JP3799421B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、妨害抑圧機能を有するレーダ装置に関する。
目標検出レーダ装置に用いられる妨害抑圧機能として、SLC(sidelobe canceller)処理及びSLB(sidelobe blanking)処理が知られている。これらの処理を行う場合には、挟覆域のアンテナパターン特性を有する主ビーム(ここではΣビームとする)を形成する主アンテナと、主ビームのサイドローブ覆域が包含されるように広覆域のアンテナパターン特性を有する補助ビームを形成する補助アンテナが用いられる。
SLC処理では、主アンテナで受けたΣビーム受信信号から補助アンテナで受けた補助ビーム受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより、Σビーム受信信号から妨害信号によって生じた不要信号成分を抑圧する。SLB処理では、補助アンテナで受けた補助ビーム受信信号に予め設定された複素ウェイトをかけて主ビーム受信信号の振幅レベルと比較し、この比較結果からΣビームのメインローブ受信部分とサイドローブ受信部分とを判別し、この判別結果からサイドローブ受信部分を除去し、メインローブ受信部分のみを出力する。
近時、上記のSLC処理とSLB処理を併用した目標検出レーダ装置が提案されている。この提案方式では、SLC処理結果にSLB処理を施して、妨害信号による不要信号成分の抑圧と、サイドローブの妨害受信部分の除去を同時に実現しようとするものである。
但し、妨害環境下では、主アンテナのサイドローブから入力される妨害信号に対して補助アンテナで受信される妨害信号の方が大きくなるため、SLB処理を行うと目標を検出できなくなる。これを回避するため、上記の提案方式では、外部からSLCオン・オフ制御信号を与えて、SLC処理とSLB処理のどちらか一方のみの処理を選択するように構成している。
以上のように、従来のレーダ装置における妨害除去機能としてSLC処理とSLB処理が知られているが、妨害環境下において、サイドローブ方向の目標を誤検出せず、かつメインローブ方向の目標を検出するよう、SLC処理とSLB処理を同時に実施することができないという問題があった。
本発明は上記の問題を解決し、妨害環境下において、サイドローブ方向の目標を誤検出せず、かつメインローブ方向の目標を検出するよう、SLC処理とSLB処理を同時に実施することのできるレーダ装置を提供することを目的とする。
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
上記の目的を達成するために本願第1発明に係るレーダ装置は、主ビームを形成する主アンテナと、
それぞれ前記主ビームのサイドローブ領域まで包含するように広い覆域をカバーする補助ビームを形成する第1及び第2の補助アンテナと、
前記主アンテナで得られる主ビーム受信信号から前記第1の補助アンテナで得られる第1の補助ビーム受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより前記主ビーム受信信号の不要信号成分を抑圧する第1のSLC(sidelobe canceller)処理手段と、
前記第1の補助アンテナで得られる第1の補助ビーム受信信号から前記第2の補助アンテナで得られる第2の補助ビーム受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより第1の補助ビーム受信信号の不要信号成分を抑圧する第2のSLC処理手段と、
前記第1のSLC処理手段から出力される受信信号の振幅と前記第2のSLC処理手段から出力される受信信号に所定の係数値Kを乗算した振幅とを比較し、この振幅比較結果から前記主アンテナのメインローブで受信された信号とサイドローブで受信された信号とを判別し、前記サイドローブの受信信号を除去し、前記メインローブの受信信号のみを出力するSLB(sidelobe blanking)処理手段と、
前記第1及び第2のSLC処理手段の処理をオン・オフ制御する制御手段と、この制御手段のオン・オフに合わせて前記SLB処理手段の係数値Kを切り換える係数値切換手段とを具備し、
前記SLB処理手段では、(主ビーム受信信号強度/補助ビーム受信信号強度)≧Kの場合はメインローブ受信とし、(主ビーム受信信号強度/補助ビーム受信信号強度)<Kの場合はサイドローブ受信とする判別結果から、サイドローブ受信部分を除去してメインローブ受信部分のみを出力するが、前記SLC処理手段の処理がオフのときはサイドローブ方向から到来する信号を目標として誤検出しないように前記係数値K=K0とし、前記SLC処理手段の処理がオンのときは前記係数値K=K1(K0とは異なる値)とすることを特徴としている。
上記構成によるレーダ装置では、主アンテナの主ビーム受信信号と第1の補助アンテナの第1の補助ビーム受信信号とを第1のSLC処理手段に入力して主ビーム受信信号から妨害信号成分を抑圧し、第1の補助アンテナの第1の補助ビーム受信信号と第2の補助アンテナの第2の補助ビーム受信信号とを第2のSLC処理手段に入力して第1の補助ビーム受信信号から妨害信号成分を抑圧し、妨害抑圧後の主ビーム受信信号と第1の補助ビーム受信信号をSLB処理手段に入力して主ビームのサイドローブ受信部分を除去しメインローブ受信部分を取り出す。ここで、SLC処理のオン・オフ制御に応じてSLB処理の係数Kの値を切り換え、妨害抑圧後の残留電力を考慮した係数設定を行うことができる。
このように、SLC処理により主ビーム受信信号、第1の補助ビーム受信信号から妨害信号成分を適切に抑圧した上でSLB処理を行うようにしているので、妨害環境下においても、サイドローブ方向の目標を誤検出せず、かつメインローブ方向の目標を検出することが可能となる。
本願第2発明に係るレーダ装置は、主ビームを形成する主アンテナと、
それぞれ前記主ビームのサイドローブ領域まで包含するように広い領域をカバーする補助ビームを形成する第1乃至第N+1(Nは2以上の自然数)の補助アンテナと、
前記主アンテナで得られる主ビーム受信信号から前記第1の補助アンテナで得られる第1の補助ビーム受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより前記主ビーム受信信号の不要信号成分を抑圧する第1のSLC(sidelobe canceller)処理手段と、
前記第i(iは1〜Nのいずれかの自然数)の補助アンテナで得られる第iの補助ビーム受信信号から前記第i+1の補助アンテナで得られる第i+1の補助ビーム受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより第iの補助ビーム受信信号の不要信号成分を抑圧する第2乃至第N+1のSLC処理手段と、
前記第k(kは1〜Nのいずれかの自然数)のSLC処理手段で得られる受信信号から前記k+1のSLC処理手段で得られる受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより第kのSLC処理手段で得られる受信信号の不要信号成分を抑圧するSLC処理を前記補助アンテナの個数に応じて段階的に行い、最終的に前記主ビーム受信信号の不要信号成分抑圧結果と前記第1の補助ビーム不要信号成分抑圧結果を出力するSLC出力処理手段と、
前記主ビーム受信信号の不要信号成分抑圧結果の振幅と前記第1の補助ビーム受信信号の不要信号抑圧結果に所定の係数値Kを乗算した振幅とを比較し、この振幅比較結果から前記主アンテナのメインローブで受信された信号とサイドローブで受信された信号とを判別し、前記サイドローブの受信信号を除去し、前記メインローブの受信信号のみを出力するSLB(sidelobe blanking)処理手段と、
前記第1乃至第N+1のSLC処理手段及び前記SLC出力処理手段の全処理をオン・オフ制御する制御手段と、この制御手段のオン・オフに合わせて前記SLB処理手段の係数値を切り換える係数値切換手段とを具備し、
前記SLB処理手段では、(主ビーム受信信号強度/補助ビーム受信信号強度)≧Kの場合はメインローブ受信とし、(主ビーム受信信号強度/補助ビーム受信信号強度)<Kの場合はサイドローブ受信とする判別結果から、サイドローブ受信部分を除去してメインローブ受信部分のみを出力するが、前記SLC処理手段の処理がオフのときはサイドローブ方向から到来する信号を目標として誤検出しないように前記係数値K=K0とし、前記SLC処理手段の処理がオンのときは前記係数値K=K1(K0とは異なる値)とすることを特徴としている。
本発明に係るレーダ装置によれば、SLC処理手段とSLB処理手段とを備える構成において、SLC処理により主ビーム受信信号、第1の補助ビーム受信信号から妨害信号成分を適切に抑圧した上でSLB処理を行うようにしているので、妨害環境下においても、サイドローブ方向の目標を誤検出せず、かつメインローブ方向の目標を検出することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、レーダ装置の実施の形態を図面に従って説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明に係る目標検出レーダ装置の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。図1において、主アンテナ11は挟覆域のアンテナパターン特性を有する主ビーム(ここではΣビームとする)を形成する。第1及び第2の補助アンテナ121,122はそれぞれΣビームのサイドローブ領域まで包含されるように広覆域のアンテナパターン特性を有する第1、第2の補助ビームを形成する。
主アンテナ1で受けたΣビーム受信信号及び第1の補助アンテナで受けた第1の補助ビーム受信信号は第1のSLC処理部(処理手段)131に供給される。
この第1のSLC処理部131において、Σビーム受信信号は減算器A1により後述の処理によって求められる妨害信号成分が減算される。この減算処理結果は、残留妨害成分として乗算器A2に供給され、第1の補助ビーム受信信号と複素乗算された後、ローパスフィルタA3で低域成分が抽出される。この抽出結果は残留妨害成分と第1の補助アンテナ121で受信された妨害信号との相関処理結果であり、複素ウェイトW1として切換器A4を介して乗算器A5に供給され、第1の補助ビーム受信信号と複素乗算される。この複素乗算により振幅及び位相がΣビーム受信信号の振幅及び位相と一致するように補正される。補正後の補助ビーム受信信号は、妨害信号成分として減算器A1の減算処理に供される。以上の処理により、Σビーム受信信号の妨害信号成分が抑圧される。
ここで、上記切換器A4は、外部からのSLCオン・オフ制御信号(制御手段)がSLCオンを指示している場合には複素ウェイトW1を導出し、SLCオフを指示している場合には複素ウェイトW0=0を導出する切換処理を行う。W0=0とすることにより、減算器A1の減算処理がなくなり、妨害信号の抑圧処理をオフ状態とすることができる。
一方、第1及び第2の補助アンテナ121,122で受けた第1及び第2の補助ビーム受信信号は第2のSLC処理部132に供給される。この第2のSLC処理部132は、第1のSLC処理部131と同構成であり(同一部分に同一符号を付して示す)、第2の補助ビーム受信信号の振幅及び位相を第1の補助ビーム受信信号と一致するように補正して第1の補助ビーム受信信号から減算することにより、第1の補助ビーム受信信号の妨害信号成分を抑圧し、SLCオン・オフ制御信号に応じて複素ウェイトW0,W1を切り換えることでSLC処理のオン・オフ状態を選択可能となされている。
上記第1及び第2のSLC処理部131,132の処理結果は共にSLB処理部(処理手段)14に供給される。このSLB処理部14は、乗算器B1及び振幅比較器B2を備える。
乗算器B1は、第2のSLC処理部132の処理結果に係数発生部15から選択的に供給される係数Kと複素乗算することで複素ウェイトをかける。
振幅比較器B2は、乗算器B1の出力と第1のSLC処理部131の処理結果との振幅比較を行い、その比較結果からΣビーム受信信号のメインローブ受信部分とサイドローブ受信部分を判別する。この判別は、(Σビーム受信信号強度/補助ビーム受信信号強度)≧Kの場合はメインローブ受信とし、(Σビーム受信信号強度/補助ビーム受信信号強度)<Kの場合はサイドローブ受信とする。この判別結果から、サイドローブ受信部分を除去してメインローブ受信部分のみを出力する。
ここで、上記係数発生部15は、SLCオン・オフ制御信号に応じてSLB処理部14の乗算器B1に供給する係数Kの値を切り換える機能を有する。
上記構成において、図2乃至図4を参照してその処理動作を説明する。
図2はSLC処理の動作を説明するためのアンテナビームパターンを示す図、図3はSLB処理の動作を説明するためのアンテナビームパターンを示す図、図4は主アンテナ及び補助アンテナの妨害抑圧後の受信信号強度変化を示す特性図である。
図2において、主アンテナ11で形成されるΣビームaは所望の方向にメインローブを有する。これに対し、補助アンテナ121で形成される第1の補助ビームb1はΣビームaのサイドローブを包含する広覆域のアンテナパターンを有する。
図中矢印で示すように、Σビームaのサイドローブ領域から妨害信号が到来したとする。SLCオン状態において、SLC処理部131では、Σビームaの受信信号の減算処理出力と第1の補助ビームb1の受信信号との相関をとり、妨害信号受信点を検出する。その相関検出結果から、妨害信号受信点でΣビームaの受信レベルに一致し、同位相となるように第1の補助ビーム受信信号をシフトするための複素ウェイトW1を求める。そして、第1の補助ビーム受信信号に複素ウェイトW1を乗算してΣビームaの受信信号から減算する。このような処理をループ制御によって繰り返し行うことにより、Σビームaの妨害残留成分のアンテナパターンには、妨害信号到来方向に対してヌルが形成されることになる。この結果、Σビームaの受信信号に生じる妨害信号成分を抑圧することができる。
同様に、SLC処理部132では、第1の補助ビームb1の受信信号の減算処理出力と第2の補助ビームb2の受信信号との相関をとり、妨害信号受信点を検出する。その相関検出結果から、妨害信号受信点で第1の補助ビームb1の受信レベルに一致し、同位相となるように第2の補助ビーム受信信号をシフトするための複素ウェイトW1を求める。そして、第2の補助ビーム受信信号に複素ウェイトW1を乗算して第1の補助ビーム受信信号から減算する。このような処理をループ制御によって繰り返し行うことにより、第1の補助ビームb1の妨害残留成分のアンテナパターンには、妨害信号到来方向に対してヌルが形成されることになる。この結果、第1の補助ビーム受信信号に生じる妨害信号成分を抑圧することができる。
一方、図3に示すように、信号1がΣビームaのメインローブ方向から入射された場合に、Σビームaで受信する信号強度が補助ビームb1で受信する受信強度より大きくなる。このため、SLB処理部14において、Σビームaの受信信号の振幅と第1の補助ビームb1の受信信号に初期設定された係数K1を乗じた振幅とを比較することで、信号1を検出することができる。ところが、Σビームaのサイドローブ方向から到来する信号2の場合は、Σビームaで受信する信号強度より補助ビームb1で受信する信号強度の方が大きくなり、このままでは信号2を検出することができない。そこで、Σビームaの最大サイドローブのアンテナゲインをGsll、補助ビームb1のアンテナゲインをGauxとしたとき、
Gsll < K0・Gaux
が成立するように係数K0を設定する。これにより、SLB処理部14において、Σビームaのサイドローブ方向から受信される信号強度が目標を検出できる十分な信号強度を有していても、これが検出されないように処理することができる。
ここで、信号1(S1)と信号2(S2)が同時に到来した場合で、かつ、信号2が妨害信号で、
|S2|(信号2の受信強度)>>|S1|(信号1の受信強度)
が成り立つ場合、Σビームaで受信した信号はSLC処理により妨害信号である信号2の成分が抑圧されている。したがって、SLB処理部14に入力されるΣビームaの受信信号は(信号1)+(信号2の妨害抑圧後の残留成分)のみとなる。図4に主アンテナ11の妨害抑圧後の受信強度分布を実線で示す。主アンテナ11のアンテナゲインをGmain、Σビームaの受信信号における妨害抑圧後の残留電力をNmainとすると、Σビームaでの受信強度は|Gmain・S1+Nmain|となる。
これに対し、従来方式の場合、補助ビームb1で受信した信号についてはSLC処理による妨害抑圧がなされないため、補助ビームb1では信号1+信号2が受信される。図4に補助アンテナ121の受信強度分布を点線で示す。補助アンテナ121のアンテナゲインをGauxとすると、補助アンテナ121での受信強度は|Gaux・S1+Gaux・S2|となる。|S2|>>|S1|より、
|Gmain・S1+Nmain|<<|Gaux・S1+Gaux・S2|
となる場合があり、従来方式では妨害環境下において信号1を検出できない場合が生じる。したがって、従来方式では、妨害環境下ではSLB処理を実施することができない。
本実施の形態では、Σビームa及び補助ビームb1のいずれもSLC処理によって妨害抑圧を行っている。補助アンテナ121での妨害抑圧後の残留電力をNauxとすると、補助アンテナ121での受信強度は|Gaux・S1+Naux|となる。
図4に補助アンテナ121の妨害抑圧後の受信強度分布を一点鎖線で示す。主アンテナ11と補助アンテナ121のそれぞれにおけるSLC処理後の妨害残留電力特性から、予めSLCオン時のSLB処理部14に設定する係数K1の値を次式が成立するように定めておく。
|Gmain・S1+Nmain|>>K1・|Gaux・S1+Naux|
これにより、妨害環境下でもSLB処理が有効となる。この結果、サイドローブからの信号検出を排除し、メインローブの受信信号のみを抽出して、目標からのエコー成分を確実に検出することが可能となる。
以上のように、上記構成による目標検出レーダ装置は、妨害信号を受信するような場合でも、SLC処理による妨害抑圧を実施することができ、同時に、SLB処理により、Σビームのサイドローブの受信信号を除去して、Σビームのメインローブで受信した信号を検出することができる。
また、SLC処理のオン・オフ制御に応じて、SLB処理の係数Kの値を切り換えることにより、妨害抑圧後の残留電力を考慮した係数設定を行うことができ、サイドローブ方向からの目標やクラッタ等を誤検出することのない、効果的なSLB処理を行うことができる。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明に係る目標検出レーダ装置の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。尚、図5において、図1と同一部分には同一符号を付して示し、重複する説明を省略する。
図5に示す目標検出レーダ装置は、複数の妨害信号(最大N波)が到来した場合の妨害抑圧機能を実現するもので、主アンテナ11、第1乃至第N+1の補助アンテナ121〜12N+1、N段のSLC処理部1311〜131N+1,1321〜132N,1331〜133N−1,…,13N1〜13N2、SLB処理部14及び係数発生部15より構成される。
第1乃至第N+1の補助アンテナ121〜12N+1は、いずれも主アンテナ11のサイドローブ領域まで包含するように広い覆域をカバーする補助ビームを形成する。SLC処理部1311〜131N+1,1321〜132N,1331〜133N−1,…,13N1〜13N2は、いずれも図1のSLC処理部131,132と同構成である。
以下では、説明を容易にするため、N=2の場合について記載する。N=2の場合は、異なる2波(以下、信号強度の強い順に第1の妨害信号、第2の妨害信号と記す)の妨害信号まで抑圧できる。
主アンテナ11で受信された受信信号はSLC処理部1311に入力される。一方、第1の補助アンテナ121で受けた受信信号は2分配され、SLC処理部1311,1312に入力される。また、第2の補助アンテナ122で受けた受信信号は2分配され、SLC処理部1312,1313に入力される。第3の補助アンテナ123で受けた受信信号はSLC処理部1313に入力される。
SLC処理部1311では、外部から入力されるSLCオン・オフ制御信号(制御手段)に従い、主アンテナ11の受信信号から第1の妨害信号成分の抑圧を行う。同様に、SLC処理部1312では、SLCオン・オフ制御信号に従い、第1の補助アンテナ121の受信信号から第1の妨害信号成分の抑圧を行う。同様に、SLC処理部1313では、SLCオン・オフ制御信号に従い、第2の補助アンテナ122の受信信号から第1の妨害信号成分の抑圧を行う。
第1の妨害信号が抑圧された主アンテナ11の受信信号はSLC処理部1321に入力される。また、第1の妨害信号が抑圧された第1の補助アンテナ121の受信信号は2分配され、SLC処理部1321,1322に入力される。また、第1の妨害信号が抑圧された第2の補助アンテナ122の受信信号はSLC処理部1322に入力される。
SLC処理部1321では、SLCオン・オフ制御信号に従い、第1の妨害信号が抑圧された主アンテナ11の受信信号から第2の妨害信号成分の抑圧を行う。同様に、SLC処理部1322では、SLCオン・オフ制御信号に従い、第1の妨害信号が抑圧された第1の補助アンテナ121の受信信号から第2の妨害信号成分の抑圧を行う。
第1及び第2の妨害信号が抑圧された主アンテナ11の受信信号と、第1及び第2の妨害信号が抑圧された第1の補助アンテナ121の受信信号はSLB処理部14に入力される。このSLB処理部14では、第1の実施の形態と同様に、係数Kが乗算された第1の補助アンテナ121の妨害抑圧後の受信信号振幅と主アンテナ11の妨害抑圧後の受信信号振幅とレベル比較し、この比較結果からメインローブで受信された信号かサイドローブで受信された信号かを判別し、サイドローブの受信信号は除去し、メインローブの受信信号のみを出力する。
ここで、SLB処理部14で使用する係数Kは、第1の実施の形態と同様に、外部から設定されるSLCオン・オフ制御信号に従って、それぞれ異なる係数値K0,K1を係数発生部15から切換出力されるようにする。
以上の説明ではN=2としたが、Nが3以上の場合でも同様であり、いずれもN方向からの妨害信号が抑圧された主アンテナ11の受信信号と第1の補助アンテナ121の受信信号を得てSLB処理を行うことになる。
したがって、上記構成による目標検出レーダ装置は、N方向から到来する妨害信号を受信するような場合でも、各妨害信号についてSLC処理による妨害抑圧を実施することができ、同時に、SLB処理により、Σビームのサイドローブの受信信号を除去して、Σビームのメインローブで受信した信号を検出することができる。
また、本実施の形態においても、SLC処理のオン・オフ制御に応じて、SLB処理の係数Kの値を切り換えることにより、妨害抑圧後の残留電力を考慮した係数設定を行うことができ、サイドローブ方向からの目標やクラッタ等を誤検出することのない、効果的なSLB処理を行うことができる。
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
本発明に係る目標検出レーダ装置の第1の実施の形態の構成を示すブロック図。 上記実施の形態のSLC処理の動作を説明するアンテナビームパターンを示す説明図。 上記実施の形態のSLB処理の動作を説明するアンテナビームパターンを示す説明図。 上記実施の形態において、主アンテナ及び補助アンテナの妨害抑圧後の受信信号強度変化を示す特性図。 本発明に係る目標検出レーダ装置の第2の実施の形態の構成を示すブロック図。
符号の説明
11 主アンテナ
121〜12N+1 補助アンテナ
131,132,1311〜131N+1,1321〜132N,1331〜133N−1,…,13N1〜13N2 SLC処理部
14 SLB処理部
15 係数発生部
A1 減算器
A2 乗算器
A3 ローパスフィルタ
A4 切換器
A5 乗算器
B1 乗算器
B2 振幅比較器

Claims (2)

  1. 主ビームを形成する主アンテナと、
    それぞれ前記主ビームのサイドローブ領域まで包含するように広い覆域をカバーする補助ビームを形成する第1及び第2の補助アンテナと、
    前記主アンテナで得られる主ビーム受信信号から前記第1の補助アンテナで得られる第1の補助ビーム受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより前記主ビーム受信信号の不要信号成分を抑圧する第1のSLC(sidelobe canceller)処理手段と、
    前記第1の補助アンテナで得られる第1の補助ビーム受信信号から前記第2の補助アンテナで得られる第2の補助ビーム受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより第1の補助ビーム受信信号の不要信号成分を抑圧する第2のSLC処理手段と、
    前記第1のSLC処理手段から出力される受信信号の振幅と前記第2のSLC処理手段から出力される受信信号に所定の係数値Kを乗算した振幅とを比較し、この振幅比較結果から前記主アンテナのメインローブで受信された信号とサイドローブで受信された信号とを判別し、前記サイドローブの受信信号を除去し、前記メインローブの受信信号のみを出力するSLB(sidelobe blanking)処理手段と、
    前記第1及び第2のSLC処理手段の処理をオン・オフ制御する制御手段と、この制御手段のオン・オフに合わせて前記SLB処理手段の係数値Kを切り換える係数値切換手段とを具備し、
    前記SLB処理手段では、(主ビーム受信信号強度/補助ビーム受信信号強度)≧Kの場合はメインローブ受信とし、(主ビーム受信信号強度/補助ビーム受信信号強度)<Kの場合はサイドローブ受信とする判別結果から、サイドローブ受信部分を除去してメインローブ受信部分のみを出力するが、前記SLC処理手段の処理がオフのときはサイドローブ方向から到来する信号を目標として誤検出しないように前記係数値K=K0とし、前記SLC処理手段の処理がオンのときは前記係数値K=K1(K0とは異なる値)とすることを特徴とするレーダ装置。
  2. 主ビームを形成する主アンテナと、
    それぞれ前記主ビームのサイドローブ領域まで包含するように広い領域をカバーする補助ビームを形成する第1乃至第N+1(Nは2以上の自然数)の補助アンテナと、
    前記主アンテナで得られる主ビーム受信信号から前記第1の補助アンテナで得られる第1の補助ビーム受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより前記主ビーム受信信号の不要信号成分を抑圧する第1のSLC(sidelobe canceller)処理手段と、
    前記第i(iは1〜Nのいずれかの自然数)の補助アンテナで得られる第iの補助ビーム受信信号から前記第i+1の補助アンテナで得られる第i+1の補助ビーム受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより第iの補助ビーム受信信号の不要信号成分を抑圧する第2乃至第N+1のSLC処理手段と、
    前記第k(kは1〜Nのいずれかの自然数)のSLC処理手段で得られる受信信号から前記k+1のSLC処理手段で得られる受信信号の振幅及び位相を補正して減算することにより第kのSLC処理手段で得られる受信信号の不要信号成分を抑圧するSLC処理を前記補助アンテナの個数に応じて段階的に行い、最終的に前記主ビーム受信信号の不要信号成分抑圧結果と前記第1の補助ビーム不要信号成分抑圧結果を出力するSLC出力処理手段と、
    前記主ビーム受信信号の不要信号成分抑圧結果の振幅と前記第1の補助ビーム受信信号の不要信号抑圧結果に所定の係数値Kを乗算した振幅とを比較し、この振幅比較結果から前記主アンテナのメインローブで受信された信号とサイドローブで受信された信号とを判別し、前記サイドローブの受信信号を除去し、前記メインローブの受信信号のみを出力するSLB(sidelobe blanking)処理手段と、
    前記第1乃至第N+1のSLC処理手段及び前記SLC出力処理手段の全処理をオン・オフ制御する制御手段と、この制御手段のオン・オフに合わせて前記SLB処理手段の係数値を切り換える係数値切換手段とを具備し、
    前記SLB処理手段では、(主ビーム受信信号強度/補助ビーム受信信号強度)≧Kの場合はメインローブ受信とし、(主ビーム受信信号強度/補助ビーム受信信号強度)<Kの場合はサイドローブ受信とする判別結果から、サイドローブ受信部分を除去してメインローブ受信部分のみを出力するが、前記SLC処理手段の処理がオフのときはサイドローブ方向から到来する信号を目標として誤検出しないように前記係数値K=K0とし、前記SLC処理手段の処理がオンのときは前記係数値K=K1(K0とは異なる値)とすることを特徴とするレーダ装置。
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