JP3809206B2 - ゴルフボール - Google Patents

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JP3809206B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コアをカバーで被覆してなるゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ゴルフボールのカバーの主材としては、バラタ(トランスポリイソブレン)ゴムとアイオノマー樹脂が広く用いられている。バラタゴムカバーのゴルフボールは、打撃感触が良好で、ボールコントロールが容易であるという利点を有している反面、傷がつき易く、耐久性が悪いという欠点を有している。一方、アイオノマー樹脂カバーのゴルフボールは、反発性、耐久性に優れるという利点を有するものの、バラタゴムカバーのゴルフボールに比べて、打撃感触が硬く、ボールコントロール性に劣るという欠点がある。
【0003】
このため、アイオノマー樹脂と軟質な材料を混合し、カバーを柔軟化することによって、アイオノマー樹脂カバーのゴルフボールの打撃感触およびコントロール性を改善することが種々提案されている。例えば、特開平1−308577号公報、特開平5−3931号公報には、エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル三元共重合体のナトリウム塩または亜鉛塩である軟質アイオノマー樹脂を軟質な材料として混合することが提案されている。また、特開平6−327794号公報には、エチレン・酢酸ビニル共重合体を軟質な材料として混合することが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまでの提案では、従来のアイオノマー樹脂カバーのゴルフボールの利点がかなり損なわれるという不都合が生じ、満足な性能を有するゴルフボールが得られていない。
【0005】
本発明は、打撃感触に優れ、ボールコントロールが容易であるとともに、反発性、耐久性等の性能が満足できるゴルフボールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明は、コアをカバーで被覆してなるゴルフボールにおいて、
前記カバーが、
アイオノマー樹脂と、
部分ケン化エチレン・酢酸ビニル共重合体に、不飽和カルボン酸またはその無水物を反応させて得られる樹脂と、
の混合物から形成されることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において、アイオノマー樹脂は、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体を金属イオンで中和して得られる樹脂またはその2種以上の混合物である。また、これらにエチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル三元共重合体を金属イオンで中和して得られる軟質アイオノマー樹脂を混合することもできる。
【0008】
エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル三元共重合体を中和する金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、銅、アルミニウム等のイオンが例示される。
【0009】
このようなアイオノマー樹脂としては、米国デュポン社製の「サーリン(SURLYN)」(商品名)、三井デュポンポリケミカル株式会社製の「ハイミラン(HIMILAN)」(商品名)、エクソン社製の「イオテック(IOTEK)」(商品名)が市販されている。なお、「サーリン」および「ハイミラン」は、エチレン・メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂であり、「イオテック」は、エチレン・アクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂である。
【0010】
本発明において、アイオノマー樹脂は、1種のものを用いることも可能であるが、ナトリウム、カリウム、リチウム等の1価金属イオンで中和された少なくとも1種のアイオノマー樹脂と、亜鉛、マグネシウム等の2価金属イオンで中和された少なくとも1種のアイオノマー樹脂との混合物であることが好ましい。この組み合わせによると、1種の場合よりも反発性が相乗的に増大する効果がある。ナトリウム/亜鉛、リチウム/亜鉛、ナトリウム/リチウム/亜鉛等の組み合わせが例示される。
【0011】
なお、アイオノマー樹脂の反発係数は、2種の配合比が1:1で最大となる。ナトリウム、リチウム等で中和されたアイオノマー樹脂が少ないと反発係数が小さくなり、亜鉛等で中和されたアイオノマー樹脂が少ないと耐摩耗性、成形加工性が悪くなる。
【0012】
一方、部分ケン化エチレン・酢酸ビニル共重合体に、不飽和カルボン酸またはその無水物を反応させて得られる樹脂(以下、部分ケン化EVA変性体という)は、エチレン・酢酸ビニル共重合体を苛性アルカリで部分的にケン化した共重合体に、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等を反応させて得られるカルボキシル基を含有する樹脂であり、例えば、特開昭60−101103号公報等に、製造法が詳細に記載されている。部分ケン化EVA変性体としては、武田薬品工業株式会社製の「デュミラン」(商品名)等が市販されている。
【0013】
この部分ケン化EVA変性体は、前記アイオノマー樹脂と混合されて、柔軟なカバーを得るものであるため、そのショアD硬度が、55以下であるものが好ましく、20〜40であるものが特に好ましい。
【0014】
アイオノマー樹脂と部分ケン化EVA変性体との混合割合は、98:2〜75:25(重量比率)の範囲が好ましく、92:8〜85:15の範囲が特に好ましい。部分ケン化EVA変性体が少ないと、カバーが柔軟化されず、打撃感触、コントロール性が改善されない。また、部分ケン化EVA変性体が多いと、反発性、耐久性が低下してしまう。
【0015】
本発明において、カバーは本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の樹脂を含有することができる。また、カバーには、通常用いられる添加剤、例えば、顔料、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、分散剤等を添加することができる。
【0016】
本発明のゴルフボールは、例えば、金型の中心部にコアを保持し、金型とコアとの間にアイオノマー樹脂と部分ケン化EVA変性体との混合物からなるカバー材料を溶融射出して成形することができる(射出成形法)。また、前記カバー材料から予め成形した一対のハーフシェル(半球状のもの)をコアに被せ、金型中で加熱圧縮して成形することもできる(圧縮成形法)。なお、カバー成形後のゴルフボールには、研磨、塗装、マーキング等を施すことができる。
【0017】
アイオノマー樹脂と部分ケン化EVA変性体との混合物をカバー材として使用したゴルフボールは、低硬度である部分ケン化EVA変性体により、カバーが柔軟化されていて、打撃感触がソフトで、ボールコントロールが容易である。そして、カバーが柔軟であるにもかかわらず、反発性、耐久性がさほど低下しないのは、部分ケン化EVA変性体の混合量が比較的少ないことと、アイオノマー樹脂へ部分ケン化EVA変性体が均質に分散していることによるものと考えられる。
【0018】
【実施例】
表1に示す組成のゴム組成物をコア用金型中で加熱加圧成形し、直径38.3mmのソリッドコアを作製した。
【0019】
【表1】
Figure 0003809206
【0020】
次に、射出成形法により、上記ソリッドコアを表2に示す組成のカバー材で被覆し、カバー成形後、研磨、塗装を施して直径42.7mmのツーピースソリッドゴルフボールを得た。得られた各ゴルフボールの物性および性能を測定、評価して表2に示した。
【0021】
【表2】
Figure 0003809206
【0022】
*1:商品名、三井デュポンポリケミカル株式会社製のナトリウムイオン中和タイプのアイオノマー樹脂
*2:商品名、三井デュポンポリケミカル株式会社製の亜鉛イオン中和タイプのアイオノマー樹脂
*3:商品名、武田薬品工業株式会社製の部分ケン化EVA変性体、ショアD硬度30、MI(メルトインデックス)15
初速効率:スイングロボット装置を使用して、ウッド1番クラブ(♯1)により打ったときのクラブヘッド速度に対するゴルフボールの初速度比率。
【0023】
耐久性:比較例1のゴルフボールの耐久性を100とした指数。
【0024】
打撃感触とコントロール性:男子上級ゴルファーによる実打の評価。
【0025】
◎:極めて良い、○:良い、△:やや良い、×:悪い。
【0026】
表2に示したように、アイオノマー樹脂であるハイミラン1605およびハイミラン1706と、部分ケン化EVA変性体であるデュミランC1550との混合物をカバー材とした実施例1〜4は、アイオノマー樹脂カバーの比較例1に比べて、打撃感触、コントロール性が良好であるという評価が得られた。しかも、耐久性が改善され、初速効率はカバー硬度の低下に伴って低下しているものの、少しの低下であり、満足できる水準にあることが判明した。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、ゴルフボールのカバーの主材として、アイオノマー樹脂と、部分ケン化エチレン・酢酸ビニル共重合体に、不飽和カルボン酸またはその無水物を反応させて得られる樹脂との混合物を使用することにより、打撃感触がソフトで、ボールコントロールが容易であるとともに、反発性、耐久性が満足できるゴルフボールを得ることができる。

Claims (4)

  1. コアをカバーで被覆してなるゴルフボールにおいて、
    前記カバーが、
    アイオノマー樹脂と、
    部分ケン化エチレン・酢酸ビニル共重合体に、不飽和カルボン酸またはその無水物を反応させて得られる樹脂と、
    の混合物から形成されることを特徴とするゴルフボール。
  2. 請求項1記載のゴルフボールにおいて、
    前記アイオノマー樹脂は、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体を金属イオンで中和して得られる樹脂またはその2種以上の混合物であることを特徴とするゴルフボール。
  3. 請求項1記載のゴルフボールにおいて、
    前記アイオノマー樹脂は、ナトリウム、カリウム、リチウム等の1価金属イオンで中和された少なくとも1種のアイオノマー樹脂と、亜鉛、マグネシウム等の2価金属イオンで中和された少なくとも1種のアイオノマー樹脂との混合物であることを特徴とするゴルフボール。
  4. 請求項1記載のゴルフボールにおいて、
    前記アイオノマー樹脂と前記樹脂との混合割合は、98:2〜75:25(重量比率)の範囲であることを特徴とするゴルフボール。
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