配信を不能化する指定が受信された契約機器に対しては、前記特定の番組の配信を禁止するよう前記配信手段を制御するための手段をさらに含む、請求項2〜15のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  17. 前記制御手段はさらに、
    各前記契約機器から、放送データの配信を開始する時間を指定する指令を受けるための手段と、
    前記指令に基づいて、指定された時間に当該契約機器に対する放送データの配信を開始するよう、前記配信手段を制御するための手段を含む、請求項2〜16のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  18. さらに、前記配信手段により前記記憶手段から契約機器に配信される放送データの、前記圧縮手段による記憶時の圧縮率に基づいて当該放送データの当該契約機器への配信に対する課金を行なうための課金手段をさらに含む、請求項2〜9のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  19. さらに、所定の挿入放送データを記憶するための手段を含み、
    前記制御手段は、契約機器に放送データを放送する際に、前記挿入放送データを挿入して配信するよう前記配信手段を制御するための手段をさらに含む、請求項1〜1のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  20. 前記配信手段は、前記通信媒体を介して各契約機器から放送データを受信する機能を有し、
    前記記憶手段は、前記配信手段が各契約機器から受信した放送データをも記憶し、
    前記制御手段は、前記配信手段によって受信され前記記憶手段に記憶された放送データも、各契約機器からの配信要求に応じて配信するように前記配信手段を制御する、請求項1〜19のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  21. 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている放送データごとに、前記記憶手段に記憶されている期間を算出するための手段を含み、
    前記放送データの共有サーバ装置はさらに、前記配信手段が配信する放送データごとに、前記記憶手段に記憶されていた期間の関数として課金を計算するための課金手段を含む、請求項2〜9のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
  22. 各前記契約機器からの、特定の放送データの配信に対する課金金額についての照会を受信するための手段と、
    前記照会に応答して、前記特定の放送データの配信に対する課金金額を算出して前記照会を送信して来た契約機器に返信するための手段とをさらに含む、請求項1〜21のいずれかに記載の放送データの共有サーバ装置。
JP2000383479A 2000-12-18 2000-12-18 放送データの共有サーバ装置 Expired - Fee Related JP3830756B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000383479A JP3830756B2 (ja) 2000-12-18 2000-12-18 放送データの共有サーバ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000383479A JP3830756B2 (ja) 2000-12-18 2000-12-18 放送データの共有サーバ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002185931A JP2002185931A (ja) 2002-06-28
JP3830756B2 true JP3830756B2 (ja) 2006-10-11

Family

ID=18851129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000383479A Expired - Fee Related JP3830756B2 (ja) 2000-12-18 2000-12-18 放送データの共有サーバ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3830756B2 (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6769128B1 (en) 1995-06-07 2004-07-27 United Video Properties, Inc. Electronic television program guide schedule system and method with data feed access
CA2297039C (en) 1997-07-21 2002-02-12 Ronald Alexander Systems and methods for displaying and recording control interface with television programs, videos, advertising information and program scheduling information
CN1867068A (zh) 1998-07-14 2006-11-22 联合视频制品公司 交互式电视节目导视***及其方法
US6898762B2 (en) 1998-08-21 2005-05-24 United Video Properties, Inc. Client-server electronic program guide
KR20170128620A (ko) 2000-10-11 2017-11-22 로비 가이드스, 인크. 매체 콘텐츠 배달 시스템 및 방법
WO2004040908A1 (ja) * 2002-10-30 2004-05-13 Fujitsu Limited ストリーム・サーバ
US7493646B2 (en) 2003-01-30 2009-02-17 United Video Properties, Inc. Interactive television systems with digital video recording and adjustable reminders
GB0303176D0 (en) 2003-02-12 2003-03-19 Video Networks Ltd A system for capture and selective playback of broadcast programmes
GB2398955B (en) * 2003-02-12 2005-09-14 Video Networks Ltd System for capture and selective playback of broadcast programmes
JP2004265335A (ja) 2003-03-04 2004-09-24 Sony Corp 情報処理装置および方法、並びにプログラム
WO2004082277A1 (en) * 2003-03-11 2004-09-23 Thomson Licensing S.A. Apparatus and method for distributing signals
JP2007521734A (ja) * 2003-06-24 2007-08-02 松下電器産業株式会社 録画装置及び録画代行装置
US8462808B2 (en) 2004-09-02 2013-06-11 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Information server and communication apparatus
JP4669882B2 (ja) * 2005-09-26 2011-04-13 Necパーソナルプロダクツ株式会社 コンテンツ蓄積システム、サーバ、コンテンツ蓄積方法、コンテンツ蓄積プログラム及び記憶媒体
JP4863680B2 (ja) * 2005-09-30 2012-01-25 パナソニック株式会社 放送受信装置
US7801888B2 (en) 2007-03-09 2010-09-21 Microsoft Corporation Media content search results ranked by popularity
KR101489315B1 (ko) * 2007-08-31 2015-02-04 유나이티드 비디오 프로퍼티즈, 인크. 대화형 미디어 전달 시스템에서 인기 미디어를 기록하는 시스템 및 방법
US10063934B2 (en) 2008-11-25 2018-08-28 Rovi Technologies Corporation Reducing unicast session duration with restart TV
JP2010273083A (ja) * 2009-05-21 2010-12-02 Sharp Corp 映像録画装置、端末装置、録画映像提供方法、映像録画装置の制御プログラム
US8805418B2 (en) 2011-12-23 2014-08-12 United Video Properties, Inc. Methods and systems for performing actions based on location-based rules
JP6504695B2 (ja) * 2015-01-21 2019-04-24 株式会社ナイルワークス 動画配信システム
JP7069900B2 (ja) * 2018-03-19 2022-05-18 船井電機株式会社 コンテンツ配信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002185931A (ja) 2002-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3830756B2 (ja) 放送データの共有サーバ装置
CN1321531C (zh) 用于提供即时启动多媒体内容的方法和***
EP1900221B1 (en) System and method for digital content retrieval
US10250928B2 (en) Price driven multimedia content video time-bandwidth product improvement (VTBPI) reception
US7526788B2 (en) Graphic user interface alternate download options for unavailable PRM content
CN100359944C (zh) 广播***节目信息生成方法和装置及相应的接收装置
KR100795648B1 (ko) 데이터 송신 장치, 데이터 수신 장치, 데이터 송신 방법,데이터 수신 방법, 기록 장치, 재생 장치, 기록 방법, 및재생 방법
US20030002862A1 (en) Bandwidth allocation and pricing system for downloadable media content
US20150289006A1 (en) Media recording and playback
US20040015993A1 (en) System and method for providing movies on demand
US20040113936A1 (en) Optimized delivery of multimedia content
CN103986970A (zh) 用于捕获和有选择重放广播节目的***
KR20110076831A (ko) 분산 네트워크 pvr 시스템 및 그 서비스 방법
WO2002103940A2 (en) Method and apparatus to send feedback from clients to a server in a content distribution broadcast system
US8533767B1 (en) Method and system for prioritizing content in a delivery queue of a content delivery system
JP3747541B2 (ja) 番組関連情報伝送制御方法、番組関連情報伝送制御装置及び番組関連情報伝送制御システム
US20030005451A1 (en) Method and apparatus to distribute content descriptors in a content distribution broadcast system
US20020143591A1 (en) Method and apparatus for a hybrid content on demand broadcast system
US20020199197A1 (en) System for exchanging data
JP4483368B2 (ja) グループ番組処理方法,グループ番組処理装置,およびコンピュータプログラム
WO2003041383A2 (en) Provision of video-on-demand
KR100684030B1 (ko) 네트워크 녹화 시스템 및 그 방법
US20190141111A1 (en) Method and System for Controlling Future Behavior of Devices
JP2002305703A (ja) 放送番組配信装置、放送番組配信方法、そのためのプログラム及び記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060517

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees