JP3804902B2 - 量子化誤差補正方法及び装置並びにオーディオ情報復号方法及び装置 - Google Patents

量子化誤差補正方法及び装置並びにオーディオ情報復号方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、量子化誤差補正方法及び装置並びに当該量子化誤差補正方法及び装置を含むオーディオ情報復号方法及び装置の技術分野に属し、より詳細には、圧縮符号化されたオーディオ情報を復号する際に発生する量子化誤差を補正する量子化誤差補正方法及び装置並びに当該量子化誤差補正方法及び装置を含むオーディオ情報復号方法及び装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、限られた記録容量を有する情報記録媒体(例えば、光ディスク等)に対してより長い再生時間を有するオーディオ情報(音声情報及び音声以外の音情報を含む。以下、同じ。)を記録すべく、当該オーディオ情報に対して、いわゆる圧縮符号化(一般には高能率符号化とも称する。)を施して当該情報記録媒体に記録することが行われている。
【0003】
ここで、記録すべきオーディオ情報に対する圧縮符号化の一手法として、当該オーディオ情報を周波数帯域分割し、夫々分割された周波数帯域毎に最適な(相互に異なる)ビット数を割り当てて符号化する符号化方法がある(より具体的には、例えば、時間領域のオーディオ情報を含むオーディオ信号を数サンプルずつのブロックに分割し、当該ブロック毎にMDCT(Modified Discrete Cosine Transform)等の直交基底による時間−周波数変換を用いて周波数領域の変換係数に変換し、この変換係数毎に量子化を行う変換符号化方式と称されるディジタル圧縮方式や、当該オーディオ信号をBPF(Band Pass Filter)或いはLPF(Low Pass Filter)とHPF(High Pass Filter)とを組み合わせたフィルタバンクを用いて周波数分割し、当該分割された周波数帯域幅に応じてデシメーション(間引き処理)を行った後に各周波数帯域毎に量子化を行うサブバンド符号化方式と称されるディジタル圧縮方式等がこれに該当する。)。
【0004】
このとき、当該ビット数の割り当て(当該割り当てを一般にビットアロケーション(ビット配分)と称する。)においては、人の聴覚におけるいわゆるマスキング特性を利用して、当該聴覚上聞こえないとされる周波数帯域については割り当てるビット数を削減し、オーディオ情報全体としての情報量を低減して圧縮符号化することが通常である。
【0005】
なお、上記したマスキング特性とは、大きな音圧レベルを有する音に近い周波数(特にその音の高域側で近い周波数)を有する音圧レベルの低い音は、人の聴覚上認識されなくなる特性をいう。
【0006】
上述した圧縮符号化の一手法によれば、人の聴覚に対応して聴感上の音質の低下を最低限に抑制しつつ効率的に情報量を削減し、効果的にオーディオ情報を圧縮符号化することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した圧縮符号化の手法により符号化されたオーディオ情報のうち、低ビット数が割り当てられて符号化された周波数帯域のオーディオ情報については、その低ビット数に起因して、復号の際の復号精度が低下する、すなわち、復号後の値と符号化前の値との差が大きくなってしまうという問題点があった。
【0008】
一方、近年の高音質再生重視の傾向に鑑みれば、たとえ上記マスキング特性により定常時において聴覚上聞こえないとされる周波数帯域のオーディオ情報であっても、これを忠実に復号する方がオーディオ情報全体として高精度に復号する(すなわち、高音質に再生する)ことができるものと期待される。
【0009】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて為されたもので、その課題は、符号化時に低ビット数で符号化された周波数帯域のオーディオ情報の復号精度を向上させることが可能な量子化誤差補正方法及び装置を提供すると共に、当該復号精度の向上によりオーディオ情報全体を高音質で復号することが可能なオーディオ情報復号方法及び装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に聴覚の周波数特性に基づきビット配分されて圧縮符号化されたオーディオ情報を復号する際に、当該圧縮符号化されたオーディオ情報に含まれている量子化誤差を補正する量子化誤差補正装置において、前記ビット配分を示すビット配分情報と、前記圧縮符号化されたオーディオ情報の符号化値と、に基づいて、当該符号化値に対応する圧縮符号化前のオーディオ情報値が存在する範囲である前記量子化誤差の範囲を当該符号化値毎に検出する誤差範囲算出部等の検出手段と、前記検出された量子化誤差の範囲と、相関する他の前記符号化値に対応する前記量子化誤差の範囲と、に基づいて、一の前記符号化値に対応する復号値を出力する補正処理部等の出力手段と、を備える。
【0011】
よって、検出された量子化誤差の範囲と相関する他の符号化値に対応する量子化誤差の範囲とに基づいて一の符号化値に対応する復号値を出力するので、圧縮符号化時のビット配分において低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報における量子化誤差を補正し、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0012】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の量子化誤差補正装置において、前記出力手段は、前記検出された量子化誤差の範囲と、相関する他の前記符号化値に対応する前記量子化誤差の範囲と、を用いて最小二乗法により一の前記符号化値に対応する前記量子化誤差を補正し、前記復号値を出力するように構成される。
【0013】
よって、検出された量子化誤差の範囲と相関する他の符号化値に対応する量子化誤差の範囲とを用いて最小二乗法により量子化誤差を補正するので、高精度な復号値を出力することができる。
【0014】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の量子化誤差補正装置において、他の前記符号化値は、一の前記符号化値が得られた周波数帯域に相隣接する周波数帯域により圧縮符号化された前記符号化値であるように構成される。
【0015】
よって、検出された量子化誤差の範囲と相隣接する周波数帯域により圧縮符号化された符号化値に対応する量子化誤差の範囲とに基づいて一の符号化値に対応する復号値を出力するので、簡易な処理により当該量子化誤差を補正し、オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0016】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に聴覚の周波数特性に基づきビット配分されて圧縮符号化されたオーディオ情報を復号する際に、当該圧縮符号化されたオーディオ情報に含まれている量子化誤差を補正する量子化誤差補正装置において、前記圧縮符号化されたオーディオ情報の符号化値と圧縮符号化前のオーディオ情報値との誤差と、相関する他の前記周波数帯域における前記符号化値のレベルと、に少なくとも基づいて算出された補正値であって各前記周波数帯域毎に前記符号化値を補正する補正値を予め記憶するメモリ等の記憶手段と、前記ビット配分を示すビット配分情報及び前記符号化値に基づいて前記補正値を前記記憶手段から読み出し、当該読み出した補正値及び前記符号化値に基づいて各前記周波数帯域毎に前記符号化値に対応する復号値を出力する制御部等の出力手段と、を備える。
【0017】
よって、オーディオ情報の符号化値と圧縮符号化前のオーディオ情報値との誤差と、相関する他の周波数帯域における符号化値のレベルと、に少なくとも基づいて予め算出された補正値をビット配分情報及び符号化値に基づいて読み出し、当該読み出した補正値及び符号化値に基づいて各周波数帯域毎に符号化値に対応する復号値を出力するので、圧縮符号化時のビット配分において低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報における量子化誤差を補正し、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0018】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の量子化誤差補正装置において、前記オーディオ情報の圧縮符号化が、各前記周波数帯域毎の変換符号化であるように構成される。
【0019】
よって、周波数帯域毎の変換符号化により圧縮符号化されたオーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0020】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の量子化誤差補正装置において、前記オーディオ情報の圧縮符号化が、各前記周波数帯域毎のサブバンド符号化であるように構成される。
【0021】
よって、周波数帯域毎のサブバンド符号化により符号化されたオーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0022】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の量子化誤差補正装置と、前記出力された復号値に対して前記オーディオ情報の圧縮符号化処理に対応した復号処理を施し、外部に出力する変換部等の復号手段と、を備える。
【0023】
よって、低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報に含まれる量子化誤差を補正した復号値を生成して外部に出力するので、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0024】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に聴覚の周波数特性に基づきビット配分されて圧縮符号化されたオーディオ情報を復号する際に、当該圧縮符号化されたオーディオ情報に含まれている量子化誤差を補正する量子化誤差補正方法において、前記ビット配分を示すビット配分情報と、前記圧縮符号化されたオーディオ情報の符号化値と、に基づいて、当該符号化値に対応する圧縮符号化前のオーディオ情報値が存在する範囲である前記量子化誤差の範囲を当該符号化値毎に検出する検出工程と、前記検出された量子化誤差の範囲と、相関する他の前記符号化値に対応する前記量子化誤差の範囲と、に基づいて、一の前記符号化値に対応する復号値を出力する出力工程と、を備える。
【0025】
よって、検出された量子化誤差の範囲と相関する他の符号化値に対応する量子化誤差の範囲とに基づいて一の符号化値に対応する復号値を出力するので、圧縮符号化時のビット配分において低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報における量子化誤差を補正し、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0026】
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の量子化誤差補正方法において、前記出力工程においては、前記検出された量子化誤差の範囲と、相関する他の前記符号化値に対応する前記量子化誤差の範囲と、を用いて最小二乗法により一の前記符号化値に対応する前記量子化誤差を補正し、前記復号値を出力するように構成される。
【0027】
よって、検出された量子化誤差の範囲と相関する他の符号化値に対応する量子化誤差の範囲とを用いて最小二乗法により量子化誤差を補正するので、高精度な復号値を出力することができる。
【0028】
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の量子化誤差補正方法において、他の前記符号化値は、一の前記符号化値が得られた周波数帯域に相隣接する周波数帯域により圧縮符号化された前記符号化値であるように構成される。
【0029】
よって、検出された量子化誤差の範囲と相隣接する周波数帯域により圧縮符号化された符号化値に対応する量子化誤差の範囲とに基づいて一の符号化値に対応する復号値を出力するので、簡易な処理により当該量子化誤差を補正し、オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0030】
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に聴覚の周波数特性に基づきビット配分されて圧縮符号化されたオーディオ情報を復号する際に、当該圧縮符号化されたオーディオ情報に含まれている量子化誤差を補正する量子化誤差補正方法において、前記圧縮符号化されたオーディオ情報の符号化値と圧縮符号化前のオーディオ情報値との誤差と、相関する他の前記周波数帯域における前記符号化値のレベルと、に少なくとも基づいて算出された補正値であって各前記周波数帯域毎に前記符号化値を補正する補正値を予め記憶している記憶手段から、前記ビット配分を示すビット配分情報及び前記符号化値に基づいて前記補正値を読み出し、当該読み出した補正値及び前記符号化値に基づいて各前記周波数帯域毎に前記符号化値に対応する復号値を出力する出力工程を備える。
【0031】
よって、オーディオ情報の符号化値と圧縮符号化前のオーディオ情報値との誤差と、相関する他の周波数帯域における符号化値のレベルと、に少なくとも基づいて予め算出された補正値をビット配分情報及び符号化値に基づいて読み出し、当該読み出した補正値及び符号化値に基づいて各周波数帯域毎に符号化値に対応する復号値を出力するので、圧縮符号化時のビット配分において低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報における量子化誤差を補正し、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0032】
上記の課題を解決するために、請求項12に記載の発明は、請求項8から11のいずれか一項に記載の量子化誤差補正方法において、前記オーディオ情報の圧縮符号化が、各前記周波数帯域毎の変換符号化であるように構成される。
【0033】
よって、周波数帯域毎の変換符号化により圧縮符号化されたオーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0034】
上記の課題を解決するために、請求項13に記載の発明は、請求項8から11のいずれか一項に記載の量子化誤差補正方法において、前記オーディオ情報の圧縮符号化が、各前記周波数帯域毎のサブバンド符号化であるように構成される。
【0035】
よって、周波数帯域毎のサブバンド符号化により符号化されたオーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0036】
上記の課題を解決するために、請求項14に記載の発明は、請求項8から13のいずれか一項に記載の量子化誤差補正方法と、前記出力された復号値に対して前記オーディオ情報の圧縮符号化処理に対応した復号処理を施し、外部に出力する復号工程と、を備える。
【0037】
よって、低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報に含まれる量子化誤差を補正した復号値を生成して外部に出力するので、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に好適な実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0039】
なお、以下に説明する実施の形態は、光ディスク等の情報記録媒体又は放送電波等を介して入力されるオーディオ情報であって、周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に聴覚のマスキング特性に基づきビット配分されて圧縮符号化されたオーディオ情報を復号するオーディオ情報復号装置に対して本発明を適用した場合について説明するものである。
【0040】
ここで、具体的に当該ビット配分においては、人の聴覚における上記マスキング特性を利用して、当該聴覚上聞こえないとされる周波数帯域については割り当てるビット数を削減すると共に、一方で聴覚上明瞭に認識される周波数帯域については割り当てるビット数を増大させることにより、オーディオ情報全体としての情報量を低減して圧縮符号化が為されているものとする。
【0041】
(I)第1実施形態
先ず、本発明に係る第1実施形態について図1及び図2を用いて説明する。
【0042】
なお、図1は第1実施形態に係るオーディオ情報復号装置の構成を示すブロック図であり、図2は第1実施形態に係る復号処理を示す模式図である。
【0043】
図1(a)に示すように、第1実施形態に係るオーディオ情報復号装置Sは、情報抽出部1と、本発明に係る誤差補正部2と、復号手段としての変換部3と、により構成されている。
【0044】
次に、動作を説明する。
【0045】
先ず、情報抽出部1には、上記情報記録媒体又は放送電波を介して復号すべきオーディオ情報Sinが入力されている。このオーディオ情報Sinは、上述したように周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に人の聴覚のマスキング特性を用いたビット配分が施されて圧縮符号化されており、当該オーディオ情報Sinには圧縮符号化されたオーディオ情報本体の他に、上記分割された周波数帯域毎のビット配分を示すビット配分情報が付帯して伝送されている。また、第1実施形態の場合は、当該圧縮符号化の具体例としては上記した変換符号化方式が用いられている。
【0046】
そして、情報抽出部1は、当該オーディオ情報Sinから上記オーディオ情報本体とビット配分情報とを分離し、当該オーディオ情報本体を含むオーディオデータSpdと当該ビット配分情報を含む配分データSarとを生成し、誤差補正部2に出力する。
【0047】
次に、誤差補正部2は、オーディオデータSpd及び配分データSarを用いて後述する補正処理により当該オーディオデータSpdに含まれる後述する量子化誤差を補正し、周波数軸のオーディオ情報を含む補正データSrvを生成して変換部3へ出力する。
【0048】
これにより、変換部3は、当該補正データSrvを周波数軸から時間軸に変換し、復号されたオーディオ情報としての復号データSoutを生成して外部に出力する。
【0049】
次に、誤差補正部2の細部構成及び動作について、図1(b)及び図2を用いて説明する。
【0050】
図1(b)に示すように、第1実施形態の誤差補正部2は、検出手段としての誤差範囲算出部10と、出力手段としての補正処理部11と、により構成されている。
【0051】
次に、動作を説明する。
【0052】
先ず、誤差範囲算出部10は、配分データSarに含まれているビット配分情報に基づいてオーディオデータSpdに含まれている各符号化値(すなわち、情報記録媒体又は放送電波を介して伝送されたオーディオ情報の符号化値)に含まれている量子化誤差の範囲を算出し、当該範囲を示す範囲データSspを生成して補正処理部11へ出力する。
【0053】
ここで、当該量子化誤差の範囲について図2(a)を用いて説明する。
【0054】
先ず、上述した符号化値は、その符号化の段階において、符号化前のオーディオ情報の音圧レベルとしての真値(マスキング特性に基づいて分割された周波数帯域毎の真値)を当該周波数帯域に配分されたビット数で量子化して得られるものである。
【0055】
すなわち、図2(a)に示すある周波数帯域における真値(規格化され、±1.0の範囲内にあるものとする。)を2ビットで対称量子化して符号化したとすると、その符号化値は、+0.3(+0.333……)となる。そして、この符号化値が上記情報記録媒体又は放送電波を介してビット配分情報と共に第1実施形態に係るオーディオ復号装置Sにオーディオ情報Sinとして入力される。
【0056】
一方、この一連の符号化処理により得られた符号化値を復号する場合を考えると、オーディオ情報復号装置Sには当該符号化値とそれに対応するビット配分情報のみが伝送されてくるので、当該オーディオ復号装置Sにおいては元の真値を正確に取得することはできない。
【0057】
そして、この伝送されてきた符号化値から元の真値を復号するとき、例えば図2(a)の場合を例とすると、2ビットのビット配分を用いた対称量子化によって得られた符号化値が+0.3であった場合は、元の真値は最小値「0」、最大値「+0.6」で定められる範囲内のいずれかの値であることとなる。この「0」以上「+0.6」以下の範囲が第1実施形態における量子化誤差の範囲ということになり、この誤差が誤差範囲算出部10において上記した方法により算出され、当該周波数帯域毎の最小値及び最大値を含む上記範囲データSspとして補正処理部11へ出力される。
【0058】
次に、範囲データSspが入力される補正処理部11は、低周波数側及び高周波数側に相隣接する周波数帯域の符号化値に対応する当該最小値及び最大値と、その間にある周波数帯域の符号化値に対応する当該最小値及び最大値と、を用いて、当該間にある周波数帯域の符号化値に含まれている上記量子化誤差を以下に説明する処理により補正し、上記補正データSrvを生成して変換部3に出力する。
【0059】
このとき、当該補正処理について図2(b)を用いて説明すると、先ず、符号化前のオーディオ情報は周波数軸上で不連続となることはほとんどないと一般に考えられるので、周波数軸上において相隣接する周波数帯域に対応する上記各符号化値は相互に相関関係を有することが多い。そこで、第1実施形態の補正処理においては、当該相関関係を用いて相隣接する周波数帯域間で上記算出された量子化誤差の範囲から以下に示す近似式により元の真値に相当する補正値を算出するのである。
【0060】
より具体的に例えば、当該補正値を算出すべき符号化値に対応する周波数帯域に対して低周波数側にあるnl個(nl≧0)の周波数帯域に対応する各量子化誤差の範囲と高周波数側にあるnh個(nh≧0)の周波数帯域に対応する各量子化誤差の範囲とを用いて当該補正値Yk(kは伝送されてきた符号化値の番号)を算出する場合には、上記近似式を用いて以下のように求める。
【0061】
【数1】
Figure 0003804902
【0062】
ここで、係数akの算出方法について図2(b)を用いて説明する。
【0063】
第1実施形態においては、当該係数akの算出に、いわゆる最小二乗法を用いる。
【0064】
すなわち、先ず、nl及びnhを夫々「1」と仮定し、伝送されてきたk番目の符号化値をykとし、誤差範囲算出部10により算出された量子化誤差の範囲の最小値をyk minとし、当該量子化誤差の範囲の最大値をyk maxとし、求めるべき補正値をYkとする。そして、最小二乗法により補正値を算出するための周波数軸方向の間隔の初期値をNとして相互に相隣接する符号化値yk、yk-1及びyk+1相互の大小関係の場合分けに応じて以下の六通りの座標値の組み合わせを算出する。
【0065】
【表1】
Figure 0003804902
【0066】
次に、上記の六通りの場合それぞれについて、求まった座標値の組み合わせに対し、最小二乗法により二次曲線近似して上記係数a0、a1及びa2を以下の行列式を解くことにより算出する。なお、以下の行列式では、各々の座標点の組み合わせに含まれる座標点の数が六個なのでk=6とし、更に六個の座標値をそれぞれ(x1、y1)、(x2、y2)、……、(x6、y6)としている。
【0067】
【数2】
Figure 0003804902
【0068】
このとき、補正値Ykの算出に用いる二次近時曲線と六つの座標点との関係の例を上記表2における条件番号▲3▼の場合について示すと、図2(b)のようになる。なお、図2(b)において、その横軸は規格化された周波数fNであり、縦軸は符号化値yである。
【0069】
そして、算出された各係数a0、a1及びa2により構成される上記近似式にfN=0を代入することにより、求める補正値YkをYk=a0として算出することができる。
【0070】
その後、求まった補正値Ykを伝送されてきた符号値ykに代わる補正値として補正データSrvとして変換部3に出力するのである。
【0071】
以上説明したように、第1実施形態の誤差補正部2の動作によれば、検出された量子化誤差の範囲と周波数軸上で相隣接する周波数帯域の符号化値yk-1及びyk+1にそれぞれ対応する二つの量子化誤差の範囲とに基づいて一の符号化値ykに対応する補正値Ykを出力するので、圧縮符号化時のビット配分において低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報における量子化誤差を補正し、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0072】
また、最小二乗法により補正値Ykを算出して量子化誤差を補正するので、高精度な補正を行うことができる。
【0073】
更に、検出された量子化誤差の範囲と周波数軸上で相隣接する周波数帯域の符号化値yk-1及びyk+1にそれぞれ対応する二つの量子化誤差の範囲とに基づいて一の符号化値ykに対応する補正値Ykを出力するので、簡易な処理により当該量子化誤差を補正し、オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0074】
更にまた、周波数帯域毎の変換符号化により圧縮符号化されたオーディオ情報の復号精度を向上させることによりオーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0075】
なお、上述した第1実施形態の誤差補正処理において、最小二乗法により算出した補正値Ykが元の符号化値ykにおける量子化誤差の最小値yk min未満となった場合又は最大値yk maxより大きくなった場合には、上述した周波数軸方向の間隔の初期値NをN+Δとして再度上述した一連の補正値算出処理を実行して新たに補正値Ykを算出すればよい。そして、この処理を、算出した補正値Ykが元の符号化値ykにおける量子化誤差の最小値yk min以上最大値yk max以下となるまで繰り返して最終的に補正値Ykを求めればよい。
【0076】
また、上述した第1実施形態における補正値算出処理においては、周波数軸上で相隣接する周波数帯域の符号化値yk-1及びyk+1にそれぞれ対応する二つの量子化誤差の範囲を用いて補正値Ykを算出したが、これ以外に、相隣接はしないが近接する周波数帯域(例えば、一つおいて離れた周波数帯域)の符号化値にそれぞれ対応する二つの量子化誤差の範囲を用いて補正値を算出してもよいし、或いは、低周波数側のみ又は高周波数側のみの他の周波数帯域の符号化値に対応する量子化誤差の範囲を用いて補正値を算出してもよい。
【0077】
更に、算出した補正値Ykが元の符号化値ykにおける量子化誤差の最小値yk min未満となった場合又は最大値yk maxより大きくなった場合の他の処理としては、算出された補正値Ykが当該最大値yk maxより大きいときはその最大値yk maxそのものを補正値として変換部3へ出力し、一方、算出された補正値Ykが当該最小値yk minより小さいときはその最小値yk minそのものを補正値として変換部3へ出力するように構成することもできる。
【0078】
更にまた、相隣接する符号化値yk-1及びyk+1を用いる最小二乗法以外の他の補正値算出方法としては、例えば、いわゆるフーリエ級数を用いた近似方法や算術平均近似方法等を用いることができる。
【0079】
(II) 2 実施形態
次に、本発明に係る他の実施形態である第2実施形態について、図3を用いて説明する。なお、図3は第2実施形態に係る誤差補正部の細部構成を示すブロック図である。
【0080】
上述した第1実施形態の誤差補正部2においては、入力された符号化値から量子化誤差の範囲を求め、更に相隣接する周波数帯域の符号化値yk-1及びyk+1に対応する量子化誤差の範囲を用いて符号化値ykを補正した補正値Ykを算出したが、第2実施形態の誤差補正部においては、各周波数帯域毎の補正値をあらかじめ実験的に算出しておき、これをテーブル化してメモリに記憶し、更に情報抽出部1により抽出された符号化値とビット配分情報とをアドレス情報として用いてメモリ内の補正値を読み出し、これを補正データSrvとして変換部3に出力する。
【0081】
なお、第2実施形態のオーディオ情報復装置においては、誤差補正部以外の構成は第1実施形態におけるオーディオ情報復装置Sの場合と同様であるので細部の説明は省略する。
【0082】
図3(a)に示すように、第2実施形態の誤差補正部2’は、出力手段としての制御部20と、記憶手段としてのメモリ21と、加算器22と、により構成されている。
【0083】
次に動作を説明する。
【0084】
先ず、第2実施形態の誤差補正部2’に情報抽出部1から入力されるオーディオデータSpdは、制御部20及び加算器22へ出力され、一方配分データSarは制御部20へ出力される。
【0085】
次に、メモリ21は、図3(b)に示すような予め算出された補正加算値Cp,lにより構成されているテーブルTを記憶している。
【0086】
このテーブルTに含まれている各補正加算値Cp,lは、補正しようとする符号化値ykに対応する周波数帯域に対して周波数軸上において低周波数側及び高周波側に夫々相隣接してある符号化値yk-1及びyk+1相互の大小関係による場合分けの番号pと第2実施形態のオーディオ情報復号装置に伝送されてくる可能性のあるビット配分情報におけるビット数lとにより特定されるものであり、この補正加算値Cp,lを符号化値ykに加算することにより補正データSrvとして出力すべき補正値Ykを生成するためのものである。
【0087】
一方、制御部20は、入力されるオーディオデータSpdに含まれている符号化値yk、yk-1及びyk+1と配分データSarに含まれているビット配分情報(配分ビット数l)とに基づいて、メモリ21に記憶されている補正加算値Cp,lのうち当該メモリ21から出力すべき補正加算値Cp,lを選択して当該出力させるための制御信号Scを生成し、当該メモリ21に出力する。
【0088】
そして、メモリ21は当該制御信号Scにより示される補正加算値Cp,lを補正加算データSadとして加算器22に出力する。
【0089】
その後、加算器22は、補正加算データSadに含まれている補正加算値Cp,lをオーディオデータSpdに含まれている符号化値ykに加算し、補正値Ykを算出して補正データSrvとして変換部3へ出力する。
【0090】
次に、第2実施形態に係る上記加算補正値Cp,lの設定方法について説明する。
【0091】
第2実施形態における各加算補正値Cp,lは、予め実際の音楽に相当するオーディオ情報を用いて求められた符号化前のオーディオ情報における上記真値の分布に基づいて予め算出されるものである。そして、当該分布を求めるパラメータとしては、例えば、当該オーディオ情報において近接する周波数帯域における当該真値を量子化した量子化値のレベル、当該真値を符号化する際に配分されるビット数或いは当該周波数帯域における具体的な周波数値等が考えられるが、用いるパラメータが多いほどメモリ21に記憶させるべきテーブルTの記憶量が多くなること等を考慮し、以下に説明する第2実施形態では、近接する周波数帯域における真値を量子化した量子化値のレベルの大小関係及び当該真値を符号化する際に配分されるビット数を用いて真値の分布を求め、これにより以下に示す四段階の手順で加算補正値Cp,lを予め求める。
【0092】
より具体的には、先ず、加算補正値算出の第1段階の処理として、符号化されるオーディオ情報を擬似的に符号化し、周波数軸上の(すなわち、周波数領域の)符号化値を求める。
【0093】
すなわち、符号化すべきオーディオ情報Xnを符号化時に用いられる時間周波数変換関数F(X)を用いて周波数軸上の値に変換する。つまり、オーディオ情報Xnを
【0094】
【数3】
Xn={x(n),x(n+1),……,x(n+N)} (ここで、x(n)は符号化前のオーディオ情報のサンプル値であり、nは時間軸上の番号である。)
とすると、時間周波数変換関数F(X)を用いて周波数軸上の値列Ynを、
【0095】
【数4】
Figure 0003804902
と算出する。
【0096】
次に、第2段階の処理として、第1段階の処理により算出された値yn(k)を、復号時に想定される全ての量子化レベルを用いて量子化する。
【0097】
すなわち、当該値yn(k)を、量子化レベルql(lは復号時に用いられる可能性のある全ての配分ビット数であり、具体的には、l=1、2、3、……、mとする。)で量子化し、以下の式により量子化値yn,l(k)を夫々算出する。
【0098】
【数5】
n,l(k)=‖yn(k)‖ql (ここで、‖ ‖qlは量子化処理を示す。)
【0099】
そして、第3段階の処理として、量子化値yn,l(k)と量子化前の値yn(k)との間の量子化誤差を実際に求める。
【0100】
すなわち、量子化により算出された量子化値yn,l(k)と量子化前の値yn(k)との実際の誤差Δn,l(k)を夫々時間軸上の番号n、配分ビット数l及び周波数軸上の番号k毎に、
【0101】
【数6】
Δn,l(k)=yn(k)−yn,l(k)
により求める。
【0102】
最後に、第4段階の処理として、上記誤差Δn,l(k)を数多くのオーディオ情報について算出し、その平均値を加算補正値Cp,lとしてテーブル化し、テーブルTとしてメモリ21に記憶させる。
【0103】
すなわち、加算補正値算出の対象とする量子化値yn,l(k)に対して周波数軸上で直前及び直後にある量子化値yn,l(k-1)及び量子化値yn,l(k+1)の大きさに応じて四通りに場合分けし、夫々の場合毎に上記誤差Δn,l(k)の総和Dp,l(ここで、pは上記した場合分けの番号であり、前後の量子化値を用いることから、具体的には0乃至3(図3(b)に示すテーブルTにおける▲1▼乃至▲4▼に夫々相当)のいずれかである。)と総和Dp,lを算出する際に加算した誤差Δn,l(k)の数Mp,lとから、以下の処理により加算補正値Cp,lを夫々求める。
【0104】
最初に、以下の処理により総和Dp,lを各場合分け毎に算出する。
【0105】
【数7】
場合1; yn,l(k-1)>yn,l(k)でありyn,l(k)>yn,l(k+1)であるとき
0,l=D0,l+Δn,l(k) , M0,l=M0,l+1
場合2; yn,l(k-1)<yn,l(k)でありyn,l(k)>yn,l(k+1)であるとき
1,l=D1,l+Δn,l(k) , M1,l=M1,l+1
場合3; yn,l(k-1)>yn,l(k)でありyn,l(k)<yn,l(k+1)であるとき
2,l=D2,l+Δn,l(k) , M2,l=M2,l+1
場合4; yn,l(k-1)<yn,l(k)でありyn,l(k)<yn,l(k+1)であるとき
3,l=D3,l+Δn,l(k) , M3,l=M3,l+1
【0106】
次に、これらD0,l乃至D3,lを多くの実際のオーディオ情報について算出し、これらから加算補正値Cp,lを
【0107】
【数8】
Cp,l=Dp,l/Mp,l
として算出する。
【0108】
この後は、上述した処理により算出された加算補正値Cp,lから図3(b)に示すテーブルTを構成してメモリ21内に記憶しておき、これを制御信号Scに基づいて読み出し、加算器22にて符号化値ykと加算して補正データSrvとしての補正値Ykを算出するのである。
【0109】
このとき、制御部20は、オーディオデータSpdに含まれている符号化値yk、yk-1及びyk+1相互の大小関係と配分データSarに含まれているビット配分情報とに基づいて、以下の場合分けに対応する補正加算値Cp,lを読み出して加算器22へ出力し補正値Ykを算出すべく当該制御信号Scを生成する。
【0110】
【表2】
Figure 0003804902
【0111】
上述した第2実施形態の誤差補正部2’の動作によれば、オーディオ情報の符号化値ykと圧縮符号化前のオーディオ情報値との誤差Δn,l(k)と、相隣接する周波数帯域における符号化値yk-1及びyk+1のレベルと、に基づいて予め算出された加算補正値Cp,lを配分ビット数及び符号化値ykに基づいてメモリ21から読み出し、当該読み出した加算補正値Cp,l及び符号化値ykに基づいて各周波数帯域毎に補正値Ykを出力するので、圧縮符号化時のビット配分において低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報における量子化誤差を補正し、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0112】
また、周波数帯域毎の変換符号化により圧縮符号化されたオーディオ情報の復号精度を向上させることによりオーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0113】
なお、上述した第2実施形態における加算補正値Cp,lの算出の際には相隣接する周波数帯域における量子化値の大小関係及び配分ビット数をパラメータとして用いたが、これ以外に、当該周波数帯域の周波数値そのもの及び量子化値yn,l(k)そのものの大きさを用いて加算補正値Cp,lを算出することも可能である。
【0114】
但し、この場合には場合分けの数(上記pの最大値)が増大することとなり、メモリ21の必要記憶容量の増大及びテーブルTの作成処理の複雑化等を招来することとなる。
【0115】
また、上述した第2実施形態における加算補正値Cp,lの算出の際には、周波数軸上で相隣接する周波数帯域の量子化値を用いて当該加算補正値Cp,lを算出したが、これ以外に、相隣接はしないが近接する周波数帯域(例えば、一つおいて離れた周波数帯域)の量子化値を用いて算出してもよいし、或いは、低周波数側のみ又は高周波数側のみの他の周波数帯域の量子化値を用いて算出してもよい。
【0116】
更に、上述した加算補正値Cp,lの算出に用いられる量子化ステップqlの値は、符号化の際の圧縮方式によって同じ配分ビット数lであっても異なってくる場合がある。
【0117】
より具体的には、上述した第1段階以降の処理における値yn(k)が、
【0118】
【数9】
n(k)=αn(k)×βn(k)
という形で表現され、更に、第2段階の処理において、量子化値yn(k)の算出が、
【0119】
【数10】
n(k)=‖αn(k)‖ql×βn(k)
により行われ、当該αn(k)を配分ビット数lにより一様な量子化ステップqlで量子化することとなる場合がある。
【0120】
そして、この場合には、yn(k)=‖αn(k)‖qlについてのみ加算補正値Cp,lを算出し、その後の処理、例えば、表2に示す各場合については、
【0121】
【表3】
Figure 0003804902
【0122】
として補正値Ykが夫々算出されることとなる。
このとき、符号化値ykは、夫々、
【0123】
【数11】
k=αk×βk
と表現されるものとなり、これらαk及びβkは符号化値ykの一部としてオーディオデータSdp内に含まれていることとなる。
【0124】
(III)第3実施形態
次に、本発明に係る他の実施形態である第3実施形態について、図4を用いて説明する。なお、図4は第3実施形態に係る誤差補正部の細部構成を示すブロック図である。
【0125】
上述した第1及び第2実施形態は、上述した変換符号化により符号化され伝送されてきたオーディオ情報を復号するオーディオ情報復号装置に対して本発明を適用した場合について説明したが、以下の第3実施形態は、いわゆるサブバンド符号化により符号化され伝送されてきたオーディオ情報を復号するオーディオ情報復号装置に対して本発明を適用した場合について説明するものである。
【0126】
図4(a)に示すように、第3実施形態に係るオーディオ情報復号装置S’は、アンパック部30と、第1復号部31-1乃至第n復号部31-nと、加算器32と、により構成されている。
【0127】
次に、動作を説明する。
【0128】
先ず、アンパック30には、復号すべきサブバンド符号化されたオーディオ情報Sinが上記情報記録媒体又は放送電波を介して入力されている。このオーディオ情報Sinは、第1又は第2実施形態の変換符号化の場合と同様に、周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に人の聴覚のマスキング特性を用いたビット配分が施されて圧縮符号化されており、当該オーディオ情報Sinには圧縮符号化されたオーディオ情報本体の他に、上記分割された周波数帯域毎のビット配分を示すビット配分情報が付帯して伝送されている。
【0129】
そして、アンパック部30は、当該オーディオ情報Sinを上記オーディオ情報本体とビット配分情報とに分離し、夫々の情報を別個に含む分離データSupを生成し、各復号部31-1乃至31-nに出力する。
【0130】
次に、各復号部31-1乃至31-nは、元のサブバンド符号化に対応して各復号部31-1乃至31-nに割り当てられた周波数帯域毎に、分離データSupに含まれているビット配分情報を用いて当該分離データSupに含まれているオーディオ情報本体を復号し、夫々の周波数帯域毎に帯域復号データSdc1乃至Sdcnを生成して加算器32に夫々出力する。
【0131】
そして、加算器32は、各帯域復号データSdc1乃至Sdcnを相互に加算し、復号されたオーディオ情報としての復号データSoutを生成して外部に出力する。
【0132】
ここで、上述したオーディオ情報復号装置S’における復号処理においては、上記した変換符号化に対応する復号処理とは異なり、夫々の段階におけるオーディオ情報は時間軸上の情報のまま復号される。
【0133】
次に、各復号部31-1乃至31-nの細部構成及び動作について図4(b)を用いて説明する。
【0134】
なお、各復号部31-1乃至31-nの夫々は、担当する周波数帯域が異なるのみでその他の構成は全く同様であるので、以下の説明ではこれらを代表して第1復号部31-1の細部構成及び動作を説明する。
【0135】
図4(b)に示すように、第1復号部31-1は、逆量子化部40と、本発明に係る誤差補正部41と、補間部42と、バンドパスフィルタ43と、により構成されている。
【0136】
次に、動作を説明する。
【0137】
先ず、第1復号部31-1に入力された分離データSupは、逆量子化部40及び誤差補正部41へ夫々出力される。
【0138】
これにより、逆量子化部40は、当該分離データSupに含まれているビット配分情報を用いて当該分離データSupに含まれているオーディオ情報本体に対してサブバンド符号化時における量子化処理に対応する逆量子化処理を施し、逆量子化データSiqを生成して誤差補正部41へ出力する。
【0139】
そして、誤差補正部41は、逆量子化データSiqに含まれている逆量子化されたオーディオ情報本体及び分離データSupに含まれているビット配分情報を用いて後述する補正処理により当該逆量子化されたオーディオ情報本体に含まれる量子化誤差を補正し、時間軸上のオーディオ情報を含む補正データSrvを生成して補間部42へ出力する。
【0140】
これにより、補間部42は、補正データSrvに含まれているオーディオ情報に対していわゆるオーバサンプリング処理(すなわち、ゼロデータを必要なビット数だけ挿入する処理)を施し、補間データSisを生成してバンドパスフィルタ43へ出力する。
【0141】
そして、バンドバスフィルタ43は、第1復号部31-1が復号を担当すべき周波数帯域以外の周波数帯域に存在する補間データSisを遮断し、当該担当すべき周波数帯域に存在する補間データSisのみを上記復号データSdc1として加算器32へ出力する。
【0142】
次に、上記誤差補正部41の細部動作について説明する。
【0143】
誤差補正部41は、入力される逆量子化されたオーディオ情報本体及びビット配分情報を用いて、上記した第1実施形態の誤差補正部2又は第2実施形態の誤差補正部2’と同様の量子化誤差補正処理を行い、上記補正データSrvを生成する。
【0144】
このとき、第1実施形態の誤差補正部2と同様の処理により補正データSrvを生成するように誤差補正部41を構成する場合には、当該誤差補正部41を、第1実施形態の場合と同様の動作を実行する誤差範囲算出部10及び補正処理部11により構成する。
【0145】
そして、上記第1実施形態の動作説明における符号化値ykを各周波数帯域毎に逆量子化部40により逆量子化された符号化値by(k)に置換した誤差補正処理を行い、上記補正データSrvに含まれるべき補正値bY(k)を生成することとなる。
【0146】
なお、この場合には、パラメータ「k」は第1実施形態の場合における周波数軸を示すパラメータから時間軸を示すパラメータに変更されていることに留意する必要がある。
【0147】
一方、誤差補正部41を、第2実施形態の誤差補正部2’と同様の処理により補正データSrvを生成するように構成する場合には、当該誤差補正部41を、第2実施形態の場合と同様の動作を実行する制御部20及びメモリ21により構成する。
【0148】
そして、上記第2実施形態の動作説明における量子化前の値yn(k)を各周波数帯域毎に逆量子化部40により逆量子化された符号化値by(k)に置換した処理によりテーブルTを構成する加算補正値Cp,lを生成し、これを用いて上記補正データSrvに含まれるべき補正値bY(k)を生成することとなる。
【0149】
なお、この場合にも、パラメータ「k」が時間軸を示すパラメータに変更されていることに留意する必要がある。
【0150】
以上説明したように、第3実施形態のオーディオ情報復号装置S’の動作に動作によれば、第1又は第2実施形態の場合と同様の復号精度向上の効果が、周波数帯域毎のサブバンド符号化により符号化されたオーディオ情報の復号処理について得られることとなる。
【0151】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、検出された量子化誤差の範囲と相関する他の符号化値に対応する量子化誤差の範囲とに基づいて一の符号化値に対応する復号値を出力するので、圧縮符号化時のビット配分において低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報における量子化誤差を補正し、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0152】
従って、周波数帯域分割後に符号化されたオーディオ情報のうち低ビット数で符号化された周波数帯域に対応するオーディオ情報の復号精度を向上させ、オーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0153】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、検出された量子化誤差の範囲と相関する他の符号化値に対応する量子化誤差の範囲とを用いて最小二乗法により量子化誤差を補正するので、高精度な復号値を出力することができる。
【0154】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、検出された量子化誤差の範囲と相隣接する周波数帯域により圧縮符号化された符号化値に対応する量子化誤差の範囲とに基づいて一の符号化値に対応する復号値を出力するので、簡易な処理により当該量子化誤差を補正し、オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0155】
請求項4に記載の発明によれば、オーディオ情報の符号化値と圧縮符号化前のオーディオ情報値との誤差と、相関する他の周波数帯域における符号化値のレベルと、に少なくとも基づいて予め算出された補正値をビット配分情報及び符号化値に基づいて読み出し、当該読み出した補正値及び符号化値に基づいて各周波数帯域毎に符号化値に対応する復号値を出力するので、圧縮符号化時のビット配分において低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報における量子化誤差を補正し、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0156】
従って、周波数帯域分割後に符号化されたオーディオ情報のうち低ビット数で符号化された周波数帯域に対応するオーディオ情報の復号精度を向上させ、オーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0157】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、周波数帯域毎の変換符号化により圧縮符号化されたオーディオ情報の復号精度を向上させることによりオーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0158】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、周波数帯域毎のサブバンド符号化により符号化されたオーディオ情報の復号精度を向上させることによりオーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0159】
請求項7に記載の発明によれば、低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報に含まれる量子化誤差を補正した復号値を生成して外部に出力するので、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることによりオーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0160】
請求項8に記載の発明によれば、検出された量子化誤差の範囲と相関する他の符号化値に対応する量子化誤差の範囲とに基づいて一の符号化値に対応する復号値を出力するので、圧縮符号化時のビット配分において低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報における量子化誤差を補正し、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0161】
従って、周波数帯域分割後に符号化されたオーディオ情報のうち低ビット数で符号化された周波数帯域に対応するオーディオ情報の復号精度を向上させ、オーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0162】
請求項9に記載の発明によれば、請求項8に記載の発明の効果に加えて、検出された量子化誤差の範囲と相関する他の符号化値に対応する量子化誤差の範囲とを用いて最小二乗法により量子化誤差を補正するので、高精度な復号値を出力することができる。
【0163】
請求項10に記載の発明によれば、請求項8又は9に記載の発明の効果に加えて、検出された量子化誤差の範囲と相隣接する周波数帯域により圧縮符号化された符号化値に対応する量子化誤差の範囲とに基づいて一の符号化値に対応する復号値を出力するので、簡易な処理により当該量子化誤差を補正し、オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0164】
請求項11に記載の発明によれば、オーディオ情報の符号化値と圧縮符号化前のオーディオ情報値との誤差と、相関する他の周波数帯域における符号化値のレベルと、に少なくとも基づいて予め算出された補正値をビット配分情報及び符号化値に基づいて読み出し、当該読み出した補正値及び符号化値に基づいて各周波数帯域毎に符号化値に対応する復号値を出力するので、圧縮符号化時のビット配分において低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報における量子化誤差を補正し、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることができる。
【0165】
従って、周波数帯域分割後に符号化されたオーディオ情報のうち低ビット数で符号化された周波数帯域に対応するオーディオ情報の復号精度を向上させ、オーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0166】
請求項12に記載の発明によれば、請求項8から11のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、周波数帯域毎の変換符号化により圧縮符号化されたオーディオ情報の復号精度を向上させることによりオーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0167】
請求項13に記載の発明によれば、請求項8から11のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、周波数帯域毎のサブバンド符号化により符号化されたオーディオ情報の復号精度を向上させることによりオーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【0168】
請求項14に記載の発明によれば、低ビット数で圧縮符号化された周波数帯域のオーディオ情報に含まれる量子化誤差を補正した復号値を生成して外部に出力するので、当該オーディオ情報の復号精度を向上させることによりオーディオ情報全体を高音質で復号することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るオーディオ情報復号装置の構成を示すブロック図であり、(a)は全体構成を示すブロック図であり、(b)は誤差補正部の細部構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る復号処理を示す模式図であり、(a)は量子化誤差の範囲を説明する模式図であり、(b)は最小二乗法による補正値の算出を説明する模式図である。
【図3】第2実施形態に係るオーディオ情報復号装置の構成を示すブロック図であり、(a)は誤差補正部の細部構成を示すブロック図であり、(b)はメモリに記憶されているテーブルの構成を示す図である。
【図4】第3実施形態に係るオーディオ情報復号装置の構成を示すブロック図であり、(a)は全体構成を示すブロック図であり、(b)は復号部の細部構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…情報抽出部
2、2’、41…誤差補正部
3…変換部
10…誤差範囲算出部
11…補正処理部
20…制御部
21…メモリ
30…アンパック部
31-1…第1復号部
31-2…第2復号部
31-3…第3復号部
31-n…第n復号部
32…加算器
40…逆量子化部
42…補間部
43…バンドパスフィルタ
S、S’…オーディオ情報復号装置
T…テーブル
Sin…オーディオ情報
Spd…オーディオデータ
Sar…配分データ
Srv…補正データ
Sout…復号データ
Ssp…範囲データ
Sc…制御信号
Sad…補正加算データ
Sup…分離データ
Sdc1、Sdc2、Sdc3、Sdcn…帯域復号データ
Siq…逆量子化データ
Sis…補間データ

Claims (14)

  1. 周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に聴覚の周波数特性に基づきビット配分されて圧縮符号化されたオーディオ情報を復号する際に、当該圧縮符号化されたオーディオ情報に含まれている量子化誤差を補正する量子化誤差補正装置において、
    前記ビット配分を示すビット配分情報と、前記圧縮符号化されたオーディオ情報の符号化値と、に基づいて、当該符号化値に対応する圧縮符号化前のオーディオ情報値が存在する範囲である前記量子化誤差の範囲を当該符号化値毎に検出する検出手段と、
    前記検出された量子化誤差の範囲と、相関する他の前記符号化値に対応する前記量子化誤差の範囲と、に基づいて、一の前記符号化値に対応する復号値を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする量子化誤差補正装置。
  2. 請求項1に記載の量子化誤差補正装置において、
    前記出力手段は、前記検出された量子化誤差の範囲と、相関する他の前記符号化値に対応する前記量子化誤差の範囲と、を用いて最小二乗法により一の前記符号化値に対応する前記量子化誤差を補正し、前記復号値を出力することを特徴とする量子化誤差補正装置。
  3. 請求項1又は2に記載の量子化誤差補正装置において、
    他の前記符号化値は、一の前記符号化値が得られた周波数帯域に相隣接する周波数帯域により圧縮符号化された前記符号化値であることを特徴とする量子化誤差補正装置。
  4. 周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に聴覚の周波数特性に基づきビット配分されて圧縮符号化されたオーディオ情報を復号する際に、当該圧縮符号化されたオーディオ情報に含まれている量子化誤差を補正する量子化誤差補正装置において、
    前記圧縮符号化されたオーディオ情報の符号化値と圧縮符号化前のオーディオ情報値との誤差と、相関する他の前記周波数帯域における前記符号化値のレベルと、に少なくとも基づいて算出された補正値であって各前記周波数帯域毎に前記符号化値を補正する補正値を予め記憶する記憶手段と、
    前記ビット配分を示すビット配分情報及び前記符号化値に基づいて前記補正値を前記記憶手段から読み出し、当該読み出した補正値及び前記符号化値に基づいて各前記周波数帯域毎に前記符号化値に対応する復号値を出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする量子化誤差補正装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の量子化誤差補正装置において、
    前記オーディオ情報の圧縮符号化が、各前記周波数帯域毎の変換符号化であることを特徴とする量子化誤差補正装置。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載の量子化誤差補正装置において、
    前記オーディオ情報の圧縮符号化が、各前記周波数帯域毎のサブバンド符号化であることを特徴とする量子化誤差補正装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の量子化誤差補正装置と、
    前記出力された復号値に対して前記オーディオ情報の圧縮符号化処理に対応した復号処理を施し、外部に出力する復号手段と、
    を備えることを特徴とするオーディオ情報復号装置。
  8. 周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に聴覚の周波数特性に基づきビット配分されて圧縮符号化されたオーディオ情報を復号する際に、当該圧縮符号化されたオーディオ情報に含まれている量子化誤差を補正する量子化誤差補正方法において、
    前記ビット配分を示すビット配分情報と、前記圧縮符号化されたオーディオ情報の符号化値と、に基づいて、当該符号化値に対応する圧縮符号化前のオーディオ情報値が存在する範囲である前記量子化誤差の範囲を当該符号化値毎に検出する検出工程と、
    前記検出された量子化誤差の範囲と、相関する他の前記符号化値に対応する前記量子化誤差の範囲と、に基づいて、一の前記符号化値に対応する復号値を出力する出力工程と、
    を備えることを特徴とする量子化誤差補正方法。
  9. 請求項8に記載の量子化誤差補正方法において、
    前記出力工程においては、前記検出された量子化誤差の範囲と、相関する他の前記符号化値に対応する前記量子化誤差の範囲と、を用いて最小二乗法により一の前記符号化値に対応する前記量子化誤差を補正し、前記復号値を出力することを特徴とする量子化誤差補正方法。
  10. 請求項8又は9に記載の量子化誤差補正方法において、
    他の前記符号化値は、一の前記符号化値が得られた周波数帯域に相隣接する周波数帯域により圧縮符号化された前記符号化値であることを特徴とする量子化誤差補正方法。
  11. 周波数帯域分割された後当該各周波数帯域毎に聴覚の周波数特性に基づきビット配分されて圧縮符号化されたオーディオ情報を復号する際に、当該圧縮符号化されたオーディオ情報に含まれている量子化誤差を補正する量子化誤差補正方法において、
    前記圧縮符号化されたオーディオ情報の符号化値と圧縮符号化前のオーディオ情報値との誤差と、相関する他の前記周波数帯域における前記符号化値のレベルと、に少なくとも基づいて算出された補正値であって各前記周波数帯域毎に前記符号化値を補正する補正値を予め記憶している記憶手段から、前記ビット配分を示すビット配分情報及び前記符号化値に基づいて前記補正値を読み出し、当該読み出した補正値及び前記符号化値に基づいて各前記周波数帯域毎に前記符号化値に対応する復号値を出力する出力工程を備えることを特徴とする量子化誤差補正方法
  12. 請求項8から11のいずれか一項に記載の量子化誤差補正方法において、
    前記オーディオ情報の圧縮符号化が、各前記周波数帯域毎の変換符号化であることを特徴とする量子化誤差補正方法。
  13. 請求項8から11のいずれか一項に記載の量子化誤差補正方法において、
    前記オーディオ情報の圧縮符号化が、各前記周波数帯域毎のサブバンド符号化であることを特徴とする量子化誤差補正方法。
  14. 請求項8から13のいずれか一項に記載の量子化誤差補正方法と、
    前記出力された復号値に対して前記オーディオ情報の圧縮符号化処理に対応した復号処理を施し、外部に出力する復号工程と、
    を備えることを特徴とするオーディオ情報復号方法。
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