JP3797324B2 - 通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波を用いてデータ通信を行う通信装置であって、特に家庭においてホームネットワークを構成する通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エアコンや冷蔵庫などの白物家電機器や侵入センサー等のセキュリティ機器と家庭内に設置されたホームコントローラとを無線で接続し、前記ホームコントローラを介して携帯電話と接続し、家の外よりエアコン等の機器をコントロールしたり、家の中のセキュリティ情報を携帯電話を介して外出中の家人に報知したりする家庭内ネットワークシステムが開発されてきている。日本においては上記家庭内ネットワークシステムの業界標準としてエコーネット規格が制定されている。上記エコーネット規格を用いた無線ネットワークシステムにおいて、それぞれネットワークを構成する機器は二つの識別符号を有している。一つは各家庭毎に割り振られ、一つの家庭に所属する機器すべてに共通な識別符号である無線システム識別符号である。そして他の一つは機器毎に異なる符号を割り振られる機器識別符号である。二つの機器の間で通信を行わせるためには無線システム識別符号が一致していることと、通信相手の機器識別符号を指定して送信する必要がある。そして上記無線システム識別符号と機器識別符号は上記ホームコントローラから割り振られる。
【0003】
図2に従来の家庭内ネットワークシステムを構成するホームコントローラに内蔵される親無線機とエアコン等の端末機器に内蔵される子無線機の構成を示す。図3には親無線機と子無線機の間で行われる識別符号の割り当て手順を示す。図2及び図3を参照しながら従来例について説明する。
【0004】
図2において、1は親無線機のアンテナ、2は無線通信手段、3は受信レベル検出手段、4はコンパレータ、5は制御手段、6はスイッチ、7はホームコントローラ本体(図示せず)との通信端子、そして8が親無線機である。9は子無線機のアンテナ、10は無線通信手段、11は受信レベル検出手段、12はコンパレータ、13は制御手段、14はスイッチ、15はエアコン等の端末機器(図示せず)との通信端子、16は子無線機である。親無線機8が子無線機16からの電波を受信する場合、受信レベル検出手段3で検出した受信レベルがコンパレータ4で設定した所定の閾値以上である必要がある。すなわち親無線機8のアンテナ1に入力する電波が所定の強さ以上の電波であるときのみ制御手段5は無線通信手段2からの受信信号を受信処理するように構成されている。子無線機16についても親無線機8と同様に、子無線機16のアンテナ9に入力する電波が所定の強さ以上の電波であるときのみ制御手段13は無線通信手段10からの受信信号を受信処理するように構成されている。
【0005】
さて上記親無線機8と子無線機16との間の識別符号割り当て手順について図3を参照しながら説明する。
【0006】
ステップ1(ST1):親無線機8のスイッチ6をONする。すると親無線機8は登録状態に遷移し、登録状態専用の無線チャンネルで子無線機16からの電波を待ちうける。
【0007】
ステップ2(ST2):子無線機16のスイッチ14をONする。すると子無線機16は登録状態に遷移する。
【0008】
ステップ3(ST3):子無線機16は登録状態に遷移すると、登録状態専用の無線チャンネルで識別符号付与要求信号を無線送信する。この時子無線機16が仮に割り振った子無線機16の仮機器識別符号を上記無線送信する信号に付加して送信する。
【0009】
ステップ4(ST4):親無線機8は上記識別符号付与要求信号を受信すると、親無線機8が管理する子無線機群の機器識別符号テーブルを参照しまだ付与していない機器識別符号と無線システム識別符号を上記仮機器識別符号の機器宛に、識別符号割り当て信号に乗せて送る。
【0010】
ステップ5(ST5):子無線機16は上記識別符号割り当て信号を受信すると、親無線機8より割り当てられた無線システム識別符号及び機器識別符号を記憶し以後自機の識別符号として使用する。そして親無線機8に対して応答信号を送信し、登録処理を完了し通常動作状態に遷移する。
【0011】
ステップ6(ST6):親無線機8は上記応答信号を受信すると、登録処理を完了し通常動作状態に遷移する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記ネットワークを構成する機器は複数台存在し、エアコンなどのようにAC電源で駆動されるものや、リモコン端末などのように電池で駆動されるものなどが混在している。そのためエコーネット規格においては電池駆動を考慮し間欠受信が可能な規格になっている。間欠受信を行っている機器に対してホームコントローラから電波を送信するとき相手の間欠周期に合わせて送信する必要がある。しかしながら従来の登録動作においては、親無線機8は子無線機16にどの機器識別符号を割り当てたか管理しているが子無線機16が連続受信しているのか或いは間欠受信しているのか、間欠受信しているとしたらその間欠周期はいくらなのかという情報を管理できない。そのためホームコントローラはすべての機器を考慮しどの機器に対しても想定される最大長の間欠周期に合わせた長さの電波を送信する必要がある、という課題があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、子無線機と、複数の子無線機に対して識別符号を付与できる親無線機とで構成され、前記親無線機は子無線機の識別符号と前記子無線機の間欠受信周期情報を対として記憶する記憶手段を有する構成であって、機器に接続され前記子無線機に対する無線送信要求信号を前記機器から受け取った時、前記無線送信要求信号に含まれる送信相手先の識別符号が前記記憶手段に記憶されていない場合、前記送信相手先の識別符号或いは前記無線送信要求信号に含まれる送信相手先の間欠受信周期情報に関連する情報を前記記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶している情報に基づき繰り返し送信する送信ヘッダーの送信時間を決定する構成としたものである。
【0014】
上記発明によれば、各機器の間欠受信周期に合わせた長さの電波をホームコントローラは送信することができるため不必要に送信時間を長くすることがなくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1にかかる通信装置は、子無線機と、複数の子無線機に対して識別符号を付与できる親無線機とで構成され、前記親無線機は子無線機の識別符号と前記子無線機の間欠受信周期情報を対として記憶する記憶手段を有する構成であって、機器に接続され前記子無線機に対する無線送信要求信号を前記機器から受け取った時、前記無線送信要求信号に含まれる送信相手先の識別符号が前記記憶手段に記憶されていない場合、前記送信相手先の識別符号或いは前記無線送信要求信号に含まれる送信相手先の間欠受信周期情報に関連する情報を前記記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶している情報に基づき繰り返し送信する送信ヘッダーの送信時間を決定する構成としたものである。そして、記憶手段に登録されていない機器との通信においてはあらかじめ定めた相手の受信周期に合わせた電波を送信できる。
【0017】
本発明の請求項2にかかる通信装置は、子無線機と、複数の子無線機に対して識別符号を付与できる親無線機とで構成され、前記親無線機は子無線機の識別符号と前記子無線機の間欠受信周期情報を対として記憶する記憶手段を有する構成であって、前記親無線機は、機器に接続され前記子無線機に対する無線送信要求信号を前記機器から受け取った時、前記無線送信要求信号に含まれる送信相手先の識別符号が記憶手段に記憶されかつ送信相手先の受信周期情報に関連する情報が前記無線送信要求信号に含まれていない場合は、前記記憶手段に記憶されている送信相手の間欠受信周期情報に基づき繰り返し送信する送信ヘッダーの送信時間を決定し、前記無線送信要求信号に含まれる送信相手先の識別符号が前記記憶手段に記憶されていないでかつ送信相手先の受信周期情報に関連する情報が前記無線送信要求信号に含まれていない場合は、前記記憶手段とは別に有しているデフォルトの相手先受信周期情報に基づき繰り返し送信する送信ヘッダーの送信時間を決定する構成としたものである。そして、各機器の間欠受信周期に合わせた長さの電波をホームコントローラは送信することができる。
【0018】
本発明の請求項3にかかる通信装置は、請求項1〜2のいずれか1項記載の通信装置の機能の全てもしくは一部をコンピュータに実現させるためのプログラムである。そして、プログラムであるのでマイコン等を用いて本発明の通信装置の一部あるいは全てを容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布やインストール作業が簡単にできる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0020】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の通信装置を示すブロック図である。従来例と同一の機能ブロックには同一の番号を付与している。
【0021】
図1において、1は親無線機のアンテナ、2は無線通信手段、3は受信レベル検出手段、104はコンパレータ、105は制御手段、106は記憶手段、6はスイッチ、7はホームコントローラ本体(図示せず)との通信端子、そして8が親無線機である。9は子無線機のアンテナ、10は無線通信手段、11は受信レベル検出手段、112はコンパレータ、113は制御手段、14はスイッチ、15はエアコン等の端末機器(図示せず)との通信端子、16は子無線機である。
【0022】
さて上記親無線機8と子無線機16との間の識別符号割り当て手順について図3を参照しながら説明する。
【0023】
ステップ1(ST1):親無線機8のスイッチ6をONする。すると親無線機8は登録状態に遷移し、登録状態専用の無線チャンネルで子無線機16からの電波を待ちうける。
【0024】
ステップ2(ST2):子無線機16のスイッチ14をONする。すると子無線機16は登録状態に遷移する。
【0025】
ステップ3(ST3):子無線機16は登録状態に遷移すると、登録状態専用の無線チャンネルで識別符号付与要求信号を無線送信する。この時子無線機16が仮に割り振った子無線機16の仮機器識別符号を上記無線送信する信号に付加して送信する。
【0026】
ステップ4(ST4):親無線機8は上記識別符号付与要求信号を受信すると、親無線機8が管理する子無線機群の機器識別符号テーブルを参照しまだ付与していない機器識別符号と無線システム識別符号を上記仮機器識別符号の機器宛に、識別符号割り当て信号に乗せて送る。
【0027】
ステップ5(ST5):子無線機16は上記識別符号割り当て信号を受信すると、親無線機8より割り当てられた無線システム識別符号及び機器識別符号を記憶し以後自機の識別符号として使用する。そして親無線機8に対して子無線機16の間欠受信周期情報を応答信号に乗せて送信し、登録処理を完了し通常動作状態に遷移する。
【0028】
ステップ6(ST6):親無線機8は前記応答信号を受信すると、前記応答信号に含まれる子無線機16の間欠受信周期情報を子無線機16に割り当てた機器識別符号とペアで図1の記憶手段106に記憶する。登録処理を完了し通常動作状態に遷移する。記憶手段106には親無線機8が割り当てた機器識別符号と対応する機器の間欠受信周期情報をペアで書き込んだテーブルが用意されている。
【0029】
次に親無線機8から子無線機16にある情報を無線送信する場合について説明する。親無線機8はホームコントローラ本体との接続端子7を介してホームコントローラ本体から無線送信要求信号を受信する。前記無線送信要求信号には送信したい相手先の機器識別符号が含まれているが相手先の間欠受信周期情報は含まれていない。そこで親無線機8は記憶手段106のテーブルを参照し、送信したい機器識別符号に対応する間欠受信周期情報を入手する。そして前記間欠受信情報に基づき繰り返し送信するヘッダーの送信時間を決定する。上記動作により送信相手の受信周期に対応した電波を送信することができる。
【0030】
(実施例2)
実施例1の場合は、登録動作により記憶手段のテーブルに機器識別符号と間欠受信周期情報を書き込んである場合の動作について説明している。本実施例では記憶手段106のテーブルに機器識別符号と間欠受信周期情報が書き込まれていない場合について説明する。親無線機8はホームコントローラ本体との接続端子7を介してホームコントローラ本体から無線送信要求信号を受信する。前記無線送信要求信号には送信したい相手先の機器識別符号及び相手先の間欠受信周期情報が含まれている。そして前記間欠受信情報に基づき繰り返し送信するヘッダーの送信時間を決定する。上記動作により送信相手の受信周期に対応した電波を送信することができる。また親無線機8は記憶手段106のテーブルを参照し、送信したい機器識別符号に対応する間欠受信周期情報を入手する。そして前記入手した情報の中に間欠受信周期情報がない場合は、前記ホームコントローラ本体より入手した相手先の間欠受信周期情報を該当する機器識別符号とペアの場所に書き込む。よって以降の通信においてホームコントローラ本体から通信相手先の間欠受信周期情報が得られない場合であっても記憶手段106のテーブルを参照することにより通信相手先の間欠受信周期情報を得ることができる。
【0031】
(実施例3)
次の実施例としてホームコントローラ本体からの無線送信要求信号の中に送信相手先の間欠受信周期情報が含まれておらず、さらに記憶手段106のテーブルにも送信相手先の機器識別符号の対応する間欠受信周期情報が含まれていない場合について説明する。親無線機8はデフォルトの相手先の間欠受信周期情報を有している。そして上記条件の場合には前記デフォルトの相手先間欠受信周期情報を用いて繰り返し送信するヘッダーの送信時間を決定する。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の通信装置を用いることにより、通信相手先の間欠受信周期にあわせた最適のヘッダー長を有する無線信号を送信することができるため、通信時間の短縮及びトラフィックの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における通信装置のブロック図
【図2】従来の通信装置のブロック図
【図3】親無線機と子無線機の間の登録手順を示す図
【符号の説明】
1 アンテナ
2 無線通信手段
3 受信レベル検出手段
4 コンパレータ
5 制御手段
6 スイッチ
7 通信端子
8 親無線機
9 アンテナ
10 無線通信手段
11 受信レベル検出手段
12 コンパレータ
13 制御手段
14 スイッチ
15 通信端子
16 親無線機
104 コンパレータ
105 制御手段
106 記憶手段
112 コンパレータ
113 制御手段
Claims (3)
- 子無線機と、複数の子無線機に対して識別符号を付与できる親無線機とで構成され、
前記親無線機は、子無線機の識別符号と前記子無線機の間欠受信周期情報を対として記憶する記憶手段を有する構成であって、機器に接続され前記子無線機に対する無線送信要求信号を前記機器から受け取った時、前記無線送信要求信号に含まれる送信相手先の識別符号が前記記憶手段に記憶されていない場合、前記送信相手先の識別符号或いは前記無線送信要求信号に含まれる送信相手先の間欠受信周期情報に関連する情報を前記記憶手段に記憶し、前記記憶手段に記憶している情報に基づき繰り返し送信する送信ヘッダーの送信時間を決定する構成とした通信装置。 - 子無線機と、複数の子無線機に対して識別符号を付与できる親無線機とで構成され、
前記親無線機は、子無線機の識別符号と前記子無線機の間欠受信周期情報を対として記憶する記憶手段を有する構成であって、機器に接続され前記子無線機に対する無線送信要求信号を前記機器から受け取った時、前記無線送信要求信号に含まれる送信相手先の識別符号が記憶手段に記憶されかつ送信相手先の受信周期情報に関連する情報が前記無線送信要求信号に含まれていない場合は、前記記憶手段に記憶されている送信相手の間欠受信周期情報に基づき繰り返し送信する送信ヘッダーの送信時間を決定し、前記無線送信要求信号に含まれる送信相手先の識別符号が前記記憶手段に記憶されていないでかつ送信相手先の受信周期情報に関連する情報が前記無線送信要求信号に含まれていない場合は、前記記憶手段とは別に有しているデフォルトの相手先受信周期情報に基づき繰り返し送信する送信ヘッダーの送信時間を決定する構成とした通信装置。 - 請求項1〜2のいずれか1項記載の通信装置の機能の全てもしくは一部をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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