JP3802156B2 - 操作器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和装置の前面パネルに覆われた位置に配設される操作器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気調和装置の室内ユニットは、図2に示すように、ユニット筐体1の前面に吸気のための吸込グリル2が設けられるとともに、上面に吸込口3が設けられている。また、吸込グリル2の内側には、塵埃除去のためのエアフィルタ4、および、より小さい汚れを除去するための空気清浄フィルタ5が設けられている。
【0003】
また、冷却空気または暖房空気は、ユニット筐体1の下面に設けられた吹出口6から排出され、また、この吹出口6には、上下方向の風向きを調整するためのフラップ7および左右方向の風向きを調整するための左右風向調整羽8がそれぞれ設けられている。
【0004】
また、ユニット筐体1には、ユニット操作部(後述)が設けられており、このユニット操作部は、吸込グリル2で隠されている。したがって、図3(a)に示すように、吸込グリル2を開くと、ユニット筐体1に配設されているユニット操作部9を操作することができる。
【0005】
このユニット操作部9は、同図(b)に示すように、点検・サービス用の自己診断ランプ9a,9b,9c、この室内ユニットを、複数の室内ユニットの1つとして使用する際に指定するアドレスを設定するためのアドレス設定つまみ9d、運転態様を設定するための運転つまみ9e、および、複数のリモコンを使用する際にこの室内ユニットを操作するリモコンのアドレスを指定するためのリモコンアドレスつまみ9fが設けられている。
【0006】
図4は、ユニット操作部9の構成の一例を示している。
【0007】
同図において、回路基板10には、自己診断ランプ9a,9b,9cをそれぞれ構成する発光ダイオード、アドレス設定つまみ9dにより接点が切り換えられるロータリスイッチ11、運転つまみ9eにより接点が切り換えられるスライドスイッチ12、および、リモコンアドレスつまみ9fにより接点が切り換えられるスライドスイッチ13が配設されており、この回路基板10は、絶縁材質からなるカバー14によって覆われている。
【0008】
また、カバー14の上面14aには、自己診断ランプ9a,9b,9cの表示が見えるようにするための窓14b,14c,14dが形成されるとともに、アドレス設定つまみ9d、運転つまみ9e、および、リモコンアドレスつまみ9fをそれぞれ通過させ、操作可能にするための窓14e,14f,14gが形成されている。
【0009】
したがって、通常の使用状態では、ユニット操作部9は、カバー14の耐電圧性能により、静電気から保護された状態になっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、このユニット操作部9には、次のような不都合を生じていた。
【0011】
すなわち、冬季、空気調和装置が暖房運転されて、室内ユニットの内部を含めた室内が乾燥するとし、静電気が発生しやすくなる。特に、人体には、10KV程度の静電気が帯電することがあり、ドアの取手などの金属材質との間でスパークが飛ぶなどの事態が発生する。
【0012】
ここで、室内ユニットを点検等するために、サービスマンが吸込グリル2を開いて、ユニット操作部9を露出し、ユニット操作部9を操作するとき、図5に示すように、サービスマンに帯電していた静電気が、ユニット操作部9の内部要素(ロータリスイッチ11、または、スライドスイッチ12,13など)との間に走り、その結果、回路基板10に搭載されている電気部品や電子部品を破損するという事態を生じるおそれがあった。
【0013】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、耐電圧性能の良好な操作器を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、空気調和装置の前面パネルに覆われた位置に配設される操作器において、回路基板に固定されるとともに、操作のための突起が設けられた1つ以上のスイッチ本体と、おのおのの前記スイッチ本体に対応して設けられ、前記スイッチ本体を覆うとともに、前記突起を突出させるための孔が形成された絶縁性材質からなる1つ以上のカバー部材と、前記カバー部材を前記スイッチ本体におのおの嵌合して固定する絶縁性弾性材質からなる1つ以上のスリーブ部材と、おのおのの前記スイッチ本体に対応して設けられ、前記孔から突出した前記突起に嵌合する1つ以上のつまみ部材と、前記回路基板全体を覆うとともに、前記つまみ部材を突出させるための1つ以上の窓が形成されたカバーを備えたものである。
【0016】
また、前記カバー部材は、必要な耐電圧特性が得られる程度に薄く形成するようにするとよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施例にかかるユニット操作部を示している。なお、同図において、図4と同一部分には、同一符号を付している。
【0019】
同図において、回路基板10には、自己診断ランプ9a,9b,9cをそれぞれ構成する発光ダイオード、アドレス設定つまみ9dにより接点が切り換えられるロータリスイッチ11、運転つまみ9eにより接点が切り換えられるスライドスイッチ12、および、リモコンアドレスつまみ9fにより接点が切り換えられるスライドスイッチ13が配設されている。
【0020】
また、ロータリスイッチ11には、周囲を覆う絶縁材質のカバー部材20が設けられ、このカバー部材20は、絶縁性弾性材質からなるスリーブ部材21により、ロータリスイッチ11の周面に固定されている。また、カバー部材20には、ロータリスイッチ11の突起11aを突出させてアドレス設定つまみ9dに嵌合できるように孔20aが形成されている。
【0021】
また、スライドスイッチ12,13には、周囲を覆う絶縁材質のカバー部材22,23が設けられ、このカバー部材22,23は、絶縁性弾性材質からなるスリーブ部材24,25により、それぞれスライドスイッチ12,13の周面に固定されている。また、カバー部材22,23には、それぞれスライドスイッチ12,13の突起12a,13aをそれぞれ突出させて、おのおの運転つまみ9eおよびリモコンアドレスつまみ9fに嵌合できるように孔22a,23aがそれぞれ形成されている。
【0022】
また、この回路基板10は、絶縁材質からなるカバー14によって覆われており、回路基板10は、カバー14にネジ26により固定される。また、カバー14の上面14aには、自己診断ランプ9a,9b,9cの表示が見えるようにするための窓14b,14c,14dが形成されるとともに、アドレス設定つまみ9d、運転つまみ9e、および、リモコンアドレスつまみ9fをそれぞれ通過させ、操作可能にするための窓14e,14f,14gが形成されている。
【0023】
ここで、カバー部材20,22,23は、それぞれ薄板状の折り曲げ部材を用いることができる。この折り曲げ部材の厚さ寸法は、例えば、0.2〜0.3(mm)程度である。また、カバー部材20,22,23の材質としては、例えば、塩化ビニル等の絶縁性樹脂を用いることができる。同様に、スリーブ部材21,24,25の材質としては、例えば、軟質塩化ビニル等の弾性のある絶縁性樹脂を用いることができる。
【0024】
このようにして、本実施例では、ロータリスイッチ11およびスライドスイッチ12,13のケース本体の周囲をカバー部材20,22,23により絶縁したので、耐電圧性能としては、12〜15KVを得ることができ、冬季運転時のサービスマンの操作による静電気破壊を、未然に防止することができる。
【0025】
なお、上述した実施例では、スイッチの周囲を覆うカバー部材を、折り曲げ部材として実現したが、箱形の整形部材を用いることもできる。その場合、スリーブ部材は不要となる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スイッチのケース本体の周囲をカバー部材により絶縁したので、耐電圧性能としては、12〜15KVを得ることができ、冬季運転時のサービスマンの操作による静電気破壊を、未然に防止することができるという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるユニット操作部を示した概略分解斜視図。
【図2】空気調和装置の室内ユニットの一例を示した概略斜視図。
【図3】ユニット操作部の一例を示した概略図。
【図4】ユニット操作部の構成の従来例を示した概略分解斜視図。
【図5】従来装置の不具合を説明するための概略斜視図。
【符号の説明】
20,22,23 カバー部材
21,24,25 スリーブ部材
Claims (2)
- 空気調和装置の前面パネルに覆われた位置に配設される操作器において、
回路基板に固定されるとともに、操作のための突起が設けられた1つ以上のスイッチ本体と、
おのおのの前記スイッチ本体に対応して設けられ、前記スイッチ本体を覆うとともに、前記突起を突出させるための孔が形成された絶縁性材質からなる1つ以上のカバー部材と、
前記カバー部材を前記スイッチ本体におのおの嵌合して固定する絶縁性弾性材質からなる1つ以上のスリーブ部材と、
おのおのの前記スイッチ本体に対応して設けられ、前記孔から突出した前記突起に嵌合する1つ以上のつまみ部材と、
前記回路基板全体を覆うとともに、前記つまみ部材を突出させるための1つ以上の窓が形成されたカバーを備えたことを特徴とする操作器。 - 前記カバー部材は、必要な耐電圧特性が得られる程度に薄く形成されていることを特徴とする請求項1の操作器。
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JP24696996A JP3802156B2 (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 操作器 |
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JP24696996A JP3802156B2 (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 操作器 |
Publications (2)
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JPH1073280A JPH1073280A (ja) | 1998-03-17 |
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Family Applications (1)
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JP24696996A Expired - Fee Related JP3802156B2 (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | 操作器 |
Country Status (1)
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1996
- 1996-08-30 JP JP24696996A patent/JP3802156B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1073280A (ja) | 1998-03-17 |
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