JP3799675B2 - 筒内直噴式火花点火エンジン - Google Patents

筒内直噴式火花点火エンジン Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒内直噴式火花点火エンジンにおいてピストンを冷却する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
点火栓の近傍に燃料を集める混合気の成層化をはかるため、気筒内にインジェクタ(燃料噴射弁)を臨ませ、気筒内に直接に燃料を噴射するようにした直接筒内噴射式火花点火エンジンがある。
【0003】
従来の直接筒内噴射式火花点火エンジンとして、ピストン冠面に窪むキャビティが形成され、キャビティに向けて燃料を噴射するインジェクタを備えるとともに、キャビティに臨む点火栓を備えるものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の直接筒内噴射式火花点火エンジンにあっては、キャビティが窪むピストン冠部は、燃焼ガスにさらされて熱負荷が高く、燃焼室の温度が上昇する高負荷時にピストンの耐熱性を確保することが難しい
例えば実開平3−110134号公報では、燃料を圧縮着火させる直接筒内噴射式ディーゼルエンジンにおいて、ピストン冠部にオイルギャラリが形成され、オイルギャラリを循環するオイルによってピストンを冷却するようになっている。
【0005】
この場合、オイルポンプの吐出圧が所定値より低い低速時に、オイルジェットが閉弁し、オイルの供給が停止される。
【0006】
一方オイルポンプの吐出圧が上昇する中高速時に、オイルジェットが開弁し、オイルジェットから噴射されるオイルをオイルギャラリに循環させるようになっている。
【0007】
しかし、このようなピストンの冷却装置を直接筒内噴射式火花点火エンジンに適用した場合、オイルジェットから冷却オイルが噴射される中速での低負荷域に、オイルギャラリを循環するオイルによりピストン冠部が過剰に冷却され、未燃焼HCの排出量が増加したり、ピストン冠部にデポジットが付着する可能性がある。
【0008】
また、オイルジェットから冷却オイルの噴射が停止してしまう低速での高負荷域にピストン冠部の冷却が不足し、ノッキングが発生するという問題点が考えられる。
【0009】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、筒内直噴式火花点火エンジンに適したピストンの冷却装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の筒内直噴式火花点火エンジンは、気筒内に燃料を噴射するインジェクタと、気筒内の混合気に点火する点火栓とを備える筒内直噴式火花点火エンジンにおいて、ピストンの冷却を行うオイルを供給するオイルジェットと、オイルジェットからのオイル供給量をエンジン負荷が低下するのに伴って減少させるオイル噴射量制御手段とを備え、前記インジェクタに対向してピストンの冠面に窪むキャビティであって、インジェクタ側に偏心した円形の断面を持ち、シリンダ中心線と直交する平面状をしたキャビティ底面と、キャビティ底面から逆円錐状に拡がるキャビティ外郭によって画成されるキャビティを形成し、ピストンの冠部にオイルジェットから供給されるオイルを循環させるオイルギャラリを形成している筒内直噴式火花点火エンジンにおいて、前記オイルギャラリは前記キャビティ底面の下方に位置して円盤状に拡がる円盤部と、円盤部の外周から円錐状に立ち上がる円錐部を有し、この円錐部を前記キャビティ外郭の周囲を覆うようにして形成し、前記円盤部周辺の互いに180°離れた位置にかつ入口がインジェクタ側となるようにピストン背後空間に連通する入口と出口を形成し、前記入口に向けて前記オイルジェットがオイルを噴射するようにした
【0011】
請求項2に記載の筒内直噴式火花点火エンジンは、請求項1に記載の発明において、所定の低中速低中負荷域で前記インジェクタからの燃料噴射時期を圧縮行程に設定するとともにオイルジェットからピストンの冷却を行うオイルの供給を停止し、所定の高速域または高負荷域でインジェクタからの燃料噴射時期を吸気行程に設定するとともにオイルジェットからピストンの冷却を行うオイルを供給する構成とする。
【0015】
【作用】
請求項1に記載の筒内直噴式火花点火エンジンにおいて、エンジン負荷が減少するのにしたがってピストン冠部が燃焼室から受ける熱は減少するが、低負荷域ではオイルジェットからのオイルの供給が減少もしくは停止され、ピストン冠部の熱がオイルによって過剰に冷却されることがないため、ピストン冠部は高温に保たれ、ピストン冠面に付着した燃料の微粒化および気化が促進される。
【0016】
こうして燃料がピストンによって加熱されることによりその微粒化および気化が進み、着火が確実に行われる。
【0017】
高負荷域では、オイルジェットからのオイルの供給量が増加され、ピストン冠部の熱はオイルによって持ち去られる。高負荷域は低中負荷域に比べてピストン冠部が燃焼室から受ける熱が増加するが、ピストンのオイルによる冷却が適正化するため、ピストンの耐熱性が確保されるとともに、ノッキングを抑えられる。
オイルギャラリがキャビティ底面の下方に位置して円盤状に拡がる円盤部と、円盤部の外周から円錐状に立ち上がる円錐部を有し、この円錐部をキャビティ外郭の周囲を覆うようにして形成しているため、オイルジェットからオイルの供給が停止される低負荷域では、インジェクタから噴射される燃料の多くが当たるキャビティ底面が高温に保たれ、キャビティに付着した燃料の気化が促進される。
オイルジェットからオイルが供給される高負荷域では、熱負荷の高いキャビティ外郭とピストン冠面が交わるエッジ部の熱がオイルギャラリを循環するオイルによって効果的に持ち去られる。
【0018】
請求項2に記載の筒内直噴式火花点火エンジンにおいて、低中速低中負荷域では、ピストンが上昇する圧縮行程にインジェクタから燃料が噴射されるため、噴射から点火までの期間が短く、噴射燃料の拡散が抑えられ、濃混合気を点火栓の近傍に形成する。
【0019】
この低中速低中負荷域では、オイルジェットによるピストン冠部の冷却が停止されるため、ピストン冠部が燃焼室から受ける熱が減少するのにかかわらず、ピストン冠部は高温に保たれ、ピストン冠面に付着した燃料の微粒化および気化が促進される。
【0020】
この結果、気筒内に形成された層状混合気は、全体としての空燃比が超リーンであっても、安定した着火燃焼が行われる。
【0021】
高速域または高負荷域では、ピストンが下降する吸気行程にインジェクタから燃料が噴射される。気筒内に噴射された燃料は各吸気バルブが開かれるのに伴って吸気ポートから吸入している空気と十分に混合する。気筒内に形成された混合気はピストンで圧縮された状態で点火栓を介して燃料が着火燃焼する。
【0022】
この高速域または高負荷域では、オイルジェットからオイルが供給され、ピストン冠部の熱はオイルによって持ち去られる。
【0023】
高速域または高負荷域は低中速低中負荷域に比べてピストン冠部が燃焼室から受ける熱が増加するが、ピストン冠部の熱がオイルによって持ち去られるため、ピストンの耐熱性が確保されるとともに、ノッキングを抑えられる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1に記載の筒内直噴式火花点火エンジンによれば、低負荷域にオイルによるピストンの冷却を抑え、未燃焼HCの排出量を低減するとともに、ピストン冠部に付着するデポジットの量を低減することができる。高負荷域にピストン冠部のオイルによる冷却が適正化されるため、ピストンの耐熱性が確保されるとともに、ノッキングを有効に抑えられる。ピストンの耐熱性が高められるとともに、燃料の多くが当たるキャビティ底面の温度を調節でき、未燃焼HCの排出量を低減するとともに、ピストン冠部に付着するデポジットの量を低減することができる。
【0029】
請求項2に記載の筒内直噴式火花点火エンジンによれば、低中速低中負荷域で圧縮行程にインジェクタから噴射された燃料は微粒化および気化が促進され、未燃焼HCの排出量を低減するとともに、ピストン冠部に付着するデポジットの量を低減することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0034】
図1は本発明の実施形態に対する参照例である。
図1に示すように、シリンダヘッド10の燃焼室天井壁から燃焼室4の中央部に点火栓2が臨み、点火栓2を挟むようにして2つの吸気バルブ5と2つの排気バルブ14が互いに対向して設けられている。
【0035】
燃焼室4はシリンダヘッド10の燃焼室天井壁とピストン3の冠部30とによって画成される。ピストン3のシリンダ8における往復運動はコンロッド6を介して図示しないクランクシャフトの連続回転運動に変換される。
【0036】
燃焼室天井壁の側部から燃焼室4に臨むインジェクタ(電磁式燃料噴射弁)1が設けられる。
【0037】
インジェクタ1が開弁するのに伴って気筒内に噴射される燃料は、各吸気バルブ5が開かれるのに伴って吸気ポート18から吸入される空気と混合する。気筒内に形成された混合気はピストン3で圧縮された状態で点火栓2を介して燃料が着火燃焼する。燃焼したガスはピストン3を下降させてクランクシャフトを介して回転力を取り出した後、ピストン3が上昇する排気行程中に排気バルブ14が開かれるのに伴って各排気ポート19から排気ガスが排出される。これらの各行程が連続して繰り返される。
【0038】
インジェクタ1はその開弁時期と開弁期間(噴射パルス幅)が図示しないコントロールユニットにより運転状態に応じて制御される。
【0039】
インジェクタ1の開弁時期である燃料噴射時期は、図4に示すマップに基づき、所定の低中速低中負荷域でピストン3が上昇する圧縮行程の後半に設定され、所定の高速域または高負荷域でピストン3が下降する吸気行程に設定されている。
【0040】
インジェクタ1は各吸気バルブ5の側方で、かつ各吸気バルブ5の間に位置して燃焼室4に臨んでいる。インジェクタ1はピストン3の冠面に対して傾斜するよう配置される。
【0041】
インジェクタ1の噴口から噴射される燃料噴霧の中心線は水平線に対して所定角度で下向きに傾斜するように配置される。
【0042】
ピストン3の冠面には、その中央部にペントルーフ状に***する凸部31が形成される。凸部31の突出端となる稜線33はシリンダ列方向に沿って延びている。
【0043】
ピストン3の冠面には、円盤状に窪むキャビティ13が形成される。キャビティ13はインジェクタ1に対向して形成され、インジェクタ1から噴射される燃料噴霧の大部分がキャビティ13内に拡散するようになっている。
【0044】
キャビティ13はシリンダ中心線についてインジェクタ1側に偏心した円形の断面を持ち、凸部31の稜線12の中央部を削除するようにして窪んでいる。
【0045】
キャビティ13は、シリンダ中心線と直交する平面状をしたキャビティ底面15と、キャビティ底面15の外周から逆円錐面状に拡がるキャビティ外郭16によって画成される。
【0046】
ピストン3を冷却するため、ピストン冠部30にはオイルギャラリ32が形成され、オイルジェット7から噴射されるオイルをオイルギャラリ32に循環させて、ピストン3の熱を持ち去るようになっている。
【0047】
オイルギャラリ32には、ピストン3の背後空間(クランク室)に連通する入口34と出口35がそれぞれ形成される。
【0048】
シリンダ8の下端には入口34内に向けてオイルを噴射するオイルジェット7が設けられる。オイルジェット7は、図3に示すように、シリンダブロック9に形成されたオイル通路21を介して図示しないオイルポンプ(油圧源)に連通している。
【0049】
オイルギャラリ32はキャビティ外郭16の周囲を覆うように環状に形成され、オイルギャラリ32を循環するオイルによってピストン冠部30の熱を持ち去るようになっている。
【0050】
オイルギャラリ32はその底面がキャビティ底面15より上方に配置され、ピストン冠部30の駄肉部に形成される。
【0051】
なお、オイルギャラリ32は図示の位置に限らず、ピストン3の形状の制約によっては、図示の位置よりもピストン3の上下方向に位置がずれた形状でも差し支えない。
【0052】
オイル通路21を循環するオイルは各制御弁22を介して各オイルジェット7に導かれる。各制御弁22はコントロールユニット23からの信号に応じて開閉作動する。
【0053】
コントロールユニット23は、図示しない吸気スロットルバルブの開度に応じたスロットル開度信号、エンジン回転信号、各インジェクタ1の燃料噴射時期信号等を入力し、制御弁22の開閉を制御する。
【0054】
コントロールユニット23において、各制御弁22は燃料噴射時期が圧縮行程にある低中速低中負荷域で閉弁し、燃料噴射時期が吸気行程にある高速域または高負荷域に開弁するように設定されている。
【0055】
以上のように構成され、次に参照例の作用について説明する。
【0056】
低中速低中負荷域では、ピストン3が上昇する圧縮行程の後半にインジェクタ1が開弁するのに伴ってピストン3のキャビティ13に向けて燃料が噴射される。このため、燃料噴射から点火までの期間が短く、燃焼室4における噴射燃料の拡散が抑えられ、キャビティ13を介して濃混合気を点火栓2の近傍に形成する。
【0057】
この低中速低中負荷域では、制御弁22が閉弁して、オイルジェット7からオイルが噴射されず、ピストン冠部30の熱はオイルによって持ち去られることがないため、高負荷域に比べてピストン冠部30が燃焼室4から受ける熱が減少するのにもかかわらず、キャビティ13は高温に保たれ、キャビティ13に付着した燃料の微粒化および気化が促進される。こうしてピストン3が上昇する圧縮行程で、キャビティ13を介して高濃度の混合気が点火栓2の近傍に集められ、全体としての空燃比が超リーンであっても、安定した着火燃焼が行われる。
【0058】
この結果、未燃焼HCの排出量を低減するとともに、ピストン冠部30に付着するデポジットの量を低減することができる。また、燃焼性が確保される希薄空燃比の限界値を拡大し、燃費の低減がはかれる。
【0059】
高速高負荷域では、ピストン3が下降する吸気行程の前半にインジェクタ1が開弁するのに伴ってピストン3のキャビティ13に向けて燃料が噴射される。気筒内に噴射された燃料は各吸気バルブ5が開かれるのに伴って吸気ポート18から吸入される空気と混合する。気筒内に形成された混合気はピストン3で圧縮された状態で点火栓2を介して燃料が着火燃焼する。
【0060】
この高速域または高負荷域では、制御弁22が開弁しており、オイルジェット7からオイルが噴射され、ピストン冠部30の熱はオイルギャラリ32を循環するオイルによって持ち去られる。
【0061】
高速域または高負荷域は低中速低中負荷域に比べてピストン冠部30が燃焼室4から受ける熱が増加するが、ピストン冠部30の熱がオイルギャラリ32を循環するオイルによって持ち去られるため、キャビティ13が過熱されることを防止し、ピストン3の耐熱性が確保されるとともに、ノッキングを有効に抑えられる。
【0062】
ピストン冠部30においてキャビティ外郭16とピストン冠面が交わるエッジ部37は、燃焼ガスにさらされてピストン冠部30のうちでも熱負荷が最も高くなるが、本実施形態ではオイルギャラリ32がキャビティ外郭16の周囲を覆うようにして形成されているため、エッジ部37の熱がオイルギャラリ32を循環するオイルによって持ち去られ、エッジ部37の耐熱性が有効に高められる。
【0063】
次に、図5、図6に示す他の参照例について説明する。なお、図1、図2との対応部分には同一符号を付す。
【0064】
ピストン3を冷却するため、ピストン冠部30には円盤状をしたオイルギャラリ42が形成される。オイルギャラリ42はキャビティ底面15の下方に位置するように形成される。
【0065】
オイルギャラリ42には、ピストン3の背後空間に連通する入口44と出口45がそれぞれ形成される。
【0066】
シリンダ8の下端には入口44内に向けてオイルを噴射するオイルジェット7が設けられる。
【0067】
以上のように構成され、次に他の参照例の作用について説明する。
【0068】
低中速低中負荷域では、オイルジェット7からオイルが噴射されず、ピストン冠部30の熱はオイルによって持ち去られることがない。このため、インジェクタ1から噴射される燃料の多くが当たるキャビティ底面15は高温に保たれ、キャビティ13に付着した燃料の気化が促進される。
【0069】
高速高負荷域では、オイルジェット7からオイルが噴射され、ピストン冠部30の熱はオイルギャラリ42を循環するオイルによって持ち去られ、ピストン3の耐熱性が確保される。
【0070】
次に、図7、図8に示す本発明の実施形態について説明する。なお、図1、図2との対応部分には同一符号を付す。
【0071】
ピストン3を冷却するため、ピストン冠部30にはオイルギャラリ52が形成される。オイルギャラリ52はキャビティ底面15とキャビティ外郭16を囲む皿状に形成される。オイルギャラリ52はキャビティ底面15の下方に位置して円盤状に拡がる円盤部57と、円盤部42の外周から円錐状に立ち上がる円錐部56を有する。円錐部56はキャビティ外郭16の周囲を囲むようにして形成される。
【0072】
オイルギャラリ52には、ピストン3の背後空間に連通する入口54と出口55がそれぞれ形成される。
【0073】
シリンダ8の下端には入口54内に向けてオイルを噴射するオイルジェット7が設けられる。
【0074】
以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0075】
低中速低中負荷域では、オイルジェット7からオイルが噴射されず、ピストン冠部30の熱はオイルによって持ち去られることがない。このため、インジェクタ1から噴射される燃料の多くが当たるキャビティ底面15は高温に保たれ、キャビティ13に付着した燃料の気化が促進される。
【0076】
高速高負荷域では、オイルジェット7からオイルが噴射され、ピストン冠部30の熱はオイルギャラリ52を循環するオイルによって持ち去られる。
【0077】
ピストン冠部30においてキャビティ外郭16とピストン冠面が交わるエッジ部37は、燃焼ガスにさらされてピストン冠部30のうちでも熱負荷が最も高くなるが、本実施形態ではオイルギャラリ52の円錐部56がキャビティ外郭16の周囲を覆うようにして形成されているため、エッジ部37の熱がオイルギャラリ52を循環するオイルによって持ち去られ、エッジ部37の耐熱性が有効に高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に対する参照例を示すエンジンの断面図。
【図2】 同じくピストンの平面図。
【図3】 同じくシステム図。
【図4】 同じく制御特性図。
【図5】 他の参照例を示すエンジンの断面図。
【図6】 同じくピストンの平面図。
【図7】 本発明の実施形態を示すエンジンの断面図。
【図8】 同じくピストンの平面図。
【符号の説明】
1 インジェクタ
2 点火栓
3 ピストン
4 燃焼室
5 吸気バルブ
7 オイルジェット
8 シリンダ
9 シリンダブロック
10 シリンダヘッド
13 キャビティ
14 排気バルブ
15 キャビティ底面
16 キャビティ外郭
21 オイル通路
22 制御弁
23 コントロールユニット
30 ピストン冠部
31 凸部
32 オイルギャラリ
42 オイルギャラリ
52 オイルギャラリ

Claims (2)

  1. 気筒内に燃料を噴射するインジェクタと、
    気筒内の混合気に点火する点火栓と、
    を備える筒内直噴式火花点火エンジンにおいて、
    ピストンの冷却を行うオイルを供給するオイルジェットと、
    オイルジェットからのオイル供給量をエンジン負荷が低下するのに伴って減少させるオイル噴射量制御手段と、
    を備え
    前記インジェクタに対向してピストンの冠面に窪むキャビティであって、インジェクタ側に偏心した円形の断面を持ち、シリンダ中心線と直交する平面状をしたキャビティ底面と、キャビティ底面から逆円錐状に拡がるキャビティ外郭によって画成されるキャビティを形成し、
    ピストンの冠部にオイルジェットから供給されるオイルを循環させるオイルギャラリを形成している筒内直噴式火花点火エンジンにおいて、
    前記オイルギャラリは前記キャビティ底面の下方に位置して円盤状に拡がる円盤部と、円盤部の外周から円錐状に立ち上がる円錐部を有し、この円錐部を前記キャビティ外郭の周囲を覆うようにして形成し、
    前記円盤部周辺の互いに180°離れた位置にかつ入口がインジェクタ側となるようにピストン背後空間に連通する入口と出口を形成し、
    前記入口に向けて前記オイルジェットがオイルを噴射するようにしたことを特徴とする筒内直噴式火花点火エンジン。
  2. 所定の低中速低中負荷域で前記インジェクタからの燃料噴射時期を圧縮行程に設定するとともにオイルジェットからピストンの冷却を行うオイルの供給を停止し、
    所定の高速域または高負荷域でインジェクタからの燃料噴射時期を吸気行程に設定するとともにオイルジェットからピストンの冷却を行うオイルを供給する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の筒内直噴式火花点火エンジン。
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