JP3808814B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法に関するもので、特に半導体装置のプロセス中のシリコン基板又はポリシリコン膜等のシリコンからなる領域の酸化を低減、防止するためのものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より半導体プロセス中において、発生する不要なシリコンの酸化現象はデバイスの電気特性を劣化させる要因となっていた。
【0003】
以下、半導体プロセス中のシリコンの酸化現象について2、3説明する。まず、MOS型トランジスタの製造工程中のシリコンの酸化現象について、図6を用いて説明する。図6はMOS型トランジスタの製造方法を順次示す製造工程断面図である。この図において、1は例えばP型の半導体からなるシリコン基板、2はこのシリコン基板1上に形成されたN型の不純物拡散層からなるソース/ドレイン領域、3は上記シリコン基板1上に形成された酸化膜からなる膜厚約500nmの素子分離酸化膜、4は隣接したソース/ドレイン領域2間に挟持された領域上に形成された、例えば膜厚約10nmのSiO等の酸化膜からなるゲート酸化膜、5はこのゲート酸化膜4上に形成された、例えば膜厚約50〜200nmのリンドープドポリシリコン膜からなるゲート電極、6はこのゲート電極5上に形成され、上記ソース/ドレイン領域2となる部分が開口部となるように形成されたレジストパターンで、7はソース/ドレイン領域2及びゲート電極5上に発生する不要な酸化膜である。また、この図中、矢印8はソース/ドレイン領域2を形成するための、例えばリン等のN型の不純物元素のイオン注入を示す。
【0004】
この図を用いて、MOS型トランジスタの製造方法について順次説明する。まず、素子分離酸化膜3をシリコン基板1上にLOCOS酸化法(図7にて後述する)により形成した後このシリコン基板1を熱酸化し、ゲート酸化膜4を形成する。その後、CVD法により例えばリンイオンが注入されたリンドープドポリシリコン膜を全面に堆積した後、リソグラフィー技術によってゲート電極5となる部分が残存するようにレジストパターンを形成し、異方性ドライエッチングによりゲート電極5を形成する。その後、このレジストパターンを除去する。
【0005】
次に、図6(a)に示されるように、ソース/ドレイン領域2となる領域が開口部となるようにレジストパターン6をリソグラフィー技術により形成し、このレジストパターン6をマスクとしてN型の不純物元素であるリンイオンをイオン注入8した後図6(b)に示されるように、このレジストパターン6を除去し、例えば約800℃の熱処理を施すことによって、上記リンイオンを拡散し、ソース/ドレイン領域2が形成される。
【0006】
しかしながら、このようなMOS型トランジスタの製造工程においては、工程中の大気暴露や熱処理工程において、ソース/ドレイン領域2の表面が酸化され、このソース/ドレイン領域2の表面に不要な酸化膜7が形成されることとなる。従って、これらのソース/ドレイン領域2は所定量のリンイオンが注入されているにもかかわらず、表面層に存在する一部のリンが電気的に不活性なものとなり、これらのソース/ドレイン領域2の抵抗が増大し半導体装置としての性能が低下するという問題があった。
【0007】
また、同様にリンドープドポリシリコン膜からなるゲート電極5においても、製造工程中の大気暴露や熱処理において、ゲート電極5の表面に薄い不要な酸化膜7が形成され、ポリシリコン膜中であらかじめ電気的に活性化していた一部のリンが電気的に不活性なものとなり、ゲート電極5の抵抗が増大するという問題があった。
【0008】
さらに、図示は省略するが、同様の現象がリンドープドポリシリコン膜からなるキャパシタ電極を構成するストレージノードにおいても見られる。従って、このストレージノードの表面にも不要な酸化膜が形成されることとなり、ストレージノードのシート抵抗値が高くなり、さらに、この表面の酸化膜が、後の工程でストレージノード上に形成される誘電体用薄膜シリコン窒化膜の信頼性を低下させるという問題があった。
【0009】
次に、素子分離酸化膜3形成時における活性領域の酸化について図7を用いて説明する。素子分離酸化膜3は従来より知られているLOCOS酸化法を用いて形成される。図7はLOCOS酸化法について順次示した製造工程断面図であって、図において、10はシリコン基板1上に形成された膜厚約30nmの酸化膜からなる下敷酸化膜、11はこの下敷酸化膜10上に形成された膜厚約100nmのアンドープドポリシリコン膜、12はこのアンドープドポリシリコン膜11上に形成された膜厚約200nmのシリコン窒化膜である。
【0010】
まず、図7(a)に示されるようにシリコン基板1に例えば約900℃の熱処理を施し、シリコン基板1上に下敷酸化膜10を形成する。続いて、CVD法にてこの下敷酸化膜10上にアンドープドポリシリコン膜11を堆積した後、図7(b)に示されるように窒化ガス雰囲気中にて約900〜1000℃の熱処理を施し、シリコン窒化膜12を形成する。ここで、ウエハの大気暴露及び熱処理によって、アンドープドポリシリコン膜11の表面には、不要な酸化膜7が形成されている。
【0011】
次に、活性領域となる部分を覆い、素子分離酸化膜3となる部分が開口部となるレジストパターンをリソグラフィー技術を用いて形成した後、図7(c)に示されるように異方性ドライエッチングによってレジストパターンの開口部のシリコン窒化膜12を除去する。次に、レジストパターンを除去後、図7(d)に示されるように約900〜1000℃の熱処理を施し、シリコン窒化膜の開口部に素子分離酸化膜3を形成する。その後、シリコン窒化膜12を除去する。
【0012】
しかしながら、上述した工程においても、耐酸化性のために形成されるシリコン窒化膜12形成工程に至るまでの間の大気暴露や、シリコン窒化膜12堆積時の高温炉への挿入によってアンドープドポリシリコン膜11の表面は酸化されることとなり、シリコン窒化膜12とアンドープドポリシリコン膜11との界面に不要な酸化膜7が形成されることとなる。
【0013】
そして、窒化シリコン膜12とアンドープドポリシリコン膜11との界面に不要な酸化膜7が存在する状態で、素子分離酸化膜3の形成のために熱処理を行うと、窒化シリコン膜12の開口部に対向するアンドープドポリシリコン膜の表面より酸化されることとなり、やがてこの窒化シリコン膜12の開口部の縁部直下においては側面より酸化されてくるが、不要な酸化膜7及び下敷酸化膜10においては酸素原子の拡散速度が大きいため、これらを経路としてアンドープドポリシリコン膜への酸化が進む。従って、バーズビーグの先端が長くなり、活性領域周辺部からシリコン基板1へのリーク電流が増加するという問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の半導体装置の製造方法においては、ソース/ドレイン領域2、ゲート電極5、キャパシタ電極のストレージノード、素子分離酸化膜等の形成工程における大気暴露又は熱処理によりこれらを構成するシリコンの表面に不要な酸化膜7が形成され、デバイスの電気的特性が劣化するという課題が生じていた。
【0015】
本発明は係る課題を解決するためなされたもので、半導体装置のプロセス中において、シリコンの表面に不要な酸化膜が形成されることを防ぎ、デバイスの電気的特性を向上させることができる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
また、本発明の請求項1記載の半導体装置の製造方法においては、シリコン基板上に酸化膜からなる下敷酸化膜を形成する工程と、この下敷酸化膜上にポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜を形成する工程と、このポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜に、窒素(N)、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)、炭素(C)のいずれか不純物元素を面密度1×1013〜2×1015cm−2でイオン注入した後、700℃〜900℃の温度範囲内で熱処理を施すことによって、上記ポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜の表面層及び下敷酸化膜との界面層とに上記イオン注入された不純物元素が1×1020〜1×1022cm−3の高濃度に含まれる高濃度不純物元素含有層を形成する工程と、この高濃度不純物元素含有層上に窒化シリコン膜を形成する工程と、この窒化シリコン膜をエッチングして、この窒化シリコン膜に開口部を形成する工程と、酸化ガス雰囲気中で熱処理を施し、上記窒化シリコン膜の開口部に素子分離酸化膜を成長形成する工程とを備えたことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本発明の実施の形態1のMOS型トランジスタの製造方法について以下説明する。図1はMOS型トランジスタの製造方法を順次示す製造工程断面図である。この図において、従来例と同一のものには同一番号を付し、詳細な説明は省略する。矢印15は、不純物元素である例えば窒素原子(N)のイオン注入を示す。また、16はシリコン基板1上のソース/ドレイン領域2が形成される領域に形成され、窒素原子がイオン注入された窒素含有層、17は窒素原子をイオン注入するために、ソース/ドレイン領域2以外の領域を覆うように形成されたレジストパターン、18は窒素含有層16の表面層に形成され、不純物元素である窒素原子が1×1020〜1×1022cm−3の高濃度に含まれる高濃度不純物元素含有層である高濃度窒素含有層である。
【0018】
次に、まず図1(a)に示されるように、ゲート電極5までは従来例と全く同一の方法にて形成した後、ソース/ドレイン領域2が形成される領域が開口部となるようなレジストパターン17をリソグラフィー技術にて形成し、窒素原子を面密度1×1013〜2×1015cm−2の条件でイオン注入15する。このときイオン注入するエネルギーは任意条件でよいが窒素の注入飛程距離が後工程のソース/ドレイン領域2を形成するために行われる例えばリンの注入飛程距離よりも基板の表面側となるように設定する方が望ましい。
【0019】
次に、レジストパターン17を除去した後、図1(b)に示されるように炉アニール又はラピッドサーマルアニール(RTA)等の方法により、窒素雰囲気中にて700℃〜900℃の熱処理を施す。このとき、シリコン基板1中に導入した窒素は再分布して、窒素含有層16を形成するとともに、シリコン基板1の表面部分の非常に狭い領域に多くの窒素が局在して1×1020〜1×1022cm−3の高濃度の窒素が存在する膜厚約10〜15nmの高濃度窒素含有層18が形成されることとなる。
【0020】
次に、図1(c)に示されるように、従来例にて説明したものと全く同一の方法にてレジストパターン6を形成し、リンイオンをイオン注入8した後、図1(d)に示されるようにレジストパターンを除去し、約800℃の熱処理を施すことによってソース/ドレイン領域2が形成されることとなる。
【0021】
上述したMOS型トランジスタの製造方法においては、ソース/ドレイン領域2を形成する前に、シリコン基板1のソース/ドレイン領域2の形成されるべき領域に窒素原子を面密度1×1013〜2×1015cm−2の低濃度でイオン注入した後、700℃〜900℃で熱処理することによって、シリコン基板1の表面層に1×1020〜1×1022cm−3の高濃度窒素含有層18が形成される。図2は深さ方向の窒素分布のイオン注入後と熱処理後を示す図であって、縦軸に窒素濃度、横軸は深さを示す。また図2(a)はイオン注入直後のもので、図2(b)はその後、熱処理を行ったものである。つまり、この図に示されるように、イオン注入後膜中に低濃度で存在していた窒素は、熱処理後、シリコン基板1の表面の非常に狭い領域に局在して、1×1020〜1×1022cm−3の高濃度窒素含有層18が形成されることとなる。
【0022】
従って、窒素を含有しているシリコン基板1の酸化速度は小さいため、シリコン基板1の表面層に高濃度窒素含有層18を形成することによって後工程のレジストパターンの形成工程、ソース/ドレイン領域形成のためのイオン注入等の各プロセス間におけるウエハの大気暴露及び熱処理による酸化を防止、低減できる。
【0023】
つまり、高濃度窒素含有層18を形成した後、イオン注入してソース/ドレイン領域2を形成することによって、ソース/ドレイン領域2の表面層の酸化を低減するため、ソース/ドレイン領域2に注入されたリンイオンが不活性な状態となることを防ぐので、ソース/ドレイン領域2のシート抵抗の増大を防ぐことができ、半導体装置の電気的特性が向上する。
【0024】
また、上述したように窒素注入量を低濃度とすることによって、窒素注入層が非晶質層とはならないので、熱処理した後においてもシリコン基板1と窒素含有層16との接合面の近傍において二次欠陥の発生が抑制できるとともに、窒素注入によって発生した欠陥は後工程の熱処理によって回復するため、窒素注入を行うことによって従来のトランジスタと比較してリーク電流値が増大することはない。
【0025】
また、シリコン基板1の表面層に1×1020〜1×1022cm−3の高濃度窒素含有層18を形成することができる窒素注入量の下限値は1×1013cm−2であり、熱処理によって発生する二次欠陥が発生しない窒素注入量の上限値は2×1015cm−2であるため、窒素注入量は1×1013〜2×1015cm−2の範囲内で行う必要がある。
【0026】
また高濃度の窒素注入を行うことによって、熱処理せずとも高濃度な窒素含有層16を形成することはできるが、この窒素含有層16においてはキャリア濃度が低下し、抵抗が増大することになり、半導体装置としての性能が劣化することとなるという問題が生じる。
【0027】
さらに、高濃度窒素含有層18を形成するための熱処理においては、シリコン基板1の表面層に高濃度窒素含有層18を形成することができる下限温度が700℃であり、デバイスに対する許容熱処理温度が900℃であるため、熱処理は約700〜900℃の範囲内で行う必要がある。
【0028】
さらに、窒素注入量と熱処理の設定条件によって、1×1022cm−3程度の高濃度窒素含有層18の表面層に、さらに約1nmの非常に薄い窒化シリコン膜が形成されれば、さらに耐酸化性効果が増すこととなる。
【0029】
また、上述した実施の形態において注入される窒素イオンの形態は窒素原子について説明したが、窒素分子(N )であってもよい。
【0030】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2は、実施の形態1においてソース/ドレイン領域2に形成した高濃度窒素含有層18をリンドープドポリシリコン膜からなるゲート電極5上に形成するものであって、実施の形態1と同様にゲート電極5まで形成し、レジストパターンを除去した後ゲート電極5が開口部となるレジストパターンを形成し、実施の形態1と同じ条件である窒素注入量、面密度1×1013〜2×1015cm−2でイオン注入した後、700℃〜900℃の範囲内で窒素雰囲気中で熱処理し、ゲート電極5の表面層に高濃度窒素含有層18を形成する。また、このときのイオン注入時のエネルギーは、ゲート電極5を形成するリンドープドポリシリコン膜中の窒素注入分布の3σが、ゲート電極5の膜厚を越えないように上限を設定しなければならない。
【0031】
このように、リンドープドポリシリコン膜からなるゲート電極5においても、窒素を注入した後、熱処理することによって、窒素は実施の形態1の単結晶中とほぼ同じ挙動を示すことより、ゲート電極5の表面層に高濃度窒素含有層18が形成されるため、低酸化速度又は耐酸化性を有するゲート電極5を形成することができ、リンが電気的に不活性となることを防ぎ、シート抵抗が高くなることを防ぐため、デバイスの高性能化を図ることができる。
【0032】
また、この実施の形態においては、リンドープドポリシリコン膜によって構成されたゲート電極5について説明したが、アンドープドポリシリコン膜を用いても、同じ効果が得られる。つまり、アンドープドポリシリコン膜においては、N型又はP型の不純物元素をイオン注入し熱処理する工程が含まれることとなるが、その前の工程において、窒素原子をイオン注入し、熱処理を行うことによってリンドープドポリシリコン膜と同様の効果が得られる。
【0033】
また、この実施の形態においては、ゲート電極5とソース/ドレイン領域2に形成される高濃度窒素含有層18を個々に形成する場合について説明したが、同時に形成してもよい。さらに、この実施の形態においては、ゲート電極5にパターニングした後に窒素注入したが、ポリシリコン膜の状態で窒素注入し、熱処理を行っても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0034】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3の半導体装置の製造方法においては、低酸化速度又は耐酸化性を有するリンドープドポリシリコン膜から構成されるキャパシタ電極のストレージノードを提供するもので、従来例と同様にリンドープドポリシリコンからなるキャパシタ電極を異方性エッチングにより形成した後、上述した実施の形態1及び2と同様に窒素原子を1×1013〜2×1015cm−2の面密度の注入量でイオン注入し、700〜900℃の窒素雰囲気中で熱処理することによって、キャパシタ電極の表面に窒素が1×1020〜1×1022cm−3の高濃度に含まれる高濃度窒素含有層18が形成されることとなるため、低酸化速度又は耐酸化性を有するキャパシタ電極のストレージノードが形成できる。
【0035】
従って、ストレージノードのシート抵抗の増大を防ぐとともに、ストレージノードの表面層に酸化膜が形成されないのでこのストレージノード上に後工程において堆積される誘電体用シリコン窒化膜の信頼性の低下をも防ぐことができる。
【0036】
また、窒素注入条件として、任意の注入角度で回転注入を行ったり、ステップ注入を用いることによって、この電極の表面に対して均一に窒素を導入できることとなるため、電極の表面に高濃度窒素含有層が均一に形成でき、酸化の低減、防止がより効果的に行われることとなる。
【0037】
実施の形態4.
本発明の実施の形態4は素子分離酸化膜の形成方法に用いた例である。図3は素子分離酸化膜の形成方法を順次示す製造工程断面図であって、この図において従来例及び上述した実施の形態と同一のものには同一番号を付し、詳細な説明は省略する。また、図4は深さ方向の窒素分布を示す図、図5はこの素子分離酸化膜3の縁部の拡大図であって、図5(a)は従来例、図5(b)は実施の形態を示し、図中の矢印は酸化方向を示す。
これら図3〜図5に基づいて、素子分離酸化膜3の形成方法について説明する。
【0038】
まず、従来例と同様に膜厚約30nmの下敷酸化膜10及び膜厚約100nmのアンドープドポリシリコン膜11を形成した後、図3(a)に示されるように実施の形態1と同じ条件、つまり窒素原子が面密度1×1013〜2×1015cm−2の注入量でアンドープドポリシリコン膜11に対してイオン注入を行う。ただし、イオン注入のエネルギーは、シリコン基板1へ影響を及ぼさないよう窒素注入分布の3σがアンドープドポリシリコン膜11及び下敷酸化膜10の合計膜厚を越えないように上限を設定する。次に、実施の形態1と全く同じ条件、つまり窒素雰囲気中で700〜900℃の熱処理を施す。
【0039】
この結果、図4に示されるように、アンドープドポリシリコン膜11の表面層に実施の形態1と同様に膜厚約10〜15nmの1×1020〜1×1022cm−3の高濃度の窒素が含まれる高濃度窒素含有層18が形成される。さらに、同時に下敷酸化膜10とアンドープドポリシリコン膜11との界面層にも同様の高濃度窒素含有層18が形成される。このアンドープドポリシリコン膜11の表面層に形成された高濃度窒素含有層18によって、後工程の各プロセス間における大気暴露時及びシリコン窒化膜12を形成するための炉への挿入時のアンドープドポリシリコン膜11の酸化が防止され、低減される。
【0040】
次に、図3(b)に示されるように、従来例と同様に、窒化ガス雰囲気中にて約900〜1000℃の熱処理を施し、シリコン窒化膜12を形成する。
【0041】
次に、活性領域となる部分を覆い、素子分離酸化膜3となる部分が開口部となるレジストパターンを形成し、図3(c)に示されるように、異方性ドライエッチングによりレジストパターンの開口部のシリコン窒化膜12をエッチング除去した後、レジストパターンを除去する。次に、図3(d)に示されるように、約900〜1000℃の熱処理を施すことによって、シリコン窒化膜12の開口部に熱酸化による素子分離酸化膜3を形成する。
【0042】
上述したように形成されたこの実施の形態の素子分離酸化膜3においては、図5に示されるように従来例と比べて、活性領域に浸透するバーズビーグの先端が短くなるので、基板1へのリーク電流が低減できるという効果を有する。
【0043】
つまり、この素子分離酸化膜3の形成方法においては、アンドープドポリシリコン膜11の表面層に形成された高濃度窒素含有層18によってアンドープドポリシリコン膜11とシリコン窒化膜12との界面に不要な酸化膜7が発生することが抑えられるため、従来例のように不要な酸化膜7と経路として酸化が進むことがないのでシリコン窒化膜12の開口部の縁部直下のアンドープドポリシリコン膜11に対する側面、つまり、横方向からの酸化が低減されることとなる。また、このとき窒素注入の条件によっては耐酸化性の効果が小さく、アンドープドポリシリコン膜11とシリコン窒化膜12との界面に不要な酸化膜7が発生することがあるが、この場合その膜厚は非常に薄いため、上述した効果と同様の効果が得られる。
【0044】
さらに、アンドープドポリシリコン膜11と下敷酸化膜10との界面の高濃度窒素含有層18中の窒素と界面のシリコンとの結合体がバリアとなり下敷酸化膜10からの酸素原子の浸入を抑えるため、下敷酸化膜10からアンドープドポリシリコン膜11への上向きの酸化を低減させることができる。従って、素子分離酸化膜3の端部においては、上述したように側面及び下面からの酸化が抑制されるためバーズビーグの先端が短くなる。
【0045】
また上述した実施の形態4においては、アンドープドポリシリコン膜11を堆積した直後、基板全面に窒素注入を行っていたが、アンドープドポリシリコン膜11を堆積し、シリコン窒化膜12を堆積した後、リソグラフィー技術にて、素子分離酸化膜3となる部分が開口部となるレジストパターンを形成し、この開口部に対する窒化シリコン膜12を除去し、アンドープドポリシリコン膜11を露出させた状態で窒素注入し、さらに熱処理することによって、上述した効果と同様の効果が得られる。
【0046】
ただし、この場合の窒素注入においては、上述したような窒化シリコン膜12に形成された開口部の縁部直下のアンドープドポリシリコン膜11にまで均一に窒素原子を注入するため、高角度(45゜)での回転注入又はステップ注入を用いなければならない。
【0047】
上述した実施の形態2〜4においては、ポリシリコン膜を用いた場合のその表面の酸化を低減、防止する方法について説明したが、これはポリシリコン膜に限るものではなくアモルファスシリコン膜を用いても、同様の効果が得られる。
【0048】
また、上述した実施の形態においては、不純物元素として窒素原子(N)を注入する例について示したが、炭素(C)のイオンを注入しても、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。また、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)を用いても、表面層に炭素や窒素のように窒化シリコン膜、炭化シリコン膜のような膜が形成されることはないものの、高濃度不純物元素含有層を形成し、上述した実施の形態と同様の効果が得られることとなる。
【0049】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の半導体装置の製造方法においては、ポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜の表面層及び下敷酸化膜との界面層に高濃度不純物元素含有層を形成することによって、この高濃度不純物元素含有層によって不要な酸化を低減、防止できるので、素子分離酸化膜のバーズビーグの先端を短くでき、リーク電流の発生が抑制できるため、半導体装置としての電気的特性が向上するという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の半導体装置の製造方法におけるイオン注入後と熱処理後のシリコン基板における深さ方向の窒素分布を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態4の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態4の半導体装置の製造方法によって形成された素子分離酸化膜における深さ方向の窒素分布を示す図である。
【図5】 従来の半導体装置の製造方法により形成された素子分離酸化膜と本発明の実施の形態4の半導体装置の製造方法により形成された素子分離酸化膜とを示す一部拡大図である。
【図6】 従来の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。
【図7】 従来の半導体装置の製造方法を示す製造工程断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、2 ソース/ドレイン領域、3 素子分離酸化膜、
5 ゲート電極、8 リンイオンのイオン注入、10 下敷酸化膜、
11 アンドープドポリシリコン膜、12 シリコン窒化膜、
15 窒素原子のイオン注入、18 高濃度窒素含有層。

Claims (1)

  1. シリコン基板上に酸化膜からなる下敷酸化膜を形成する工程と、この下敷酸化膜上にポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜を形成する工程と、このポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜に、窒素(N)、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)、炭素(C)のいずれか不純物元素を面密度1×1013〜2×1015cm−2でイオン注入した後、700℃〜900℃の温度範囲内で熱処理を施すことによって、上記ポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜の表面層及び下敷酸化膜との界面層とに上記イオン注入された不純物元素が1×1020〜1×1022cm−3の高濃度に含まれる高濃度不純物元素含有層を形成する工程と、この高濃度不純物元素含有層上に窒化シリコン膜を形成する工程と、この窒化シリコン膜をエッチングして、この窒化シリコン膜に開口部を形成する工程と、酸化ガス雰囲気中で熱処理を施し、上記窒化シリコン膜の開口部に素子分離酸化膜を成長形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP2002244984A 2002-08-26 2002-08-26 半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP3808814B2 (ja)

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