JP3819143B2 - 光結合系、光モジュール、および光伝送システム - Google Patents

光結合系、光モジュール、および光伝送システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光結合系および光モジュールに関するものである。わけても、本発明は表面実装型光モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ファイバ伝送システムの加入者ネットワークへの本格的導入に向けて、光モジュールの低コスト化が強く求められている。このため、光モジュールにおける光素子と光ファイバのアライメント工程の簡略化やパッケージ構成部材の削減を目指して盛んに検討が行われている。
【0003】
従来の技術は,例えば,公開特許では特開平5−241047号(従来例1)、特開平7−199006号(従来例2)、学会報告等では回路実装学会誌Vol.10 No.5 pp302−305(1995),同じく回路実装学会誌Vol.10 No.5 pp325−329(1995),電子情報通信学会秋期大会c−194(1993)(従来例3)に記載の技術が知られている。
【0004】
光送信モジュールは,光通信システムを構成する基本デバイスである。これらは,発光素子であるレーザーダイオード,受光素子であるフォトダイオードなどの光半導体素子,光ファイバあるいは光導波路,これらを光学的に結合させるレンズ,及びこれらを固定する基板,電気信号を入出力するリード,パッケージなどから構成される。
【0005】
前述の光結合方式に関しては,球レンズや非球面レンズを光半導体素子と光ファイバあるいは光導波路の間に置く方式から, 光半導体素子と光ファイバおよび光導波路を直接結合させる方式に代わりつつある。その意図は、部品点数低減のためレンズを取り除こうとする為である。この場合,光半導体素子と光ファイバ及び光導波路のスポットサイズの違いから,光結合損失は約10%となる。この対策の為,光結合損失を小さくことを狙って,(1)光半導体素子にスポットサイズ変換機能をもたせる手法や(2)光ファイバのコア先端部をレンズ状に成形した先球ファイバが用いるなどされている。
【0006】
部品の組立方法,特に低損失で光結合させなければならないレーザーダイオードと光ファイバの組立に関しては,アクティブアライメント法からパッシブアライメント法へ変わりつつある。アクティブアライメント法とはレーザダイオードを発光させ,光ファイバからの出力光強度をモニタして位置合わせを行う方法である。一方、パッシブアライメント法とはレーザダイオードを発光させずに位置合わせを行う方法である。
【0007】
パッシブアライメント法を実現する手法として,例えばひとつの実装基板に光部品を搭載する表面実装法が用いられている。精密位置合わせの方法としては、合わせマークを光半導体素子とマウント基板に形成し,近赤外光を透過させ,同時に合わせマークを観察し位置合わせを行う方法や,固定のための金属合金の表面張力を利用したセルフアライメントなどの手法などが行われている。
【0008】
パッケージングに関しては、これまで光素子分野で主流であったメタル/セラミックパッケージ(気密封止)に代わり、大量廉価生産に適したプラスチックパッケージ(樹脂封止)が有力視されている。しかし,プラスチックパッケージはメタル/セラミックパッケージに比べて光モジュールの低コスト化に有力であるが、一般的に透湿性が高いという難点がある。そのため,簡易封止法として,光部品を透明有機材料により埋め込む方法や,ガラスなどの蓋で光半導体素子を覆う方法が提案されている。
【0009】
従来例1では,マイクロレンズをSi基板に形成した凹溝に,光ファイバをSi基板に形成したV溝に固定し効率の高い結合をとろうというものである。従来例2では,球レンズと光ファイバを,どちらもSi基板に形成したV溝に固定し効率の高い結合をとろうというものである。いずれも,気密パッケージ内でのアセンブリ構造であり,樹脂で簡易封止することは想定されていない。従来例3では,先球ファイバを使い,屈折率約1.3の不活性液体を半導体素子と先球ファイバの空間に満たした光結合系である。位置ずれ裕度を広くするために,光結合効率を低下させた系である。この光結合系は,位置ずれ裕度を広げるために屈折率調整をしたものであり,信頼性を確保するためのものではない。また,液体を用いているため取り扱いに難がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第一の目的は,スポットサイズ変換機能を有しない光半導体素子を用いることを前提として、光結合損失の低い光結合系、および光モジュールを提供することである。これによって、例えば、低コストにて、高出力光送信モジュールを提供することが出来る。合わせて、本願発明は、低コストの光伝送システムを提供する。
【0011】
本発明の第二の目的は,スポットサイズ変換機能を有しない光半導体素子を用いることを前提として、光結合損失の低く、合わせて光学部品の搭載位置精度に関して広い裕度且つ精密な位置搭載を可能とする光結合系、および光モジュールを提供することである。例えば、これらの製造の容易性ならびに低コスト化を促進する。合わせて、本願発明は、より低コストの光伝送システムを提供する。
【0012】
本発明の第三の目的は,スポットサイズ変換機能を有しない光半導体素子を用いることを前提として、光結合損失の低く、合わせて基本構成の光学部品以外にも各種光学部品の搭載を容易に可能とする光結合系、および光モジュールを提供することである。基本構成の光学部品以外にも各種光学部品の代表例は、光アイソレータである。この光学部品は光半導体素子と光導波路、例えば光ファイバの間に挿入されるが、各種光学特性の整合を容易ならしめるものである。
【0013】
光結合損失低減を目的とし,スポットサイズ変換機能有する光半導体装置をモノリシックに集積化することは、部品点数削減の観点から低コスト化に有力な方法である。しかし,光アイソレータは、本願発明が対象としている光学部材に、集積することは難しく、また,先球ファイバを用いた場合も同様に集積化することは難しい。従って、こうした各種光学部品を有する光学部材を構成するに、単にスポットサイズ変換機能有する光半導体装置を用いることによっては解決されない。
【0014】
且つ、光アイソレータや先球ファイバを集積化する場合,これらの搭載位置に関して要求される精度は,前述のスポットサイズ変換機能を有するレーザダイオードを用いた場合より2〜3倍狭い。且つ,光軸に対して垂直な方向のみならず,光軸方向についても精密な位置合わせが必要となる。このように、各種光学部品の搭載には、極めて高度な光学的な設計が必要である。
【0015】
次に,前述したように,プラスチックパッケージはメタル/セラミックパッケージに比べて光モジュールの低コスト化に有力であるが、一般的に透湿性が高いという難点がある。
【0016】
したがって、プラスチックモジュールの実用化を進めるためには、低コストという利点を活かしながら、いかにして信頼性を確保するかが重要な課題になる。前述したように,透明有機材料で光半導体素子を覆う手法が用いられているが,一般に透明有機材料の屈折率は光ファイバの材料の屈折率と近いため,先球ファイバや石英などのガラス材料を用いたレンズでは,レンズとしての効果が得られないという難点がある。
【0017】
本願発明はこれらの難点を解決せんとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本願明細書に開示される発明のうち、主なものの概要を列挙すれば、以下の通りである。尚、本願明細書では、基本となる光学系を光結合系、光学部品の搭載を含めた構成を光アセンブリ、またパッケージングによる光学部品の封止をも含めた形態を光モジュールと称する。
【0019】
(1)第1の本発明の光結合系および光アセンブリは、固体の透光性の有機材料の屈折率より高い屈折率をもつレンズを用い,レンズの機能を保持しつつ光結合系を構成したものである。この手段によって、上記第1の目的を達成することが出きる。
【0020】
本願発明の第1の光結合系、および光アセンブリの形態をより具体的に述べれば、光半導体素子とレンズと光ファイバとを少なくとも有し,それらの光部品間が固形の透光性有機材料で満たされている光結合構造であって,前記レンズの屈折率n1と前記透光性有機材料の屈折率n2の関係がn1>n2であることを特徴とする光結合系である。
【0021】
レンズの機能をより有効に機能せしめる為に望ましいのは、上記屈折率の関係が実質的にn1≧1.2×n2の関係である。
【0022】
尚、本願発明に係わるこれらの固形の透光性の有機材料として、ゲル状となした材料も使用可能である。従って、当然、ゲル状の透光性の有機材料を適用した形態も、本願発明の範疇である。但し、ゲル状の場合、これを所定の形状にする為、例えば、枠体などを配するのが好ましい。固形の透光性の有機材料がゲル状の透光性の有機材料を含んでなることは、以下に述べる発明の各形態においても同様に適用できるものである。
【0023】
(2)本願発明の第2の形態は、レンズ材料の屈折率が2.2以上の半導体材料を使用していることを特徴とする上記1項の光結合系である。
【0024】
(3)本願発明の第3の形態は、光半導体素子、レンズ、および光導波路の各光部品を少なくとも有し,それら光部品間の空間が固形の透光性有機材料で満たされ,前記レンズの屈折率n1と前記固形の透光性有機材料の屈折率n2の関係がn1>n2であり、前記レンズおよび前記光導波路が所定基板に設けられたV形状の溝によって位置が決定されており、且つ前記各光部品の間が固体の透光性有機材料によって満たされていることを特徴とする光モジュールである。
【0025】
図3はシリコン基板上のV溝による球形レンズの固定状態のモデルを示す図である。光半導体素子10はシリコン基板40に固定されている。球レンズ20がこの光半導体素子10に光学的に結合されて配置されている。この場合、リコン基板40にV溝が設けられ、ここに球レンズ20が保持されている。このV溝42自体は通例の異方性エッチングによるV溝である。また、図4は同様にシリコン基板上のV溝による光ファイバの固定のモデルを示す図である。図4では光ファイバ30がシリコン基板40に設けられたV溝42に保持されている。
【0026】
尚、本願発明の光モジュールの形態としては、例えば樹脂ケース型を用いる形態、あるいは一括成形法、例えばトランスファ・モールドをも用いることが出来る。以下に説明する光モジュールのおいても、これらの形態を用いることが出来ることは言うまでもない。
【0027】
(4)本願発明の第4の形態は、光半導体素子、レンズ、および光導波路の各光部品を少なくとも有し,それら光部品間の空間が固形の透光性有機材料で満たされ,前記レンズの屈折率n1と前記固形の透光性有機材料の屈折率n2の関係がn1>1.2×n2であり、前記レンズおよび前記光導波路が所定基板に設けられたV形状の溝によって位置が決定されており、且つ前記各光部品の間が固体の透光性有機材料によって満たされていることを特徴とする光モジュールである。
【0028】
本形態は、レンズの機能をより有効に機能せしめる為に望ましい。
【0029】
(5)本願発明の第5の形態は、前記光モジュールが有機樹脂モールド封止されてなることを特徴とする前記3項または4項に記載の光モジュールである。
【0030】
尚、光導波路に入射する光のビームウエストをファイバのスポットサイズの0.5〜2倍になるように適切な球レンズの焦点距離,およびレーザダイオードとレンズ,レンズと光ファイバ端の距離を選択し光学系を組み,かつ,径の小さいレンズを用い,レンズの搭載位置に形成するV溝の深さ(V溝幅)を狭くし,V溝作製公差の範囲を小さくすることが、実用的に極めて有効である。
【0031】
(6)本願発明の第6の形態は、前記レンズが、前記固体の透光性有機材料中で1mm以下の焦点距離を有することを特徴とする請求項第1項より第2項に記載の光結合系である。
【0032】
(7)本願発明の第7の形態として、より実施的な形態を例示する。即ち、それは、レンズが,透明有機材料中で1mm以下の焦点距離を有し,レンズと光半導体素子間,およびレンズと光ファイバの距離の比が6倍以下,すなわち像倍率が6倍以下であり、且つレンズと透光性有機材料の屈折率の関係が上記1項と同様となされた光結合系である。
【0033】
上記(4)−(7)に概要を述べた光モジュールによって、わけても前記本発明の第2の目的を達成することが出来る。
【0034】
(8)本願発明の第8の形態は、前記光半導体素子よりの出射光の拡がり角が、光導波路の前面近傍で±10度以内で当該光導波路に入射せしむる構成とし、且つ且つレンズと透光性有機材料の屈折率の関係が上記1項と同様となされた光結合系である。
【0035】
以上、6項より8項の形態は、本願発明の第3の目的を達成し得るものである。更に、以下、より実際的な形態の例を列挙する。
【0036】
(9)本願発明の第10の形態は、レンズが,透明有機材料中で500μm以下の焦点距離を有し,光半導体素子1の出射光の拡がり角が光ファイバ前面近傍で±10度以内で,光ファイバにほぼ平行に入射し、且つレンズと透光性有機材料の屈折率の関係が上記1項と同様となされた光結合系である。
【0037】
上記第3の目的を達成するための手段として述べた形態の実用形態を纏めると,特に焦点距離の短いレンズを用い,ファイバに入射する光のスポットサイズをファイバのスポットサイズの0.5〜2倍になるよう,かつ平行光になるよう適切なレンズの焦点距離,およびレーザダイオードとレンズの距離を選択し光学系を組んだものということが出来る。
【0038】
尚、本願発明において、レンズ形状の球形であることは、レンズ特性の確保ならびに組み立、製造上の観点から好ましい。
【0039】
以下、本願発明の主な光アセンブリの各種形態を更に列挙する。
【0040】
(10)本願発明の第10の形態は、表面に光ファイバを固定するためのV溝1とレンズを固定するためのV溝2と電極パターンが形成されたマウント基板と,前記V溝1に固定される光ファイバと,前記V溝2に固定されるレンズと,このマウント基板に搭載される少なくとも1つの光半導体素子と他の光半導体素子と、これら光部品が透明有機樹脂で封止されている光半導体装置において,上記請求項1を満たしていることを特徴とする光アセンブリである。
【0041】
(11)本願発明の第11の形態は、表面に光ファイバを固定するためのV溝が形成されたマウント基板1と,前記V溝1に固定される光ファイバと,表面にレンズを固定するためのV溝2と電極パターンが形成されたマウント基板2と,このマウント基板2に搭載される少なくとも1つの光半導体素子と他の光半導体素子と、前記V溝2に固定されるレンズと,前記2つのマウント基板を固定するための平面基板を有し,これら光部品が透明有機樹脂で封止されている光半導体装置において,上記請求項1を満たしていることを特徴とする光アセンブリである。
【0042】
(12)本願発明の第12の形態は、光半導体素子1が光導波路構造よりなり,また,発光作用を有し,その光軸高さが,±3μm以内で球レンズの中心と光ファイバの光軸高さと一致している事を特徴とする上記10〜11項の光アセンブリである。
【0043】
(13)本願発明の第13の形態は、光半導体素子2が光導波路構造よりなり,また,受光作用を有し,その光軸高さが,±3μm以内で光半導体素子1の光軸高さと一致している事を特徴とする上記10〜11項の光アセンブリである。
【0044】
(14)本願発明の第14の形態は、上記の2つのマウント基板の間に,アイソレータを挿入し,上記の平面基板に固定されていることを特徴とする上記10〜12項の光アセンブリである。
【0045】
(15)本願発明の第15の形態は、上記のレンズを搭載するV溝において,光軸に対して垂直な方向に,少なくとも1本のレンズ搭載用V溝より浅いV溝が形成されていることを特徴とする上記10〜14項の光アセンブリである。
【0046】
【発明の実施の形態】
本発明に係わる光アセンブリあるいは光モジュールを説明する前に、先ず、基本となる光結合系の実施形態を説明する。
【0047】
図1は,光結合系の基本構造を概念的に説明する図である。
【0048】
本願の光結合構造は、少なくとも、光半導体素子1とレンズ2と光ファイバ3なる光部品とを有して構成されている。そして、少なくともそれらの光部品間の空間が固形の透光性有機材料4で満たされている。
【0049】
光半導体素子1としては、発光半導体素子、受光半導体素子の場合があり、本願発明はこれらに適用出来るものである。
【0050】
前記固形の透光性の有機材料としては、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂などを挙げることが出来る。また、耐湿性の観点からは、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂が好ましい。
【0051】
レンズは,一例として球レンズを記載している。勿論、その特性の要請によって他の形のレンズをも用いることが出きる。
【0052】
本願発明において最も重要な点は、前述した通りレンズの屈折率n1と透明有機材料の屈折率n2との関係を,n1>n2となすことである。更に、前述した通り、レンズの機能を十分となすのにはn1>1.2×n2が好ましい。
【0053】
尚、レンズ材料の屈折率を例示すれば、例えばシリコンは3.45程度、ダイアモンドは2.42程度、更に閃亜鉛鉱(ZnS)では2.37程度である。尚、これに対して透光性の有機材料の屈折率の例は次の通りである。シリコーン系樹脂は1.40程度、エポキシ系樹脂では1.53程度である。
【0054】
(実施の形態1)
図2は本発明による光アセンブリの第1の例を説明する図である。図2の(A)は上面から見た部分断面構造図、図2の(B)は光軸に平行な側面から見た部分断面構造図である。
【0055】
図2の例では、光アセンブリは、光半導体素子10、11、球レンズ20、光ファイバ30および、これらの光部品を支持する為の基板40,41と、本願発明のに係わる透光性の有機樹脂60から構成されている。前記の光部品を支持する為の基板は、製造上の理由から、この例の様に、2つの基板(40、41)に分けられている。更に、複数に分けられたこれらの基板は、平板な基板50に搭載され、一体化されている。また、光部品を支持する為の基板40,あるいは基板41には、各々V溝が設けられている。これらのV溝はこの基板に搭載される光部品を固定する為のものである。通例、これらの基板はシリコン基板を採用することが有用である。これらのV溝はシリコンの異方性エッチングによって高精度の位置、形状に形成される。従って、高精度の光軸合わせを要求される本願発明のごとき、光結合構造や光アセンブリの光部品の固定に有用である。
【0056】
光素子10、11は基板40にダイボンディングされている。球レンズ20は基板40に設けられたV溝42に固着されている。また、ファイバ素線30は基板41に設けられたV溝43に固着されている。こうして、光半導体素子10と球レンズ20及び光ファイバ30,また光半導体素子10と光素子11が互いに光結合されている。
【0057】
また、この例では、前記V溝42には,その周辺部に更に、V溝42より小さなV溝47を形成してある。この為、余分な接着剤をこのV溝47が吸収し、接着剤のレンズ表面へのまわりこみを防ぐことができる。
【0058】
光半導体素子10、11と球レンズ20とファイバ30の先端は透光性樹脂60、例えばシリコーン系樹脂によって被覆されている。
【0059】
光半導体素子については、この例で、光半導体素子10はInP系半導体から成る端面発光型レーザダイオードである。 発振波長は1.3μm、前方出力は10mW、ファーフィールドパターンの半値全角は25×30度(スポットサイズに換算して約1.1×0.9μm)である。また、光半導体素子11はInP系半導体から成る端面受光型(導波路型)フォトダイオードである。この光半導体素子11は、光半導体素子10の後方出力をモニターするためにある。
【0060】
光半導体素子10、11は、基板40の所定の位置にジャンクションダウンでAu−Sn半田によりダイボンディングされている。光素子10、11のジャンクション側の表面には、基板40に対してアライメントを行うためのマーカーが形成されている。Au−Sn半田層の厚さは3〜5μmであり、基板40の表面からの光素子10、11の活性層の高さが8〜10μmになるように設定されている。
【0061】
球レンズ20は,屈折率2.0,半径60μm,屈折率が1.4の樹脂中では焦点距離はおよそ100μmである。尚、本例では、レンズの屈折率2.0に対して透光性の有機材料の屈折率は約1.4(波長1.3μmの光に対しての値である)である。
【0062】
光ファイバ30はシングルモード石英ファイバである。外径は125μm、スポットサイズは5μmである。
【0063】
光素子10と球レンズ20の距離を130μm,球レンズ20と光ファイバ30の距離を390μmとした場合,スポットサイズの拡大率は3倍となりおよそー4dBの効率で光結合する。光軸方向に対して垂直な方向の位置ずれに対する許容範囲は約1.5μmである。光素子10の出射光はファイバ30に結合され、光軸方向33に沿ってファイバ30の中を伝播して出力される。
【0064】
前述した通り、基板40,41は結晶面方位(100)のシリコン基板から成る。基板40,41は、球レンズ20,光ファイバ30を高精度に位置決めするためのV溝42,43と、光素子10、11を駆動するための配線45を備えている。
【0065】
また、光素子10、11を固定する位置にはアライメント用マーカー(図示せず)が形成されている。V溝42とマーカーは(111)結晶面から成り、KOH水溶液による異方性エッチングにより同時に形成されている。V溝43の幅は138〜143μmであり、基板40の表面から見てファイバ30の先端の光軸の高さが光素子10、11の活性層,および吸収層の高さに一致するように加工されている。
【0066】
配線45はAu/Pt/Ti膜またはAu/Ni/Cr膜等から成り、基板40の表面の絶縁膜の上に蒸着されている。図2(A)の配線パターンは模式的に描かれているが、配線45の幅や厚さ、絶縁膜の厚さは、当然、光素子10、11の負荷容量や熱抵抗を考慮して決められている。
【0067】
透光性樹脂60はシリコーン樹脂から成る。この透光性樹脂60の波長1.3μmにおける屈折率は1.4であり、ファイバ30の屈折率と概ね整合している。透明樹脂60は光素子10、11と球レンズ20,ファイバ素線30の先端(信頼性仕様に応じて素線30の表面全体)に塗布され、これらに密着している。また、ファイバ30の端面から光素子10への反射戻り光を無くしている。
【0068】
第1の例の光アセンブリ1の組立工程の概略は以下の通りである。
【0069】
(1)光素子10、11と基板40のマーカーを赤外線画像により認識し、これら相互のアライメントを行う。
【0070】
(2)光素子10、11に荷重をかけ、予備加熱した基板40に仮圧着する。
【0071】
(3)Au−Sn半田をリフローし、光素子10、11を基板40にダイボンディングする。
【0072】
(4)基板40を平行平面基板50に導電性(高熱伝導性)のエポキシ樹脂によって固着する。
【0073】
(5)光素子10、11と基板40の配線45の間をワイヤ47によってボンディングする。
【0074】
(6)球レンズ20をV溝42に紫外線硬化樹脂によって固着する。
【0075】
(7)ファイバ30をV溝43に紫外線硬化樹脂によって固着する。
【0076】
(8)球レンズ20と光ファイバ30の端面の間隔が所定の距離になるよう,また光出力が最大になるよう面内方向(x方向)の位置を調整し,基板41を平行平面基板50に導電性(高熱伝導性)のエポキシ樹脂によって固着する。基板40の球レンズ側の端と球レンズ20,基板41のファイバ端側とファイバ30先端の位置が3μm以下で搭載されている場合,基板40,41を突き合わせることにより,光軸方向の位置合わせができる。
【0077】
(9)透明樹脂60を光素子10、11と球レンズ20と光ファイバ30に滴下し、熱硬化させる。
【0078】
球レンズ20の焦点距離,半径,屈折率,球レンズ20と光素子10の距離,球レンズ20と光ファイバ30の距離は,光結合損失,位置ずれ許容範囲,像倍率,V溝深さ(作製精度などで決まる。光結合損失を4dB以上にする場合,スポットサイズ5μmのシングルモードファイバに対して,2〜12μmのビームウエストで結合すればよい。
【0079】
光素子のスポットサイズはおよそ1μmであり,ビームウエストの径は像倍率を大きくすることによって達成される。位置ずれ許容範囲については,ビームウエストの径が大きくなるにつれて広がる。
【0080】
(実施の形態2)
図5は本発明による第2の例の光アセンブリを説明する図である。図5(A)は上面から見た部分断面構造図、図5(B)は光軸に平行な側面から見た部分断面構造図である。第2の例は光部品を搭載する基板が共通基板によって構成されている。
【0081】
図5(A),図5(B)の例は、光アセンブリは、光半導体素子110、111と、球レンズ120と、光ファイバ130と、V溝付基板140と、透明樹脂160から構成されている。個々の光部品についてはこれまで説明してきた例と同じであるので、説明は省略する。
【0082】
球レンズ120は,屈折率3.0,半径50μm,屈折率が1.4の樹脂中では焦点距離はおよそ50μmである。光素子110と球レンズ120の距離を〜50μmとすると光素子110の出射光はほぼ平行光になり,ビーム径は約12μmとなる。
【0083】
(実施の形態3)
図6は本発明による第3の例の光アセンブリを説明する図である。図6(A)は上面から見た部分断面構造図、図6(B)光軸に平行は側面から見た部分断面構造図である。第3の例は光アイソレータを有する例である。この光アイソレータは、光ファイバ端面よりの反射光の、光半導体素子、とりわけ半導体レーザ素子への戻りを防止するものである。こうした反射光は半導体レーサ素子の特性の不安定性を引き起こす。従って、実用上、こうした反射光の低減が強く求められている。
【0084】
図6(A)、図6(B)の例では、光アセンブリ200は、光半導体素子210、211と、球レンズ220と、光ファイバ230と、V溝付基板240,241と、平行平面基板250と、透明樹脂260と光アイソレータ270とから構成されている。光アイソレータ自体は通例のもので良い。その他の個々の光部品については実施の形態1と同じであるので、説明は省略する。
【0085】
球レンズ120は,屈折率3.0,半径50μm,屈折率が1.4の樹脂中では焦点距離はおよそ50μmである。光素子110と球レンズ120の距離を〜50μmとすると光素子110の出射光はほぼ平行光になり,光アイソレータ270に入射する。
【0086】
本例の通り、光素子110の光がほぼ平行になるので、光アイソレータを容易に挿入することが出来る。また、同様に、必要に応じて他の光学部品も挿入することが可能である。こうして、更に装置の多機能化も可能とする。
【0087】
(実施の形態4)
本例は透光性有機材料として、ゲル状のものを用いた例である。
【0088】
図7は本発明による光アセンブリの第4の例を説明する図である。図7の(A)は上面から見た部分断面構造図、図7の(B)は光軸に平行な側面から見た部分断面構造図である。
【0089】
図7の例では、光アセンブリ50は、光半導体素子10、11、球レンズ20、光ファイバ30および、これらの光部品を支持する為の基板40,41と、本願発明のに係わる透光性でゲルの有機樹脂60から構成されている。前記の光部品を支持する為の基板は、製造上の理由から、この例の様に、2つの基板(40、41)に分けられている。更に、複数に分けられたこれらの基板は、平板な基板50に搭載され、一体化されている。また、光部品を支持する為の基板40,あるいは基板41には、各々V溝が設けられている。これらのV溝はこの基板に搭載される光部品を固定する為のものである。通例、これらの基板はシリコン基板を採用することが有用である。これらのV溝はシリコンの異方性エッチングによって高精度の位置、形状に形成される。従って、高精度の光軸合わせを要求される本願発明のごとき、光結合構造や光アセンブリの光部品の固定に有用である。
【0090】
光素子10、11は基板40にダイボンディングされている。球レンズ20は基板40に設けられたV溝42に固着されている。また、ファイバ素線30は基板41に設けられたV溝43に固着されている。こうして、光半導体素子10と球レンズ20及び光ファイバ30,また光半導体素子10と光素子11が互いに光結合されている。
【0091】
また、この例では、前記V溝42には,その周辺部に更に、V溝42より小さなV溝47を形成してある。この為、余分な接着剤をこのV溝47が吸収し、接着剤のレンズ表面へのまわりこみを防ぐことができる。
【0092】
光半導体素子10、11と球レンズ20とファイバ30の先端は透光性樹脂60、例えば、ゲル状シリコーン系樹脂によって被覆されている。本例では透光性樹脂60がゲルの為、枠体70および蓋71が設けられている。枠体にはV溝72が形成されている。
【0093】
尚、V溝72はファイバの隙間を小さくすること、およびファイバの押えの役割をも果たしている。
【0094】
光半導体素子については、この例で、光半導体素子10はInP系半導体から成る端面発光型レーザダイオードである。 発振波長は1.3μm、前方出力は10mW、ファーフィールドパターンの半値全角は25×30度(スポットサイズに換算して約1.1×0.9μm)である。また、光半導体素子11はInP系半導体から成る端面受光型(導波路型)フォトダイオードである。この光半導体素子11は、光半導体素子10の後方出力をモニターするためにある。
【0095】
光半導体素子10、11は、基板40の所定の位置にジャンクションダウンでAu−Sn半田によりダイボンディングされている。光素子10、11のジャンクション側の表面には、基板40に対してアライメントを行うためのマーカーが形成されている。 Au−Sn半田層の厚さは3〜5μmであり、基板40の表面からの光素子10、11の活性層の高さが8〜10μmになるように設定されている。
【0096】
球レンズ20は,屈折率2.0,半径60μm,屈折率が1.4の樹脂中では焦点距離はおよそ100μmである。尚、本例では、レンズの屈折率1.4に対して透光性の有機材料の屈折率は約1.4(波長1.3μmの光に対しての値である)である。
【0097】
光ファイバ30はシングルモード石英ファイバである。外径は125μm、スポットサイズは5μmである。
【0098】
光素子10と球レンズ20の距離を130μm,球レンズ20と光ファイバ30の距離を390μmとした場合,スポットサイズの拡大率は3倍となりおよそー4dBの効率で光結合する。光軸方向に対して垂直な方向の位置ずれに対する許容範囲は約1.5μmである。光素子10の出射光はファイバ30に結合され、光軸方向33に沿ってファイバ30の中を伝播して出力される。
【0099】
透光性樹脂60はゲル状のシリコーン樹脂から成る。この透光性樹脂60の波長1.3μmにおける屈折率は1.4であり、ファイバ30の屈折率と概ね整合している。
【0100】
尚、この例の場合、各光部品をSi基板(40,41)上に搭載、電気的接合を行った後、接着剤で枠付(70)をし、ゲル状の有機材料60を枠体内に注入する。そして、蓋71 を付す。
【0101】
図8は、第1の実施の形態に示した例示した光アセンブリを用いた光モジュールを説明する図である。図8(A)は上面から見た部分断面構造図、図8(B)は光軸に平行な側面から見た部分断面構造図である。この例は、有機材料360がパッケージ内全体に設けた例である。
【0102】
図8(A)、図8(B)の例では、光アセンブリは、光半導体素子310、311と、球レンズ320と、光ファイバ330と、V溝付基板340,341と、平行平面基板350と、透明樹脂360と,リードフレーム370とパッケージ380,キャップ390から構成されている。
【0103】
光半導体素子310,311は基板340にダイボンデイングされている。光ファイバ素線331とこれを被覆するジャケット330はの先端は、基板341に設けられたV溝343に固定されている。同時に、ジャケット330は基板341に設けられた凹部に固着されている。光素子311と光素子310および光素子310とレンズ320、およびレンズと光ファイバ330は互いに光結合されている。
【0104】
光素子311、310、およびレンズ330が搭載された基板340はリードフレームリードフレーム50より延在するダイパッド350の上に固着されている。ファイバホルダ部にはジャケット330がインサートされている。光素子311、310およびレンズ330は透光性の有機材料360により被覆されている。
【0105】
個々の部品の内容については実施例1と同じである。尚、光素子311は半導体受光素子、光素子310は半導体発光素子である。
【0106】
基板310には前述の通り光ファイバ用のV溝343と球形レンズ用のV溝342、ならびに配線344が形成されている。
【0107】
リードフレーム370はパッケージ380と一体化されている。パッケージ380は8ピンのデュアルインラインパッケージ(DIP)から成る。パッケージ380の外形は長さ14.6mm(ファイバホルダ部の長さ5mmを含む)、幅6.3mm、高さ3mmである。
【0108】
インナーリード372−1より372−4および373−5より373−8はパッケージ500に埋め込まれており、アウターリード373−1より373−4および373−5より373−8がパッケージ380の外部に取り出されている。アウターリード373−4より373−5は配線とワイヤ345,346を介して光素子311に電気接続されている。また、アウターリード373−6,373−7は同様に光素子310に電気接続されている。
【0109】
(実施の形態5)
図9は、第1の実施の形態に示した例示した光アセンブリを用いた光モジュールを説明する図である。図9(A)は上面から見た部分断面構造図、図9(B)は光軸に平行な側面から見た部分断面構造図、図9(C)は光軸に交差する方向の断面図である。
【0110】
図9(A)、図9(B)、図9(C)の例では、光アセンブリは、光半導体素子310、311と、球レンズ320と、光ファイバ330と、V溝付基板340,341と、平行平面基板350と、透明樹脂360と,リードフレーム370とパッケージ380,キャップ390から構成されている。
【0111】
光半導体素子310,311は基板340にダイボンデイングされている。光ファイバ素線331とこれを被覆するジャケット330はの先端は、基板341に設けられたV溝343に固定されている。同時に、ジャケット330は基板341に設けられた凹部に固着されている。光素子311と光素子310および光素子310とレンズ320、およびレンズと光ファイバ330は互いに光結合されている。
【0112】
光素子311、310、およびレンズ330が搭載された基板340はリードフレーム373より延在するダイパッド350の上に固着されている。ファイバホルダ部にはジャケット330がインサートされている。光素子311、310およびレンズ330は透光性の有機材料360により被覆されている。
【0113】
個々の部品の内容については実施例1と同じである。尚、光素子311は半導体受光素子、光素子310は半導体発光素子である。
【0114】
基板310には前述の通り光ファイバ用のV溝343と球形レンズ用のV溝342、ならびに配線344が形成されている。
【0115】
リードフレーム370はパッケージ380と一体化されている。パッケージ380は8ピンのデュアルインラインパッケージ(DIP)から成る。パッケージ380の外形は長さ14.6mm(ファイバホルダ部の長さ5mmを含む)、幅6.3mm、高さ3mmである。
【0116】
インナーリード372−1より372−4および373−5より373−8はパッケージ380に埋め込まれており、アウターリード373−1より373−4および373−5より373−8がパッケージ380の外部に取り出されている。アウターリード373−4より373−5は配線とワイヤ345,346を介して光素子311に電気接続されている。また、アウターリード373−6,373−7は同様に光素子310に電気接続されている。
【0117】
図10(A)、図10(B)の例は、トランスファアモールドによる樹脂パッケージされた光モジュールの例である。トランスファアモールドされている以外は各部の部品はこれまでの例と同様なので、詳細は省略する。
【0118】
(実施の形態6)
本例では光伝送システムの典型的な例を説明する。図11は光伝送システムの典型的な例を示す図である。光伝送システム500において、501はサーバ、510は送信装置、502は光ファイバ、503は光分配器、520−523は各々受信装置、550−553は各々端末への伝送を示している、サーバ501からの情報は、光分配器503により複数の各端末に伝送される。尚、送信装置510は主として送信LSI(集積回路装置)部511と、これからの電気信号を光に変換し、送信する為の光送信モジュール512により構成される。一方、受信装置520−523の各々は、主として、光受信モジュール530−533、およびこれからの光を光電変換する為の受信LSI部540−543により構成される。本願発明は、こうした送信装置あるいは受信装置の構成に係わるものである。
【0119】
各送信モジュールあるいは光受信モジュールとして実施の形態2−4に例示した光モジュールを用いることが出来る。
【0120】
こうして、本願発明によれば、高信頼性にして且つ安価な光伝送システムを提供できる。
【0121】
以上、本発明の光結合系の基本構造および実施の形態1例から実施の形態4の光モジュールおよび光伝送システムの基本構成を説明した。
【0122】
本発明の最も重要なポイントは、低コスト化に有利なプラスチックパッケージ,および透明有機材料による簡易封止の手法を用いつつ,スポットサイズ変換機能を有しない,従来のレーザダイオードを用い,光結合損失の低い光学系,および高出力光送信モジュールを提供することである。これによって、低コスト化と高信頼化を実現することが可能になる。
【0123】
【発明の効果】
本発明の第1の手段によれば、スポットサイズ変換機能を有しない光半導体素子を用いることを前提として、光結合損失の低い光結合系、および光モジュールを提供することである。
【0124】
即ち、透光性有機材料による簡易封止の手法を用いた形態においても,レンズの効果を持たせる事ができる。したがって、レーザダイオードと光ファイバとを低い光結合損失で光結合させることができる。従来のスポット拡大部を有しないレーザダイオードを用いることができ,プラスチックケースを用い,かつ,信頼性も確保することができる。この為,送信モジュールの低コストに効果がある。
【0125】
本発明の第2の手段によれば、部品搭載時の位置ずれに対する許容範囲が広くなり,歩留り向上に効果がある。
【0126】
更にまた,環境温度の変化による熱膨張で,光部品の相対位置変動が生じた場合でも,光結合損失の変動が小さくなる。この為、装置の信頼性を向上することができる。
【0127】
本発明の第3の手段によれば、スポットサイズ変換機能を有しない光半導体素子を用いることを前提として、光結合損失の低く、合わせて基本構成の光学部品以外にも各種光学部品の搭載を容易に可能とする光結合系、および光モジュールを提供することができる。装置の多機能化に極めて有用である。
【0128】
例えばレーザダイオードと光ファイバの間に,他の光部品を挿入すること(アイソレータ内蔵など)が可能となり,光送信モジュールに別の機能を持たせる事ができる。この様に、装置の多機能化の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光結合系の基本構造を説明する図である。
【図2】実施の形態1の光アセンブリを説明する上面および側面から見た部分断面構造図である。
【図3】図3はV溝による球形レンズの固定状態のモデルを示す図である。
【図4】図4は同様にV溝による光ファイバの固定のモデルを示す図である。
【図5】実施の形態2の光アセンブリを説明する上面および側面から見た部分断面構造図である。
【図6】光アイソレータを有する実施の形態3の光アセンブリを説明する上面および側面から見た部分断面構造図である。
【図7】ゲル状有機材料を用いた実施の形態4の光アセンブリを説明する上面および側面から見た部分断面構造図である。
【図8(A)】実施の形態4の光アセンブリを用いた光モジュールの下面から見た部分断面構造図である。
【図8(B)】実施の形態4の光アセンブリを用いた光モジュールの光軸に平行な方向から見た部分断面構造図である。
【図9(A)】実施の形態5の光アセンブリを用いた光モジュールの下面から見た部分断面構造図である。
【図9(B)】実施の形態5の光アセンブリを用いた光モジュールの光軸に平行な方向から見た部分断面構造図である。
【図9(C)】実施の形態5の光アセンブリを用いた光モジュールの光軸と交差する方向から見た部分断面構造図である。
【図10(A)】トランスファーモールドになる実施の形態の例を示す光モジュールの下面から見た部分断面構造図である。
【図10(B)】トランスファーモールドになる実施の形態の例を示す光モジュールの光軸に平行な方向から見た部分断面構造図である。
【図11】本発明に係わる光伝送システムを説明する図である。
【符号の説明】
10、110、210,310…光素子(レーザダイオード)、11、111、211、311…光素子(フォトダイオード)、20、120、220、320…球レンズ、 30、130、230、330…光ファイバ(芯線)、331…ジャケット 、40、140、240、340…基板(球レンズ搭載部)、41、241、341…基板(光ファイバ搭載部)、42、142、242、342…V溝(球レンズ搭載部)、43,143、243、343…V溝(光ファイバ搭載部)、344…配線(部)、345,346…ワイヤ 、47、147、247…V溝(球レンズ搭載部,接着剤流れ止め)、50、250、350…平行平面基板 、60,160,260,360…有機透明樹脂 、370…リードフレーム 、371…ダイパッド(部)、372−1〜8…インナーリード(部)、373−1〜8…アウターリード(部)、380…パッケージ(ベース)、390…パッケージ(蓋)、500…光伝送システム、501…サーバ、510…送信装置、502…光ファイバ、503…光分配器、520−523…受信装置、530−533…光受信モジュール540−543…受信LSI、550−553…端末へので伝送。

Claims (3)

  1. 光モジュール用の第1の基板、光ファイバー保持用の第1のV溝を少なくとも有する第2の基板、及び、球レンズ保持用の第2のV溝と、当該第2のV溝の周辺部に前記第2のV溝より大きさの小さい第3のV溝とを少なくとも有する第3の基板を準備する工程、
    光素子を前記第3の基板の所定箇所に搭載する工程、
    球レンズを前記第3の基板に設けられた前記第2のV溝に固着する工程、
    光ファイバーを前記第2の基板に設けられた前記第1のV溝に固着する工程、
    前記第1の基板の所定箇所に、前記第2の基板を固着する工程、
    前記第1の基板の所定箇所に、前記第3の基板を固着する工程、
    少なくとも前記光素子、前記球レンズ、及び前記光ファイバーを覆う透光性有機樹脂層を形成する工程、を有し、
    前記透光性有機樹脂層がゲル状のシリコーン性樹脂であり、
    前記第2の基板のV溝に固着された光ファイバーと、前記第2の基板のV溝に固着された球レンズと、前記第2の基板に搭載された光素子とが順次光結合され、前記球レンズの屈折率n1と前記透光性有機材料の屈折率n2の関係がn1>1.2×n2であり、且つ
    前記球レンズを前記第3の基板に設けられた前記第2のV溝に固着するに接着剤を用い、且つ前記第3のV溝は、前記接着剤の内の余分なものを吸収する機能を有すること、を特徴とする光モジュールの製造方法。
  2. 光モジュール用の第1の基板、前記第1の基板に搭載された第2の基板及び第3の基板、並びに光半導体素子、レンズおよび光導波路の順次光結合された各光部品を少なくとも有し、
    それら光部品間の少なくとも光路を構成する空間が固形の透光性有機材料で満たされ、前記透光性有機材料がゲル状のシリコーン性樹脂であり、前記レンズの屈折率n1と前記固形の透光性有機材料の屈折率n2の関係がn1>1.2×n2であり、且つ
    前記第2の基板は少なくとも光導波路保持用の第1のV形状の溝を有し、前記第3の基板は少なくともレンズ保持用の第2のV形状の溝と、当該第2のV溝の周辺部に前記第2のV溝より大きさの小さい第3のV溝とを有し、
    前記レンズが前記第2のV形状の溝に固着され、前記光導波路が前記第1のV形状の溝に固着されて、それらの位置が決定されており、且つ
    前記球レンズを前記第3の基板に設けられた前記第2のV溝に固着するに接着剤が用いられ、且つ前記第3のV溝は、前記接着剤の内の余分なものを吸収する機能を有することを特徴とする光モジュール。
  3. 光モジュール用の第1の基板、前記第1の基板に搭載された第2の基板及び第3の基板、並びに光半導体素子、レンズおよび光導波路の順次光結合された各光部品を少なくとも有し、
    それら光部品間の少なくとも光路を構成する空間が固形の透光性有機材料で満たされ、
    前記透光性有機樹脂層がゲル状のシリコーン性樹脂であり、前記レンズの屈折率n1と前記固形の透光性有機材料の屈折率n2の関係がn1>1.2×n2であり、且つ
    前記第2の基板は少なくとも光導波路保持用の第1のV形状の溝を有し、前記第3の基板は少なくともレンズ保持用の第2のV形状の溝と、当該第2のV溝の周辺部に前記第2のV溝より大きさの小さい第3のV溝とを有し、
    前記レンズが前記第2のV形状の溝に固着され、前記光導波路が前記第1のV形状の溝に固着されて、それらの位置が決定されており、且つ
    前記球レンズを前記第3の基板に設けられた前記第2のV溝に固着するに接着剤が用いられ、且つ前記第3のV溝は、前記接着剤の内の余分なものを吸収する機能を有することを特徴とする光モジュール。
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