JP3809164B2 - 総合通話品質推定方法及び装置、その方法を実行するプログラム、及びその記録媒体 - Google Patents

総合通話品質推定方法及び装置、その方法を実行するプログラム、及びその記録媒体 Download PDF

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Description

この発明は、電話サービスの品質を推定する方法、特に評価対象系としてのIP電話を介して人間が会話することによりその品質を評価する主観評価試験を行うことなく、評価対象系の物理的特徴量の測定結果から会話における主観的な通話品質を推定する総合通話品質推定方法及び装置、及びそのプログラムと記録媒体に関する。
近年では、電話サービスをIP(インターネットプロトコル)技術により実現する「IP電話サービス」(VoIP:Voice over IP)が注目されている。このIP電話サービスは、必ずしも通話品質の保証されないネットワークを介したリアルタイム通信サービスであるため、サービス提供に先立っての品質設計はもちろん、サービス開始後の品質管理が重要である。このためには、ユーザが享受する通話品質を適切に表現でき、しかも簡便かつ効率的な品質評価技術の開発が重要である。
電話サービスの通話品質評価の基本は、前述したように、人間が実際に通話したときに感じる品質(主観品質)を心理実験により定量的に評価する主観評価である。この主観評価としては、ITU-T勧告P.800に規定されるオピニオン評価法が広く用いられ、これは被験者が感じる品質を5段階で評価した結果の平均値で表される。オピニオン評価によって得られる評価値は、MOS(Mean Opinion Score)と呼ばれ、会話品質要因を含めた総合品質評価値である会話MOSや、受聴品質のみに着目した受聴MOSながある。
オピニオン評価では、実際に人間が通話品質を評価するので、当該サービスを享受したユーザが感じる品質を最も適切に表現していると考えられるが、主観評価であるオピニオン評価は、多大の労力と時間、専用の評価設備を必要とするなど、必ずしも容易ではなく、特に、サービス開始後の品質管理の目的に供することは困難である。そこで、通信の物理的な特徴量からオピニオン評価によって得られるMOS値を推定する手法が検討されている。この手法は主観評価法に対して「客観評価法」と呼ばれ、この客観評価法には、その目的・アプローチにより幾つかの方法が検討されている。
ITU-T勧告P.862に規定されている客観評価法(PESQ:Perceptual Evaluation of Speech Quality)は、実音声信号の物理測定に基づく客観評価法であり、これは一定の条件下では主観評価の統計的曖昧さと同程度の推定誤差で主観品質を推定可能である。しかし、PESQは受聴MOSを推定するのには有効な手段であるが、遅延やエコーといった会話品質要因の評価が原理的にできないという問題がある。
一方、会話品質要因まで含めた総合通話品質推定技術として、ITU-T勧告G..107に規定されているE-modelがる。E-modelは、音質、遅延、エコーなどの品質要因ごとの劣化量を心理尺度上で表現し、これらを相加するモデルであり、次式のように表される。
R=Ro−Is−Id−Ie,eff+A (1)
基本的音声対雑音比Roは回線雑音、送/受話室内騒音、加入者線雑音による主観品質劣化を表現している。瞬時劣化要因評価値Isは音量、側音、量子化歪による主観品質劣化を表現している。遅延劣化要因評価値Idは送話者エコー、受話者エコー、絶対遅延による主観品質劣化を表現している。装置劣化要因評価値Ie,effは低ビットレートCODEC、パケット/セル損失などによる主観品質劣化を表現している。利便性要因評価値Aはモバイル通信などの利便性が主観品質(満足度)に与える影響を補完する。
E-modelはこれらの品質劣化量が心理尺度上で単純加算できることを仮定したモデルであり、E-modelが想定する単純加算モデルでは説明がつかない効果が存在するような劣化要因を含む総合通話品質を推定する場合には、ユーザが感じる主観品質と乖離した評価結果となる可能性がある。
山崎哲郎、入井寛らの文献"パターン認識手法による通話品質客観推定法の提案"、信学技法SP92-94, 1992年11月、p.17-34。
この発明の課題は、上記のように、従来のE-modelが前提とする仮説が成立しない場合に生じる推定精度の低下の問題を解決し、より精度の高い総合通話品質推定を可能にする方法及び装置を提供することである。
この発明によれば、遅延品質と音質をそれぞれ品質劣化要因として有する評価対象系の通話品質を推定する方法は、
(a) 上記評価対象系から受信した信号に基づいて上記評価対象系に起因する品質劣化要因の一次評価値を測定し、
(b) 上記品質劣化要因の一次評価値を心理劣化量に変換するステップと、
(c)上記各心理劣化量を説明変数、上記各心理劣化量に対応した統合劣化量を目標変数とした回帰分析により求められる、統合劣化量は各心理劣化量の単純加算値よりも小さくなるという特性を考慮した回帰式により、上記各品質劣化要因の心理劣化量の交互作用量を求めるステップと、
(d) 上記心理劣化量の値と上記交互作用量の和を統合劣化量として求めるステップと、
(e) 上記ステップにより求められた統合劣化量を主観品質評価値に変換するステップ、
とを含む。
この発明によれば、遅延品質と音質をそれぞれ品質劣化要因として有する評価対象系の通話品質を推定するための総合通話品質推定装置は、
受信した信号に基づいて上記評価対象系に起因する品質劣化要因の一次評価値を測定する品質測定手段と、
上記一次評価値を心理劣化量に変換する変換手段と、
上記品質劣化量を説明変数、上記品質劣化量に対応した統合劣化量を目標変数とした回帰分析により求められる、統合劣化量は各心理劣化量の単純加算値よりも小さくなるという特性を考慮した回帰式により、上記変換手段の出力値から上記各品質劣化要因間の交互作用量を求める交互作用計算手段と、
上記各心理劣化量及び上記交互作用量を加算して統合劣化量を求める加算手段と、
上記加算手段により求められた統合劣化量を主観評価値に変換する総合通話品質推定手段、
とを含む。
このように、品質劣化要因間の交互作用を考慮することにより、従来より精度の高い総合通話品質の推定が可能となる。
この発明は、上記総合通話品質推定方法をコンピュータで実行可能に記述したプログラム、及びそのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体を含む。
この発明の総合通話品質推定方法によれば、従来において考慮していなかった「品質要因間の交互作用」を反映した総合通話品質推定が可能となり、結果として品質推定精度が向上する。
以下に図を参照してこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1はこの発明による総合通話品質推定方法を実施するための装置構成を示すブロック図である。この発明は、評価対象系100として、例えば固定電話やIP電話などの電話サービスの通話品質を推定するのに適用することができる。この実施例では、通話品質を推定するための品質要因として、評価対象系100の品質設計に対する影響の大きい遅延と音質をとりあげ、評価出力としては、これらの要因が複合された場合の総合通話品質の推定結果を得る。
図1に示す総合通話品質評価装置10の実施例は、評価対象系100を介して試験信号を送出・受信する測定インタフェース部101と、この測定インタフェース部101から得られる受信信号に基づいて各品質要因の一次評価値、即ち、評価対象系100の伝送遅延時間及び音質劣化要因を一次の評価値としてそれぞれ測定する遅延時間測定部102及び音質測定部103と、これらの各測定部による測定結果を加算可能な心理的の距離を表す尺度としての遅延劣化量Iddと音質劣化量Ie,effにそれぞれ変換する遅延評価値変換部104及び音質評価値変換部105と、これらの各変換部の出力値から遅延劣化量Iddと音質劣化量Ie,effの交互作用量Iintを求める交互作用計算部106と、遅延劣化量Iddと、音質劣化量Ie,effと、交互作用量Iintとを加算することにより総合通話品質指標LQdを計算する加算部107と、この加算部107の出力指標LQdを主観品質評価値(例えば主観評価実験により得られる平均オピニオン評価値)に変換する総合通話品質推定部108とを備えている。
測定を行うための試験信号は、遅延時間及び音質の測定方法によって総合通話品質評価装置10内に設けた試験信号発生部110により発生する場合と、総合通話品質評価装置10外の評価対象系100に接続された試験信号発生部210により発生する場合がある。
第1の遅延時間測定方法:遅延時間測定部102は、測定インタフェース部101が試験信号発生部210から受信した音声信号の制御情報(例えばVoIPにおけるRTPヘッダ)に含まれるタイムスタンプと実際の信号受信時刻を比較することにより、評価対象系100に起因する片道遅延時間Taを計算する。この方法は、送信側と受信側の時刻同期をとる必要がある。
第2の遅延時間測定方法:送信側と受信側で時刻同期が取れない場合は、遅延時間測定部102は、RTCP(RTPコントロールプロトコル:RTP伝送を制御するためのプロトコル)を用いて評価対象系100に接続された図示してない任意の受信端末との間の往復遅延時間Tdを計算し、片道遅延時間Ta=Td/2を得ることができる。
第3の遅延時間測定方法:あるいは、受信側から送信側に向かってPing(Packet InterNet Groper)を送信することにより、両者間の往復遅延時間Tdを計算し、片道遅延時間Ta=Td/2を得る。
遅延評価値変換部104は遅延時間測定部102による測定片道遅延時間Taから予め決めた規則により、遅延による品質劣化量、即ち遅延劣化量Iddを求める。具体的には、例えば実験により求めた音声の遅延時間とそれに対する品質の主観評価値(ITU-T勧告P.800に定義された平均オピニオン評価値MOS)の関係から、ITU-T勧告G.107が提案しているE-modelにおいて遅延劣化量は次式のように規定されている。
Figure 0003809164
あるいは上記式(2), (3)の代わりに次式、
Idd=b1Ta2+ b2Ta (4)
を使用してもよい。b1, b2は定数である。
音質測定部103による音質劣化要因の測定と、その測定された音質劣化要因から音質評価値変換部105により音質劣化値Ie,effを求める方法(音質評価方法)として例えば以下の3つの方法を説明する。
第1音質評価方法
TIU-T勧告G.107のE-modelにおいて音質劣化量Ie,effは次のように定式化されている。
Figure 0003809164
ここでIeは音声の符号化による品質劣化量を表し、Pplはパケット損失率を表し、Bplは符号化方式のパケット損失耐性を表す。音声の符号化方式としては、例えばPCM符号化方式、ADPCMM符号化方式、A-CELP(Algebraic Code Excited Linear Prediction)符号化方式、MP-MLQ(MultPulse Maximum Likelihood Quantization)符号化方式、CS-ACELP(Conjugate Structure Algebraic Code Excited Linear Prediction)符号化方式などがある。これらの符号化方式についてITU-T勧告G.113 Appendix Iは符号化による品質劣化量Ie及び符号化方式のパケット損失耐性Bplの値を示している。この第1音質評価方法では、音質測定部103により受信信号のパケット損失率Pplを音質劣化要因として測定し、先見的に得られている符号化方式の種別に応じて上記ITU-T勧告G.113 Appendix Iを参照することによりIe及びBpl値を決定し、音質評価値変換部105で式(5) により音質劣化量Ie,effを計算する。
第2音質評価方法
ITU-T勧告P.862には、音声品質の客観的評価PESQ(Perceptual Evaluation of Speech Quality)の求め方が示されている。その基本的手順は測定対象系を通した劣化音声信号と測定対象系を通さないその原音声信号のスベクトルをそれぞれ測定し、それらのスペクトル間の差分を求め、その差分スペクトルから歪量に対応する量を音声品質評価値PESQとして得る。実際の上記勧告P.862によるPESQ値を求める手順は他にもさまざまな処理がデータに加えられるが、ここでは説明を省略し、全体の処理手順をPESQアルゴリズムと呼ぶことにする。
音質測定部103には試験信号発生部210から評価対象系100を介して測定インタフェース部101により受信された音声信号が劣化音声信号として与えられると共に、破線で示すように評価対象系100を介さず直接音声信号が与えられる。音質測定部103はこれら2つの音声信号からPESQアルゴリズムにより音声品質評価値PESQを音質劣化要因として計算する。実際には、測定に際し、試験信号発生部210から例えば最低男女各2名の発声した短文章対(4対)を複数回評価対象系100を通して送出すると共に直接音質測定部103に送信し、これら複数回の送信音声信号により複数回PESQを求め、それらの平均値を最終音声品質評価値PESQとする。
音質評価値変換部105は与えられたPESQ値をITU-T勧告G.107 Appendix Iに規定された以下の式でR値軸上に変換する。
Figure 0003809164
ここで
Figure 0003809164
式(6)により得られたR値を基準値から減算することにより、評価対象の音質劣化量Ie,effを得る。具体的にはITU-T P-series 勧告Supplement 23により与えられる音声サンプルのうち、ITU-T勧告G.711により符号化された信号に対するPESQ値の平均を上記式(6) に代入して得られる値(87.8)を基準とし、次式を計算する。
Ie,eff=87.8-R(target) (7)
第3音質評価方法
上述の第2音質評価方法においては試験信号発生部210から評価対象系100による劣化を受けない信号を直接音質測定部103に入力する必要があったが、第3音質評価方法においては、例えば非特許文献1に示されていると同様に評価対象系100を通して受信される信号のみから評価値を求めて音質評価を行う。そのため、予め歪が生じた音声の主観測定を行い、オピニオン評価の頻度分布を求めておく。またその歪が生じた音声の特徴を表した音響パラメータ、例えばLPCケプストラムの標準パターンを作成しておく。その標準パターンと評価したい音声との間のパターンの類似度と、標準パターンを作成した音声に対するオピニオン評価点の分布により品質を推定する。
この方法では、測定インタフェース部101により受信された評価対象の音声信号は音質測定部103でLPC分析してLPCケプストラムの音響パターンを音質劣化要因として得る。得られた音響パターンと標準パターンとのマッチングを計算し、最も類似度の高い標準パターンを判定する。その判定された標準パターンに対応するオピニオン評価点のMOS値を得る。
次に音質評価値変換部105でMOS値をPESQ値として使用して上記第2の品質評価方法と同様に式(6), (7)を計算して音質劣化量Ie,effを得る。
次にこの発明で特徴的な交互作用計算部106は、遅延劣化量Idd、音質劣化量Ie,effについて予め決められた規則に従って両者の交互作用量Iintを計算する。交互作用については、後で詳細に説明する。加算部107は遅延劣化量Iddと音質劣化量Ie,effと交互作用量Iintを加算し、加算結果を統合劣化量LQdとして出力する。総合通話品質推定部108は加算部107からの統合劣化量LQdを基準値から減算して心理尺度値(R値)を求め、ITU-T勧告G.107 Annex Bに示されるR値とMOS値の関係式
MOS=1 for R<0
MOS=1+0.035R+R(R-60)(100-R)7×10-6 for 0<R<100
MOD=4.5 for R>100
を用いて主観評価値であるMOS値を計算し、出力する。
以下にこの発明で導入する交互作用について具体的に説明する。
従来技術では、遅延劣化と音質劣化の統合劣化量は、式(1) 中に表されるようにこれらの劣化量の和で表現されているが、主観評価実験によれば、遅延劣化量と音質劣化量が共に大きい領域では、統合劣化量は両者の単純加算よりも小さくなる場合がある。この傾向は、一方の品質劣化が激しい領域では、他方の品質劣化は心理的にマスクされ、結果として統合劣化量は両者の劣化量の和より軽減されるという効果に起因する。
主観評価実験に基づいて上記効果を定量的に測定した結果を図2に示す。音質劣化量X及び遅延劣化量Yは、音質及び遅延のみをパラメータとした主観評価結果から求めた心理劣化量である。統合劣化量Zとは、音質と遅延品質が同時に劣化した条件に対する主観評価結果から求めた心理劣化量である。「心理劣化量」は、具体的には、ITU-T勧告P.800に定義されている平均オピニオン評価値(MOS)を、ITU-T勧告G.107 Appendix Iに定義されている上記変換式(6) により心理尺度値(R値)に変換し、基準値からこの値を減じた値で定義した。基準値としては、遅延と音質劣化を加えていない条件に対するMOS値を上記式(6) の変数PESQに代入したときに得られるR値を用いる。各量は両主観評価実験により得られた劣化量の最大値で正規化した。比較のために、従来法による統合劣化量としてZ=X+Y平面を示してある。
X,Yが共に十分小さい領域では、従来法による統合劣化量Zとこの発明による交互作用を考慮した統合劣化量Zはほぼ同じであるが、X,Yが共に大きい領域では交互作用を考慮した統合劣化量は従来法による統合劣化量より小さくなっている。これは、遅延劣化量と音質劣化量が単純加算で統合劣化量に寄与するのではなく、互いにマスクしていることを意味している。
以下に交互作用を定式化する手順を示す。
まず、音質と遅延品質が異なる複数の実験条件を設定し、これらについてITU-T勧告P.800に準拠した会話オピニオン評価実験を行う。音質を制御する方法としては、例えば、ITU-T勧告P.810に規定されるMNRU(Modulated Noise Reference Unit)におけるQ値を変化させる方法がある。また、遅延品質は、実験系に遅延発生装置を挿入し、この遅延量を変化させることで制御可能である。その際、各Q値条件について遅延量が0の条件を加えることとする。
次に、MNRU条件の音質劣化量を決定する。具体的には、上記会話オピニオン評価実験により各Q値条件の中で遅延劣化のない条件(つまり、遅延量が0の条件)に対して得られるMOS値をITU-T勧告G.107 Appendix Iに規定される上記変換式(6) を用いてR値に変換する。これから音質劣化量以外の劣化量(例えばエコー劣化量や側音劣化量など)を差し引くことによりMNRUの各Q値条件に対する音質劣化量を決定する。
更に以下の手順に従って遅延劣化と音質劣化の交互作用を定量化する。
(a) 全ての実験条件に対するMOS値を上述の方法でR値に変換する。
(b) E-modelに基づいて算出される「音質劣化と遅延劣化の統合劣化量」(つまり各Q値条件に対応した音質劣化量と各遅延時間条件に対応した遅延劣化量の和)を計算する。
(c) 遅延量が0、Q値が無限大(つまり音質劣化を加えていない条件)の条件に対するR値(92.486)を基準とし、これらから上記(a) で求めた値を減算した値を交互作用を含めた「音質劣化と遅延劣化の統合劣化量」とする。
(d) 上記(b) から(c)の値を減算することで、各実験条件に対応した交互作用量を求める。
(e) 説明変数として「音質劣化量(X)」、「遅延劣化量(Y)」の2つを用い、目標変数として上記(d) の統合劣化量(Z)を用い、回帰分析を行う。本実施例においては、XとYの2元2次関数でZを近似し、以下の式を得た。
Z=X+Y+XY(C1-C2X-C3Y+C4XY) (8)
C1, C2, C3, C4は定数である。上記式(8) において統合劣化量Z=LQd, 遅延劣化量Idd=X, 音質劣化量Y=Ie,effとおくことにより、統合劣化量LQdが式で表される。また、交互作用量Iintは次式
Iint=XY(C1-C2X-C3Y+C4XY) (9)
で表される。式(8) からわかるように、音質劣化Xがほとんどない場合は、統合劣化量Zは音質劣化量Xと遅延劣化量Yの和で表現されるが、音質劣化量Xが大きくなるに従って、上述の交互作用の効果が大きく現れる。逆に、遅延劣化量に着目しても同様の現象が現れる。図2で説明した交互作用の効果を見やすく表現するため、交互作用を考慮した式(8) による統合劣化量Zの計算値と従来法による統合劣化量Z=X+Yを図3に示す。測定結果から求めた式(8) 中の定数C1, C2, C3, C4を用いた場合、X,Yの大きな値の領域では式(9) の交互作用量Iintが負の値をとるため、交互作用を考慮した統合劣化量は従来法による統合劣化量Z=X+Yより小さな値となる。
図4はこの発明による品質推定精度の向上効果を示す。横軸は主観評価実験により得られる実測評価値を表し、縦軸は推定評価値を表す。測定点を表す四角印は交互作用を考慮しないE-modelによる結果であり、丸印はこの発明による交互作用を考慮した結果である。これによると、品質劣化の大きい領域でこの発明による交互作用を考慮した評価値の方が精度が高いことを示している。
図1の実施例では、遅延と音質の総合品質評価を対象として説明したが、このほかにも相互作用の効果が考えられる品質要因として、エコーや音量にも同様な交互作用を考慮して総合通話品質を推定することができる。
上述の説明に基づくこの発明の総合通話品質推定方法の処理手順を図5に示す。
ステップS1:複数の品質劣化要因の一次評価値、例えば遅延時間と音質を品質測定手段(遅延時間測定部102及び音質測定部103)により測定する。
ステップS2:測定した一次評価値を変換手段(遅延評価値変換部104及び音質評価値変換部105)により心理劣化量、例えば遅延劣化両及び音質劣化量に変換する。
ステップS3:2つの心理劣化量(遅延劣化量と音質劣化量)間の交互作用量を交互作用計算手段(交互作用計算部106)により計算する。
ステップS4:心理劣化量と交互作用量を加算手段(加算部107)により加算して統合劣化量を得る。
ステップS5:統合劣化量を総合通話品質推定手段(総合通話品質推定部108)により主観品質評価値に変換する。
このように、異なる品質劣化要因の心理劣化量間の交互作用を考慮することにより、精度の高い通話品質の推定が可能となる。
図6は、この発明による総合通話品質推定方法を実施するための第2の実施例の装置構成を示すブロック図である。この実施例では、実音声信号から観測される会話特徴量に基づいて交互作用計算部106における計算式を適応的に変更する点が実施例1と異なる。図1における構成要素と対応する構成要素には同じ番号をつけてある。
遅延時間測定部102は、図1の実施例において説明した第1の遅延時間測定方法における受信信号として、試験信号発生部210から送信された信号ではなく、評価対象系100に接続された図示してない任意の通信相手端末から送信された信号を用いることとする。この他にも、図1の実施例において説明した第2又は第3の遅延時間測定方法のいずれかを使用することもできる。音質測定部103及び音質評価値変換部105は、図1の実施例において説明した第1又は第3の音質評価方法のいずれかを使用した処理を行う。
会話特徴量測定部120は会話音声信号の各チャネル(上り音声チャネルと下り音声チャネル)の音声信号の時間構造を比較することにより、当該通話におけるインタラクティブ性の程度を表す客観尺度を決定する。具体的な手法としては、例えば伊藤憲三、北脇信彦らの文献“会話音声の時間的特徴量に着目した遅延品質評価法”、日本音響学会誌43巻11号、1987年4月、p.851-857に提案されている客観評価尺度Odを用いることができる。この文献においては、遅延評価値、音質評価値は会話の発話、休止、応答速度、応答頻度などに影響されるので、それらを定量的に分析し、発話時間長平均値Tp、その標準偏差Tps、会話やり取り頻度Rnから客観尺度Odを次式
Od=Tp+TpsW1+(1/Rn)W2 (10)
のように定義している。W1, W2は重み係数である。
会話特徴量測定部120は評価対象系100を通した会話音声からTp, Tps, Rnを測定し、客観尺度Odを式(10)により求める。予め客観尺度Odの大きさに合わせて最適化した交互作用計算式及び遅延評価値変換式を次のように決めておく。
Od≦T1 : Iint1=XY(C11-C12X-C13Y+C14XY), Idd1=f1(Ta)
T1<Od≦T2 : Iint2=XY(C21-C22X-C23Y+C24XY), Idd2=f2(Ta)
: :
Tn-1<Od≦Tn : Iintn=XY(Cn1-Cn2X-Cn3Y+Cn4XY), Iddn=fn(Ta)
定数の組み(C11, .., C14), (C21, ..., C24), ..., (Cn1, ..., Cn4)は客観尺度Odに対応して予め最適化しておく。同様に、複数の遅延評価値変換式f1(Ta), ..., fn(Ta)は例えば式(4) の定数b1, b2を客観尺度Odに対応してそれぞれ最適化することにより予め決めたものである。この客観尺度Odと交互作用計算式及び遅延評価値変換式の関係を計算式データベース(DB)部122内の表123に格納しておく。計算式決定部121は、会話特徴量測定部120から与えられた客観尺度Odに基づいて計算式データベース部122の表123を参照し、対応する交互作用計算式Iintと遅延評価値変換式Iddを選択して交互作用計算部106と遅延評価値変換部104に設定する。交互作用計算部106、加算部107及び総合通話品質推定部108の動作は図1の実施例と同様である。図6の実施例において交互作用計算式と遅延評価値変換式のいずれか一方は常に予め決めた1つの式を使用し、他方を客観尺度Odに応じて選択使用してもよい。
実施例1及び実施例2で説明したこの発明による総合通話品質推定方法の処理手順をコンピュータで実行可能なプログラムとして記述し、コンピュータでこの発明を実行してもよい。また、そのプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておき、そのプログラムを読み出して実行してもよい。
以上説明したように、この発明の総合通話品質推定方法によれば、「品質要因間の交互作用」を反映したより精度の高い総合通話品質推定が可能となるので、例えばIP電話のシステム設計、品質監視及び管理に利用できる。
この発明による総合通話品質推定装置の第1実施例の構成を示すブロック図。 この発明に基づいて遅延劣化と音質劣化の交互作用を考慮した統合劣化量の測定結果を示す図。 交互作用を含む統合劣化量を表す式に基づく概念的図。 この発明の実施例の効果を示す図。 この発明による総合通話品質推定方法の基本的な処理手順を示すフロー図。 この発明の第2実施例の構成を示すブロック図。

Claims (17)

  1. 遅延品質と音質をそれぞれ品質劣化要因として有する評価対象系の総合通話品質を推定する方法であり、
    (a) 上記評価対象系から受信した信号に基づいて上記評価対象系に起因する品質劣化要因の一次評価値を測定し、
    (b) 上記品質劣化要因の一次評価値を心理劣化量に変換するステップと、
    (c)上記各心理劣化量を説明変数、上記各心理劣化量に対応した統合劣化量を目標変数とした回帰分析により求められる、統合劣化量は各心理劣化量の単純加算値よりも小さくなるという特性を考慮した回帰式により、上記各品質劣化要因の心理劣化量の交互作用量を求めるステップと、
    (d) 上記心理劣化量の値と上記交互作用量の和を統合劣化量として求めるステップと、
    (e) 上記ステップにより求められた統合劣化量を主観品質評価値に変換するステップ、
    とを含むことを特徴とする総合通話品質推定方法。
  2. 請求項1記載の総合通話品質推定方法において、上記ステップ(c) は、上記交互作用量を音質劣化量と遅延劣化量の2元2次関数により回帰分析して求めるステップを含むことを特徴とする総合通話品質推定方法。
  3. 請求項1記載の総合通話品質推定方法において、上記ステップ(a) は上記評価対象系を介して試験信号を送受信して品質劣化要因を測定するステップを含むことを特徴とする総合通話品質推定方法。
  4. 請求項1記載の総合通話品質推定方法において、上記評価対象系は、IP電話の通信経路であることを特徴とする総合通話品質推定方法。
  5. 請求項1記載の総合通話品質推定方法において、上記ステップ(a) は、上記評価対象系を介して受信する実音声信号から上記品質劣化要因を測定するステップを含むことを特徴とする総合通話品質推定方法。
  6. 請求項記載の総合通話品質推定方法において、上記ステップ(a) は、上記一次評価値の1つとして上記品質劣化要因の1つである遅延量を測定するステップを含み、上記ステップ(c) は上記実音声信号から会話特徴量を測定するステップを含み、上記ステップ(b) は、予め会話特徴量に対応して決めた複数の変換式から、上記測定した会話特徴量に対応する変換式を選択して遅延劣化量を上記心理劣化量の1つとして計算するステップを含むことを特徴とする総合通話品質推定方法。
  7. 請求項5又は6記載の総合通話品質推定方法において、上記ステップ(c) は、上記実音声信号から測定した会話特徴量に基づいて適応的に上記交互作用量を変更するステップを含むことを特徴とする総合通話品質推定方法。
  8. 遅延品質と音質をそれぞれ品質劣化要因として有する評価対象系の通話品質を推定するための総合通話品質推定装置であり、
    受信した信号に基づいて上記評価対象系に起因する品質劣化要因の一次評価値をそれぞれ測定する品質測定手段と、
    上記一次評価値をそれぞれ心理劣化量に変換する変換手段と、
    上記品質劣化量を説明変数、上記品質劣化量に対応した統合劣化量を目標変数とした回帰分析により求められる、統合劣化量は各心理劣化量の単純加算値よりも小さくなるという特性を考慮した回帰式により、上記変換手段の出力値から上記各品質劣化要因間の交互作用量を求める交互作用計算手段と、
    上記心理劣化量及び上記交互作用量を加算して統合劣化量を求める加算手段と、
    上記加算手段により求められた統合劣化量を主観評価値に変換する総合通話品質推定手段、
    とを含むことを特徴とする総合通話品質推定装置。
  9. 請求項記載の総合通話品質推定装置において、上記品質測定手段は上記評価対象系から受信した信号に基づいて上記評価対象系の伝送遅延時間を測定する遅延時間測定部と、上記評価対象系の音質を測定する音質測定部とを含むことを特徴とする総合通話品質推定装置。
  10. 請求項記載の総合通話品質推定装置において、上記変換手段は、上記遅延時間測定部及び音質測定部によるそれぞれの測定結果を同一品質尺度上の遅延劣化量と音質劣化量に変換する遅延評価値変換部と音質評価値変換部とを含むことを特徴とする総合通話品質推定装置。
  11. 請求項記載の総合通話品質推定装置において、上記交互作用計算手段は、上記音質劣化量と上記遅延劣化量の2元2次関数により回帰分析して上記交互作用量を求める手段を含むことを特徴とする総合通話品質推定装置。
  12. 請求項記載の総合通話品質推定装置において、上記評価対象系はIP電話の通信経路であることを特徴とする総合通話品質推定装置。
  13. 請求項記載の総合通話品質推定装置において、更に上記評価対象系を介して送受信される会話信号に基づいて会話特徴量を測定する会話特徴量測定部と、会話特徴量に対応して予め決めた複数の遅延評価値変換式を格納したデータベースと、上記データベースから測定した上記会話特徴量に対応した遅延評価値変換式を選択する計算式決定部とを含み、上記品質測定手段は上記品質劣化要因の1つとして遅延量を測定する遅延測定部を含み、上記変換手段は、上記測定された遅延量を上記選択された遅延評価値変換式により遅延劣化量を上記心理劣化量の1つとして計算することを特徴とする総合通話品質推定装置。
  14. 請求項13記載の総合通話品質推定装置において、上記データベースは上記会話特徴量と対応して予め決めた複数の交互作用量計算式を格納しており、上記計算式決定部は上記測定された会話特徴量に対応する交互作用量計算式を選択して上記交互作用量計算手段に計算方法を設定することを特徴とする総合通話品質推定装置。
  15. 請求項記載の総合通話品質推定装置において、上記評価対象系を介して送受信される会話信号に基づいて会話特徴量を測定する会話特徴量測定部と、会話特徴量に対応して予め決めた複数の交互作用計算式を格納するデータベースと、上記データベースから測定した上記会話特徴量に対応した交互作用計算方法を選択して上記交互作用計算手段に計算方法を設定する計算式決定部とを更に含むことを特徴とする総合通話品質推定装置。
  16. 請求項1乃至のいずれかに記載の総合通話品質推定方法をコンピュータで実行可能に記述したプログラム。
  17. 請求項1乃至のいずれかに記載の総合通話品質測定方法を実行するプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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