JP3799057B2 - 指紋照合装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指紋の照合を行なう指紋照合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、指紋照合装置は、指の指紋をプリズム等に押圧して光学的に指紋を採取する指紋画像取り込み手段と、画像信号を指紋画像データに変換するA/D変換手段と、変換された指紋画像データから特徴パラメータを抽出する特徴パラメータ抽出手段と、特徴パラメータを格納しておくメモリと、特徴パラメータをメモリ手段に格納する登録手段と、抽出された識別対象者の特徴パラメータと記憶手段に格納されている登録者の特徴パラメータとを照合する登録者照合動作を行う照合手段とを有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の指紋照合装置では、採取指紋画像に、欠落や歪み等の諸変動が起こると照合精度が著しく低下する。これは、照合時に入力した指紋採取画像の諸変動を、登録時の指紋画像から抽出した特徴抽出手法や照合アルゴリズムで吸収できない為である。尚、指紋は終生不変であると言われているが、実際には、採取された指紋画像は、季節、環境、体調等の影響を受けて変化する。
【0004】
指紋の特徴点(指紋隆線の端点や分岐点)を基準にしてパターンマッチングを行う様な手法の場合、前処理の改善、多くのルールやネットワーク生成等により、傾いて(回転)いたり、歪みがある指紋画像でも柔軟に照合できる。しかし、指の怪我や採取不良等により、登録時や照合時の採取指紋画像に皺や掠れによる画像の欠落がある場合には、特徴点や隆線数等が充分抽出できず照合精度が落ちる。
【0005】
これに対して、指紋の原画像レベルや周波数領域でパターンマッチングを行う様な手法の場合には、指紋の特徴点抽出に重点をおいていないので、多少の画像の欠落には対処できる反面、歪みや傾いている指紋画像では照合精度が落ちる。本発明の目的は、採取指紋画像の諸変動に強く、個人識別率の高い指紋照合装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する為、本発明は、以下の構成を採用した。
【0007】
即ち、請求項1に係る発明の指紋照合装置は、指の指紋を光学的に採取して画像信号を出力する指紋画像取り込み手段と、前記画像信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段と、変換されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出する特徴抽出手段と、抽出された前記指紋特徴量の各フレーム毎に、それぞれ最も近いコードベクトルとの距離(Dmin)を求め、各フレームとコードブックの各ベクトル間距離を各距離(Dmin)によって正規化した第1候補正規化距離(S)が閾値(γ)以下のコードベクトルのコードラベルをn個まで求め、1系列の特徴量に対して最大n系列のシンボル系列を求める量子化手段と、該量子化手段で求めた量子化コード系列を用いて統計的確率モデルを推定する統計的確率モデル推定手段と、該統計的確率モデル推定手段により推定した登録指毎の統計的確率モデルを登録する登録手段と、登録指の統計的確率モデルによる識別対象指紋のシンボル系列の受理確率を求め、該受理確率が設定閾値以上なら識別対象者が登録者であると判定する判定手段とを備える。
【0008】
請求項2に係る発明の指紋照合装置は、請求項1に係る発明の構成に加え、前記量子化手段の閾値(γ)を、各フレームの指紋画像における存在領域により変化させるか、又は、第2候補以降における全フレームの出力ラベル総数をL個に制限することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明の指紋照合装置は、指の指紋を光学的に採取して画像信号を出力する指紋画像取り込み手段と、前記画像信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段と、変換されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出する特徴抽出手段と、抽出された前記指紋特徴量の1フレームに最も近いコードベクトルのコードラベルを出力することにより、1系列の指紋特徴量に対して1系列の量子化コード系列を求め、この求めたシンボル系列における変動量の大きい領域である端点付近、指紋の原画像に対するx軸方向の群遅延スペクトルの場合には上下端近傍、又は、指紋の原画像y軸方向の群遅延スペクトルの場合には左右端近傍からフレームを無作為に複数個選び、これらのフレームのシンボルを、第1候補正規化距離(S)が閾値(γ)以下のコードベクトルのコードラベルのシンボルと入れ替えたシンボル系列を複数求める量子化手段と、該量子化手段で求めた量子化コード系列をシンボル系列として用いて統計的確率モデルを推定する統計的確率モデル推定手段と、該統計的確率モデル推定手段により推定した登録指毎の統計的確率モデルを登録する登録手段と、登録指の統計的確率モデルによる識別対象指紋のシンボル系列の受理確率を求め、該受理確率が設定閾値以上なら識別対象者が登録者であると判定する判定手段とを備える。
【0010】
請求項4に係る発明の指紋照合装置は、請求項1乃至請求項3の何れかの構成に加え、前記特徴抽出手段には、、群遅延スペクトル変換、スペクトル分析手法、ケプストラム分析手法、特徴点マッチング方向コードマッチング射影マッチングの内の何れかの方法を用いることを特徴とする
【0011】
【作用及び発明の効果】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
請求項1に係る発明の指紋照合装置は、量子化手段は、特徴抽出手段が抽出した指紋特徴量の各フレーム毎に、それぞれ最も近いコードベクトルとの距離(Dmin)を求め、各フレームとコードブックの各ベクトル間距離を各距離(Dmin)によって正規化した第1候補正規化距離Sが閾値γ以下のコードベクトルのコードラベルを最大n個まで求め、1系列の特徴量に対して最大n系列のシンボル系列を求める。これにより、統計的確率モデル推定に必要な学習パターンのパターン数を登録指紋数よりも多くすることができる。これにより、登録時に登録指紋を多く採取した場合と同様の効果が得られる。
【0017】
請求項2に係る発明の指紋照合装置は、請求項1に係る発明の効果に加え、量子化手段の閾値γを、各フレームの指紋画像における存在領域により変化させるか、又は、第2候補以降における全フレームの出力ラベル総数をL個に制限することができる。これにより、変動量の大きい指紋画像外周部(上下左右)の影響が抑制され、照合精度の低下を回避できる。
【0018】
請求項3に係る発明の指紋照合装置は、量子化手段は、抽出された前記指紋特徴量の1フレームに最も近いコードベクトルのコードラベルを出力することにより、1系列の指紋特徴量に対して1系列の量子化コード系列を求める。そして、この求めたシンボル系列における変動量の大きい領域である端点付近、指紋の原画像に対するx軸方向の群遅延スペクトルの場合には上下端近傍、又は、指紋の原画像y軸方向の群遅延スペクトルの場合には左右端近傍からフレームを無作為に複数個選び、これらのフレームのシンボルを、第1候補正規化距離(S)が閾値(γ)以下のコードベクトルのコードラベルのシンボルと入れ替えたシンボル系列を複数求める。
【0019】
従って、統計的確率モデル推定手段に必要な学習パターンのパターン数を登録指紋数に比べ多くすることができる。これにより、登録指紋を多く採取した場合と同様の効果が得られる。尚、統計的確率モデルの学習において、学習パターンが多い程、モデルの推定精度が向上し、照合率も向上する。
【0020】
請求項4に係る発明の指紋照合装置は、請求項1乃至3に記載の発明の効果に加え、特徴抽出手段は、変換されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出するが、特徴抽出方法としては
(1)群遅延スペクトル変換
指紋隆線における周波数スペクトルのなだらかな包絡成分を抑え、個々もスペクトルピークを分離し、且つ強調する方法。
【0021】
(2)スペクトル分析方法、ケプストラム分析方法
音声認識に利用される、LPCスぺクトル分析方法やLPCケプストラム分析方法。
(3)指紋の特徴点、特徴点間の隆線数のネットワーク構造に着目する特徴点マッチング(マニューシャマッチング)。指紋隆線の大局的な流れ方向をコード化する方向コードマッチング。指の長手方向と直交する横方向への濃度値の投影を特徴量とする射影マッチング。
を用いるので、照合率も向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例を図1〜図4に基づいて説明する。指紋照合装置Aは、図1に示すように、指紋を光学的に採取して画像信号を出力する指紋画像取り込み手段1と、画像信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段2と、変換されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出する特徴抽出手段3と、量子化手段4と、統計的確率モデルを推定する統計的確率モデル推定手段5と、統計的確率モデルを登録パターンとして登録する登録手段6と、識別対象者が登録者であるか否かを判定する判定手段7とを備える。
【0023】
指紋画像取り込み手段1は、入室扉の近くに設置され、指の指紋面がプリズム上面に押圧される直角プリズムと、プリズム立設面に照明光を投光する光源と、プリズム斜面と平行に配され、指紋隆線山部に対応する反射光を明るい像、指紋隆線谷部に対応する反射光を暗い像として取り込むCCD素子等により構成される(何れも図示せず)。そして、所定時間毎(数百ms)に1画面分のビデオ信号(指紋隆線の濃淡画像)が同軸ケーブルを介してA/D変換手段2に伝送される。
【0024】
A/D変換手段2はA/D変換器(図示せず)を有し、指紋画像取り込み手段1から伝送されて来るビデオ信号をデジタルデータに変換し、内蔵メモリに格納する。尚、得られる指紋原画像は、縦128ピクセル×横128ピクセル、256階調である。
【0025】
特徴抽出手段3は、演算器(図示せず)を有し、図2に示す様に指紋原画像30に対して群遅延スペクトル変換を横方向(x軸方向)、及び縦方向(y軸方向)に行ない、得られた、x軸方向の群遅延スペクトルGDSX、及びy軸方向の群遅延スペクトルGDSYを指紋特徴量とする。
【0026】
x軸方向の群遅延スペクトルGDSXは、指紋原画像の横(x軸方向)1ライン分(128ポイント)の画像濃淡値(256階調)を1フレーム分の波形データと見なし、128フレームの各フレーム毎にハミング窓を掛け、14次のLPC分析を行ない、周波数帯域チャネル数が32の群遅延スペクトルに変換することにより求める。
【0027】
この結果、群遅延スペクトルGDSXは、128フレーム分のベクトル(32次元)で構成されるベクトル系列となる。又、y軸方向の群遅延スペクトルGDSYは、分析方向を縦(y軸方向)とすることで群遅延スペクトルGDSXと同様にして求める。
【0028】
尚、特徴抽出手段3は、以下の構成で指紋特徴量を抽出しても良い。
(1)指紋原画像の横又は縦(x軸、y軸方向)の一方から抽出する。
(2)指紋が存在するフレームのみを特徴量としても良い。
(3)分析次数やチャネル数は、指紋照合に適した別の値に設定しても良い。
【0029】
量子化手段4は、ベクトル量子化器41とベクトル量子化コードブック42とを有する。ベクトル量子化器41は、指紋特徴量を、特徴量の系列からシンボル(コードラベル)系列へ変換し、統計的確率モデル推定用の学習データとする。ベクトル量子化器41は、図3に示す様に、ベクトル量子化コードブック42を参照し、求めた指紋の特徴量(ベクトル)に最も近いコードベクトルに対応したコードラベルを出力する(ベクトルを量子化する)。
【0030】
ベクトル量子化コードブック42は、コードブック作成用指紋の全特徴ベクトルを、例えば、256のクラスにクラスタリング40した時の代表スペクトルによって構成される。コードブックの作成には、例えば、Splitting(二分割)LBGアルゴリズムの様な、コードブック作成時の初期条件によって学習結果が左右されないアルゴリズムを用いる。
【0031】
ベクトル量子化には、量子化精度、照合率の面でFull Search(総当り探索)ベクトル量子化を用いるが、コードブック設計において、その学習系列への依存性を抑え、且つ、汎用性を高めるため、平均値分離正規化ベクトル量子化を用いる方法もある。又、演算量(計算量)を少なくするために多段ベクトル量子化を用いても良い。
【0032】
統計的確率モデル推定手段5は、特徴抽出手段3により求めた学習データを、図4に示す様な隠れマルコフモデル推定に用いる。隠れマルコフモデルの学習は、登録指における隠れマルコフモデルの出力確率及び遷移確率の各パラメータを、学習データの受理確率が最大になるように繰り返し計算し、修正することにより行う(個人モデルの学習)。
【0033】
上記パラメータの推定計算には、Forward− Backwardアルゴリズムを用いているので、多くのルールやネットワーク生成を必要としない。更に、各推定パラメータに対して確率値の平滑化や確率値の底上げ処理を行う様にすれば、入力指紋数が少ない場合に起きる、パラメータ推定精度の低下に起因する照合率の低下や、ベクトル量子化の際の量子化誤差の影響を軽減できる。
【0034】
登録時に指紋入力数を増やすほど隠れマルコフモデルの推定精度が向上し、その結果、照合精度が向上する。尚、指紋入力数が増えても、統計的確率モデル推定手段5が推定した、登録指毎の統計的確率モデルがメモリに登録されるのでデータサイズは大きくならない。
【0035】
登録手段6は、統計的確率モデル推定手段5により求めた個人モデルの各推定パラメータを、登録指の登録データとしてメモリに格納する。
【0036】
判定手段7は、量子化手段4により変換された識別対象者のシンボル系列と、メモリに格納された登録指毎の統計的確率モデルとの受理確率をViterbiアルゴリズムを用いて求め、該受理確率が設定閾値以上なら識別対象指が登録指であると判定し、受理確率が設定閾値未満なら識別対象者が登録者でないと判定する。上記Viterbiアルゴリズムを求める計算ではlogをとり、乗算を加算演算で置き換えることができるので計算効率が高い。
【0037】
又、識別対象者の指紋に対し、全登録指モデルの中で最大受理確率を与えるモデルに対応する登録指を識別対象指紋の認識結果としても良い。
【0038】
つぎに、本発明の第2〜第4実施例を、図5〜図7に基づいて説明する。各実施例の指紋照合装置は、指紋画像取り込み手段と、A/D変換手段と、特徴抽出手段と、量子化手段と、統計的確率モデル推定手段と、登録手段と、判定手段とを備える。尚、指紋画像取り込み手段、A/D変換手段は、指紋照合装置Aと同一構造である。
【0039】
特徴抽出手段は、演算器(図示せず)を有し、図5に示す様に指紋原画像30に対して群遅延スペクトル変換を横方向(x軸方向)、及び縦方向(y軸方向)に行ない、得られた、x軸方向の群遅延スペクトルGDSX、及びy軸方向の群遅延スペクトルGDSYを指紋特徴量とする。
【0040】
x軸方向の群遅延スペクトルGDSXは、指紋原画像の横(x軸方向)1ライン分(128ポイント)の画像濃淡値(256階調)を1フレーム分の波形データと見なし、128フレームの各フレーム毎にハミング窓を掛け、14次のLPC分析を行ない、周波数帯域チャネル数が32の群遅延スペクトルに変換することにより求める。
【0041】
この結果、群遅延スペクトルGDSXは、128フレーム分のベクトル(32次元)で構成されるベクトル系列となる。又、y軸方向の群遅延スペクトルGDSYは、分析方向を縦(y軸方向)とすることで群遅延スペクトルGDSXと同様にして求める。
【0042】
尚、特徴抽出手段は、以下の構成で指紋特徴量を抽出しても良い。
(1)指紋原画像の横又は縦(x軸、y軸方向)の一方から抽出する。
(2)指紋が存在するフレームのみを特徴量としても良い。
(3)分析次数、及びチャネル数は、指紋照合に適した別の値に設定しても良い。
【0043】
量子化手段は、マルチラベル出力型ベクトル量子化器と、ベクトル量子化コードブックとを有する。
【0044】
マルチラベル出力型ベクトル量子化器は、特徴抽出手段3が抽出した指紋特徴パラメータを、一つの特徴パラメータ系列から複数個のシンボル(コードラベル)系列へ変換し、統計的確率モデル推定用の学習データとする。つまり、マルチラベル出力型ベクトル量子化器は、図6に示す様にコードブックを参照し、入力された指紋の特徴パラメータ(ベクトル)に最も近いコードベクトルに対応したコードラベル及びその近傍コードベクトルに対応したコードラベルを出力する。
【0045】
マルチラベル出力型ベクトル量子化器は、入力ベクトルとコードブックの各ベクトル間の距離Dminに基づき、以下に示される第1候補正規化距離Sが閾値γ以下のコードラベルを同時にn個まで出力する。尚、第2候補以降の系列において、閾値γ以下のコードベクトルが存在しないフレーム(図7に示す、ラベルが抑制された空白領域)の場合には、最適候補の同一フレームに対応するラベルを適用する。
【0046】
第2実施例の指紋照合装置では、閾値γを指紋画像の全フレームにおいて一定にしている。第3実施例の指紋照合装置では、各フレームの指紋画像における存在領域によって閾値γを変化させる。又、第4実施例の指紋照合装置では、図7に示す様に、第2候補以降における出力ラベル数をL個までに制限する。
【0047】
第2実施例や第3実施例の手法を用いれば、指紋画像領域における変動量の大きい部位(上下左右端)の照合精度への悪影響を抑制できる。
Dmin=mind1
S=d1/Dmin
【0048】
d1は入力ベクトルと各コードベクトルiとの距離を示し、Dminは最適コードベクトルの距離を示す。ベクトル量子化コードブックは、コードブック作成用指紋の全特徴ベクトルを、例えば、256のクラスにクラスタリングした時の代表スペクトルによって構成される。コードブックの作成には、例えば、Splitting(二分割)LBGアルゴリズムの様な、コードブック学習(作成)の為の初期条件によって学習結果が左右されないアルゴリズムを用いる。
【0049】
上記実施例では、ベクトル量子化には、量子化精度や照合率の面でFull Search(総当り探索)ベクトル量子化を用いているが、コードブック設計において、その学習系列への依存性を抑え、且つ、汎用性を高める為、平均値分離正規化ベクトル量子化を用いても良い。又、演算量(計算量)を少なくするために多段ベクトル量子化を用いても良い。
【0050】
統計的確率モデル推定手段は、シンボル系列より、隠れマルコフモデルにおける出力確率、及び遷移確率の各パラメータを、シンボル系列の受理確率が最大になるように繰り返し計算し、修正する(個人モデルの学習)。パラメータの推定には、Forward−Backwardアルゴリズムを用いる。尚、各推定パラメータに対する荷重和による平均化や確率値の底上げ処理等も有効である。
【0051】
登録手段は、統計的確率モデル推定手段により求めた登録指毎の統計的確率モデルの各推定パラメータを、登録指の登録データとしてメモリに格納する。これにより、登録時の入力指紋数に関わらず、データサイズが略一定である。
【0052】
判定手段は、量子化手段により変換された識別対象者のシンボル系列とメモリに格納された登録指毎の統計的確率モデルとの受理確率をViterbiアルゴリズムを用いて求め、該受理確率が設定閾値以上なら識別対象者が登録者であると判定し、受理確率が設定閾値未満なら識別対象者が登録者でないと判定する。
【0053】
又、登録指の各モデルにおいて、最大受理確率を与えるモデルに対応した登録指を認識結果としても良い。上記Viterbiアルゴリズムを求める計算ではlogをとり乗算を加算演算で置き換えることができるので計算効率が高い。
【0054】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。上記第1実施例は、抽出された指紋特徴量の1フレームに最も近いコードベクトルのコードラベルを出力することにより、1系列の指紋特徴量に対して1系列の量子化コード系列を量子化手段4が求める構成である。第5実施例として、量子化手段4が、この求めたシンボル系列における変動量の大きい領域{端点付近、GDSXなら上下端近傍、GDSYなら左右端近傍}からフレームを無作為に複数個選び、これらのフレームのシンボルを、第1候補正規化距離(S)が閾値(γ)以下のコードベクトルのコードラベルのシンボルと入れ替えたシンボル系列を複数求める構成でも良い。
【0055】
統計的確率モデルの学習において、一般に、学習パターンが多い程、モデルの推定精度が向上し照合率も向上するが、第5実施例の場合、統計的確率モデル推定手段5に必要な学習パターンのパターン数を登録指紋数に比べ多くすることができる。これにより、通常の指紋採取数でも、登録指紋を多く採取したのと同じ様な効果が得られ高い照合率が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る指紋照合装置のブロック図である。
【図2】 第1実施例に係る指紋照合装置において、指紋の特徴抽出方法、及びベクトル量子化の概念図である。
【図3】 第1実施例に係る指紋照合装置における、ベクトル量子化器の作動を示す説明図である。
【図4】 隠れマルコフモデルの説明図である。
【図5】 本発明の第2〜第4実施例に係る指紋照合装置における、指紋の特徴抽出方法、及びマルチラベル出力型ベクトル量子化器の概念図である。
【図6】 第2〜第4実施例に係る指紋照合装置における、ベクトル量子化器の作動を示す説明図である。
【図7】 第2〜第4実施例に係る指紋照合装置における、マルチラベル出力型ベクトル量子化器の作動を示す説明図である。
【符号の説明】
A 指紋照合装置
1 指紋画像取り込み手段
2 A/D変換手段
3 特徴抽出手段
4 量子化手段
5 統計的確率モデル推定手段
6 登録手段
7 判定手段

Claims (4)

  1. 指の指紋を光学的に採取して画像信号を出力する指紋画像取り込み手段と、
    前記画像信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段と、
    変換されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出する特徴抽出手段と、
    抽出された前記指紋特徴量の各フレーム毎に、それぞれ最も近いコードベクトルとの距離(Dmin)を求め、各フレームとコードブックの各ベクトル間距離を各距離(Dmin)によって正規化した第1候補正規化距離(S)が閾値(γ)以下のコードベクトルのコードラベルをn個まで求め、1系列の特徴量に対して最大n系列のシンボル系列を求める量子化手段と、
    該量子化手段で求めた量子化コード系列を用いて統計的確率モデルを推定する統計的確率モデル推定手段と、
    該統計的確率モデル推定手段により推定した登録指毎の統計的確率モデルを登録する登録手段と、
    登録指の統計的確率モデルによる識別対象指紋のシンボル系列の受理確率を求め、該受理確率が設定閾値以上なら識別対象者が登録者であると判定する判定手段とを備える指紋照合装置。
  2. 前記量子化手段の閾値(γ)を、各フレームの指紋画像における存在領域により変化させるか、又は、第2候補以降における全フレームの出力ラベル総数をL個に制限することを特徴とする請求項記載の指紋照合装置。
  3. 指の指紋を光学的に採取して画像信号を出力する指紋画像取り込み手段と、
    前記画像信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段と、
    変換されたデジタルデータから指紋特徴量を抽出する特徴抽出手段と、
    抽出された前記指紋特徴量の1フレームに最も近いコードベクトルのコードラベルを出力することにより、1系列の指紋特徴量に対して1系列の量子化コード系列を求め、この求めたシンボル系列における変動量の大きい領域である端点付近、指紋の原画像に対するx軸方向の群遅延スペクトルの場合には上下端近傍、又は、指紋の原画像y軸方向の群遅延スペクトルの場合には左右端近傍からフレームを無作為に複数個選び、これらのフレームのシンボルを、第1候補正規化距離(S)が閾値(γ)以下のコードベクトルのコードラベルのシンボルと入れ替えたシンボル系列を複数求める量子化手段と、
    該量子化手段で求めた量子化コード系列をシンボル系列として用いて統計的確率モデルを推定する統計的確率モデル推定手段と、
    該統計的確率モデル推定手段により推定した登録指毎の統計的確率モデルを登録する登録手段と、
    登録指の統計的確率モデルによる識別対象指紋のシンボル系列の受理確率を求め、該受理確率が設定閾値以上なら識別対象者が登録者であると判定する判定手段とを備える指紋照合装置。
  4. 前記特徴抽出手段には、群遅延スペクトル変換、スペクトル分析手法、ケプストラム分析手法、特徴点マッチング方向コードマッチング射影マッチングの内の何れかの方法を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れかに記載の指紋照合装置。
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