JP3830417B2 - 誘導加熱炉 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導加熱炉に関するものであり、更に詳しくは、種々の焼却物を燃焼したときに未燃焼物質を残存させず、悪臭や煤塵、更にはダイオキシン等の有害物質を発生させない誘導加熱炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の誘導加熱炉ではないが、焼却炉の出願としては、特願2001−111200号の焼却炉の発明を本願出願人が既に特許出願している。
【0003】
この焼却炉は、1次燃焼室と、この1次燃焼室と連通する2次燃焼室と、この2次燃焼室と連通する排気筒とを備え、前記1次燃焼室及び2次燃焼室の内部には、それぞれ一対の電極が設けられていると共に所定の発熱体が充填され、更に、前記排気筒には、1次及び2次燃焼室内の空気を排気するためのブロワが送風管を介して連通している構成である。なお、発熱体は、非金属発熱体を粒状に形成したものであり、具体的には炭素質発熱体や黒鉛発熱体等である。
【0004】
そして、ブロワから排気筒に圧縮空気を送風することによって、1次燃焼室及び2次燃焼室内の空気を吸引して外部に排出し低酸素状態にする。また、1次燃焼室及び2次燃焼室では、電極に通電して発熱体間にアーク放電を起こし約1700〜3000℃程度に発熱させる。従って、高温且つ低酸素状態で焼却物を燃焼するので、焼却灰が残存せず有害成分の発生を防止できることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来例の焼却炉においては、2次燃焼室と排気筒とが直接連通している構造であるために、ブロワを作動させて2次燃焼室内を低酸素状態にしたとしても、排気筒内に残存する空気と2次燃焼室内の発熱体とが接触する。その場合、高温で放電状態の発熱体が酸素と反応して劣化が促進されることとなり、結果的に発熱体の補充を頻繁に行う必要があり稼働コストが上昇するという問題点を有している。
【0006】
また、2次燃焼室内の発熱体と排気筒内の空気とが接触すれば、結果的に焼却物と酸素とが化学反応を起こすおそれがあり、有害物質の発生を完全に防止できない可能性がある。
【0007】
従って、従来例における焼却炉においては、発熱体の劣化を防止して稼働コストを良好に保つことと、有害物質の発生を完全に防止することとに解決しなければならない課題を有している。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記従来例の課題を解決する具体的手段として本発明は、1次燃焼室と、該1次燃焼室と連通する2次燃焼室と、該2次燃焼室と連通する排気筒とを少なくとも備え、前記1次燃焼室は、少なくとも一対の電極を有し、且つ所定の発熱体が充填され、前記2次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の底部に配設される火格子と、前記耐火炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、前記排気筒には、1次及び2次燃焼室内の空気を排出するためのブロワが連通している誘導加熱炉において、前記火格子の下部には、攪拌用のファンが設けられていることを特徴とする誘導加熱炉を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、1次燃焼室と、該1次燃焼室と連通する2次燃焼室と、該2次燃焼室と連通する排気筒とを少なくとも備え、前記1次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、前記2次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の底部に配設される火格子と、前記耐火炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、前記排気筒には、1次及び2次燃焼室内の空気を排出するためのブロワが連通している誘導加熱炉において、前記火格子の下部には、攪拌用のファンが設けられていることを特徴とする誘導加熱炉を提供するものである。
【0012】
本発明の請求項1又はに係る誘導加熱炉においては、誘導コイルに通電すると電磁誘導によって加熱材に誘導電流が生じ、加熱材自体が誘導電流をジュール熱に変換して発熱する。
従って、発熱体にアーク放電を起こす発熱方法と異なり、加熱材は放電しないので加熱材が空気と接触しても劣化しない。つまり、従来例のように2次燃焼室に発熱体を使用しないので、2次燃焼室内の加熱材が空気と接触しても劣化せず補充の必要がない。
また、火格子の下部には、攪拌用のファンが設けられているので、このファンを回転させれば耐火炉内が攪拌されて、燃焼温度が比較的高い耐火炉の内周面近傍と比較的低い中央部分とが均一に混ざり合い、耐火炉内を全体的に高い燃焼温度に維持できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。まず、図1から図3において、符号11は第1実施例に係る誘導加熱炉を示し、この誘導加熱炉11は、1次燃焼室12と、この1次燃焼室12と連通する2次燃焼室13と、この2次燃焼室13と連通する排気筒25と、この排気筒25に連通するブロア15とから構成されており、前記1次燃焼室12と2次燃焼室13と排気筒25とが略垂直な状態で連通して設けられている。
【0014】
1次燃焼室12は、箱状に形成され耐火材16で包囲されると共に、燃焼室内に少なくとも一対の電極17、17を備え、且つ所定の発熱体18、18…が隣接状態に多数充填される。
【0015】
耐火材16は、例えば耐火レンガと耐火断熱レンガと保温レンガとを内側から順に重ねて所用厚さに形成しており、燃焼室内の燃焼温度が1700〜3000℃以上の高温であっても耐えられるように構成されている。
なお、耐火材16の外側には図示しない鋼板が配設されている。
【0016】
電極17、17は、導電性の良好な且つ耐熱性を有する金属製材料で形成されており、1次燃焼室12の室内にそれぞれ対向した状態で配設されている。また、電極17、17は、コード17aを介して所定の電源に接続している。
なお、電極17、17は、燃焼室の容積等に対応させて二対以上設けてもよいことは勿論である。
【0017】
発熱体18は、非金属質発熱材を球状、粒状又は塊状に形成したものであり、具体的には炭素質発熱材、モリブデン質発熱材、黒鉛発熱材等から形成された発熱体、及びそれらの物質を主体にして改良を加えた発熱体である。
そして、電極17、17に所定の電流を通電すると隣接状態に充填されている発熱体18、18…間にアーク放電を起こし、発熱体18自体の抵抗によって約1700〜3000℃程度の高温に発熱する。
【0018】
以上のように構成される1次燃焼室12の所要位置には、扉19が開閉可能に取り付けられており、この扉19が投入口20を密閉状態に施蓋できるようになっている。
【0019】
2次燃焼室13は、箱状に形成され耐火材22で包囲されると共に、加熱材23、23…が隣接状態に多数充填される耐火炉24と、この耐火炉24の底部に配設される火格子28と、耐火炉24の外周に巻回される誘導コイル29とを有している。
なお、耐火材22は、前記1次燃焼室12の耐火材16と同様であるので説明を省略する。
【0020】
耐火炉24は、例えば、SiO-Al(アルミナシリケート)系等の耐火レンガで、所定の厚さを有して筒状に形成されている。そして、耐火炉24内の燃焼温度が約1700〜3000℃以上の高温であっても耐えられるような構造になっている。
【0021】
火格子28は、耐熱性の高い金属又はセラミックス等で多数の格子又は挿通孔を有して形成されており、この火格子28を介して1次燃焼室12と2次燃焼室13とが連通している。そして、火格子28の存在によって耐火炉24に充填された加熱材23が下に落下するのを防止すると共に1次燃焼室12で焼却物が燃焼して気化したガスを2次燃焼室13へ導入できる。
【0022】
また、火格子28の下部には、攪拌用のファン30が設けられている。このファン30を回転させれば耐火炉24内が攪拌されて、燃焼温度が比較的高い耐火炉24の内周面近傍と比較的低い中央部分とが均一に混ざり合い、耐火炉24内を全体的に高い燃焼温度に維持できる。
【0023】
誘導コイル29は、例えば銅等の金属製のパイプ材で形成されており、耐火炉24の外周に沿ってコイル状に巻回されている。また、誘導コイル29の両端部は、コード29aを介して所定の電源に接続している。
なお、誘導コイル29の内部には、冷却用の水又は液体が循環できる構造になっており、加熱による誘導コイル29の溶融を防止できる仕組みになっている。
【0024】
加熱材23は、金属又は金属の粉末を球状、粒状又は塊状に形成したものであり、具体的には、ニッケルクロム鋼又はモリブデン鋼等の金属、あるいは、融点が約2500〜3000℃程度と比較的高い金属が用いられる。
そして、誘導コイル29に通電すると電磁誘導によって加熱材23に誘導電流が生じ、加熱材23自体が誘導電流をジュール熱に変換して約1000〜2000℃程度に発熱する。従って、加熱材は誘導発熱体ということができ、放電しないので加熱材が酸素と接触しても劣化しない。
【0025】
排気筒25は、円筒状に形成されて、上部の排気口14と連通しており、2次燃焼室13で燃焼した気化ガスを大気に放出できるようになっている。また、排気口14の上部には、雨避け用のカサ状部材26が取り付けられている。
【0026】
ブロア15は、送風管27を介して排気筒25に連通しており、このブロア15からの圧縮空気の送風によって1次燃焼室12及び2次燃焼室13内の空気を吸引して排気口14から外部に排出し、各燃焼室12、13を低酸素状態にするのである。
【0027】
また、排気筒25には、フィルター板31が配設されている。フィルター板31は、所要大きさの板状に形成され、厚さが例えば10〜100mm程度であり、1600〜3000℃程度の耐熱性を有した多孔性のセラミックス板である。
従って、このフィルター板31を介在させることによって、2次燃焼室13内の空気を外に排出することができると共に、仮に焼却物から有害物質が発生したとしても、フィルター板31の濾過作用により有害物質が完全に除去される。
【0028】
更に、排気筒25には、シャッター32が開閉自在に設けられている。誘導加熱炉11を使用するときにはシャッター32を開けて、また、不使用時にはシャッター32を閉めておけば、雨水が内部に侵入しない。
【0029】
次に、以上のような構成の誘導加熱炉11の作動手順について説明する。まず、1次燃焼室12及び2次燃焼室13とにそれぞれ所定量の発熱体18及び加熱材23を充填しておき、1次燃焼室12の投入口20から焼却物を投入して発熱体18と一緒にする。
【0030】
そして、図示しないコントロールユニットのスイッチをオン状態すると、まず先に2次燃焼室13の誘導コイル29に通電されて、電磁誘導によって加熱材23に誘導電流が生じ加熱材23自体が誘導電流をジュール熱に変換し、2次燃焼室13の温度が上昇して1次燃焼室12内の焼却物の水分等を蒸発させる。
更に、2次燃焼室13の温度が1500℃程度まで上昇した時に1次燃焼室12の電極17、17に通電されて発熱体18、18…が発熱すると共に、ブロア15が作動して1次燃焼室12と2次燃焼室13との空気を排出して低酸素状態にする。
1次燃焼室12では燃焼温度が1700〜3000℃の予め設定した温度に上昇して焼却物を燃焼するが、この時、1次燃焼室12で焼却物が燃焼して気化したガスは2次燃焼室13に導入されて、加熱材23、23…の間を通過する際に再度燃焼する。つまり、1次燃焼室12の燃焼で未燃焼成分が残存したとしても、その残存成分は2次燃焼室13で完全に燃焼するので、有害成分の発生は完全に防止できるのである。
この場合、排気筒25にはフィルター板31が介在するので、仮に有害物質が発生したとしても、フィルター板31の濾過作用により有害物質が完全に除去される。
また、燃焼温度が高温であるので、注射針等の医療廃棄物やペットボトル、生ゴミ等の一般廃棄物など種々な廃棄物を焼却することができる。
更に、焼却物は完全に燃焼するので焼却灰が残存せず、次に焼却炉11を使用する時には、焼却灰の処理をすることなく1次燃焼室12の中に焼却物を投入して上記の作動手順を繰り返せばよい。
なお、図示しないコントロールユニットは燃焼温度や燃焼時間を予め設定できるので、焼却物の内容や量等に応じて適宜に調節すればよい。
【0031】
次に、本発明の誘導加熱炉11と重油を使用して燃焼させる従来の焼却炉との相違を表1に示す。
〔表1〕
Figure 0003830417
【0032】
表1に示すように、本発明の誘導加熱炉11は、1000〜3000℃程度の高温で燃焼物を焼却し、且つ酸素を必要としないことから、ダイオキシン等の有害物質が発生せず、臭気も無く、煙や焼却灰も出ない。そして、重油を使用して燃焼させる従来の焼却炉のように高温の煙が出ないことから、その煙を冷やす冷却装置が必要ない。
【0033】
次に、図4から図6に第2実施例に係る誘導加熱炉33を示す。この第2実施例において、前記第1実施例の誘導加熱炉11と同一部分には同一符号を付してその詳細は省略する。
【0034】
この誘導加熱炉33は、1次燃焼室36が箱状に形成され耐火材16で包囲されると共に、加熱材23、23…が隣接状態に多数充填される耐火炉34と、この耐火炉34の外周に巻回される誘導コイル35とを有している。
【0035】
耐火炉34は、前記第1実施例の耐火炉24と同様に、例えば、SiO-Al(アルミナシリケート)系等の耐火レンガで、所定の厚さを有して筒状に形成され、1次燃焼室36の底部に固定状態に配設されている。そして、耐火炉34内の燃焼温度が約1700〜3000℃以上の高温であっても耐えられるような構造になっている。
【0036】
誘導コイル35は、前記第1実施例の誘導コイル29と同様に、例えば銅等の金属製のパイプ材で形成されており、耐火炉34の外周に沿ってコイル状に巻回されている。また、誘導コイル35の両端部は、コード35aを介して所定の電源に接続している。
そして、誘導コイル35の内部には、冷却用の水又は液体が循環できる構造になっており、加熱による誘導コイル35の溶融を防止できる仕組みになっている。
【0037】
加熱材23は、前記第1実施例の耐火炉24に充填する加熱材23と同様であり、金属又は金属の粉末を球状、粒状又は塊状に形成したものである。
【0038】
そして、誘導コイル35に通電すると電磁誘導によって加熱材23に誘導電流が生じ、加熱材23自体が誘導電流をジュール熱に変換して約1000〜2000℃程度に発熱する。
このようにして1次燃焼室36で焼却物が燃焼して気化したガスは2次燃焼室13に導入されて、加熱材23、23…の間を通過する際に再度燃焼する。つまり、1次燃焼室36の燃焼で未燃焼成分が残存したとしても、その残存成分は2次燃焼室13で完全に燃焼するので、有害成分の発生は完全に防止できるのである。
【0039】
以上のように、第1及び第2実施例の誘導加熱炉11、33は、従来例のように2次燃焼室13において発熱体18を使用せず、加熱材23を用いた発熱方法である。つまり、発熱体18にアーク放電を起こす発熱方法と異なり、加熱材23は放電しないので、2次燃焼室13内の加熱材23が空気と接触しても劣化せず補充の必要がない。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る誘導加熱炉は、1次燃焼室と、該1次燃焼室と連通する2次燃焼室と、該2次燃焼室と連通する排気筒とを少なくとも備え、前記1次燃焼室は、少なくとも一対の電極を有し、且つ所定の発熱体が充填され、前記2次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の底部に配設される火格子と、前記耐火炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、前記排気筒には、1次及び2次燃焼室内の空気を排出するためのブロワが連通している誘導加熱炉において、前記火格子の下部には、攪拌用のファンが設けられていることによって、1次燃焼室では電極に通電して発熱体を発熱させることにより燃焼温度を1700〜3000℃程度にすることができる。
2次燃焼室では、誘導コイルに通電すると電磁誘導によって加熱材に誘導電流が生じ、加熱材自体が誘導電流をジュール熱に変換して約1000〜2000℃程度に発熱する。従って、発熱体にアーク放電を起こす発熱方法と異なり、加熱材は放電しないので加熱材が酸素と接触しても劣化しない。つまり、加熱材の補充の必要なく稼働コストが低減する。
また、燃焼温度が高温であるので、注射針等の医療廃棄物やペットボトル、生ゴミ等の一般廃棄物など種々な廃棄物を焼却することができる。
そして、焼却物は完全に燃焼することから焼却灰等が残存せず、焼却灰の処理手間が必要ない。
更には、1次燃焼室で焼却物が燃焼して気化したガスは2次燃焼室で再度燃焼するので、仮に1次燃焼室での燃焼で未燃焼成分が残存したとしても、その残存成分は2次燃焼室で完全に燃焼する。従って有害成分の発生は完全に防止できるという種々の優れた効果を奏する。
更に、火格子の下部には、攪拌用のファンが設けられているので、このファンを回転させれば耐火炉内が攪拌されて、燃焼温度が比較的高い耐火炉の内周面近傍と比較的低い中央部分とが均一に混ざり合い、耐火炉内を全体的に高い燃焼温度に維持できる。
【0042】
また、本発明に係る誘導加熱炉は、1次燃焼室と、該1次燃焼室と連通する2次燃焼室と、該2次燃焼室と連通する排気筒とを少なくとも備え、前記1次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、前記2次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の底部に配設される火格子と、前記耐火炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、前記排気筒には、1次及び2次燃焼室内の空気を排出するためのブロワが連通している誘導加熱炉において、前記火格子の下部には、攪拌用のファンが設けられていることによって、1次燃焼室及び2次燃焼室の誘導コイルに通電すると電磁誘導によって加熱材に誘導電流が生じ、加熱材自体が誘導電流をジュール熱に変換して約1000〜2000℃程度に発熱する。従って、発熱体にアーク放電を起こす発熱方法と異なり、加熱材は放電しないので加熱材が酸素と接触しても劣化しない。つまり、加熱材の補充の必要なく稼働コストが低減する。
また、燃焼温度が高温であるので、注射針等の医療廃棄物やペットボトル、生ゴミ等の一般廃棄物など種々な廃棄物を焼却することができる。
そして、焼却物は完全に燃焼することから焼却灰等が残存せず、焼却灰の処理手間が必要ない。
更には、1次燃焼室で焼却物が燃焼して気化したガスは2次燃焼室で再度燃焼するので、仮に1次燃焼室での燃焼で未燃焼成分が残存したとしても、その残存成分は2次燃焼室で完全に燃焼する。従って有害成分の発生は完全に防止できるという種々の優れた効果を奏する。
更に、火格子の下部には、攪拌用のファンが設けられているので、このファンを回転させれば耐火炉内が攪拌されて、燃焼温度が比較的高い耐火炉の内周面近傍と比較的低い中央部分とが均一に混ざり合い、耐火炉内を全体的に高い燃焼温度に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る誘導加熱炉の正面図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る誘導加熱炉の側面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る誘導加熱炉の略示的な説明図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る誘導加熱炉の正面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る誘導加熱炉の側面図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る誘導加熱炉の略示的な説明図である。
【符号の説明】
11 誘導加熱炉
12 1次燃焼室
13 2次燃焼室
14 排気口
15 ブロア
16 耐火材
17 電極
17aコード
18 発熱体
19 扉
20 投入口
22 耐火材
23 加熱材
24 耐火炉
25 排気筒
26 カサ状部材
27 送風管
28 火格子
29 誘導コイル
29aコード
30 ファン
31 フィルター板
32 シャッター
33 誘導加熱炉
34 耐火炉
35 誘導コイル
35aコード
36 1次燃焼室

Claims (2)

  1. 1次燃焼室と、該1次燃焼室と連通する2次燃焼室と、該2次燃焼室と連通する排気筒とを少なくとも備え、
    前記1次燃焼室は、少なくとも一対の電極を有し、且つ所定の発熱体が充填され、
    前記2次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の底部に配設される火格子と、前記耐火炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、
    前記排気筒には、1次及び2次燃焼室内の空気を排出するためのブロワが連通している誘導加熱炉において、
    前記火格子の下部には、攪拌用のファンが設けられていることを特徴とする誘導加熱炉。
  2. 1次燃焼室と、該1次燃焼室と連通する2次燃焼室と、該2次燃焼室と連通する排気筒とを少なくとも備え、
    前記1次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、
    前記2次燃焼室は、内部に加熱材が充填される耐火炉と、該耐火炉の底部に配設される火格子と、前記耐火炉の外周に巻回される誘導コイルとを備え、
    前記排気筒には、1次及び2次燃焼室内の空気を排出するためのブロワが連通している誘導加熱炉において、
    前記火格子の下部には、攪拌用のファンが設けられていることを特徴とする誘導加熱炉。
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