JP3815669B2 - ボールバルブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールバルブに関し、特に、ボールバルブを高温下で使用した場合におけるシール性の向上に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日においては、プラント配管など様々な配管が普及しており、これらの配管内の流体を制御するために種々のバルブが使用されている。
【0003】
ここで、配管を流れる流体の流量を指数関数的に制御するバルブとして、V字形の貫通孔を有するボールを備えたボールバルブがある。
【0004】
V字形の貫通孔を有するボールを備えた従来のボールバルブについて説明する。
【0005】
このボールバルブは、前述したV字形の貫通孔の形成されたボールをハウジング内に形成された流路上に回動自在に配置し、このボールを回動して貫通孔と流路とを連通したり遮断したりすることにより流路を開閉するものである。ボールの外周面に接触して環状のボールシートが設けられており、このボールシートはシートリテーナに保持されている。シートリテーナはスプリングによりボール側に付勢されて流路の軸方向に変位可能に配置されている。
【0006】
このようなボールでは、ボールの回転によりV字形の貫通孔がボールシートを貫通孔から掻き出そうとする現象、つまり掻き出し現象によりボールシートがシートリテーナから浮き上がるように変形するため、円形形状の貫通孔を有するボールと比較して弁操作トルクが大きくなる。すると、ボールを回転させるためのアクチュエータが大きくなり、製品コストが高くなってしまう。
【0007】
また、ボールシートの変形により、変形部分から流体が漏れだし、ボールバルブのシール性が大幅に低下してしまう。
【0008】
さらに、ボールシートの変形により、ボールシートには芯ずれや偏摩耗などが生じて、ボールバルブのシール性を安定して維持することができない。
【0009】
そして、蒸気等の高温流体によりボールシートが軟化した場合にはボールシートの変形量が大きくなり、より一層大きな問題となる。
【0010】
このようなボールシートの変形を防止するためには、ボールシートを接着剤によりシートリテーナに固定することが考えられるが、たとえば使用する流体が蒸気の場合などを考慮すると、安易に接着剤を使用することはできない。
【0011】
このような問題点を解決するために、特開平9−210224号公報には、トラニオン形の蒸気用ボールバルブについて、シートホルダの先端を内側に屈曲してかしめることによりボールシートを押圧保持する技術が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術によれば、かしめによりボールシートに歪みが発生するおそれがあり、なお安定したシール性を得られない。
【0013】
また、ボールシートがシートホルダに固定されていることから、ボールシートの一定個所だけがボールの貫通孔と擦れ合うことになり、依然としてボールシートの偏摩耗が発生してしまう。
【0014】
さらに、かしめを行うためのプレス機が必要になって製造単価が高くなってしまう。
【0015】
そして、かしめによる方法では、ボールシートの交換が必要となった場合、ボールシートのみを取り外すことができず、シートホルダごと交換しなければならないので、交換費用が割高となる。
【0016】
そこで、本発明は、ボールシートによる安定したシール性を得ることのできるボールバルブを提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明は、ボールシートの偏摩耗を防止することのできるボールバルブを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るボールバルブは、ハウジング内に形成された流路上にステムに支持されて回動自在に配置され、前記流路と連通する貫通孔が形成されて当該貫通孔により前記流路を開閉する方向に前記ステムの操作により回動するボールと、前記ボールに当接して設けられた環状のボールシートと、前記流路内において当該流路の軸方向に変位可能に設けられ、前記ボールシートの外周との間に隙間を設けた状態で当該ボールシートを保持する環状のシート保持部と、前記シート保持部の前記ボールと反対側に設けられ、前記シート保持部を前記ボール側に押圧して前記ボールシートを前記ボールに圧接するシートスプリングとを有し、前記ボールシートは、前記ハウジングと前記ボールとで囲まれたボディキャビティと前記流路との間をシールした状態で、前記シート保持部とは独立して前記ボールの回転に伴って周方向に回転することを特徴とする。
【0019】
このような発明によれば、ボールシートはその外周がシート保持部と隙間を持った状態でシートスプリングの力によりボールに圧接されてシート保持部に保持されているので、ボールシートに歪みが発生するおそれはなく、安定したシール性を得ることが可能になる。
【0020】
また、ボールの回転によりボールシートがシート保持部とは独立してその周方向に回転するので、ボールシートのボールとの接触位置が変動してボールシートの局部的な変形や偏摩耗が防止される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、発明の実施の形態は、本発明が実施される特に有用な形態としてのものであり、本発明がその実施の形態に限定されるものではない。
【0022】
図1は本発明の一実施の形態であるボールバルブを示す断面図、図2は図1のボールバルブの要部を示す断面図、図3は図1のボールバルブにおいてシートリテーナにはめ込まれるボールシートを連続的に示す断面図、図4は図1のボールバルブにおいてボールを回転した場合のボールシートの動きを示す説明図、図5は本発明の他の実施の形態であるボールバルブの要部を示す断面図、図6は本発明のさらに他の実施の形態であるボールバルブの要部を示す断面図、図7は本発明のさらに他の実施の形態であるボールバルブの要部を示す断面図、図8は本発明のさらに他の実施の形態であるボールバルブの要部を示す断面図である。
【0023】
図1および図2に示す本実施の形態のボールバルブにおいて、ハウジング10はボディー10aとボンネット10bとで構成されており、内部に円筒状の流路11が形成されたトップエントリ形の構造となっている。但し、サイドエントリ形など、他の構造であってもよい。
【0024】
ハウジング10の内部には、流路11と連通するV字形の貫通孔12a(図4参照)が形成されたボール12が流路11上に配置されている。このボール12は流路11と直交する方向に配置されて図示しない電動アクチュエータにより回転される一対のステム13a,13bに支持されており、ステム13a,13bを回動支点として貫通孔12aにより流路11を開閉する方向に回動自在に装着されている。そして、V字形の貫通孔12aにより、流体の流量は指数関数的に制御される。
【0025】
ここで、ボール12は金属製または樹脂製、あるいはセラミック製であり、金属製の場合には、たとえばステンレス鋼、炭素鋼、ダクタイル、鋳鉄、青銅、黄銅、ステライトなどが、樹脂製の場合には、たとえばフッ素樹脂やナイロン樹脂などが用いられる。
【0026】
なお、ステム13a,13bの周辺には、ハウジング10とボール12とで一部が囲まれた空間であるボディーキャビティ14が形成されている。また、ステム13aとボンネット10bとの間は、Oリング15でシールされている。
【0027】
図2に詳しく示すように、流路11とボディーキャビティ14との間をシールして、流体が流路11から漏出するのを防止するため、環状のボールシート16が、ボール12の外周面に当接して設けられている。したがって、ボール12はこのボールシート16と摺動しながら回動する。なお、ボールシート16は、フッ素樹脂などの樹脂製、または合成ゴムなどのゴム製の材料で成形されているが、金属製であってもよい。また、本実施の形態では、ボールシート16はボール12の一方側にしか設けられていないが、両側に設けてもよい。
【0028】
ボールシート16は環状のシートリテーナ(シート保持部)17に保持されている。このシートリテーナ17は流路11の軸方向に変位可能に設けられており、シートリテーナ17のボール12と反対側には、インサート18が配置されている。そして、シートリテーナ17とインサート18との間にはシートスプリング19がはめ込まれており、ボールシート16はシートリテーナ17を介してこのシートスプリング19により略一定の力でボール12に圧接されている。
【0029】
なお、シートリテーナ17とボディー10aとの間、インサート18とボディー10aとの間、およびシートリテーナ17とインサート18との間は、Oリング20,21,22によってシールされている。
【0030】
ここで、ボールシート16は回転自在にシートリテーナ17に保持されている。つまり、図2に示すように、ボールシート16には、突起部(第1の係止部)16aが外周の周方向に形成されている。また、シートリテーナ17には、この突起部16aと嵌合する溝部(第2の係止部)17aが内周の周方向に形成されている。そして、ボールシート16の外周とシートリテーナ17との間に隙間を確保した状態で溝部17aが突起部16aと嵌合することにより、ボールシート16は、シートリテーナ17とは独立してその周方向に回転自在にシートリテーナ17に保持される。
【0031】
なお、突起部16aおよび溝部17aは、必ずしも全周に設ける必要はないが、たとえばボールシート16の突起部16aを部分的に設けた場合、シートリテーナ17の溝部17aは全周に渡って形成する。
【0032】
また、ボールシート16の外周には、このボールシート16の挿入方向先端に形成されて、シートリテーナ17の開口部の先端内径よりも小さな先端径の導入部23aと、導入部23aと突起部16aとの間に形成され、当該導入部23aから突起部16aに向かってシートリテーナ17の開口部の先端内径よりも徐々に大きな径となるテーパ部23bとからなる挿入ガイド部23が形成されており、ボールシート16をシートリテーナ17にスムーズにはめ込むことができる配慮がなされている。
【0033】
すなわち、ボールシート16をシートリテーナ17にはめ込む際には、図3(a)に示すように、先ず導入部23aをシートリテーナ17の内径に合わせる。このような状態からボールシート16をシートリテーナ17に挿入していくと、図3(b)に示すように、テーパ部23bに案内されるので、ボールシート16が調芯されるとともに、シートリテーナ17によって押圧されることによる突起部16aの縮径が円滑に行われて、ボールシート16がスムーズにシートリテーナ17に入り込んで行く。そして、さらにボールシート16を挿入すると、図3(c)に示すように、突起部16aがシートリテーナ17による押圧縮径から解放されて元の寸法に拡径するとボールシート16の突起部16aとシートリテーナ17の溝部17aとが隙間を持って嵌合して、ボールシート16が完全にシートリテーナ17に装着保持される。
【0034】
このようにして、ボールシート16の弾性(ボールシート16が樹脂製であればその材質に起因する弾性、ボールシート16が金属製やセラミック製であればその形状に起因する弾性)を利用して、ボールシート16の突起部16aが拡縮することにより、ボールシート16はワンタッチでシートリテーナ17に装着保持される。
【0035】
ここで、ボールシート16が金属製やセラミック製の場合には、たとえば図8に示すように、径方向の断面が略J字形となって径方向に弾性変形可能な係止部16d(第1の係止部)を形成する。
【0036】
なお、導入部23aの幅はボールシート16の厚さの60%以下が適当である。また、テーパ部23bの挿入角θは20〜40°が適当であり、望ましくは30°がよい。
【0037】
ここで、隙間は、ボールシート16の挿入方向先端にはなく、ボールシート16の外周、特にシートリテーナ17との係止部周辺に確保される。
【0038】
ボールシート16とシートリテーナ17との間には、ボールシート16の熱膨張代以上の隙間が形成されている。このような隙間により、熱膨張してもボールシート16はシートリテーナ17に押さえ付けられることがないので、ボールバルブを常温流体のみならず高温流体に適用してもボールシート16はシートリテーナ17に回転自在に保持され、また歪みの発生も防止される。
【0039】
さらに、ボールシート16は、その挿入側と反対面16cが、シートリテーナ17の先端面17cと同一面となってシートリテーナ17に保持されている。したがって、ボールシート16が正しく挿入されるとボールシート16とシートリテーナ17とが同一面となるので、同一面になっているかどうかをチェックするだけで装着の確実性が図れるようになっている。
【0040】
ここで、突起部16aの外径はボールシート16の口径の110〜160%程度とすることができる。あるいは、呼び径125Aまでのボールシート16の場合における突起部16aの張り出し寸法を0.2〜3mm、呼び径125Aを超えるボールシート16の場合における突起部16aの張り出し寸法を0.8〜6mmとすることができる。なお、本実施の形態における呼び径15Aのボールシート16の場合、突起部16aの張り出し寸法は0.3mmとなっており、前述の隙間を考慮してシートリテーナ17に係止される寸法としている。
【0041】
このような構造を有するボールバルブにおいて、ステム13a,13bによりボール12を所定量回動して貫通孔12aを流路11と連通させて流路11を開放し、所望量の流体が管路を流れるように制御する。
【0042】
このとき、シートスプリング19によりボールシート16とシートリテーナ17との間の押圧力が自動調整されるので、液状ガスケットのようなシール部材を用いることなく、ボールシート16とシートリテーナ17との接触面のシール性が確保される。
【0043】
なお、ボールシート16の接触面をテーパ状としたり、接触面に凹凸を設けるなどして、さらにシール性を上げてもよい。
【0044】
ここで、本発明者は、本願のボールバルブと従来のボールバルブとの比較試験を行った。
【0045】
使用流体には、絶対圧力1MPa、飽和温度180℃の飽和蒸気を用いた。また、何れのボールバルブも、シートリテーナの材質はCAC406(JIS)、ボールシートの材質はたとえばカーボンファイバやグラファイト入りのPTFEなどのフッ素樹脂系部材とし、ボールはV字形の貫通孔を有するボールとした。
【0046】
2,000回の耐久試験後の弁操作トルクは、従来のボールバルブでは、常温において4N・m、飽和温度において12.16N・mであった。これは、前述した掻き出し現象によりボールシートが変形して弁操作トルクが次第に上昇したためと考えられる。
【0047】
これに対し、本願のボールバルブの弁操作トルクは、常温において3.4N・m、飽和温度においても3.4N・mであった。これは、従来のボールバルブに比べて、常温で約15%、飽和温度で約72%、弁操作トルクが低減したことになる。
【0048】
このように、本実施の形態によれば、ボールシート16はその外周がシート保リテーナ17と隙間を持った状態でシートスプリング19の力によりボール12に圧接されてシートリテーナ17に保持されているので、シートリテーナ17にかしめたときのようにボールシート16に歪みが発生するおそれはなく、安定したシール性が得られる。
【0049】
また、図4に示すように、ボール12の回転によりボールシート16がシートリテーナ17とは独立してその周方向に回転するので、ボールシート16のボールとの接触位置が変動してボールシート16の局部的な変形や偏摩耗が防止され、安定したシール性を得ることができる。
【0050】
さらに、ボールシート16はシートリテーナ17にはめ込まれて保持されているので、ボール12を回転したときのボールシート16の浮き上がりが防止されて、ボールシート16とボールとの接触面圧の上昇、すなわち弁操作トルクの上昇が抑制される。
【0051】
さらに、シートリテーナ17にボールシート16をはめ込むだけでボールシート16がシートリテーナ17に保持されるので、ボールシート16の組み込みを容易に行うことが可能になる。
【0052】
シートリテーナ17にボールシート16を保持させた状態でボールバルブの組み立てを行うことができるので、ボールシート16がシートリテーナ17から離脱しないような特別な配慮は不要になり、組み立て作業を容易に行うことが可能になる。
【0053】
そして、ボールシート16をシートリテーナ17にかしめるとボールシート16の取り外しが困難になるが、本願によればボールシート16とシートリテーナ17との嵌合を解除することによって容易にボールシート16をシートリテーナ17から取り外すことができるので、ボールバルブのメンテナンスの際にボールシート16のみを交換することが可能になる。
【0054】
なお、シートリテーナ17に形成された溝部17aの幅は、図5に示すように、ボールシート16の突起部16aの幅と略等しく形成してもよい。
【0055】
この場合、シートリテーナ17の内周奥部に段部が形成され、この段部によってもボールシート16の浮き上がりを抑えることができる。
【0056】
また、以上の説明においては、ボールシート16の挿入側と反対面16cがシートリテーナ17の先端面17cと同一面となってシートリテーナ17に保持されるようになっているが、図6に示すように、ボールシート16の挿入側と反対面がシートリテーナ17の先端面よりも内側に位置した状態でシートリテーナ17に保持されるようになっていても、あるいは、逆に、ボールシート16の挿入側と反対面がシートリテーナ17の先端面よりも外側に位置した状態でシートリテーナ17に保持されるようになっていてもよい。
【0057】
さらに、図7に示すように、ボールシート16に第1の係止部として溝部16bを形成し、シートリテーナ17に第2の係止部として突起部17bを形成してもよい。
【0058】
さらに、本実施の形態では、シートリテーナ17がボールシート16を保持するシート保持部となっているが、ボディー10aやボンネット10b、あるいはボールバルブの構造によってはキャップ等、様々な部材がボールシート16を保持するシート保持部となることができる。
【0059】
なお、本発明は、トラニオン形のみならず、フローティング形など、種々の形態のボールバルブに適用することができる。
【0060】
そして、本実施の形態のボールバルブは、ボール12に形成された貫通孔12aの形状がV字形であるが、たとえば円形など、V字形以外の形状の貫通孔を有するボールを備えたボールバルブに適用することもできる。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0062】
(1).ボールシートはその外周が隙間を持った状態でボールに圧接されてシート保持部に保持されているので、シート保持部にかしめたときのようにボールシートに歪みが発生するおそれはなく、安定したシール性を得ることが可能になる。
【0063】
(2).ボールの回転によりボールシートがシート保持部とは独立してその周方向に回転するので、ボールシートのボールとの接触位置が変動してボールシートの局部的な変形や偏摩耗が防止され、安定したシール性を得ることができる。
【0064】
(3).ボールシートはシート保持部にはめ込まれて保持されているので、ボールを回転したときのボールシートの浮き上がりが防止されて、ボールシートとボールとの接触面圧の上昇、すなわち弁操作トルクの上昇が抑制される。
【0065】
(4).シート保持部にボールシートをはめ込むだけでボールシートがシート保持部に保持されので、かしめやボルト留めといった工数のかかる作業をすることなく、ボールシートの組み込みを容易に行うことが可能になる。
【0066】
(5).シート保持部にボールシートを保持させた状態でボールバルブの組み立てを行うことができるので、ボールシートがシート保持部から離脱しないような特別な配慮は不要になり、組み立て作業を容易に行うことが可能になる。
【0067】
(6).ボールシートをシート保持部にかしめるとボールシートの取り外しが困難になるが、本願によればボールシートとシート保持部との嵌合を解除することによって容易にボールシートをシート保持部から取り外すことができるので、ボールバルブのメンテナンスの際にボールシートのみを交換することが可能になる。
【0068】
(7).ボールシートに挿入ガイド部を形成すれば、ボールシートをシート保持部にスムーズにはめ込むことができる。
【0069】
(8).ボールシートとシート保持部との間にボールシートの熱膨張代以上の隙間を形成すれば、熱膨張してもボールシートはシート保持部に押さえ付けられることがないので、ボールバルブを常温流体のみならず高温流体に適用してもボールシートはシート保持部に回転自在に保持され、また歪みの発生も防止される。
【0070】
(9).さらに、ボールシートの挿入側と反対面がシート保持部の先端面と同一面となってシート保持部に保持されるようにすれば、両者が同一面になっているかどうかをチェックすることにより装着の確実性を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるボールバルブを示す断面図である。
【図2】図1のボールバルブの要部を示す断面図である。
【図3】図1のボールバルブにおいてシートリテーナにはめ込まれるボールシートを連続的に示す断面図である。
【図4】図1のボールバルブにおいてボールを回転した場合のボールシートの動きを示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施の形態であるボールバルブの要部を示す断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態であるボールバルブの要部を示す断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態であるボールバルブの要部を示す断面図である。
【図8】本発明のさらに他の実施の形態であるボールバルブの要部を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ハウジング
10a ボディー
10b ボンネット
11 流路
12 ボール
12a 貫通孔
13a,13b ステム
14 ボディーキャビティ
15 Oリング
16 ボールシート
16a 突起部(第1の係止部)
16b 溝部(第1の係止部)
16c 反対面
16d 係止部(第1の係止部)
17 シートリテーナ(シート保持部)
17a 溝部(第2の係止部)
17b 突起部(第2の係止部)
17c 先端面
18 インサート
19 シートスプリング
20,21,22 Oリング
23 挿入ガイド部
23a 導入部
23b テーパ部
θ 挿入角

Claims (7)

  1. ハウジング内に形成された流路上にステムに支持されて回動自在に配置され、前記流路と連通する貫通孔が形成されて当該貫通孔により前記流路を開閉する方向に前記ステムの操作により回動するボールと、
    前記ボールに当接して設けられた環状のボールシートと、
    前記流路内において当該流路の軸方向に変位可能に設けられ、前記ボールシートの外周との間に隙間を設けた状態で当該ボールシートを保持する環状のシート保持部と、
    前記シート保持部の前記ボールと反対側に設けられ、前記シート保持部を前記ボール側に押圧して前記ボールシートを前記ボールに圧接するシートスプリングとを有し、
    前記ボールシートは、前記ハウジングと前記ボールとで囲まれたボディキャビティと前記流路との間をシールした状態で、前記シート保持部とは独立して前記ボールの回転に伴って周方向に回転することにより、前記ボールシートの偏摩耗を防止し得るようにしたことを特徴とするボールバルブ。
  2. 前記ボールシートの外周には、第1の係止部が周方向に形成され、
    前記シート保持部の内周には、第1の係止部と嵌合して前記ボールシートを保持する第2の係止部が周方向に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のボールバルブ。
  3. 前記ボールシートの外周には、
    当該ボールシートの挿入方向先端に形成され、前記シート保持部の前記開口部の先端内径よりも小さな先端径の導入部と、
    前記導入部と前記第1の係止部との間に形成され、当該導入部から前記第1の係止部に向かって前記シート保持部の前記開口部の先端内径よりも徐々に大きな径となるテーパ部と、
    からなる挿入ガイド部が形成されていることを特徴とする請求項2記載のボールバルブ。
  4. 前記ボールシートと前記シート保持部との間には、当該ボールシートの熱膨張代以上の隙間が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のボールバルブ。
  5. 前記ボールシートは、その挿入側と反対面が、前記シート保持部の前記開口部の先端面と同一面となって前記シート保持部に保持されることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のボールバルブ。
  6. 前記第1の係止部は突起部であり、前記第2の係止部は溝部であることを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載のボールバルブ。
  7. 前記第1の係止部は溝部であり、前記第2の係止部は突起部であることを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載のボールバルブ。
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