JP3797016B2 - アルミニウム電解コンデンサの巻取方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品であるアルミニウム電解コンデンサの巻取方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来のアルミニウム電解コンデンサの巻取方法およびその装置を図面を用いて説明する。図４は従来におけるアルミニウム電解コンデンサの巻取装置の構成図、図５は同動作のタイミングチャート、図６（ａ）は同巻取テンション変動の特性図である。
【０００３】
図４において１はアルミニウム電解コンデンサを構成する被巻取材である連続帯状の負電極箔、５は回転自在なリールなどでなり巻回された負電極箔１を供出する負電極箔巻出機構、２は同じく連続帯状の電解紙、６は回転自在なリールなどでなり巻回された電解紙２を供出する電解紙巻出機構である。３は同じく連続帯状の正電極箔、７は回転自在なリールなどでなり巻回された正電極箔３を供出する正電極箔巻出機構、４は同じく連続帯状の電解紙、そして、８は回転自在なリールなどでなり巻回された電解紙４を供出する電解紙巻出機構である。
【０００４】
１７は間欠あるいは連続して回転自在な巻軸３０を設けた巻取機構であり、巻軸３０に前記した各々の巻出機構より供出し供給された負電極箔１、正電極箔３、電解紙２そして電解紙４を積層し巻回してアルミニウム電解コンデンサの主要本体となるコンデンサ素子すなわち巻取素子を形成する。
【０００５】
そして、９、１０、１１、１２はダンサー機構であり、負電極箔１、正電極箔３、電解紙２そして電解紙４の各巻出機構と巻軸３０間の供給移送経路に配設されて、巻取機構１７の巻取と各巻出機構の供出においてバランスあるいは緩衝動作を行って動作の整合性をとるものであり、バネ１３、１４、１５、１６の引張力により巻取時に必要な所定テンションをローラなどを介して各負、正電極箔１、３、電解紙２、４に印加し、巻取機構１７における適切な巻取が行えるようにしている。
【０００６】
巻取の動作は、負および正電極箔１、３、電解紙２、そして電解紙４をそれぞれの供出機構より供出し（各々の駆動機構は図示せず）、それらは各々のダンサー機構９〜１２を経由し所定のテンションが印加されて巻取機構１７に供給され、その先端が巻軸３０で挟持され、所定の巻数を積層して巻回する（駆動機構は図示せず）ようになっている。
【０００７】
なお、最近の電子部品は小型低背化が要求され、アルミニウム電解コンデンサにおいても低背化を実現するために図３に示す構成などを採用している。
【０００８】
すなわち、負電極箔１と正電極箔３の間に介在（負および正電極箔１、３を挟持する）させる電解紙２、電解紙４を可能な限り低幅寸法Ｎとし、巻回形成されたコンデンサ素子の端面に負電極箔１、正電極箔３が電解紙２、電解紙４の上および下に突出し、負電極箔１と正電極箔３の接触などによるショートを回避して低背化を実現している。
【０００９】
前記低背化を実現するためには、外部への引出しリード線３１を一端に接続した負および正電極箔１、３と電解紙２、電解紙４の巻ズレ量Ｍを最小にしなければならず、そのためには巻取時に適切なテンションをそれぞれに印加する必要がある。
【００１０】
すなわち、テンションがゼロになると巻ズレが発生し、また低背化にともない各負、正電極箔１、３および各電解紙２、４の幅寸法も短くなってきており、そのために印加できるテンションも小さくする必要があり、アルミニウム電解コンデンサの巻取工程における巻取時に適切なテンションを印加あるいは制御することが重要である。
【００１１】
また、生産コストの低減のために生産スピードの一層の向上が必要とされるが、巻取のスピードを上昇させると、各負、正電極箔１、３や各電解紙２、４の供給移送経路におけるローラなどの慣性によりテンションは増加し、巻取時のテンションの制御は一層困難になっている。
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
以上、前記従来のものでは、負電極箔巻出機構５、電解紙巻出機構６、正電極箔巻出機構７、そして電解紙巻出機構８は構造的に慣性が大きくならざるを得ず、図５に示すタイミングチャートのタイミングに示すように、タクトタイムをフルに使用して負、正電極箔１、３および電解紙２、４を供出し供給している。
【００１３】
従って、巻取タイミングＰと重複するため図６（ａ）に示すように、巻出すなわち供出の加速度変動分が付加され、巻取速度のスピードアップを図ると、印加されるテンションがゼロになったり、許容テンション値をオーバーしたりするために、巻取速度のスピードアップに制限があるという課題を有していた。
【００１４】
本発明は、前記課題を解決しようとするものであり、巻取のテンション変動を抑制し、巻取速度のスピードアップを図ることができるアルミニウム電解コンデンサの巻取方法を提供することを目的とする。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、それぞれ連続帯状の被巻取材を供出し供給する回転自在なリールなどでなる複数の巻出機構およびこれと連接した複数の第１のダンサー機構と、それぞれこの第１のダンサー機構と連接すると共に回転自在で慣性が前記巻出機構よりも小さい複数の送出機構およびこれと連接し被巻取材に所定のテンションを印加するバネを設置した複数の第２のダンサー機構と、前記複数の被巻取材の先端を挟持し積層して巻取る巻軸を設けた巻取機構により構成されたアルミニウム電解コンデンサの巻取装置を用いて、前記複数の被巻取材を積層し巻回してコンデンサ素子を形成するアルミニウム電解コンデンサの巻取方法において、前記巻取機構による被巻取材の巻取タイミングと前記各送出機構による各被巻取材の供出タイミングとを重複させずに分離することを特徴とした、アルミニウム電解コンデンサの巻取方法であり、巻取タイミングと供出タイミングを分離することで、巻取のテンションに対する巻出機構の影響を完全に排除し、被巻取材のテンション変動を小さくでき、高速巻取においても適切なテンションが被巻取材に印加できる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、それぞれ連続帯状の被巻取材を供出し供給する回転自在なリールなどでなる複数の巻出機構およびこれと連接した複数の第１のダンサー機構と、それぞれこの第１のダンサー機構と連接すると共に回転自在で慣性が前記巻出機構よりも小さい複数の送出機構およびこれと連接し被巻取材に所定のテンションを印加するバネを設置した複数の第２のダンサー機構と、前記複数の被巻取材の先端を挟持し積層して巻取る巻軸を設けた巻取機構により構成されたアルミニウム電解コンデンサの巻取装置を用いて、前記複数の被巻取材を積層し巻回してコンデンサ素子を形成するアルミニウム電解コンデンサの巻取方法において、前記巻取機構による被巻取材の巻取タイミングと前記各送出機構による各被巻取材の供出タイミングとを重複させずに分離することを特徴とした、アルミニウム電解コンデンサの巻取方法であり、巻取タイミングと供出タイミングを分離することで、巻取のテンションに対する巻出機構の影響を完全に排除し、巻取材のテンション変動が小さく、高速巻取が可能になり、高速巻取においても適切なテンションが被巻取材に印加できるという作用を有する。
【００１８】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図１は本発明の実施の形態におけるアルミニウム電解コンデンサの巻取装置の構成図、図２は同動作のタイミングチャートである。
【００１９】
なお、従来の技術と同じ構成部品には同一番号を付与し詳細な説明は省略する。図１において、１、３は負および正電極箔、２、４は電解紙、５、７は負および正電極箔巻出機構、６、８は電解紙巻出機構、９、１０、１１、１２はダンサー機構、１３、１４、１５、１６はバネ、１７は巻取機構、そして３０は巻軸である。
【００２０】
２２、２３、２４、２５はダンサー機構であり、負電極箔１、正電極箔３、電解紙２そして電解紙４の先端を挟持し積層して巻取を行う巻軸３０の直前の供給移送経路に配設されており、バネ２６、２７、２８、２９の引張力により巻取時に必要な所定テンションを各負、正電極箔１、３および電解紙２、４に印加し、巻取機構１７における適切な巻取を行えるようにしている。
【００２１】
１８は回転自在な負電極箔送出機構であり、例えば負電極箔巻出機構５より軽い材質でかつ直径が十分の一程度として十分に慣性を小さくし、ダンサー機構９とダンサー機構２２間の負電極箔１の供給移送経路に配設されており、回転自在なローラ１８ａで押圧しながら負電極箔１を巻回して送出する。
【００２２】
同じく、１９はダンサー機構１０とダンサー機構２３間の電解紙２の供給移送経路に配設され、回転自在なローラ１９ａで押圧しながら電解紙２を巻回して送出する回転自在な電解紙送出機構、同じく、２０はダンサー機構１１とダンサー機構２４間の正電極箔３の供給移送経路に配設され、回転自在なローラ２０ａで押圧しながら正電極箔３を巻回して送出する回転自在な正電極箔送出機構、そして、同じく２１はダンサー機構１２とダンサー機構２５間の電解紙４の供給移送経路に配設され、回転自在なローラ２１ａで押圧しながら電解紙４を巻回して送出する回転自在な電解紙送出機構である。
【００２３】
巻取の動作は、図２に示すように巻取タイミングＪ以外に、負および正電極箔１、３、電解紙２、そして電解紙４の供出タイミングＫを設定し、各負、正電極箔１、３および各電解紙２、４の巻取時以外に慣性の十分小さい各々の送出機構により、送出供給（駆動機構は図示せず）して、図６（ｂ）に示すように各々巻出機構の加速度変動分が付加されることなく巻取される。なお図２のＬは負電極箔１、正電極箔３、電解紙２、電解紙４の巻出タイミングを示している。
【００２４】
すなわち、巻取速度のスピードアップを行っても、テンションがゼロになったりあるいは許容テンション値をオーバーすることが無くなるのである。
【００２５】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、慣性の十分小さい各送出機構と対応する各ダンサー機構を、各巻出機構と巻取機構の供出移送経路に配設すると共に、巻取タイミングと供出タイミングを分離して、巻取のテンションに対する巻出機構の影響を完全に排除したものであるので、巻取のテンション変動を抑制し、巻取速度のスピードアップが図れかつ巻取精度が良く、生産性の向上が図れるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態におけるアルミニウム電解コンデンサの巻取装置の構成図
【図２】同動作のタイミングチャート
【図３】アルミニウム電解コンデンサの巻取素子の断面図
【図４】従来におけるアルミニウム電解コンデンサの巻取装置の構成図
【図５】同動作のタイミングチャート
【図６】（ａ）従来における巻取テンション変動の特性図
（ｂ）本発明の一実施の形態における巻取テンション変動の特性図
【符号の説明】
１ 負電極箔
２ 電解紙
３ 正電極箔
４ 電解紙
５ 負電極箔巻出機構
６ 電解紙巻出機構
７ 正電極箔巻出機構
８ 電解紙巻出機構
９ ダンサー機構
１０ ダンサー機構
１１ ダンサー機構
１２ ダンサー機構
１３ バネ
１４ バネ
１５ バネ
１６ バネ
１７ 巻取機構
１８ 負電極箔送出機構
１８ａ ローラ
１９ 電解紙送出機構
１９ａ ローラ
２０ 正電極箔送出機構
２０ａ ローラ
２１ 電解紙送出機構
２１ａ ローラ
２２ ダンサー機構
２３ ダンサー機構
２４ ダンサー機構
２５ ダンサー機構
２６ バネ
２７ バネ
２８ バネ
２９ バネ
３０ 巻軸
３１ 引出しリード線
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品であるアルミニウム電解コンデンサの巻取方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来のアルミニウム電解コンデンサの巻取方法およびその装置を図面を用いて説明する。図４は従来におけるアルミニウム電解コンデンサの巻取装置の構成図、図５は同動作のタイミングチャート、図６（ａ）は同巻取テンション変動の特性図である。
【０００３】
図４において１はアルミニウム電解コンデンサを構成する被巻取材である連続帯状の負電極箔、５は回転自在なリールなどでなり巻回された負電極箔１を供出する負電極箔巻出機構、２は同じく連続帯状の電解紙、６は回転自在なリールなどでなり巻回された電解紙２を供出する電解紙巻出機構である。３は同じく連続帯状の正電極箔、７は回転自在なリールなどでなり巻回された正電極箔３を供出する正電極箔巻出機構、４は同じく連続帯状の電解紙、そして、８は回転自在なリールなどでなり巻回された電解紙４を供出する電解紙巻出機構である。
【０００４】
１７は間欠あるいは連続して回転自在な巻軸３０を設けた巻取機構であり、巻軸３０に前記した各々の巻出機構より供出し供給された負電極箔１、正電極箔３、電解紙２そして電解紙４を積層し巻回してアルミニウム電解コンデンサの主要本体となるコンデンサ素子すなわち巻取素子を形成する。
【０００５】
そして、９、１０、１１、１２はダンサー機構であり、負電極箔１、正電極箔３、電解紙２そして電解紙４の各巻出機構と巻軸３０間の供給移送経路に配設されて、巻取機構１７の巻取と各巻出機構の供出においてバランスあるいは緩衝動作を行って動作の整合性をとるものであり、バネ１３、１４、１５、１６の引張力により巻取時に必要な所定テンションをローラなどを介して各負、正電極箔１、３、電解紙２、４に印加し、巻取機構１７における適切な巻取が行えるようにしている。
【０００６】
巻取の動作は、負および正電極箔１、３、電解紙２、そして電解紙４をそれぞれの供出機構より供出し（各々の駆動機構は図示せず）、それらは各々のダンサー機構９〜１２を経由し所定のテンションが印加されて巻取機構１７に供給され、その先端が巻軸３０で挟持され、所定の巻数を積層して巻回する（駆動機構は図示せず）ようになっている。
【０００７】
なお、最近の電子部品は小型低背化が要求され、アルミニウム電解コンデンサにおいても低背化を実現するために図３に示す構成などを採用している。
【０００８】
すなわち、負電極箔１と正電極箔３の間に介在（負および正電極箔１、３を挟持する）させる電解紙２、電解紙４を可能な限り低幅寸法Ｎとし、巻回形成されたコンデンサ素子の端面に負電極箔１、正電極箔３が電解紙２、電解紙４の上および下に突出し、負電極箔１と正電極箔３の接触などによるショートを回避して低背化を実現している。
【０００９】
前記低背化を実現するためには、外部への引出しリード線３１を一端に接続した負および正電極箔１、３と電解紙２、電解紙４の巻ズレ量Ｍを最小にしなければならず、そのためには巻取時に適切なテンションをそれぞれに印加する必要がある。
【００１０】
すなわち、テンションがゼロになると巻ズレが発生し、また低背化にともない各負、正電極箔１、３および各電解紙２、４の幅寸法も短くなってきており、そのために印加できるテンションも小さくする必要があり、アルミニウム電解コンデンサの巻取工程における巻取時に適切なテンションを印加あるいは制御することが重要である。
【００１１】
また、生産コストの低減のために生産スピードの一層の向上が必要とされるが、巻取のスピードを上昇させると、各負、正電極箔１、３や各電解紙２、４の供給移送経路におけるローラなどの慣性によりテンションは増加し、巻取時のテンションの制御は一層困難になっている。
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
以上、前記従来のものでは、負電極箔巻出機構５、電解紙巻出機構６、正電極箔巻出機構７、そして電解紙巻出機構８は構造的に慣性が大きくならざるを得ず、図５に示すタイミングチャートのタイミングに示すように、タクトタイムをフルに使用して負、正電極箔１、３および電解紙２、４を供出し供給している。
【００１３】
従って、巻取タイミングＰと重複するため図６（ａ）に示すように、巻出すなわち供出の加速度変動分が付加され、巻取速度のスピードアップを図ると、印加されるテンションがゼロになったり、許容テンション値をオーバーしたりするために、巻取速度のスピードアップに制限があるという課題を有していた。
【００１４】
本発明は、前記課題を解決しようとするものであり、巻取のテンション変動を抑制し、巻取速度のスピードアップを図ることができるアルミニウム電解コンデンサの巻取方法を提供することを目的とする。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、それぞれ連続帯状の被巻取材を供出し供給する回転自在なリールなどでなる複数の巻出機構およびこれと連接した複数の第１のダンサー機構と、それぞれこの第１のダンサー機構と連接すると共に回転自在で慣性が前記巻出機構よりも小さい複数の送出機構およびこれと連接し被巻取材に所定のテンションを印加するバネを設置した複数の第２のダンサー機構と、前記複数の被巻取材の先端を挟持し積層して巻取る巻軸を設けた巻取機構により構成されたアルミニウム電解コンデンサの巻取装置を用いて、前記複数の被巻取材を積層し巻回してコンデンサ素子を形成するアルミニウム電解コンデンサの巻取方法において、前記巻取機構による被巻取材の巻取タイミングと前記各送出機構による各被巻取材の供出タイミングとを重複させずに分離することを特徴とした、アルミニウム電解コンデンサの巻取方法であり、巻取タイミングと供出タイミングを分離することで、巻取のテンションに対する巻出機構の影響を完全に排除し、被巻取材のテンション変動を小さくでき、高速巻取においても適切なテンションが被巻取材に印加できる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、それぞれ連続帯状の被巻取材を供出し供給する回転自在なリールなどでなる複数の巻出機構およびこれと連接した複数の第１のダンサー機構と、それぞれこの第１のダンサー機構と連接すると共に回転自在で慣性が前記巻出機構よりも小さい複数の送出機構およびこれと連接し被巻取材に所定のテンションを印加するバネを設置した複数の第２のダンサー機構と、前記複数の被巻取材の先端を挟持し積層して巻取る巻軸を設けた巻取機構により構成されたアルミニウム電解コンデンサの巻取装置を用いて、前記複数の被巻取材を積層し巻回してコンデンサ素子を形成するアルミニウム電解コンデンサの巻取方法において、前記巻取機構による被巻取材の巻取タイミングと前記各送出機構による各被巻取材の供出タイミングとを重複させずに分離することを特徴とした、アルミニウム電解コンデンサの巻取方法であり、巻取タイミングと供出タイミングを分離することで、巻取のテンションに対する巻出機構の影響を完全に排除し、巻取材のテンション変動が小さく、高速巻取が可能になり、高速巻取においても適切なテンションが被巻取材に印加できるという作用を有する。
【００１８】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図１は本発明の実施の形態におけるアルミニウム電解コンデンサの巻取装置の構成図、図２は同動作のタイミングチャートである。
【００１９】
なお、従来の技術と同じ構成部品には同一番号を付与し詳細な説明は省略する。図１において、１、３は負および正電極箔、２、４は電解紙、５、７は負および正電極箔巻出機構、６、８は電解紙巻出機構、９、１０、１１、１２はダンサー機構、１３、１４、１５、１６はバネ、１７は巻取機構、そして３０は巻軸である。
【００２０】
２２、２３、２４、２５はダンサー機構であり、負電極箔１、正電極箔３、電解紙２そして電解紙４の先端を挟持し積層して巻取を行う巻軸３０の直前の供給移送経路に配設されており、バネ２６、２７、２８、２９の引張力により巻取時に必要な所定テンションを各負、正電極箔１、３および電解紙２、４に印加し、巻取機構１７における適切な巻取を行えるようにしている。
【００２１】
１８は回転自在な負電極箔送出機構であり、例えば負電極箔巻出機構５より軽い材質でかつ直径が十分の一程度として十分に慣性を小さくし、ダンサー機構９とダンサー機構２２間の負電極箔１の供給移送経路に配設されており、回転自在なローラ１８ａで押圧しながら負電極箔１を巻回して送出する。
【００２２】
同じく、１９はダンサー機構１０とダンサー機構２３間の電解紙２の供給移送経路に配設され、回転自在なローラ１９ａで押圧しながら電解紙２を巻回して送出する回転自在な電解紙送出機構、同じく、２０はダンサー機構１１とダンサー機構２４間の正電極箔３の供給移送経路に配設され、回転自在なローラ２０ａで押圧しながら正電極箔３を巻回して送出する回転自在な正電極箔送出機構、そして、同じく２１はダンサー機構１２とダンサー機構２５間の電解紙４の供給移送経路に配設され、回転自在なローラ２１ａで押圧しながら電解紙４を巻回して送出する回転自在な電解紙送出機構である。
【００２３】
巻取の動作は、図２に示すように巻取タイミングＪ以外に、負および正電極箔１、３、電解紙２、そして電解紙４の供出タイミングＫを設定し、各負、正電極箔１、３および各電解紙２、４の巻取時以外に慣性の十分小さい各々の送出機構により、送出供給（駆動機構は図示せず）して、図６（ｂ）に示すように各々巻出機構の加速度変動分が付加されることなく巻取される。なお図２のＬは負電極箔１、正電極箔３、電解紙２、電解紙４の巻出タイミングを示している。
【００２４】
すなわち、巻取速度のスピードアップを行っても、テンションがゼロになったりあるいは許容テンション値をオーバーすることが無くなるのである。
【００２５】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、慣性の十分小さい各送出機構と対応する各ダンサー機構を、各巻出機構と巻取機構の供出移送経路に配設すると共に、巻取タイミングと供出タイミングを分離して、巻取のテンションに対する巻出機構の影響を完全に排除したものであるので、巻取のテンション変動を抑制し、巻取速度のスピードアップが図れかつ巻取精度が良く、生産性の向上が図れるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態におけるアルミニウム電解コンデンサの巻取装置の構成図
【図２】同動作のタイミングチャート
【図３】アルミニウム電解コンデンサの巻取素子の断面図
【図４】従来におけるアルミニウム電解コンデンサの巻取装置の構成図
【図５】同動作のタイミングチャート
【図６】（ａ）従来における巻取テンション変動の特性図
（ｂ）本発明の一実施の形態における巻取テンション変動の特性図
【符号の説明】
１ 負電極箔
２ 電解紙
３ 正電極箔
４ 電解紙
５ 負電極箔巻出機構
６ 電解紙巻出機構
７ 正電極箔巻出機構
８ 電解紙巻出機構
９ ダンサー機構
１０ ダンサー機構
１１ ダンサー機構
１２ ダンサー機構
１３ バネ
１４ バネ
１５ バネ
１６ バネ
１７ 巻取機構
１８ 負電極箔送出機構
１８ａ ローラ
１９ 電解紙送出機構
１９ａ ローラ
２０ 正電極箔送出機構
２０ａ ローラ
２１ 電解紙送出機構
２１ａ ローラ
２２ ダンサー機構
２３ ダンサー機構
２４ ダンサー機構
２５ ダンサー機構
２６ バネ
２７ バネ
２８ バネ
２９ バネ
３０ 巻軸
３１ 引出しリード線
Claims (1)
- それぞれ連続帯状の被巻取材を供出し供給する回転自在なリールなどでなる複数の巻出機構およびこれと連接した複数の第１のダンサー機構と、それぞれこの第１のダンサー機構と連接すると共に回転自在で慣性が前記巻出機構よりも小さい複数の送出機構およびこれと連接し被巻取材に所定のテンションを印加するバネを設置した複数の第２のダンサー機構と、前記複数の被巻取材の先端を挟持し積層して巻取る巻軸を設けた巻取機構により構成されたアルミニウム電解コンデンサの巻取装置を用いて、前記複数の被巻取材を積層し巻回してコンデンサ素子を形成するアルミニウム電解コンデンサの巻取方法において、前記巻取機構による被巻取材の巻取タイミングと前記各送出機構による各被巻取材の供出タイミングとを重複させずに分離することを特徴とした、アルミニウム電解コンデンサの巻取方法。
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| JP2000306791A JP2000306791A (ja) | 2000-11-02 |
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|---|---|---|---|---|
| CN103258660A (zh) * | 2013-05-11 | 2013-08-21 | 深圳市兴诚捷精密设备有限公司 | 结构紧凑的电解电容器钉接卷绕高速机 |
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