JP3817837B2 - 車両送風機の速度制御用抵抗器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両送風機の速度制御用抵抗器であって、特に車両用空調装置の空調用送風機の速度制御用抵抗器に好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば車両送風機の速度制御用抵抗器として、実開昭61−193806号公報に記載されているものがある。この従来装置では、空調用送風機のブロアモータの印加電圧を段階的に可変するために、3つの抵抗素子を直列に接続し、スイッチ回路にて使用する複数の抵抗素子のうち使用する抵抗素子を選択するようにしている。
【0003】
具体的には、上記従来装置では、断面U字状の抵抗素子を所定間隔を開けて、3つ積層した構造となっている。そして、抵抗素子の外表面(上記所定間隔)には、空調用送風機の送風空気が流れるようになっており、この送風空気は抵抗素子を冷却する冷却風となっている。
また、車両送風機の速度制御用抵抗器として、例えば実公平7−55130号公報に記載されたものがある。このものでは、空調用送風機のブロアモータの印加電圧を段階的に可変する抵抗素子を打ち抜きやエッチングにて形成され、回路作動上、3つの抵抗値が設定可能な一枚の箔状抵抗体とし、この箔状抵抗体を空調装置への取付部材になる基板部上に配置し、さらにこの箔状抵抗体上に、放熱板であるヒートシンクを配置するものがある。
【0004】
しかしながら、上記実開昭61−193806号公報に記載されているものでは、例えば空調装置内の埃や塵等が進入し、上記抵抗体に付着すると抵抗素子により埃や塵が加熱されるという問題がある。また、例えば、導電性を有する異物が2つの抵抗体を導通させるように付着すると、大きな電流が流れてヒューズが溶断してしまうという事も考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記実公平7−55130号公報に記載されたもののように、箔状抵抗体上に、上記ヒートシンクを配置することが考えられる。しかしながら、上記従来装置では、抵抗体を一枚の箔状抵抗体としているので、抵抗体の体格(面積)が大きくなり、結果的に速度制御用抵抗器の体格が大きくなるという問題がある。
【0006】
さらに、上記従来装置では、抵抗値のバリエーションを増やそうとして、例えば3つの抵抗値のうち1つの抵抗値を代えようとすると、変更する必要が無い部分を含めて、新たに箔状抵抗体の抵抗パターン形状を設計しなおさなければならす、コスト高を生じる。
そこで、本発明の目的は、体格を小さくするとともに、抵抗値の変更に対して安価で迅速に対処できる、車両送風機の速度制御用抵抗器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1ないし3記載の発明では、車両側への取付部材(11)に設けられるとともに、車両の送風用モータ(3b)に直列に接続された3つ以上の抵抗素子(8〜10)を有し、
前記3つ以上の抵抗素子(8〜10)のうち使用する数を切り換えることで、前記送風モータ(3b)への印加電圧を段階的に調整するようになっており、
前記3つ以上の抵抗素子(8〜10)は、それぞれ独立した平板状の箔状抵抗素子(8〜10)にて構成されており、これら箔状抵抗素子(8〜10)は、平板状の絶縁部材(13)を介して前記取付部材(11)上に積層されており、
前記平板状の箔状抵抗素子(8〜10)と前記平板状の絶縁部材(13)とによる積層構造の積層方向の両側には、前記箔状抵抗素子(8〜10)での放熱を促進する板状の放熱板(14a、14b)が配置され、
前記両側の板状放熱板(14a、14b)により前記箔状抵抗素子(8〜10)および前記絶縁部材(13)を挟み込んで保持するようになっており、
前記3つ以上の箔状抵抗素子(8〜10)のうち、前記送風モータ(3b)に最も近づいて接続される箔状抵抗素子(8)は、前記両側の板状放熱板(14a、14b)の一方(14a)に最も近接して配置され、
前記3つ以上の箔状抵抗素子(8〜10)のうち、前記送風モータ(3b)に対して次に近づいて接続される箔状抵抗素子(10)は、前記両側の板状放熱板(14a、14b)の他方(14b)に最も近接して配置されていることを特徴としている。
【0008】
これにより、箔状抵抗素子を3つ以上使用し、3つ以上の箔状抵抗素子を、絶縁部材を介して取付部材上に積層されるようにしたので、速度制御用抵抗器の体格を小さくできる。さらには、抵抗値を代えて速度制御用抵抗器のバリエーションを増やそうとしたときに、必要な一枚の箔状抵抗素子だけを設計すれば良く、安価で迅速に対処できる。
【0009】
ところで、箔状抵抗素子に電流が流れると、箔状抵抗素子が発熱する。そして、この発熱によって箔状抵抗素子の温度が高くなると、箔状抵抗素子が酸化し、箔状抵抗素子が劣化するという問題がある。そこで、上述の放熱板を設けることが考えられるが、複数の箔状抵抗素子を、絶縁部材を介して積層して使用する場合、複数の箔状抵抗素子のうち、発熱量が小さく温度が大きく上がらないものはそれほど問題無いが、最も発熱量が大きく温度が高くなるものを放熱板から離れた位置に配置すると、放熱板による冷却効果が得られにくく、この抵抗素子の劣化が格段に早まる。
【0010】
ところで、車両の送風用モータ(3b)に直列に接続された3つ以上の抵抗素子(8〜10)のうち、送風モータ(3b)に最も近づいて接続される箔状抵抗素子(8)は使用頻度が最多となって、最も発熱量が大きく温度が高くなる。送風モータ(3b)に対して次に近づいて接続される箔状抵抗素子(10)の使用頻度が次に多いので、この箔状抵抗素子(10)の発熱量が次に多いという関係が生じる。
そこで、請求項1記載の発明では、3つ以上の箔状抵抗素子(8〜10)のうち、送風モータ(3b)に最も近づいて接続される箔状抵抗素子(8)は、積層方向両側の板状放熱板(14a、14b)の一方(14a)に最も近接して配置し、
3つ以上の箔状抵抗素子(8〜10)のうち、送風モータ(3b)に対して次に近づいて接続される箔状抵抗素子(10)は、積層方向両側の板状放熱板(14a、14b)の他方(14b)に最も近接して配置している。
これにより、送風モータ(3b)に最も近づいて接続される箔状抵抗素子(8)、および送風モータ(3b)に対して次に近づいて接続される箔状抵抗素子(10)にて発生する熱を板状放熱板(14a、14b)にて空気中に良好に逃がすことができる。この結果、発熱量が多い箔状抵抗素子(8、10)の発熱による温度を下げることができ、箔状抵抗素子の酸化を未然に防止でき、箔状抵抗素子の劣化を低減できる。
【0012】
また、請求項3記載の発明では、複数の箔状抵抗素子(8〜10)と電気的に接続されるターミナル部(15a〜15d)を有し、複数の箔状抵抗素子(8〜10)のうち、ターミナル部(15a〜15d)との複数の電気接続部(8a、、9a、9b、10a、10b)は、絶縁部材(13)の外縁より外方で、ほぼ同じ方向に突出するように配置されていることを特徴としている。
【0013】
これにより、例えば、電気接続部を絶縁部材からランダムな方向に突出した場合に比べて、速度制御用抵抗器の体格をさらに小さくできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、本発明を車両空調用送風機の速度制御用抵抗器に適用したものである。
図1に示すように車両用空調装置の構成部品であるブロアユニット1は、空調用通路を構成するスクロールケース2を有する。スクロールケース2内には、送風機3が収納されている。送風機3は、遠心式多翼ファン3aと、これを駆動する送風用モータ3bとからなる。
【0015】
スクロールケース2の吐出部には、図1に示すように上記送風用モータ3bへの印加電圧を段階的に調整することで、空調風の風量を可変する速度制御用抵抗器4が設置されている。
上記速度制御用抵抗4および送風用モータ3bとの模式的な電気回路図を図2に示す。図2中6は、車両に搭載されたバッテリであり、上記送風用モータ3bと速度制御用抵抗器4とは、バッテリ6に直列に接続されている。また、図2中7は、上記速度制御用抵抗器4内の複数の箔状抵抗素子8〜10のうち、使用する数を切り換えるスイッチ回路である。
【0016】
スイッチ回路7は、図2に示すように複数のスイッチ接点40〜44と、可動スイッチ片46とを有する。そして、本例では、可動スイッチ片46がスイッチ接点40〜44のうちいずれか一つに接することで、送風用モータ3bへの印加電圧を段階的に調整して、オフを含んだ5つの送風モードが設定可能となる。
例えば、可動スイッチ片46がスイッチ接点40〜43のうちいずれか一つに接することで、送風量が大きい順にHi、Mid2、Mid1、Loといった4つの送風モードが設定可能となっている。
【0017】
速度制御用抵抗器4は、図2に示すように送風用モータ3bとバッテリ6との間に、直列に接続された3つの平板状の箔状抵抗素子8〜10を有する。また、速度制御用抵抗器4は、異常過熱にて溶断する温度ヒューズ30を有する。
図3にて上記速度制御用抵抗器4の構造の詳細を説明する。図3に示すように速度制御用抵抗器4は、上記箔状抵抗素子8〜10と、マイカ等にて形成された絶縁部材13と、上記箔状抵抗素子8〜10の放熱を促進する放熱板14a、14bと、上記箔状抵抗素子8〜10と電気的に接続されるターミナル部15a〜15dと、上記温度ヒューズ30を構成する板バネ31と、上記スクロールケース2(車両側)への取付部材である取付基板11とを有する。
【0018】
取付基板11は、本例ではフェノール樹脂材にて形成されており、スクロールケース2への取付用のビス孔12が形成されている。また、取付基板11には、上記ターミナル部15a〜15dが差し込まれる4つの差し込み孔16、および後述の固定部18が差し込まれる3つの差し込み孔21が形成されている。
ターミナル部15a〜15dは、金属製の板状部材を折り曲げ加工にて、屈曲して形成されており、一端部(図中下方部)が上記スイッチ回路7との接続端子となり、他端部(図中上方部)が上記箔状抵抗素子8〜10との接続端子となる(図2参照)。
【0019】
箔状抵抗素子8〜10は、それぞれ独立し、本例では平板状(厚み0.04mm)のニクロム箔を使用しており、打ち抜き加工やエッチングにて加工されている。そして、箔状抵抗素子8〜10は、図3に示すように略コの字形状を呈しており、8、10、9の順にコの字状の口が狭くなるように形成されている。また、この箔状抵抗素子8〜10のうち、丁度コの字状の開口側が、上記ターミナル部15a〜15dとの接続端子(電気接続部)8a、9a、9b、10a、10bとなっている。つまり、これら接続端子8a、9a〜10bは、図2中各箔状抵抗素子8〜10の接続端部を構成している。
【0020】
絶縁部材13は、本例では厚み0.15mmのものを使用しており、各箔状抵抗素子8〜10の間に配置され、各箔状抵抗素子8〜10が電気的に接触しないようにするものである。
板バネ31は、例えばりん青銅等のバネ材にて形成されている。
放熱板14a、14bは、本例では導電材である鉄(JIS規格、SPCC)にて形成されており、14bは四角平板状に形成されている。一方、放熱板14aは、四角平板の放熱部17と、この放熱部17の端部から折り曲げ形成された3つの固定部18と、同様に折り曲げ形成され、上記絶縁部材13および放熱板14bが紙面左右方向および上下方向にずれないように保持する保持部19を有する。また、放熱板14aには、板バネ31とはんだ付けされるはんだ付部32が折り曲げ形成されている。
【0021】
放熱部17には、貫通するようにして溶接用の5つの溶接孔20が形成されている。この溶接孔20は、上記ターミナル部15a、15b、15dと箔状抵抗素子8〜10の上記接続端子8a、9a〜10bとを、電気的に接続させるように図中上方から下方に向けて溶接するためのものである。
このような速度制御用抵抗器4は、以下のように組付けられる。なお、この組付は、自動ラインによって行われる。先ず、放熱板14aの板面上に、絶縁部材13を重ね合わせるように積層し、さらにこの絶縁部材13上に箔状抵抗素子8を積層する。また、この際、図3に示すように絶縁部材13に形成された貫通孔33を通じて、接続端子8bを放熱板14aに溶接し、接続端子8bと放熱板14aとを電気的に接続する。
【0022】
次に箔状抵抗素子8上に、絶縁部材13、この絶縁部材13上に箔状抵抗素子9を積層する。その後、さらに箔状抵抗素子9上に、絶縁部材13、箔状抵抗素子10、絶縁部材13、放熱板14bの順に積層する。
つまり、放熱板14a、14bは、箔状抵抗素子8〜10および絶縁部材13とが積層された両側にさらに積層されるように設けられ、放熱板14a、14bによって、箔状抵抗素子8〜10および絶縁部材13とが挟み込まれている。
【0023】
ここで、絶縁部材13には、図3に示すように端部に切欠部22が形成されており、上記保持部19がこの切欠部22にはまりこむ。これにより、絶縁部材13が、保持部19により図中紙面左右方向および紙面上下方向にずれないように保持される。
この後、保持部19は、図中紙面左右方向に折り曲げられ、放熱板14bの下面側からかしめ加工が行われる。これにより、放熱板14a、14bによって、箔状抵抗素子8〜10および絶縁部材13とが強固に保持される。
【0024】
また、上記箔状抵抗素子8〜10には、図示しない位置決め用の孔が形成されており、この位置決め用の孔によって所定位置に配置される。このように位置決めされると、図4に示すように接続端子8bを除いて接続端子8a、9a〜10bは、絶縁部材13の外縁より外方で、ほぼ同じ方向に突出し、直線状に並ぶように配置される。なお、図4は、図3中矢印A方向から見た模式図である。
【0025】
このようにして、先ず、放熱板14a、14b、絶縁部材13、および箔状抵抗素子8〜10が組付される。
取付基板11の差し込み孔16には、ターミナル部15a〜15dが差し込まれる。ここで、ターミナル部15a〜15dが差し込み孔16に差し込まれると、ターミナル部15a、15b、15dのうち、各箔状抵抗素子8〜10と接続される端子部15a1、15b1、15d1は、上記接続端子8a、9a〜10bに合わせて図中左右方向に直線状に並ぶように配置される。また、ターミナル部15cは、予め溶接にて上記板バネ31の一端部が接続されたのちに、差し込み孔16に差し込まれる。
【0026】
そして、このようにターミナル部15a〜15dを、取付基板11に取り付けたのち、上述のように組み付けられた放熱板14a、14b、絶縁部材13、および箔状抵抗素子8〜10を以下のように、取付基板11に取り付ける。
先ず、上記固定部18を差し込み孔21に差し込む。ここで、固定部18の下端部は、図3に示すように2つに分岐した形状に形成してあり、これを利用して固定部18を取付基板11の下端面側で、割りかしめを行う。これにより、放熱板14a、14b、絶縁部材13、および箔状抵抗素子8〜10が、取付基板11に強固に取り付けられるとともに、ターミナル部15a〜15dが、放熱板14bにて押さえ込まれて、保持される。その後、板バネ31を付勢させた状態で、板バネ31の他端部を、上記はんだ付部32に低融点合金(例えばはんだ)にてはんだ付けする。
【0027】
そして、この後、上記溶接孔20を通じて、接続端子8aと端子部15d1とを、接続端子9aと端子部15a1と、接続端子9bと端子部15b1とを溶接にて接続する。さらに上記溶接孔20を通じて、接続端子10aと端子部15d1とを、接続端子10bと端子部15b1とを溶接にて接続する。
以上のように速度制御用抵抗器4が組み付けられる。なお、上記スイッチ回路7は、速度制御用抵抗器4がスクロールケース2に取り付けられた後に、取付基板11の下端面から突出したターミナル部15a〜15dに電気的に接続される。
【0028】
次に、図3に示す速度制御用抵抗器4と、図2における電気回路上との関係を簡単に説明しておく。図2において、送風用モータ3bから下方に向かって順に説明すると、図2中Bがターミナル部15cに、図2中Cが板バネ31とターミナル部15cとの溶接部に、図2中Dが板バネ31と溶接部32との溶接部、および放熱部17と箔状抵抗素子8の接続端子8bとの接続部に相当する。
【0029】
また、図2中Eが端子部15d1に、図2中Fが端子部15b1に、図2中Gが端子部15a1に相当する。
以上のように本例では、複数の箔状抵抗素子8〜10を使用し、複数の箔状抵抗素子8〜10は、絶縁部材13を介して取付基板11上に積層されるようにしたので、速度制御用抵抗器4の体格を小さくでき、さらには、抵抗値を代えて速度制御用抵抗器4のバリエーションを増やそうとしたときに、必要な一枚の箔状抵抗素子だけを設計すれば良く、安価で迅速に対処できる。
【0030】
また、本例では、上記箔状抵抗素子8〜10の積層の順に特徴がある。つまり、図2に示すようにスイッチ回路7にて、箔状抵抗素子8〜10のうち使用する抵抗数が切り換えられて、送風量が大きい順にHi、Mid2、Mid1、Loの4つの送風モードが設定可能である。
従って、例えば送風モードがMid2の場合は、使用する抵抗は箔状抵抗素子8のみであり、その他の箔状抵抗素子9、10は使用しない。これにより、発熱する抵抗は、箔状抵抗素子8のみである。
【0031】
そして、本例では、上記箔状抵抗素子8〜10の抵抗値は、送風モード毎に設定された空調風の送風量とするために異なり、9、10、8の順に小さくなっている。そして、上記4つの送風モードにおいて、使用する抵抗数が異なるので、図2に示す電気回路を流れる電流値が変化する。このような事を考慮すると、本例では、上記4つの送風モードにおいて、箔状抵抗素子8〜10のうち最も発熱量が大きく温度が最も高くなるものは、箔状抵抗素子8であり、次に発熱量が大きく温度が高くなるものは、箔状抵抗素子10に、最も発熱量が小さく温度が低いものは箔状抵抗素子9となる。
【0032】
従って、上記課題を解決する手段にて述べたように、箔状抵抗素子8〜10のうち、最も発熱量の大きい箔状抵抗素子8を放熱板14aに最も近い位置に配置し、次に発熱量の大きい箔状抵抗素子10を他方の放熱板14bに最も近い位置に配置し、最も発熱量の小さい箔状抵抗素子9を箔状抵抗素子8と10との間に配置した。
【0033】
これにより、放熱板14aにて、温度が最も高くなる箔状抵抗素子8の発熱を空気中に良好に逃がすことができる。この結果、発熱による箔状抵抗素子8の温度を下げることができ、箔状抵抗素子8の酸化を未然に防止でき、箔状抵抗素子8の劣化を低減できる。
さらに、放熱板14bにて、次に温度が高くなる箔状抵抗素子10の発熱を空気中に良好に逃がすことができる。この結果、発熱による箔状抵抗素子10の温度を下げることができ、箔状抵抗素子10の酸化を未然に防止でき、箔状抵抗素子10の劣化を低減できる。
【0034】
また、本例では、図4に示すように上記接続端子8a、9a〜10bは、絶縁部材13の外縁より外方で、ほぼ同じ方向に突出し、直線状に並ぶように配置されるようにしたので、例えば、接続端子8a、9a〜10bをランダムに、例えば取付基板11の対向する2辺に突出した場合に比べて、速度制御用抵抗器4の体格をさらに小さくできる。
【0035】
また、本例では、箔状抵抗素子8〜10を積層する構成としたので、導電性を有する異物が2つの抵抗体を導通させるように付着することが低減できる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、絶縁部材13としてマイカを使用したが、例えばセラミック等を使用しても良い。
【0036】
上記各実施形態では、箔状抵抗素子8〜10をニクロム箔にて形成したが、どの様なものを使用しても良い。
また、上記各実施形態では、3つの箔状抵抗素子8〜10を使用したが、2つであっても良いし、3つ以上であっても良い。
また、上記各実施形態では、放熱板14a、14bにて箔状抵抗素子8〜10および絶縁部材13を挟み込むようにしたが、放熱板を1つまたは無くても良い。
【0037】
また、上記各実施形態では、温度ヒューズ30として板バネ31とはんだ付けにて構成したが、例えば板バネ31を使用せずに、図5に示すように低融点合金(例えばはんだ)にて形成された糸はんだ51にて構成しても良い。
また、上記各実施形態は、本発明を車両用空調装置の送風機3に適用したものであったが、本発明はこれに限らず、車両に搭載された送風機であれば、どのようなものにでも適用できる。例えば、ラジエータ用の冷却用送風機に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるブロアユニットの構成図である。
【図2】上記実施形態における速度制御用抵抗器の電気回路図である。
【図3】上記実施形態における速度制御用抵抗器の分解図である。
【図4】図3中矢印A方向から見た概略図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
3b…送風用モータ、8〜10…箔状抵抗素子、11…取付基板、
13…絶縁部材。
Claims (3)
- 車両側への取付部材(11)に設けられるとともに、車両の送風用モータ(3b)に直列に接続された3つ以上の抵抗素子(8〜10)を有し、
前記3つ以上の抵抗素子(8〜10)のうち使用する数を切り換えることで、前記送風モータ(3b)への印加電圧を段階的に調整するようになっており、
前記3つ以上の抵抗素子(8〜10)は、それぞれ独立した平板状の箔状抵抗素子(8〜10)にて構成されており、これら箔状抵抗素子(8〜10)は、平板状の絶縁部材(13)を介して前記取付部材(11)上に積層されており、
前記平板状の箔状抵抗素子(8〜10)と前記平板状の絶縁部材(13)とによる積層構造の積層方向の両側には、前記箔状抵抗素子(8〜10)での放熱を促進する板状の放熱板(14a、14b)が配置され、
前記両側の板状放熱板(14a、14b)により前記箔状抵抗素子(8〜10)および前記絶縁部材(13)を挟み込んで保持するようになっており、
前記3つ以上の箔状抵抗素子(8〜10)のうち、前記送風モータ(3b)に最も近づいて接続される箔状抵抗素子(8)は、前記両側の板状放熱板(14a、14b)の一方(14a)に最も近接して配置され、
前記3つ以上の箔状抵抗素子(8〜10)のうち、前記送風モータ(3b)に対して次に近づいて接続される箔状抵抗素子(10)は、前記両側の板状放熱板(14a、14b)の他方(14b)に最も近接して配置されていることを特徴とする車両送風機の速度制御用抵抗器。 - 前記両側の放熱板(14a)がかしめられて、前記箔状抵抗素子(8〜10)および前記絶縁部材(13)とが保持されていることを特徴とする請求項1に記載の車両送風機の速度制御用抵抗器。
- 前記3つ以上の箔状抵抗素子(8〜10)と電気的に接続されるターミナル部(15a〜15d)を有し、
前記3つ以上の箔状抵抗素子(8〜10)のうち、前記ターミナル部(15a〜15d)との複数の電気接続部(8a、8b、9a、9b、10a、10b)は、前記絶縁部材(13)の外縁より外方で、ほぼ同じ方向に突出するように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両送風機の速度制御用抵抗器。
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