JP3796424B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字及び非文字領域を含む多値入力画像に対して判定処理を実施して文字領域を検出する画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多値入力画像データを像域分離して文字領域に対しては単純に2値化し、写真等の非文字領域に対してはハーフトーン処理をすることにより、文字についてはエッジが強調された像形成を実現すると共に写真領域については階調性に優れた像形成を実現していた。
【0003】
このように、文字及び非文字領域を含む多値入力画像から文字領域を検出する手法の一つとして、多値入力画像を離散フーリエ変換(DFT)してDFT結果から水平方向及び垂直方向のエネルギーを分析する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多値入力画像のDFT結果を用いて文字判定する場合、文字周辺に存在する網点成分を文字領域であると誤判定する問題があった。
【0005】
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、多値入力画像のDFT結果を用いて文字判定する方式でありながら、文字周辺に存在する網点成分を文字領域であると誤判定した文字判定結果がそのまま出力されるのを防止でき、信頼性の高い文字判定結果を得ることのできる画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多値入力画像データを2次元DFT処理する文字判定用のDFT手段と、前記多値入力画像データを2次元DFT処理する網点判定用のDFT手段と、前記網点判定用のDFT手段の出力信号から網判定を実行する網判定手段とを備え、前記文字判定用のDFT手段の出力信号から文字判定を実行し、且つ当該文字判定結果と前記網判定結果とを論理演算して最終的な文字判定を行うものとした。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様は、多値入力画像データを2次元DFT処理する文字判定用のDFT手段と、前記多値入力画像データを2次元DFT処理する網点判定用のDFT手段と、注目画素を挟んで主走査方向の前後に複数画素の窓を設定し当該窓内でピーク値を検出するピーク値検出手段と検出したピーク値に基づいて網判定用の閾値を計算する閾値算出手段と前記網判定用の閾値と前記網点判定用のDFT手段の出力信号とを比較して網判定を行う判定部とにより前記網点判定用のDFT手段の出力信号から網判定を実行する網判定手段と、前記文字判定用のDFT手段の出力信号から文字判定を実行し、且つ当該文字判定結果と前記網判定結果とを論理演算して最終的な文字判定を行う文字判定手段と、を具備する構成とした。
【0008】
このような構成を採用したことにより、文字判定用のDFT手段の出力信号に含まれた網点成分を誤って文字領域と誤判定していても、文字判定結果と網判定結果とを論理演算しているので、当該網点成分に対応した判定結果には網判定結果によるマスク処理が施されることとなり、最終的な文字判定の精度を高くすることができる。
【0009】
本発明の第2の態様は、第1の態様の画像処理装置において、前記網点判定用のDFT手段は、高域側となる第1の網点密度の多値入力画像データが入力し、当該入力データを2次元DFT処理する高域DFT処理部と、低域側となり前記多値入力画像データの網点密度を第1の網点密度よりも低い第2の網点密度に下げた多値入力画像データが入力し、当該入力データを2次元DFT処理する低域DFT処理部と、を有するものとした。
【0010】
これにより、低密度の網点検出用と高密度の網点検出用に専用のDFT処理部を設けたので、広範囲の網点検出が可能になる。
【0013】
本発明の第3の態様は、第1、第2のいずれかの態様の画像処理装置において、前記網判定手段は、注目画素を挟んで主走査方向の前後に複数画素の窓を設定し、当該窓内で所定値以下の画素数をカウントするカウント手段と、カウントされた画素数が予め設定された文字周辺判定用の閾値よりも大きいときは強制的に非網点画素であると判定する非網点判定部と、を有するものとした。
【0014】
これにより、文字周辺の判定を行って文字周辺判定が出されたときは強制的に非網点画素であると判定するので、文字輪郭周辺の成分を誤って網判定する不具合を防止できる。
【0015】
本発明の第4の態様は、第2、第3のいずれかの態様の画像処理装置において、前記網判定手段は、前記高域DFT処理部の出力信号と網判定用の閾値とを比較して網判定を行う高域側網判定部と、前記高域側網判定部による網判定結果と網点領域検出用の所定サイズのパターンとを比較して網判定結果を補正する高域側補正手段と、前記低域DFT処理部の出力信号と網判定用の閾値とを比較して網判定を行う低域側網判定部と、前記低域側網判定部による網判定結果と網点領域検出用の所定サイズのパターンとを比較して網判定結果を補正する低域側補正手段と、を有するものとした。
【0016】
これにより、所定サイズのパターンによって高域側の網判定結果及び低域側の網判定結果に補正処理を加えることにより、誤判別を少なくすることができる。
【0017】
本発明の第5の態様は、第2、第3、第4のいずれかの態様の画像処理装置において、前記文字判定手段による最終的な文字判定結果と文字領域検出用の所定サイズのパターンとを比較して文字判定結果を補正する補正手段を具備するものとした。
【0018】
これにより、所定サイズのパターンによって文字判定結果を補正することにより、誤判別を少なくすることができる。
【0019】
本発明の第6の態様は、第2、第3、第4、第5のいずれかの態様の画像処理装置において、前記網点判定用のDFT手段の入力段に設けられ、多値入力画像データを副走査方向に縮小・拡大する第1の縮小・拡大手段と、前記網判定手段の出力段に設けられ、網判定結果を副走査方向に縮小・拡大する第2の縮小・拡大手段と、を具備するものとした。
【0020】
これにより、多値画像入力データが拡大又は縮小されて入力されても対応することができ、安定した文字領域、非文字領域の判定が可能となる。
【0021】
本発明の第7の態様は、多値入力画像データを文字判定用に2次元DFT処理すると共に、前記多値入力画像データを網点判定用に2次元DFT処理し、注目画素を挟んで主走査方向の前後に複数画素の窓を設定し、当該窓内でピーク値を検出し、検出したピーク値に基づいて網判定用の閾値を計算し、前記網判定用の閾値と前記網点判定用の2次元DFT処理の出力信号とを比較して網判定を実行し、また前記文字判定用に2次元DFT処理して得られたDFT結果から文字判定を実行し、当該文字判定結果と前記網判定結果とを論理演算して最終的な文字判定を行うことを特徴とする画像処理方法である。
【0022】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本実施の形態に係る画像処理装置の機能ブロック図である。本画像処理装置は、多値入力画像データから文字領域の判定を行うための文字判定ブロック1と、多値入力画像データから網点領域の判定を行うための網点判定ブロック2と、文字領域及び非文字領域にそれぞれ適した画像処理を行うフィルタリングブロック3とを備えている。
【0023】
文字判定ブロック1は、文字DFT処理部11と、文字判定及び補正処理部12とから構成される。文字DFT処理部11は、多値入力画像データを離散フーリエ変換(DFT)して文字領域及び網点領域等の非文字領域に応じた画像成分信号(DFT結果)を出力する。文字判定及び補正処理部12は、文字DFT処理部11の出力したDFT結果から注目画素が文字領域であるか否かの文字判定を行う文字判定機能部と、文字領域であると判定された画素(文字判定画素)に対してパターンマッチング手法を用いた文字補正処理を実行する補正処理機能部とを有する。
【0024】
文字判定機能部は、文字DFT処理部11の出力するDFT結果から注目画素が文字領域であるか否か判定し、この文字判定結果と網点判定ブロック2から与えられる網判定結果との論理演算によって最終的な文字判定を行う。論理演算では、文字DFT処理部11の出力するDFT結果に基づいた文字判定結果が「文字領域」を示し、且つ網点判定ブロック2から与えられる網判定結果が「非網領域」を示している場合にだけ、注目画素が文字領域であると判定する。よって、文字DFT処理部11の出力するDFT結果から判定される結果が「文字領域」であっても、網判定結果が「非網領域」でなければ「非文字領域」と判定する。これは、DFT結果を用いた文字判定結果に、網点領域に発生する文字判定が含まれているので、網点判定ブロック2から与えられる網判定結果を利用してマスクするためである。
【0025】
このように、本実施の形態では、文字判定ブロック1による文字判定処理と並行して、網点判定ブロック2により網点領域の検出を行い、文字輪郭周辺に存在する網点成分について確実に網点判定しておき、文字判定ブロック1が当該網点判定結果をマスクデータとして用いることにより、文字周辺に存在する網点成分を文字領域であると誤判定しても、その誤判定結果を論理演算でカットでき、文字判定結果の信頼性を改善することができる。
【0026】
また、補正処理機能部は、例えば主副5×4画素の参照エリアを用いたパターンマッチングにより「文字への補正」と「非文字への補正」とを行っている。「文字への補正」は、複数のパターン(本実施の形態では7つのパターン)を用意しておき、文字判定機能部による非文字の判定結果を注目画素として含んだ参照エリアと7パターンとを比較し、参照エリアがいずれかのパターンと一致した時は当該注目画素(文字判定機能部では非文字判定)が文字領域であると判定して、非文字と判定されている画素を文字へ補正する。これにより、文字の一部を誤って網判定している場合に、その誤って網判定している画素を穴埋めすることができる。「文字への補正」で用いられる7パターンは文字の一部(角等)が欠落しているのを検出できようなパターンで構成されている。一方、「非文字への補正」は、複数のパターン(本実施の形態では9つのパターン)を用意しておき、文字判定機能部による文字判定の判定結果を注目画素として含んだ参照エリアと9パターンとを比較し、参照エリアがいずれかのパターンと一致した時は文字判定されている当該注目画素(文字判定機能部では文字判定)を非文字へ補正する。これにより、非文字の一部を誤って文字判定している場合に、その誤って文字判定している画素を削除することができる。「非文字への補正」で用いられる9パターンは文字から突出するように形成された画素を検出できようなパターンで構成されている。図4(a)〜(e)は「文字への補正」に用いるパターンの例であり、5パターン示している。図4(f)〜(k)は「非文字への補正」に用いるパターンの例であり、6パターン示している。それぞれ※印の画素が注目画素である。
【0027】
このように、文字判定機能部による文字判定結果に対して広い範囲(主副5×4画素)の参照エリアを用いたパターンマッチングにより文字中の欠落画素及び余剰画素を検出して欠落画素の場合は「文字への補正」を行い、余剰画素の場合は「非文字への補正」を行っているので、文字中の欠落画素及び余剰画素を高い精度で検出できると共に、誤判別を軽減して画質向上を図ることができる。
【0028】
次に網点判定ブロック2について詳しく説明する。網点判定ブロック2は、4ラインの多値入力画像データを副走査方向に1/2に縮小する副走査1/2縮小部13を備えており、当該副走査1/2縮小部13を通過する経路と通過しない経路との2つの経路がある。これは、本システムは主走査方向及び副走査方向の解像度が同じ解像度であることを前提としているので、副走査方向の解像度が変わると網点判定の精度が低下する。そこで、副走査方向の解像度の変化を吸収するために副走査1/2縮小部13が設けられている。例えば、図示していない画像読取部において副走査方向に2倍拡大モードで読み込まれた多値入力画像データが入力されるときは、多値入力画像データを副走査1/2縮小部13で副走査方向に1/2に縮小して主走査方向の解像度と同じ解像度にしてからブロック2内に入力するが、1倍で読み込まれた多値入力画像データが入力されるときは副走査1/2縮小部13を通さないでブロック2内に入力する。また、副走査方向に縮小して読み込まれる画像に対応するために、副走査1/2縮小部13に副走査拡大機能を付加する事が望ましい。
【0029】
網点判定ブロック2は、多値入力画像データに対して並列に網点領域の判定を行う高域網判定経路と低域網判定経路の2系統を備えている。高域網判定経路の入力段には高域網DFT処理部14が備えられ、低域網判定経路の入力段には低域網DFT処理部15が備えられている。さらに、低域網DFT処理部15の入力段には主走査1/2縮小部16が設けられている。ここでは、所定サイズのエリア内に存在する網点の数により高密度の網点領域を高域と呼び、低密度の網点領域を低域と呼んでいる。4ライン単位で入力する多値入力画像データを主走査1/2縮小部16によって主走査方向に間引いて1/2に縮小することにより網点密度を下げて低域に変換している。そして、主走査方向に間引いていない多値入力画像データを高域用の離散フーリエ変換を行う高域網DFT処理部14へ入力し、主走査方向に1/2に縮小した多値入力画像データを低域用の離散フーリエ変換を行う低域網DFT処理部15へ入力する。高域網DFT処理部14及び低域網DFT処理部15は、多値入力画像データを離散フーリエ変換して文字領域及び網点領域等の非文字領域に応じた画像成分信号を出力する。
【0030】
このように、高密度の網点検出用に離散フーリエ変換を行う高域網DFT処理部14と、低密度の網点検出用に離散フーリエ変換を行う低域網DFT処理部15とを備えることににより、低域から高域までカバーした広範囲な網点検出が可能になるといった利点がある。
【0031】
高域網判定及び補正処理部17は、高域網DFT処理部14の出力するDFT結果を分析して注目画素が網点か否か判定する網判定処理を行う高域網判定機能部と、高域網判定機能部による判定結果に対してパターンマッチにより「網への補正」及び「非網への補正」を行う網補正処理機能部とを備える。また、低域網判定及び補正処理部18も同様に、低域網DFT処理部15の出力するDFT結果を分析して注目画素が網点か否か判定する網判定処理を行う低域網判定機能部と、低域網判定機能部による判定結果に対してパターンマッチにより「網への補正」及び「非網への補正」を行う網補正処理機能部とを備える。ここでも、図4に示したようなパターンを用いる事ができる。
【0032】
高域網判定機能部及び低域網判定機能部は、高域網DFT処理部14及び低域網DFT処理部15の出力するDFT結果(画像成分信号)のレベルが閾値を超えている場合にそれぞれ網点であると判定する。しかし、閾値を固定値にしておくと、同じ点数の網点でも信号レベルの低い網点の検出が困難になる。そこで、本実施の形態では、主走査方向に広くDFT結果を参照し、参照エリア内のピークを元に閾値を決定している。
【0033】
図3は、高域網判定機能部及び低域網判定機能部におけるピーク検出処理の概念図である。同図に示すように、注目画素の主走査方向の前後に最大8画素を参照して、参照範囲内でのピーク値(最大レベル)を検出し、検出したピーク値の数%を閾値として用いるものとする。
【0034】
また、網点判定の手法によっては、文字輪郭周辺を網点成分として認識して網判定する可能性がある。そこで、文字輪郭周辺に発生する網判定を抑制するために主走査方向に広くDFT結果を参照してゼロの数が所定数あれば非網点と認識するようにしている(以下、文字周辺判定処理という)。
【0035】
図2は、高域網判定機能部及び低域網判定機能部におけるピーク検出処理及び文字周辺判定処理を行うためのブロック図である。なお、図示していないレジスタには、網判定の閾値を計算する際に使用するピークを100とした時の%情報P1、ピーク検出処理での注目画素に対する窓の位置情報P2、文字周辺判定処理での注目画素に対する窓の位置情報P3、文字周辺判定処理での閾値P4が設定されている。
【0036】
ピーク検出部31は、DFT結果(画像成分信号)が4ライン分だけ入力されると共に、レジスタから注目画素に対する窓の位置情報P2が与えられる。そして、窓の位置情報P2に基づいてピーク値検出範囲となる窓を主走査方向に設定し、その中で最も高い信号レベルをピーク値として検出する。検出したピーク値は網判定閾値算出部32へ出力される。
【0037】
網判定閾値算出部32は、ピーク検出部31から入力したピーク値にレジスタから与えられる%情報P1を掛け合わせて、乗算値を網判定の閾値として出力する。計算された閾値はコンパレータ33−1,33−2に出力される。そして、コンパレータ33−1,33−2が計算された閾値とDFT結果(画像成分信号)とを比較し、DFT結果が閾値を超えていれば網点検出信号を出力する。2つのコンパレータ33−1,33−2の出力を、ANDゲート34を介してセレクター38へ入力している。ここで、コンパレータ33−1,33−2が2つあるのは、DFT処理部14/15は、実際には2つのDFT処理を同時に実行して2つのDFT結果を出力するので、両方の処理結果が同時に閾値を超えている場合に網と判定するためである。
【0038】
なお、もう一つのピーク検出部35は、ページ内のピーク値を検出してレジスタに書き込む処理を実行している。このピーク値検出結果は外部の画像読取装置のばらつき等を補正するのに用いることができる。
【0039】
これにより、設定した窓内の信号レベルに応じて網判定に用いる閾値が変化するので、設定した窓内の信号レベルが低い場合には網判定に用いる閾値の値が下げられ、信号レベルの低い網点の検出が可能になる。
【0040】
一方、0数カウント部36は、DFT結果(画像成分信号)が4ライン分だけ入力されると共に、レジスタから注目画素に対する窓の位置情報P3が与えられる。そして、窓の位置情報P3に基づいて0数の検出範囲となる窓を主走査方向に設定し、その中で信号レベルが0の画素の個数を検出する。検出した画素数(0レベル)は文字周辺判定部37へ出力される。
【0041】
ここで、文字輪郭周辺は、網判定の手法によっては網点成分が検出される可能性がある。本実施の形態では、文字輪郭周辺は現実には網点が存在していないので文字輪郭周辺では多くのDFT結果の信号レベルが0になっていることに着目した。文字周辺判定部37は、設定した窓内の0レベルの画素数とレジスタから与えられる閾値D4とを比較し、0レベルの画素数が閾値を超えていれば文字輪郭周辺であると判定して文字周辺信号を出力する。
【0042】
セレクター38は、網判定部34の出力信号と非網信号とが入力されていて、文字周辺判定部37の出力信号に応じて出力信号を切換える。すなわち、文字周辺判定部37から出力される文字周辺信号がアクティブの場合には、非網信号を出力する。また、文字周辺判定部37から出力される文字周辺信号がノンアクティブで、且つ網判定部34の網判定信号がアクティブのときだけ、網判定信号を出力する。
【0043】
このように、ピーク検出処理により低レベルの網点についても網点検出すると共に、一方で、文字周辺判定処理により文字周辺判定を実施し、網点検出されていても文字周辺信号がアクティブであれば非網信号を出力するようにしたので、文字輪郭周辺を網点と誤判定するのを防止でき、信頼性の高い網判定信号を出力できる。
【0044】
次に高域網判定及び補正処理部17、低域網判定及び補正処理部18における網補正処理機能部の処理内容について詳しく説明する。
【0045】
各網補正処理機能部によるパターンマッチでは、注目画素を含む主副5×3画素の参照エリアと複数のパターンとを比較し、「網への補正」のパターンと一致すれば注目画素を網点に補正し、「非網への補正」のパターンと一致すれば注目画素を非網点に補正する。
【0046】
本実施の形態では、高域用の「網への補正」として3パターン、低域用の「網への補正」として1パターン用意している。また、高域用の「非網への補正」として7パターン、低域用の「非網への補正」として10パターン用意している。ここで、低域用の「非網への補正」として使用するパターンが10パターンと多いのは、非網への補正を多くして非網判定の確率を上げるためである。すなわち、低域側は入力段で主走査方向に1/2に縮小処理しているので、後段で高域側と合成する前に主走査方向へ2倍に拡大する処理がある。その結果、主走査方向への2倍拡大処理により網判定結果が2倍にされるので、非網への確率を上げて網判定の精度を高くしているわけである。
【0047】
以上のようにして高域網判定及び補正処理部17、低域網判定及び補正処理部18は、補正処理部により「網への補正」と「非網への補正」が終了したら、文字判定用信号と網判定用信号の2種類の信号をそれぞれ出力する。
【0048】
文字判定用信号は、高域網判定機能部及び低域網判定機能部の出力する網判定信号に対して「網への補正」と「非網への補正」の2種類の補正を施した信号であり、文字判定ブロック1で網マスクデータとして用いられる。
【0049】
また、網判定用信号は、高域網判定機能部及び低域網判定機能部の出力する網判定信号に対して「非網への補正」のみを施した信号である。網判定用信号は、「非網への補正」のみを施しているので、網判定の誤判定が抑えられた信号である。後段の処理において、網判定結果を使う場合は、網判定結果がその処理の精度に直接影響するので信頼性の高い網判定結果が必要となる。
【0050】
そこで、「網への補正」の前に「非網への補正」を実行して、「非網への補正」を施した段階で網判定用信号として取出している。
【0051】
次に、低域網判定及び補正処理部18の出力する文字判定用信号及び網判定用信号を、主走査2倍拡大部19により主走査方向に2倍拡大する処理をして、高域側と同じサイズに戻してから、第1、第2合成部21、22に入力する。
【0052】
第1合成部21は、高域網判定及び補正処理部17の出力する文字判定用信号と低域網判定及び補正処理部18の出力する文字判定用信号とを合成して網マスクデータを生成する。生成された網マスクデータは副走査拡大部23を経由して文字判定ブロック1に与えられる。ここで、副走査拡大部23は前段の副走査1/2縮小部13で1/2縮小処理をしていれば、2倍拡大処理をして元に戻す。副走査1/2縮小部13を経由していない場合は1倍処理(そのまま)となる。また、副走査1/2縮小部13で拡大処理した場合には、逆に縮小処理する事になる。
【0053】
一方、第2合成部22は、高域網判定及び補正処理部17の出力する網判定用信号と低域網判定及び補正処理部18の出力する網判定用信号とを合成して、網判定信号を生成する。合成された網判定信号は、副走査拡大部24を経由して網判定結果を使用するブロックへ渡される。ここで、副走査拡大部23は前段の副走査1/2縮小部13で1/2縮小処理をしていれば、2倍拡大処理をして元に戻す。副走査1/2縮小部13を経由していない場合は1倍処理(そのまま)となる。
【0054】
次に、フィルタリングブロック3について説明する。フィルタリングブロック3は、文字領域と非文字領域とでフィルタ特性を切替えるフィルタ切替部25と、所定サイズ(図1には5×5が例示されている)の空間フィルタを用いてフィルタ特性に応じた画像処理を加えるフィルタ処理部26とから構成されている。例えば、文字のエッジ強調に適したフィルタ特性を持つフィルタ1と、非文字領域のモアレ除去に適したフィルタ特性を持つフィルタ2とを用意しておく。
【0055】
フィルタ処理部26には、空間フィルタのサイズに合わせて5ラインの多値入力画像データが与えられ、当該多値入力画像データの画像処理に使用するフィルタ特性がフィルタ切替部25によって設定される。例えば、文字判定ブロック1から出力される文字判定信号がアクティブならば、注目画素は文字領域であるのでフィルタ1が選択されてフィルタ処理部26に設定され、文字判定信号がノンアクティブならば、注目画素は非文字領域であるのでフィルタ2が選択されてフィルタ処理部26に設定される。
【0056】
これにより、入力画像が文字領域か非文字領域かに応じてそれぞれの領域に適したフィルタを設定して画像処理することができ、画質の向上を図ることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、多値入力画像のDFT結果を用いて文字判定する方式でありながら、文字周辺に存在する網点成分を文字領域であると誤判定した文字判定結果がそのまま出力されるのを防止でき、信頼性の高い文字判定結果を得ることのできる画像処理装置及び画像処理方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る画像処理装置の構成図
【図2】上記一実施の形態に係る画像処理装置における高域及び低域網判定部の機能ブロック図
【図3】上記一実施の形態に係る画像処理装置におけるピーク検出処理及び文字周辺処理における窓の概念図
【図4】上記一実施の形態に係る画像処理装置における補正処理で用いるパターンの一例を示す図
【符号の説明】
1 文字判定ブロック
2 網点判定ブロック
3 フィルタリングブロック
11 文字DFT処理部
12 文字判定及び補正処理部
13 副走査1/2縮小部
14 高域網DFT処理部
15 低域網DFT処理部
16 主走査1/2縮小部
17 高域網判定及び補正処理部
18 低域網判定及び補正処理部
19 主走査2倍拡大部
21 第1合成部
22 第2合成部
23、24 副走査拡大部
25 フィルタ切替部
26 フィルタ処理部
31、35 ピーク検出部
32 網判定閾値算出部
36 0数カウント部
37 文字周辺判定部
38 セレクター
Claims (7)
- 多値入力画像データを2次元DFT処理する文字判定用のDFT手段と、前記多値入力画像データを2次元DFT処理する網点判定用のDFT手段と、注目画素を挟んで主走査方向の前後に複数画素の窓を設定し当該窓内でピーク値を検出するピーク値検出手段と検出したピーク値に基づいて網判定用の閾値を計算する閾値算出手段と前記網判定用の閾値と前記網点判定用のDFT手段の出力信号とを比較して網判定を行う判定部とにより前記網点判定用のDFT手段の出力信号から網判定を実行する網判定手段と、前記文字判定用のDFT手段の出力信号から文字判定を実行し、且つ当該文字判定結果と前記網判定結果とを論理演算して最終的な文字判定を行う文字判定手段と、を具備した画像処理装置。
- 前記網点判定用のDFT手段は、高域側となる第1の網点密度の多値入力画像データが入力し、当該入力データを2次元DFT処理する高域DFT処理部と、低域側となり前記多値入力画像データの網点密度を第1の網点密度よりも低い第2の網点密度に下げた多値入力画像データが入力し、当該入力データを2次元DFT処理する低域DFT処理部と、を有する請求項1記載の画像処理装置。
- 前記網判定手段は、注目画素を挟んで主走査方向の前後に複数画素の窓を設定し、当該窓内で所定値以下の画素数をカウントするカウント手段と、カウントされた画素数が予め設定された文字周辺判定用の閾値よりも大きいときは強制的に非網点画素であると判定する非網点判定部と、を有する請求項1または請求項2記載の画像処理装置。
- 前記網判定手段は、前記高域DFT処理部の出力信号と網判定用の閾値とを比較して網判定を行う高域側網判定部と、前記高域側網判定部による網判定結果と網点領域検出用の所定サイズのパターンとを比較して網判定結果を補正する高域側補正手段と、前記低域DFT処理部の出力信号と網判定用の閾値とを比較して網判定を行う低域側網判定部と、前記低域側網判定部による網判定結果と網点領域検出用の所定サイズのパターンとを比較して網判定結果を補正する低域側補正手段と、を有する請求項2から請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記文字判定手段による最終的な文字判定結果と文字領域検出用の所定サイズのパターンとを比較して文字判定結果を補正する補正手段を具備する請求項2から請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記網点判定用のDFT手段の入力段に設けられ、多値入力画像データを副走査方向に縮小・拡大する第1の縮小・拡大手段と、前記網判定手段の出力段に設けられ、網判定結果を副走査方向に縮小・拡大する第2の縮小・拡大手段と、を具備した請求項2から請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
- 多値入力画像データを文字判定用に2次元DFT処理すると共に、前記多値入力画像データを網点判定用に2次元DFT処理し、注目画素を挟んで主走査方向の前後に複数画素の窓を設定し、当該窓内でピーク値を検出し、検出したピーク値に基づいて網判定用の閾値を計算し、前記網判定用の閾値と前記網点判定用の2次元DFT処理の出力信号とを比較して網判定を実行し、また前記文字判定用に2次元DFT処理して得られたDFT結果から文字判定を実行し、当該文字判定結果と前記網判定結果とを論理演算して最終的な文字判定を行うことを特徴とする画像処理方法。
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