JP3799683B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吹出空気温度を自動制御するための内気センサを有する車両用空調装置において、内気センサの周囲に内気(車室内空気)を導入するためのアスピレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用空調装置における、この種のアスピレータは、送風機により圧送される空調空気をベンチュリー部に導入して、このベンチュリー部の圧力を低下させることにより、このベンチュリー部に内気センサ周囲の内気を吸引するものである(例えば、実公昭57−14087号公報参照)。
【0003】
従って、アスピレータの設置場所を決定する際しては、吹出モードがどのモードであっても、常に、アスピレータ作動に必要な風圧が得られる場所を選定しなければならない。
また、アスピレータから車室内に風が吹き出すので、アスピレータに導入される空気は、ヒータユニットにて温度制御された後の空気であることが空調フィーリング上、望ましい。
【0004】
以上の観点からアスピレータの設置場所としては、一般に、ヒータユニットのうち、暖房用熱交換器下流側の、温度制御された後の空気が流れる部位であって、吹出モードドアの上流側の部位を選定することが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ヒータユニットのうち、暖房用熱交換器下流側の部位では、モードドア作動用リンク機構およびその駆動用サーボモータ、あるいは温度制御用エアミックスドアの作動用リンク機構およびその駆動用サーボモータ等の種々な機器が設置されて、アスピレータの設置スペースを確保できない場合がある。
【0006】
そこで、ヒータユニットからの空調空気を、車室中央部のセンタフェイス吹出口と、車室右側部のサイドフェイス吹出口と、車室左側部のサイドフェイス吹出口との三方に分岐する三方分岐ダクトに注目して、この三方分岐ダクトにアスピレータを設置するものも提案されているが、この三方分岐ダクトにアスピレータを設置する場合には、次の理由からアスピレータ機能を発揮できない場合が生じる。
【0007】
すなわち、空調装置において、フェイスモード以外の吹出モード(フットモード、デフロスタモード等)では、センタフェイス吹出口への開口部をセンタフェイスドアにて閉塞するので、このセンタフェイス開口部の閉塞によってサイドフェイス吹出口への吹出風量が過剰に増大するという問題が発生する。そこで、この問題を解決すために、三方分岐ダクトの入口部にサイドフェイスドアを配設して、このサイドフェイスドアの開度をフェイスモード以外の吹出モードでは小開度に絞るようにした空調装置が実施されている。
【0008】
この空調装置では、サイドフェイスドアを小開度状態に操作する吹出モードでは、三方分岐ダクト内の風圧が大幅に低下してしまうので、アスピレータ機能のために必要な風圧を三方分岐ダクトから取り出すことができず、アスピレータ機能を発揮できないという事態が発生する。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、サイドフェイスドアを小開度状態に操作する吹出モードを設定する車両用空調装置においても、三方分岐ダクトに設けたアスピレータ用空気通路により、内気センサへの内気吸入機能を常時良好に発揮できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1〜4記載の発明では、送風機(14)により圧送される空調空気を導入して、内気センサ(63)の周囲の内気を吸引するアスピレータ(60)を有する車両用空調装置において、
センタフェイス吹出口(44)、右側サイドフェイス吹出口(45)、および左側サイドフェイス吹出口(46)に空調空気を分岐する三方分岐ダクト(36)を設けるとともに、この三方分岐ダクト(36)の入口部(47)の開度を調整するサイドフェイスドア(52)を備え、
三方分岐ダクト(36)にアスピレータ(60)を設けるとともに、この三方分岐ダクト(36)に、入口部(47)をバイパスして、ヒータユニット(30)の出口側空間(35)に直接開口するアスピレータ用空気通路(55)を設け、
このアスピレータ用空気通路(55)からヒータユニット(30)内の温度制御後の空調空気をアスピレータ(60)に導入することを特徴としている。
【0010】
これにより、サイドフェイスドア(52)の操作位置の如何にかかわらず、アスピレータ用空気通路(55)には、常時、ヒータユニット(30)の出口側空間(35)から安定的に所定の風圧を持った空調空気を流入させることができる。この結果、アスピレータ(60)において、内気センサ(63)からの内気吸引を常時安定的に行うことができる。
【0011】
しかも、本発明によると、アスピレータ(60)を三方分岐ダクト(36)に設置しているので、ヒータユニット(30)のケース表面に種々な機器が配設されて、アスピレータ(60)を設置できない場合にも、三方分岐ダクト(36)を利用して、アスピレータ(60)が設置可能となり、アスピレータ(60)設置場所選択の自由度が増すという実用上の利点は大である。
【0012】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1〜7は本発明の一実施形態を示すものであり、図1は本実施形態における空調装置通風系の全体構成を示す概要図であり、空調装置通風系は、大別して、送風機ユニット10とクーラユニット20とヒータユニット30の3つの部分に分かれている。これらの3つのユニット10、20、30は、周知のごとく、車室内の計器盤下方部のうち、助手席側から中央部へと車両左右方向に並べて配置される。最初に、送風機ユニット10部を説明すると、送風機ユニット10部には、内気(車室内空気)を導入する内気導入口11と、外気(車室外空気)を導入する外気導入口12が備えられている。これらの導入口11、12は内外気切替ドア13によって開閉可能になっている。
【0014】
そして、上記導入口11、12からの導入空気を送風する送風機14が備えられており、この送風機14は周知の遠心多翼ファン(シロッコファン)14aを電動モータ14bにて回転駆動する構成となっている。
次に、クーラユニット20部は送風機14の空気出口部に接続された樹脂製のクーラケース21を有し、このクーラケース21内に蒸発器(冷房用熱交換器)22を内蔵している。この蒸発器22は周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して、空調空気を冷却するものである。
【0015】
次に、ヒータユニット30部を説明すると、クーラケース21の空気出口部に接続された樹脂製のヒータケース31を有し、このヒータケース31内にヒータコア(暖房用熱交換器)32を内蔵している。このヒータコア32は、蒸発器22を通過した冷風を再加熱するものであって、その内部に高温のエンジン冷却水(温水)が流れ、この冷却水を熱源として空気を加熱するものである。
【0016】
また、ヒータケース31内で、ヒータコア32の側方には、このヒータコア32をバイパスして空気(冷風)が流れる冷風バイパス通路33が形成されている。そして、ヒータコア32の空気上流側の部位には、ヒータコア32で加熱される温風とヒータコア32をバイパスする冷風(すなわち、冷風バイパス通路33を流れる冷風)との風量割合を調整する平板状のエアミックスドア34が回動可能に配置されている。
【0017】
ヒータコア32の空気下流側には、ヒータコア32を通過した温風と冷風バイパス通路33からの冷風とを混合させる冷温風混合空間(出口側空間)35が形成され、この冷温風混合空間35においてエアミックスドア34により温度制御された空調空気が得られる。
図2、3はヒータユニット30における冷温風混合空間35部分における具体的構成を例示する断面図であり、さらに、図4、5はヒータケース31の冷温風混合空間35に接続される三方分岐ダクト36の単体の構造を示している。
【0018】
なお、ヒータケース31はポリプロピレンのような、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品からなり、図2、3に示すように、上下に2分割された上ケース31aと下ケース31bとから構成されている。そして、ヒータケース31は上記ヒータコア32、後述するドア等の機器を収納した後に、上下のケース31a、31bを金属ばねクリップ、ねじ等の締結手段にて一体に結合した構成となっている。
【0019】
ヒータケース31の上面部にデフロスタ開口部37が開口しており、このデフロスタ開口部37には冷温風混合空間35から温度制御された空調空気が流入する。さらに、この開口部37はデフロスタ吹出口38に接続され、この吹出口38から車両窓ガラス内面に向けて風を吹き出す。デフロスタ開口部37はデフロスタドア39により開閉され、このドア39は回転軸39aによりヒータケース31に対して回動自在に設置されている。
【0020】
また、ヒータケース31のうち、底面部には、フット開口部40が開口しており、このフット開口部40にも冷温風混合空間35から温度制御された空調空気が流入する。さらに、このフット開口部40にはフットダクト41(図2参照)が接続され、このフットダクト41の先端に設けられたフット吹出口42から乗員足元に温風を吹き出す。
【0021】
フット開口部40にはフットドア43が回転軸43aにより回動自在に設置され、このドア43によりフット開口部40が開閉される。
図2に示すように、ヒータケース31のうち、車両後方側(乗員寄り)の壁面に三方分岐ダクト36が配置され、接続されている。この三方分岐ダクト36は、冷温風混合空間35から温度制御された空調空気が流入し、この空調空気を、センタフェイス吹出口44、右側サイドフェイス吹出口45、および左側サイドフェイス吹出口46に分配するものである。
【0022】
周知のように、センタフェイス吹出口44は計器盤部において車室中央部に配置され、右側サイドフェイス吹出口45は計器盤部において車室右側部に配置され、左側サイドフェイス吹出口46は計器盤部において車室左側部に配置される。三方分岐ダクト36の入口部47が冷温風混合空間35に連通するようにして、三方分岐ダクト36はヒータケース31に一体に接続されている。
【0023】
そして、三方分岐ダクト36の車両後方側(乗員寄り)の正面壁面の上方部に、センタフェイス吹出口44に接続されるセンタフェイス開口部48が設けられている。このセンタフェイス開口部48にはセンタフェイスドア49が回転軸49aにより回動自在に設置され、このドア49によりセンタフェイス開口部48が開閉される。
【0024】
三方分岐ダクト36の右側の側面には、右側サイドフェイス吹出口45に接続される右側サイドフェイス開口部50が設けられており、また、三方分岐ダクト36の左側の側面には、左側サイドフェイス吹出口46に接続される左側サイドフェイス開口部51が設けられている。
また、三方分岐ダクト36の入口部47には、この入口部47の開度を調整するサイドフェイスドア52が設置されており、このサイドフェイスドア52は回転軸52aによりヒータケース31に対して回動可能に設置されている。このサイドフェイスドア52が閉位置に操作された状態でも、三方分岐ダクト36の内部空間53を小開度でもって冷温風混合空間35に連通させる。このため、ヒータケース31の下ケース31bに一体成形された仕切り壁54に切欠き部54a(図2、3参照)を形成して、サイドフェイスドア52の閉位置においても、切欠き部54aを通して空気が通過しやすくしてある。
【0025】
また、左右のサイドフェイス開口部50、51は、図2に示す三方分岐ダクト36の内部空間53に開口しており、さらに、この空間53から入口部47を介して常時、冷温風混合空間35に連通している。
一方、三方分岐ダクト36内部の底面(本例では図3に示すように、底面の右側角部)にアスピレータ用空気通路55が車両前後方向に延びるように形成されている。このアスピレータ用空気通路55は仕切り壁56により仕切られて、内部空間53に対して区画形成されている。
【0026】
そして、アスピレータ用空気通路55の一端部は入口部47をバイパスして、ヒータユニット30の冷温風混合空間35内に直接開口している。従って、アスピレータ用空気通路55にその一端部からヒータユニット30内の温度制御後の空調空気が直接導入される。アスピレータ用空気通路55の他端部は、三方分岐ダクト36の車両後方側の部位において、ダクト底面を貫通する連通穴57を持つ円筒部58を形成している。
【0027】
なお、三方分岐ダクト36は樹脂製であり、上記の仕切り壁56および円筒部58は、ダクト36に一体成形されている。
三方分岐ダクト36の底面の下側にアスピレータ60が配設されており、このアスピレータ60は、図6に示すよな構造のものであって、図1の送風機14により圧送される空調空気を上記空気通路55を通してベンチュリー部61に導入して、このベンチュリー部61の圧力を低下させることにより、内気センサ63の周囲の内気を吸引するものである。
【0028】
アスピレータ60は樹脂製の本体ハウジング64を有し、この本体ハウジング64に設けた円筒部64aを前記円筒部58の外周側に嵌合するとともに、この本体ハウジング64を弾性爪片(図示せず)の引っ掛けにより三方分岐ダクト36の底面に取付け固定する。また、ベンチュリー部61も樹脂製であり、同様に弾性爪片(図示せず)の引っ掛けにより本体ハウジング64に取付け固定する。
【0029】
さらに、本体ハウジング64にはベンチュリー部61の中心部に開口するノズル64bが一体成形されており、そして、このノズル64bに蛇腹状の接続ホース65を介して、内気センサ63が接続されている。この内気センサ63はサーミスタのような感温素子63aとこの感温素子63aを収容しているハウジング63bとからなり、このハウジング63bは常時、車室内に開口している。
【0030】
内気センサ63は、本例では、図2に概略図示するように、三方分岐ダクト36よりも車両後方側の部位、具体的には計器盤の裏面部に配置され、計器盤に開けられた空気穴部から内気をハウジング63b内に導入する。
なお、デフロスタドア39、フットドア43、センタフェイスドア49およびサイドフェイスドア52は、吹出モード切替用のドア手段であって、図示しないリンク機構に連結されて、サーボモータのようなアクチュエータにより、空調装置の吹出モード制御信号に応じて、連動操作されるようになっている。ここで、サイドフェイスドア52は図7に示すように各吹出モードに連動して入口部47の開度を調整するものであり、閉位置においても前述の小開度を維持する。
【0031】
次に、上記構成において作動を説明する。車両用空調装置は、周知のように、空調操作パネルに設けられた各種操作部材からの操作信号および空調制御用の各種センサからのセンサ信号が入力される電子制御装置(図示せず)を備えており、この制御装置の出力信号により各ドア13、34、39、43、49、52の位置が制御される。
【0032】
まず、フェイス吹出モードが選択されると、図2において、2枚のフェイスドア49、52がそれぞれ2点鎖線の開位置に操作され、一方、デフロスタドア39とフットドア43は実線で示す閉位置に操作される。この結果、エアミックスドア34により温度制御された、冷温風混合空間35内の空調空気は三方分岐ダクト36の3つの開口部48、50、51より、センタ、サイドフェイス吹出口44、45、46より車室内の乗員頭部に向けて吹出す。
【0033】
次に、バイレベル吹出モードが選択されると、センタフェイスドア49とサイドフェイスドア52は、図2の2点鎖線位置よりも閉方向に所定量回動した中間開度位置に操作され、サイドフェイスドア52は入口部47の開度を所定量絞る(図7参照)。また、デフロスタドア39は閉位置に、フットドア43は開位置にそれぞれ操作される。
【0034】
冷温風混合空間35の上方側に冷風バイパス通路33からの冷風が流入し、冷温風混合空間35の下方側にヒータコア32にて加熱された温風が流入するようになっているので、入口部47を通って三方分岐ダクト36に流入する空気温度がフット開口部40側へ流入する空気温度より低くなる。従って、センタ、サイドフェイス吹出口44、45、46と、フット吹出口42の両方から同時に空気を吹き出すとともに、乗員の頭部に吹き出される吹出空気温度が乗員の足元部に吹き出される吹出空気温度より低くなり、頭寒足熱型の快適な温度分布が得られる。
【0035】
次に、フット吹出モードが選択されると、センタフェイスドア49は閉位置に操作され、サイドフェイスドア52は図2の実線で示す閉位置に操作されて入口部47の開度を小開度状態に絞る(図7参照)。また、デフロスタドア39はデフロスタ開口部37を小開度だけ開く位置に操作され、フットドア43は開位置に操作される。
【0036】
これにより、デフロスタ開口部37への吹出風量を20%程度に設定し、フット開口部40への吹出風量を80%程度に設定して、窓ガラスの曇り止めを行いながら、乗員足元への温風吹出による暖房作用を行うことができる。また、センタフェイスドア49が小開度状態となることにより、サイドフェイス吹出口45、46からも少量の風を吹き出して、車両側面ガラスの曇り止めを行うことができる。
【0037】
次に、フットデフロスタ吹出モードが選択されると、上記のフット吹出モードの場合よりも、デフロスタ開口部37の開度を増加する中間位置にデフロスタドア39が操作されて、デフロスタ開口部37への吹出風量とフット開口部40への吹出風量をともに50%程度に設定して、窓ガラスの曇り止め作用を増大させる。
【0038】
次に、デフロスタ吹出モードが選択されると、フットデフロスタ吹出モードに対して、デフロスタドア39が図2の2点鎖線で示す全開状態に操作され、また、フットドア43は閉位置に操作される。
従って、冷温風混合空間35からの空調空気は、大部分がデフロスタ開口部37を通ってデフロスタ吹出口38から吹き出すとともに、残余の空気は三方分岐ダクト36を経てサイドフェイス吹出口45、46から吹き出す。これにより、車両窓ガラスの曇り止め作用を最大限発揮する。
【0039】
ところで、アスピレータ用空気通路55の一端部は入口部47をバイパスして、ヒータユニット30の冷温風混合空間35内に直接開口している。従って、上記各吹出モードの変化にかかわらず(換言すれば、サイドフェイスドア52の操作位置の如何にかかわらず)、アスピレータ用空気通路55には、常時、ヒータユニット30の冷温風混合空間35から安定的に所定の風圧を持った空調空気を流入させることができる。この結果、アスピレータ60において、内気センサ63からの内気吸引を常時安定的に行うことができる。
【0040】
なお、上記実施形態では、各ドア13、34、39、43、49、52の操作をリンク機構を介してサーボモータのようなアクチュエータにより行う場合について説明したが、空調操作パネルに設けられた内外気切替レバー、温度制御レバー、吹出モードレバー等の手動操作部材に加えられる手動操作力にて、操作ケーブル等を介して上記各ドアを操作するようにしてもよいことはもちろんである。
【0041】
また、上記実施形態では、アスピレータ用空気通路55を三方分岐ダクト36の底面の内側に形成しているが、アスピレータ用空気通路55を三方分岐ダクト36の底面の外側、および三方分岐ダクト36の側面に形成することも可能である。
また、上記実施形態は、車室内前部の計器盤下方部に設置される、いわゆるフロント側の空調ユニットについて説明したが、例えば、ワゴン車のように車両前後方向に大きな車室空間を有する車両においては、車室後部にも、リヤー側の空調ユニットが設置される。このリヤー側の空調ユニットは図8に示すごとき構成であり、内気導入口71、送風機72、蒸発器73、ヒータコア74、エアミックスドア75、吹出モード切替ドア76、フットダクト77、フット吹出口78、フェイス用天井ダクト79、フェイス吹出口80を備えている。
【0042】
本発明者らの実験検討によると、例えば、フットダクト77の形状が複雑化して、フットダクト77の圧損が増大すると、吹出モード切替ドア76の下流側にて風の流れが乱れて、低周波の異音が発生することが分かった。
そこで、吹出モード切替ドア76の下流側部位に、図9に示すごときメッシュフィルタ81を配設して、一旦、メッシュフィルタ81を通過した風が再び、ドア76上流のヒータユニット内に流れ込まないようにしてある。これにより、風の流れを整流化して低周波の異音を低減できる。
【0043】
図9において、メッシュフィルタ81は樹脂製枠体81aと樹脂製のフィルム状網体81bとを一体成形したものである。そして、ヒータユニットのケース側に設けられているガイドリブ83に、メッシュフィルタ81を挿入するとともに、このメッシュフィルタ81を弾性的に撓ませながら、ヒータユニットのケース側に設けられた引っ掛けリブ84に係止する構成である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す車両用空調装置通風系の概略断面図である。
【図2】図1の通風系において、吹出モードドア部分の断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図2、3に示す三方分岐ダクト単体の正面図である。
【図5】図2、3に示す三方分岐ダクト単体の右側面図である。
【図6】図2のX−X断面図である。
【図7】サイドフェイスドアの作動特性図である。
【図8】リヤー側の空調ユニットの通風系の概略断面図である。
【図9】図8の空調ユニットに用いられるメッシュフィルタの斜視図である。
【符号の説明】
14…送風機、30…ヒータユニット、35…冷温風混合空間(出口側空間)、36…三方分岐ダクト、44…センタフェイス吹出口、
45…右側サイドフェイス吹出口、46…左側サイドフェイス吹出口、
47…入口部、49…センタフェイスドア、52…サイドフェイスドア、
55…アスピレータ用空気通路、56…仕切り壁、57…連通穴、
63…内気センサ。
Claims (4)
- 送風機(14)により圧送される空調空気を導入して、内気センサ(63)の周囲の内気を吸引するアスピレータ(60)を有する車両用空調装置において、
車室中央部に配置されたセンタフェイス吹出口(44)、車室右側部に配置された右側サイドフェイス吹出口(45)、および車室左側部に配置された左側サイドフェイス吹出口(46)と、
空調空気の温度制御を行うヒータユニット(30)と、
このヒータユニット(30)の出口側空間(35)から温度制御された空調空気が導入される入口部(47)を有する三方分岐ダクト(36)と、
この三方分岐ダクト(36)に設けられ、前記センタフェイス吹出口(44)に接続されるセンタフェイス開口部(48)と、
前記三方分岐ダクト(36)に設けられ、前記右側サイドフェイス吹出口(45)に接続される右側サイドフェイス開口部(50)および前記左側サイドフェイス吹出口(46)に接続される左側サイドフェイス開口部(51)と、
前記センタフェイス開口部(48)を開閉するセンタフェイスドア(49)と、
前記入口部(47)の開度を調整するサイドフェイスドア(52)とを備え、
前記アスピレータ(60)は前記三方分岐ダクト(36)に設けられ、
前記三方分岐ダクト(36)に、前記入口部(47)をバイパスして、前記ヒータユニット(30)の出口側空間(35)に直接開口するアスピレータ用空気通路(55)が設けられ、
このアスピレータ用空気通路(55)から前記ヒータユニット(30)内の温度制御後の空調空気を前記アスピレータ(60)に導入することを特徴とする車両用空調装置。 - 前記アスピレータ用空気通路(55)は、前記三方分岐ダクト(36)の内部に、仕切り壁(56)により仕切られて区画形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記アスピレータ用空気通路(55)は、前記三方分岐ダクト(36)の内部の底面に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記三方分岐ダクト(36)の底面の下側に前記アスピレータ(60)が配設されており、
前記三方分岐ダクト(36)の底面を貫通する連通穴(57)を介して前記アスピレータ(60)と前記アスピレータ用空気通路(55)とが連通していることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
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JPH10100636A (ja) | 1998-04-21 |
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