JP3816090B2 - 化学気相成長装置および膜成長方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数枚の基板をバッチ処理する化学気相成長装置およびこれを用いた膜成長方法に関するものである。
化学気相成長(CVD)装置は、半導体膜、金属膜、絶縁膜などの薄膜を制御性よく形成できるため、半導体装置の製造プロセスにおいて必須の装置となっている。
図4は、従来の化学気相成長装置の構成を示す断面図である。ここでは、特に有機金属
化合物や反応性ガスを原料として半導体層を成長させる有機金属化学気相成長装置(MOCVD装置)を示している。
図4に示すように、従来のMOCVD装置においては、有機金属化合物、ホスフィン(PH3)、アルシン(AsH3)等を混合したガス(原料ガス)が原料ガス導入管106から真空処理室104内に導入される。一方の主面を下にしてサセプタ102のトレイ112に固定された基板103はヒータ111によって加熱されているので、真空処理室104に導入された原料ガスは、基板103の下向きの主面上で熱化学反応を起こす。これによって半導体などからなる薄膜が成膜される。
ここで、排気管108へと向かう原料ガスの流れが乱れた場合、反応生成物が基板103にパーティクル(微粒子)となって付着する。そこで、従来のMOCVD装置では、真空処理室104の上部中央からバリアガスを供給し、パーティクルの付着を防いでいる。このバリアガスは、1台のMFC(マスフローコントローラ)によってその流量が制御されており、真空処理室4上部の中央領域において中央部と外周部とに分かれて真空処理室104に供給されている。中央部から供給されるバリアガスはヒータ111とサセプタ102との間を流れて排気管8から排気され、外周部から供給されるバリアガスはヒータ111の上方を流れて排気管8から排気される。
この他にも、バリアガスを供給する方法として、中央配管を多重配管にしてバリアガスを供給する方法(例えば特許文献1)や真空処理室104の側面に沿って不活性ガスを供給する方法(例えば特許文献2)があった。
特開平9−246192号公報 特開平7−122507号公報
上述のように、従来の化学気相成長装置では、バリアガスによってパーティクルが真空処理室104の内壁や基板103に付着しにくくなっている。しかしながら、従来の方法でバリアガスを中央部と外周部に分岐させて供給した場合、中央部から供給されるバリアガスの量が少なくなり、原料ガスがトレイ112と基板103との隙間から侵入してしまう。そのため、従来の化学気相成長装置では、ヒータ111の表面で反応生成物が生じる他、基板3の薄膜成長面およびサセプタ102の下面と対向板105との間の空間で原料ガスの流れが乱れてしまっていた。ヒータ111に反応生成物が付着すると真空処理室104内の温度コントロール精度が低下し、品質のよい成膜ができなくなる。また、原料ガスの流れが乱れると、対向板105に付着した反応生成物が剥離し、乱流に巻き上げられた反応生成物が基板103の薄膜成長面に付着する。さらに、原料ガスの一部が真空処理室104の側壁上部に流れ、側壁上部に反応生成物が付着することもあった。このため、従来の化学気相成長装置では、高品質の薄膜を形成することが困難な場合があった。
本発明の目的は、パーティクルの基板への付着を防ぎ、高品質な薄膜を成長することが可能な化学気相成長装置を提供することにある。
本発明の化学気相成長装置は、基板上に膜を成長させるための基板処理室と、前記基板処理室内に配置され、前記膜の成長面を下に向けて複数の前記基板を設置するためのサセプタと、前記基板処理室内の前記サセプタの上方に配置され、前記基板を加熱するヒータと、前記基板処理室の上部に開口し、バリアガスを前記サセプタの上面に供給する第1のバリアガス供給部と、前記基板処理室の上部に開口し、前記バリアガスを前記ヒータの上面に供給する第2のバリアガス供給部と、原料ガスを前記サセプタの下面に供給する原料ガス導入部と、前記バリアガスおよび前記原料ガスを前記基板処理室から排気する排気管とを備え、前記第1のバリアガス供給部から供給される前記バリアガスの流量と前記第2のバリアガス供給部から供給される前記バリアガスの流量とが独立に制御される。
この構成により、第1のバリアガス供給部および第2のバリアガス供給部から供給されるバリアガスの供給量を所望の値に制御できるので、サセプタ上面へのバリアガスの供給量とヒータ上面へのバリアガスの供給量の比、あるいは各バリアガスの供給量と原料ガスの供給量との比を基板処理室の構造に応じて適切な値に設定できる。そのため、例えば、本発明の化学気相成長装置において、サセプタ上面に加わる圧力(気圧)とサセプタ下面に加わる圧力とを等しくすることができる。この場合、原料ガスの流れが乱れるのを防ぐことができるので、基板処理室の壁面や部材に付着した反応生成物がパーティクルとなって基板表面に飛来するのを防ぐことができる。また、ヒータの表面に反応生成物が付着するのを防ぐことができるので、基板処理室内の温度制御を精度よく行うことができる。従って、本発明の化学気相成長装置を用いれば、パーティクルによる汚染の少ない高品質の膜を形成することが可能となる。
また、前記第1のバリアガス供給部は前記基板処理室の上部の中央領域に輪状に開口し、前記第2のバリアガス供給部は前記中央領域に前記第1のバリアガス供給部を囲む輪状に開口し、前記原料ガス導入部は、前記サセプタの下方に設けられていることにより、複数の基板に均等に原料ガスを供給できるとともに、ヒータ上面、サセプタ上面、基板処理室の側壁にバリアガスを乱れなく流すことができる。
本発明の膜成長方法は、基板処理室と、サセプタと、前記基板処理室内の前記サセプタの上方に配置されたヒータと、前記基板処理室の上部に開口する第1のバリアガス供給部と、前記基板処理室の上部に開口する第2のバリアガス供給部と、原料ガス導入部とを備えた化学気相成長装置を用いた膜成長方法であって、前記サセプタに、膜の成長面を下に向けて基板を設置する工程(a)と、前記工程(a)の後、前記第1のバリアガス供給部から前記サセプタの上面にバリアガスを供給するとともに、前記第2のバリアガス供給部から前記ヒータの上面に、前記第1のバリアガス供給部とは独立に流量制御された前記バリアガスを供給する工程(b)と、前記工程(b)と同時に、原料ガスを前記原料ガス導入部から前記サセプタの下面に供給して前記基板上に前記膜を成長させる工程(c)とを備えている。
この方法により、工程(b)において第1のバリアガス供給部から供給されるバリアガスと第2のバリアガス供給部から供給されるバリアガスの流量比を適切な値に設定することができ、乱流を発生させることなくバリアガスを排気管へと流すことができる。また、原料ガスの流れを層流とすることができるので、基板処理室の壁面などで形成された反応生成物の飛散を防ぎ、基板表面にパーティクルとなった反応生成物が付着するのを防ぐことができる。
例えば、前記工程(b)で、前記第1のバリアガス供給部から供給される前記バリアガスの流量と前記第2のバリアガス供給部から供給される前記バリアガスの流量とは互いに等しくなるよう制御されていることが好ましい。この方法によれば、ヒータ上面から基板処理室の壁面に沿って流れるバリアガスと、サセプタ上面から基板処理室の壁面に沿って流れるバリアガスとを乱れなく排気することができる。そのため、原料ガスの流れがバリアガスの流れに乱されなくなるので、反応生成物の基板処理室の側壁への付着を抑制することができる。従って、この方法によれば、反応生成物がパーティクルとなって基板に付着するのを防ぐことができる。
例えば、前記工程(b)で、前記ヒータの下面との間の空間における前記バリアガスの単位容積当たりの流量が、前記工程(c)での前記サセプタの下面と前記基板処理室との間の空間における前記原料ガスの単位容積当たりの流量に等しくなるように、前記第1のバリアガス供給部から供給される前記バリアガスの流量を制御することにより、サセプタの上方の空間と下方の空間とで気圧を等しくさせることができる。この方法により、サセプタと基板との間から原料ガスを上方へと漏れなくさせることができる。そのため、原料ガスの流れが乱れるのを防ぐことができるので、基板処理室の壁面や部材に付着した反応生成物がパーティクルとなって基板表面に飛来するのを防ぐことができる。また、ヒータの表面に反応生成物が付着するのを防ぐことができるので、基板処理室内の温度制御を精度よく行うことができる。従って、本発明の膜成長方法を用いれば、パーティクルによる汚染の少ない高品質の膜を形成することが可能となる。
本発明によれば、第1のバリアガス供給部と第2のバリアガス供給部とを設け、それぞれ互いに独立に流量制御されたバリアガスを第1のバリアガス供給部と第2のバリアガス供給部とから供給する。これにより、原料ガスがサセプタと基板との隙間を通ってサセプタ上面へと抜けるのを防ぐことができる。その結果、原料ガスの流れを層流とすることができ、基板処理室の壁面や基板処理室内の部材で生じた反応生成物が基板表面にパーティクルとなって付着するのを防ぐことができる。
−本発明の化学気相成長装置の実施形態−
図1(a)は、本発明の実施形態に係る化学気相成長装置の構成を示す断面図であり、(b)は、Ib−Ib線における化学気相成長装置の断面を示す図である。ここでは、化学気相成長装置の例として、MOCVD装置を示している。
図1(a)、(b)に示すように、本実施形態の化学気相成長装置は、基板3上に薄膜成長を行うための真空処理室(基板処理室)4と、真空処理室4内に配置され、薄膜の成長面を下に向けて基板3を保持するためのサセプタ2と、サセプタ2に設置され、基板3をサセプタ2に固定するためのトレイ12と、トレイ12に保持された灼熱板13と、サセプタ2の上方に配置され、基板3を加熱するためのヒータ11と、サセプタ2の下方、すなわち真空処理室4内壁の下面上に配置された対向板5とを備えている。また、本実施形態の化学気相成長装置は、サセプタ2の下方に設けられ、真空処理室4に原料ガスを供給するための原料ガス導入管6と、真空処理室4の上部中央に輪状に開口し、バリアガスを真空処理室4に供給するための第1のバリアガス供給部9と、真空処理室4の上部中央に第1のバリアガス供給部9を囲む輪状に開口し、バリアガスを真空処理室4に供給するための第2のバリアガス供給部10と、第1のバリアガス供給部9を流れるバリアガスの流量を制御する第1のMFC7aと、第2のバリアガス供給部10を流れるバリアガスの流量を制御する第2のMFC7bと、原料ガスおよびバリアガスを真空処理室4から排気するための排気管8とを備えている。図1(b)に示す例では、第1のバリアガス供給部9と第2のバリアガス供給部10とは同心円状に開口している。また、サセプタ2は円形であって、複数の基板3を設置することができる。そして、原料ガス導入管6は、サセプタ2の中央部の真下に開口している。
図2(a)は、図1(a)に示す本実施形態の化学気相成長装置のうち基板3の保持部周辺を示す図であり、(b)は、灼熱板13を外して上方(図2(a)に示す地点A)から基板3を見た場合の平面図である。これらの図に示すように、基板3は複数の爪を有するトレイ12によって薄膜の成長面を下に向けて固定される。基板3とトレイ12との間には隙間ができる。
本実施形態の化学気相成長装置を用いて薄膜を成長させる際には、基板3をサセプタ2に設置した状態で真空処理室4内を減圧し、原料ガス導入管6から原料ガスを、第1のバリアガス供給部9および第2のバリアガス供給部10からバリアガスを真空処理室4にそれぞれ供給する。原料ガス導入管6から噴き出す原料ガスは配管内で混合されて、サセプタ2の下面中央から放射状に流れる。そして、原料ガスは、複数箇所に設けられた排気管8から排出される。この際に、基板3がヒータ11によって加熱されているので、薄膜が基板3の下面に成長する。また、第1のバリアガス供給部9から供給されたバリアガスは、サセプタ2の上面中央部から、ヒータ11下面とサセプタ2上面との間の空間をサセプタ2に沿って放射状に流れた後、真空処理室4の側壁に沿って下方へ流れ、排気管8にて排出される。また、第2のバリアガス供給部10から供給されたバリアガスは、ヒータ11の上面と真空処理室4上壁との間を真空処理室4の側壁に向かって流れた後、該側壁に沿って下方に流れ、排気管8にて排出される。
本実施形態の薄膜成長方法においては、バリアガスの供給総流量を20(L/min)とし、第1のバリアガス供給部9から供給されるバリアガスの流量を10(L/min)、第2のバリアガス供給部10から供給されるバリアガスの流量を10(L/min)となるように第1のMFC7aおよび第2のMFC7bを用いて流量の制御を行なう。つまり、第1のバリアガス供給部9と第2のバリアガス供給部10とから供給されるバリアガスの流量比を1対1とする。一方、原料ガスの流量は50(L/min)とする。バリアガスおよび原料ガスの流量設定については後に詳述する。なお、化合物半導体膜を形成する場合には、バリアガスとして例えば水素などが用いられ、原料ガスとしてはトリメチルガリウム(TMGa)などの有機金属化合物や、ホスフィン、アルシンなどが用いられる。
本実施形態の化学気相成長装置を用いれば、上述の成膜時に、第1のバリアガス供給部9および第2のバリアガス供給部10から供給されるバリアガスの流量を第1のMFC7aおよび第2のMFC7bにより個別に制御することができる。そのため、第1のバリアガス供給部9と第2のバリアガス供給部10とから供給されるバリアガスの流量比、および第2のバリアガス供給部10から供給されるバリアガスと原料ガス導入管6から供給される原料ガスとの流量比を適切な値に設定することで、基板3、サセプタ2、トレイ12および灼熱板13の間の隙間から原料ガスが、基板3の上方へと侵入するのを防ぐことができる。そのため、基板3の薄膜成長面と対向板5との間に位置する空間を流れる原料ガスを層流とすることができる。なお、第2のバリアガス供給部10からのバリアガスの供給量は、サセプタ2上面とヒータ11の下面との間の空間における単位容積当たりのバリアガス流量が、サセプタ2下面(および基板3の下面)と真空処理室4の下壁(または対向板5)との間の空間における単位容積当たりの原料ガスの流量と等しくすることが好ましい。この流量設定により、対向板5に付着した反応生成物の剥離を防ぎ、基板3の成長面に反応生成物のパーティクルが付着するのを防ぐことができる。また、第1のバリアガス供給部9から供給されるバリアガスと第2のバリアガス供給部10から供給されるバリアガスの流量を等しくすることにより、真空処理室4の側壁のうちヒータ11上面に沿って流れるバリアガスが当たる部分とサセプタ2上面に沿って流れるバリアガスとが当たる部分とでそれぞれ乱流の発生を抑制し、該部分への反応生成物の付着を防止することが可能となる。
ここで、バリアガスおよび原料ガスを上述の流量に設定する根拠について説明する。
本願発明者らの研究の結果、原料ガスとバリアガスの流れを層流にするための第1の条件として、基板3の下方から供給された原料ガスが、基板3の設置部分付近にできる隙間から基板3の上方に抜けないようにすることが必要なことが分かった。従って、基板3およびサセプタ2の下方の空間とサセプタ2の上方の空間とにおける気圧が等しければ、原料ガスが基板3の上方へ抜けるのを防ぐことができると推定される。従って、サセプタ2下方の空間の気圧とサセプタ2上方の空間の気圧とを等しくするには、サセプタ2の下方の空間における原料ガスの単位容積当たりの流量とサセプタ2の上方の空間におけるバリアガスの単位容積当たりの流量とを等しくすればよい。原料ガスおよびバリアガスの単位容積当たりの流量は、原料ガス導入管6から噴き出す原料ガスが排気管8に到達するまでに通過する空間の容積と、バリアガスがサセプタ2の上面中央から排気管8に到達するまでに通過する空間の容積と、原料ガスおよびバリアガスの供給量とを用いて求めることができる。本実施形態の化学気相成長装置では、(原料ガス導入管6から噴き出す原料ガスが排気管8に到達するまでに通過する空間の容積):(バリアガスがサセプタ2の上面中央から排気管8に到達するまでに通過する空間の容積)はほぼ5:1である。そのため、本実施形態の化学気相成長装置では、(原料ガス導入管6から供給される原料ガスの流量):(第2のバリアガス供給部10から供給されるバリアガスの流量)もほぼ5:1とすることで、乱流の発生を抑え、基板3の薄膜成長面に付着するパーティクル数を大幅に減らすことができる。また、ヒータ11の表面に反応生成物が付着しにくくなるので、成膜時の真空処理室4内の温度制御の精度を向上させることができる。
次に、原料ガスとバリアガスの流れを層流にするための第2の条件として、第1のバリアガス供給部9からのバリアガス供給量と第2のバリアガス供給部10からのバリアガス供給量とを等しくすることが必要であることも分かった。このように設定することで、真空処理室4の側壁のうち、ヒータ11上面に沿って流れるバリアガスが当たる部分とサセプタ2上面に沿って流れるバリアガスが当たる部分とで単位容積当たりのバリアガス流量が等しくなる。そのため、真空処理室4の側壁に沿って排気管8へと向かうバリアガスの流れに乱れが生じなくなる。その結果、原料ガスがバリアガスによって乱れなく排出されるので、真空処理室4の側壁に付着する反応生成物を低減し、基板3に付着するパーティクルを低減することができる。
以上のように、本実施形態の化学気相成長装置を用いれば、別個に流量制御を行うことができるバリアガス供給部を複数個設けることにより、ヒータ11の上面およびサセプタ2の上面に所望の流量でバリアガスを供給することができるので、薄膜成長時にパーティクルによる汚染を低減することができる。そのため、半導体装置の歩留まりを向上させることが可能となる。
また、本実施形態の薄膜形成方法においては、原料ガスの供給量を50(L/min)、第1のバリアガス供給部9および第2のバリアガス供給部10からのバリアガスの供給量を共に10(L/min)としたが、各ガスの供給量の比が同じであれば各ガスの供給量を変化させても上述の効果を得ることができる。
なお、本実施形態の化学気相成長装置では第1のバリアガス供給部9と第2のバリアガス供給部10が同心円状に開口しているが、バリアガスを隔たり無く真空処理室4内に供給できる形状であれば開口部の形状は同心円状に限られない。
−本実施形態の具体例−
図3は、本実施形態および従来の化学気相成長装置を用いてそれぞれ薄膜形成を行った場合に、基板3に付着したパーティクル数を比較した図である。薄膜形成は減圧条件下で行い、原料ガスの供給量を50(L/min)、第1のバリアガス供給部9および第2のバリアガス供給部10からのバリアガスの供給量を共に10(L/min)とした。
測定の結果、図3に示すように、バリアガスの供給系統が1系統のものでは、基板3に付着した粒径0.5μm以上のパーティクル数は、162個であった。これに対して、バリアガスの供給系統を2系統にした本実施形態の化学気相成長装置では、基板3に付着したパーティクル数は26個であり、バリアガスの供給系統が1系統のときの16%にまでパーティクル数を減少できることがわかった。
本発明の化学気相成長装置は、半導体層を含む半導体装置の製造に用いることができる。また、本発明の薄膜成長方法は、バリアガスを真空処理室中央部から供給する構造の化学気相成長装置に利用することができる。
(a)は、本発明の実施形態に係る化学気相成長装置の構成を示す断面図であり、(b)は、Ib−Ib線における化学気相成長装置の断面を示す図である。 (a)は、図1(a)に示す実施形態に係る化学気相成長装置のうち基板の保持部周辺を示す図であり、(b)は、トレイを外して上方から基板を見た場合の平面図である。 本発明の実施形態および従来の化学気相成長装置を用いてそれぞれ薄膜形成を行った場合に、基板に付着したパーティクル数を比較した図である。 従来の化学気相成長装置の構成を示す断面図である。
符号の説明
2 サセプタ
3 基板
4 真空処理室
5 対向板
6 原料ガス導入管
7a 第1のMFC
7b 第2のMFC
8 排気管
9 第1のバリアガス供給部
10 第2のバリアガス供給部
11 ヒータ
12 トレイ
13 灼熱板

Claims (5)

  1. 基板上に膜を成長させるための基板処理室と、
    前記基板処理室内に配置され、前記膜の成長面を下に向けて複数の前記基板を設置するためのサセプタと、
    前記基板処理室内の前記サセプタの上方に配置され、前記基板を加熱するヒータと、
    前記基板処理室の上部に開口し、バリアガスを前記サセプタの上面に供給する第1のバリアガス供給部と、
    前記基板処理室の上部に開口し、前記バリアガスを前記ヒータの上面に供給する第2のバリアガス供給部と、
    原料ガスを前記サセプタの下面に供給する原料ガス導入部と、
    前記バリアガスおよび前記原料ガスを前記基板処理室から排気する排気管とを備え、
    前記第1のバリアガス供給部から供給される前記バリアガスの流量と前記第2のバリアガス供給部から供給される前記バリアガスの流量とが独立に制御される化学気相成長装置。
  2. 前記第1のバリアガス供給部は前記基板処理室の上部の中央領域に輪状に開口し、
    前記第2のバリアガス供給部は前記中央領域に前記第1のバリアガス供給部を囲む輪状に開口し、
    前記原料ガス導入部は、前記サセプタの下方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の化学気相成長装置。
  3. 基板処理室と、サセプタと、前記基板処理室内の前記サセプタの上方に配置されたヒータと、前記基板処理室の上部に開口する第1のバリアガス供給部と、前記基板処理室の上部に開口する第2のバリアガス供給部と、原料ガス導入部とを備えた化学気相成長装置を用いた膜成長方法であって、
    前記サセプタに、膜の成長面を下に向けて基板を設置する工程(a)と、
    前記工程(a)の後、前記第1のバリアガス供給部から前記サセプタの上面にバリアガスを供給するとともに、前記第2のバリアガス供給部から前記ヒータの上面に、前記第1のバリアガス供給部とは独立に流量制御された前記バリアガスを供給する工程(b)と、
    前記工程(b)と同時に、原料ガスを前記原料ガス導入部から前記サセプタの下面に供給して前記基板上に前記膜を成長させる工程(c)とを備えている膜成長方法。
  4. 前記工程(b)では、前記第1のバリアガス供給部から供給される前記バリアガスの流量と前記第2のバリアガス供給部から供給される前記バリアガスの流量とは互いに等しくなるよう制御されていることを特徴とする請求項3に記載の膜成長方法。
  5. 前記工程(b)では、前記ヒータの下面との間の空間における前記バリアガスの単位容積当たりの流量が、前記工程(c)での前記サセプタの下面と前記基板処理室との間の空間における前記原料ガスの単位容積当たりの流量に等しくなるように、前記第1のバリアガス供給部から供給される前記バリアガスの流量を制御することを特徴とする請求項3に記載の膜成長方法。
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