JP3808241B2 - データ圧縮方法および装置並びに記録媒体 - Google Patents

データ圧縮方法および装置並びに記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オリジナルデータを符号化して圧縮するデータ圧縮方法および装置並びにデータ圧縮方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
メディカルネットワークの画像サーバにおける画像データ圧縮や、通信やファイリング等の一般的なデータ圧縮の分野において、種々の圧縮アルゴリズムが提案されている。例えば、非常に効率のよい圧縮アルゴリズムとしてWTCQ方式(P.Sriram and M.W.Marcellin, "Image coding using wavelet transforms and entropy-constrained trellis-coded quantization", IEEE Transactions on Image Processing, vol.4, pp.725-733, June 1995)、あるいはSPIHT方式(A.Said and W.A.Pearlman, "A New Fast and Efficient Image Codec Based on Set Partitioning in Hierarchical Trees", IEEE Transactions on Circuits and Systems for Video Tech., vol.6, pp.243-250, June 1996)が提案されている。図11はWTCQ方式およびSPIHT方式の圧縮アルゴリズムを説明するための図である。まず、原画像を表すオリジナル画像データSをウェーブレット変換し、変換後のサブバンド毎のデータをクラス分けするとともにビット配分を決定し、この決定されたビット配分によりTCQ方式を用いて量子化を行って量子化データRSを得る。そして量子化データRSをエントロピーコーディングして符号化データを得るものである。ここで、エントロピーコーディングの方式として、WTCQ方式においては、ビットプレーンバイナリ算術符号化を用いる。このビットプレーンバイナリ算術符号化は、量子化されたデータを複数のビットプレーンに分解して2値化し、各ビットプレーンのデータに対して2値の算術符号化を行ってそれぞれの出力をコード化するものである。一方、SPIHT方式においては、エントロピーコーディングとして多値の算術符号化を用いている。そして、このようにしてオリジナル画像データSを圧縮することにより、非常に少ないビットレートにより効率よく符号化を行うことができる。
【0003】
また、一般的なJPEG圧縮の分野においては、図12に示すように算術符号化方式およびベースライン方式を用いることができる。JPEG圧縮の場合、オリジナル画像データSを離散コサイン変換(DCT)し、ビット配分を決定して量子化を行い、算術符号化方式の場合は量子化データRSを多値から2値に変換した後にバイナリ算術符号化を行って符号化データを得る。一方、ベースライン方式の場合は量子化データRSをハフマン符号化により符号化して符号化データを得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したSPIHT方式においては、多値の算術符号化を行っているため、従来のハフマン符号化等よりも圧縮効率は高い。しかしながら、多値の算術符号化は演算が非常に複雑であるため演算に長時間を要するものとなる。一方、WTCQ方式においては2値の算術符号化を行っているため、SPIHT方式よりも高速に演算を行うことができる。しかしながら、WTCQ方式においては、エントロピーコーディングの際に、量子化されたデータを複数のビットプレーン(実際には14程度)に分解して2値化した後に、1つのビットプレーンに対してそれぞれ2値の算術符号化を施す必要があるため、トータルとして演算量が増大して演算に長時間を要するものとなる。
【0005】
一方、上述したJPEG圧縮における算術符号化方式は、WTCQ方式と同様に2値化を行うため、トータルとしての演算量が増大し、その結果演算に長時間を要するものとなる。また、ベースライン方式は、ハフマン符号化を用いているため、上述したWTCQ方式等と比較して圧縮効率が低いという問題がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、効率よくかつ高速にデータを圧縮できるデータ圧縮方法および装置並びにデータ圧縮方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によるデータ圧縮方法は、オリジナルデータを量子化して量子化データを得、該量子化データを符号化して前記オリジナルデータを圧縮した符号化データを得るデータ圧縮方法において、
前記量子化データを、該量子化データの代表値を表す代表値データと、該代表値以外のデータ値を表す少なくとも1つの分類データとに分類するとともに、前記分類の情報を表す分類情報データを得、
前記分類情報データを第1の符号化方式により符号化し、
前記代表値データおよび前記分類データのうち少なくとも前記分類データを第2の符号化方式により符号化して前記符号化データを得ることを特徴とするものである。
【0008】
なお、本発明によるデータ圧縮方法においては、前記第2の符号化方式が、前記代表値データおよび前記分類データ毎に異なる符号化方式であることが好ましい。
【0009】
また、本発明によるデータ圧縮方法においては、前記オリジナルデータをウェーブレット変換した後に前記量子化を行って前記量子化データを得ることが好ましく、また、前記オリジナルデータをDCT変換した後に前記量子化を行って前記量子化データを得ることが好ましい。
【0010】
なお、ウェーブレット変換した後に量子化データを得る場合には、ウェーブレット変換後の各サブバンド毎のウェーブレット変換データに対して量子化および符号化が行われる。
【0011】
さらに、前記代表値データが前記量子化データの0値を表す0値データであり、前記分類データが前記量子化データの非0値を表す非0値データであることが好ましい。
【0012】
ここで、「量子化データの代表値」とは、データ値の平均値、量子化データ中に最も多く現れる値、0値等種々の値を用いることができる。また、量子化データを代表値とそれ以外の分類データに分類する方法としては、種々の分類方法を採用することができる。例えば、量子化データを単純に代表値と非代表値に分類する方法、代表値と代表値以上の値と代表値以下の値とに分類する方法、代表値と代表値を基準としたデータ値の絶対値が所定閾値以下の値と所定閾値以上の値とに分類する方法等種々の方法が挙げられる。
【0013】
また、「分類情報データ」は、分類数に応じた値を有するものであり、例えば量子化データを代表値とそれ以外の値とに分類した場合は2値データとなり、代表値と代表値以上の値と代表値以下の値とに分類した場合は3値データとなる。
【0014】
さらに、「少なくとも分類データを第2の符号化方式により符号化する」としたのは、例えば代表値を0値とした場合のように、代表値データを符号化しない場合があるからである。
【0015】
また、「代表値データおよび分類データ毎に異なる」とは、代表値データおよび分類データとでそれぞれ符号化方式が異なる場合の他、分類データが複数ある場合は、各分類データ毎に符号化方式が異なる場合も含むものである。
【0016】
なお、第1の符号化方式としては、ハフマン符号化、ランレングス符号化、B1符号化、B2符号化、Wyle符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号化、およびバイナリ算術符号化のいずれかを用いることができる。
【0017】
また、第2の符号化方式としては、ハフマン符号化、ユニバーサル符号化、および多値算術符号化のいずれかを用いることができる。
【0018】
なお、本発明によるデータ圧縮方法において、前記符号化データの情報量が前記オリジナルデータに基づいて定められる所定の情報量よりも大きい場合は、前記分類情報データおよび/または前記代表値データと前記分類データとのうち少なくとも前記分類データを第3の符号化方式により符号化して前記符号化データを得ることが好ましい。
【0019】
ここで、第3の符号化方式としては、ハフマン符号化、算術符号化、および何ら符号化を行わないPCM(パレスコードモジュレーション)符号化のいずれかであることが好ましい。
【0020】
また、「オリジナルデータに基づいて定められる所定の情報量」としては、オリジナルデータの情報量としてもよく、オリジナルデータの情報量よりは小さいものの、分類情報データおよび/または代表値データと分類データとのうち少なくとも分類データを、第3の符号化方式により符号化した方が情報量が少なくなるような情報量とすることが好ましい。
【0021】
本発明によるデータ圧縮装置は、オリジナルデータを量子化して量子化データを得、該量子化データを符号化して前記オリジナルデータを圧縮した符号化データを得るデータ圧縮装置において、
前記量子化データを、該量子化データの代表値を表す代表値データと、該代表値以外のデータ値を表す少なくとも1つの分類データとに分類するとともに、前記分類の情報を表す分類情報データを得る分類手段と、
前記分類情報データを第1の符号化方式により符号化する第1の符号化手段と、
前記代表値データおよび前記分類データのうち少なくとも前記分類データを第2の符号化方式により符号化する第2の符号化手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0022】
なお、前記第2の符号化手段において行われる前記第2の符号化方式が、前記代表値データおよび前記分類データ毎に異なる符号化方式であることが好ましい。
【0023】
また、本発明によるデータ圧縮装置においては、前記オリジナルデータをウェーブレット変換した後に前記量子化を行って前記量子化データを得るウェーブレット変換手段、あるいは前記オリジナルデータをDCT変換した後に前記量子化を行って前記量子化データを得るDCT手段をさらに備えることが好ましい。
【0024】
さらに、前記分類手段は、前記代表値データを前記量子化データの0値を表す0値データとし、前記分類データを前記量子化データの非0値を表す非0値データとして、前記量子化データを分類する手段であることが好ましい。
【0025】
さらにまた、本発明によるデータ圧縮装置においては、前記符号化データの情報量が前記オリジナルデータに基づいて定められる所定の情報量よりも大きいか否かを判断する判断手段と、
該判断手段により前記符号化データの情報量が前記所定の情報量よりも大きいと判断された場合に、前記分類情報データおよび/または前記代表値データと前記分類データとのうち少なくとも前記分類データを第3の符号化方式により符号化して前記符号化データを得る第3の符号化手段とをさらに備えることが好ましい。
【0026】
なお、上記データ圧縮方法において行われる処理をコンピュータに実行させるプログラムとして、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、オリジナルデータを量子化して得られた量子化データをデータ値に応じて分類して代表値データ、分類データおよび分類結果を表す分類情報データを得る。ここで、分類情報データは分類の仕方にもよるが、上述したように2値あるいは3値という比較的情報量が少ないデータとなるため、シンプルな符号化方式により少ない演算量かつ高い圧縮率により符号化を行うことができる。また、代表値データは1つの値のみからなるデータであり、少ない演算量で比較的高い圧縮率により符号化を行うことができる。さらに、代表値以外の分類データは多値ではあるものの、代表値が除かれているため、全量子化データ中の割合としては比較的低いものとなる。例えば、0.5bit/pixel(10bitデータに対して1/20圧縮をする場合)においては、0値を代表値とした場合、非0値の割合は13%程度となる。このため、多値ではあるものの演算の対象となるデータ量は少ないものとなる。
【0028】
したがって、本発明においては多値データの符号化を行ってはいるものの、その演算量は上述した従来の圧縮アルゴリズムと比較して少なくなり、また、代表値データおよび分類情報データは少ない演算量で高い圧縮率により圧縮することができることとなる。これにより、オリジナルデータを高い圧縮率により効率よく、かつ高速に圧縮することができることとなる。
【0029】
また、量子化データを0値と非0値とに分類することにより、その分類が容易となり、また0値の分類データは圧縮する必要もなくなるため、一層演算量を低減してより高速にオリジナルデータの圧縮を行うことができる。
【0030】
さらに、分類情報データは2値あるいは3値等比較的情報量が少ないデータであることから、演算が比較的シンプルなハフマン符号化、ランレングス符号化、B1/B2符号化、Wyle符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号化およびバイナリ算術符号化のいずれかの符号化方法により、効率よくかつ高速に分類情報データを符号化することができる。
【0031】
また、分類データにおける多値データは全量子化データにおける割合が少ないため、演算が複雑ではあるものの高圧縮率で符号化を行うことができるハフマン符号化、ユニバーサル符号化、および多値算術符号化のいずれかの符号化方法により、効率よく符号化を行うことができる。
【0032】
なお、本発明によれば、オリジナルデータを高い圧縮率により圧縮することができるが、例えばオリジナルデータが、信号値が平坦な背景画像を表す画像データである場合、上述したようにオリジナルデータを量子化して、代表値データおよび分類データに分類すると、代表値データおよび分類データのいずれか一方のみが情報を有するものとなることから、分類情報データのデータ量がかえって大きくなって、符号化データの情報量がオリジナルデータの情報量よりも大きくなってしまうおそれがある。このような場合には符号化データの情報量をオリジナルデータに基づいて定められる所定の情報量と比較し、前者が後者よりも大きい場合には、分類情報データおよび/または代表値データと分類データとのうち少なくとも分類データを第3の符号化方式により符号化することにより、オリジナルデータよりも情報量が増加することなくオリジナルデータを符号化することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0034】
図1は本発明の第1の実施形態によるデータ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように第1の実施形態によるデータ圧縮装置は、オリジナル画像データSをウェーブレット変換して各解像度におけるサブバンド毎のウェーブレット変換データWSを得るウェーブレット変換手段1と、ウェーブレット変換データWSをクラス分けするとともに各クラスのビット配分を決定するクラス分け・ビット配分手段2と、クラス分け・ビット配分手段2により決定されたビット配分に基づいてウェーブレット変換データWSを量子化して量子化データRSを得る量子化手段3と、量子化データRSを0値と非0値とに分類して0値データS0、非0値データNSおよびこの分類結果を表す分類情報データBを得る分類手段4と、分類情報データBを第1の符号化方式により符号化する第1の符号化手段5と、非0値データNSを第2の符号化方式により符号化する第2の符号化手段6と、符号化により得られる符号化データFを記録媒体に記録する記録手段7とを備える。
【0035】
ウェーブレット変換手段1は下記のようにしてオリジナル画像データSに対してウェーブレット変換を施す。まず図2(a)に示すように、オリジナル画像データSがウェーブレット変換されて複数の解像度毎の4つのデータLL1、HL0、LH0およびHH0に分解される。ここで、データLL1は画像の縦横を1/2に縮小した画像を表し、データHL0、LH0およびHH0はそれぞれ縦エッジ、横エッジおよび斜めエッジ成分の画像を表すものとなる。そして、図2(b)に示すようにデータLL1をさらにウェーブレット変換して4つのデータLL2、HL1、LH1およびHH1を得る。ここで、データLL2はデータLL1の縦横をさらに1/2に縮小した画像を表すものとなり、データHL1、LH1およびHH1はそれぞれデータLL1の縦エッジ、横エッジおよび斜めエッジ成分の画像を表すものとなる。そして、ウェーブレット変換を行う毎に得られるデータLLに対してウェーブレット変換を所望とする回数繰り返して、複数の解像度毎のデータを得る。例えば、ウェーブレット変換を3回行った場合は、図2(c)に示すように3段階の各解像度毎にデータが得られることとなる。なお、本実施形態においては、各解像度毎における個々の、すなわち各サブバンド毎のデータを総称してウェーブレット変換データWSと呼ぶこととする。
【0036】
クラス分け・ビット配分手段2は、下記のようにしてウェーブレット変換データWSのクラス分けおよびビット配分を決定する。例えば、図2(c)に示すようにウェーブレット変換を行うことにより得られた各サブバンド毎のウェーブレット変換データWSに対しては、データLL2、データHHn(n=0〜2)、データHLn(n=0〜2)、およびデータLHn(n=0〜2)の4つのクラスにクラス分けを行う。このようにクラス分けを行うのは、各クラスのデータが統計的に類似した信号値を有するものであるからである。そして、各クラスのデータについて、例えばデータ値の2乗誤差を算出して、その2乗誤差の大きさに応じて量子化のビット配分を決定する。例えば、2乗誤差が大きければデータを保存するために大きなビット数を割り当て、2乗誤差が小さければデータは多少欠落してもよいため割り当てるビット数を小さくする。
【0037】
量子化手段3はクラス分け・ビット配分手段2において決定されたビット配分に基づいてTCQ(Trellis Coded Quantization)方式によりウェーブレット変換データWSの量子化を行う。ここで、TCQ方式とは、信号通信や音声符号化等の分野において開発されたTCM(Trellis Coded Modulation)をベースとしてこれを画像の符号化に拡張したものである。TCQ方式は理論的には無限長のベクトル量子化と同じ意味と見なすことができ、rate-distortion理論の観点からも従来のスカラー量子化と比較して数dBのS/Nを向上することができる。このTCQ方式はベクトル量子化の1つの方式であり、複数個の信号(b1,b2…bn)の入力に対して同数の量子化値(q1,q2…qn)を出力する。ここでの量子化値の決定はビダビアルゴリズムを用いて行われ、入力ベクトルに対して量子化誤差のトータルが最小となるパスを探索することによって決定される。なお、本実施形態では個々の量子化誤差の2乗をパスのコストとしてビダビアルゴリズムを適用するものとする。ここで、TCQ方式においては、複数の量子化代表値の組を定義しており、状態毎にこの組を使い分けて量子化を行っている。例えば、クラス分け・ビット配分手段2において決定されたビット配分が4ビットであり、量子化後のインデックス(詳細は後述する)を4ビット以下で表現する場合を考えると、16点の量子化代表値を使用すれば量子化を簡易に行うことができるが、TCQ方式では16点の量子化代表値の組を2つ(例えばQ1とQ2)を有し、状態S0ではQ1、状態S1ではQ2というように、状態毎に使用する量子化代表値の組を定義している。そして、予め量子化および逆量子化共通の状態遷移規則を定めておき、1画素について量子化を行う毎に状態遷移しながら量子化を進めていく。このように、量子化処理を行うことにより、見かけ上量子化代表値は倍の32点(但し0を重複させた場合は31点)を使用可能となり、量子化誤差を小さくするパスの選択肢を広げることができる。以下、TCQ方式の具体的方法について説明する。
【0038】
図3はD0〜D3の4つのスカラー量子化器を示す図、図4は2つのスカラー量子化器のサムセット(和集合的な量子化器)を示す図、図5は4状態のトレリス(Trellis)遷移図である。なお、図3においてΔは量子化ビット配分によって決定される量子化ステップサイズであり、本実施形態においてはΔ=0.5とする。また、図4においてはスカラー量子化器D0,D2のサムセット量子化器D0&D2(=A0)およびスカラー量子化器D1,D3のサムセット量子化器D1&D3(=A1)を示す。さらに、本実施形態においては、入力信号としてのウェーブレット変換データWSとして5つの要素からなる信号を使用し、これをWS=(0.5,−3,−3,0.25,−2.5)とする。そして、図5はこの5つの要素を有する信号を一度に量子化する際の最適な量子化器の選択状態を遷移状態として示すものであり、選択された量子化器により遷移状態を示すものとする。すなわち、ここではサムセット量子化器D0&D2が選択された状態を「状態D0&D2」として説明する。まず、量子化方法について説明する。
【0039】
TCQ方式による量子化方法は、図5に示すように定義されたトレリス遷移の全てのパスをチェックして、入力信号の全ての要素の量子化後の2乗誤差(以下MSEとする)が最小となるパスを検出することにある。具体的には、WSの最初の要素である0.5をD0〜D3のうち量子化器D2により量子化すると、そのMSEは(0.5−Δ)2=0.0と最小となる。また、次の要素−3に対しては同様に量子化器D2により量子化するとMSEは(−3−(−6Δ)2=0.0と最小となる。
【0040】
一方、トレリス遷移の制限として、サムセット量子化器D0&D2については次の量子化器はD0(状態はD0&D2に移行)もしくはD2(状態はD1&D3に移行)を、サムセット量子化器D2&D0については次の量子化器はD2(状態はD0&D2に移行)もしくはD0(状態はD1&D3に移行)を、サムセット量子化器D1&D3については次の量子化器はD1(状態はD2&D0に移行)もしくはD3(状態はD3&D1に移行)を、サムセット量子化器D3&D1については次の量子化器はD3(状態はD2&D0に移行)もしくはD1(状態はD3&D1に移行)を選択するというようにパスが制限されている。なお、この制限は、予め設定されているものであり、サムセット量子化器D0&D2については次の量子化器のD0は状態D0&D2、D2は状態D1&D3に、サムセット量子化器D2&D0については次の量子化器のD2は状態D0&D2、D0は状態D1&D3に、サムセット量子化器D1&D3については次の量子化器のD1は状態D2&D0、D3は状態D3&D1に、サムセット量子化器D3&D1については次の量子化器のD3は状態D2&D0、D1は状態D3&D1に対応するものとなっている。
【0041】
そして、遷移状態の拘束長を信号の要素数に対応させ(本実施形態においては5つの要素を有するため拘束長を5とする)、トレリス遷移の全ての組み合わせにおいてMSEをコストとして算出し、コストの和が最小となるパスを選択し、そのパスにより量子化器が選択されて量子化がなされる。なお、コストは基本的には全てのパスについて算出するが、現在コストを算出しているパスの累積コストの値がそれまでに算出されたパスにおける最小のコストを上回っている場合には、そこでコストの算出を打ち切って次のパスにおけるコストの算出に移行する等することにより、演算の高速化を図ることができる。なお、図5には全てのパスにおけるコストを示してあり、コストが最小であったパス(図中太線で示す)は、初期状態として量子化器D2&D0(=A0)が選択された後、順にD2(状態D0&D2=A0)、D2(状態D1&D3=A1)、D3(状態D3&D1=A1)、D1(状態D3&D1=A1)、D3(状態D2&D0=A0)と量子化器の選択のパスが移行し、信号はWS′=(0.5,−3,3,0,−2.5)に量子化される。なお、信号WSの要素0.5,−3,3,−2.5については、MSE=0となるが、要素0.25については量子化器D1が選択された場合に最小となりMSE=0.0625となる。したがって、この際のコストは、
(0.5-Δ)2+(-3-(-6Δ))2+(3-6Δ)2+(0.25-0)2+(-2.5-(-5Δ))2=0.0625
となる。
【0042】
ここで、量子化器のインデックスは図4に示すように定義されており、本実施形態においては、量子化値ではなくこのインデックスを出力とする。さらに、サムセット量子化器D0&D2を00、D2&D0を01、D1&D3を10、D3&D1を11というように2ビットのコード値にコード化しておく。したがって、ここで求められる量子化データRSは、WS′=(0.5,−3,3,0,−2.5)と図4に示す量子化器のインデックスとを対応させて、
(1,−3,3,0,−3)および初期状態を表すコード01
となる。なお、8状態トレリス遷移の場合は初期状態を表す情報は3ビットとなる。
【0043】
次に、TCQ方式における逆量子化方法について説明する。逆量子化方法は、インデックスの最初の値から順に要素を逆量子化することにより行われる。上述したように、インデックスが(1,−3,3,0,−3)の場合、インデックスの最初の値が1であるため、図4に示す2つのサムセット量子化器A0,A1を比較すると、要素の最初の値はΔ(=0.5)または−Δ(=−0.5)が考えられるが、初期状態が01すなわち状態D2&D0(=A0)であることから、図5に示すトレリス遷移の規則に従うと量子化器D2が選択されるため、量子化器D2のΔすなわち0.5に逆量子化される。そして遷移状態がD2(D0&D2=A0)に変化する。同様にしてインデックスの次の値が−3であるため、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較すると、これに対応する要素は−6Δ(=−3)または−5Δ(=−2.5)が考えられるが、トレリス遷移の規則に従うと量子化器D2が選択されるため、量子化器D2の−6Δすなわち−3に逆量子化される。そして遷移状態がD2(D1&D3=A1)に変化する。
【0044】
同様にしてインデックスの次の値が3であるため、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較すると、これに対応する要素は5Δ(=2.5)または6Δ(=3)が考えられるが、トレリス遷移の規則に従うと量子化器D3が選択されるため、量子化器D3の6Δすなわち3に逆量子化される。そして遷移状態がD3(D3&D1=A1)に変化する。さらに、これの次の値が0であるため、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較すると、これに対応する要素はともに0であり、トレリス遷移の規則に従うと量子化器D1が選択されるため、量子化器D1の0に逆量子化される。そして、ここでは遷移状態がD1(D3&D1=A1)のまま移行する。最後のインデックスの値は−3であるため、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較すると、これに対応する要素は−6Δ(=−3)または−5Δ(=−2.5)が考えられるが、トレリス遷移の規則に従うと量子化器D3が選択されるため、量子化器D3の−5Δすなわち−2.5に逆量子化される。そしてこれにより、(0.5,−3,3,0,−2.5)の信号が復元される。
【0045】
このように、トレリス遷移を定義してこれの規則に基づいて最適な量子化器を選択することにより、量子化を行うことができる。なおTCQ方式の詳細については、上述したP.Sriramらの文献に記載されている。
【0046】
分類手段4は量子化データRSをそのデータ値に応じて分類する。この際、量子化データRSを代表値と代表値以外のデータ値とに分類するものとする。例えば、本実施形態においては、量子化データRSの0値を代表値とし、量子化データRSを0値データS0と非0値データNSの2つに分類する。ここで、オリジナル画像データSに対してウェーブレット変換を施して量子化を行うと、量子化データRSにおける0値の割合が非常に大きくなり、例えば0.5bit/pixel(10bitオリジナル画像データSに対して1/20圧縮)に圧縮を行う場合は、非0値データNSの割合は全データの約13%程度となる。このように、量子化データRSを0値と非0値とに分類して0値データS0と非0値データNSとを得るとともに、この分類に関する情報を表す分類情報データBを得る。ここで、分類情報データBは量子化データRSを0値と非0値とに分類した結果を表す2値データとなる。
【0047】
第1の符号化手段5は分類情報データBを符号化するためのものであり、ここで行われる符号化方式としては、演算が比較的にシンプルなハフマン符号化、ランレングス符号化、B1符号化、B2符号化、Wyle符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号化およびバイナリ算術符号化のいずれかを採用することができる。
【0048】
ハフマン符号化は、瞬時に復号可能なコンパクト符号の一般的構成方法として広く知られている。ハフマン符号化において、情報源アルファベットの確率分布が与えられると、簡単なアルゴリズムを実行することにより常に瞬時に復号可能なコンパクト符号が得られるため、極めて有効な符号化アルゴリズムとなっている。
【0049】
ランレングス符号化は、2値情報において記号「0」の出現確率が大きく略1に近い場合、または長い「0」の連あるいは「1」の連が交互に出現する場合に、記号「0」、「1」の長さを符号化したり「0」と「1」との出現確率の隔たりを考慮した特定のパターンを符号化する方法である。
【0050】
B1符号化、B2符号化はランレングス符号化の1つの手法であり、その詳細については、「画像のディジタル信号処理,吹抜敬彦,日刊工業新聞社,昭和56年5月25日」に記載されている。
【0051】
Wyle符号化はランレングス符号化の1つの手法であり、「0」および「1」の系列で表現された各記号の連の確率分布を測定し、確率の大きな連には短い符号を、確率の小さな連には長い符号を割り当てることにより、平均符号長を短くするという原理に基づいて提案された手法である。
【0052】
Golomb符号化は、幾何学分布情報源に対する効率的なエントロピー符号化用符号として古くから知られている。この符号は必ずしもコンパクト符号にはなり得ないが、とくに次数が2のべき乗である場合にGolomb−Rice符号と呼ばれ、簡単な構成による符号化および復号化が可能となるものである。
【0053】
算術符号化は、一意に復号可能なコンパクト符号を用いるものである。この符号化はハフマン符号化を包含する極めて一般性に富む符号化である。符号化および復号化は算術演算を施すことにより実行することができ、1回のアルゴリズムの実行により情報源記号系列の1つの記号が符号化される。算術符号化は単位区間[0,1)を下記の2つの条件を満足するように順次部分区間に分割する過程と考えることができる。
【0054】
(1)各符号語はそれに先行する情報源記号の出現確率の和(累積確率)になる。
【0055】
(2)各符号語の右にある部分区間の幅はその記号の確率となる。
【0056】
なお、バイナリ算術符号化はバイナリデータに対して適したものである。
【0057】
なお、上述したランレングス符号化、B1符号化、B2符号化、Wyle符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号化、およびバイナリ算術符号化は2値データを符号化するのに適した符号化方式である。
【0058】
第2の符号化手段6は非0値データNSを符号化するためのものであり、ここで行われる符号化方式としては、ハフマン符号化、ユニバーサル符号化、および多値算術符号化のいずれかを採用することができる。これらの符号化方式は、演算は複雑であるものの、効率よく、すなわち高い圧縮率によりデータを符号化することができるものである。
【0059】
ユニバーサル符号化は、そのパラメータが未知であるような情報源に対する漸近的に最適なブロック符号化法であり、下記の2つの条件を満足するものである。
【0060】
(1)符号化は観測した情報源メッセージブロックの統計量にのみ依存して遂行され、過去や未来のブロックには依存しない、すなわちブロック毎に無記憶に遂行される。
【0061】
(2)ブロック長が無限に長くなるにつれて、種々の測度で表現した最適符号の特性が任意の近似度で達成される。
【0062】
なお、ユニバーサル符号化としては、Lynch-Davission符号化やLawrence符号化等がよく知られている。
【0063】
多値算術符号化は上述した算術符号化において、多値データに対して適したものである。
【0064】
なお、上述した第1および第2の符号化手段5,6において行われる符号化方式については、「ディジタル通信工学,笠原ら,昭晃堂,平成4年2月25日」に詳細が記載されている。
【0065】
次いで、第1の実施形態の動作について説明する。図6は第1の実施形態によるデータ圧縮装置において行われる処理を示すフローチャートである。
【0066】
まず、ウェーブレット変換手段1においてオリジナル画像データSに対してウェーブレットが施され、上述したようにウェーブレット変換データWSが得られる(ステップS1)。次いで、クラス分け・ビット配分手段2において、ウェーブレット変換データWSのクラス分けおよび各クラスのビット配分が決定され(ステップS2)、量子化手段3において各クラスのウェーブレット変換データWSが決定されたビット配分に基づいて量子化されて量子化データRSが得られる(ステップS3)。量子化データRSは分類手段4において0値データS0と非0値データNSとに分類されるとともに、0値データS0と非0値データNSとの分類を表す分類情報データBが得られる(ステップS4)。
【0067】
分類情報データBは第1の符号化手段5において、上述したハフマン符号化、ランレングス符号化、B1符号化、B2符号化、Wyle符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号化、およびバイナリ算術符号化のいずれかの符号化方式により符号化される(ステップS5)。一方、非0値データNSは第2の符号化手段6において上述したハフマン符号化、ユニバーサル符号化、および多値算術符号化のいずれかの符号化方式により符号化される(ステップS6)。なお、ステップS5,S6の処理は逆であってもよく、また並列に行ってもよい。そして、符号化された分類情報データBおよび非0値データNSを符号化データFとして記録手段7において記録媒体に記録して(ステップS7)処理を終了する。
【0068】
なお、符号化データFを復号化するためには、図6に示すフローチャートと逆の処理を行えばよい。すなわち、符号化データFに含まれる符号化された分類情報データBおよび非0値データNSをその符号化方式に対応する復号化方式により復号化して分類情報データBおよび非0値データNSを得、分類情報データBおよび非0値データNSに基づいて0値データS0を求めて量子化データRSを得る。そして、量子化データRSを逆量子化してウェーブレット変換データWSを得、このウェーブレット変換データWSを逆ウェーブレット変換することによりオリジナル画像データSが得られることとなる。
【0069】
ここで、第1の実施形態において得られる分類情報データBは2値データであり、情報量としては比較的少ないものである。したがって、上述した第1の符号化手段5において行われるシンプルな符号化方式により、少ない演算量かつ高い圧縮率により符号化を行うことができる。また、0値データS0は元々情報を有さないものであるから、符号化しなくとも0値と非0値との分類情報のみを有していれば復号化することができるものである。さらに、非0値データNSは多値ではあるものの、その割合は上述したように全量子化データRSの13%程度に過ぎないため、上述した第2の符号化手段6において行われる効率はよいが演算が複雑な符号化方式により符号化を行っても、演算量を少なくすることができることとなる。
【0070】
したがって、本実施形態においては多値の非0値データNSの符号化を行ってはいるものの、その演算量は上述した従来の圧縮アルゴリズムと比較して少なくなり、また、分類情報データBは少ない演算量で高い圧縮率により圧縮することができることとなる。これにより、オリジナル画像データSを高い圧縮率により効率よく、かつ高速に圧縮することができる。
【0071】
また、本実施形態においては、量子化データRSを0値データS0と非0値データNSとに分類しているためその分類が容易となり、また0値データS0は圧縮する必要もなくなるため、一層演算量を低減してより高速にオリジナル画像データSの圧縮を行うことができる。
【0072】
なお、上述した従来のWTCQ方式によりオリジナル画像データSを1/20に圧縮した場合と、本実施形態による符号化方式によりオリジナル画像データSを1/17に圧縮した場合とで、圧縮効率および演算量は略等しいものとなり、本実施形態による符号化方式においては、WTCQ方式と比較して性能劣化の程度は比較的小さいものであることが、本出願人の実験により確認されている。
【0073】
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。図7は本発明の第2の実施形態によるデータ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図である。第2の実施形態においては、ウェーブレット変換ではなく、離散コサイン変換(DCT)によりオリジナル画像データSを変換するためのDCT手段10を備え、ウェーブレット変換を行った場合のようにデータのクラス分けを行わない点が第1の実施形態と異なるものである。なお、第2の実施形態において、DCT、ビット配分および量子化はJPEG規格に沿った標準化された量子化方法である。
【0074】
このように、JPEG規格に沿った標準化された手法において、本発明を適用することによっても、第1の実施形態と同様に、効率よくかつ高速にオリジナル画像データSを符号化することができる。
【0075】
なお、上記第1および第2の実施形態によれば、オリジナル画像データSを高い圧縮率により圧縮することができるが、例えばオリジナル画像データSが、信号値が平坦な背景画像を表すものである場合、上述したようにオリジナル画像データSを量子化して、0値データS0および非0値データNSに分類すると、非0値データNSにのみ情報が分類されることから、分類情報データBのデータ量が大きくなって、符号化データFの情報量がオリジナル画像データSの情報量よりも大きくなってしまうおそれがある。以下この問題を解決するための実施形態を第3の実施形態として説明する。
【0076】
図8は本発明の第3の実施形態によるデータ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図である。なお、第3の実施形態において第1の実施形態と同一の構成については同一の参照番号を付し詳細な説明は省略する。第3の実施形態においては、上記第1の実施形態において得られた符号化データFにおける、各サブバンド毎の符号化データF1の情報量をウェーブレット変換データWSの情報量と比較する比較手段12と、比較手段12による比較結果に基づいて、各サブバンドの符号化データF1の情報量がウェーブレット変換データWSの情報量よりも大きい場合に、量子化データRSを第3の符号化方式により符号化して符号化データF2を得る第3の符号化手段13とを備えた点が第1の実施形態と異なるものである。
【0077】
比較手段12においては、各サブバンドの符号化データF1の情報量がウェーブレット変換データWSの情報量と比較される。ここで、ウェーブレット変換データWSの情報量としては、上述したTCQ方式の場合、オリジナルのビット数は例えば16ビットであるため、量子化データRSにおける信号系列の長さ×16ビットがウェーブレット変換データWSの情報量とされる。そして、符号化データF1の符号量がウェーブレット変換データWSの符号量よりも大きい場合に、第3の符号化手段13において量子化データRSを第3の符号化方式により符号化して符号化データF2を得るものである。なお、符号化データF1のデータ量がウェーブレット変換データWSのデータ量よりも小さい場合には、符号化データF1がそのまま符号化データFとして記録手段7に入力されることとなる。
【0078】
第3の符号化手段13において行われる符号化方式としては、ハフマン符号化あるいは多値算術符号化のように、演算は複雑であるものの、効率よく、すなわち高い圧縮率によりデータを符号化することができる方式が採用されるが、全く符号化しないPCM符号化であってもよい。なお、第3の符号化手段13において行われる符号化方式についても、上述した笠原らの文献にその詳細が記載されている。
【0079】
次いで、第3の実施形態の動作について説明する。図9は第3の実施形態の動作を示すフローチャートである。図9に示すフローチャートにおいて、ステップS11〜S16の処理は、図6に示すフローチャートのステップS1〜S6の処理と同一であるため、詳細な説明は省略する。ステップS16において非0値データNSが第2の符号化方式により符号化されてサブバンド毎の符号化データF1が得られると、符号化データF1は比較手段12に入力されてサブバンド毎に符号化データF1がウェーブレット変換データWSと比較される(ステップS17)。そして、各サブバンドにおける符号化データF1の情報量がウェーブレット変換データWSの情報量よりも大きい場合か否かが判断され(ステップS18)、符号化データF1の情報量がウェーブレット変換データWSの情報量よりも大きい場合には、第3の符号化手段13においてそのサブバンドの量子化データRSが第3の符号化方式により符号化されて符号化データF2が得られる(ステップS19)。一方、ステップS18が否定された場合は、そのサブバンドについては符号化データF1がそのまま最終的な符号化データFとされる。そして、各サブバンド毎にステップS17からステップS19の処理が行われ、サブバンド毎に得られる符号化データF1あるいは符号化データF2を最終的な符号化データFとして記録手段7において記録媒体に記録して(ステップS20)処理を終了する。
【0080】
このように、第3の実施形態においては、あるサブバンドにおいて符号化データF1の情報量とウェーブレット変換データWSの情報量とを比較し、前者が後者よりも大きい場合には、そのサブバンドにおける量子化データRSを上述したハフマン符号化などの第3の符号化方式により符号化するようにしたため、最終的に得られる符号化データFの情報量がウェーブレット変換データWSの情報量よりも増加することがなくなり、これにより効率よくオリジナル画像データSを符号化することができる。
【0081】
なお、第3の実施形態において得られた符号化データFを復号化するためには、図9に示すフローチャートと逆の処理を行えばよい。すなわち、符号化データFに含まれるサブバンド毎の符号化データF1,F2の符号化方式を判別し、符号化方式に対応する復号化方式により復号化して非0値データNSおよび分類情報データBの組と量子化データRSを得る。そして、分類情報データBおよび非0値データNSの組については、これらに基づいて0値データS0を求めて量子化データRSを得る。そして、量子化データRSを逆量子化してウェーブレット変換データWSを得、このウェーブレット変換データWSを逆ウェーブレット変換することによりオリジナル画像データSが得られることとなる。
【0082】
次いで、本発明の第4の実施形態について説明する。図10は本発明の第4の実施形態によるデータ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図である。第4の実施形態においては、第3の実施形態においてウェーブレット変換ではなく、離散コサイン変換(DCT)によりオリジナル画像データSを変換するためのDCT手段10を備え、ウェーブレット変換を行った場合のようにデータのクラス分けを行わない点が第3の実施形態と異なるものである。なお、第4の実施形態においては第2の実施形態と同様に、DCT、ビット配分および量子化はJPEG規格に沿った標準化された量子化方法である。
【0083】
第4の実施形態においては、第2の実施形態において得られた符号化データFの情報量をオリジナル画像データSの情報量と比較し、前者が後者よりも大きい場合には、第3の符号化手段13において第3の符号化方式により量子化データRSを符号化して符号化データF3を得、これを最終的な符号化データFとして記録手段7において記録媒体に記録するものである。
【0084】
このように、JPEG規格に沿った標準化された手法において、第3の実施形態と同様に、符号化データFの情報量をオリジナル画像データSの情報量と比較し、符号化データFの情報量がオリジナル画像データSの情報量よりも大きくなる場合に、量子化データRSを第3の符号化方式により符号化することによっても、第3の実施形態と同様に効率よくかつ高速にオリジナル画像データSを符号化することができる。
【0085】
なお、上記実施形態においては、0値を代表値として量子化データRSを0値データS0と非0値データNSとに分類しているが、0値、0値から所定閾値未満の値および所定閾値以上の値の3つに分類してもよい。ここで、所定閾値未満の値については、上記実施形態と同様の符号化を行い、所定閾値以上の値については、統計的に発生する確率が非常に少ないため、効率を重視した符号化により符号化することが好ましい。また、代表値としては0値に限定されるものではなく、量子化データRSの平均値を用いてもよい。この場合、平均値とそれ以外の値、平均値とそれより大きいの値とそれ未満の値、平均値を基準として平均値とデータ値の絶対値が所定閾値未満の値と所定閾値以上の値とに分類する等種々の方法により分類を行うことができる。
【0086】
また、上記実施形態においては、本発明によるデータ圧縮方法および装置により画像データを符号化しているが、音声データ、動画データ等種々のデータを符号化することができるものである。
【0087】
さらに、上記第3および第4の実施形態においては、符号化データF1の情報量をウェーブレット変換データWSあるいはオリジナル画像データSの情報量と比較しているが、ウェーブレット変換データWSあるいはオリジナル画像データSの情報量よりは小さいものの、量子化データRSを第3の符号化方式により符号化した方が情報量が少なくなるような所定の閾値と比較するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるデータ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図
【図2】ウェーブレット変換を説明するための図
【図3】スカラー量子化器を示す図
【図4】2つのスカラー量子化器のサムセットを示す図
【図5】4状態のトレリス(Trellis)遷移図
【図6】第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャート
【図7】本発明の第2の実施形態によるデータ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図
【図8】本発明の第3の実施形態によるデータ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図
【図9】第3の実施形態において行われる処理を示すフローチャート
【図10】本発明の第4の実施形態によるデータ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図
【図11】従来のデータ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図(その1)
【図12】従来のデータ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図(その2)
【符号の説明】
1 ウェーブレット変換手段
2 クラス分け・ビット配分手段
3 量子化手段
4 分類手段
5 第1の符号化手段
6 第2の符号化手段
7 記録手段
10 DCT手段
12 比較手段
13 第3の符号化手段

Claims (17)

  1. オリジナルデータをウェーブレット変換した後に量子化して量子化データを得、該量子化データを符号化して前記オリジナルデータを圧縮した符号化データを得るデータ圧縮方法において、
    前記量子化データを、該量子化データの代表値を表す代表値データと、該代表値以外のデータ値を表す少なくとも1つの分類データとに分類するとともに、前記代表値データおよび前記分類データの数に応じた値を有する分類情報データを得、
    前記分類情報データを第1の符号化方式であるGolomb-Rice符号化により符号化し、
    前記代表値データおよび前記分類データのうち少なくとも前記分類データを第2の符号化方式により符号化して前記符号化データを得ることを特徴とするデータ圧縮方法。
  2. 前記第2の符号化方式が、前記代表値データと前記分類データとで異なる符号化方式であることを特徴とする請求項1記載のデータ圧縮方法。
  3. 前記分類データが複数ある場合、前記第2の符号化方式が前記分類データ毎に異なる符号化方式であることを特徴とする請求項1または2記載のデータ圧縮方法。
  4. 前記代表値データが前記量子化データの0値を表す0値データであり、前記分類データが前記量子化データの非0値を表す非0値データであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のデータ圧縮方法。
  5. 前記第2の符号化方式が、ハフマン符号化、ユニバーサル符号化、および多値算術符号化のいずれかであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のデータ圧縮方法。
  6. 前記符号化データの情報量が前記オリジナルデータに基づいて定められる所定の情報量よりも大きい場合は、前記分類情報データおよび前記代表値データと前記分類データとのうち少なくとも前記分類データを第3の符号化方式により符号化して前記符号化データを得ることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のデータ圧縮方法。
  7. 前記第3の符号化方式が、ハフマン符号化、算術符号化、およびPCM符号化のいずれかであることを特徴とする請求項6記載のデータ圧縮方法。
  8. オリジナルデータをウェーブレット変換した後に量子化して量子化データを得、該量子化データを符号化して前記オリジナルデータを圧縮した符号化データを得るデータ圧縮装置において、
    前記量子化データを、該量子化データの代表値を表す代表値データと、該代表値以外のデータ値を表す少なくとも1つの分類データとに分類するとともに、前記代表値データおよび前記分類データの数に応じた値を有する分類情報データを得る分類手段と、
    前記分類情報データを第1の符号化方式であるGolomb-Rice符号化により符号化する第1の符号化手段と、
    前記代表値データおよび前記分類データのうち少なくとも前記分類データを第2の符号化方式により符号化する第2の符号化手段とを備えたことを特徴とするデータ圧縮装置。
  9. 前記第2の符号化手段において行われる前記第2の符号化方式が、前記代表値データと前記分類データとで異なる符号化方式であることを特徴とする請求項8記載のデータ圧縮装置。
  10. 前記分類データが複数ある場合、前記第2の符号化方式が前記分類データ毎に異なる符号化方式であることを特徴とする請求項8または9記載のデータ圧縮装置。
  11. 前記分類手段は、前記代表値データを前記量子化データの0値を表す0値データとし、前記分類データを前記量子化データの非0値を表す非0値データとして、前記量子化データを分類する手段であることを特徴とする請求項8から10のいずれか1項記載のデータ圧縮装置。
  12. 前記符号化データの情報量が前記オリジナルデータに基づいて定められる所定の情報量よりも大きいか否かを判断する判断手段と、
    該判断手段により前記符号化データの情報量が前記所定の情報量よりも大きいと判断された場合に、前記分類情報データおよび前記代表値データと前記分類データとのうち少なくとも前記分類データを第3の符号化方式により符号化して前記符号化データを得る第3の符号化手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項8から11のいずれか1項記載のデータ圧縮装置。
  13. オリジナルデータをウェーブレット変換した後に量子化して量子化データを得、該量子化データを符号化して前記オリジナルデータを圧縮した符号化データを得るデータ圧縮方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体において、
    前記プログラムは、前記量子化データを、該量子化データの代表値を表す代表値データと、該代表値以外のデータ値を表す少なくとも1つの分類データとに分類するとともに、前記代表値データおよび前記分類データの数に応じた値を有する分類情報データを得る手順と、
    前記分類情報データを第1の符号化方式であるGolomb-Rice符号化により符号化する手順と、
    前記代表値データおよび前記分類データのうち少なくとも前記分類データを第2の符号化方式により符号化する手順とを有することを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  14. 前記第2の符号化方式が、前記代表値データと前記分類データとで異なる符号化方式であることを特徴とする請求項13記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  15. 前記分類データが複数ある場合、前記第2の符号化方式が前記分類データ毎に異なる符号化方式であることを特徴とする請求項13または14記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  16. 前記分類する手順は、前記代表値データを前記量子化データの0値を表す0値データとし、前記分類データを前記量子化データの非0値を表す非0値データとして、前記量子化データを分類する手順であることを特徴とする請求項13から15のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  17. 前記符号化データの情報量が前記オリジナルデータに基づいて定められる所定の情報量よりも大きいか否かを判断する手順と、
    前記符号化データの情報量が前記所定の情報量よりも大きいと判断された場合に、前記分類情報データおよび前記代表値データと前記分類データとのうち少なくとも前記分類データを第3の符号化方式により符号化して前記符号化データを得る手順とをさらに有することを特徴とする請求項13から16のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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