JP3812701B2 - 零相変流器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
送・配電線路において地絡事故が生じたり人体に感電があった場合のみに流れる零相電流を検出する零相変流器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図28は例えば特開昭51−103226号公報に開示されている従来の零相変流器を示す構成図である。図28において、11は環状鉄心、21は出力巻線(二次導体)、3a、3bは環状鉄心11の中空部を貫通する一次導体である。環状鉄心11の材料は、高透磁率のパーマロイが広く使用されており、この他、珪素鋼、フェライト、アモルファス合金等も用いられている。環状鉄心11の成型法は材料により異なり、フェライトは焼結によるが、パーマロイ、珪素鋼等の金属磁性体は打ち抜き板を積層するか、トロイダル状に巻き込む方法が用いられる。
【0003】
また、図28では2個の一次導体3a、3bが示されているが、三相の場合は、3個の一次導体を鉄心の中空部を貫通するように配置して使用される。また、図示されていないが、通常、環状鉄心11の表面は、電磁軟鉄、方向性珪素鋼などの巻鉄心からなる磁気遮蔽体で磁気的にシールドされている。
【0004】
なお、図29は従来の零相変流器の他の例を示す構成図である。図29において、環状鉄心12は2個に分割されている。その他の構成は、図28の従来例と概略同様である。
【0005】
次に動作について説明する。導体3aと3bに互いに逆向きで大きさが等しい平衡した負荷電流のみが流れている場合、これらの電流によって環状鉄心11内に発生する磁束は打ち消しあい出力巻線21には電圧は誘起されない。例えば、地絡事故が発生して、一次導体3aと3bの電流に差が生じるすなわち零相電流が流れると、出力巻線21に電圧が誘起される。零相変流器を搭載した漏電遮断器はこの原理を活用し、地絡事故が生じたり人体に感電があった場合、即座に給電を止め、回路や人命を保護する機能を有するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際には、出力巻線の不均一や、環状鉄心に対する一次導***置の非対称性等が原因で、平衡した負荷電流のみが流れているときでも、出力巻線に電圧が誘起される。これを残留電圧と呼ぶ。この残留電圧が、零相電流に対する出力より大きいと漏電遮断器の誤動作につながる。従って、零相変流器の特性としては、平衡した負荷電流のみが流れているときに発生する残留電圧が小さいこと、零相電流に対する出力感度が高いこと、また言い換えれば、零相電流に対する出力が残留電圧より大きいことが重要である。
【0007】
図28に示す環状鉄心11は、コアの透磁率が高く、零相電流に対する出力感度が高いという長所を有するものの、残留電圧を小さくするために環状鉄心の全周に亘って出力巻線を均一に施すことが非常に難しい。また、コアが環状であるため、トロイダル巻線機を使用する必要があり、巻線のための貯線作業が巻線作業に付随し巻線作業に時間が長くかかり、製作価格が高くなるという欠点があった。
【0008】
次いで、図29に示す分割型の環状鉄心12は、分割されているのでスピンドル型の巻線機が使用でき、巻線時間が短縮できるという長所を有するものの、コアの二カ所に比透磁率が1の若干の空隙ができるので残留電圧が大きくなり、コアの実効透磁率が低下し、零相電流に対する出力感度が低下するという問題点を有していた。
【0009】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、巻線コストが安価で、負荷電流通電時の残留電圧が小さく、零相電流に対する出力感度が高い零相変流器を得ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の零相変流器においては、少なくとも2本の導体と、導体を囲繞する矩形のコアと、コアに挿通されたボビンコイルとを備えている。そのため、コイルの巻線コストが安く且つ巻線ピッチを均一にすることができ、負荷電流通電時の残留電圧を著しく小さくする効果が得られる。さらに、コアは4枚の短冊形状磁性板が端部を連結されて矩形とされ、矩形が積層されて作製され、その接合方法はダブルラップジョイントまたはバットラップジョイントである。そのため、材料が安価でありコストの削減をすることができる。
【0011】
請求項2の零相変流器においては、導体は、同一平面上に延設され、ボビンコイルは、コアの平面と平行な1辺に挿通された1個のボビンコイルである。そのため、ボビンコイルの数を減らすことができ安価とすることができる。
【0012】
請求項3の零相変流器においては、ボビンコイルは、コアの対向する2辺に挿通された一対のボビンコイルである。そのため、出力電圧が安定し信頼性が向上する。
【0013】
請求項4の零相変流器においては、導体は、同一平面上に延設され、ボビンコイルは、コアの平面と平行な1辺と1辺に隣り合う2辺に挿通された3個のボビンコイルである。そのため、出力電圧を高くすることができる。
【0014】
請求項5の零相変流器においては、ボビンコイルは、4辺に挿通された4個のボビンコイルである。そのため、出力電圧をさらに高くすることができる。
【0019】
請求項6の零相変流器においては、コアおよびボビンコイルを覆うように設けられたシールドケースを有し、コアは各接合部が接着剤で接合され、4個の角部のうち1箇所のみを接着剤でシールドケースに固定されている。そのため、コアとシールドケースの熱膨張率が異なってもコアは、変形応力を受けることがなく、コアの透磁率の低下を防止することができる。
【0020】
請求項7の零相変流器においては、シールドケースの内部にコアおよびボビンコイルを覆うようにさらに設けられた第2のシールドを有する。そのため、導体に巨大な負荷電流が流れたとき、コアの磁気飽和による残留電圧特性の低下を防止する効果が得られる。
【0021】
請求項8の零相変流器においては、シールドケースの厚さは、第2のシールドの厚さより厚い。そのため、導体に巨大な負荷電流が流れたとき、コアの磁気飽和による残留電圧特性の低下を防止する効果が得られる。
【0022】
請求項9の零相変流器においては、ボビンコイルのうち対向するボビンコイルは、等ピッチで同一巻数、同一巻線長である。そのため、残留電圧を小さくすることができる。
【0023】
請求項10の零相変流器においては、接着剤は常温硬化型であり、熱収縮のないものである。そのため、コアはさらに変形応力を受けることがなく、コアの透磁率の低下を防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の零相変流器を示す断面図である。また図2は図1のII-II線に沿う矢視断面図である。さらに図3は零相変流器の斜視図である。図1乃至図3において、101は正方形で矩形枠状のコアである。コア101は、パーマロイ、珪素鋼、鉄系及びコバルト系アモルファス合金などを材料とするの同一寸法の薄板の短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dが、端部を順次接合されて矩形の枠状とされている。2はコア101の対向する一対の辺にそれぞれ挿通された一対のボビンコイルである。ボビンコイル2は、樹脂製のボビンに二次導体がコイル状に巻回されたものである。ボビンコイル2は、それぞれ磁性板1dおよび磁性板1bの概略中央に配置されている。
【0025】
3a,3b,3cは三相のU、V、W相に対応する導体である一次導体である。一次導体3a,3b,3cは、磁性板1dおよび磁性板1bの中央を垂直に横切る同一平面上に延設されている。4は一次導体3a,3b,3cを囲繞するように設けられた矩形筒状の内周シールドである。5はコア101およびボビンコイル2を囲繞するように設けられた同じく矩形筒状の外周シールドである。6a,6bは内周シールド4および外周シールド5の端部を密閉するように覆う側面シールドである。各シールド4,5,6は電磁軟鉄、珪素鋼などの薄板が積層されて作製され、コア101およびボビンコイル2を覆うシールドケースを構成している。一次導体3a,3b,3cは、側面シールド6a,6bを貫通するように延設されている。
【0026】
図4はコア101の斜視図である。図4に示されるように、コア101は、複数枚の短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dが概略井げた状に積み上げられて接合されたダブルラップジョイントと呼ばれる接合の方法により接合されている。すなわち、まず2枚の短冊形状磁性板1b,1dが平行に並べて置かれ、次にこの2枚の短冊形状磁性板1b,1dの各々の端部に掛け渡されるように2枚の短冊形状磁性板1a、1cが平行に並べて置かれ、これが順次繰り返されて合計8枚の短冊形状磁性板が4層に積み上げられている。そして、各短冊形状磁性板1a、1b、1c、1dの各々端面は、隣り合う短冊形状磁性板の側面から突出しないように側面に面一とされている。零相変流器は一般に商用周波数で使用されるので、短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dの厚みは、渦電流損失による磁気特性の劣化が問題にならない程度の十分の数ミリ以下のものが使用されている。このダブルラップジョイントと呼ばれる接合は、各々の短冊形状磁性板の厚さが多少異なっても接合面を面接触とすることができる効果を有している。
【0027】
図5はボビンコイル2のボビン2aの側面図である。ボビン2aは、樹脂製で直線的な概略四角筒状をなし両端部にフランジ部が形成されている。ボビンコイル2は、このボビン2aに二次導体がコイル状に巻回されて作製されている。ボビンコイル2は、残留電圧を小さくする観点から二次導体の長さは長く、また等ピッチで巻回されたものが望ましい。そして、一対のボビンコイル2の二次導体の長さおよび巻数は同一にされることが望ましい。二次導体は、スピンドル型巻線機を用いて巻回される。そして、スピンドル型巻線機での巻線作業性を勘案すると共に、零相電流に対する所要の出力を確保するために、二次導体は、巻線径0.1mm程度の絶縁被覆線が用いられ、1ボビンコイル当たり500ターン程度巻かれることが望ましい。ボビン2aの材料には、ABS樹脂などの各種樹脂が用いられる。
【0028】
一次導体3a,3b,3cは、残留電圧を小さくする観点から、コア101の中央に対称に配置されると共に、各導体の導体間距離はできるだけ小さくされることが望ましい。また、各一次導体3a,3b,3cの電流容量を同一にするため、通常各導体の断面積はほぼ同じものが用いられる。一次導体3a、3b、3cの断面形状は円形、矩形のどちらでも良い。
【0029】
内周シールド4、外周シールド5、側面シールド6は、一次導体3a,3b,3cに巨大な負荷電流が流れたとき、コア101の磁気飽和による残留特性の低下を防止するのに有用である。また、負荷電流によって発生する磁束のコアへの侵入を低減し、残留電圧の減少に寄与する効果もある。
【0030】
図6は図1のVI-VI線に沿う矢視断面図および図3のVI面による切断面を矢印A方向から見た図である。また図7は図1のVII-VII線に沿う矢視断面図および図3のVII面による切断面を矢印B方向から見た図である。図6において、ボビンコイル2は、図示しない接着剤により図6の下方の側面シールド6aに固定されている。そして、積み上げられた各々の短冊形状磁性板は、角稜部に塗布された接着剤7にて接合されている。図7において、ボビンコイル2は、同じように図示しない接着剤により図6の下方の側面シールド6aに固定されている。そして、積み上げられた各々の短冊形状磁性板は、角稜部に塗布された接着剤7にて接合されており、さらに一側の端部の角稜部を接合する接着剤7は、図7の下方まで延び側面シールド6に固着している。接着剤7は、硬化時に熱収縮のない常温硬化の接着剤、例えば、市販品で容易に入手できるアラルダイト・スタンダード#400、セメダイン・ハイスーパー30等が推奨できる。共に2液性のエポキシ系接着剤である。
【0031】
このような構成の零相変流器の組立方法を説明する。まず、側面シールド6a上の所定の位置に一対のボビンコイル2が所定の距離だけ離して平行に置かれ、図示しない接着剤により側面シールド6aに固着される。次に、一対のボビンコイル2に、各々1枚の短冊形状磁性板1b,1dが挿入される。そして、短冊形状磁性板1b,1dの端部に掛け渡されて2枚の短冊形状磁性板1a、1cが平行に並べて置かれ、さらに一対のボビンコイル2に、次の短冊形状磁性板1b,1dが挿入されて積み上げられ、そして、次の短冊形状磁性板1a、1cが平行に並べて置かれ、図4に示されるように垂直方向に積み上げられる。そして、重ねられた角部が各々密着するように角部上面に重りが載せられて所定の圧力が加えられた状態で、4個の角稜部に接着剤7が塗布される。接着剤7は、図6および図7の上方から滴下され積み上げられた短冊形状磁性板の側面を伝わって流れる。このとき、4個の角稜部のうち1箇所の角稜部に塗布された接着剤7は、他の3箇所より塗布量を多くされている。そして、接着剤7は、硬化前において所定の粘度を有しているので、鉛直方向に垂下し側面シールド6に達する。その後、接着剤7が硬化し、各々の短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dが角部にて接合されてコア101が形成され、さらにコア101の1箇所の角部においては、側面シールド6aに固定される。尚、接着剤7は、硬化前において所定の粘度を有しているので、短冊形状磁性板間に浸透して実効透磁率を低下させることはない。
【0032】
一般に、透磁率が大きい材料ほど靱性が低いが、靱性が低いと変形応力が加わったときに内部にクリープが発生しもとの状態に戻りにくい。そしてこのクリープが原因で透磁率が低下する。コアの4個の角部が側面シールド6aに対して固定されていると、コア101と側面シールド6aの熱膨張率が異なる為に周囲温度の変化によって変形応力を受ける。本実施の形態のコア101は、4個の角部のうち1箇所の角部のみを側面シールド6aに固定されているので、コア101と側面シールド6aの熱膨張率が異なっても周囲温度の変化による変形応力を受けることが少ない。一方、コア101の4個の角部がすべて、側面シールド6aに固定されていない場合、透磁率が低下することないが、コア101がシールドケースの内部で移動してしまうので好ましくない。
【0033】
このような構成の零相変流器においては、ボビンコイル2を用い、またボビンコイル2のボビンは直線的であるので、ボビンにコイルを等ピッチに均一に巻くことが容易であり、平衡した負荷電流のみ通電時の残留電圧を小さくすることができる。また、ボビンに二次導体を巻回するのでスピンドル型巻線機を用いることができ、巻線時間の短縮、巻線費用の低減ができる。さらに、本発明の零相変流器のコア101は磁気抵抗が大きい矩形(正方形)であるため、本発明のパーミアンス(コア空間の磁気抵抗の逆数)は、従来例のリング型のコアのパーミアンスより小さく、従ってパーミアンスに比例する還流磁束も小さくすることができ、残留電圧をも小さくすることができる。
【0034】
このような構成の零相変流器においては、また、4枚の短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dが端部を順次連結されて矩形とされ、この矩形が積層されて作製されているので、材料が安価でありコストの削減をすることができる。また、各々の短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dの角部の接合は、ダブルラップジョイントであるので、各々の短冊形状磁性板の厚さが多少異なっても接合面を面接触とすることができ、透磁率が低下することないので出力電圧を大きくすることができる。
【0035】
このような構成の零相変流器においては、さらに、4個の角部のうち1箇所の角部のみを側面シールド6aに固定されているので、コア101と側面シールド6aの熱膨張率が異なってもコア101は、変形応力を受けることがなく、コア101の透磁率の低下を防止できる。
【0036】
尚、本実施の形態の零相変流器は、定格電流の小さい漏電遮断器に搭載されるのであれば、内周シールド4及び外周シールド5、さらに側面シールド6は省略することも可能である。
【0037】
実施の形態2.
図8は本発明の零相変流器の他の例を示す一対のボビンコイルのうち一側のボビンコイルのボビンの側面図である。また図9は接着剤による接合方法を示す断面図である。本実施の形態においては、一対のボビンコイルのうち一方のボビンコイル2のボビン2bは、図8に示されるように、一端に設けられた矩形の開口部の一辺から軸線方向に延設された延長部2cを有している。そして、本実施の形態のコア101は、この延長部2cが設けられている1個の角稜部を、接着剤7で延長部2cに固定されている。その他の3個の角稜部においては、各々の短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dは、接着剤7にて互いに接合されているが、側面シールド6には固定されていない。ボビンコイル2は、実施の形態1と同様に図示しない接着剤によって、側面シールド6aに固定されている。
その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0038】
このような構成の零相変流器においては、4個の角部のうち1箇所の角部のみを側面シールド6aに固定されているので、コア1と側面シールド6aの熱膨張率が異なってもコア101は、変形応力を受けることがなく、積層コアの透磁率の低下を防止できるとともに、1箇所の角部の固定においては、固定を確実とすることができ信頼性が向上する。
【0039】
実施の形態3.
図10は本発明の零相変流器の他の例を示すコアの斜視図である。また図11は零相変流器の断面図である。本実施の形態のコア102は、図10に示されるようなバットラップジョイントと呼ばれる方法にて接合されている。すなわち、各々の短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dは、最下層において、一側の端面を隣接する短冊形状磁性板の側面端部に突き合わせて、一方、他側の側面端部に、他側に隣接する短冊形状磁性板の端面を突き合わせられて全体で正方形矩形の枠型にされ、そして次の層においては、この突き合わせを向きを反対にして行われて積層されている。そして、短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dの厚みは、実施の形態1と同じように渦電流損失による磁気特性の劣化が問題にならない程度の十分の数ミリ以下のものが使用されている。
【0040】
本実施の形態の一対のボビンコイル2のボビンは、図11に示されるように、両端部に延長部2cが形成されている。延長部2cは、短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dの幅より狭くされ、かつ鈎状に曲げて形成されている。積み上げられた複数の短冊形状磁性板のうち最下層の短冊形状磁性板1a,1cは、両端をこの延長部2cに掛け渡されて載置されている。
【0041】
このような構成の零相変流器の組立方法を説明する。まず、側面シールド6a上の所定の位置に一対のボビンコイル2が所定の距離離して平行に置かれ、図示しない接着剤により固定される。次に、各々ボビンコイル2に、短冊形状磁性板1b,1dが挿入され、また短冊形状磁性板1a,1cは、延長部2cに掛け渡されて配置される。これが繰り返されて図10に示されるように垂直方向に積み上げられる。次に、実施の形態1と同じように接着剤7が4個の角稜部に塗布される。このとき、4個の角稜部のうち1箇所の角稜部に塗布された接着剤7は、他の3箇所より塗布量を多くされている。そして、接着剤7は、硬化前において所定の粘度を有しているので、鉛直方向に垂れ側面シールド6aに達する。その後、接着剤7が硬化し、各々の短冊形状磁性板1a,1b,1c,1dが角部にて接合され、さらに1箇所の角部においては、側面シールド6aに固定される。
【0042】
このような構成の零相変流器においては、コア102は、バットラップジョイントにより接合されている。バットラップジョイントは、ダブルラップジョイントに比べてコアの高さを半分とすることができ、零相変流器をコンパクトにすることができる。
【0043】
実施の形態4.
図12は本発明の零相変流器の他の例を示すコアの斜視図である。本実施の形態のコア103は、薄板のL形状磁性板1e,1fが端部を互いに接合され矩形枠状に形成されて作製されている。そして、接合の方法は、端部を交互に重ねる交互積層接合である。その他の構成は実施の形態3と同様である。
【0044】
このような構成の零相変流器においては、L形状磁性板が用いられているので、上述実施の形態1における短冊形状磁性板よりもコストが若干高くなるという短所があるが、接合箇所を2カ所とすることができ、短冊形状磁性板で構成したものよりも接合箇所を減らすことができるので、コアの実効透磁率を高くすることができ、従って、零相電流に対する出力電圧を高くできる長所を有する。
【0045】
実施の形態5.
図13は本発明の零相変流器の他の例を示すコアの斜視図である。本実施の形態のコア104は、薄板のL形状磁性板1e,1fが端部を互いに突き合わせて矩形枠状にされ積み上げられて作製されている。接合の方法は、突き合わせ接合である。その他の構成は実施の形態3と同様である。
【0046】
このような構成の零相変流器においては、接合箇所を2カ所とすることができ、接合箇所を減らすことができるので、コアの実効透磁率を高くすることができ出力電圧を高くできるとともに、コアの高さを半分とすることができ、零相変流器をコンパクトにすることができる。
【0047】
実施の形態6.
図14は本発明の零相変流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図である。また図15はコアの斜視図である。図14および図15において、1gは、薄板のコ字状磁性板である。本実施の形態のコア105は、コ字状磁性板1gとコ字状磁性板1gの開口側両端部に連結された短冊形状磁性板1aとで矩形とされ、この矩形が積層されて作製されている。そして、その接合方法は交互積層接合である。本実施の形態においては、一対のボビンコイル2は左辺及び右辺に設置される。その他の構成は実施の形態3と同様である。
【0048】
このような構成の零相変流器においては、コ字状磁性板1gを用いるので、上述実施の形態1における短冊形状磁性板よりもコストが若干高くなるという短所があるが、接合箇所は2カ所となり、全て短冊形状磁性板で構成するよりも接合箇所を減らすことができるので、コアの実効透磁率を高くすることができ、従って、零相電流に対する出力電圧を高くできる長所を有する。
【0049】
実施の形態7.
図16は本発明の零相変流器の他の例を示すコアの斜視図である。本実施の形態のコア106は、コ字状磁性板1gとコ字状磁性板1gの開口側両端部に連結された短冊形状磁性板1aとで矩形とされ、これが積層されて作製されている。そして、その接合方法は突き合わせ接合である。その他の構成は実施の形態6と同様である。
【0050】
このような構成の零相変流器においては、実施の形態6の効果に加えて、コアの高さを半分とすることができ、零相変流器をコンパクトにすることができる。
【0051】
実施の形態8.
図17は本発明の零相変流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図である。本実施の形態においては、ボビンコイル2は、コア101の一次導体3a,3b,3cの延設されている平面と平行な1辺に1個のみが挿通されている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0052】
このような構成の零相変流器においては、出力電圧が低くなるという短所があるが、ボビンコイルの数を減らすことができ安価とすることができる。
【0053】
実施の形態9.
図18は本発明の零相変流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図である。本実施の形態においては、一対のボビンコイル2は、コア101の一次導体3a,3b,3cの延設されている平面と平行な2辺に挿通されている。その他の構成は実施の形態1と同様である。このような構成の零相変流器においても、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
【0054】
実施の形態10.
図19は本発明の零相変流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図である。本実施の形態においては、3個のボビンコイル2は、コア101の一次導体3a,3b,3cの延設されている平面と平行な1辺とこの辺に隣り合う2辺に設けられている。その他の構成は実施の形態1と同様である。このような構成の零相変流器においては、出力電圧を高くすることができる。
【0055】
実施の形態11.
図20は本発明の零相変流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図である。本実施の形態においては、4個のボビンコイル2は、コア101の4辺に各々挿通されている。その他の構成は実施の形態1と同様である。このような構成の零相変流器においては、出力電圧をさらに高くすることができる。
【0056】
実施の形態12.
図21は本発明の零相変流器の他の例を示す断面図である。上述実施の形態1では、内周シールドに磁性板が積層された矩形筒状の内周シールド4が用いられたが、本実施の形態においては、円形筒状の巻鉄心型の内周シールド14が用いられている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0057】
このような構成の零相変流器においては、一時導体が貫通する空間が狭くなるという欠点があるが、内周シールド14とコア101との空間を大きくとることができるため残留電圧を小さくできる長所を有する。
【0058】
実施の形態13.
図22は本発明の零相変流器の他の例を示す断面図である。本実施の形態においては、内周に円形筒状の巻鉄心型の内周シールド14が用いられ、また外周に同じく円形筒状の巻鉄心型の外周シールド15が用いられている。
その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0059】
このような構成の零相変流器においては、零相変流器全体の形状が大きくなるという欠点があるが、内周シールド14および外周シールド15とコア101との空間を大きくとることができるため、残留電圧をさらに小さくできる長所を有する。
【0060】
実施の形態14.
図23は本発明の零相変流器の他の例を示す断面図である。図23において、9は、シールドケースの内部にコアおよびボビンコイルを覆うようにさらに設けられた第2のシールドである。そして、一次導体3a及び3cは、側面シールド6a,6bを貫通した後、側面シールド6a,6bに沿って外周方向に延びている。このような構成の零相変流器においては、一次導体3a及び3cがコア101に近接した構成になっているので、一次導体3a及び3cに流れる大電流によりコア101に強い磁場が印加される。そして、シールドが薄いと磁気飽和し遮蔽効果が無くなる。そのため、第2のシールド9を設けてこれを防ぐものである。なお、コア及びボビンコイル側のシールド厚よりも導体側のシールド厚を大きくすると良い効果が得られる。
【0061】
【実施例】
以下、本発明による零相変流器を実施例に基づいてさらに詳しく説明するが、本発明は係る実施例のみに限定されるものではない。
【0062】
実施例1.
本実施例では、温度変化による磁気コアの透磁率の経時劣化を調査するために、材質においては、零相変流器用に広く用いられているJIS規格PC相当のパーマロイ(某メーカー規格初透磁率40000〜100000(磁界の強さO.4A/mにおける値))であり、形状が短冊状の磁性板を用い、接合部が図4に示すダブルラップジョイントの磁気回路を製作した。短冊形状磁性板の寸法は厚みO.35mm、幅4mm、長さ44mm、積層数4枚である。
【0063】
接着剤に上述の常温硬化のアラルダイトを用い、接合部の固定法として下記3種類のコアを製作した。
(1)積層コアの4角稜部のみを接着剤で接合したもの。
(2)積層コアの4角稜部を接着剤で接合し、そして積層コアの4角稜部をシールドコア(無方向性珪素鋼)に接着剤で固定したもの。
(3)積層コアの4角稜部を接着剤で接合し、そして積層コアの1角稜部のみをシールドコア(無方向性珪素鋼)に接着剤で固定したもの。
【0064】
そして、先ず接着剤塗布した後、硬化時(塗布後24時間経過後)の周波数60Hzでの初透磁率を測定し、次いで、これらの積層コアを気中炉に入れ、温度を100℃に上げ1時間保持した後、急冷し、室温(20°C)になった状態で初透磁率を測定し劣化率を求めた。この結果を図24に示す。
【0065】
図24において、積層コアの4角稜部をシールドコアに固定したもの(2)は、他の2個に比べて遙かに劣化率が大きかった。これは、パーマロイコアと珪素鋼の熱膨張の違いによる応力が靱性に非常に劣るパーマロイコアに残留することが原因だと考えられる。そして、1角稜部のみをシールドコアに固定したもの(3)と、まったく固定しないもの(1)とでは、殆ど同じ劣化率であった。
【0066】
積層コアと樹脂製のボビンの接合の組み合わせの場合の結果は省略するが、この場合も接合部の2個所以上が接着剤で拘束固定されると上述と同様の応力劣化を起こした。また、積層コア、シールドコア、ボビンの3者を2個所以上の接合部で一体に固定した場合も同様の応力劣化を起こした。
【0067】
実施例2.
本実施例では、従来から用いられているリングコア型の零相変流器と、本発明によるボビンコイル型の零相変流器のそれぞれについて定格電流100A、225Aのものを作製し、零相電流(60Hz、22mA)に対する出力電圧(2次巻線に連結された負荷抵抗680Ωの両端の出力)、及び残留電圧が上記零相電流に対する出力電圧を超える負荷電流を測定した。この各零相変流器の諸元を図25および図26に示し、また測定結果を図27に示す。
【0068】
図25乃至図27から分かるように、零相電流に対する出力電圧が従来例より本発明のほうが低く、悪い結果となっているが、これは、本発明のほうが磁路長が長いということと、磁路のコーナー部に接合部を有することが大きい理由であると考えられる。しかし、残留電圧が零相電流に対する出力電圧を超える負荷電流値は、従来例よりも本発明のほうがかなり大きい。零相電流に対する出力電圧が負荷電流通電時の残留電圧より大きいことが優れた零相変流器の特性であるので、残留電圧が零相電流に対する出力電圧を超える負荷電流値が大きいほど零相変流器の性能が優れていると言える。以上から、総合的な結果として本発明の零相変流器が従来例よりも優れていることが言える。
【0069】
なお、上記実施例では、本発明による零相変流器のコアを、短冊形状磁性板のバットラップジョイント接合にて構成したが、上記各実施の形態で説明したダブルラップジョイント、交互積層接合及び突き合わせ接合で構成すれば、残留電圧はバットラップジョイントとほぼ同じで、零相電流に対する出力電圧を5〜15%大きくすることができた。
【0070】
【発明の効果】
請求項1の零相変流器においては、少なくとも2本の導体と、導体を囲繞する矩形のコアと、コアに挿通されたボビンコイルとを備えている。そのため、コイルの巻線コストが安く且つ巻線ピッチを均一にすることができ、負荷電流通電時の残留電圧を著しく小さくする効果が得られる。さらに、コアは4枚の短冊形状磁性板が端部を連結されて矩形とされ、矩形が積層されて作製され、その接合方法はダブルラップジョイントまたはバットラップジョイントである。そのため、材料が安価でありコストの削減をすることができる。
【0071】
請求項2の零相変流器においては、導体は、同一平面上に延設され、ボビンコイルは、コアの平面と平行な1辺に挿通された1個のボビンコイルである。そのため、ボビンコイルの数を減らすことができ安価とすることができる。
【0072】
請求項3の零相変流器においては、ボビンコイルは、コアの対向する2辺に挿通された一対のボビンコイルである。そのため、出力電圧が安定し信頼性が向上する。
【0073】
請求項4の零相変流器においては、導体は、同一平面上に延設され、ボビンコイルは、コアの平面と平行な1辺と1辺に隣り合う2辺に挿通された3個のボビンコイルである。そのため、出力電圧を高くすることができる。
【0074】
請求項5の零相変流器においては、ボビンコイルは、4辺に挿通された4個のボビンコイルである。そのため、出力電圧をさらに高くすることができる。
【0079】
請求項6の零相変流器においては、コアおよびボビンコイルを覆うように設けられたシールドケースを有し、コアは各接合部が接着剤で接合され、4個の角部のうち1箇所のみを接着剤でシールドケースに固定されている。そのため、コアとシールドケースの熱膨張率が異なってもコアは、変形応力を受けることがなく、コアの透磁率の低下を防止することができる。
【0080】
請求項7の零相変流器においては、シールドケースの内部にコアおよびボビンコイルを覆うようにさらに設けられた第2のシールドを有する。そのため、導体に巨大な負荷電流が流れたとき、コアの磁気飽和による残留電圧特性の低下を防止する効果が得られる。
【0081】
請求項8の零相変流器においては、シールドケースの厚さは、第2のシールドの厚さより厚い。そのため、導体に巨大な負荷電流が流れたとき、コアの磁気飽和による残留電圧特性の低下を防止する効果が得られる。
【0082】
請求項9の零相変流器においては、ボビンコイルのうち対向するボビンコイルは、等ピッチで同一巻数、同一巻線長である。そのため、残留電圧を小さくすることができる。
【0083】
請求項10の零相変流器においては、接着剤は常温硬化型であり、熱収縮のないものである。そのため、コアはさらに変形応力を受けることがなく、コアの透磁率の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の零相変流器を示す断面図である。
【図2】 図1のII-II線に沿う矢視断面図である。
【図3】 本発明の零相変流器の斜視図である。
【図4】 本発明の零相変流器のコアの斜視図である。
【図5】 ボビンコイルのボビンの側面図である。
【図6】 図1のVI-VI線に沿う矢視断面図および図3のVI面による切断面を矢印A方向から見た図である。
【図7】 図1のVII-VII線に沿う矢視断面図および図3のVII面による断面面を矢印B方向から見た図である。
【図8】 本発明の零相変流器の他の例を示す一対のボビンコイルのうち一側のボビンコイルのボビンの側面図である。
【図9】 接着剤による接合方法を示す断面図である。
【図10】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアの斜視図である。
【図11】 零相変流器の断面図である。
【図12】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアの斜視図である。
【図13】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアの斜視図である。
【図14】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図である。
【図15】 零相変流器のコアの斜視図である。
【図16】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアの斜視図である。
【図17】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図である。
【図18】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図である。
【図19】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図である。
【図20】 本発明の零相変流器の他の例を示すコアおよびボビンコイルの上面図である。
【図21】 本発明の零相変流器の他の例を示す断面図である。
【図22】 本発明の零相変流器の他の例を示す断面図である。
【図23】 本発明の零相変流器の他の例を示す断面図である。
【図24】 コアの固定方法ごとの劣化率の差を示す表である。
【図25】 各零相変流器の諸元を示す表である。
【図26】 各零相変流器の諸元を示す表である。
【図27】 各零相変流器の零相電流に対する出力電圧及び残留電圧が上記零相電流に対する出力電圧を超える負荷電流の測定結果を示す表である。
【図28】 従来の零相変流器を示す構成図である。
【図29】 従来の零相変流器の他の例を示す構成図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d 短冊形状磁性板、1e,1f L形状磁性板、1gコ字状磁性板、2 ボビンコイル、3a,3b,3c 一次導体(導体)、4内周シールド(シールドケース)、5 外周シールド(シールドケース)、6a,6b 側面シールド(シールドケース)、7 接着剤、9 第2のシールド、101,102,103,104,105,106 コア。
Claims (10)
- 少なくとも2本の導体と、上記導体を囲繞する矩形のコアと、上記コアに挿通されたボビンコイルとを備えた零相変流器において、
上記コアは4枚の短冊形状磁性板が端部を連結されて矩形とされ、該矩形が積層されて作製され、その接合方法はダブルラップジョイントまたはバットラップジョイントであることを特徴とする零相変流器。 - 上記導体は、同一平面上に延設され、
上記ボビンコイルは、上記コアの上記平面と平行な1辺に挿通された1個のボビンコイルであることを特徴とする請求項1記載の零相変流器。 - 上記ボビンコイルは、上記コアの対向する2辺に挿通された一対のボビンコイルであることを特徴とする請求項1記載の零相変流器。
- 上記導体は、同一平面上に延設され、
上記ボビンコイルは、上記コアの上記平面と平行な1辺と該1辺に隣り合う2辺に挿通された3個のボビンコイルであることを特徴とする請求項1記載の零相変流器。 - 上記ボビンコイルは、4辺に挿通された4個のボビンコイルであることを特徴とする請求項1記載の零相変流器。
- 上記コアおよび上記ボビンコイルを覆うように設けられたシールドケースを有し、
上記コアは各接合部が接着剤で接合され、4個の角部のうち1箇所のみを該接着剤で上記シールドケースに固定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の零相変流器。 - 上記シールドケースの内部に上記コアおよび上記ボビンコイルを覆うようにさらに設けられた第2のシールドを有することを特徴とする請求項6記載の零相変流器。
- 上記シールドケースの厚さは、上記第2のシールドの厚さより厚いことを特徴とする請求項7記載の零相変流器。
- 上記ボビンコイルのうち対向するボビンコイルは、等ピッチで同一巻数、同一巻線長であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の零相変流器。
- 上記接着剤は常温硬化型であり、熱収縮のないものであることを特徴とする請求項6記載の零相変流器。
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