JP3810306B2 - 風呂戻り温度センサの異常診断方法 - Google Patents

風呂戻り温度センサの異常診断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3810306B2
JP3810306B2 JP2001357376A JP2001357376A JP3810306B2 JP 3810306 B2 JP3810306 B2 JP 3810306B2 JP 2001357376 A JP2001357376 A JP 2001357376A JP 2001357376 A JP2001357376 A JP 2001357376A JP 3810306 B2 JP3810306 B2 JP 3810306B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bath
temperature
temperature sensor
bath return
return
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001357376A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003161520A (ja
Inventor
洋祐 貞包
淳 三島
Original Assignee
株式会社長府製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社長府製作所 filed Critical 株式会社長府製作所
Priority to JP2001357376A priority Critical patent/JP3810306B2/ja
Publication of JP2003161520A publication Critical patent/JP2003161520A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3810306B2 publication Critical patent/JP3810306B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control For Baths (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強制循環式風呂釜装置の運転中に実施する風呂戻り温度センサの異常診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
循環ポンプで吸い込んだ浴槽内の浴水を風呂戻り経路を介して加熱手段に到達させて加熱し、加熱した浴水を風呂往き経路を介して浴槽に吐き出すことが繰り返されて浴槽中の浴水を所定の温度まで加熱する強制循環式風呂釜装置では、風呂戻り経路に風呂戻り温度センサが、風呂往き経路に風呂往き温度センサがそれぞれ設けられている。各温度センサからの出力信号は、加熱手段の運転を制御する制御手段の温度制御部に入力されており、各温度センサが、例えば、断線して出力信号が温度制御部に入力されない状態になった場合は、温度制御部は温度センサを異常と判断して強制循環式風呂釜装置の運転操作盤に温度センサ異常を表示していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、温度センサが劣化したり、ショートしたり、誤配線されたりした場合では、温度センサからは信号が出力されて温度制御部に入力されるため、温度制御部では温度センサの異常を検知できないことになる。特に風呂戻り温度センサの出力値が、浴水を加熱する際に設定される沸き上げ温度以下で固定もしくはほとんど変化しない状態になった場合、温度制御部では正確な浴水の温度の検出ができない状態となる。この場合、強制循環式風呂釜装置に設けられた安全手段が作動して加熱手段の運転を停止させるが、安全手段が作動するまで加熱手段による加熱が継続されて浴水の温度は高温になってしまう。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、風呂戻り温度センサの異常を浴水加熱中に検知して浴水が高温に加熱されることを防止できる風呂戻り温度センサの異常診断方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法は、循環ポンプで浴槽の浴水を風呂戻り経路で加熱手段に輸送し、加熱した前記浴水を風呂往き経路で前記浴槽に輸送する強制循環式風呂釜装置の前記風呂戻り経路に設けられた風呂戻り温度センサの異常診断方法において、前記強制循環式風呂釜装置の運転中、予め設定した判定時間後に前記風呂戻り温度センサで測定した前記浴水の温度の上昇が所定温度未満である場合には前記加熱手段及び前記循環ポンプの運転を中断し、予め設定した待ち時間経過後に、前記風呂往き経路に設けられた風呂往き温度センサで測定した前記浴水の温度と前記風呂戻り温度センサで測定した前記浴水の温度との温度差を求めて、前記温度差が予め設定した基準温度差を超えた場合は前記風呂戻り温度センサを異常と診断して前記強制循環式風呂釜装置の運転を終了させ、前記温度差が前記基準温度差以下の場合は前記風呂戻り温度センサを正常と判断して前記加熱手段及び前記循環ポンプの運転を再開する。
【0005】
強制循環式風呂釜装置の運転中は、循環ポンプで吸い込まれた浴槽の浴水が風呂戻り経路を通って加熱手段に到達して加熱され、高温になった(例えば、浴槽から吸い込まれた際の浴水温度に対して20〜30℃温度上昇した)浴水が風呂往き経路を通って浴槽に吐き出されることが繰り返されて、浴槽中の浴水の平均温度が上昇していく。このため、風呂戻り経路に設けられた風呂戻り温度センサにより測定される浴水の温度は、強制循環式風呂釜装置の運転時間の経過と共に上昇していく。このときの単位時間当たりの温度上昇は、加熱手段において単位時間に供給される発熱量、循環ポンプにより循環させる単位時間当たりの浴水量、加熱手段に流入する浴水温度、加熱手段における熱伝達率等から推定することができるため、所定の時間経過後の浴水温度を予測することができる。従って、浴水温度の上昇を確認するために判定時間を設定して、この判定時間経過後に風呂戻り温度センサで測定した浴水の温度と、予測した判定時間経過後の浴水温度を比較することで、加熱手段による加熱が正常に行われているかの判定を行うことができる。
【0006】
ここで、加熱手段において単位時間に供給される発熱量、循環ポンプにより循環させる単位時間当たりの浴水量の制御が正常に行われているとき、判定時間後に風呂戻り温度センサで測定される浴水の温度が予測温度よりも低い場合、すなわち、判定時間経過後の風呂戻り温度センサで測定される浴水の温度の上昇が所定温度(判定時間経過後の浴水の予測温度と判定時間の起点となった時点での浴水の温度との差)未満であれば、風呂戻り温度センサが異常である可能性が高いと判断できる。ここで、判定時間としては3分以上とすることができ、この判定時間に対応する所定温度としては0.6〜1.4℃となる。判定時間を3分以上としたのは、3分未満では浴水の温度上昇が小さく、判定時間経過後の浴水の予測温度と判定時間の起点となった時点での浴水の温度との間に常に明瞭な差が生じないためである。なお、具体的な判定時間は、加熱手段の発熱量、浴槽の容量により変わるので、個々に決定する必要がある。
【0007】
風呂戻り温度センサが異常である可能性が高いと判断した場合、加熱手段及び循環ポンプの運転を中断する。加熱手段及び循環ポンプが停止しても、加熱手段の残熱で停止直後は浴水の加熱が生じるが、時間の経過と共に加熱も少なくなる。そして、浴水は自然対流で浴槽と加熱手段の間を循環するので、風呂往き経路に設けられた風呂往き温度センサで測定された浴水の温度と風呂戻り経路に設けられた風呂戻り温度センサで測定された浴水の温度は徐々に接近してくる。そして、風呂戻り経路、風呂往き経路、加熱手段の構造から、自然対流の効果で風呂往き温度センサで測定された浴水の温度と、風呂戻り温度センサで測定された浴水の温度がそれぞれどのくらいの変化速度で変化するのかを推定することができる。従って、予め設定された待ち時間経過後、風呂往き温度センサで測定された浴水の温度と、風呂戻り温度センサで測定された浴水の温度がそれぞれ何度になるかの上限及び下限を予測できる。
【0008】
このため、待ち時間経過後における風呂往き温度センサで測定された浴水の温度と風呂戻り温度センサで測定された浴水の温度との間の温度差は、各温度の上限と下限から決まる温度差以下になる。ここで、各温度の上限と下限から決まる最大の温度差を基準温度差とすると、自然対流が正常に発生している場合では、実際に得られる温度差は基準温度差以下となる。
従って、待ち時間経過後の風呂往き温度センサで測定された浴水の温度と風呂戻り温度センサで測定された浴水の温度との間の温度差が基準温度差以下であれば、浴水の温度は正常に測定されていると考えられ、風呂戻り温度センサは正常であると診断できる。このときは、加熱手段及び循環ポンプの運転を再開する。
一方、待ち時間経過後の風呂往き温度センサで測定された浴水の温度と風呂戻り温度センサで測定された浴水の温度との間の温度差が待ち時間経過後に予測することができる基準温度差を超えていれば、浴水の温度は正常に測定されていないと考えられ、風呂戻り温度センサは異常であると診断できる。このときは、加熱手段で制御された加熱ができないため、強制循環式風呂釜装置の運転を終了させる。ここで、待ち時間は、例えば20〜30分とすることができ、20〜30分間の待ち時間に対応する基準温度差としては7〜3℃となる。待ち時間を20分以上としたのは、20分未満では自然対流で加熱手段の残熱による影響を除去することができないためである。また、待ち時間を30分以下としたのは、30分を超えて待ち時間を設けても風呂往き温度センサの温度と風呂戻り温度センサの温度の変化はいずれも小さくなって、温度差としての変化に大きく影響しなくなるためである。
【0009】
前記目的に沿う第2の発明に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法は、循環ポンプで浴槽の浴水を風呂戻り経路で加熱手段に輸送し、加熱した前記浴水を風呂往き経路で前記浴槽に輸送する強制循環式風呂釜装置の前記風呂戻り経路に設けられた風呂戻り温度センサの異常診断方法において、前記強制循環式風呂釜装置の運転中、予め設定した判定時間後に前記風呂戻り温度センサで測定した前記浴水の温度の上昇が所定温度未満である場合には前記加熱手段の運転を中断し、前記循環ポンプを予め設定したポンプ駆動時間運転しながら予め設定した待ち時間経過後に、前記風呂往き経路に設けられた風呂往き温度センサで測定した前記浴水の温度と前記風呂戻り温度センサで測定した前記浴水の温度との温度差を求めて、前記温度差が予め設定した基準温度差を超えた場合は前記風呂戻り温度センサを異常と診断して前記強制循環式風呂釜装置の運転を終了させ、前記温度差が前記基準温度差以下の場合は前記風呂戻り温度センサを正常と判断して前記加熱手段及び前記循環ポンプの運転を再開する。
【0010】
風呂戻り温度センサが異常である可能性が高いと判断した場合、加熱手段の運転は中断し、循環ポンプは予め設定した駆動時間、例えば30秒運転した後運転を中断する。循環ポンプを運転することにより、浴水が浴槽と加熱手段の間を強制循環するので、加熱手段の残熱を短時間に除去することができる。その結果、加熱手段の運転を中断してから予め設定した待ち時間、例えば30秒〜1分経過すれば、風呂往き経路に設けられた風呂往き温度センサで測定された浴水の温度の時間変化と、風呂戻り経路に設けられた風呂戻り温度センサで測定された浴水の温度の時間変化はいずれも小さくなる。このため、風呂往き温度センサで測定される浴水の温度と、風呂戻り温度センサで測定される浴水の温度との温度差を求めると、その温度差の時間変化も小さくなる。従って、この温度差と基準温度差を比較することにより風呂戻り温度センサの異常を診断することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の第1及び第2の実施の形態に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法を適用した風呂設備の全体構成ブロック図、図2は本発明の第1の実施の形態に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法を説明するフロー図である。
図1に示すように、本発明の第1及び第2の実施の形態に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法を適用した風呂設備10は、浴槽11と、浴槽11の浴水12を加熱する際に設定温度の指令を行う浴室操作部13と、浴室操作部13からの指令を受けて浴水12を加熱する風呂釜装置14を有している。また、風呂釜装置14は、浴槽11の浴水12を加熱する強制循環式風呂釜15と、浴室操作部13からの指令を記憶して強制循環式風呂釜15の運転制御を行う制御手段16とを備えている。以下、これらについて詳細に説明する。
【0012】
強制循環式風呂釜15は、図1に示すように、浴槽11の側壁に形成された浴水の吸込み口17及び吐出し口18を接続する循環経路19と、循環経路19に接続された加熱手段の一例である熱交換器20を有している。ここで、吸込み口17と吐出し口18は、例えば、浴槽11の同一側壁にそれぞれ形成され、吸込み口17は吐出し口18よりも浴槽11の底側に設けられている。吸込み口17と熱交換器20の熱交換部28の入口側を接続する風呂戻り経路21には循環ポンプ22が配設され、循環ポンプ22の上流側の風呂戻り経路21には吸込み口17から循環ポンプ22により吸引された浴水12の温度を測定する風呂戻り温度センサの一例である風呂戻りサーミスタ23と、熱交換器20の熱交換部28の入口側に向かう浴水12の流水を検知する水流スイッチ24が配設されている。ここで、循環ポンプ22としては、ボリュート式やカスケード式等のポンプが用いられる。また、水流スイッチ24としては、パドル式、電磁式、超音波式、カルマン流式、サーミスタ式、水車式、羽根車式、差圧式の検知器を使用することができる。また、熱交換器20の熱交換部28の出口側と吐出し口18を接続する風呂往き経路25には、熱交換器20で加熱された浴水12の温度を測定する風呂往き温度センサの一例である風呂往きサーミスタ26が設けられている。なお、風呂戻り及び風呂往きの各温度センサとしてはサーミスタ以外に測温抵抗体や熱電対が使用できる。
【0013】
熱交換器20は、加熱源の一例であるガス燃焼機構27と、ガス燃焼機構27で発生した熱で浴水12を加熱する熱交換部28を有している。そして、ガス燃焼機構27にはガス点火部29を備えたガスバーナ30と、ガスバーナ30に燃料ガスを供給する燃料供給管31が設けられている。更に、燃料供給管31には、燃料ガスの供給及び停止を行う開閉弁の一例である電磁弁32と、電磁弁32から供給された燃料ガスの流量調整を行うガス流量調整機構の一例である電磁比例弁33が配設されている。
このような構成とすることにより、浴槽11に貯留されている浴水12を循環ポンプ22を運転して吸込み口17から吸引し風呂戻り経路21を介して熱交換器20に導入し、風呂戻りサーミスタ23の測定結果に基づいて加熱することがでる。また、加熱された浴水12を風呂往き経路25内を流水させて、風呂往きサーミスタ26で温度を測定してから吐出し口18より浴槽11内に排出させることができる。
【0014】
浴室操作部13には、浴水12を加熱する際の設定温度を入力させたり、強制循環式風呂釜15の運転中に設定温度の変更のために新たに設定温度を入力させて制御手段16に伝える機能、制御手段16との連携動作を行うための通信信号のやり取りを行う通信機能が設けられている。このような機能を有する浴室操作部13は、例えばマイクロコンピュータを用いて構成することができる。
制御手段16には、浴室操作部13との連携動作のための通信を行う通信機能、浴室操作部13からの運転指令信号を受信して強制循環式風呂釜15の運転制御を行う運転制御部が設けられている。そして、運転制御部には、浴水12の加熱を行いながら風呂戻りサーミスタ23の異常を診断するサーミスタ異常診断機能が設けられている。ここで、制御手段16は、例えばマイクロコンピュータから構成され、風呂戻りサーミスタ23、風呂往きサーミスタ26、水流スイッチ24の各検知信号が入力されている。制御手段16内には予め設定された各種運転内容に応じて、循環ポンプ22、ガス点火部29、電磁弁32、電磁比例弁33の運転及び動作を制御するプログラムが格納されている。このため、浴室操作部13から設定温度に関する運転指令信号が制御手段16に入力されると、運転指令信号と風呂戻りサーミスタ23、風呂往きサーミスタ26及び水流スイッチ24の検知信号に基づいて、循環ポンプ22、ガス点火部29、電磁弁32、電磁比例弁33の運転及び動作が行われて強制循環式風呂釜15の運転が開始される。また、強制循環式風呂釜15の運転が開始されると共にサーミスタ異常診断機能の運転が開始され、強制循環式風呂釜15の運転制御中は常に風呂戻りサーミスタ23の異常診断が行われる。
【0015】
次に、本発明の第1の実施の形態に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法について、図1、図2を用いて詳細に説明する。
制御手段16が浴室操作部13から浴水12を加熱する際の設定温度の指示と運転指令信号を受信して強制循環式風呂釜15の運転を開始すると(S1)、制御手段16ではサーミスタ異常診断機能が起動して、風呂戻りサーミスタ23で測定した浴水12の温度(以下、風呂戻り温度という)を風呂の基準温度としてセットすると共に、制御手段16内に予め格納されている判定時間(例えば、5分間)の読み込みが行われる(S2)。次いで、風呂戻り温度と浴室操作部13で設定した設定温度とを比較して風呂戻り温度が設定温度以上の場合は(S3)、浴水12の沸き上げが終了したと判断して強制循環式風呂釜15の沸き上げ運転を終了(正常終了)する(S4)。一方、風呂戻り温度が浴室操作部13で設定された設定温度未満の場合は(S3)、判定時間が経過するまで予めプログラムされた方法で強制循環式風呂釜15の運転が継続される(S5)。このとき、常時、風呂戻りサーミスタ23で測定した風呂戻り温度と設定温度との比較が行われて、風呂戻り温度が設定温度以上になった場合は(S3)、強制循環式風呂釜15の沸き上げ運転を終了する(S4)。
【0016】
風呂戻り温度が設定温度未満の場合で、強制循環式風呂釜15の運転が判定時間経過すると(S5)、風呂戻り温度と比較温度(風呂の基準温度+1℃の温度)との比較が行われる(S6)。ここで、比較温度として風呂の基準温度より1℃高い温度を設定したのは、使用している強制循環式風呂釜15の能力から、強制循環式風呂釜15の運転が5分間継続された後の風呂戻り温度は、強制循環式風呂釜15の運転が開始されたときの温度(風呂の基準温度)より1℃以上は必ず上昇することが予め確認されているためである。従って、風呂戻り温度が風呂の基準温度より1℃以上高い場合は、風呂戻りサーミスタ23で正常に風呂戻り温度が測定できた、すなわち、風呂戻りサーミスタ23は正常であると診断でき、第1段階の加熱が終了して第2段階の加熱が行われる(S2)。
【0017】
第2段階の加熱が開始する前に、第1段階の加熱の終了時に測定された風呂戻り温度が風呂の基準温度としてセットされ、判定時間には制御手段16内に格納されている判定時間が読み込み込まれる(S2)。第2段階の加熱では、風呂戻りサーミスタ23が正常な場合はS2、S3、S5の操作が行われて、風呂戻り温度が設定温度以上になった時点で(S3)、強制循環式風呂釜15の沸き上げ運転を終了する(S4)。第2段階の加熱を終了しても風呂戻り温度が設定温度未満の場合は第3段階の加熱、第3段階の加熱を終了しても風呂戻り温度が設定温度未満の場合は第4段階の加熱というように、風呂戻り温度が設定温度以上となるまで加熱が繰り返される。
【0018】
各段階の加熱で判定時間が経過しても、風呂戻り温度<風呂の基準温度+1℃の場合は(S6)、風呂戻りサーミスタ23で正常に風呂戻り温度が測定されていない可能性があると診断し、サーミスタ判定を行う処理(S7)に移行する。先ず、熱交換機20及び循環ポンプ22の運転が直ちに中断される。そして、熱交換機20及び循環ポンプ22の運転停止後、制御手段16内に予め格納されている待ち時間(例えば20分間)が経過するまで待機が行われる。待機している間に、浴水12は自然対流により、浴槽11→風呂戻り経路21→熱交換部28→風呂往き経路25→浴槽11の経路を循環する。その結果、風呂戻りサーミスタ23、風呂往きサーミスタ26が共に正常であれば、風呂戻り温度と風呂往きサーミスタ26で測定した浴水の温度(以下、風呂往き温度という)とは徐々に接近し、待ち時間経過後にはそれぞれ所定温度に到達する。ここで各所定温度は、強制循環式風呂釜15の特性把握試験から予め求めることができる。従って、待ち時間経過後の風呂往き温度と風呂戻り温度との温度差は、各所定温度の上限と下限から決まる基準温度差以下になる。ここで、20分の待ち時間による自然対流条件下で各所定温度の上限と下限から決まる基準温度差を、例えば5℃とする。風呂往き温度と風呂戻り温度との温度差が5℃以下の場合、風呂往き温度、風呂戻り温度はそれぞれ風呂戻りサーミスタ23、風呂往きサーミスタ26で正常に温度が測定できた、すなわち、風呂戻りサーミスタ23、風呂往きサーミスタ26は正常であると診断し(S8)、循環ポンプ22、熱交換器20の運転を再開し、次の段階の加熱に移行する(S2)。
【0019】
20分の待ち時間経過後、風呂往き温度と風呂戻り温度との温度差が5℃を超える場合、風呂戻り温度、風呂往き温度はそれぞれ風呂戻りサーミスタ23、風呂往きサーミスタ26で正常に温度が測定されていない、すなわち、風呂戻りサーミスタ23、風呂往きサーミスタ26の両者又は一方が異常であると推定できる。ここで、風呂往きサーミスタ26は熱交換機20の過熱異常を検知するセンサとして使用しており、熱交換機20が運転可能であれば風呂往きサーミスタ26は正常に機能していると判定できる。このため、熱交換機20が運転可能なことを考慮すると、風呂往き温度と風呂戻り温度との温度差が5℃を超える場合は(S8)、風呂戻りサーミスタ23で正常に温度が測定されていない、すなわち、風呂戻りサーミスタ23が異常であると診断する(S9)。この場合、風呂戻り温度の正確な測定ができないので、強制循環式風呂釜15の運転を強制終了する(S10)。
【0020】
本発明の第2の実施の形態に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法では、予め設定した判定時間(例えば、5分間)後、風呂戻り温度<風呂の基準温度+1℃となったときに、熱交換器20の運転のみ中断し、循環ポンプ22は熱交換器20の運転が中断してから予め設定したポンプ駆動時間、例えば30秒〜1分が経過するまで運転を継続することが特徴となっており、これ以外は前記した第1の実施の形態に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法と実質的に同一である。
循環ポンプ22の運転を予め設定したポンプ駆動時間だけ運転することにより、浴水12は強制的に浴槽11→風呂戻り経路21→熱交換部28→風呂往き経路25→浴槽11を循環し、熱交換部28の残熱の影響が短時間で消失する。その結果、風呂戻り温度と風呂往き温度とは素早く接近し、短い待ち時間でそれぞれ所定温度に到達することができる。従って、循環ポンプ22を熱交換器20の運転が中断してから予め設定したポンプ駆動時間だけ更に運転することは、サーミスタ判定における待ち時間の短縮化が可能となる。しかし、サーミスタ判定の方法が変わることにはならないので、第2の実施の形態に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法についての説明は省略する。なお、循環ポンプ22を熱交換器20の運転が中断してから更に30秒〜1分運転することで、例えば、待ち時間を30秒〜1分とすることができる。
【0021】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、例えば、判定時間を5分としたが3分以上の範囲で任意に設定することができ、夏場や冬場等の季節に応じて判定時間を変更するようにすることも可能である。
また、風呂戻りサーミスタの異常診断方法を風呂往きサーミスタの異常診断にも適用することができる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の風呂戻り温度センサの異常診断方法においては、強制循環式風呂釜装置の運転中、予め設定した判定時間後に風呂戻り温度センサで測定した浴水の温度の上昇が所定温度未満である場合には加熱手段及び循環ポンプの運転を中断し、予め設定した待ち時間経過後に、風呂往き経路に設けられた風呂往き温度センサで測定した浴水の温度と風呂戻り温度センサで測定した浴水の温度との温度差を求めて、温度差が予め設定した基準温度差を超えた場合は風呂戻り温度センサを異常と診断して強制循環式風呂釜装置の運転を終了させ、温度差が基準温度差以下の場合は風呂戻り温度センサを正常と判断して加熱手段及び循環ポンプの運転を再開するので、強制循環式風呂釜装置の運転中に確実に風呂戻り温度センサの異常を診断でき、浴槽の浴水が高温になることを防止できる。
【0023】
請求項2記載の風呂戻り温度センサの異常診断方法においては、強制循環式風呂釜装置の運転中、予め設定した判定時間後に風呂戻り温度センサで測定した浴水の温度の上昇が所定温度未満である場合には加熱手段の運転を中断し、循環ポンプを予め設定したポンプ駆動時間運転しながら予め設定した待ち時間経過後に、風呂往き経路に設けられた風呂往き温度センサで測定した浴水の温度と風呂戻り温度センサで測定した浴水の温度との温度差を求めて、温度差が予め設定した基準温度差を超えた場合は風呂戻り温度センサを異常と診断して強制循環式風呂釜装置の運転を終了させ、温度差が基準温度差以下の場合は風呂戻り温度センサを正常と判断して加熱手段及び循環ポンプの運転を再開するので、強制的に循環ポンプで浴水を循環することで素早く加熱手段の残熱を除去して風呂往き温度センサで測定される浴水の温度と風呂戻り温度センサで測定される浴水の温度の均一化を図ることができ、風呂戻り温度センサの異常の診断を短時間に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施の形態に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法を適用した風呂設備の全体構成ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る風呂戻り温度センサの異常診断方法を説明するフロー図である。
【符号の説明】
10:風呂設備、11:浴槽、12:浴水、13:浴室操作部、14:風呂釜装置、15:強制循環式風呂釜、16:制御手段、17:吸込み口、18:吐出し口、19:循環経路、20:熱交換器、21:風呂戻り経路、22:循環ポンプ、23:風呂戻りサーミスタ、24:水流スイッチ、25:風呂往き経路、26:風呂往きサーミスタ、27:ガス燃焼機構、28:熱交換部、29:ガス点火部、30:ガスバーナ、31:燃料供給管、32:電磁弁、33:電磁比例弁

Claims (2)

  1. 循環ポンプで浴槽の浴水を風呂戻り経路で加熱手段に輸送し、加熱した前記浴水を風呂往き経路で前記浴槽に輸送する強制循環式風呂釜装置の前記風呂戻り経路に設けられた風呂戻り温度センサの異常診断方法において、
    前記強制循環式風呂釜装置の運転中、予め設定した判定時間後に前記風呂戻り温度センサで測定した前記浴水の温度の上昇が所定温度未満である場合には前記加熱手段及び前記循環ポンプの運転を中断し、予め設定した待ち時間経過後に、前記風呂往き経路に設けられた風呂往き温度センサで測定した前記浴水の温度と前記風呂戻り温度センサで測定した前記浴水の温度との温度差を求めて、前記温度差が予め設定した基準温度差を超えた場合は前記風呂戻り温度センサを異常と診断して前記強制循環式風呂釜装置の運転を終了させ、前記温度差が前記基準温度差以下の場合は前記風呂戻り温度センサを正常と判断して前記加熱手段及び前記循環ポンプの運転を再開することを特徴とする風呂戻り温度センサの異常診断方法。
  2. 循環ポンプで浴槽の浴水を風呂戻り経路で加熱手段に輸送し、加熱した前記浴水を風呂往き経路で前記浴槽に輸送する強制循環式風呂釜装置の前記風呂戻り経路に設けられた風呂戻り温度センサの異常診断方法において、
    前記強制循環式風呂釜装置の運転中、予め設定した判定時間後に前記風呂戻り温度センサで測定した前記浴水の温度の上昇が所定温度未満である場合には前記加熱手段の運転を中断し、前記循環ポンプを予め設定したポンプ駆動時間運転しながら予め設定した待ち時間経過後に、前記風呂往き経路に設けられた風呂往き温度センサで測定した前記浴水の温度と前記風呂戻り温度センサで測定した前記浴水の温度との温度差を求めて、前記温度差が予め設定した基準温度差を超えた場合は前記風呂戻り温度センサを異常と診断して前記強制循環式風呂釜装置の運転を終了させ、前記温度差が前記基準温度差以下の場合は前記風呂戻り温度センサを正常と判断して前記加熱手段及び前記循環ポンプの運転を再開することを特徴とする風呂戻り温度センサの異常診断方法。
JP2001357376A 2001-11-22 2001-11-22 風呂戻り温度センサの異常診断方法 Expired - Fee Related JP3810306B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001357376A JP3810306B2 (ja) 2001-11-22 2001-11-22 風呂戻り温度センサの異常診断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001357376A JP3810306B2 (ja) 2001-11-22 2001-11-22 風呂戻り温度センサの異常診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003161520A JP2003161520A (ja) 2003-06-06
JP3810306B2 true JP3810306B2 (ja) 2006-08-16

Family

ID=19168727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001357376A Expired - Fee Related JP3810306B2 (ja) 2001-11-22 2001-11-22 風呂戻り温度センサの異常診断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3810306B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5797043B2 (ja) * 2011-07-24 2015-10-21 リンナイ株式会社 温水暖房装置
JP6119647B2 (ja) * 2014-03-13 2017-04-26 トヨタ自動車株式会社 電動車両
JP6299482B2 (ja) * 2014-06-24 2018-03-28 株式会社ノーリツ 給湯装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003161520A (ja) 2003-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5312215B2 (ja) 熱回収システム
JP3810306B2 (ja) 風呂戻り温度センサの異常診断方法
TWI595197B (zh) 熱水裝置的加壓出水方法及其熱水裝置
JP3438594B2 (ja) 給湯装置の水漏れ検査方法、配管内加圧方法および水漏れ検査治具
JP3855858B2 (ja) 追い焚き制御方法および追い焚き装置
JP3698337B2 (ja) 風呂装置
JP7253983B2 (ja) 熱源装置
JP7321117B2 (ja) 風呂装置
JP2013096582A (ja) 風呂装置
JP3551513B2 (ja) 風呂設備の自動試運転装置
JP3748681B2 (ja) 一缶二水路風呂給湯器
JP3857993B2 (ja) 風呂給湯器における浴槽の基準水位データの設定方法
JP3580185B2 (ja) 自動風呂装置
JP2010156480A (ja) 燃焼機器
JP3266510B2 (ja) ガス給湯暖房機における凍結防止方法及び凍結防止装置
JP2017083087A (ja) 給湯機
JPH07286755A (ja) 電気温水器
JP3848869B2 (ja) 強制循環式ふろ釜装置
JP3751798B2 (ja) 浴槽の残水有無判定方法
JP2595021B2 (ja) 圧力センサーを内蔵する浴槽用追焚付き自動給湯器
JP3646403B2 (ja) 浴槽湯温検出装置
JP3784882B2 (ja) 浴槽追焚き装置
JP3822721B2 (ja) 一缶二水路風呂給湯器
JP2004108718A (ja) 貯湯式給湯器
JP3777001B2 (ja) 一缶二水路式燃焼装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3810306

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100602

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110602

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120602

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120602

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130602

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140602

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees