JP3804023B1 - 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、引張強度、引張弾性率及び耐熱性の優れた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを製造する方法を提供する。
【解決手段】 非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+20℃の温度の一対のロール間を通して引き抜いて一次延伸したのち、該ロールの温度より高い温度で一軸延伸することを特徴とする延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法に関し、より詳細には、引張強度、引張弾性率及び耐熱性の優れた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法に関する。
従来より、引抜成形により、平滑な表面を持つ、透明で、強度と弾性率の高い結晶性高分子シートを製造する方法が検討されており、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール樹脂、ナイロン等の結晶性高分子原反シートを、そのシートに10MPaの荷重をかけて1℃/分の昇温速度で昇温した時の変形開始温度以上で示差走査熱量測定融解曲線の立ち上がり温度を超えない温度に加熱した一対のローラーを通じて、少なくとも延伸比2.5倍以上に引き抜くことを特徴とする結晶性高分子シートの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭60−15120号公報
しかしながら、上記結晶性高分子シートの製造方法でポリエステル系樹脂を延伸するには、ポリエステル系樹脂は低温では硬すぎて延伸に必要な柔軟性が不足し、高温では配向の緩和が支配的になるので、強度及び弾性率の優れた延伸シートを得るには、ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜ガラス転移温度+20℃の温度範囲で引抜成形する必要があるが、引抜成形された延伸ポリエステル系樹脂シートはガラス転移温度以上に加熱されると弾性率が急激に低下するという欠点があった。
本発明の目的は、上記欠点に鑑み、引張強度、引張弾性率及び耐熱性の優れた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを製造する方法を提供することにある。
本発明の請求項1記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法は、非晶状態の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、該延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+20℃の温度の一対のロール間を通して引き抜いて一次延伸したのち、該ロールの温度より高い温度で一軸延伸することを特徴とする。
請求項2記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法は、非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの、示差走査熱量計で測定した結晶化度が10%未満あることを特徴とする請求項1記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法である。
請求項3記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法は、一軸延伸温度が、昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化ピークの立ち上がり温度〜融解ピークの立ち上がり温度であることを特徴とする請求項1又は2記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法である。
請求項4記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法は、一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを一軸延伸温度以上の温度で熱固定することを特
特徴とする請求項1、2又は3記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法である。
請求項5記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法は、熱固定温度が、一軸延伸温度〜昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の融解ピークの立ち上がり温度であることを特徴とする請求項4記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法である。
請求項6記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法は、熱固定を、一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さが実質的に変化しない状態で行うことを特徴とする請求項4又は5記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法である。
請求項7記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法は、熱固定された、一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが長さが、熱固定前の一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが長さの0.95〜1.1であることを特徴とする請求項6記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法である。
請求項8記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法は、熱固定する時間が10秒〜10分であることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法である。
請求項9記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法は、熱固定された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、ガラス転移温度〜昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化ピークの立ち上がり温度の範囲で、実質的に張力がかからない状態でアニールすることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法である。
請求項10記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法は、アニール時間が10秒以上であることを特徴とする請求項9記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法である。
本発明で使用される熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリグリコール酸、ポリ(L−乳酸)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート/ヒドロキシバリレート)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネート/乳酸、ポリブチレンサクシネート/カーボネート、ポリブチレンサクシネート/テレフタレート、ポリブチレンアジペート/テレフタレート、ポリテトラメチレナジペート/テレフタレート、ポリブチレンサクシネート/アジペート/テレフタレート等が挙げられ、耐熱性の優れたポリエチレンテレフタレートが好ましい。
熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの厚みは特に限定されないが、0.5〜4mmが好ましい。0.5mm未満では、延伸後のシート厚みが薄くなりすぎ、取扱いに際しての強度が十分な大きさとならないことがあり、4mmを超えると延伸が困難となることがある。
上記延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは非晶状態である。延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは非晶状態であればよく、その結晶化度は特に限定されるものではないが、示差走査熱量計で測定した結晶化度が10%未満あることが好ましく、より好ましくは5%未満である。
本発明においては、上記非晶状態の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、一対のロール間を通して引き抜いて一次延伸する。
上記一次延伸する際の一対のロールの温度は、低温であると延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが硬すぎて引き抜くことができず、高温になると熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが柔らかくなりシートを引き抜く張力によりシートが切断されるので、該延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+20℃の温度範囲であり、好ましくは該延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度〜該延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+10℃の温度範囲である。
又、非晶状態の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを引き抜く際にロールは回転する必要はないが、温度分布を均一にするために引き抜き方向にわずかに回転していてもよい。
上記一次延伸の延伸倍率は、特に限定されるものではないが、延伸倍率が低いと、引張強度、引張弾性率に優れたシートが得られず、高くなると延伸時にシートの破断が生じやすくなるので、2〜9倍が好ましく、さらに好ましくは4〜8倍である。
本発明においては、一次延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを該ロールの温度より高い温度で一軸延伸する。
一次延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートのポリエステル系樹脂は、延伸の阻害要因となる熱による等方的な結晶化及び配向が抑えられた状態で分子鎖は高度に配向しているので強度及び弾性率が優れているが結晶化度は低いので、加熱されると配向は容易に緩和され弾性率は低下してしまうという欠点を有している。
しかし、この一次延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、該ロールの温度より高い温度で一軸延伸することにより配向が緩和されることなく結晶化度が上昇し、加熱されても配向が容易に緩和されない耐熱性の優れた延伸シートが得られる。
上記一軸延伸する方法としてはロール延伸法が好適に用いられる。ロール延伸法とは、速度の異なる2対のロール間に延伸原反を挟み、延伸原反を加熱しつつ引っ張る方法であり、一軸方向のみに強く分子配向させることができる。この場合、2対のロールの速度比が延伸倍率となる。
上記一軸延伸する際の温度は、一次延伸する際の一対のロールの温度より高い温度であればよいが、高すぎると一次延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが溶融して切断されるので、昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化ピークの立ち上がり温度〜融解ピークの立ち上がり温度の温度範囲が好ましい。
尚、ポリエチレンテレフタレートの結晶化ピークの立ち上がり温度は約120℃であり、融解ピークの立ち上がり温度は約230℃である。従って、ポリエチレンテレフタレートシートを一軸延伸する際は約120℃〜約230℃で一軸延伸するのが好ましい。
上記一軸延伸の延伸倍率は、特に限定されるものではないが、延伸倍率が低いと、引張強度、引張弾性率に優れたシートが得られず、高くなると延伸時にシートの破断が生じやすくなるので、1.1〜3倍が好ましく、さらに好ましくは1.2〜2倍である。また、一次延伸と一軸延伸の合計延伸倍率は、同様の理由で、2.5〜10倍が好ましい。
本発明においては、一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは、耐熱性を向上させるために熱固定するのが好ましい。
熱固定温度は、一軸延伸温度より低いと熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化が進まないので耐熱性が向上せず、昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の融解ピークの立ち上がり温度より高くなると熱可塑性ポリエステル系樹脂が溶解して延伸(配向)が消滅し引張弾性率、引張強度等が低下するので、一軸延伸温度〜昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の融解ピークの立ち上がり温度が好ましい。
又、熱固定する際に、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに大きな張力がかかっていると延伸され、張力がかかっていないか、非常に小さい状態では収縮するので、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さが実質的に変化しない状態で行うことが好ましく、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに圧力もかかっていないのが好ましい。
即ち、熱固定された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さが、熱固定前の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さの0.95〜1.1になるように熱固定するのが好ましい。
従って、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートをピンチロール等のロールで加熱室内を移動しながら連続的に熱固定する場合は、入口側と出口側の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの送り速度比を0.95〜1.1になるように設定して熱固定するのが好ましい。
又、短尺シートを熱固定する際には、荷重がかからない状態で両端部を固定して行うのが好ましい。
熱固定する際の加熱方法は、特に限定されるものではなく、例えば、熱風、ヒーター等で加熱する方法があげられる。
熱固定する時間は、特に限定されず、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの厚さや熱固定温度により異なるが、一般に10秒〜10分が好ましい。
更に、上記熱固定された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、ガラス転移温度〜昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化ピークの立ち上がり温度の範囲で、実質的に張力がかからない状態でアニールするのが好ましい。
上記アニールすることにより、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは弾性率等の力学的物性が良好であって、ガラス転移温度以上の温度に加熱されても弾性率等の力学的物性が低下することがなく、且つ、収縮率を低く抑えることができる。
又、アニールする際に、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに大きな張力がかかっていると延伸されるので、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートに実質的に張力がかからない状態でアニールするのが好ましい。
即ち、アニールされた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さが、アニール前の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さの1.0以下になるようにアニールするのが好ましい。
従って、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートをピンチロール等のロールで加熱室内を移動しながら連続的にアニールする場合は、入口側と出口側の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの送り速度比を1.0以下になるように設定してアニールするのが好ましい。
又、短尺シートをアニールする際には、荷重がかからないよう両端部を開放して行うのが好ましい。
アニールする際の加熱方法は、特に限定されるものではなく、例えば、熱風、ヒーター等で加熱する方法があげられる。
アニールする時間は、特に限定されず、延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの厚さやアニール温度により異なるが、一般に10秒以上が好ましく、より好ましくは30秒〜5分であり、更に好ましくは1〜2分である。
本発明の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法の構成は上述の通りであり、得られた延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートは引張強度、引張弾性率及び耐熱性が優れている。特に、一軸延伸後熱固定した延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートはより耐熱性が優れている。
次に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
厚さ1mm、幅200mmのポリエチレンテレフタレートシート(帝人化成社製、商品名「A−PETシートFR」、結晶化度4%)を延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、75℃に予熱した後、80℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.2mm)間を2m/minの速度で引き抜き、更に熱風加熱槽中でポリエチレンテレフタレートシート表面温度を170℃に加熱し、出口速度2.5m/minに設定してロール延伸して、延伸倍率が約6倍の延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
尚、上記ポリエチレンテレフタレートシートのガラス転移温度は72℃、昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での結晶化ピークの立ち上がり温度は約118℃であり、融解ピークの立ち上がり温度は約230℃であった。
(実施例2)
厚さ1mm、幅200mmのポリエチレンテレフタレートシート(帝人化成社製、商品名「A−PETシートFR」)を延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、75℃に予熱した後、80℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.2mm)間を2m/minの速度で引き抜き、更に熱風加熱槽中でポリエチレンテレフタレートシート表面温度を130℃に加熱し、出口速度2.5m/minに設定してロール延伸して、延伸倍率が約6倍の延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
(実施例3)
厚さ1mm、幅200mmのポリエチレンテレフタレートシート(帝人化成社製、商品名「A−PETシートFR」)を延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、75℃に予熱した後、80℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.2mm)間を2m/minの速度で引き抜き、更に熱風加熱槽中でポリエチレンテレフタレートシート表面温度を115℃に加熱し、出口速度2.5m/minに設定してロール延伸して、延伸倍率が約6倍の延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
(実施例4)
厚さ1mm、幅200mmのポリエチレンテレフタレートシート(帝人化成社製、商品名「A−PETシートFR」)を延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、75℃に予熱した後、80℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.2mm)間を2m/minの速度で引き抜き、次に熱風加熱槽中でポリエチレンテレフタレートシート表面温度を140℃に加熱し、出口速度2.5m/minに設定して約6倍にロール延伸し、更に一軸延伸されたポリエチレンテレフタレートシートの前後をそれぞれ一対のロールを、回転数を等しくし、延伸ポリエチレンテレフタレートシートの長さが変化しない状態とし、その両面に200℃の熱風を3分間吹付けて熱固定して、延伸倍率が約6倍の延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
(比較例1)
厚さ1mm、幅200mmのポリエチレンテレフタレートシート(帝人化成社製、商品名「A−PETシートFR」)を延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、75℃に予熱した後、80℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.2mm)間を2m/minの速度で引き抜いて、延伸倍率が約5倍の延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
(比較例2)
厚さ1mm、幅200mmのポリエチレンテレフタレートシート(帝人化成社製、商品名「A−PETシートFR」)を延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、45℃に予熱した後、50℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.2mm)間を2m/minの速度で引き抜いたところ、ポリエチレンテレフタレートシートがロール間を通過せず、延伸ポリエチレンテレフタレートシートが得られなかった。
(比較例3)
厚さ1mm、幅200mmのポリエチレンテレフタレートシート(帝人化成社製、商品名「A−PETシートFR」)を延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、95℃に予熱した後、100℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.2mm)間を2m/minの速度で引き抜いたところ、ポリエチレンテレフタレートシートがロール間を通過直後に破断して、延伸ポリエチレンテレフタレートシートが得られなかった。
得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートの物性を以下の評価法にて評価し、表1及び2に結果を示した。
(1)引張強度、引張弾性率
JIS K 7113の引張試験方法に準拠して測定した。
(2)耐熱性
得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートを表2に示した所定温度に加熱された鉄板上に載置し、3分間加熱した後、JIS K 7113の引張試験方法に準拠して引張強度及び引張弾性率を測定した。
Figure 0003804023
Figure 0003804023
(実施例5)
厚さ1mm、幅200mmのポリエチレンテレフタレートシート(帝人化成社製、商品名「A−PETシートFR」、結晶化度4%)を延伸装置(協和エンジニアリング社製)に供給し、70℃に予熱した後、65℃に加熱された一対のロール(ロール間隔0.2mm)間を2m/minの速度で引き抜いた。次に、ピンチロールが設置され、200℃に設定されているライン長10mの熱風加熱槽に、入口速度2.0m/minでポリエチレンテレフタレートシートを供給し、出口速度2.5m/minに設定してロール延伸を行い、延伸倍率が約6倍の延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
尚、上記ポリエチレンテレフタレートシートのガラス転移温度は72℃、昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での結晶化ピークの立ち上がり温度は約118℃であり、融解ピークの立ち上がり温度は約230℃であった。
(実施例6)
実施例5で得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートを、ピンチロールが設置され、200℃に設定されているライン長10mの熱風加熱槽に、入口速度2.5m/minで供給し、出口速度2.75m/minに設定して熱固定を行い、熱固定された延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
(実施例7)
実施例5で得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートを、ピンチロールが設置され、90℃に設定されているライン長3mの熱風加熱槽に、入口速度2.75m/minで供給し、出口速度2.7m/minに設定してアニールを行い、アニールされた延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
(実施例8)
実施例6で得られた熱固定された延伸ポリエチレンテレフタレートシートを、ピンチロールが設置され、90℃に設定されているライン長3mの熱風加熱槽に、入口速度2.75m/minで供給し、出口速度2.7m/minに設定してアニールを行い、アニールされた延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。
実施例5〜8で得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートの引張弾性率及び収縮率を以下の評価法にて評価し、表3及び4に結果を示した。
(3)引張弾性率
得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシート、熱固定された延伸ポリエチレンテレフタレートシート、アニールされた延伸ポリエチレンテレフタレートシート並びに熱固定及びアニールされた延伸ポリエチレンテレフタレートシートを、24時間又は1000時間、80℃で加熱した後、JIS K 7113の引張試験方法に準拠して測定した。
(4)収縮率
得られた延伸ポリエチレンテレフタレートシートと、24時間又は1000時間80℃で加熱した後の延伸ポリエチレンテレフタレートシートの長さを測定し、収縮した割合を加熱前の延伸ポリエチレンテレフタレートシートに対する百分率で示した。
Figure 0003804023
Figure 0003804023

Claims (10)

  1. 非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度−20℃〜該熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度+20℃の温度の一対のロール間を通して引き抜いて一次延伸したのち、該ロールの温度より高い温度で一軸延伸することを特徴とする延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
  2. 非晶状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの、示差走査熱量計で測定した結晶化度が10%未満あることを特徴とする請求項1記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
  3. 一軸延伸温度が、昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化ピークの立ち上がり温度〜融解ピークの立ち上がり温度であることを特徴とする請求項1又は2記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
  4. 一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを一軸延伸温度以上の温度で熱固定することを特徴とする請求項1、2又は3記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
  5. 熱固定温度が、一軸延伸温度〜昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の融解ピークの立ち上がり温度であることを特徴とする請求項4記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
  6. 熱固定を、一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの長さが実質的に変化しない状態で行うことを特徴とする請求項4又は5記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
  7. 熱固定された、一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが長さが、熱固定前の一軸延伸された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートが長さの0.95〜1.1であることを特徴とする請求項6記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
  8. 熱固定する時間が10秒〜10分であることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
  9. 熱固定された延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートを、ガラス転移温度〜昇温速度1℃/minで測定した示差走査熱量曲線での熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化ピークの立ち上がり温度の範囲で、実質的に張力がかからない状態でアニールすることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
  10. アニール時間が10秒以上であることを特徴とする請求項9記載の延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法。
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