JP3797918B2 - 前2軸車の駆動力減少防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両前部に二軸の操向車軸を有しかつ車両後部に一軸の駆動車軸を有するトラックやトレーラ等の前二軸車の駆動力の減少を防止する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、互いに接近して配設された駆動軸及び被動軸がイコライザ式タンデムサスペンションを介してフレームを懸架し、駆動軸及びフレーム間に可変流体圧容積体が配設され、この容積体及び流体圧タンク間が切換弁を介して低圧及び高圧の両ラインにより連結され、更に両ラインに低圧電磁弁及び高圧電磁弁が配設されたイコライザ式タンデムサスペンションの制御装置が開示されている(特開平7−144520号)。この制御装置では、低圧ラインに低圧用逆止弁、電磁閉切り弁及び低圧電磁弁が直列に配設され、高圧ラインには高圧用逆止弁及び高圧電磁弁が配設される。また上記電磁弁等はスイッチ類又はセンサ類により電気的に制御可能に構成される。
【0003】
このように構成されたイコライザ式タンデムサスペンションの制御装置では、空車発進時又は同制動時に、センサ類の各検出出力若しくはスイッチ類の切換えに基づき電磁弁等が制御されて可変流体圧容積体に高圧流体が供給される。この結果、駆動軸がフレームにロックされるので、イコライザビームの不必要な回動を抑制できる。また、空車発進時又は同制動時以外の場合には、センサ類の各検出出力若しくはスイッチ類の切換えに基づき電磁弁等が制御されて可変流体圧容積体に低圧流体が供給される。この結果、板ばねやイコライザビームブラケットの通常の動きに支障を来さないようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の特開平7−144520号に示されたイコライザ式タンデムサスペンションの制御装置では、多くの電磁弁やスイッチ類等を用いているため、部品点数及び組付工数が増大するとともに、電磁弁等の制御が複雑になる不具合があった。
本発明の目的は、僅かな部品点数及び組付工数の増加で、滑り易い路面における走破性を向上でき、雪道や泥道等でのスタック状態からの脱出性を向上できる、前2軸車の駆動力減少防止装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1及び図2に示すように、前々輪11が回転可能に取付けられ車台18前部を前側板ばね19を介して懸架する操向車軸である前々輪車軸12と、後輪13が固定され車台18後部を後側懸架装置21を介して懸架する駆動車軸である後輪車軸14と、前々輪車軸12から所定の間隔をあけて後方に設けられ前後輪16が回転可能に取付けられかつ車台18中央前部を中間板ばね22を介して懸架する操向車軸である前後輪車軸17と、前端が前側板ばね19の後端に連結され後端が中間板ばね22の前端に連結されかつ中央が支持ピン28を介して車台18に枢支されたイコライザビーム26とを備えた前二軸車の改良である。
その特徴ある構成は、支持ピン28及びイコライザビーム26前端間の長さL1が支持ピン28及びイコライザビーム26後端間の長さL2より短く設定され、前後輪車軸17が中間板ばね22とともに中間空気ばね23を介して車台18中央前部を懸架し、中間空気ばね23がこの中間空気ばね23に圧縮エアを給排するエア給排手段31に接続され、後輪車軸14に作用する荷重が後側荷重センサ36により検出され、前後輪車軸17に作用する荷重が中間荷重センサ37により検出され、後側荷重センサ36及び中間荷重センサ37の各検出出力に基づいてコントローラ38がエア給排手段31を制御するように構成されたところにある。
【0006】
この請求項1に記載された前2軸車の駆動力減少防止装置では、積載量がゼロか或いは極めて小さい場合には、後輪車軸14に作用する荷重が極めて小さいことを後側荷重センサ36が検出し、中間荷重センサ37が大気圧より大きな中間空気ばね23の圧力を検出するため、コントローラ38は後側荷重センサ36及び中間荷重センサ37の各検出出力に基づいてエア給排手段31を制御し、中間空気ばね23内の圧縮エアを排出する。この結果、前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が前方に移動し、駆動軸である後輪車軸14に作用する荷重が増加するので、滑り易い路面における走破性を向上できるとともに、雪道や泥道等でのスタック状態からの脱出性を向上できる。
一方、車両10の最大積載量近くまで荷物を積載すると、後輪車軸14に作用する荷重がその許容荷重に近いことを後側荷重センサ36が検出し、中間空気ばね23内の圧力が大気圧であるか或いは極めて低いことを中間荷重センサ37が検出するため、コントローラ38は後側荷重センサ36及び中間荷重センサ37の各検出出力に基づいてエア給排手段31を制御し、中間空気ばね23内の圧力が所定値になるまで中間空気ばね23に圧縮エアを供給する。この結果、前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が後方に移動し、前々輪車軸12と前後輪車軸17の支持する荷重の差が小さくなるので、車両10の走行性能は低下せず、前々輪11の摩耗は増大しない。また後輪車軸14に作用する荷重が減少するので、許容荷重を越える荷重が後輪車軸14に作用することもない。
【0007】
請求項2に係る発明は、図3及び図4に示すように、支持ピン28及びイコライザビーム56前端間の長さと支持ピン28及びイコライザビーム56後端間の長さとが同一に設定され、前々輪車軸12が前側板ばね19とともに前側空気ばね23を介して車台18前部を懸架し、前側空気ばね51がエアタンク52にエア管路53により接続され、前側空気ばね51内の圧力を所定値に保持する調圧弁54がエア管路53に設けられたことを特徴とする。
この請求項2に記載された前2軸車の駆動力減少防止装置では、前々輪車軸12と前後輪車軸17がそれぞれ支持する荷重の分担割合が、前々輪車軸12の方が前後輪車軸17より大きく、前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が支持ピン28より前方であるため、駆動軸である後輪車軸12に作用する荷重は比較的大きい。この結果、積載量がゼロか或いは極めて少ない場合には、滑り易い路面における走破性を向上できるとともに、雪道や泥道等でのスタック状態からの脱出性を向上できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、トラック10は前々輪11が回転可能に取付けられた前々輪車軸12と、後輪13が固定された後輪車軸14と、前々輪車軸14から所定の間隔をあけて後方に設けられ前後輪16が回転可能に取付けられた前後輪車軸17とを備える。前々輪車軸12はトラック10の進行方向に延びるシャシフレーム18前部を前側板ばね19を介して懸架し、後輪車軸14はシャシフレーム18後部を後側懸架装置21を介して懸架し、前後輪車軸17はシャシフレーム18中央前部を中間板ばね22及び中間空気ばね23を介して懸架する。また前々輪車軸12及び前後輪車軸14は操向車軸であり、後輪車軸17は駆動車軸である。
【0009】
前側板ばね19は、図2に詳しく示すように、一対のシャシフレーム18の外側面下方にこれらのシャシフレーム18に沿ってそれぞれ1組ずつ設けられる。これらの前側板ばね19の前端はシャシフレーム18に固着されたスプリングブラケット24に枢着され、後端は後述するイコライザビーム26の前端に枢着される。また前側板ばね19の中央はUボルト(図示せず)により前々輪車軸12の上面に固定され、前々輪車軸12とシャシフレーム18との間には図示しないがショックアブソーバ及びスタビライザが設けられ、前側板ばね19、ショックアブソーバ及びスタビライザにより前々輪車軸12が前々輪11を介して路面から受けた振動等が減衰され、シャシフレーム18に伝わらないようになっている。
【0010】
中間板ばね22は、前側板ばね19と同様に、一対のシャシフレーム18の外側面下方にこれらのシャシフレーム18に沿ってそれぞれ1組ずつ設けられる。これらの中間板ばね22の後端はシャシフレーム18に固着されたスプリングブラケット27に枢着され、前端はイコライザビーム26の後端に枢着される。また中間板ばね22の中央はUボルト(図示せず)により前後輪車軸17の上面に固定され、前後輪車軸17とシャシフレーム18との間には図示しないがショックアブソーバ及びスタビライザが設けられ、中間板ばね22、ショックアブソーバ及びスタビライザにより前後輪車軸17が前後輪16を介して路面から受けた振動等が減衰され、シャシフレーム18に伝わらないようになっている。
【0011】
イコライザビーム26の中央は支持ピン28及びビームブラケット29を介してシャシフレーム18に枢着され、支持ピン28及びイコライザビーム26前端間の長さL1は支持ピン28及びイコライザビーム26後端間の長さL2より短く設定される。なお、前側板ばね19及び中間板ばね22は全長が同一に設定されることが好ましい。また中間板ばね22のばね定数は、中間空気ばね23のばね定数が付加されるため、前側板ばね19のばね定数より小さく設定される。
【0012】
更にL1/L2は、板ばね19,22の前後スパンの設定の仕方により変化するけれども、0.3〜0.6の範囲に設定されることが好ましく、0.4〜0.5の範囲に設定されることが更に好ましい。L1/L2を0.3〜0.6の範囲に限定したのは、0.3未満ではトラック10に搭載した場合の寸法的な関係からイコライザビーム26として成立させることが難しく、0.6を越えると荷重移動量が少なくなるからである。
【0013】
一方、中間空気ばね23は、前後輪車軸17上面と一対のシャシフレーム18下面との間にそれぞれ介装される(図1)。上記中間空気ばね23はこれらの中間空気ばね23に圧縮エアを給排するエア給排手段31に接続される。エア給排手段31は、中間空気ばね23をエアタンク32に接続するエア管路33と、このエア管路33に設けられた切換弁34とを有する。切換弁34は3ポート3位置切換えの電磁弁であり、エアタンク32に連通接続された第1ポート34aと、中間空気ばね23に連通接続された第2ポート34bと、大気に連通接続された排気ポート34cとを有する。切換弁34を第1の位置に切換えると第1ポート34aと第2ポート34bとが連通し、第2の位置に切換えると第2ポート34bと排気ポート34cとが連通し、オフすると各ポート34a〜34cがそれぞれ閉じるように構成される。また後側懸架装置21は、この実施の形態では、後輪車軸14とシャシフレーム18との間に介装された後側空気ばねである(図2)。後輪車軸14の下面には一対のシャシフレーム18と略平行に延びる一対の支持具35の中央がそれぞれ取付けられ、これらの支持具35の前端及び後端と一対のシャシフレーム18との間に4つの後側空気ばね21がそれぞれ介装される。
【0014】
図1に戻って、後輪車軸14に作用する荷重は後側荷重センサ36により検出され、前後輪車軸17に作用する荷重は中間荷重センサ37により検出される。後側荷重センサ36は後側空気ばね21内の空気圧力を検出する圧力センサであり、中間荷重センサ37は中間空気ばね23内の空気圧力を検出する圧力センサである。後側荷重センサ36及び中間荷重センサ37の各検出出力はコントローラ38の制御入力に接続され、コントローラ38の制御出力は切換弁34に接続される。またコントローラ38にはメモリ(図示せず)が設けられ、このメモリには後輪車軸14に作用する荷重の変化に対応する中間空気ばね23内の圧力の変化を示すマップが記憶される。具体的には、上記メモリには、後輪車軸14に軽荷重が作用する場合、中間空気ばね23内の圧力を低くし、後輪車軸14に中・重荷重が作用する場合、中間空気ばね23内の圧力を前々輪車軸12と前後輪車軸16が支持する荷重の差を少なくするような設定値が記憶される。
【0015】
このように構成された駆動力減少防止装置の動作を説明する。
前々輪車軸12が前側板ばね19を介して支持する荷重と前後輪車軸17が中間板ばね22を介して支持する荷重の割合は、イコライザビーム26の支持ピン28から両端までの長さの比率、即ちL1/L2の比率で決定される。本発明のようにL1/L2<1と設定することにより、前々輪車軸12が支持する荷重は前後輪車軸17が支持する荷重より大きくなる。即ち、前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置は、L1/L2=1の場合より前方に移動するため、後輪車軸14に作用する荷重は増加する。
【0016】
しかし、この状態で荷室10aに荷物を積載すると、前々輪車軸12と前後輪車軸17の支持する荷重の差が大きくなり、トラック10の走行性能の低下や前々輪11の摩耗の増大等の悪影響が発生したり、或いは最大積載量以下の荷物を積載しても後輪車軸14に許容荷重を越える荷重が作用するおそれもある。そこで、前後輪車軸17及びシャシフレーム18間に介装された中間空気ばね23に圧縮エアをエアタンク32から供給することにより、前後輪車軸17の支持する荷重を増大させる。この結果、前々輪車軸12と前後輪車軸17の支持する荷重の差が小さくなるとともに、上記前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が後方に移動することにより、後輪車軸14に作用する荷重を許容荷重の範囲内に低減できる。
【0017】
具体的には、積載量がゼロか或いは極めて少ない場合には、後側荷重センサ36が許容圧力より遙かに小さい後側空気ばね21の圧力を検出し、中間荷重センサ37が大気圧より大きな中間空気ばね23の圧力を検出するため、コントローラ38は後側荷重センサ36及び中間荷重センサ37の各検出出力に基づいて切換弁34を第2の位置に切換え、中間空気ばね23内の圧縮エアを排出する。この結果、前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が最も前方に移動し、駆動軸である後輪車軸14に作用する荷重が最も増加するので、滑り易い路面における走破性を向上できるとともに、雪道や泥道等でのスタック状態からの脱出性を向上できる。
【0018】
一方、トラック10の最大積載量近くまで荷物を積載すると、後側荷重センサ36が許容圧力に近い後側空気ばね21の圧力を検出し、中間空気ばね23内の圧力が大気圧であること或いは極めて低いことを中間荷重センサ37が検出するため、コントローラ38は後側荷重センサ36及び中間荷重センサ37の各検出出力に基づいて切換弁34を第1の位置に切換える。これにより中間空気ばね23にエアタンク32の圧縮エアが供給され、後側空気ばね21の圧力が所定値以下になったことを後側荷重センサ36が検出し、中間空気ばね23の圧力が所定値になったことを中間荷重センサ37が検出したときに、コントローラ38は切換弁34をオフする。この結果、前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が後方に移動し、前々輪車軸12と前後輪車軸17の支持する荷重の差が小さくなるので、トラック10の走行性能は低下せず、前々輪11の摩耗は増大しない。また後輪車軸14に作用する荷重が減少するので、許容荷重を越える荷重が後輪車軸14に作用することもない。なお、積載量がゼロか或いは極めて少ない場合には、前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が前方に移動していても、各車軸12,14,17に作用する荷重が極めて小さいため、トラック10の走行性能が低下せず、前々輪11の摩耗が増大しないようになっている。
【0019】
図3及び図4は本発明の第2の実施の形態を示す。図3及び図4において図1及び図2と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、支持ピン28及びイコライザビーム56前端間の長さL1と支持ピン28及びイコライザビーム56後端間の長さL2とが同一に設定され(L1/L2=1)、前々輪車軸12が前側板ばね19とともに前側空気ばね51を介してシャシフレーム18前部を懸架するように構成される(図3)。前側空気ばね51はエアタンク52にエア管路53により接続され、エア管路53には前側空気ばね51内の圧力を所定値に保持する調圧弁54が設けられる。調圧弁54は、この実施の形態では、リリーフ付き外部パイロット式の減圧弁(定差減圧弁)であり、前側空気ばね51の圧力を常に所定値に保持することにより、最大積載時に後輪車軸14(図4)に作用する荷重が許容荷重を越えないように構成される。具体的には、調圧弁54は、エアタンク52の圧力を例えば0.8MPaとするとき、前側空気ばね51の圧力を例えば0.4MPaの一定値に保持するように構成される。なお、調圧弁として、定圧減圧弁等を用いてもよい。また後側懸架装置61(図4)は、この実施の形態では、後輪車軸14とシャシフレーム18との間に介装された一対の後側板ばねである。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0020】
このように構成された駆動力減少防止装置の動作を説明する。
前側空気ばね51内の圧力が常に所定値に保持されるので、前側板ばね19が支持する荷重が減少するとともに、イコライザビーム56により前側板ばね19に連結された中間板ばね22が支持する荷重も減少する。前々輪車軸12が支持する荷重は前側空気ばね51の支持する荷重と前側板ばね19の支持する荷重の合計荷重であり、前後輪車軸17が支持する荷重は中間板ばね22の支持する荷重のみである。前々輪車軸12と前後輪車軸17がそれぞれ支持する荷重の分担割合は、前々輪車軸12の方が前後輪車軸17より大きくなる。このため前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置は、支持ピン28より前方であるため、駆動軸である後輪車軸14に作用する荷重は比較的大きい。この結果、積載量がゼロか或いは極めて少ない場合には、滑り易い路面における走破性を向上できるとともに、雪道や泥道等でのスタック状態からの脱出性を向上できる。一方、トラック10の最大積載量に近い荷物を積載しても、調圧弁54により前側空気ばね51内の圧力が最大積載時に後輪車軸14に作用する荷重が許容荷重を越えないように設定されているため、後輪車軸14に作用する荷重が許容荷重を越えることはない。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、支持ピン及びイコライザビーム前端間の長さを支持ピン及びイコライザビーム後端間の長さより短く設定し、前後輪車軸が中間板ばねとともに中間空気ばねを介して車台中央前部を懸架し、更に後輪車軸に作用する荷重を検出する後側荷重センサ及び前後輪車軸に作用する荷重を検出する中間荷重センサの各検出出力に基づいてコントローラが中間空気ばねに圧縮エアを給排するエア給排手段を制御するので、積載量がゼロか或いは極めて小さい場合には、コントローラは中間空気ばね内の圧縮エアを排出する。この結果、前々輪車軸の支持する荷重と前後輪車軸の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が前方に移動し、駆動軸である後輪車軸に作用する荷重が増加するので、滑り易い路面における走破性を向上できるとともに、雪道や泥道等でのスタック状態からの脱出性を向上できる。
【0022】
一方、車両の最大積載量近くまで荷物を積載すると、コントローラは中間空気ばねに圧縮エアを供給する。この結果、前々輪車軸の支持する荷重と前後輪車軸の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が後方に移動し、前々輪車軸と前後輪車軸の支持する荷重の差が小さくなるので、トラックの走行性能は低下せず、前々輪の摩耗は増大しない。また後輪車軸に作用する荷重が減少するので、許容荷重を越える荷重が後輪車軸に作用することもない。
【0023】
また支持ピン及びイコライザビーム前端間の長さと支持ピン及びイコライザビーム後端間の長さとを同一に設定し、前々輪車軸が前側板ばねとともに前側空気ばねを介して車台前部を懸架し、前側空気ばねをエアタンクにエア管路により接続し、更に前側空気ばね内の圧力を所定値に保持する調圧弁をエア管路に設ければ、前々輪車軸の支持する荷重と前後輪車軸の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が支持ピンより前方であるため、駆動軸である後輪車軸に作用する荷重は比較的大きい。この結果、積載量がゼロか或いは極めて少ない場合には、滑り易い路面における走破性を向上できるとともに、雪道や泥道等でのスタック状態からの脱出性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態の前2軸車の駆動力減少防止装置を示す図2のA部拡大断面構成図。
【図2】その装置を搭載したトラックの側面図。
【図3】本発明第2実施形態の前2軸車の駆動力減少防止装置を示す図4のB部拡大断面構成図。
【図4】その装置を搭載したトラックの側面図。
【符号の説明】
10 トラック(車両)
11 前々輪
12 前々輪車軸
13 後輪
14 後輪車軸
16 前後輪
17 前後輪車軸
18 シャシフレーム(車台)
19 前側板ばね
21 後側空気ばね(後側懸架装置)
22 中間板ばね
23 中間空気ばね
26,56 イコライザビーム
28 支持ピン
31 エア給排手段
36 後側荷重センサ
37 中間荷重センサ
38 コントローラ
51 前側空気ばね
52 エアタンク
53 エア管路
54 調圧弁
61 後側板ばね(後側懸架装置)

Claims (2)

  1. 前々輪(11)が回転可能に取付けられ車台(18)前部を前側板ばね(19)を介して懸架する操向車軸である前々輪車軸(12)と、後輪(13)が固定され前記車台(18)後部を後側懸架装置(21)を介して懸架する駆動車軸である後輪車軸(14)と、前記前々輪車軸(12)から所定の間隔をあけて後方に設けられ前後輪(16)が回転可能に取付けられかつ前記車台(18)中央前部を中間板ばね(22)を介して懸架する操向車軸である前後輪車軸(17)と、前端が前記前側板ばね(19)の後端に連結され後端が前記中間板ばね(22)の前端に連結されかつ中央が支持ピン(28)を介して前記車台(18)に枢支されたイコライザビーム(26)とを備えた前二軸車において、
    前記支持ピン(28)及び前記イコライザビーム(26)前端間の長さ(L1)が前記支持ピン(28)及び前記イコライザビーム(26)後端間の長さ(L2)より短く設定され、
    前記前後輪車軸(17)が前記中間板ばね(22)とともに中間空気ばね(23)を介して前記車台(18)中央前部を懸架し、
    前記中間空気ばね(23)がこの中間空気ばね(23)に圧縮エアを給排するエア給排手段(31)に接続され、
    前記後輪車軸(14)に作用する荷重が後側荷重センサ(36)により検出され、
    前記前後輪車軸(17)に作用する荷重が中間荷重センサ(37)により検出され、
    前記後側荷重センサ(36)及び中間荷重センサ(37)の各検出出力に基づいてコントローラ(38)が前記エア給排手段(31)を制御するように構成された
    ことを特徴とする前2軸車の駆動力減少防止装置。
  2. 前々輪(11)が回転可能に取付けられ車台(18)前部を前側板ばね(19)を介して懸架する操向車軸である前々輪車軸(12)と、後輪(13)が固定され前記車台(18)後部を後側懸架装置(61)を介して懸架する駆動車軸である後輪車軸(14)と、前記前々輪車軸(12)から所定の間隔をあけて後方に設けられ前後輪(16)が回転可能に取付けられかつ前記車台(18)中央前部を中間板ばね(22)を介して懸架する操向車軸である前後輪車軸(17)と、前端が前記前側板ばね(19)の後端に連結され後端が前記中間板ばね(22)の前端に連結されかつ中央が支持ピン(28)を介して前記車台(18)に枢支されたイコライザビーム(56)とを備えた前二軸車において、
    前記支持ピン(28)及び前記イコライザビーム(56)前端間の長さ(L1)と前記支持ピン(28)及び前記イコライザビーム(56)後端間の長さ(L2)とが同一に設定され、前記前々輪車軸(12)が前記前側板ばね(19)とともに前側空気ばね(51)を介して前記車台(18)前部を懸架し、
    前記前側空気ばね(51)がエアタンク(52)にエア管路(53)により接続され、
    前記前側空気ばね(51)内の圧力を所定値に保持する調圧弁(54)が前記エア管路(53)に設けられた
    ことを特徴とする前2軸車の駆動力減少防止装置。
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