JP3817020B2 - 仮想空間における画像生成方法及び装置並びに撮像装置 - Google Patents

仮想空間における画像生成方法及び装置並びに撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、仮想空間における画像生成方法及び装置並びにそれに用いられる撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンピュータによる三次元画像の作成方法には、GBR(Geometry Based Rendering)及びIBR(Image Based Rendering)がある。
【0003】
GBRは、比較的古くから用いられている方法であり、物体の幾何モデルを元にしてレンダリングを行なう方法である。物体の幾何的形状及び位置がはっきりするため、物体同士の衝突や隠蔽を完全に記述できるという利点を持つ。その反面、基本的な図形の組み合わせにより3次元形状を表現するので、複雑な形状の物体を記述するのには向かない。したがって、写真レベルのリアリティを出すのは困難である。
【0004】
一方、IBRは、複数の平面画像を元にして任意視点からの物体の「見え方」を構成する方法であり、近年において研究が活発である。IBRでは、物体の形状や位置は明確に定まらないが、比較的容易に写真レべルのリアリティをもつ画像を生成することが可能である。
【0005】
さて、遠隔地に離れている人間同士が会議を行うために、従来よりテレビ会議システムが用いられている。テレビ会議システムでは、ビデオカメラと表示装置が互いに離れたそれぞれの室に設置され、それらの間が通信回線で接続される。それぞれの室に入った会議の参加者の顔や姿は、その室のビデオカメラにより撮影される。撮像信号は通信回線で遠隔地にある他の室に送信され、その室に設置された表示装置により表示される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のテレビ会議システムでは、表示装置の位置は固定されており、且つその画面は有限の大きさの平面である。会議の参加者は、常に表示装置の方を向くこととなり、ビデオカメラによる撮影も表示装置の近辺から行われることとなる。したがって、参加者の視線方向が拘束され、姿勢の自由度という点で問題がある。また、表示装置の画面が強く意識されるため、同じ場所で会議を行っているというリアリティに乏しい。
【0007】
リアリティを高めるために、互いに隔てて配置された2台のビデオカメラと、レンチキュラレンズを適用した表示装置とを用い、相手の姿を立体視することが考えられる。しかし、その場合においても、相手の参加者に対して任意の位置に設定した視点からの立体画像を得ることは極めて困難であり、リアリティの向上は余り望めない。
【0008】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、遠隔地に離れている人間同士があたかも一堂に介しているかのようなリアリティを得ることを可能とする仮想空間における画像生成方法及び装置並びに撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る方法は、被写体の各点から射出される光線群のうち、仮想的に設定され且つ位置が任意に設定され得る視点である仮想視点に向かう光線を、前記被写体を囲む仮想的な閉曲面上の複数位置において撮像手段により検出して撮像信号に変換し、前記撮像信号を、前記仮想視点とは異なる位置に存在する観察者の視点に向けて画像を表示する表示手段に送り、前記表示手段により、前記観察者の視点に対し前記仮想視点と前記被写体との位置関係に対応した位置に仮想的に配置された被写体の各点から前記観察者の視点に向かって光線が射出されるように、前記撮像信号に基づいて画像を表示する。さらに、前記撮像手段は、前記仮想視点に向かう光線をライン状に検出することによって、ライン状の画像を検出する構成となっている。また、前記表示 手段は、前記撮像手段で検出されたライン状の画像の中から、観察者の視点に対応した位置及び方向のライン状画像を選択し、送られたライン状画像によって画像の再構成を行うことにより、観察者の左目用画像及び右目用画像を提示する構成となっている
【0010】
請求項2の発明に係る装置は、被写体の各点から射出される光線群のうち、仮想的に設定された視点である仮想視点に向かう光線を、前記被写体を囲む仮想的な閉曲面上の複数位置において検出して撮像信号に変換する撮像手段と、仮想的に設定された被写体の各点から観察者の視点に向かって光線が射出されるように、前記撮像信号に基づいて前記光線を再生して画像を表示する表示手段と、前記撮像信号をリアルタイムで前記表示手段に送信する手段と、を有する。さらに、前記撮像手段は、前記仮想視点に向かう光線をライン状に検出することによって、ライン状の画像を検出する構成となっている。また、前記表示手段は、前記撮像手段で検出されたライン状の画像の中から、観察者の視点に対応した位置及び方向のライン状画像を選択し、送られたライン状画像によって画像の再構成を行うことにより、観察者の左目用画像及び右目用画像を提示する構成となっている。
【0011】
【0012】
請求項の発明に係る装置では、前記撮像手段は、撮像素子と、前記撮像素子の周囲を回転するスリットとを備える。請求項の発明に係る装置では、前記表示手段は、表示素子と、前記表示素子の周囲を回転するスリットとを備える。
【0013】
【0014】
請求項の発明に係る装置では、前記撮像手段は、複数の走査線を有するCCDカメラであり、前記走査線が略鉛直方向となるように設置されている。請求項の発明に係る装置では、前記撮像手段は、前記撮像信号を走査線単位で前記表示手段に向けて順次転送する。
【0015】
請求項の発明に係る装置は、被写体から射出される光線群のうち、仮想的に設定された視点である仮想視点に向かう光線を、前記被写体を囲む仮想的な閉曲面上の複数位置において検出して撮像信号に変換する撮像装置であって、エリアセンサ、及び、前記仮想視点の観察者が視差を感じる方向と直角の方向に前記エリアセンサを走査し、その走査線に対応したライン状の前記光線を検出して前記撮像信号に変換するための走査手段からなる撮像手段と、前記撮像手段を、前記閉曲面上における前記仮想視点の観察者が視差を感じる方向に移動させる移動手段と、を有する。さらに、この発明に係る装置は、前記エリアセンサを走査する複数の走査線によって得られる複数のライン状の撮像信号の中から、観察者の視点に対応したライン状の撮像信号を選択する選択部と、前記選択部から送られたライン状の撮像信号を用いて、観察者に提示するための左目用画像及び右目用画像を構成する画像構成部とを有する。
【0016】
【0017】
本発明の撮像手段として、例えば図7に示すように、円周上において鉛直方向に延びるように配置され且つ円周上を回転移動するCCDラインセンサCL、及びCCDラインセンサCLの前方に鉛直方向に配置されCCDラインセンサCLを中心として回転するスリットSTmからなる撮像装置(衛星型機構)が用いられる。
【0018】
この撮像装置によって、円周上のすべての位置においてすべての方向に出る光線群が記録される。光線群のうちのある位置の且つある方向(角度)の光線の画像は、本発明におけるライン状画像である。
【0019】
また、本発明の他の撮像手段として、例えば図16に示すように、2次元CCDからなるエリアセンサCEを用いたカメラCMが用いられる。エリアセンサCEを鉛直方向に走査しながら水平方向に副走査する。鉛直方向に走査することによって多数の走査線が得られる。多数の走査線のうちのある位置の且つある方向(角度)の走査線による画像は、本発明におけるライン状画像である。
【0020】
観察者への画像の提示のために、すべてのライン状画像の中から、必要なライン状画像、つまり特定の位置の特定の方向(角度)のライン状画像が選択される。選択されたライン状画像のみが観察者の表示手段に送られ、送られたライン状画像によって画像の再構成が行われる。
【0021】
本発明の表示手段として、例えば図3に示すように、円周面上を回転移動するフルカラーのLEDマトリクスEXが用いられる。LEDマトリクスEXによって、送られたライン状画像に基づき、観察者の左眼用の画像及び右眼用の画像が提示される。なお、表示を行うべき面の全面にLEDマトリクスEXが設けられる場合には、LEDマトリクスEXを回転移動させなくてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る遠隔会議システム1のブロック図、図2は遠隔会議システム1による仮想空間VSにおける会議の様子を示す図、図3はブースBTの構成を示す図である。
【0023】
図1において、人物A及び人物Bは、それぞれ円筒状のブースBTA及びブースBTBに入っている。人物A,Bは互いに遠隔地にいるが、それぞれブースBTA,BTBに入ることによって、図2に示すように人物A,Bは仮想空間VS内で一堂に介して会議を行うことができる。
【0024】
なお、3人以上の人物が互いに遠隔地にいる場合には、それぞれブースに入ることによって、共通の仮想空間VS内で全員が一堂に介して会議を行うことができる。
【0025】
図3に示すように、ブースBTAには、複数のカメラCM,CM…及びフルカラーのLEDマトリクスEX,EX…が備えられており、これらが図示しない駆動装置によって一体的に人物Aの回りを定速度で回転する。駆動装置として、例えば減速機付きのモータが用いられる。
【0026】
カメラCMが回転することにより、人物Aの全周画像が撮像(撮影)される。LEDマトリクスEXが回転することにより、人物Aに対し円筒状に画像を提示する。つまり、ブースBTAは撮像・提示一体型である。
【0027】
人物Aの頭部には位置センサDPが取り付けられており、位置センサDPからは人物Aの位置及び姿勢に応じた信号S1が出力される。位置センサDPからの信号S1によって、ブースBTA内における人物Aの両眼の位置、つまりブースBTA内における左眼及び右眼の視点位置が計測される。また、信号S1と後述の信号S2とから、他のブースを観察する観察者としての人物Aの視点位置が計測される。
【0028】
LEDマトリクスEXの前面にスリットを設け、スリットにより画像の提示方向に指向性を持たせる。ブースBTA内における両眼の視点位置が分かっているので、それぞれの視点位置に向けて視差のある画像を提示することにより、人物AはHMDを装着することなしに両眼立体視が可能となる。したがって、人物Aの顔がHMDなどで隠れることがなく、人物Aの表情がそのままカメラCMによって撮像される。これは、互いに顔をみて対話をする会議用として極めて大きな利点である。
【0029】
また、LEDマトリクスEXは、カメラCMによる撮像の瞬間に特定の背景色を表示する。したがって、後のデータ処理において人物Aの画像のみを容易に取り出すことができる。
【0030】
ブースBTAの床面には、全方向型のトレッドミルCTが設けられており、人物AはトレッドミルCTの上を自由に歩くことができる。人物Aが歩くと、トレッドミルCTはその動きに応じて移動し、人物Aの実際の移動をキャンセルするとともに、人物Aが移動したであろう距離及び方向を信号S2として出力する。なお、トレッドミルCTに代えてジョイスティックを設けておき、人物Aがジョイスティックを操作することでも代用可能である。
【0031】
他方のブースBTBの構成も上述のブースBTAの構成と同じである。図1に戻って、遠隔会議システム1には、位置センサDP及びトレッドミルCTからの信号S1,S2に基づいて、仮想空間VS1内における人物A,B間の位置を管理するためのホスト11、カメラCMにより撮像されるライン状画像(走査線)CALを選択するための選択部12a,12b、及び、LEDマトリクスEXによりライン状画像CALを表示して画像を構成するための画像構成部13a,13bが設けられている。
【0032】
ホスト11は、人物A,Bの仮想空間VS1内における位置関係の情報DTRを保有する。人物A,Bが、トレッドミルCT又はジョイスティックの操作によって仮想空間VS1内を移動すると、位置関係の情報DTRが更新される。
【0033】
選択部12a,12bでは、ホスト11から送られる人物A,Bの位置関係の情報DTR、特に仮想視点に関する情報に基づいて、相手が必要とするライン状画像CALを選択する。選択されたライン状画像CALは、画像構成部13a,13bに送られる。つまり、選択されなかったライン状画像は送られないので、送信される情報量は大幅に減少する。
【0034】
画像構成部13a,13bでは、人物A,B間の位置関係の情報DTR、及びラインの位置及び方向(角度)に関する情報に基づいて、ライン状画像CALの伸縮及び並び替えなどの処理を行い、提示すべき画像を構成し生成する。ライン状画像の伸縮の処理は、人物A,B間の位置関係に応じて行われる。後述する仮想視点がカメラCMの位置よりも近い場合には拡大され、これと逆に遠い場合には縮小される。
【0035】
選択部12a,12b及び画像構成部13a,13bは、それぞれ各ブースBTA,BTBの近傍に設けられている。また、ホスト11の機能を有する処理装置が、一方又は各ブースBTA,BTBの近傍に設けられている。処理装置は、コンピュータを用いて構成されており、これら処理装置間において、通信回線によって情報の送受が行われる。この場合に、処理装置が本発明における撮像信号をリアルタイムで表示手段に送信する手段に相当する。また、選択部12a,12b及び画像構成部13a,13bは、コンピュータ及び適当なハードウエア又はソフトウエアを用いて実現される。各部の機能の詳細については後述する。
【0036】
遠隔会議システム1によってスムーズなコミュニケーションを行なうためには、ジェスチャーや顔の表情、又はアイコンタクトなど、言葉以外による意志の疎通を可能にするために、そこでやりとりされる人物の画像には写真レべルのリアリティがあることが望ましい。そのため、LEDマトリクスEXにより表示される画像は、GBR的な手法ではなくIBR的な手法によっている。
【0037】
遠隔会議システム1においては、観察者としての人物A,Bに提示する画像を動画像とする必要があり、また画像の取り込みと提示との間にリアルタイム性が要求される。
【0038】
ところで、従来のIBRの用途としては、予め風景や静物などを記録しておき、後でそれを再生するものであった。これらの中には、複数の画像間の対応点を人間が指示する必要のあるものもあるが、その種のものは設計思想が根本的に異なるため遠隔会議システム1には用いることができない。
【0039】
また、従来において、人間による対応点の指示を必要としない光線空間理論がある〔内山普二他著“光線空間理論に基づく実写データとCGモデルを融合した仮想環境の実現”(3次元画像コンファレンス'96, 1-3, 13/18 - 1996)〕。しかし、実空間画像を光線空間にエンコードして一旦記録し、それをまた実空間にデコードするという方式であるため、リアルタイム性を満足できない。
【0040】
本実施形態の遠隔会議システム1では、人物A,Bの周りから取り込んだ画像に基づいて、任意の視点からの画像をリアルに且つリアルタイムで再生する。ここで、幾何光学により導かれる諸性質について説明する。以下の説明は単一媒質中についてのものであり、光は直進することを前提とする。
【0041】
図4は一般的な3次元空間を説明するための図である。図4において、物体(被写体)Mの表面を出て、又は表面を反射して、点Pを通る光線群を知りたいとする。また、点Pでは光線群を直接に記録できないものとする。そのような場合に、物体Mを囲む閉領域Rを仮定すると、物体Mの表面を出て点Pに到達する光線群は、必ず閉領域Rの表面上を通る。
【0042】
したがって、閉領域Rの表面上での光線を記録しておくことにより、それに基づいて物体Mの表面を出て点Pを通る光線群を再構成することが可能である。また、点Pを透視変換の投影中心と考えると、点Pの位置からの物体Mの「見え方」が得られる。
【0043】
次に、上述と同様のことを2次元平面で考える。図5及び図6は2次元平面での1点を通る光線群を説明するための図である。なお、図5は点Pが閉領域Rの外部にある場合を示し、図6は点Pが閉領域Rの内部にある場合を示す。
【0044】
図5に示すように、閉領域Rは、原点Oを中心とした半径Rの円周として定式化される。点Pの座標をP(rcosφ,rsinφ)として、この点Pに図5に示すβの角度で入射する光線を考える。この光線が、閉領域Rの内部から到達したものであるとき、必ず閉領域の表面上のある点を通っており、その点をQとする。点Qの座標をQ(Rcosθ,Rsinθ)とおき、光線は図5に示すαの角度でRの表面上を出るとする。
【0045】
このとき、任意の点Qにおいて次の(1)〜(3)式が成立する。まず、
α+θ=β+ψ=γ(const)……(1)
さらに、γ≠π/2+nπ(n:自然数)のとき、
(rsinψ−Rsinθ)/(rcosψ−Rcosθ)=tanγ……(2)
また、γ=π/2+nπ(n:自然数)のとき、
rcosψ−Rcosθ=0……(3)
上述の(1)〜(3)式は、図6に示すように点Pが閉領域Rの内部にある場合についても成立する。
【0046】
上で説明したように、対象となる物体Mの周りに閉領域Rを想定し、その表面での光線を記録することにより、仮想的な視点Pでの「見え方」が構築できる。ここでは、光線の仰角方向を無視した円筒的な世界を仮定する。
【0047】
遠隔会議システム1においては、参加者である人物A,Bが円筒形のブースBTA,BTBに入るので、被写体としての人物A,Bを物体M、ブースBTA,BTBを閉領域Rに対応させることができる。
【0048】
図7はブースBTmにおける撮像の状態を示す図である。図7において、ブースBTmは円筒形であるので円周で表されている。ブースBTm内には、被写体としての人物Aが入っている。なお、ブースBTmは、ブースBTA,BTBにおける撮像装置の部分のみを取り出したものと考えればよい。
【0049】
ブースBTmには、鉛直方向(つまり図7の紙面に垂直方向)に延びるCCDラインセンサCLを円周上に配置し、鉛直方向の光線を記録する。そして、CCDラインセンサCLを円周上で回転(公転)させる。さらに、CCDラインセンサCLの前方において鉛直方向に延びるスリットSTmを配置し、スリットSTmによって、CCDラインセンサCLに記録される光線の方向に指向性を持たせる。そのスリットSTmをCCDラインセンサCLを中心として回転(自転)させる。
【0050】
これにより、円周上のすべての位置において、すべての方向に出る光線群を記録することができる。このとき、光線群のうちのある位置の且つある方向(角度)の光線は、1つの走査線(ライン状画像)に対応する。1つの走査線は、鉛直方向に長さを持っており、その中に画像が記録される。
【0051】
上述のブースBTmの機構を、本明細書においては「衛星型自転公転機構」又は「衛星型機構」と呼称する。衛星型機構によって、ブースBTm内のすべての光線が走査線として記録(撮像)される。
【0052】
次に、衛星型機構によって記録されるすべての走査線から、画像を構成するのに必要な走査線を選択する方法について説明する。図8は仮想空間VS1内における人物A,Bの位置関係を示す図、図9は撮像時における走査線の選択を説明するための図である。
【0053】
先の図1に示すように、実空間では距離を隔ててブースBTA,BTBに入っている人物A,Bが、仮想空間VS1内においては図8に示すような位置関係にある場合について考える。このとき、仮想空間VS1内での位置関係により、各ブースBTA,BTBで画像の構成のために要求される走査線の位置と角度について考える。
【0054】
図9(A)には、人物Bから見た人物Aの画像を構成するために、ブースBTAのどの位置での且つどの角度での走査線を選択するかが示されている。この場合は、人物Bが見る側つまり観察者であり、人物Aが見られる側つまり被写体である。
【0055】
人物Bが両眼立体視を行なうためには、左眼用の走査線と右眼用の走査線をそれぞれ選択する必要がある。左眼用の走査線は、ブースの円周上において、人物Bの左眼と人物Aの幅方向の両端を結ぶ線NLB,NLBの間にある。右眼用の走査線は、ブースの円周上において、人物Bの右眼と人物Aの幅方向の両端を結ぶ線NRB,NRBの間にある。その際に、人物Bのいずれかの眼を点Pとし、選択する走査線の円周上での位置を点Qとして、上述の(1)〜(3)式を満たすように(α,θ)を選択すれば良いこととなる。
【0056】
同様に、図9(B)には、人物Aから見た人物Bの画像を構成するために、ブースBTBのどの位置での且つどの角度での走査線を選択するかが示されている。この場合は、人物Aが観察者であり、人物Bが被写体である。
【0057】
人物Aの左眼用の走査線は、ブースの円周上において、人物Aの左眼と人物Bの幅方向の両端を結ぶ線NLA,NLAの間にある。右眼用の走査線は、ブースの円周上において、人物Aの右眼と人物Bの幅方向の両端を結ぶ線NRA,NRAの間にある。その際に、人物Aのいずれかの眼を点Pとし、選択する走査線の円周上での位置を点Qとして、上述の(1)〜(3)式を満たすように(α,θ)を選択すれば良いこととなる。
【0058】
次に、走査線の伸縮について説明する。図10は走査線の伸縮について説明するための図である。図10において、衛星型機構の撮像点をQ、仮想的な視点をPとすると、点Qで得られた走査線に対しR/γ倍のスケール変換を行うことによって、点Pでの仮想的な走査線が得られる。但し、鉛直方向のゆがみを生じさせないためには、人物が原点付近に円筒状に集中しているという前提が必要である。
【0059】
ところで、被写体である人間の形状は実際に円筒形に近く、観察者である人間の両眼は水平に並んでついているので、左右両眼に水平視差をつけて画像を提示することにより、鉛直方向のゆがみは感じにくい。したがって、本実施形態における方法を用いることは極めて合理的である。
【0060】
次に、走査線の再構成について説明する。遠隔会議システム1においては、参加者は他の相手に「見られる」と同時に相手を「見る」存在である。つまり、自分の画像を撮影されるだけではなく、仮想空間内の相手の画像が提示されなくてはならない。
【0061】
上に説明した衛星型機構は、人間への映像提示としても、同様に用いることができる図11はブースBTpにおける画像表示の状態を示す図である。
【0062】
図11において、ブースBTp内には観察者としての人物Aが入っている。なお、ブースBTpは、ブースBTA,BTBにおける表示装置の部分のみを取り出したものと考えればよい。
【0063】
ブースBTpでは、フルカラーのLEDマトリクスEXが円筒面上を公転し、円筒状にスクリーンを形成する。LEDマトリクスEXは、鉛直方向に配列された多数の列LEDマトリクスEXcからなる。
【0064】
人物Aが位置センサDPを取り付けている場合には、その信号S1によって人物Aの両眼の視点位置が分かるので、それらの視点位置に向かって提示すべき画像(光線群)のみをLEDマトリクスEXで表示する。つまり、この場合には、左眼用の画像と右眼用の画像の2つの画像を表示すればよい。
【0065】
図12は左眼用の画像と右眼用の画像を表示する方法の例を示す図、図13は図12に示す方法によって画像が見える様子を示す図である。図12において、LEDマトリクスEXの前方に、LEDマトリクスEXの表示面と間隔をあけて、鉛直方向に延びるスリットSTrが設けられている。観察者は、スリットSTrのみを通してLEDマトリクスEXに表示される画像を見ることができる。したがって、観察者の左眼ではライン状画像CALL1が見え、右眼ではライン状画像CALR1が見える。
【0066】
LEDマトリクスEX及びスリットSTrは互いに一体的に回転移動し、移動に応じてLEDマトリクスEXに表示されるライン状画像CALL1,CALR1が変化する。つまり、ライン状画像CALL1,CALR1が水平方向にスキャンされる。図13に示すように、観察者は、スキャンされたライン状画像CALL1,CALR1によって、立体画像を観察することができる。
【0067】
図11に戻って、人物Aが位置センサDPを取り付けていない場合には、各列LEDマトリクスEXcの前方において鉛直方向に延びるスリットSTpを配置し、スリットSTpによって、列LEDマトリクスEXcから出る光線の方向に指向性を持たせる。そのスリットSTpを列LEDマトリクスEXcを中心として回転(自転)させる。
【0068】
これにより、ブースBTpの中に入ってくるすべての光線を再現することができる。つまり、円周上のすべての位置において、すべての方向に対して画像を提示することができる。但し、ここでは光線の仰角方向を無視する。
【0069】
したがって、ブースBTpの中にいる観察者は、HMDなどを付けることなく立体視を行なうことができる。但し、LEDマトリクスEXの回転軌道上のすべての位置及びすべての方向に映像を提示するために、情報量が多くなる。
【0070】
図14は表示時における走査線の選択を説明するための図である。図14(A)には、図9(A)で選択した走査線をブースBTBにおいて提示し、人物Aの画像を人物Bに提示するために、ブースBTAのブースのどの位置で且つどの角度で提示すればよいかが示されている。
【0071】
人物Bが両眼立体視を行なうためには、左眼用の画像と右眼用の画像をそれぞれ提示する必要がある。左眼用の画像は、ブースの円周上において、人物Bの左眼と人物Aの幅方向の両端を結ぶ線NLB,NLBの間に提示される。右眼用の画像は、ブースの円周上において、人物Bの右眼と人物Aの幅方向の両端を結ぶ線NRB,NRBの間に提示される。
【0072】
図14(B)には、図9(B)で選択した走査線をブースBTAにおいて提示し、人物Bの画像を人物Aに提示するために、ブースBTAのブースのどの位置で且つどの角度で提示すればよいかが示されている。
【0073】
人物Aが両眼立体視を行なうために、左眼用の画像は、ブースの円周上において、人物Aの左眼と人物Bの幅方向の両端を結ぶ線NLA,NLAの間に提示される。右眼用の画像は、ブースの円周上において、人物Aの右眼と人物Bの幅方向の両端を結ぶ線NRA,NRAの間に提示される。
【0074】
今までの説明は、仮想空間VS内に、2つのブースBTA,BTBに入った2人の人物A,Bが配置された場合を前提としたものである。次に、仮想空間VSに3人以上の人物と仮想物体が配置された場合を考える。
【0075】
仮想空間VSに、n個のブースに入ったn人が配置された場合では、n人のうちの1人が残りの(n−1)人に見られる、という関係になるので、n(n−1)通りについて上述と同様のことを考えればよい。
【0076】
つまり、観察者と被写体との組み合わせが、2人のみの場合では2通りであったが、n人の場合にはn(n−1)通りに増加するので、n(n−1)通りについて、観察者と被写体との組み合わせを考えればよいのである。
【0077】
図15に示すように、仮想空間VS2内に5人の人物A〜Eが配置された場合には、20通りの組み合わせについて考えればよい。また、仮想空間VS2には、人物のみではなく、仮想物体a,bを配置することも可能である。但し、IBRの性質上、人物の正確な幾何的形状は分からないので、仮想空間内での遮蔽関係は次のようにして考える。
【0078】
すなわち、位置センサDPによる頭部位置の計測によってブース内の人物の位置は分かっているので、人物の周りにそれぞれ円柱領域GZを想定し、円柱領域GZ内に人物が存在すると仮定しておく。こうすることで、人物の相互間、又は人物と仮想物体との遮蔽関係を、円柱領域GZとの遮蔽関係に置き換えて考えることができる。これについて、内山普二他著“幾何形状モデルを持たない多眼実写データの仮想環境に置ける配置と操作”(日本バーチャルリアリティ学会大会論文集Vol.1,169/172-1996)を参照することができる。
【0079】
しかし、図15において、円柱領域GZが互いに重なった人物Cと人物Dの間、及び人物Eと仮想物体bとの間のそれぞれの遮蔽関係を完全には記述することはできない。
【0080】
遠隔会議システム1においては、参加者同士がそれほど密着するとは考えにくい。また、人物と近接している仮想物体を提示するには、Media3などのオジェクト指向型提示デバイスを用いることが考えられる。これについて、稲見昌彦他著“物体近傍映像提示ディスプレイ「バーチャルホログラム」の提案”(日本バーチャルリアリティ学会大会論文集Vol.1, 139/142 - 1996)を参照することができる。
【0081】
なお、円柱領域GZは、ブースの領域と同じである必要はなく、より範囲を狭くとることによって遮蔽の記述精度を上げることができる。上の説明では、撮像系としてCCDラインセンサCLの前方で機械的なスリットSTmを回転させてスキャンするという手法を述べたが、機械的なスキャンの代わりに電子的なスキャンを行うことができる。
【0082】
図16はエリアセンサCEを用いたカメラCMにより走査線に対応したライン状の画像を検出する様子を示す図である。すなわち、2次元CCDからなるエリアセンサCEを用いたカメラCMを使用し、エリアセンサCEを鉛直方向に走査しながら水平方向に副走査する。鉛直方向に走査することによって、多数の走査線(ライン状画像)CALが得られる。多数の走査線の中から、必要な走査線CAL、つまり特定の方向(角度)の走査線CALを選択するには、副走査方向の番号を指定すればよい。選択された走査線CALは、上述の衛星型機構によって得られる特定の光線に対応する。
【0083】
図17は遠隔会議システム1における撮像及び表示の方法を説明するための図である。図17において、被写体(例えば人物A)上の1つの点A1から仮想視点Pへ向かう光線は、位置B1にあるカメラCMによって、C1で示される走査線で受光される。同様に、点A2から仮想視点Pへ向かう光線は、位置B2にあるカメラCMによって、C2で示される走査線で受光される。そして、カメラCMが位置B1にある場合にはC1の走査線を選択し、カメラCMが位置B2にある場合にはC2の走査線を選択する。
【0084】
これら光線の受光及び走査線の選択は、被写体上のすべての点、つまり位置B1からB2に至る間のすべての画素について行われる。画像の表示に当たって、位置B1’において、A1’からB1’に向かう方向に、C1の走査線で得られた画像を表示する。位置B2’において、A2’からB2’に向かう方向に、C2の走査線で得られた画像を表示する。画像の表示は、位置B1’からB2’に至る間のすべての画素について行われる。
【0085】
ところで、エリアセンサCE上において、走査線CALに対応した画像信号を読み出すことによって、各光線の撮像信号が得られる。走査線CAL単位で撮像信号を取り出すことは容易であり、簡単なハードウエアを用いてリアルタイムで行うことができる。この場合の走査線CAL単位で撮像信号を取り出す手段が本発明における走査手段に相当する。
【0086】
なお、人間の姿は鉛直方向に長いので、カメラCMの画面を縦向きに設定することによって、人物像を画角いっぱいに撮影することができる。また、多数のカメラを円周上に固定するのではなく、1つ又は複数のカメラを円周上を回転させることにより、少ない個数のカメラで高い空間解像度を得ることが可能となる。
【0087】
図18はインタレース表示を行った場合を説明するための図である。図18において、相互に同期をとったカメラCMが円周上を矢印の向きに回る場合を考える。最初にカメラCMの電子シャッターがAの位置で切られたとすると、仮想カメラVCの映像FVは、そのAのラインのみが更新される。次にカメラの電子シャッターがBの位置で切られると、映像FVはBのラインのみが更新される。次には映像FVのCのラインのみが更新され、以降において同様にAのラインから更新が繰り返される。
【0088】
このように映像FVが更新されるので、カメラの位置を固定した場合と比較して、3倍の空間解像度を持つ動画像を得ることができる。一方で、あるラインに注目したときの時間の解像度は3分の1に減少する。しかし、画像全体のうち、3分の1の部分は本来の画像更新レートで切り替わるため、画像のちらつきやぎこちなさは抑えられる。
【0089】
図19は遠隔会議システム1における画像生成を全体的に示す図である。図19に示すように、回転(公転)するカメラCMによって人物Aを撮像し、多数のライン状の走査線CALの画像を得る。その中から、観察者の視点に応じた走査線CALを選択し、視点の位置に応じて伸縮の処理を行う。観察者毎に得られた走査線CALを、回転(公転)するLEDマトリクスEXにより表示する。
【0090】
図20は他の実施形態の遠隔会議システム1aのブロック図である。図20に示す遠隔会議システム1aでは、図1に示す遠隔会議システム1のホスト11に代えて、ホスト11をダウンサイジングした位置管理部11a,11bが設けられている。
【0091】
位置管理部11a,11bは、各人物A,Bの仮想空間VS上における絶対位置の情報をそれぞれ独立に保有する。人物A,Bが、トレッドミルCT又はジョイスティックの操作によって仮想空間VS内を移動すると、位置の情報が更新される。位置管理部11a,11bの間において、位置の情報を交換し合い、それらの情報を元に相対座標を計算し、得られた相対座標を他方の選択部12a,12bに送る。選択部12a,12bにおいては、送られてきた相対座標を元に、相手が必要とするライン状画像CALを選択する。
【0092】
次に、本発明の画像生成方法を適用した他の実施形態について説明する。図21は本発明に係る3次元インタラクティブテレビ2のブロック図、図22は3次元インタラクティブテレビ2の概念を示す図である。
【0093】
図21に示すように、3次元インタラクティブテレビ2は、上述の遠隔会議システム1に多数の傍観者を加えたものと考えることができる。すなわち、3次元インタラクティブテレビ2においては、テレビジョン装置STVの画面HGが仮想空間VS3であり、画面HGに表示する画像を構成するために、選択部14a,14b及び画像構成部15が設けられる。
【0094】
図22をも参照して、番組の複数の出演者C,Dは、遠隔会議システム1と同様な装置によって仮想空間VS3である画面HG上で共演する。つまり、出演者C,Dは互いに遠隔地に離れていても、ブースBTC,BTDに入ることにより、互いにすぐ側にいるような感覚で共演が可能である。
【0095】
傍観者である番組の視聴者AUDは、ブースに入る必要はなく、テレビジョン装置STVの画面HGを見ながらコントローラRCTを操作する。コントローラRCTは、出演者C,Dに対する視聴者AUDの視点位置を可変するためのものであり、出演者C,Dに対して任意の視点位置を設定することが可能である。視聴者AUDの視点位置の情報DTSはホスト11Aに保有される。視聴者AUDは、コントローラRCTから信号S11をテレビ局BCSに送ることによって、自分の見たい視点位置の画像を要求することができる。
【0096】
テレビジョン装置STVでは、テレビ局BCSから送られる画像を立体表示する。画像の立体表示に当たっては、公知の種々の方式が用いられる。例えば、視聴者AUDは液晶シャッタの付いた眼鏡を着用し、テレビジョン装置STVの画面HGには左眼用の画像と右眼用の画像とを交互に表示する。画面HGでの画像の切り替えに同期して、眼鏡の左右の液晶シャッタのオンオフを切り替える。また、画面HGの前面にレンチキュラレンズを適用し、各レンチキュラレンズの背後で左眼用及び右眼用のスリット状の圧縮画像をそれぞれ表示する。3次元インタラクティブテレビ2においては、複数の視聴者AUDが、それぞれのコントローラRCTによって好みの視点位置の画像を要求することができる。出演者が3人以上であっても同様である。また、出演者と背景画像とを重ねることも可能である。
【0097】
図23は本発明に係る任意視点ミラー3のブロック図である。図23において、任意視点ミラー3では、観察者と被写体とが同一人物である。つまり、人物Eが1つのブースBTEに入り、任意の仮想視点から自分の画像を見ることができる。ホスト11Bには、見られる自分と見る自分との位置関係の情報DTTが保有されている。
【0098】
上述の実施形態において、被写体のライン状画像CALを観察者のいるブースに送り、そこで観察者のための画像を構成して表示するが、これとともに、被写体から発する音声及び被写体の周囲の音声が観察者のブースに送られる。送られた音声は、観察者のブースにおいて立体音響装置により再生される。
【0099】
上述の実施形態において、カメラCMによる被写体の撮像、及びLEDマトリクスEXによる観察者への画像の提示は、円周上の全区間でなくてもよい。例えば、人物の前方の180度の区間又は120度の区間などであってもよい。
【0100】
上述の実施形態において、CCDラインセンサCL及びエリアセンサCEに代えて、他の撮像デバイスを用いることも可能である。LEDマトリクスEXに代えて、他の表示デバイスを用いることも可能である。その他、ブースBTA,BTBの構造、形状、寸法、遠隔会議システム1、3次元インタラクティブテレビ2、任意視点ミラー3の全体又は各部の構成、処理内容、操作内容などは、本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。
【0101】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項の発明によると、遠隔地に離れている人間同士があたかも一堂に介しているかのようなリアリティを得ることが可能である。
【0102】
請求項の発明によると、被写体からすべての方向に出る光線群を記録することができる。請求項5の発明によると、すべての方向に光線を提示することができる。
【0103】
請求項及び請求項の発明によると、走査線単位で撮像信号を取り出すことは容易であるので、簡単なハードウエアを用いてリアルタイムで撮像を行うことができる。また、人間の姿は鉛直方向に長いので、CCDカメラの画面を縦向きに設定することによって、人物像を画角いっぱいに撮影することができる。
【0104】
請求項の発明によると、必要な撮像信号のみが選択されるので、情報量が低減され、撮像信号を遠隔地へリアルタイムで送信することが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遠隔会議システムのブロック図である。
【図2】遠隔会議システムによる仮想空間における会議の様子を示す図である。
【図3】ブースの構成を示す図である。
【図4】一般的な3次元空間を説明するための図である。
【図5】2次元平面での1点を通る光線群を説明するための図である。
【図6】2次元平面での1点を通る光線群を説明するための図である。
【図7】ブースにおける撮像の状態を示す図である。
【図8】仮想空間内における人物の位置関係を示す図である。
【図9】撮像時における走査線の選択を説明するための図である。
【図10】走査線の伸縮について説明するための図である。
【図11】ブースにおける画像表示の状態を示す図である。
【図12】左眼用の画像と右眼用の画像を表示する方法の例を示す図である。
【図13】図12に示す方法によって画像が見える様子を示す図である。
【図14】表示時における走査線の選択を説明するための図である。
【図15】仮想空間内に5人の人物及び2つの仮想物体が配置された状態を示す図である。
【図16】エリアセンサを用いたカメラにより走査線に対応したライン状の画像を検出する様子を示す図である。
【図17】遠隔会議システムにおける撮像及び表示の方法を説明するための図である。
【図18】インタレース表示を行った場合を説明するための図である。
【図19】遠隔会議システムにおける画像生成を全体的に示す図である。
【図20】他の実施形態の遠隔会議システムのブロック図である。
【図21】本発明に係る3次元インタラクティブテレビのブロック図である。
【図22】3次元インタラクティブテレビの概念を示す図である。
【図23】本発明に係る任意視点ミラーのブロック図である。
【符号の説明】
1,1a 遠隔会議システム(画像生成装置)
23 次元インタラクティブテレビ(画像生成装置)
3 任意視点ミラー(画像生成装置)
11 ホスト(送信する手段)
11a,11b 位置管理部
12a,12b 選択部(選択手段)
13a,13b 画像構成部(表示手段)
A,B,C,D,E 人物(被写体、観察者)
BTm ブース(撮像手段)
BTp ブース(表示手段)
CM カメラ(撮像手段)
CL CCDラインセンサ(撮像素子)
CE エリアセンサ(撮像素子)
STm スリット
EX LEDマトリクス(表示手段、表示素子)
STp スリット
CAL 走査線(ライン状画像)
P 点(仮想視点)

Claims (7)

  1. 被写体の各点から射出される光線群のうち、仮想的に設定され且つ位置が任意に設定され得る視点である仮想視点に向かう光線を、前記被写体を囲む仮想的な閉曲面上の複数位置において撮像手段により検出して撮像信号に変換し、
    前記撮像信号を、前記仮想視点とは異なる位置に存在する観察者の視点に向けて画像を表示する表示手段に送り、
    前記表示手段により、前記観察者の視点に対し前記仮想視点と前記被写体との位置関係に対応した位置に仮想的に配置された被写体の各点から前記観察者の視点に向かって光線が射出されるように、前記撮像信号に基づいて画像を表示する
    方法であって、
    前記撮像手段は、前記仮想視点に向かう光線をライン状に検出することによって、ライン状の画像を検出するものであり、
    前記表示手段は、前記撮像手段で検出されたライン状の画像の中から、観察者の視点に対応した位置及び方向のライン状画像を選択し、送られたライン状画像によって画像の再構成を行うことにより、観察者の左目用画像及び右目用画像を提示するものである
    ことを特徴とする仮想空間における画像生成方法。
  2. 被写体の各点から射出される光線群のうち、仮想的に設定された視点である仮想視点に向かう光線を、前記被写体を囲む仮想的な閉曲面上の複数位置において検出して撮像信号に変換する撮像手段と、
    仮想的に設定された被写体の各点から観察者の視点に向かって光線が射出されるように、前記撮像信号に基づいて前記光線を再生して画像を表示する表示手段と、
    前記撮像信号をリアルタイムで前記表示手段に送信する手段とを有しており、
    前記撮像手段は、前記仮想視点に向かう光線をライン状に検出することによって、ライン状の画像を検出するものであり、
    前記表示手段は、前記撮像手段で検出されたライン状の画像の中から、観察者の視点に対応した位置及び方向のライン状画像を選択し、送られたライン状画像によって画像の再構成を行うことにより、観察者の左目用画像及び右目用画像を提示するものである
    ことを特徴とする仮想空間における画像生成装置。
  3. 前記撮像手段は、撮像素子と、前記撮像素子の周囲を回転するスリットとを備える、請求項記載の仮想空間における画像生成装置。
  4. 前記表示手段は、表示素子と、前記表示素子の周囲を回転するスリットとを備える、請求項記載の仮想空間における画像生成装置。
  5. 前記撮像手段は、複数の走査線を有するCCDカメラであり、前記走査線が略鉛直方向となるように設置されている、請求項記載の仮想空間における画像生成装置。
  6. 前記撮像手段は、前記撮像信号を走査線単位で前記表示手段に向けて順次転送する、請求項記載の仮想空間における画像生成装置。
  7. 被写体から射出される光線群のうち、仮想的に設定された視点である仮想視点に向かう光線を、前記被写体を囲む仮想的な閉曲面上の複数位置において検出して撮像信号に変換する撮像装置であって、エリアセンサ、及び、前記仮想視点の観察者が視差を感じる方向と直角の方向に前記エリアセンサを走査し、その走査線に対応したライン状の前記光線を検出して前記撮像信号に変換するための走査手段からなる撮像手段と、前記撮像手段を、前記閉曲面上における前記仮想視点の観察者が視差を感じる方向に移動させる移動手段と、
    を有し、
    さらに、
    前記エリアセンサを走査する複数の走査線によって得られる複数のライン状の撮像信号の中から、観察者の視点に対応したライン状の撮像信号を選択する選択部と、
    前記選択部から送られたライン状の撮像信号を用いて、観察者に提示するための左目用画像及び右目用画像を構成する画像構成部
    とを有する
    ことを特徴とする撮像装置。
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