JP3814223B2 - ロック機構付きコネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はロック機構付きコネクタに関し、さらに詳細には、ロック解除用ボタンを押したときのクリック感を高める構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ロック機構付きコネクタが知られている。このコネクタは、相手コネクタに接続した際にロックされてその引き抜きが禁止され、ロック解除用ボタンを押しながら相手コネクタから引き抜いた場合にはロックが解除されて、その接続状態が解消されるように構成されている。このようなロック解除機構付きコネクタは一般に、ロック解除用ボタンを押し切った状態でロックが解除されるように構成され、この状態でコネクタを引き抜くことで接続状態が解消される。
【0003】
しかし、どのくらいロック解除用ボタンを押せばロックが解除されるのか操作者には感覚的に分かりにくいため、ボタンを強く押したり、弱く押したりして操作性が悪いという問題がある。
【0004】
このため、特開平2000-340299号公報に示されるような、押圧時にクリック感が与えられるロック機構付きコネクタも知られている。このロック機構付きコネクタは、図14(a),(b)に示されるように、押圧部6を押圧して可動部材5aを変位させることで、係合爪5の相手コネクタとの係合を解除させる。可動部材5aの変位動作に伴って伸縮するスプリング20は、金属製板バネを途中で折り返して湾曲させ、その自由端どうしを対向させ、スプリング自体が収縮する際に互いに接触してお互いを乗り越えることでクリック感を発生させる相互接触部1211,1221を構成している。相互接触部は、可動部材5aの変位によりロックが解除される位置でスプリングの収縮時に接触しあって適宜な摩擦力と摩擦音を発生させ、操作者にクリック感を与えることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のロック機構付きコネクタは、スプリング20が小型であり、しかも相互接触部の位置関係に精密さが要求されるため、製造が困難であり故障も多発するおそれがある。またクリック感を発生させるために相互接触部がお互いを乗り越える構成であるため、押圧に対する復帰力の加重設定が難しいという問題があった。
【0006】
したがって、本発明の目的は、簡易な構成でありながらボタン押圧前の状態へスムーズに復帰することができ、しかもクリック感の高いロック機構付きコネクタを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、相手コネクタへ接続する端子部及び前記相手コネクタとの接続状態を保持するロック機構を備えたロック機構付きコネクタであって、前記ロック機構が、前記相手コネクタと係合する爪部を備え、押圧部材を押圧することにより、弾性変形して、前記相手コネクタと前記爪部との係合が解除されるように構成された係合部材と、前記押圧部材を押圧することにより弾性変形した前記係合部材の少なくとも一部と接する接触面部とを有し、前記係合部材が、前記接触面部の面上をスライド可能に構成され、前記接触面部が、前記係合部材がスライドする方向に、少なくとも1つの凹部または凸部を備えていることを特徴とするロック機構付きコネクタよって達成される。
【0008】
本発明によれば、押圧部材を押圧して、相手コネクタとの係合を解除する場合、係合部材が接触面部に接したときに、まず、係合部材を伝わる衝撃によってロック解除時のクリック感が得られ、さらに、係合部材が接触面部の面上をスライドし、接触面部に形成された少なくとも1つの凹部または凸部に達したときに、係合部材を伝わる衝撃によって、ロック解除時のクリック感を得ることができる。また、係合部材が元の位置へ復帰するにあたり、その復帰を妨げる部材がないため、係合部材が元の位置にスムーズに復帰することができる。従って、簡単な構成でありながらクリック感を高めたロック機構付きコネクタを提供することができる。
【0009】
本発明の好ましい実施態様においては、前記係合部材が、さらに、後端部が固定され先端部が変位可能に構成された第1の弾性片と、前記第1の弾性片の前記先端部に接続され、前記押圧部材を押圧することにより、前記接触面部に接した前記係合部材が、前記接触面部の面上をスライドするにつれて、弾性変形する第2の弾性片と、前記押圧部材を押圧することにより、前記接触面部と接する突起部とを備えている。
【0011】
本発明の好ましい実施態様においては、前記係合部材は、前記押圧部材と一体的に形成されている。
【0012】
本発明の好ましい実施態様によれば、係合部材が押圧部材と一体的に形成されているので、押圧部材の押圧がそのまま係合部材の変位となり、係合部材の構成も簡易となる。
【0013】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記接触面部が平面状に形成されている。
【0015】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記接触面部が、前記押圧部材を押圧することにより、前記係合部材が最初に接する第一の平面部と、前記係合部材のスライド方向下流側に向かって、前記第一の平面部に対して、傾斜した第二の平面部を備え、前記少なくとも1つの凹部または凸部が前記第二の平面部に形成されている。
【0016】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、接触面部が、係合部材のスライド方向下流側に向かって、第一の平面部に対して傾斜した第二の平面部を備え、少なくとも1つの凹部または凸部が前記第二の平面部に形成されているから、係合部材を容易にスライドさせることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施態様について詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかるロック機構付きコネクタの外観構造を示す斜視図である。図1に示されるように、このロック機構付きコネクタは、プラスチック樹脂製のコネクタ本体101と、コネクタ本体から前方に突出したコネクタ差込部102とを備えている。コネクタ本体101にはケーブル103が接続されており、このケーブル103はコネクタ本体101及びコネクタ差込部102の内部を通り、コネクタ差込部102の先端部に設けられた相手コネクタとの接続端子104と電気的に接続される。
【0021】
コネクタ本体101の両側面には、押圧部材であるボタン部105が設けられている。即ち、このロック機構付きコネクタは、ロック解除用ボタンを両側面に設けた、いわゆる横押しタイプである。ボタン部105を押圧すると、コネクタ差込部102の側面より突出した爪部106aがその側面よりも内方へ変位することにより、相手コネクタとの係合が解除される。
【0022】
図2は、図1に示したロック機構付きコネクタのA−A断面図である。図2に示されるように、コネクタ本体101の両側面に設けられたボタン部105は、コネクタ本体101と一体的であり、コネクタ本体101との結合部105aを支点として、押圧により内外に向けて弾性変形するように構成されている。ボタン部105より内側には、係合部材106が設けられており、さらに内側には係合部材106との接触面部107が設けられている。
【0023】
係合部材106は、ボタン部105の押圧に伴って弾性変形する板バネ部材であって、先端部には上述した爪部106aを有し、後端部106bは固定されている。係合部材106は、ボタン部105の裏面105bと接触又は近接しており、ボタン部105の押圧と共に押圧され、これに伴って後端部106bを支点として接触面部107側に向けて弾性変形し、先端にある爪部106aが差込部102の側面よりも内方に変位するので、係合が解除される。このとき、差込部102の裏面に形成されたテーパ部102aが、爪部106aの浮き上がりを防止し、前記差込部102より内方への変位をガイドする。
【0024】
接触面部107は、弾性変形による係合部材106の内側への変位を規制する。接触面部107は、弾性変形した係合部材が最初に当接する第1の面107aと、第1の面に隣接する第2の面107bとを有する。詳細は後述するが、第2の面107bは、前記第1の面よりも係合部材106のスライド方向前方に位置する。
【0025】
図3は、係合部材106の形状を示す斜視図である。図3に示されるように、係合部材106は、細長い板状の金属片を屈曲して図示のごとく成形したものであり、後端部106bからボタン部105側に反り上がりながら前方へ延びる第1の弾性片106cと、第1の弾性片106cの先端部から折れ曲がり接触面部107側へ延びる第2の弾性片106dと、接触面部107側に向けて湾曲状に突出した突起部106eと、突起部106eからさらに前方へ延びる支持片106fと、この支持片106fの先端部に設けられ、爪状に形成された先端部分を折り曲げることにより外側に突出した爪部106aを有する。この係合部材106は、金属片に限らず、例えばプラスチック樹脂やゴム製等、上述した形状からなる弾性材料であればどのようなものであっても構わない。
【0026】
図4(a)乃至(b)は、係合部材106の動作を示す略断面図であって、図4(a)はボタン部を押圧する前の状態、図4(b)及び(c)はボタン部を押圧した後の状態を示している。図4(a)に示されるように、ボタン部105を押圧する前の状態では、係合部材106の後端部106bが固定されることによりボタン部105側に向けて付勢されており、ボタン部の裏面105bと接触している。この状態では、先端部にある爪部106aが差込部102の側面よりも突出した状態にある。
【0027】
図4(b)に示されるように、ボタン部105を押圧すると、ボタン部105は接触面部107側に変位する。また、ボタン部105に接した係合部材106も、第1の弾性片106cが弾性変形し、これに伴って第2の弾性片106d、突起部106e、支持片106f、爪部106aも接触面部107側に変位する。このとき、差込部102の裏面に形成されたテーパ部102aは、係合部材106が弾性変形した際に生ずる爪部106aの浮き上がりを防止し、前記差込部102より内方への変位をガイドする。そして、まず突起部106eが接触面部107のうち第1の面である平面部107aに当接する。この状態では、先端部にある爪部106aが差込部102の側面よりも内側に引っ込んだ状態にあるので、相手コネクタとの係合が解除される。
【0028】
次に、図4(c)に示されるように、突起部106eが第1の面107aに当接している状態から、ボタン部105をさらに押圧すると、第2の弾性片106dが弾性変形し、これに伴って突起部106eが接触面部107の第1の面107aをスライドして第2の面107bに達する。第2の面107bには凹部107cが設けられており、突起部106eはこの凹部107cに落ち込み、押圧力が強ければこれをさらに乗り越える。
【0029】
以上のように動作することにより、ボタン部を操作する者の指先には、まず突起部106eが第1の面107aに当接したときに係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられ、さらには第2の面107b上をスライドしたときに係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられる。係合部材106と接触面部107との距離が近いときには、前記第1回目のクリック感があまり得られない可能性もあるが、その場合でも第2回目のクリック感が確実に与えられる。
【0030】
ボタン部105の押圧を解放すると、係合部材106は再び図4(a)に示した定常状態に復帰する。即ち、第1の弾性片106c及び第2の弾性片106dは弾性力により元の状態に戻り、爪部106aも差込部102の側面から突出した状態となる。このように係合部材106が元の位置へ復帰するにあたり、その復帰を妨げる部材がないためスムーズに復帰することができる。また、テーパ部102aにより、ボタン部105の押圧を解除したときに爪部106aを含む係合部材106が元の位置へ復帰する際の復帰位置精度が高められる。
【0031】
図5(a)及び(c)は、係合部材106の変形例を示す略断面図であって、(a)は第1の変形例、(b)は第2の変形例、(c)は第3の変形例を示す図である。図5(a)に示されるように、この係合部材501は、爪部106a、後端部106b、第1の弾性片106c、第2の弾性片106d、突起部106e及び支持片106fに加えて、さらに第1の弾性片106cの先端部に押圧部106gを有する。この押圧部106gは、第1の弾性片106cの先端部をボタン部105側に向けて湾曲状に突出させたものである。これにより、ボタン部裏面105bとの接触が良くなり、確実に係合部材106を押圧することができる。
【0032】
また、図5(b)に示されるように、係合部材502は、第1の弾性片106cと支持片106fとが略平行である。図5(a)に示した押圧部106gを有する形状であれば押圧し易いため、第1の弾性片106cがボタン部105側に向けて反り上がっていなくてもよい。
【0033】
さらにまた、図5(c)に示されるように、係合部材503は、第1の弾性片106cよりも第2の弾性片106dのほうが長片である。この場合、押圧によるストロークは短くなるが、第2の弾性片106dの弾性変形による突起部106eのスライド距離が長くなることになる。
【0034】
図6は、接触面部107の変形例を示す略断面図であって、(a)は図2に示した接触面部であり、(b)はこれに対する第1の変形例、(c)は第2の変形例、(d)は第3の変形例、(e)は第4の変形例、(f)は第5の変形例を示している。図6(a)に示されるように、接触面部107はスライド方向と略平行であって、第1の面107aは平面を形成し、第2の面107bは第1の面と面一であって、凹部107cが1つ形成されている。凹部107cの内面は湾曲している。突起部106eは、第1の面107aをスライドして第2の面107bに達した後、凹部107cに落ち込み、押圧力が強ければこれをさらに乗り越えるので、このとき係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられる。
【0035】
また図6(b)に示されるように、接触面部107はスライド方向と略平行であって、第1の面107aは平面を形成し、第2の面107bは第1の面107aと面一であって、凸部107dが1つ形成されている。凸部107dの凸面は湾曲している。突起部106eは、第1の面107aをスライドして第2の面107bに達した後、凸部107dに衝突することでクリック感を発生させさる。また、押圧力が強ければこれをさらに乗り越えるので、このとき係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられる。
【0036】
また図6(c)に示されるように、接触面部107はスライド方向と略平行であって、第1の面107aは平面を形成し、第2の面107bは第1の面と面一であって、凹部107cと凸部107dとが順に1つずつ形成されている。この突起部106eは、第1の面107aをスライドして第2の面107bに達した後、凹部107cに落ち込み、押圧力が強ければさらに凸部107dを乗り越えるので、このとき係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられる。なお、凹部と凸部の順番は逆であっても構わない。
【0037】
図6(d)乃至(f)は、図6に示した接触面部107の凹部又は凸部を2つ連続して設けたものである。図6(d)に示されるように、図6(a)に示した接触面部107の第2の面107bに複数の凹部107cを連続して設けてもよい。また図6(e)に示した接触面部107の第2の面107bに複数の凸部107dを連続して設けてもよい。また図6(f)に示した接触面部107の第2の面107bに複数の凹部107c及び凸部107dを連続して設けてもよい。
【0038】
図7は、接触面部107のさらなる変形例を示す略断面図であって、(a)は第6の変形例、(b)は第7の変形例を示している。図7に示されるように、この接触面部107は、第2の面107bに設けられる凹部107eの内面が湾曲しているのではなく、所定の角度をもって形成されている。図7(a)に示される凹部107eの内面は略直角に形成されている。また図7(b)に示される凹部107eの内面は略鋭角に形成されている。なお、図6(d)乃至(f)に示した場合と同様に、これらが2つ以上連続して形成されていても構わない。
【0039】
図8は、接触面部107のさらなる変形例を示す略断面図であって、(a)は第8の変形例、(b)は第9の変形例、(c)は第10の変形例を示している。図8(a)乃至(c)に示されるように、この接触面部107は、第1の面107aがスライド方向と略平行であるのに対し、第2の面107bがスライド方向に向けて傾斜している。第1の面107aは平面を形成し、また図8(a)では第2の面107bに凹部107cが1つ形成され、図8(b)では第2の面107bに凸部107dが1つ形成され、図8(c)では第2の面107bに凹部107c及び凸部107dがそれぞれ1つずつ順に形成されている。突起部106eは、第1の面107aをスライドして第2の面107bに達した後、凹部107c又は107dに達し、押圧力が強ければさらにこれらを乗り越えるので、このとき係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられる。特に、第2の面は傾斜しているのでスライドし易い。
【0040】
図9は、接触面部107のさらなる変形例を示す略断面図であって、(a)は第10の変形例、(b)は第11の変形例、(c)は第12の変形例を示している。図9(a)乃至(c)に示されるように、この接触面部107は、第1の面107a及び第2の面107bがスライド方向に向けて傾斜している。第1の面107aは平面を形成し、また図9(a)では第2の面107bに凹部107cが1つ形成され、図9(b)では第2の面107bに凸部107dが1つ形成され、図9(c)では第2の面107bに凹部107c及び凸部107dがそれぞれ1つずつ順に形成されている。突起部106eは、第1の面107aをスライドして第2の面107bに達した後、凹部107c又は107dに達し、押圧力が強ければさらにこれらを乗り越えるので、このとき係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられる。特に、第1の面107a及び第2の面107bが共に傾斜しているのでスライドし易い。
【0041】
図10は、本発明の他の好ましい実施態様にかかるロック機構付きコネクタの外観構造を示す斜視図である。図10に示されるように、このロック機構付きコネクタは、コネクタ本体101と、コネクタ本体から前方に突出したコネクタ差込部102とを備えている。コネクタ本体101にはケーブル103が接続されており、このケーブル103はコネクタ本体101及びコネクタ差込部102の内部を通り、コネクタ差込部102の先端部に設けられた接続端子104と接続している。
【0042】
コネクタ本体101の上面には、ボタン部105が設けられている。即ち、このロック機構付きコネクタは、ロック解除用ボタンを上面に設けた、いわゆる上押しタイプのものである。ボタン部105を押圧すると、コネクタ差込部102の側面より突出した爪部106aがこの側面よりも下方へ変位することにより、相手コネクタとの係合が解除される。爪部106aは、コネクタ本体101内のボタン部105の下方に収容された係合部材106の一部が突出したものである。
【0043】
図11は、係合部材106の形状を示す斜視図である。図11に示されるように、弾性部材106は、やや広幅な板状の金属片を屈曲して図示のごとく成形したものであり、後端部106bから上側に反り上がりながら前方へ延びる第1の弾性片106cと、第1の弾性片106cの先端部から折れ曲がることにより下側へ延びる第2の弾性片106dと、下側に向けて湾曲状に突出した突起部106eと、突起部106eからさらに前方へ延びる2つの支持片106f及び106f’と、この支持片106f及び106f’の先端部に設けられ、爪状に形成された先端部分を折り曲げることにより外側に突出した爪部106a及び106a’を有する。この係合部材106は、金属片に限らず、例えばプラスチック樹脂やゴム製等、上述した形状からなる弾性材料であればどのようなものであっても構わない。
【0044】
このような係合部材106は、横押しタイプの係合部材と略同様に、図4(a)乃至(d)に示した如くボタン部105の押圧に伴って弾性変形して、相手コネクタとの係合が解除される。従って、ボタン部を操作する者の指先には、まず突起部106eが第1の面107aに当接したときに係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられ、さらには第2の面107b上をスライドしたときに係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられる。
【0045】
図12は、図11に示した係合部材106の変形例を示す斜視図である。図12に示されるように、係合部材106は、やや広幅な板状の金属片を屈曲して図示のごとく成形したものであり、後端部106bから上側に反り上がりながら前方へ延びる第1の弾性片106cと、第1の弾性片106cの先端部からさらに前方へ延びる2つの支持片106f及び106f’と、この支持片106f及び106f’の先端部に設けられた爪部106a及び106a’を有する。
【0046】
さらに、2つの支持片106f及び106f’の間には、第1の弾性片106cの略先端部から折れ曲がることにより下側へ延びる弾性小片106d’と、下側に向けて湾曲状に突出した突起部106e’とを有する。
【0047】
即ち、図11に示した係合部材は、部材全体がクリック感を発生させるために機能し、その突起部106eも部材の幅方向全体にわたり形成されているのに対し、図12に示した、部材の一部にクリック感を発生させる機能が設けられ、突起部106e’も部材の幅方向中央部分にのみ形成されている。かかる構造によれば、弾性小片106d’は、その幅や形状等を変えることにより、各装置に合わせた所望の強度に設定できるから、全体として操作感を高めることができる。
【0048】
図13は、本発明の他の実施態様にかかるロック機構付きコネクタの構造を示す略断面図である。図13に示されるように、このロック機構付きコネクタは、コネクタ本体101の両側面に設けられたボタン部105の裏面105bに、係合部材106が直接固定されている。
【0049】
係合部材106は、細長い板状の金属片を屈曲して図示のごとく成形し、後端部106b’から接触面部107側へ延びる弾性片106dと、接触面部107側に向けて湾曲状に突出した突起部106eと、突起部106eからさらに前方へ延びる支持片106fと、この支持片106fの先端部に設けられた爪部106aを有する。
【0050】
係合部材106は、ボタン部105の押圧に伴って弾性変形する板バネ部材であって、ボタン部105の押圧と共に押圧され、先端にある爪部106aが差込部102の側面よりも内方に変位するので、係合が解除される。
【0051】
また、接触面部107は、弾性変形した係合部材が最初に当接する第1の面107aと、第1の面に隣接する第2の面107bとを有し、弾性変形による係合部材106の内側への変位を規制する。
【0052】
したがって、ボタン部105を押圧すると、ボタン部105と共に係合部材106も変位する。そして、まず突起部106eが接触面部107のうち第1の面である平面部107aに当接する。この状態では、先端部にある爪部106aが差込部102の側面よりも内側に引っ込んだ状態にあるので、相手コネクタとの係合が解除される。
【0053】
次に、突起部106eが第1の面107aに当接している状態から、ボタン部105をさらに押圧すると、弾性片106dが弾性変形し、これに伴って突起部106eが接触面部107の第1の面107aをスライドして第2の面107bに達する。第2の面107bには凹部107cが設けられているので、突起部106eはこの凹部107cに落ち込み、押圧力が強ければこれをさらに乗り越える。
【0054】
以上のように動作することにより、ボタン部を操作する者の指先には、まず突起部106eが第1の面107aに当接したときに係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられ、さらには第2の面107b上をスライドしたときに係合部材106を通じて伝わる衝撃によってクリック感が与えられる。
【0055】
このように、本実施態様によれば、係合部材106がボタン部105と一体的に形成されているので、ボタン部105の押圧がそのまま係合部材106の変位となり、係合部材106の構成も簡易となる。
【0056】
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0057】
例えば、前記実施態様においては、係合部材106の爪部106aが1つ又は2つある場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、3つ以上の爪部が係合部材に設けられていてもよい。
【0058】
また、前記実施態様においては、係合部材に爪部を設けた構成としているが、これに限定されるものではなく、例えば係合穴を設けておき、相手コネクタ側がこれと係合する爪部を有し、ロック解除用ボタンを押したとき係合部材が変位して、前記係合穴を開放させることにより爪部との係合が解除されるような機構としてもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡易な構成でありながらボタン押圧前の状態へスムーズに復帰することができ、しかもクリック感の高いロック機構付きコネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の好ましい実施態様にかかるロック機構付きコネクタの外観構造を示す斜視図である。
【図2】 図2は、図1に示したロック機構付きコネクタのA−A断面図である。
【図3】 図3は、係合部材106の形状を示す斜視図である。
【図4】 図4(a)乃至(b)は、係合部材106の動作を示す略断面図であって、図4(a)はボタン部を押圧する前の状態、図4(b)及び(c)はボタン部を押圧した後の状態を示している。
【図5】 図5(a)及び(c)は、係合部材106の変形例を示す略断面図であって、(a)は第1の変形例、(b)は第2の変形例、(c)は第3の変形例を示す図である。
【図6】 図6は、接触面部107の変形例を示す略断面図であって、(a)は図2に示した接触面部であり、(b)はこれに対する第1の変形例、(c)は第2の変形例、(d)は第3の変形例、(e)は第4の変形例、(f)は第5の変形例を示している。
【図7】 図7は、接触面部107のさらなる変形例を示す略断面図であって、(a)は第6の変形例、(b)は第7の変形例を示している。
【図8】 図8は、接触面部107のさらなる変形例を示す略断面図であって、(a)は第8の変形例、(b)は第9の変形例、(c)は第10の変形例を示している。
【図9】 図9は、接触面部107のさらなる変形例を示す略断面図であって、(a)は第10の変形例、(b)は第11の変形例、(c)は第12の変形例を示している。
【図10】 図10は、本発明の他の好ましい実施態様にかかるロック機構付きコネクタの外観構造を示す斜視図である。
【図11】 図11は、係合部材106の形状を示す斜視図である。
【図12】 図12は、図11に示した係合部材106の変形例を示す斜視図である。
【図13】 図13は、本発明の他の実施態様にかかるロック機構付きコネクタの構造を示す略断面図である。
【図14】 図14は、従来のロック機構付きコネクタの構造を示す図である。
【符号の説明】
101 コネクタ本体
102 差込部
102a テーパ部
103 ケーブル
104 接続端子
105 ボタン部
105a コネクタ本体との接合部
105b ボタン部裏面
106 係合部材
106a 爪部
106a’ 爪部
106b 後端部
106b’ 後端部
106c 第1の弾性片
106d 第2の弾性片
106d’ 弾性小片
106e 突起部
106e’ 突起部
106f 支持片
106f’ 支持片
107 接触面部
107a 第1の面107a
107b 第2の面107b
107c 凹部107c
107d 凸部107d
501 係合部材(第1の変形例)
502 係合部材(第2の変形例)
503 係合部材(第3の変形例)

Claims (5)

  1. 相手コネクタへ接続する端子部及び前記相手コネクタとの接続状態を保持するロック機構を備えたロック機構付きコネクタであって、
    前記ロック機構が、前記相手コネクタと係合する爪部を備え、押圧部材を押圧することにより、弾性変形して、前記相手コネクタと前記爪部との係合が解除されるように構成された係合部材と、前記押圧部材を押圧することにより弾性変形した前記係合部材の少なくとも一部と接する接触面部とを有し、
    前記係合部材が、前記接触面部の面上をスライド可能に構成され、
    前記接触面部が、前記係合部材がスライドする方向に、少なくとも1つの凹部または凸部を備えていることを特徴とするロック機構付きコネクタ。
  2. 前記係合部材が、さらに、
    後端部が固定され先端部が変位可能に構成された第1の弾性片と、
    前記第1の弾性片の前記先端部に接続され、前記押圧部材を押圧することにより、前記接触面部に接した前記係合部材が、前記接触面部の面上をスライドするにつれて、弾性変形する第2の弾性片と、
    前記押圧部材を押圧することにより、前記接触面部と接する突起部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のロック機構付きコネクタ。
  3. 前記係合部材が、前記押圧部材と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のロック機構付きコネクタ。
  4. 前記接触面部が平面状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のロック機構付きコネクタ。
  5. 前記接触面部が、前記押圧部材を押圧することにより、前記係合部材が最初に接する第一の平面部と、前記係合部材のスライド方向下流側に向かって、前記第一の平面部に対して傾斜した第二の平面部を備え、前記少なくとも1つの凹部または凸部が前記第二の平面部に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のロック機構付きコネクタ。
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