JP3810008B2 - 光通信モジュール、波長ロッカーモジュール、その設定値取得装置及び設定値取得方法、並びにそのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

光通信モジュール、波長ロッカーモジュール、その設定値取得装置及び設定値取得方法、並びにそのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信モジュール、波長ロッカーモジュール、その設定値取得装置及び設定値取得方法、並びにそのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関し、特にパワー可変範囲と温度可変範囲とを満足する任意の値を設定値とすることができる光通信モジュール、波長ロッカーモジュール、その設定値取得装置及び設定値取得方法、並びにそのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、光通信分野ではデータ伝送の高速化や大容量化を実現するために厳しい規格が定められている。波長ロッカーモジュール等の波長を安定化させるための光モジュールは、このような規格に適合するための光コンポーネントの1つである。
【0003】
波長ロッカーモジュールに要求される制御能力は、従来、1波長レーザダイオード(レーザダイオードを以下LDという)に対して、一定条件下で1ポイントのパワー(出力強度ともいう)であった。また近年、多波長チューニングの必要性から、そのパワーに一定の規格幅(パワーマージン)が設定された。
【0004】
以下に、従来の波長ロッカーモジュールを用いた光波長チューニングについて図面を用いて説明する。
【0005】
図1は、一般的な波長チューニングによりLDモジュール11の駆動条件を決定する際に用いられる測定系の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、この測定系は、LDモジュール11と波長電流モニタ電源101とレーザAPC(Automatic Power Control)電源モニタ装置102とレーザ温度コントロールモニタ装置103と測定制御用コンピュータ120とを含んで構成される。
【0006】
この構成において、波長電流モニタ電源101は、LDモジュール11内部に設けられた波長モニタ用のフォトディテクタからの波長モニタ信号を入力してLDモジュール11内部のLDから出力されるレーザ光の波長を測定する。測定された値は、計測機器制御用GPIB110を介して測定制御用コンピュータ120へ入力される。
【0007】
レーザAPC電源モニタ装置102は、LDモジュール11内部に設けられた出力光のパワーモニタ用のフォトディテクタからのパワーモニタ信号を入力してLDモジュール11のLDから出力されるレーザ光のパワーを測定する。測定された値は、計測機器制御用GPIB110を介して測定制御用コンピュータ120へ入力される。また、レーザAPC電源モニタ装置102は、測定制御用コンピュータ120から入力された指示に従いLDドライブ信号を出力して、LDモジュール11内部のLDから出力されるレーザ光のパワーを制御する。
【0008】
レーザ温度コントロールモニタ装置103は、LDモジュール11内部に設けられた温度センサ(サーミスタ等)からの温度モニタ信号を入力して、LDモジュール11、特にレーザチップ近傍の温度を測定する。測定された値は、計測機器制御用GPIB110を介して測定制御用コンピュータ120へ入力される。また、レーザ温度コントロールモニタ装置103は、測定制御用コンピュータから入力された指示に従い、LDモジュール11内部に設けられたペルチェ素子等へ温度コントロール信号を出力して、LDモジュール11、特に光共振器の温度を制御する。
【0009】
但し、LDモジュール11内部に設けた上記フォトディテクタで検出される波長やパワーは、LDモジュール11の温度が変化するに伴い、実際の値からはずれてゆく。そこで、図1に示す測定系には、LDモジュール11より外部へ出力されたレーザ光の波長及びパワーを測定するための光波長測定器104と光パワー測定器105とが設けられている。
【0010】
光波長測定器104は、LDモジュール11から出力されたレーザ光を入力し、その光波長を測定するフォトディテクタよりなり、光パワー測定器105は、LDモジュール11から出力されたレーザ光を入力し、そのパワーを測定するフォトディテクタを含んで構成される。これらで測定された値は、計測機器制御用GPIB110を介して測定制御用コンピュータ120へ入力される。
【0011】
次に、測定制御用コンピュータ120による処理手順について、図2及び図3を用いて説明する。
【0012】
図2を参照すると、測定制御用コンピュータ120は、まず、レーザ温度コントロールモニタ装置103に初期温度T1を設定し(ステップS11)、この温度に基づくATC(Automatic Tempelature Control)制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS12)。また、レーザAPC電源モニタ装置102にパワー可変範囲(パワーマージンに相当)の中心P_Centを設定し(ステップS13)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS14)。
【0013】
次に、測定制御用コンピュータ120は、波長電流モニタ電源101及び光波長測定器104から入力される測定値に基づいて、初期温度T1における実際の出力光の波長(以下、初期波長という)W1を測定し(ステップS15)、この初期波長W1と目標波長λ_targとの誤差波長Δλを計算する(ステップS16)。尚、目標波長λ_targの値は予め又はこのステップで測定制御用コンピュータ120にユーザから設定される。また、誤差波長Δλの計算は、以下の式1を用いて行われる。
【0014】
【数1】
Figure 0003810008
【0015】
このように誤差波長Δλを計算すると、測定制御用コンピュータ120は、この誤差波長Δλを補正するための論理上の温度可変量(以下、論理温度可変量という)T_Calを計算する(ステップS17)。この計算は、以下の式2を用いて行われる。尚、ΔtWstdは温度波長係数である。
【0016】
【数2】
Figure 0003810008
【0017】
次に、測定制御用コンピュータ120は、計算した論理温度可変量T_Calを現在設定している温度(この段階では初期温度T1)に加算し、次に設定する温度(以下、設定温度という)T_Setを計算する(ステップS18)。また、測定制御用コンピュータ120は、計算した設定温度T_Setが温度可変範囲以内であるか否かを判定する(ステップS19)。尚、温度可変範囲とは、上記パワーと同様、規格により定められた範囲である。
【0018】
ステップS19の判定の結果、温度可変範囲以内に含まれていない場合(ステップS19のNo)、測定制御用コンピュータ120は、このLDモジュール11を不良と決定し(ステップS25)、処理を終了する。この際、測定制御用コンピュータ120がLDモジュール11の識別番号と判定結果(不良)とを所定のファイルに保存するように構成するとよい。
【0019】
また、ステップS19の判定の結果、温度可変範囲以内に含まれている場合(ステップS19のYes)、測定制御用コンピュータ120は、レーザ温度コントロールモニタ装置103にステップS18で計算した設定温度T_Setを設定し(ステップS20)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS21)。
【0020】
次に、測定制御用コンピュータ120は、波長電流モニタ電源101及び光波長測定器104から入力される測定値に基づいて、設定温度T_Setにおけるチューニング後の実際の出力光の波長(以下、実測波長という)λ_actを測定し(ステップS22)、この実測波長λ_actと目標波長λ_targとの誤差波長Δλを計算する(ステップS16)。この誤差波長Δλの計算は、以下の式3を用いて行われる。
【0021】
【数3】
Figure 0003810008
【0022】
このようにチューニング後の波長誤差Δλを計算すると、測定制御用コンピュータ120は、誤差波長Δλが許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS24)。この判定の結果、測定制御用コンピュータ120は、誤差波長Δλが許容範囲内であればステップS26へ移行し、許容範囲外であればステップS17へ帰還して以降の処理を繰り返すことで誤差波長Δλが許容範囲内に納まるように制御する。尚、上記フローにおいて、ステップS15〜ステップS24を波長チューニングルーチン1と呼ぶ。
【0023】
また、ステップS26では、目標波長λ_targから誤差範囲内にチューニングされた状態時の温度やその他の特性に基づいて設定値を生成する。また、この設定値は、ステップS27においてLDモジュール11の識別番号と対応づけられて所定のファイルに保存される。
【0024】
その後、測定制御用コンピュータ120は、同一の波長ロッカーモジュール内に未チューニングの目標波長λ_targがあるか否かを判定し(ステップS28)、これがある場合(ステップS28のYes)、その目標波長λ_targを設定し(ステップS29)、その後、ステップS15へ帰還し、上記と同様の処理により、設定値を測定して、これを所定のファイルに保存する。また、未チューニングの目標波長λ_targがない場合(ステップS28のNo)、測定制御用コンピュータ120は処理を終了する。
【0025】
以上の処理を経ることで、図3(a)に示すように、目標波長λ_targを維持する関数(λ_CONST)とパワー可変範囲の中心P_Centとの交点を制御点(設定値)とする設定値が特定される。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
但し、従来技術では、図3(a)に示すように、上記の処理で特定された制御点(設定値)が温度可変範囲内に位置していれば、設定値を特定することが可能であるが、図3(b)に示すように、制御点(設定値)が温度可変範囲外に位置している場合、設定値を特定することが不可能である。即ち、制御点(設定値)が温度可変範囲外に位置するLDモジュールは、従来、不良品として使用されていなかった。
【0027】
しかしながら、図3(b)に示すように、制御点(設定値)が温度可変範囲内に位置していなくとも、目標波長λ_targを維持する関数λ_CONSTが、パワー可変範囲と温度可変範囲との重畳した範囲と交わる場合も存在する。上記従来技術では、このような場合でも、このLDモジュール11を不良品としていた。このため、LDモジュールの歩留りが低かった。
【0028】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、歩留りの低下を抑えられる光通信モジュール、波長ロッカーモジュールを提供することを目的とする。更に、本発明は、上記の光通信モジュール、波長ロッカーモジュールを実現するための設定値取得装置及び設定値取得方法、並びにそのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は、レーザ光を出力するレーザ光出力手段と、該レーザ光出力手段の温度を制御する温度制御手段と、該レーザ光出力手段から出力されるレーザ光の出力強度を制御する出力強度制御手段とを有し、前記レーザ光出力手段が温度及び出力強度に依存した波長のレーザ光を出力する光通信モジュールであって、所定波長を維持し且つ所定の温度可変範囲及び所定の出力強度可変範囲の両方を満足する最適な出力強度と、前記所定波長を維持し且つ所定の温度可変範囲及び所定の出力強度可変範囲の両方を満足する最適な温度とに基づく設定値を格納する設定値格納手段を有し、前記温度制御手段及び前記出力強度制御手段は、前記設定値格納手段に格納された前記設定値に基づいて、前記レーザ光出力手段の温度及び出力強度を制御することを特徴とする。これにより、本発明では、予め格納された設定値に基づいてレーザ光出力手段の温度及び出力強度を制御するため、光通信モジュールの歩留りの低下を抑えることができる。即ち、従来固定であった出力強度を出力強度条件であるパワー可変範囲において任意に制御できるため、従来不良品とされていたレーザモジュールも使用することが可能となり、結果として光通信モジュールの歩留りが向上される。
【0030】
また、上記の構成において、例えば、前記レーザ光出力手段が、波長可変であり、前記設定値格納手段が、波長毎に前記設定値を格納する。これにより、波長可変なレーザモジュールを含む光通信モジュールの歩留りも向上させることが可能となる。
【0031】
また、別の例として、前記レーザ光出力手段と前記温度制御手段と前記出力強度制御手段とを複数有する。これにより、多波長レーザ出力の光通信モジュールの歩留りも向上させることが可能となる。
【0032】
また、その具体的構成として、前記温度制御手段が、レーザダイオードが組み込まれるレーザモジュール内部に設けられた温度センサと、前記レーザモジュール内部に設けられた冷熱素子と、前記温度センサで検出される温度が前記設定値を満たすように前記冷熱素子を駆動する温度駆動回路と、を含み、前記出力強度制御手段が、前記レーザモジュール内部及び/又は外部に設けられたフォトディテクタと、前記レーザダイオードへ駆動電流を入力するレーザ駆動回路と、前記フォトディテクタで検出された出力強度が前記設定値を満たすように前記レーザ駆動回路を制御する出力強度制御回路と、を含む。
【0033】
また、本発明は、レーザモジュールのレーザ光を所定波長に維持させる波長ロッカーモジュールであって、前記レーザモジュールの温度を制御する温度制御手段と、前記レーザモジュールから出力されるレーザ光の出力強度を制御する出力強度制御手段と、所定波長を維持し且つ所定の温度可変範囲及び所定の出力強度可変範囲の両方を満足する最適な出力強度と、前記所定波長を維持し且つ所定の温度可変範囲及び所定の出力強度可変範囲の両方を満足する最適な温度とに基づく設定値を格納する設定値格納手段と、を有し、前記温度制御手段及び前記強度制御手段は、前記設定値格納手段に格納された前記設定値に基づいて、前記レーザモジュールの温度及び出力強度を制御することで、出力される前記レーザ光を前記所定波長に維持することを特徴とする。これにより、本発明では、予め格納された設定値に基づいてレーザ光出力手段の温度及び出力強度を制御するため、光通信モジュールの歩留りの低下を抑える波長ロッカーモジュールを提供することができる。即ち、従来固定であった出力強度を出力強度条件であるパワー可変範囲において任意に制御できるため、従来不良品とされていたレーザモジュールも使用することが可能となり、結果として光通信モジュールの歩留りが向上される。
【0034】
また、上記の構成において、例えば、前記レーザモジュールが、波長可変レーザを含み、前記設定値格納手段が、波長毎に前記設定値を格納する。これにより、波長可変なレーザモジュールを含む光通信モジュールの歩留りも向上させることが可能となる。
【0035】
また、別の例として、前記温度制御手段と前記出力強度制御手段とを複数有する。これにより、多波長レーザ出力の光通信モジュールの歩留りも向上させることが可能となる。
【0036】
また、その具体的構成として、前記温度制御手段が、レーザモジュール内部に設けられた温度センサに基づいて前記レーザモジュールの温度をモニタする温度モニタ回路と、前記レーザモジュール内部に設けられた冷熱素子を駆動する冷熱素子駆動回路と、前記温度モニタ回路でモニタされる温度が前記設定値を満たすように前記冷熱素子駆動回路を制御する温度制御回路と、を含み、前記出力強度制御手段が、前記レーザモジュール内部及び/又は外部に設けられたフォトディテクタと、前記レーザダイオードへ駆動電流を入力するレーザ駆動回路と、前記フォトディテクタで検出された出力強度が前記設定値を満たすように前記レーザ駆動回路を制御する出力強度制御回路と、を含む。
【0037】
また、本発明は、レーザモジュールから出力されるレーザ光が所定波長となり、且つ、所定の温度条件と所定の出力強度条件とを満足する設定値を生成するための設定値生成装置であって、前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な出力強度を算出する最適出力強度算出手段と、前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な温度を算出する最適温度算出手段と、前記最適出力強度算出手段で算出された前記最適な出力強度と前記最適温度算出手段で算出された前記最適な温度とに基づいて前記設定値を生成する設定値生成手段と、前記レーザモジュールに前記所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係式を特定する関係式特定手段と、前記関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する出力強度の上限値及び下限値を算出又は特定する出力強度上下限値算出/特定手段と、を有し、前記最適出力強度算出手段は、前記出力強度上下限値算出/特定手段で算出又は特定された前記出力強度の上限値と下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、前記最適温度算出手段は、前記関係式特定手段で特定された前記関係式に前記最適出力強度算出手段で算出された前記最適な出力強度を代入して前記最適な温度を算出することを特徴とする。これにより、本発明では、出力強度条件であるパワー可変範囲においてレーザ光出力手段の出力強度を任意に制御するための設定値を生成できるため、光通信モジュールの歩留りの低下を抑えることができる。
【0039】
また、別の例として、前記レーザモジュールが波長可変であり、前記設定値を複数の所定波長に関して生成する。
【0040】
また、別の例として、前記レーザモジュールは、波長可変であり、前記レーザモジュールに最短の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最短波長関係式を特定する最短波長関係式特定手段と、前記レーザモジュールに最長の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最長波長関係式を特定する最長波長関係式特定手段と、前記最短波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の上限値を算出又は特定する出力強度上限値算出/特定手段と、前記最長波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の下限値を算出又は特定する出力強度下限値算出/特定手段と、を有し、前記最適出力強度算出手段は、前記出力強度上限値算出/特定手段で特定された前記出力強度の上限値と、前記出力強度下限値算出/特定手段で特定された前記出力強度の下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、前記最適温度算出手段は、前記最短波長関係式及び/又は前記最長波長関係式に前記最適出力強度算出手段で算出された前記最適な出力強度を代入して前記最短の所定波長及び/又は前記最長の所定波長に関する前記最適な温度を算出し、前記設定値生成手段は、前記最適な出力強度と、前記最短又は最長の所定波長に関して算出された前記最適な温度とに基づいて、複数の所定波長に関して前記設定値を生成する。
【0041】
また、別の例として、前記設定値生成手段で生成された前記設定値を記憶する設定値記憶手段を有し、前記レーザモジュールが、ユニークな識別情報を有し、前記設定値記憶手段が、前記ユニークな識別情報に対応づけて前記設定値を記憶する。
【0042】
また、本発明は、レーザモジュールから出力されるレーザ光が所定波長となり、且つ、所定の温度条件と所定の出力強度条件とを満足する設定値を生成する情報処理装置における設定値生成方法であって、前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な出力強度を算出する最適出力強度算出ステップと、前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な温度を算出する最適温度算出ステップと、前記最適出力強度算出ステップで算出された前記最適な出力強度と前記最適温度算出ステップで算出された前記最適な温度とに基づいて前記設定値を生成する設定値生成ステップと、前記レーザモジュールに前記所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係式を特定する関係式特定ステップと、前記関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する出力強度の上限値及び下限値を算出又は特定する出力強度上下限値算出/特定ステップと、を有し、前記最適出力強度算出ステップは、前記出力強度上下限値算出/特定ステップで算出又は特定された前記出力強度の上限値と下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、前記最適温度算出ステップは、前記関係式特定ステップで特定された前記関係式に前記最適出力強度算出ステップで算出された前記最適な出力強度を代入して前記最適な温度を算出することを特徴とする。これにより、本発明では、出力強度条件であるパワー可変範囲においてレーザ光出力手段の出力強度を任意に制御するための設定値を生成できるため、光通信モジュールの歩留りの低下を抑えることができる。
【0044】
また、別の例として、前記レーザモジュールが波長可変であり、前記設定値を複数の所定波長に関して生成する。
【0045】
また、別の例として、前記レーザモジュールが、波長可変であり、前記レーザモジュールに最短の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最短波長関係式を特定する最短波長関係式特定ステップと、前記レーザモジュールに最長の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最長波長関係式を特定する最長波長関係式特定ステップと、前記最短波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の上限値を算出又は特定する出力強度上限値算出/特定ステップと、前記最長波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の下限値を算出又は特定する出力強度下限値算出/特定ステップと、を有し、前記最適出力強度算出ステップが、前記出力強度上限値算出/特定ステップで特定された前記出力強度の上限値と、前記出力強度下限値算出/特定ステップで特定された前記出力強度の下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、前記最適温度算出ステップが、前記最短波長関係式及び/又は前記最長波長関係式に前記最適出力強度算出ステップで算出された前記最適な出力強度を代入して前記最短の所定波長及び/又は前記最長の所定波長に関する前記最適な温度を算出し、前記設定値生成ステップが、前記最適な出力強度と、前記最短又は最長の所定波長に関して算出された前記最適な温度とに基づいて、複数の所定波長に関して前記設定値を生成する。
【0046】
また、別の例として、前記レーザモジュールにユニークな識別情報が付与されており、前記ユニークな識別情報に対応づけて前記設定値を記憶する設定値記憶ステップを有する。
【0047】
また、本発明は、レーザモジュールから出力されるレーザ光が所定波長となり、且つ、所定の温度条件と所定の出力強度条件とを満足する設定値を生成するコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な出力強度を算出する最適出力強度算出処理と、前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な温度を算出する最適温度算出処理と、前記最適出力強度算出処理で算出された前記最適な出力強度と前記最適温度算出処理で算出された前記最適な温度とに基づいて前記設定値を生成する設定値生成処理と、前記レーザモジュールに前記所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係式を特定する関係式特定処理と、前記関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する出力強度の上限値及び下限値を算出又は特定する出力強度上下限値算出/特定処理と、を前記コンピュータに実行させ、前記最適出力強度算出処理は、前記出力強度上下限値算出/特定処理で算出又は特定された前記出力強度の上限値と下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、前記最適温度算出処理は、前記関係式特定処理で特定された前記関係式に前記最適出力強度算出処理で算出された前記最適な出力強度を代入して前記最適な温度を算出することを特徴とする。これにより、本発明では、出力強度条件であるパワー可変範囲においてレーザ光出力手段の出力強度を任意に制御するための設定値を生成できるため、光通信モジュールの歩留りの低下を抑えることができる。
【0049】
また、別の例として、波長可変な前記レーザモジュールの複数の所定波長に関して前記設定値を生成する。
【0050】
また、別の例として、波長可変な前記レーザモジュールに最短の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最短波長関係式を特定する最短波長関係式特定処理と、前記レーザモジュールに最長の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最長波長関係式を特定する最長波長関係式特定処理と、前記最短波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の上限値を算出又は特定する出力強度上限値算出/特定処理と、前記最長波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の下限値を算出又は特定する出力強度下限値算出/特定処理と、を前記コンピュータに実行させ、前記最適出力強度算出処理が、前記出力強度上限値算出/特定処理で特定された前記出力強度の上限値と、前記出力強度下限値算出/特定処理で特定された前記出力強度の下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、前記最適温度算出処理が、前記最短波長関係式及び/又は前記最長波長関係式に前記最適出力強度算出処理で算出された前記最適な出力強度を代入して前記最短の所定波長及び/又は前記最長の所定波長に関する前記最適な温度を算出し、前記設定値生成処理が、前記最適な出力強度と、前記最短又は最長の所定波長に関して算出された前記最適な温度とに基づいて、複数の所定波長に関して前記設定値を生成する。
【0051】
また、別の例として、前記レーザモジュールに付与されているユニークな識別情報に対応づけて前記設定値を記憶する設定値記憶処理を前記コンピュータに実行させる。
【0052】
また、本発明は、上記のプログラムを記録媒体に記録して提供する。
【0053】
【発明の実施の形態】
〔原理〕
本発明を好適に実施した形態について説明するにあたり、本発明の原理について先に述べる。
【0054】
本発明は、パワー可変範囲と温度可変範囲とを満足する任意の値を設定値とすることで、レーザモジュールを含む光通信モジュールの歩留りの低下を回避するためのものである。
【0055】
これを実現するために、本発明は、レーザモジュールの温度依存性及び出力強度依存性に応じた設定値に基づいて、レーザモジュールの温度及び出力強度を制御するように構成される。
【0056】
これにより、本発明では、図4(a)に示すように、レーザモジュールの制御範囲が1点でなく線分(設定範囲)となる。このため、図4(b)に示すように、P_Centとλ_CONSTとが温度可変範囲内で交わらなくとも設定値を生成することが可能となる。
【0057】
また、本発明は、所定波長を維持し且つ所定の温度条件及び所定の出力強度条件を満足する範囲の中心でレーザモジュールが制御されるように設定値を決定するため、レーザモジュール及びこれを含む光通信モジュールの動作の信頼性を最大限に高めることが可能となる。
【0058】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0059】
〔第1の実施形態〕
図5は本発明の第1の実施形態において、光波長チューニングによりLDモジュール11(これはレーザモジュールであり、レーザ光出力手段に相当する)を駆動させる際の設定値を生成する際に用いられる測定系の構成を示すブロック図である。
【0060】
図1を参照すると、この測定系は、LDモジュール11と波長電流モニタ電源101とレーザAPC電源モニタ装置102とレーザ温度コントロールモニタ装置103と測定制御用コンピュータ5とを含んで構成される。
【0061】
この構成において、波長電流モニタ電源101は、LDモジュール11内部に設けられた波長モニタ用のフォトディテクタからの波長モニタ信号を入力して出力されたレーザ光の波長の相対値を測定する。尚、波長モニタ信号は波長強度信号である。測定された値は、計測機器制御用GPIB110を介して測定制御用コンピュータ5へ入力される。尚、この測定制御用コンピュータ5は、設定値を生成するための情報処理装置として機能する。
【0062】
レーザAPC電源モニタ装置102は、LDモジュール11内部に設けられたパワーモニタ用のフォトディテクタからのパワーモニタ信号を入力して出力されたレーザ光のパワーの相対値を測定する。測定された値は、計測機器制御用GPIB110を介して測定制御用コンピュータ5へ入力される。また、レーザAPC電源モニタ装置102は、測定制御用コンピュータ5から入力された指示に従いLDドライブ信号を出力して、LDモジュール11から出力されるレーザ光のパワーを制御する。
【0063】
レーザ温度コントロールモニタ装置103は、LDモジュール11内部に設けられた温度センサ(サーミスタ等)からの温度モニタ信号を入力して、LDモジュール11、特にレーザチップ近傍の温度を測定する。測定された値は、計測機器制御用GPIB110を介して測定制御用コンピュータ5へ入力される。また、レーザ温度コントロールモニタ装置103は、測定制御用コンピュータから入力された指示に従い、LDモジュール11内部に設けられた冷熱素子(ペルチェ素子等)へ温度コントロール信号を出力して、LDモジュール11、特にレーザチップ近傍の温度を制御する。
【0064】
但し、LDモジュール11内部設けた上記フォトディテクタで検出される波長やパワーは、LDモジュール11の温度が変化するに伴い、実際の値からはずれてゆく。そこで、図5に示す測定系には、LDモジュール11より外部へ出力されたレーザ光の波長及びパワーを測定するための光波長測定器104と光パワー測定器105とが設けられている。
【0065】
光波長測定器104は、LDモジュール11から出力されたレーザ光を入力して、その光波長を測定する。これは例えば入力されたレーザ光と基準光との合波による干渉縞の数に基づいて測定する。光パワー測定器105は、LDモジュール11から出力されたレーザ光を入力して、そのパワーを測定するフォトディテクタを有する。これらで測定された値は、計測機器制御用GPIB110を介して測定制御用コンピュータ5へ入力される。
【0066】
次に、本実施形態の測定制御用コンピュータ5による設定値を生成する際の処理手順について、図2及び図6〜図9のフローチャート並びに図10を用いて詳細に説明する。
【0067】
この処理手順において測定制御用コンピュータ5は、まず、レーザ温度コントローラモニタ装置103に温度可変範囲の下限T_Lowを設定し(ステップS101)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS102)。また、レーザAPC電源モニタ装置102にパワー可変範囲(パワーマージンともいう)の下限P_Lowを設定し(ステップS103)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS104)。その後、測定制御用コンピュータ5は、波長電流モニタ電源101及び光波長測定器104から入力される測定値に基づいて、実際の出力光の波長λ1を測定する(ステップS105)。このように、温度可変範囲の下限T_Lowとパワー可変範囲の下限P_Lowとをそれぞれ設定し、その際の波長を測定することで、図10(a)におけるA点での波長λ1を測定できる。即ち、最も波長が短くなる条件下での波長を測定することができる。尚、ステップS101〜ステップS105までの行程をA点波長λ1測定ルーチンと呼ぶ。
【0068】
次に、測定制御用コンピュータ5は、レーザ温度コントロールモニタ装置103に温度可変範囲の上限T_Highを設定し(ステップS106)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS107)。また、レーザAPC電源モニタ装置102にパワー可変範囲の下限P_Lowを設定し(ステップS108)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS109)。その後、測定制御用コンピュータ5は、波長電流モニタ電源101及び光波長測定器104から入力される測定値に基づいて、実際の出力光の波長λ2を測定する(ステップS110)。このように、温度可変範囲の上限T_Highとパワー可変範囲の下限P_Lowとをそれぞれ設定し、その際の波長を測定することで、図10(a)におけるB点での波長λ2を測定できる。尚、ステップS106〜ステップS110までの行程をB点波長λ2測定ルーチンと呼ぶ。但し、設定するパワーは実質変化しないため、ステップS108及びS109を省略してもよい。
【0069】
次に、測定制御用コンピュータ5は、レーザ温度コントローラモニタ装置103に温度可変範囲の下限T_Lowを設定し(ステップS111)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS112)。また、レーザAPC電源モニタ装置102にパワー可変範囲の上限P_Highを設定し(ステップS113)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS114)。その後、測定制御用コンピュータ5は、波長電流モニタ電源101及び光波長測定器104から入力される測定値に基づいて、実際の出力光の波長λ3を測定する(ステップS115)。このように、温度可変範囲の下限T_Lowとパワー可変範囲の上限P_Highとをそれぞれ設定し、その際の波長を測定することで、図10(a)におけるC点での波長λ3を測定できる。尚、ステップS111〜ステップS115までの行程をC点波長λ3測定ルーチンと呼ぶ。
【0070】
更に、測定制御用コンピュータ5は、レーザ温度コントローラモニタ装置103に温度可変範囲の上限T_Highを設定し(ステップS116)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS117)。また、レーザAPC電源モニタ装置102にパワー可変範囲の上限P_Highを設定し(ステップS118)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS119)。その後、測定制御用コンピュータ5は、波長電流モニタ電源101及び光波長測定器104から入力される測定値に基づいて、実際の出力光の波長λ4を測定する(ステップS120)。このように、温度可変範囲の上限T_Highとパワー可変範囲の上限P_Highとをそれぞれ設定し、その際の波長を測定することで、図10(a)におけるD点での波長λ4を測定できる。即ち、最も波長が長くなる条件下での波長を測定することができる。尚、ステップS116〜ステップS120までの行程をD点波長λ4測定ルーチンと呼ぶ。但し、設定するパワーは実質変化しないため、ステップS118及びS119を省略してもよい。
【0071】
このように、図10(a)におけるA点,B点,C点,D点での波長を測定すると、測定制御用コンピュータ5は、次に、目標波長λ_targが波長λ1以上で且つ波長λ4以下の範囲に納まるか否かを判定する(ステップS121)。これにより、この行程では、本実施形態によりLDモジュール11の設定値を得られるか否かが判定される。この判定の結果、λ_targがλ1以上λ4以下の範囲に納まらない場合(ステップS121のNo)、測定制御用コンピュータ5は、このLDモジュール11を不良と決定し(ステップS122)、処理を終了する。
【0072】
また、ステップS121の判定の結果、λ_targがλ1以上λ4以下の範囲に納まる場合(ステップS121のYes)、測定制御用コンピュータ5は、まず、λ_targがλ3以上で且つλ2以下に納まるか否かを判定する(ステップS123)。これにより、この行程では、λ_targを維持するための関数λ_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(b)のように交わるか否かが判定される。
【0073】
この判定の結果、λ3以上λ2以下の範囲に納まる場合(ステップS123のYes)、測定制御用コンピュータ5は、レーザAPC電源モニタ装置102にパワーの上限P_Highを設定し(ステップS124)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS125)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targとなるように制御し(ステップS126)、λ_actがλ_targに達した際の温度をTeとして取得する(ステップS127)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図10(b)におけるE点のパワー(P_High)と温度(Te)とを取得する。
【0074】
次に、測定制御用コンピュータ5は、パワーをP_Lowに設定し(ステップS128)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS129)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targとなるように制御し(ステップS130)、λ_actがλ_targに達した際の温度をTfとして取得する(ステップS131)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図10(b)におけるF点のパワー(P_Low)と温度(Tf)とを取得する。
【0075】
これにより、図10(b)に示す、λ_targを維持するための関数λ_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点E,Fが特定される。
【0076】
また、ステップS123の判定の結果、λ_targがλ3以上λ2以下の範囲に納まらない場合(ステップS123のNo)、測定制御用コンピュータ5は、次に、λ_targがλ3以上で且つλ2以上であるか否かを判定する(ステップS132)。これにより、この行程では、λ_targを維持するための関数λ_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(c)のように交わるか否かが判定される。
【0077】
この判定の結果、λ3以上で且つλ2以上である場合(ステップS132のYes)、測定制御用コンピュータ5は、レーザAPC電源モニタ装置102にパワーの上限P_Highを設定し(ステップS133)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS134)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targとなるように制御し(ステップS135)、λ_actがλ_targに達した際の温度をTeとして取得する(ステップS136)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図10(c)におけるE点のパワー(P_High)と温度(Te)とを取得する。
【0078】
次に、測定制御用コンピュータ5は、温度をT_Highに設定し(ステップS137)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS138)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュール11の駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targとなるように制御し(ステップS139)、λ_actがλ_targに達した際のパワーをPfとして取得する(ステップS140)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図10(c)におけるF点のパワー(Pf)と温度(T_High)とを取得する。
【0079】
これにより、図10(c)に示す、λ_targを維持するための関数λ_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点E,Fが特定される。
【0080】
また、ステップS132の判定の結果、λ_targがλ3以上で且つλ2以上でない場合(ステップS132のNo)、測定制御用コンピュータ5は、次に、λ_targがλ2以上で且つλ3以下の範囲に納まるか否かを判定する(ステップS141)。これにより、この行程では、λ_targを維持するための関数λ_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(d)のように交わるか否かが判定される。
【0081】
この判定の結果、λ2以上λ3以下の範囲に納まる場合(ステップS141のYes)、測定制御用コンピュータ5は、レーザ温度コントロールモニタ装置103に温度の下限T_Lowを設定し(ステップS142)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS143)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュール11の駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targとなるように制御し(ステップS144)、λ_actがλ_targに達した際のパワーをPeとして取得する(ステップS145)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図10(d)におけるE点のパワー(Pe)と温度(T_Low)とを取得する。
【0082】
次に、測定制御用コンピュータ5は、温度をT_Highに設定し(ステップS146)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS147)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュール11の駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targとなるように制御し(ステップS148)、λ_actがλ_targに達した際のパワーをPfとして取得する(ステップS149)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図10(d)におけるF点のパワー(Pf)と温度(T_High)とを取得する。
【0083】
これにより、図10(d)に示す、λ_targを維持するための関数λ_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点E,Fが特定される。
【0084】
また、ステップS141の判定の結果、λ_targがλ2以上で且つλ3以下の範囲に納まらない場合(ステップS141のNo)、λ_targは残りの条件であるλ3以下で且つλ2以下であるに当てはまるため、測定制御用コンピュータ5は以下の処理を実行する。即ち、以下の行程では、λ_targを維持するための関数λ_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(e)のように交わるものとして実行される。
【0085】
この処理において測定制御用コンピュータ5は、レーザ温度コントロールモニタ装置103に温度の下限T_Lowを設定し(ステップS150)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS151)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュールの駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targとなるように制御し(ステップS152)、λ_actがλ_targに達した際のパワーをPeとして取得する(ステップS153)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図10(e)におけるE点のパワー(Pe)と温度(T_Low)とを取得する。
【0086】
次に、測定制御用コンピュータ5は、パワーをP_Lowに設定し(ステップS154)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS155)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targとなるように制御し(ステップS156)、λ_actがλ_targに達した際の温度をTfとして取得する(ステップS157)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図10(e)におけるF点のパワー(P_Low)と温度(Tf)とを取得する。
【0087】
これにより、図10(e)に示す、λ_targを維持するための関数λ_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点E,Fが特定される。
【0088】
尚、図10におけるE点のパワーは、本実施形態においてLDモジュール11を制御するための設定値として取り得るパワーの上限値を示し、E点の温度は同じく設定値として取り得る温度の下限値を示す。また、F点のパワーは、本実施形態においてLDモジュール11を制御するための設定値として取り得るパワーの下限値を示し、F点の温度は同じく設定値として取り得る温度の上限値を示す。
【0089】
以上のような処理により、2点E,Fを特定すると、次に、測定制御用コンピュータ5は、2点E,Fを通過する直線の方程式f(x)を求める(ステップS158)。尚、この直線は上記の関係式λ_CONSTであり、ステップS158は、この関係式を特定する手段を実現するものである。
【0090】
また、測定制御用コンピュータ5は、特定した関係式f(x)と温度可変範囲及びパワー可変範囲とに基づいて最適なパワー(パワー最適点P_suit)を求める(ステップS159)。より詳細には、関係式f(x)と温度可変範囲及びパワー可変範囲とを満足するパワーの上限値及び下限値を算出し、この上限値及び下限値の中間点をパワー最適点P_suitとして算出する。即ち、ステップS159は、パワーの上限値と下限値とを算出する手段と、これから最適なパワーを算出する手段とを実現するものである。
【0091】
次に、測定制御用コンピュータ5は、求めたP_suitを関数f(x)に代入することで、対応する温度を求める(ステップS160)。この温度は、目標波長λ_targへ波長をチューニングする際に最適となる温度の目安となり、且つ、2点E,Fの温度の値の中間点に相当する。即ち、ステップS160は、最適な温度を算出する手段を実現するものである。以下、この値を最適温度T_tempという。
【0092】
このようにP_suitとT_tempとを求めると、測定制御用コンピュータ5は、温度をT_tempに設定し(ステップS161)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS162)。また、パワーをP_suitに設定し(ステップS163)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS164)。
【0093】
その後、測定制御用コンピュータ5は、波長チューニングルーチン(図2参照)を実行し(ステップS165)、実測波長λ_actを目標波長λ_targにチューニングする。但し、図2のステップS15における初期波長W1は、初期温度T1とパワー可変範囲の中心P_Centとに基づく波長ではなく、上記行程で求めたパワー最適点P_suitと最適温度T_tempとに基づく波長である。
【0094】
このように、LDモジュール11の光出力を目標波長λ_targから誤差範囲内にチューニングすると、測定制御用コンピュータ5は、この状態時のレーザ光の実際のパワー及び温度(これらが設定値である)やその他の特性を測定する(ステップS166)。また、測定制御用コンピュータ5は、測定したデータに基づいて設定値を生成し、これをLDモジュール11の識別番号と対応づけて所定のファイルに保存する(ステップS167)。即ち、波長チューニングルーチンからデータ測定、保存までの流れにより設定値を生成する手段とこれを保存する手段とが実現される。
【0095】
その後、測定制御用コンピュータ5は、同一の波長ロッカーモジュール内に未チューニングの目標波長λ_targがあるか否かを判定し(ステップS168)、これがある場合(ステップS168のYes)、測定対象を次のLDモジュール11に変更し(ステップS169)、その後、ステップS101に帰還して上記と同様の処理により、設定値を生成し、これを所定のファイルに保存する。また、未チューニングの目標波長λ_targがない場合(ステップS168のNo)、測定制御用コンピュータ5は処理を終了する。
【0096】
このように、本実施形態によれば、パワー可変範囲と温度可変範囲とを満足する任意の値を設定値とすることで、LDモジュールを含む光通信モジュールの歩留りの低下が回避される。更に、所定波長を維持し且つ所定の温度条件及び所定の出力強度条件を満足する範囲の中心で制御されるように設定値を決定するため、LDモジュール及びこれを含む光通信モジュールの動作の信頼性が最大限に高められる。
【0097】
また、以上のような測定制御用コンピュータ5の処理は、プログラムにより実現することが可能である。但し、この際に使用する測定制御用コンピュータ5には一般的なパーソナルコンピュータ等を適用してよい。また、このプログラムをCD(Compact Disc)−ROMや書込/書換可能なCDやDVD(Digital Versatile Disc)−ROMや書込/書換可能なDVDやその他の記録媒体に記録して提供することも可能である。
【0098】
また、以上により設定値が保存されたLDモジュール11は、例えば図11に示すように、多波長レーザ出力の光通信モジュールに組み込まれる(図中11.1〜11.n)。また、この光通信モジュールにはLDモジュール11.1〜11.nを駆動するためのLDドライバ10.1〜10.nが組み込まれている。このLDドライバ10.1〜10.nは、内部又は外部に設けられたWDM(Wavelength Division Multiplexing)通信処理メインプロセッサ15及びWDM波長ロック条件メモリ(ROM)16と信号バスライン17を介して通信可能に接続される。この構成において、LDドライバ11.1〜11.nとWDM通信処理メインプロセッサ15とWDM波長ロック条件メモリ16と信号バスライン17とは、波長ロッカモジュールとして機能するものである。
【0099】
この構成を更に詳細に説明する。WDM通信処理メインプロセッサ15は、設定値である設定値を格納する設定値格納手段であるWDM波長ロック条件メモリ15に格納された設定値を読み出し、これに基づいてLDドライバ10.1〜10.nを制御する。尚、以下の説明では、任意のLDドライバの符号を10とし、任意のLDモジュールの符号を11とする。
【0100】
LDドライバ11は、APC制御系10aとATC/AFC(Automatic Frequency Control)制御系10bとを含んで構成される。APC制御系10aは、LDモジュール11の出力強度(パワー)を制御する出力強度制御手段であり、APC制御回路10a1とパワーモニタ回路10a2とレーザドライブ回路10a3とを含んで構成される。パワーモニタ回路10a2はLDモジュール11から入力されたパワーモニタ信号に基づいてレーザ光のパワーをモニタする。APC制御回路10a1はWDM通信処理プロセッサ15から入力された設定値におけるパワーとパワーモニタ回路10a2から入力された測定値とに基づいてレーザドライブ回路10a3を制御する(出力強度制御回路ともいう)。レーザドライブ回路10a3はAPC制御回路10a1による制御に従ってLDモジュール11を駆動するためのLDドライブ信号をLDモジュール11へ入力する。
【0101】
また、ATC/AFC制御系10bは、LDモジュール11の温度を制御する温度制御手段であり、ATC/AFC制御回路10b1と温度センサモニタ回路10b2と波長ロック信号モニタ回路10b3と温度コントローラドライブ回路10b4とを含んで構成される。また、ATC/AFC制御系10bは、LDモジュール11からのレーザ光の波長を温度により制御する機能も有している。温度センサモニタ回路10b2はLDモジュール11から入力された温度モニタ信号に基づいてLDモジュール11の温度をモニタする。尚、ATC/AFC制御系10bは、温度モニタ回路ともいう。
【0102】
波長ロック信号モニタ回路10b3はLDモジュール11から入力された波長モニタ信号基づいてLDモジュール11から出力されているレーザ光の波長をモニタする。
【0103】
温度コントローラドライブ回路10b4はATC/AFC制御回路10b1からの制御に基づいてLDモジュール11内の冷熱素子を駆動してLDモジュール11の温度をコントロールする。尚、温度コントローラドライブ回路10b4は冷熱素子駆動回路ともいう。
【0104】
ATC/AFC制御回路10b1はWDM通信処理プロセッサ15から入力された設定値における温度及び/又は温度モニタ回路10b2から入力された測定値及び/又は波長ロック信号モニタ回路10b3から入力された波長に基づいて温度コントローラドライブ回路10a4を制御することで、LDモジュール11の出力光を目標波長にする。尚、ATC/AFC制御回路10b1は温度制御回路ともいう。
【0105】
また、LDモジュール11.1〜11.nから出力されたレーザ光はLN変調器12.1〜12.nにおいて所定の変調が施され、N対1のマルチプレクサ(MUX)13において多重化された後に、伝送媒体である光ファイバ14へ出力される。
【0106】
以上のように、上述の処理手順において生成された設定値を内部又は外部に設けたメモリに格納し、これに基づいてLDモジュールを駆動することで、本実施形態による光通信モジュールは、パワー可変範囲と温度可変範囲とを満足する任意の設定値に基づいて動作することが可能となる。即ち、LDモジュール光通信モジュールを所定波長を維持し且つ所定の温度条件及び所定の出力強度条件を満足する範囲の中心で制御することが可能となる。従って、LDモジュール及びこれを含む光通信モジュールの動作の信頼性が最大限に高められる。
【0107】
〔第2の実施形態〕
また、上記した第1の実施形態では、目標波長をセットし直すたびに、不良か否かを判定するように構成していた。しかしながら、従来、1つのLDモジュールで波長を変えてレーザ光を出力させる場合、各波長でのパワーを上述と同様に1点(中心パワーP_Cent)に設定していたため、図12(a)に示すように、ある波長に対する設定温度が温度可変範囲からはずれてしまう場合が存在する(図12(a)波長λ14参照)。従来では、このようなLDモジュールも不良としているため、本実施形態では前もってこれを判定できるように構成する。
【0108】
尚、本実施形態でも、LDモジュールの歩留りを向上させることを目的としているため、LDモジュールの温度依存性及び出力強度依存性に応じた設定値に基づいてLDモジュールの温度及び出力強度を制御するという本発明の基本格子に基づくことにより、図12(b)のように、それぞれの波長に応じて温度とパワーとを組み合わせ、これに基づいて制御できるように構成する。
【0109】
即ち、本実施形態では、1つのLDモジュールにおける複数の目標波長に関して、図13に示すように、最適なパワーと温度と(図中最適点K11〜K14)を特定する。このように本実施形態では、パワー可変範囲と温度可変範囲とを満足する任意の設定値を生成するため、波長可変なLDモジュールを含む光通信モジュールの歩留りの低下を回避することができる。
【0110】
尚、本実施形態によるLDモジュール11の設定値を生成する際に用いる測定系の構成は、第1の実施形態において図5を用いて説明したものと同様のものでよい。
【0111】
以下に本実施形態における測定制御用コンピュータ5の設定値生成時の動作について、以下に図面を用いて詳細に説明する。
【0112】
本動作における測定制御用コンピュータ5の基本動作は、第1の実施形態において図6〜図9(一部図2を含む)を用いて説明したものど同様である。但し、図7におけるステップS121は、図14に示すステップS121−1に置き換えられる。
【0113】
即ち、図6に示す一連の処理によりA点〜D点におけるそれぞれの波長λ1〜λ4を求めた後、測定制御用コンピュータ5は、LDモジュール11の複数の目標波長λ_targ(例えλ11〜λ14:図12参照)の全てがλ1以上で且つλ4以下の範囲に納まるか否かを判定する(ステップS121−1)。これにより、この行程では、本実施形態によりLDモジュール11の全ての波長に関して設定値を得られる否かが判定される。この判定の結果、全てのλ_targがλ1以上λ4以下の範囲に納まらない場合(ステップS121−1のNo)、測定制御用コンピュータ5は、第1の実施形態と同様に、ステップS122に移行してこのLDモジュール11を不良と決定し、処理を終了する。
【0114】
また、ステップS121−1の判定の結果、全てのλ_targがλ1以上λ4以下の範囲に納まる場合(ステップS121−1のYes)、測定制御用コンピュータ5は、複数の目標波長λ_targのうち何れかを選択し(ステップS121−2)、次に図7のステップS123に移行して、選択したλ_targに関して以降の動作を実行する。その後、測定制御用コンピュータ5は、第1の実施形態と同様の処理を実行する。
【0115】
以上のように動作することで、1つのLDモジュール11に異なる波長のレーザ光を出力させるための設定値を生成し、これを保存することが可能となる。また、このように生成された設定値は、第1の実施形態と同様に、例えば図11に示すWDM波長ロック条件メモリ16に格納される。但し、この際のLDモジュール11.1〜11.nは波長可変なLDモジュール11として機能する。また、他の構成は上記した第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0116】
〔第3の実施形態〕
また、第1及び第2の実施形態とは別に、波長可変レーザの設定値を生成する好適な一実施形態について、以下に第3の実施形態として図面を用いて詳細に説明する。
【0117】
第2の実施形態では、1つのLDモジュール11に関し、複数の波長に対する設定値のパワーがそれぞれ任意の値となっていたが、本実施形態では、これを1つにまとめる。即ち、図16に示すように、本実施形態では、各波長(λ_targ_min〜λ_targ_max)に関する設定値のパワーが、パワー可変範囲の任意の1点(P_suit_Cent)となる。また、LDモジュールの出力波長の切替は、温度を切り替えることで行われる。
【0118】
尚、本実施形態では、パワーに関する任意の1点を決定するにあたり、本実施形態では図17に示すように、最短の目標波長(以下、最短目標波長という)λ_targ_minに関するパワーの可変範囲と、最長の目標波長(以下、最長目標波長という)λ_targ_maxに関するパワーの可変範囲との重なる範囲(図17中、使用範囲2に相当)を特定し、この範囲の中間点をパワー最適点(P_suit_Cent)とする。尚、この使用範囲2は、温度可変範囲及びパワー可変範囲の重畳する範囲内におけるλ_targ_min_CONSTのパワーの上限値と、温度可変範囲及びパワー可変範囲の重畳する範囲内におけるλ_targ_max_CONSTのパワーの下限値と、から決定される領域である。尚、λ_targ_min_CONSTは最短目標波長を維持するための温度とパワーとの関係を示す関係式(最短波長関係式)であり、λ_targ_max_CONSTは最長目標波長を維持するための温度とパワーとの関係を示す関係式(最長目標波長関係式)である。
【0119】
このように複数の波長に関して共通なパワー最適点P_suit_Centを設定することで、本実施形態では少ないデータでより簡略化してLDモジュール11を制御することが可能となる。また、このパワー最適点P_suit_Centをパワー可変範囲における任意の値に設定することが可能であるため、上記各実施形態と同様に、LDモジュールを含む光通信モジュールの歩留りの低下を防止することが可能となる。
【0120】
尚、本実施形態によるLDモジュール11の設定値を生成する際に用いる測定系の構成は、第1の実施形態において図5を用いて説明したものと同様のものでよい。但し、本実施形態ではLDモジュール11が単一波長のレーザ光出力手段でなく、波長可変なレーザ光出力手段であるとする。
【0121】
また、本実施形態における測定制御用コンピュータ5の設定値生成時の処理手順について、以下に図18〜図24を用いて詳細に説明する。
【0122】
この処理手順において測定制御用コンピュータ5は、第1の実施形態と同様に、ステップS201〜S205のA点波長λ1測定ルーチン及びステップS206〜S210のB点波長λ2測定ルーチン及びステップS211〜S215のC点波長λ3測定ルーチン及びステップS216〜S220のD点波長λ4測定ルーチンを順序実行して、各点(A〜D:図10(a)参照)の波長(λ1〜λ4)を測定する。
【0123】
このように、A点,B点,C点,D点での波長を測定すると、測定制御用コンピュータ5は、次に、LDモジュール11に設定すべき全ての目標波長λ_targ(λ_targ_min〜λ_targ_max)が波長λ1以上で且つ波長λ4以下の範囲に納まるか否かを判定する(ステップS221)。これにより、この行程では、本実施形態によりLDモジュール11の全ての目標波長に関して設定値を得られる否かが判定される。この判定の結果、何れかの目標波長がλ1以上λ4以下の範囲に納まらない場合(ステップS221のNo)、測定制御用コンピュータ5は、このLDモジュール11を不良と決定し(ステップS222)、処理を終了する。
【0124】
また、ステップS221の判定の結果、全てのλ_targがλ1以上λ4以下の範囲に納まる場合(ステップS221のYes)、測定制御用コンピュータ5は、図17に示す2点G,Hのパワー及び温度を特定する。
【0125】
この動作にあたり、測定制御用コンピュータ5は、まず、最短目標波長λ_targ_minを選択し(ステップS223)、これがλ3以上で且つλ2以下に納まるか否かを判定する(ステップS224)。これにより、この行程では、λ_targ_minを維持するための関数λ_targ_min_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(b)に示すλ_CONSTと同様に交わるか否かが判定される。
【0126】
この判定の結果、λ3以上λ2以下の範囲に納まる場合(ステップS224のYes)、測定制御用コンピュータ5は、レーザAPC電源モニタ装置102にパワーの上限P_Highを設定し(ステップS225)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS226)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_minとなるように制御し(ステップS227)、λ_actがλ_targ_minに達した際の温度をTgとして取得する(ステップS228)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、最短目標波長λ_targ_minに関する図17におけるG点のパワー(P_High)と温度(Tg)とを取得する。
【0127】
次に、測定制御用コンピュータ5は、パワーをP_Lowに設定し(ステップS229)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS230)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_minとなるように制御し(ステップS231)、λ_actがλ_targ_minに達した際の温度をThとして取得する(ステップS232)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、最短目標波長λ_targ_minに関する図17におけるH点のパワー(P_Low)と温度(Th)とを取得する。
【0128】
これにより、図17に示す、λ_targ_minを維持するための関数λ_targ_min_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点G,Hが特定される。
【0129】
また、ステップS224の判定の結果、λ_targ_minがλ3以上λ2以下の範囲に納まらない場合(ステップS224のNo)、測定制御用コンピュータ5は、次に、λ_targ_minがλ3以上で且つλ2以上であるか否かを判定する(ステップS233)。これにより、この行程では、λ_targ_minを維持するための関数λ_targ_min_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(c)に示すλ_CONSTと同様に交わるか否かが判定される。
【0130】
この判定の結果、λ3以上で且つλ2以上である場合(ステップS233のYes)、測定制御用コンピュータ5は、レーザAPC電源モニタ装置102にパワーの上限P_Highを設定し(ステップS234)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS235)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_minとなるように制御し(ステップS236)、λ_actがλ_targ_minに達した際の温度をTgとして取得する(ステップS237)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるG点のパワー(P_High)と温度(Tg)とを取得する。
【0131】
次に、測定制御用コンピュータ5は、温度をT_Highに設定し(ステップS238)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS239)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュール11の駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_minとなるように制御し(ステップS240)、λ_actがλ_targ_minに達した際のパワーをPhとして取得する(ステップS241)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるH点のパワー(Ph)と温度(T_High)とを取得する。
【0132】
これにより、図17に示す、λ_targ_minを維持するための関数λ_targ_min_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点G,Hが特定される。
【0133】
また、ステップS233の判定の結果、λ_targ_minがλ3以上で且つλ2以上でない場合(ステップS233のNo)、測定制御用コンピュータ5は、次に、λ_targ_minがλ2以上で且つλ3以下の範囲に納まるか否かを判定する(ステップS242)。これにより、この行程では、λ_targ_minを維持するための関数λ_targ_min_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(d)に示すλ_CONSTと同様に交わるか否かが判定される。
【0134】
この判定の結果、λ2以上λ3以下の範囲に納まる場合(ステップS242のYes)、測定制御用コンピュータ5は、レーザ温度コントロールモニタ装置103に温度の下限T_Lowを設定し(ステップS243)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS244)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュール11の駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_minとなるように制御し(ステップS245)、λ_actがλ_targ_minに達した際のパワーをPgとして取得する(ステップS246)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるG点のパワー(Pg)と温度(T_Low)とを取得する。
【0135】
次に、測定制御用コンピュータ5は、温度をT_Highに設定し(ステップS247)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS248)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュール11の駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_minとなるように制御し(ステップS249)、λ_actがλ_targ_minに達した際のパワーをPhとして取得する(ステップS250)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるH点のパワー(Ph)と温度(T_High)とを取得する。
【0136】
これにより、図17に示す、λ_targ_minを維持するための関数λ_targ_min_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点G,Hが特定される。
【0137】
また、ステップS242の判定の結果、λ_targ_minがλ2以上で且つλ3以下の範囲に納まらない場合(ステップS242のNo)、λ_targ_minは残りの条件であるλ3以下で且つλ2以下であるに当てはまるため、測定制御用コンピュータ5は以下の処理を実行する。即ち、以下の行程では、λ_targ_minを維持するための関数λ_targ_min_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(e)に示すλ_CONSTと同様に交わるものとして実行される。
【0138】
この処理において測定制御用コンピュータ5は、レーザ温度コントロールモニタ装置103に温度の下限T_Lowを設定し(ステップS251)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS252)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュールの駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_minとなるように制御し(ステップS253)、λ_actがλ_targ_minに達した際のパワーをPgとして取得する(ステップS254)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるG点のパワー(Pg)と温度(T_Low)とを取得する。
【0139】
次に、測定制御用コンピュータ5は、パワーをP_Lowに設定し(ステップS255)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS256)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_minとなるように制御し(ステップS257)、λ_actがλ_targ_minに達した際の温度をThとして取得する(ステップS258)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるH点のパワー(P_Low)と温度(Th)とを取得する。
【0140】
これにより、図17に示す、λ_targ_minを維持するための関数λ_targ_min_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点G,Hが特定される。
【0141】
このように、図17に示す2点G,Hのパワー及び温度を特定すると、次に測定制御用コンピュータ5は、図17に示す2点I,Jのパワー及び温度を特定する。
【0142】
この動作にあたり、測定制御用コンピュータ5は、まず、最長目標波長λ_targ_maxを選択し(ステップS259)、これがλ3以上で且つλ2以下に納まるか否かを判定する(ステップS260)。これにより、この行程では、λ_targ_maxを維持するための関数λ_targ_max_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(b)に示すλ_CONSTと同様に交わるか否かが判定される。
【0143】
この判定の結果、λ3以上λ2以下の範囲に納まる場合(ステップS260のYes)、測定制御用コンピュータ5は、レーザAPC電源モニタ装置102にパワーの上限P_Highを設定し(ステップS261)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS262)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_maxとなるように制御し(ステップS263)、λ_actがλ_targ_maxに達した際の温度をTiとして取得する(ステップS264)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、最長目標波長λ_targ_maxに関する図17におけるI点のパワー(P_High)と温度(Ti)とを取得する。
【0144】
次に、測定制御用コンピュータ5は、パワーをP_Lowに設定し(ステップS265)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS266)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_maxとなるように制御し(ステップS267)、λ_actがλ_targ_maxに達した際の温度をTjとして取得する(ステップS268)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、最長目標波長λ_targ_maxに関する図17におけるJ点のパワー(P_Low)と温度(Tj)とを取得する。
【0145】
これにより、図17に示す、λ_targ_maxを維持するための関数λ_targ_max_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点I,Jが特定される。
【0146】
また、ステップS260の判定の結果、λ_targ_maxがλ3以上λ2以下の範囲に納まらない場合(ステップS260のNo)、測定制御用コンピュータ5は、次に、λ_targ_maxがλ3以上で且つλ2以上であるか否かを判定する(ステップS269)。これにより、この行程では、λ_targ_maxを維持するための関数λ_targ_max_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(c)に示すλ_CONSTと同様に交わるか否かが判定される。
【0147】
この判定の結果、λ3以上で且つλ2以上である場合(ステップS269のYes)、測定制御用コンピュータ5は、レーザAPC電源モニタ装置102にパワーの上限P_Highを設定し(ステップS270)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS271)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_maxとなるように制御し(ステップS272)、λ_actがλ_targ_maxに達した際の温度をTiとして取得する(ステップS273)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるI点のパワー(P_High)と温度(Ti)とを取得する。
【0148】
次に、測定制御用コンピュータ5は、温度をT_Highに設定し(ステップS274)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS275)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュール11の駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_maxとなるように制御し(ステップS276)、λ_actがλ_targ_maxに達した際のパワーをPhとして取得する(ステップS277)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるJ点のパワー(Pj)と温度(T_High)とを取得する。
【0149】
これにより、図17に示す、λ_targ_maxを維持するための関数λ_targ_max_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点I,Jが特定される。
【0150】
また、ステップS269の判定の結果、λ_targ_maxがλ3以上で且つλ2以上でない場合(ステップS269のNo)、測定制御用コンピュータ5は、次に、λ_targ_maxがλ2以上で且つλ3以下の範囲に納まるか否かを判定する(ステップS278)。これにより、この行程では、λ_targ_maxを維持するための関数λ_targ_max_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(d)に示すλ_CONSTと同様に交わるか否かが判定される。
【0151】
この判定の結果、λ2以上λ3以下の範囲に納まる場合(ステップS278のYes)、測定制御用コンピュータ5は、レーザ温度コントロールモニタ装置103に温度の下限T_Lowを設定し(ステップS279)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS280)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュール11の駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_maxとなるように制御し(ステップS281)、λ_actがλ_targ_maxに達した際のパワーをPiとして取得する(ステップS282)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるI点のパワー(Pi)と温度(T_Low)とを取得する。
【0152】
次に、測定制御用コンピュータ5は、温度をT_Highに設定し(ステップS283)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS284)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュール11の駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_maxとなるように制御し(ステップS285)、λ_actがλ_targ_maxに達した際のパワーをPjとして取得する(ステップS286)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるJ点のパワー(Pj)と温度(T_High)とを取得する。
【0153】
これにより、図17に示す、λ_targ_maxを維持するための関数λ_targ_max_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点I,Jが特定される。
【0154】
また、ステップS278の判定の結果、λ_targ_maxがλ2以上で且つλ3以下の範囲に納まらない場合(ステップS278のNo)、λ_targ_maxは残りの条件であるλ3以下で且つλ2以下であるに当てはまるため、測定制御用コンピュータ5は以下の処理を実行する。即ち、以下の行程では、λ_targ_maxを維持するための関数λ_targ_max_CONSTが、温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線と図10(e)に示すλ_CONSTと同様に交わるものとして実行される。
【0155】
この処理において測定制御用コンピュータ5は、レーザ温度コントロールモニタ装置103に温度の下限T_Lowを設定し(ステップS287)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS288)。その後、測定制御用コンピュータ5は、ATC制御下においてLDモジュールの駆動電流を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_maxとなるように制御し(ステップS289)、λ_actがλ_targ_maxに達した際のパワーをPiとして取得する(ステップS290)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるI点のパワー(Pi)と温度(T_Low)とを取得する。
【0156】
次に、測定制御用コンピュータ5は、パワーをP_Lowに設定し(ステップS291)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS292)。その後、測定制御用コンピュータ5は、APC制御下において温度を可変することで、実測波長λ_actがλ_targ_maxとなるように制御し(ステップS293)、λ_actがλ_targ_maxに達した際の温度をTjとして取得する(ステップS294)。即ち、この行程において測定制御用コンピュータ5は、図17におけるJ点のパワー(P_Low)と温度(Tj)とを取得する。
【0157】
これにより、図17に示す、λ_targ_maxを維持するための関数λ_targ_max_CONSTと温度可変範囲とパワー可変範囲とが重畳する範囲の境界線とが交わる2点I,Jが特定される。
【0158】
尚、図17におけるG点のパワーは、本実施形態においてLDモジュール11を制御するための設定値として取り得るパワーの上限値を示す。また、J点のパワーは、本実施形態においてLDモジュール11を制御するための設定値として取り得るパワーの下限値を示す。
【0159】
以上のような処理により、4点G,H,I,Jを特定すると、次に、測定制御用コンピュータ5は、2点G,Hを通過する直線の方程式f1(x)を求める(ステップS295)。尚、この直線は上記の最短目標波長関係式λ_targ_min_CONSTであり、ステップS295は最短目標波長関係式を特定する手段を実現するものである。
【0160】
また、測定制御用コンピュータ5は、2点I,Jを通過する直線の方程式f2(x)を求める(ステップS296)。尚、この直線は上記の最長目標波長関係式λ_targ_max_CONSTであり、ステップS296は最長目標は長関係式を特定する手段を実現するものである。
【0161】
このように最短目標波長関係式f1(x)と最長目標波長関係式f2(x)とを求めた後、測定制御用コンピュータ5は、図17におけるパワーの使用範囲2を求める(ステップS297)。より詳細には、最短目標波長関係式f1(x)と温度可変範囲及びパワー可変範囲とを満足するパワーの上限値と、最長目標波長関係式f2(x)と温度可変範囲及びパワー可変範囲とを満足するパワーの下限値とを求めることで、使用範囲2を算出する。即ち、ステップS297は、パワーの上限値と下限値とを算出する手段を実現するものである。
【0162】
また、測定制御用コンピュータ5は、使用範囲2を求めると、次にこの使用範囲2のパワーの中間点をパワー最適点P_suit_Centとして求める(ステップS298)。即ち、ステップS298は、最適なパワーを算出する手段を実現するものである。また、測定制御用コンピュータ5は、求めたパワー最適点P_suit_Centを関数f1(x)に代入することで最短目標波長λ_targ_minに関する最適温度T_temp_minを求める(ステップS299)。即ち、ステップS299は、最適な温度を算出する手段を実現するものである。
【0163】
このように最短目標波長λ_targ_minに関するパワー最適点P_suit_Centと最適温度T_temp_minとを求めると、測定制御用コンピュータ5は温度をT_temp_minに設定し(ステップS300)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS301)。また、パワーをP_suit_Centに設定し(ステップS302)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS303)。
【0164】
その後、測定制御用コンピュータ5は、波長チューニングルーチン(図2参照)を実行し(ステップS304)、実測波長λ_actを目標波長λ_targ_minにチューニングする。但し、この際の初期波長W1は、初期温度T1とパワー可変範囲の中心P_Centとに基づく波長ではなく、上記行程で求めたパワー最適点P_suit_Centと最適温度T_temp_minとに基づく波長である。
【0165】
このように、LDモジュール11の光出力を最短目標波長λ_targ_minから誤差範囲内にチューニングすると、測定制御用コンピュータ5は、この状態時のレーザ光の実際のパワー及び温度(これらが設定値である)やその他の特性を測定する(ステップS305)。また、測定制御用コンピュータ5は、測定したデータに基づいて設定値を生成し、これをLDモジュール11の識別番号と対応づけて所定のファイルに保存する(ステップS306)。
【0166】
次に、測定制御用コンピュータ5は、上記で求めたパワー最適点P_suit_Centを関数f2(x)に代入することで最長目標波長λ_targ_maxに関する最適温度T_temp_maxを求める(ステップS307)。
【0167】
このように最長目標波長λ_targ_maxに関するパワー最適点P_suit_Centと最適温度T_temp_maxとを求めると、測定制御用コンピュータ5は温度をT_temp_maxに設定し(ステップS308)、この温度に基づくATC制御をレーザ温度コントロールモニタ装置103に開始させる(ステップS309)。また、パワーをP_suit_Centに設定し(ステップS310)、このパワーに基づくAPC制御をレーザAPC電源モニタ装置102に開始させる(ステップS311)。
【0168】
その後、測定制御用コンピュータ5は、波長チューニングルーチン(図2参照)を実行し(ステップS312)、実測波長λ_actを目標波長λ_targ_maxにチューニングする。但し、この際の初期波長W1は、初期温度T1とパワー可変範囲の中心P_Centとに基づく波長ではなく、上記行程で求めたパワー最適点P_suit_Centと最適温度T_temp_maxとに基づく波長である。
【0169】
このように、LDモジュール11の光出力を最長目標波長λ_targ_maxから誤差範囲内にチューニングすると、測定制御用コンピュータ5は、この状態時のレーザ光の実際のパワー及び温度(これらが設定値である)やその他の特性を測定する(ステップS313)。また、測定制御用コンピュータ5は、測定したデータに基づいて設定値を生成し、これをLDモジュール11の識別番号と対応づけて所定のファイルに保存する(ステップS314)。
【0170】
尚、ステップS304及びステップS312における波長チューニングルーチンでは、上記で特定した最適温度T_temp_min及びT_temp_maxに基づいて絞り込みを行うことにより、容易に的確な設定温度を求めることが可能となる。
【0171】
このように最短目標波長λ_targ_min及び最長目標波長λ_targ_maxに関する設定値を保存した後、測定制御用コンピュータ5は、同一のLDモジュール11に関して未チューニングの目標波長λ_targが存在するか否かを判定する(ステップS315)。
【0172】
この判定の結果、未チューニングのλ_targが存在する場合(ステップS315のYes)、測定制御用コンピュータ5は、ステップS316に移行して次のλ_targを対象としてセットする。その後、測定制御用コンピュータ5は、ステップS312に帰還して、同様に設定値を生成して、これを所定のファイルに保存する。また、未チューニングのλ_targが存在しない場合(ステップS315のNo)、測定制御用コンピュータ5は、処理を終了する
【0173】
以上のように動作することで、1つのLDモジュール11に異なる波長のレーザ光を出力させるための設定値を単一のパワーで生成することが可能となる。また、このように生成された設定値は、第1の実施形態と同様に、例えば図11に示すWDM波長ロック条件メモリ16に格納される。但し、この際のLDモジュール11.1〜11.nは波長可変なLDモジュール11として機能する。また、他の構成は上記した第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0174】
〔他の実施形態〕
以上、説明した実施形態は本発明の好適な一実施形態にすぎず、本発明はその趣旨を逸脱しない限り種々変形して実施可能である。
【0175】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、予め格納された設定値に基づいてレーザ光出力手段の温度及び出力強度を制御するため、光通信モジュールの歩留りの低下を抑えることができる。即ち、従来固定であった出力強度を出力強度条件であるパワー可変範囲において任意に制御できるため、従来不良品とされていたLDモジュールも使用することが可能となり、結果として光通信モジュールの歩留りが向上される。また、本発明によれば、波長可変なLDモジュールを含む光通信モジュールの歩留りも向上させることが可能となる。更にまた、本発明によれば、多波長レーザ出力の光通信モジュールの歩留りも向上させることが可能となる。
【0176】
また、本発明によれば、予め格納された設定値に基づいてレーザ光出力手段の温度及び出力強度を制御するため、光通信モジュールの歩留りの低下を抑える波長ロッカーモジュールを提供することができる。即ち、従来固定であった出力強度を出力強度条件であるパワー可変範囲において任意に制御できるため、従来不良品とされていたLDモジュールも使用することが可能となり、結果として光通信モジュールの歩留りが向上される。
【0177】
また、本発明によれば、出力強度条件であるパワー可変範囲においてレーザ光出力手段の出力強度を任意に制御するための設定値を生成できるため、光通信モジュールの歩留りの低下を抑えることができる。
【0178】
更に本発明によれば、以上で説明したように、所定波長を維持し且つ所定の温度条件及び所定の出力強度条件を満足する範囲の中心で制御されるように設定値を決定するため、レーザ光出力手段の動作の信頼性を最大限に高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な波長チューニングによりLDモジュール11の設定値を生成する際に用いられる測定系の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す測定制御用コンピュータ120による処理を示すフローチャートである。
【図3】図2のフローチャートにより決定される設定値を説明するための図である。
【図4】本発明により決定される設定値の概略を説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施形態による波長チューニングによりLDモジュール11の設定値を生成する際に用いられる測定系の構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示す測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(1)。
【図7】図5に示す測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(2)。
【図8】図5に示す測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(3)。
【図9】図5に示す測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(4)。
【図10】図2〜図9のフローチャートにより決定される設定値を説明するための図である。
【図11】本発明の第1の実施形態による多波長レーザ出力の光通信モジュールの構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2の実施形態の概略を説明するための図である。
【図13】本発明の第2の実施形態により決定される設定値を説明するための図である。
【図14】本発明の第2の実施形態における測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(1)。
【図15】本発明の第2の実施形態における測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(2)。
【図16】本発明の第3の実施形態の概略を説明するための図である。
【図17】本発明の第3の実施形態により決定される設定値を説明するための図である。
【図18】本発明の第3の実施形態における測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(1)。
【図19】本発明の第3の実施形態における測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(2)。
【図20】本発明の第3の実施形態における測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(3)。
【図21】本発明の第3の実施形態における測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(4)。
【図22】本発明の第3の実施形態における測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(5)。
【図23】本発明の第3の実施形態における測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(6)。
【図24】本発明の第3の実施形態における測定制御用コンピュータ5による処理を示すフローチャートである(7)。
【符号の説明】
1、1’ 設定範囲
2 使用範囲
5 測定制御用コンピュータ
10、10.1〜10.n LDドライバ
10a APC制御系
10a1 APC制御回路
10a2 パワーモニタ回路
10a3 レーザドライブ回路
10b ATC制御系
10b1 ATC/AFC制御回路
10b2 温度センサモニタ回路
10b3 波長ロック信号モニタ回路
10b4 温度コントローラドライブ回路
11、11.1〜11.n LDモジュール
12.1〜12.n LN変調器
13 MUX(N:1)
14 光ファイバ
15 WDM通信処理メインプロセッサ
16 WDM波長ロック条件メモリ(ROM)
17 信号バスライン
101 波長電流モニタ電源
102 レーザAPC電源モニタ装置
103 レーザ温度コントロールモニタ装置
104 光波長測定器
105 光パワー測定器
110 測定機器制御用GPIB
K1、H11〜K14、K_max、K_min 最適点
P_suit、P_suit_Cent パワー最適点
T_temp、T_temp_min、T_temp_max 最適温度

Claims (21)

  1. レーザ光を出力するレーザ光出力手段と、該レーザ光出力手段の温度を制御する温度制御手段と、該レーザ光出力手段から出力されるレーザ光の出力強度を制御する出力強度制御手段とを有し、前記レーザ光出力手段が温度及び出力強度に依存した波長のレーザ光を出力する光通信モジュールであって、
    所定波長を維持し且つ所定の温度可変範囲及び所定の出力強度可変範囲の両方を満足する最適な出力強度と、前記所定波長を維持し且つ所定の温度可変範囲及び所定の出力強度可変範囲の両方を満足する最適な温度とに基づく設定値を格納する設定値格納手段を有し、
    前記温度制御手段及び前記出力強度制御手段は、前記設定値格納手段に格納された前記設定値に基づいて、前記レーザ光出力手段の温度及び出力強度を制御することを特徴とする光通信モジュール。
  2. 請求項1記載の前記光通信モジュールにおいて、
    前記レーザ光出力手段は、波長可変であり、
    前記設定値格納手段は、波長毎に前記設定値を格納することを特徴とする光通信モジュール。
  3. 請求項1又は2記載の前記光通信モジュールにおいて、
    前記レーザ光出力手段と前記温度制御手段と前記出力強度制御手段とを複数有することを特徴とする光通信モジュール。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の前記光通信モジュールにおいて、
    前記温度制御手段は、レーザダイオードが組み込まれるレーザモジュール内部に設けられた温度センサと、前記レーザモジュール内部に設けられた冷熱素子と、前記温度センサで検出される温度が前記設定値を満たすように前記冷熱素子を駆動する温度駆動回路と、を含み、
    前記出力強度制御手段は、前記レーザモジュール内部及び/又は外部に設けられたフォトディテクタと、前記レーザダイオードへ駆動電流を入力するレーザ駆動回路と、前記フォトディテクタで検出された出力強度が前記設定値を満たすように前記レーザ駆動回路を制御する出力強度制御回路と、を含むことを特徴とする光通信モジュール。
  5. レーザモジュールのレーザ光を所定波長に維持させる波長ロッカーモジュールであって、
    前記レーザモジュールの温度を制御する温度制御手段と、
    前記レーザモジュールから出力されるレーザ光の出力強度を制御する出力強度制御手段と、
    所定波長を維持し且つ所定の温度可変範囲及び所定の出力強度可変範囲の両方を満足する最適な出力強度と、前記所定波長を維持し且つ所定の温度可変範囲及び所定の出力強度可変範囲の両方を満足する最適な温度とに基づく設定値を格納する設定値格納手段と、を有し、
    前記温度制御手段及び前記強度制御手段は、前記設定値格納手段に格納された前記設定値に基づいて、前記レーザモジュールの温度及び出力強度を制御することで、出力される前記レーザ光を前記所定波長に維持することを特徴とする波長ロッカーモジュール。
  6. 請求項5記載の前記波長ロッカーモジュールにおいて、
    前記レーザモジュールは、波長可変レーザを含み、
    前記設定値格納手段は、波長毎に前記設定値を格納することを特徴とする波長ロッカーモジュール。
  7. 請求項5又は6記載の前記波長ロッカーモジュールにおいて、
    前記温度制御手段と前記出力強度制御手段とを複数有することを特徴とする波長ロッカーモジュール。
  8. 請求項5から7の何れか1項に記載の前記波長ロッカーモジュールにおいて、
    前記温度制御手段は、レーザモジュール内部に設けられた温度センサに基づいて前記レーザモジュールの温度をモニタする温度モニタ回路と、前記レーザモジュール内部に設けられた冷熱素子を駆動する冷熱素子駆動回路と、前記温度モニタ回路でモニタされる温度が前記設定値を満たすように前記冷熱素子駆動回路を制御する温度制御回路と、を含み、
    前記出力強度制御手段は、前記レーザモジュール内部及び/又は外部に設けられたフォトディテクタと、前記レーザダイオードへ駆動電流を入力するレーザ駆動回路と、前記フォトディテクタで検出された出力強度が前記設定値を満たすように前記レーザ駆動回路を制御する出力強度制御回路と、を含むことを特徴とする波長ロッカーモジュール。
  9. レーザモジュールから出力されるレーザ光が所定波長となり、且つ、所定の温度条件と所定の出力強度条件とを満足する設定値を生成するための設定値生成装置であって、
    前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な出力強度を算出する最適出力強度算出手段と、
    前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な温度を算出する最適温度算出手段と、
    前記最適出力強度算出手段で算出された前記最適な出力強度と前記最適温度算出手段で算出された前記最適な温度とに基づいて前記設定値を生成する設定値生成手段と、
    前記レーザモジュールに前記所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係式を特定する関係式特定手段と、
    前記関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する出力強度の上限値及び下限値を算出又は特定する出力強度上下限値算出/特定手段と、を有し、
    前記最適出力強度算出手段は、前記出力強度上下限値算出/特定手段で算出又は特定された前記出力強度の上限値と下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、
    前記最適温度算出手段は、前記関係式特定手段で特定された前記関係式に前記最適出力強度算出手段で算出された前記最適な出力強度を代入して前記最適な温度を算出することを特徴とする設定値生成装置。
  10. 請求項記載の前記設定値生成装置において、
    前記レーザモジュールが波長可変であり、前記設定値を複数の所定波長に関して生成することを特徴とする設定値生成装置。
  11. 請求項9記載の前記設定値生成装置において、
    前記レーザモジュールは、波長可変であり、
    前記レーザモジュールに最短の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最短波長関係式を特定する最短波長関係式特定手段と、
    前記レーザモジュールに最長の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最長波長関係式を特定する最長波長関係式特定手段と、
    前記最短波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の上限値を算出又は特定する出力強度上限値算出/特定手段と、
    前記最長波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の下限値を算出又は特定する出力強度下限値算出/特定手段と、を有し、
    前記最適出力強度算出手段は、前記出力強度上限値算出/特定手段で特定された前記出力強度の上限値と、前記出力強度下限値算出/特定手段で特定された前記出力強度の下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、
    前記最適温度算出手段は、前記最短波長関係式及び/又は前記最長波長関係式に前記最適出力強度算出手段で算出された前記最適な出力強度を代入して前記最短の所定波長及び/又は前記最長の所定波長に関する前記最適な温度を算出し、
    前記設定値生成手段は、前記最適な出力強度と、前記最短又は最長の所定波長に関して算出された前記最適な温度とに基づいて、複数の所定波長に関して前記設定値を生成することを特徴とする設定値生成装置。
  12. 請求項9から11の何れか1項に記載の前記設定値生成装置において、
    前記設定値生成手段で生成された前記設定値を記憶する設定値記憶手段を有し、
    前記レーザモジュールは、ユニークな識別情報を有し、
    前記設定値記憶手段は、前記ユニークな識別情報に対応づけて前記設定値を記憶することを特徴とする設定値生成装置。
  13. レーザモジュールから出力されるレーザ光が所定波長となり、且つ、所定の温度条件と所定の出力強度条件とを満足する設定値を生成する情報処理装置における設定値生成方法であって、
    前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な出力強度を算出する最適出力強度算出ステップと、
    前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な温度を算出する最適温度算出ステップと、
    前記最適出力強度算出ステップで算出された前記最適な出力強度と前記最適温度算出ステップで算出された前記最適な温度とに基づいて前記設定値を生成する設定値生成ステップと、
    前記レーザモジュールに前記所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係式を特定する関係式特定ステップと、
    前記関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する出力強度の上限値及び下限値を算出又は特定する出力強度上下限値算出/特定ステップと、を有し、
    前記最適出力強度算出ステップは、前記出力強度上下限値算出/特定ステップで算出又は特定された前記出力強度の上限値と下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、
    前記最適温度算出ステップは、前記関係式特定ステップで特定された前記関係式に前記最適出力強度算出ステップで算出された前記最適な出力強度を代入して前記最適な温度を算出することを特徴とする設定値生成方法。
  14. 請求項13記載の前記設定値生成方法において、
    前記レーザモジュールが波長可変であり、前記設定値を複数の所定波長に関して生成することを特徴とする設定値生成方法。
  15. 請求項13記載の前記設定値生成方法において、
    前記レーザモジュールは、波長可変であり、
    前記レーザモジュールに最短の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最短波長関係式を特定する最短波長関係式特定ステップと、
    前記レーザモジュールに最長の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最長波長関係式を特定する最長波長関係式特定ステップと、
    前記最短波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の上限値を算出又は特定する出力強度上限値算出/特定ステップと、
    前記最長波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の下限値を算出又は特定する出力強度下限値算出/特定ステップと、を有し、
    前記最適出力強度算出ステップは、前記出力強度上限値算出/特定ステップで特定された前記出力強度の上限値と、前記出力強度下限値算出/特定ステップで特定された前記出力強度の下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、
    前記最適温度算出ステップは、前記最短波長関係式及び/又は前記最長波長関係式に前記最適出力強度算出ステップで算出された前記最適な出力強度を代入して前記最短の所定波長及び/又は前記最長の所定波長に関する前記最適な温度を算出し、
    前記設定値生成ステップは、前記最適な出力強度と、前記最短又は最長の所定波長に関して算出された前記最適な温度とに基づいて、複数の所定波長に関して前記設定値を生成することを特徴とする設定値生成方法。
  16. 請求項13から15の何れか1項に記載の前記設定値生成方法において、
    前記レーザモジュールにユニークな識別情報が付与されており、
    前記ユニークな識別情報に対応づけて前記設定値を記憶する設定値記憶ステップを有することを特徴とする設定値生成方法。
  17. レーザモジュールから出力されるレーザ光が所定波長となり、且つ、所定の温度条件と所定の出力強度条件とを満足する設定値を生成するコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
    前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な出力強度を算出する最適出力強度算出処理と、
    前記所定波長を維持し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する最適な温度を算出する最適温度算出処理と、
    前記最適出力強度算出処理で算出された前記最適な出力強度と前記最適温度算出処理で算出された前記最適な温度とに基づいて前記設定値を生成する設定値生成処理と、
    前記レーザモジュールに前記所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係式を特定する関係式特定処理と、
    前記関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件を満足する出力強度の上限値及び下限値を算出又は特定する出力強度上下限値算出/特定処理と、を前記コンピュータに実行させ、
    前記最適出力強度算出処理は、前記出力強度上下限値算出/特定処理で算出又は特定された前記出力強度の上限値と下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、
    前記最適温度算出処理は、前記関係式特定処理で特定された前記関係式に前記最適出力強度算出処理で算出された前記最適な出力強度を代入して前記最適な温度を算出することを特徴とするプログラム。
  18. 請求項17記載の前記プログラムにおいて、
    波長可変な前記レーザモジュールの複数の所定波長に関して前記設定値を生成することを特徴とするプログラム。
  19. 請求項17記載の前記プログラムにおいて、
    波長可変な前記レーザモジュールに最短の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最短波長関係式を特定する最短波長関係式特定処理と、
    前記レーザモジュールに最長の所定波長を維持させるための温度と出力強度との関係を示す最長波長関係式を特定する最長波長関係式特定処理と、
    前記最短波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の上限値を算出又は特定する出力強度上限値算出/特定処理と、
    前記最長波長関係式を満足し且つ前記所定の温度条件及び前記所定の出力強度条件とを満足する出力強度の下限値を算出又は特定する出力強度下限値算出/特定処理と、を前記コンピュータに実行させ、
    前記最適出力強度算出処理は、前記出力強度上限値算出/特定処理で特定された前記出力強度の上限値と、前記出力強度下限値算出/特定処理で特定された前記出力強度の下限値との中間値を前記最適な出力強度として算出し、
    前記最適温度算出処理は、前記最短波長関係式及び/又は前記最長波長関係式に前記最適出力強度算出処理で算出された前記最適な出力強度を代入して前記最短の所定波長及び/又は前記最長の所定波長に関する前記最適な温度を算出し、
    前記設定値生成処理は、前記最適な出力強度と、前記最短又は最長の所定波長に関して算出された前記最適な温度とに基づいて、複数の所定波長に関して前記設定値を生成することを特徴とするプログラム。
  20. 請求項17から19の何れか1項に記載の前記プログラムにおいて、
    前記レーザモジュールに付与されているユニークな識別情報に対応づけて前記設定値を記憶する設定値記憶処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  21. 請求項17から20の何れか1項に記載のプログラムを記録した記録媒体。
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