JP3792927B2 - 目標追尾装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサ等からの目標の位置情報に関する観測データに基づいて目標の位置や速度などの目標運動諸元を推定する目標追尾装置に係り、目標を観測する間隔(サンプリング間隔)を制御することで、機動力の高い目標に対する追尾精度を向上させた目標追尾装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、特開平1−92678号公報に開示された従来の目標追尾装置を示すブロック図である。また、図8は、図7に示す目標追尾装置の動作を説明するためのフローチャートを示す。以下、図7を参照して従来の目標追尾装置の構成を説明する。
【0003】
目標観測装置1は、目標の予測位置をセンサ(図示せず)に指示すると共に、センサが観測する目標位置に関する観測情報(以下、「目標位置観測情報」と称す)を取得するものである。
【0004】
N個の運動モデルによる信頼度算出器2(以下、単に「信頼度算出器」と称す)は、上述した目標位置観測情報、運動モデルごとの予測値、運動モデルごとの予測誤差、および1サンプリング前の各運動モデルの信頼度を基に、N個の運動モデルによる信頼度を算出するものである。
13は遅延回路であり、信頼度算出器2によって算出された信頼度を単位時間だけ遅延させて信頼度算出器2に入力するものである。
【0005】
N個の運動モデルによる平滑器3(以下、単に「平滑器3」と称す)は、上述した目標位置観測情報、各運動モデルの信頼度、運動モデルごとの予測値、ゲイン行列、および1サンプリング前のN個の運動モデルによる平滑値を基に、N個の運動モデルによる平滑値を算出するものである。
4は遅延回路であり、平滑器3によって算出された平滑値を単位時間だけ遅延させて平滑器3に入力するものである。
【0006】
N個の運動モデルによる予測器5(以下、単に「予測器5」と称す)は、上記N個の運動モデルによる平滑値を基に、N個の運動モデルによる予測位置を算出するものである。
14は遅延回路であり、予測器5によって算出された予測位置を単位時間だけ遅延させて目標観測装置1に入力するものである。
【0007】
運動モデルごとの予測器6は、上述したN個の運動モデルによる平滑値を基に、
運動モデルごとの予測値を算出するものである。
7は遅延回路であり、運動モデルごとの予測器6によって算出された運動モデルごとの予測値を遅延させて信頼度算出器2に入力するものである。
【0008】
N個の運動モデルによる平滑誤差評価器9(以下、単に「平滑誤差評価器9」と称す)は、上述した各運動モデルの信頼度、運動モデルごとの予測誤差、およびゲイン行列を基に、N個の運動モデルによる平滑誤差を算出するものである。
【0009】
運動モデルごとの予測誤差評価器10は、上記N個の運動モデルによる平滑誤差を基に、運動モデルごとの予測誤差を算出するものである。
8は遅延回路であり、運動モデルごとの予測誤差評価器10によって算出された運動モデルごとの予測誤差を遅延させて、信頼度算出器2、平滑誤差評価器9、およびゲイン行列算出器12に入力するものである。
【0010】
N個の運動モデルによる予測誤差評価器11(以下、単に「予測誤差評価器11」と称す)は、上述した運動モデルごとの予測誤差、および各運動モデルの信頼度を基に、N個の運動モデルによる予測誤差を算出するものである。
ゲイン行列算出器12は、上述した運動モデルごとの予測誤差を基に、ゲイン行列を算出するものである。
【0011】
次に図8に示すフローチャートを参照して従来の目標追尾装置の動作について説明する。
目標追尾装置では、先ず、目標観測装置1より得られる目標位置観測情報を基に、通常のカルマンフィルタ理論に基づき、目標位置・速度の平滑値、および平滑誤差共分散行列の初期値が設定される(ST1)。
【0012】
次に、目標の運動モデルとして、図9に示すようなN個の定数加速度ベクトル(零加速度ベクトルを含む)よりなるN個の運動モデルが設定設定される(ST2)。
【0013】
次に、運動モデルごとの予測器6において、平滑器3より入力されるN個の運動モデルによる平滑値、およびN個の運動モデルを構成している定数加速度ベクトルに基づいて、運動モデルごとの予測値が算出される。更に、運動モデルごとの予測誤差評価器10において、平滑誤差評価器9より入力されるN個の運動モデルによる平滑誤差共分散行列、および予め設定された駆動雑音共分散行列に基づいて、運動モデルごとの予測誤差共分散行列が算出される(ST3)。
【0014】
次に、予測器5において、平滑器3から出力されるN個の運動モデルによる平滑値、および信頼度算出器2から出力される各運動モデルの信頼度が読み込まれる。予測器5は、それらの入力データ、予め設定されている推移確率(目標の運動状態に適合する運動モデルが推移する確率)、および定数加速度ベクトルに基づいて、N個の運動モデルによる予測値を算出する。
【0015】
また、予測誤差評価器11においては、運動モデルごとの予測誤差評価器10から出力される運動モデルごとの予測誤差共分散行列、および信頼度算出器2から出力される各運動モデルの信頼度が読み込まれる。予測誤差評価器11は、それらの入力データ、予め設定されている推移確率、および定数加速度ベクトルに基づいて、N個の運動モデルによる予測誤差共分散行列が算出される(ST4)。
【0016】
次に、目標観測装置1において、観測値が読み込まれる(ST5)。上記の観測値は、目標からの信号の検出結果であり、位置情報で構成されている。
【0017】
目標観測装置1で観測された観測値は、信頼度算出器2に供給される。信頼度算出器2は、更に、現時刻より1サンプリング前に算出した各運動モデルの信頼度を遅延回路13を介して読み込み、運動モデルごとの予測器6が現時刻より1サンプリング前に算出した運動モデルごとの予測値を遅延回路7を介して読み込み、運動モデルごとの予測誤差評価器10が現時刻より1サンプリング前に算出した運動モデルごとの予測誤差共分散行列を遅延回路8を介して読み込む。信頼度算出器2は、それらの入力データと、予め設定されている観測雑音共分散行列および運動モデルの推移確率とに基づいて、運動モデルの信頼度を算出する(ST6)。
【0018】
次に、ゲイン行列算出器12において、運動モデルごとの予測誤差評価器10が現時刻より1サンプリング前に算出した運動モデルごとの予測誤差共分散行列が遅延回路8を介して読み込まれる。ゲイン行列算出器12は、その入力データと、予め設定された観測雑音共分散行列とに基づいてゲイン行列を算出する(ST7)。
【0019】
次に、平滑器3において、現時刻より1サンプリング前に算出しておいたN個の運動モデルによる平滑値が遅延回路4を介して読み込まれる。平滑器3は、更に、信頼度算出器2が出力する各運動モデルの信頼度、ゲイン行列算出器12が出力するゲイン行列、および目標観測装置1が出力する観測値を読み込む。平滑器3は、それらの入力データと、予め設定されている定数加速度ベクトルとに基づいてN個の運動モデルによる平滑値を算出する。
【0020】
また、平滑誤差評価器9においては、信頼度算出器2から出力される各運動モデルの信頼度が読み込まれる。平滑誤差評価器9は、更に、運動モデルごとの予測誤差評価器10が現時刻より1サンプリング前に算出した運動モデルごとの予測誤差共分散行列を遅延回路8を介して読み込み、ゲイン行列算出器12から出力されるゲイン行列を読み込む。平滑誤差評価器9は、それらの入力データと、あらかじめ設定されている定数加速度ベクトルとに基づいて、N個の運動モデルによる平滑誤差共分散行列を算出する(ST8)。
【0021】
上述した一連の処理が終了すると、追尾処理の終了が要求されているか否かが判別される(ST10)。その結果、処理の終了が要求されていないと判別される場合は、所定のサンプリング間隔で、上記ST3以降の処理が繰り返し実行される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
従来の目標追尾装置は以上のように、目標追尾に必要な一連の処理を所定のサンプリング間隔で繰り返すように構成されている。サンプリング間隔が常に一定であると、旋回運動や直進運動をおり混ぜた運動を行う機動力の高い目標が、精度良く追尾できない事態が生じ得る。この点、従来の目標追尾装置は、機動性に優れた目標に対する追尾精度を劣化させ易いという問題を有するものであった。
【0023】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、目標追尾精度に合わせて適応的にサンプリング間隔を制御することで、追尾対象が機動力の高い目標であっても、追尾精度をある水準に保ちながら追尾を行うことができる目標追尾装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、目標観測時刻と目標予測位置とをセンサに指示すると共に、センサによって観測される目標位置の観測情報を取得する目標観測装置を備える目標追尾装置であって、
目標追尾精度を検出する追尾精度検出手段と、
前記目標追尾精度に基づいて前記観測情報のサンプリング間隔を決定すると共に、そのサンプリング間隔を用いて、次回の観測時刻を算出する観測時刻算出手段とを備え
前記追尾精度検出手段は、
目標位置観測情報、運動モデルごとの予測値、運動モデルごとの予測誤差、運動モデル間推移確率、および1サンプリング前のN個の運動モデルによる信頼度を基に、N個の運動モデルによる信頼度を算出するN個の運動モデルによる信頼度算出器と、
目標位置観測情報、N個の運動モデルによる信頼度、ゲイン行列、および1サンプリング前のN個の運動モデルによる平滑値を基に、N個の運動モデルによる平滑値を算出するN個の運動モデルによる平滑器と、
N個の運動モデルによる平滑値、N個の運動モデルによる信頼度、1サンプリング後の観測時刻、および運動モデル間推移確率を基に、N個の運動モデルによる予測値を算出するN個の運動モデルによる予測器と、
N個の運動モデルによる平滑値、および1サンプリング後の観測時刻を基に、運動モデルごとの予測値を算出する運動モデルごとの予測器と、
N個の運動モデルによる信頼度、運動モデルごとの予測誤差、およびゲイン行列を基に、N個の運動モデルによる平滑誤差を算出するN個の運動モデルによる平滑誤差評価器と、
N個の運動モデルによる平滑誤差および1サンプリング後の観測時刻を基に、運動モデルごとの予測誤差を算出する運動モデルごとの予測誤差評価器と、
運動モデルごとの予測誤差を基に、ゲイン行列を算出するゲイン行列算出器と、
運動モデルごとの予測誤差、N個の運動モデルによる信頼度、1サンプリング後の観測時刻および運動モデル間推移確率を基に、N個の運動モデルによる予測誤差を算出するN個の運動モデルによる予測誤差評価器と、
現在の観測時刻と次の観測時刻との間における運動モデル間の推移確率を算出する運動モデル間推移確率算出器と、を備え、
N個の運動モデルによる予測値と、N個の運動モデルによる予測誤差とに基づいて、目標追尾精度を求めることを特徴とするものである。
【0026】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の目標追尾装置であって、
前記追尾精度検出手段は、
センサの状態を表すセンサ諸元を読み込むセンサ諸元入力器を備えると共に、
N個の運動モデルによる予測値と、N個の運動モデルによる予測誤差と、センサ諸元とに基づいて、目標追尾精度求めることを特徴とするものである。
【0027】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の目標追尾装置であって、
前記観測時刻算出手段は、
サンプリング間隔を最小サンプリング間隔ごとに延長させる間隔再設定手段と、
サンプリング間隔が延長される毎に、N個の運動モデルによる予測値と、N個の運動モデルによる予測誤差とを更新する予測更新手段と、を備え、
前記目標追尾精度算出手段は、
前記N個の運動モデルによる予測値、および前記N個の運動モデルによる予測誤差が更新される毎に、目標追尾精度の評価値を算出する評価値算出手段と、
前記評価値と所定のしきい値とを比較するしきい値判定手段と、を備え、
前記観測時刻算出手段は、更に、前記しきい値判定手段によって前記評価値と前記しきい値の大小関係の逆転が判別された際のサンプリング間隔を、次のサンプリング間隔とすることを特徴とするものである。
【0028】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の目標追尾装置であって、
前記追尾精度算出手段は、
N個の運動モデルによる予測誤差共分散行列に基づいて演算される誤差楕円体の体積を評価値とする評価値設定手段と、
観測誤差共分散行列に基づいて演算される誤差楕円体の体積をしきい値とするしきい値設定手段と、
前記評価値と前記しきい値とを比較することにより追尾精度の状態を判断するしきい値判定手段と、
を備えることを特徴とするものである。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の目標追尾装置であって、
前記センサ諸元は、極座標面におけるセンサの観測領域の面積を含み、
前記追尾精度算出手段は、
N個の運動モデルによる予測誤差共分散行列に基づいて演算される誤差楕円体の極座標面での面積を評価値とする評価値設定手段と、
前記センサ諸元に含まれる観測領域の面積に基づいてしきい値を設定するしきい値設定手段と、
前記評価値と前記しきい値とを比較することにより追尾精度の状態を判断するしきい値判定手段と、
を備えることを特徴とするものである。
【0030】
請求項6記載の発明は、請求項2記載の目標追尾装置であって、
前記センサ諸元は、極座標面におけるセンサの観測領域の幅を含み、
前記追尾精度算出手段は、
N個の運動モデルによる予測誤差共分散行列に基づいて演算される誤差楕円体の極座標面での長軸直径を評価値とする評価値設定手段と、
前記センサ諸元に含まれる観測領域の幅に基づいてしきい値を設定するしきい値設定手段と、
前記評価値と前記しきい値とを比較することにより追尾精度の状態を判断するしきい値判定手段と、
を備えることを特徴とするものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0032】
実施の形態1。
図1は、本発明の目標追尾装置の実施の形態1を示すブロック図である。図1において、目標観測装置1は、センサ(図示せず)に対して目標の予測位置を指示すると共に、センサが観測する目標位置に関する観測情報(以下、「目標位置観測情報」と称す)を取得する。
【0033】
N個の運動モデルによる信頼度算出器2(以下、単に「信頼度算出器」と称す)は、上述した目標位置観測情報、運動モデルごとの予測値、運動モデルごとの予測誤差、および1サンプリング前の各運動モデルの信頼度を基に、N個の運動モデルによる信頼度を算出する。
【0034】
N個の運動モデルによる平滑器3(以下、単に「平滑器3」と称す)は、上述した目標位置観測情報、N個の運動モデルによる信頼度、ゲイン行列、および1サンプリング前のN個の運動モデルによる平滑値を基に、N個の運動モデルによる平滑値を算出する。
【0035】
N個の運動モデルによる予測器5(以下、単に「予測器5」と称す)は、上述したN個の運動モデルによる平滑値、N個の運動モデルによる信頼度、および1サンプリング後の観測時刻に基づいて、N個の運動モデルによる予測値を算出する。
【0036】
運動モデルごとの予測器6は、N個の運動モデルによる平滑値、および1サンプリング後の観測時刻に基づいて、運動モデルごとの予測値を算出する。
【0037】
N個の運動モデルによる平滑誤差評価器9(以下、単に「平滑誤差評価器9」と称す)は、N個の運動モデルによる信頼度、運動モデルごとの予測誤差、およびゲイン行列に基づいて、N個の運動モデルによる平滑誤差を算出する。
【0038】
運動モデルごとの予測誤差評価器10は、N個の運動モデルによる平滑誤差、および1サンプリング後の観測時刻に基づいて、運動モデルごとの予測誤差を算出する。
【0039】
N個の運動モデルによる予測誤差評価器11は、運動モデルごとの予測誤差、N個の運動モデルによる信頼度、および1サンプリング後の観測時刻に基づいて、N個の運動モデルによる予測誤差を算出する。
【0040】
ゲイン行列算出器12は、運動モデルごとの予測誤差を基に、ゲイン行列を算出する。
【0041】
観測時刻算出器15は、N個の運動モデルによる信頼度、N個の運動モデルによる平滑値、およびN個の運動モデルによる平滑誤差に基づいて、次回のサンプリング(目標観測)が行われる時刻(観測時刻)を算出する。
【0042】
運動モデル間推移確率算出器16は、観測時刻算出器15の出力する観測時刻に基づいて、現在の観測時刻と次回の観測時刻との差からサンプリング間隔を算出し、このサンプリング間隔における運動モデル間の推移確率を算出する。
【0043】
次に、本実施形態の目標追尾装置において、追尾フィルタとして用いられるN個の運動モデルを持つカルマンフィルタについて説明する。
カルマンフィルタにおいては、目標の運動モデルを式(15)のように定義する。
Xk=Φk-1・Xk-1+Γk-1・ωk-1+Γ′k-1・uk-1 (15)
【0044】
上記(15)式において、Xkは、サンプリング時刻tkにおける目標運動諸元の真値をあらわす次元状態ベクトルである。例えば、xyzの直交座標系における目標位置ベクトルを式(16)、直交座標系における目標速度ベクトルを式(17)とした時、Xkは式(18)で表される。
【0045】
【数1】
Figure 0003792927
【0046】
上記(15)式において、Φk-1は、サンプリング時刻の変化(tk-1からtk)に伴う状態ベクトルXkの推移を表す推移行列で、目標が等速直線運動を行うと仮定した場合式(19)のように表される。尚、式(19)で用いられるIは、式(20)で表される単位行列である。
【0047】
【数2】
Figure 0003792927
【0048】
上記(15)式において、ωkは、サンプリング時刻tkにおける駆動雑音ベクトルである。また、式(15)において、Γkは、サンプリング時刻tkにおける駆動雑音ベクトルの変換行列である。目標の運動モデルを等速直線運動と仮定したことによる打切り誤差項をΓk-1・ωk-1とみれば、ωkは加速度ベクトル相当であり、Γk-1は式(21)のように表される。
【0049】
【数3】
Figure 0003792927
【0050】
ωkは平均0の3次元正規分布白色雑音で、式(22)、式(23)のように表されるものとする。ここで0は零ベクトルを表し、Qkはサンプリング時刻tkにおける駆動雑音共分散行列である。
【0051】
【数4】
Figure 0003792927
【0052】
上記(15)式において、ukは、サンプリング時刻tkにおいてN個の運動モデルを構成する定数加速度ベクトルであり、式(24)のように表すことができる。また、Γ′kはサンプリング時刻tkにおける定数加速度ベクトルの変換行列であり、式(25)のように表すことができる。
【0053】
【数5】
Figure 0003792927
【0054】
図9は、定数加速度ベクトルを説明する図である。図9において、Oは座標O-xyzの原点である。座標0-xyzは、目標観測装置の位置を原点とする座標である。また、図9において、Xは東方向を正方向とする座標O-xyzのx軸、Yは北方向を正方向とする座標O-xyzのy軸、Zは上方向を正方向とする座標O-xyzのz軸を示す。更に、α1はy軸正方向の定数加速度ベクトル、α2はy軸負方向の定数加速度ベクトル、α3はx軸正方向の定数加速度ベクトル、α4はx軸負方向の定数加速度ベクトル、α5はz軸正方向の定数加速度ベクトル、α6はz軸負方向の定数加速度ベクトルである。この他に、加速度0の定数加速度ベクトルα7を考えた運動モデルの場合、モデル数Nは7となる。
【0055】
サンプリング時刻tkにおいて式(26)が真であるとの仮説を式(27)で表す。
uk-1=αa (a=1,2,・・,N) (26)
Ψk,a (a=1,2,・・,N) (27)
【0056】
運動モデルの推移にマルコフ性を仮定する。すなわち運動モデルΨk,aはサンプリング時刻tk-1の運動モデルより決まり、サンプリング時刻tk-2までの運動モデルには依存しないと仮定する。
【0057】
時刻tkにおける運動モデル間推移確率を式(28)のように表す。サンプリング間隔が可変の場合には、サンプリング間隔に合わせて運動モデル間推移確率を変える必要がある。例えば、最小サンプリング間隔をtsとし、サンプリング間隔tk - tk-1 = tsの場合の運動モデル間推移確率を式(28)と同様の意味でpabとする。さらに、N×N行列でa行b列の要素をpabとしたものを運動モデル間推移確率行列Πと表す。サンプリング間隔がtk - tk-1 = m・ts、 (m = 1、2、・・)と表せる場合、サンプリング時刻tkでの運動モデル間推移確率行列Πkは式(29)で表せる。このときのΠkのa行b列の要素が運動モデル間推移確率pk,abである。
【0058】
Figure 0003792927
【0059】
サンプリング時刻tkまでの観測情報Zkに基づく、サンプリング時刻tkでの運動モデルの信頼度を条件付き確率密度関数により式(30)と定義すると、その信頼度は式(31)で計算される。
【0060】
【数6】
Figure 0003792927
【0061】
ただし、νk,aは、観測ベクトルの正規分布近似P[Zk|Ψk,a,Zk-1]を多変量正規分布で近似したもので、式(32)で表される。
νk,a=g(Zk;H・Xk,a(-),H・Pk,a(-)・HT+Rk) (32)
尚、上記(32)式において、g(a;b,c)は、平均b、共分散行列cの3変量正規分布のaにおける確率密度関数である。また、上記(32)式において、記号Tは、その行列が転置行列であることを表す記号である。
【0062】
サンプリング時刻tk-1までの観測情報Zk-1に基づくサンプリング時刻tkでの運動モデルの事前信頼度を条件付き確率密度関数により、式(33)と定義すると、その信頼度は式(34)と書ける。
【0063】
【数7】
Figure 0003792927
【0064】
また、サンプリング時刻tkまでの観測情報Zkに基づく、定数加速度ベクトルの推定値を式(35)として定義すると、その推定値は式(36)と書ける。これを推定加速度ベクトルと呼ぶ。
【0065】
【数8】
Figure 0003792927
【0066】
更に、サンプリング時刻tk-1までの観測情報Zk-1に基づく、定数加速度ベクトルの推定値を式(37)として定義すると、その推定値は式(38)と書ける。これを予測加速度ベクトルと呼ぶ。
【0067】
【数9】
Figure 0003792927
【0068】
追尾対象目標に起因する観測値はサンプリング時刻tkにおいて1つ得られるとし、その観測系モデルを式(39)とする。ここでZkはサンプリング時刻tkにおける位置情報の観測値で構成される直交座標による位置観測ベクトル、Hはサンプリング時刻tkにおける観測行列で、式(40)で表される。vkはサンプリング時刻tkでの観測ベクトルZkに対応した観測雑音ベクトルであり、平均0の3次元正規分布白色雑音で、式(41)、式(42)のように表すことができる。尚、Rkはサンプリング時刻tkにおける観測雑音共分散行列で、運動モデルによらない値とする。また、駆動雑音ベクトルと観測雑音ベクトルは互いに独立であるとする。
【0069】
【数10】
Figure 0003792927
【0070】
またサンプリング時刻t1からtkまでの観測値ベクトルの集積を式(43)のように表す。
k=[Z1,Z2,Z3,・・,Zk] (43)
【0071】
カルマンフィルタの理論によれば、上記モデルに従いサンプリング時刻tkで観測値が得られた場合の、状態ベクトルXkの推定値Xk(+)は式(44)〜(52)によって計算される。
【0072】
【数11】
Figure 0003792927
【0073】
ここで、Xk,a(-)、 Xk,a(+)、 Xk(-)、 Xk(+)、 Pk,a(-)、Pk,a(+)、 Pk(-)、Pk(+)は、それぞれ式(53)〜(60)のように定義される。尚、上記(48)式で表されるKkは、サンプリング時刻tkにおけるゲイン行列である。
【0074】
【数12】
Figure 0003792927
【0075】
上記(53)式で表されるXk,a(-)は、サンプリング時刻tk-1までの観測情報Zk-1と運動モデルの仮説Ψk,aとに基づく状態ベクトルXkの条件付き平均値であり、サンプリング時刻tk-1までの観測情報Zk-1と運動モデルの仮説Ψk,aとに基づいてサンプリング時刻tkでの真値を推定した予測ベクトルに相当する。
【0076】
上記(54)式で表されるXk,a(+)は、サンプリング時刻tkまでの観測情報Zkと運動モデルの仮説Ψk,aとに基づく状態ベクトルXkの条件付き平均値であり、サンプリング時刻tkまでの観測情報Zkと運動モデルの仮説Ψk,aとに基づいてサンプリング時刻tkでの真値を推定した平滑ベクトルに相当する。
【0077】
上記(55)式で表されるXk(-)は、サンプリング時刻tk-1までの観測情報Zk-1に基づくXkの条件付き平均値で、サンプリング時刻tk-1までの観測情報Zk-1に基づいてサンプリング時刻tkでの真値を推定した予測ベクトルに相当する。
【0078】
上記(56)式で表されるXk(+)は、サンプリング時刻tkまでの観測情報Zkに基づくXkの条件付き平均値で、サンプリング時刻tkまでの観測情報Zkに基づいてサンプリング時刻tkでの真値を推定した平滑ベクトルに相当する。
【0079】
また、上記(57)式〜(60)式で表されるPk,a(-)、Pk,a(+)、 Pk(-)、 Pk(+)は、それぞれXk,a(-)、 Xk,a(+)、 Xk(-)、 Xk(+)の誤差共分散行列を表す。すなわち、Xk,a(-)は運動モデルごとの予測誤差共分散行列を、Xk,a(+)は運動モデルごとの平滑誤差共分散行列を、Xk(-)はN個の運動モデルによる予測誤差共分散行列を、また、Xk(+)はN個の運動モデルによる平滑誤差共分散行列を、それぞれ表している。
【0080】
本実施形態において、平滑ベクトルの初期値X0(+)、および、平滑誤差共分散行列の初期値P0(+)は、カルマンフィルタが通常適用される場合と同様に、別途定められているものとする。
ところで、上述した処理において、Pk,a(-)は、式(45)に示す如く、仮説Ψk,aによらない値である。このため、式(48)で表されるKk、および、式(50)で表されるPk,a(+)も、同様に仮説Ψk,aによらない値となる。
【0081】
次に、図2に示すフローチャートを参照して本実施形態の目標追尾装置の動作について説明する。
本実施形態の目標追尾装置では、先ず、目標観測装置1より得られる目標位置観測情報を基に、通常のカルマンフィルタ理論に基づき、目標位置・速度の平滑値の初期値X0(+)、および平滑誤差共分散行列の初期値P0(+)が設定される(ST1)。
【0082】
次に、目標の運動モデルとして、図9に示すようなN個の定数加速度ベクトル(零加速度ベクトルを含む)よりなるN個の運動モデルが設定設定される(ST2)。
【0083】
次に、運動モデルごとの予測器6において、平滑器3より入力されるN個の運動モデルによる平滑値Xk-1(+)(式(56))、およびN個の運動モデルを構成している定数加速度ベクトルαa(式(24))に基づいて、式(44)に従って、式(53)の運動モデルごとの予測値Xk,a(-)が算出される。更に、運動モデルごとの予測誤差評価器10において、平滑誤差評価器9より入力されるN個の運動モデルによる平滑誤差共分散行列Pk-1(+)(式(60))、および予め設定された駆動雑音共分散行列Qk-1(式(23))に基づいて、式(45)に従って、式(57)の運動モデルごとの予測誤差共分散行列Pk,a(-)が算出される(ST3)。
【0084】
次に、予測器5において、平滑器3から出力されるN個の運動モデルによる平滑値Xk-1(+)(式(56))、信頼度算出器2から出力される各運動モデルの信頼度μk-1,a(+)(式(30))、観測時刻算出器15から出力される次の観測時刻、および運動モデル間推移確率算出器16から出力される運動モデル間推移確率pk,ab(式(28))が読み込まれる。予測器5は、それらの入力データ、および予め設定されている定数加速度ベクトルαa(式(24))に基づいて、式(46)に従い、式(55)のN個の運動モデルによる予測値Xk(-)を算出する。
【0085】
更に、予測誤差評価器11において、運動モデルごとの予測誤差評価器10から出力される運動モデルごとの予測誤差共分散行列Pk,a(-)(式(57))、信頼度算出器2から出力される各運動モデルの信頼度μk-1,a(+)(式(30))、運動モデル間推移確率算出器16から出力される運動モデル間推移確率pk,ab(式(28))、および観測時刻算出器15から出力される次の観測時刻が読み込まれる。予測誤差評価器11は、それらの入力データ、および定数加速度ベクトルαa(式(24))に基づいて、式(47)に従い、式(59)のN個の運動モデルによる予測誤差共分散行列Pk(-)を算出する(ST4)。
【0086】
次に、目標観測装置1において、観測値Zkが読み込まれる(ST5)。上記の観測値は、目標からの信号の検出結果であり、位置情報で構成されている。
【0087】
目標観測装置1で観測された観測値は、信頼度算出器2に供給される。信頼度算出器2は、更に、現時刻より1サンプリング前に算出した各運動モデルの信頼度μk-1,a(+)(式(30))を遅延回路13を介して読み込み、運動モデルごとの予測器6が現時刻より1サンプリング前に算出した運動モデルごとの予測値Xk,a(-) (式(53))を遅延回路7を介して読み込み、運動モデルごとの予測誤差評価器10が現時刻より1サンプリング前に算出した運動モデルごとの予測誤差共分散行列Pk,a(-)(式(57))を遅延回路8を介して読み込み、運動モデル間推移確率算出器16が現時刻より1サンプリング前に算出した運動モデル間推移確率pk,ab(式(28))を遅延回路17を介して読み込む。信頼度算出器2は、それらの入力データと、予め設定されている観測雑音共分散行列Rk(式(42))とに基づいて、式(31)に従い、式(30)の運動モデルの信頼度μk,a(+)を算出する(ST6)。
【0088】
次に、ゲイン行列算出器12において、運動モデルごとの予測誤差評価器10が現時刻より1サンプリング前に算出した運動モデルごとの予測誤差共分散行列Pk,a(-)(式(57))が遅延回路8を介して読み込まれる。ゲイン行列算出器12は、その入力データと、予め設定された観測雑音共分散行列Rk(式(42))とに基づいて、式(48)に従いゲイン行列Kkを算出する(ST7)。
【0089】
次に、平滑器3において、現時刻より1サンプリング前に算出しておいたN個の運動モデルによる平滑値Xk-1(+)(式(56))が遅延回路4を介して読み込まれる。平滑器3は、更に、信頼度算出器2が出力する各運動モデルの信頼度μk,a(+)(式(30))、ゲイン行列算出器12が出力するゲイン行列Kk(式(48))、および目標観測装置1が出力する観測値Zkを読み込む。平滑器3は、それらの入力データと、予め設定されている定数加速度ベクトルαa(式(24))とに基づいて、式(51)に従い、式(56)のN個の運動モデルによる平滑値Xk(+)を算出する。
【0090】
また、平滑誤差評価器9においては、信頼度算出器2から出力される各運動モデルの信頼度μk,a(+)(式(30))が読み込まれる。平滑誤差評価器9は、更に、運動モデルごとの予測誤差評価器10が現時刻より1サンプリング前に算出した運動モデルごとの予測誤差共分散行列Pk,a(-)(式(57))を遅延回路8を介して読み込み、ゲイン行列算出器12から出力されるゲイン行列Kk(式(48))を読み込む。平滑誤差評価器9は、それらの入力データと、あらかじめ設定されている定数加速度ベクトルαa(式(24))とに基づいて、式(52)に従い、式(60)のN個の運動モデルによる平滑誤差共分散行列Pk(+)を算出する(ST8)。
【0091】
次に、観測時刻算出器15において、信頼度算出器2から出力される運動モデルごとの信頼度μk,a(+)(式(30))、平滑器3から出力されるN個の運動モデルによる平滑値Xk(+)(式(56))、平滑誤差評価器9から出力されるN個の運動モデルによる平滑誤差共分散行列Pk(+)(式(60))が読み込まれると共に、次回観測を行う観測時刻tk+1が算出される。
【0092】
また、運動モデル間推移確率算出器16において、観測時刻算出器15で算出される次回の観測時刻と、現観測時刻との差よりサンプリング間隔が算出される。運動モデル間推移確率算出器16は、更に、算出されたサンプリング間隔に合わせた運動モデル間推移確率を、例えば式(29)により算出する(ST9)。
【0093】
上述した一連の処理が終了すると、追尾処理の終了が要求されているか否かが判別される(ST10)。その結果、処理の終了が要求されていないと判別される場合は、所定のサンプリング間隔で、上記ST3以降の処理が繰り返し実行される。
【0094】
次に、図3に示すフローチャートを参照して、上述したST9(図2)における観測時刻算出器15の動作について説明する。
図3は、上述したST9において実行される一例の処理の内容を示すフローチャートである。図3に示す処理においては、先ず、ST11の処理が実行される。
【0095】
ST11では、サンプリング間隔Tの初期化が行われる。本ステップST11の処理により、サンプリング間隔Tは、予め設定されている最小サンプリング間隔tsに設定される。
【0096】
ST12では、式(46)、(47)に従って、時刻tk+T−tsにおけるN個の運動モデルによる平滑値および平滑誤差共分散行列に基づいて、最小サンプリング間隔tsだけ先の時刻、すなわち、未来の時刻tk+TにおけるN個の運動モデルによる予測値および予測誤差共分散行列が算出される。
【0097】
ST13では、ST12で算出された時刻tk+TにおけるN個のモデルによる予測値および予測誤差分散行列に基づいて、誤差楕円体が計算されると共に、その誤差楕円体の体積が、評価値として求められる。
【0098】
上記の処理を具体的に説明する。ここで、時刻tk+TにおけるN個のモデルによる予測値(式(46))および予測誤差共分散行列(式(47))を、それぞれXk+T(-)、 Pk+T(-)と表す。この場合、上記の誤差楕円体は、次式(1)により求めることができる。
【0099】
[Zk+T−H・Xk+T(-)]TSk+T-1[Zk+T−H・Xk+T(-)]≦d (1)
式(1)の左辺は自由度3のカイ2乗分布となる。dをパラメータとして式(1)の時刻tk+Tにおける観測値Zk+Tのなす領域は楕円体となる。この楕円体を誤差楕円体と呼ぶ。
ただし、上記(1)式中、Sk+Tは次式(2)で表される値であり、Hは式(40)の観測行列、Rk+Tは時刻tk+Tにおける式(23)の観測雑音共分散行列である。
Sk+T=H・Pk+T(-)・HT+Rk+T (2)
【0100】
誤差楕円体の体積VGは次式(3)で計算される。本実施形態においては、その計算値VGが評価値として用いられる。尚、式(3)に示すΓ(・)はガンマ関数である。
【0101】
【数13】
Figure 0003792927
【0102】
ST14では、次式(4)に従って、観測誤差共分散行列Rk+Tに基づく観測誤差楕円体の体積が算出される。本実施形態においては、その値がしきい値Vthとして用いられる。
【0103】
【数14】
Figure 0003792927
【0104】
尚、本実施形態において用いられるしきい値は、上記の値に限定されるものではなく、パラメータλ1を設定して、λ1・Vth をしきい値としてもよい。
【0105】
ST19では、上述した評価値VGと、上述したしきい値Vthとを比較するしきい値判定が行われる。その結果、評価値VG<しきい値Vthが成立すると判別されると、次にST20の処理が実行される。一方、上記の条件が成立しないと判別される場合は、次にST21の処理が実行される。
【0106】
ST20では、サンプリング間隔Tがtsだけ延長される、すなわちT=T+tsとする処理が実行される。以後、ST19において、評価値VG<しきい値Vthが成立しないと判定されるまで、繰り返し上記ST12以降の処理が実行される。本ステップST20では、また、ST12で算出された時刻tk+TにおけるN個の運動モデルによる予測値および予測誤差共分散行列を、そのまま時刻tk+TにおけるN個の運動モデルによる平滑値および平滑誤差共分散行列とする処理が行われる。ST12以降の処理が繰り返し実行される間、ST12の処理は、このようにして前回の処理サイクルで設定された平滑値および平滑誤差共分散行列を用いて行われる。
【0107】
ST21では、次の観測時刻tk+1が、時刻tk+Tに、すなわちST11〜ST20の処理により設定されたサンプリング間隔Tだけ先の時刻に設定される。以後、このようにして設定された観測時刻tk+Tを用いて、上記図2に示すルーチンが実行される。
【0108】
誤差楕円体の大きさは、その時刻での目標追尾精度を表している。つまり、追尾精度がよければ誤差楕円体は小さく、追尾精度が悪ければ誤差楕円体は大きくなる。上述の如く、本実施形態の目標追尾装置によれば、この原理を利用して、追尾精度がよいときはサンプリング間隔Tを長くし、追尾精度が悪いときは観測間隔を短くすることができる。
【0109】
また、図3に示すルーチンによれば、サンプリング間隔Tが延長される毎に、N個の運動モデルによる予測値および予測誤差共分散行列を逐次更新しながら、評価値およびしきい値を算出して、しきい値判定を行うことができる。すなわち、サンプリング間隔Tを、最小間隔ts単位で少しずつ延長しながらしきい値判定を行うことができる。このため、本実施形態の目標追尾装置によれば、未来の各時刻における目標追尾精度を予測しながら、最適なサンプリング間隔Tを算出することができ、所望の目標追尾精度を保つことができる。
【0110】
このように構成された実施の形態1の目標追尾装置によれば、目標追尾精度に合わせて観測間隔を適応的に制御できるので、機動力の高い目標でも等速直線運動を行う目標でも一定の水準の追尾精度を保つことができる。
【0111】
尚、上記の実施形態においては、観測時刻算出器15が、上記ST13、ST14、およびST19の処理を実行することで、前記請求項1記載の「追尾精度検出手段」が、また、上記ST11、ST12、およびST20の処理を実行することで、前記請求項1記載の「観測時刻算出手段」が、それぞれ実現されている。
【0112】
また、上記の実施形態においては、観測時刻算出器15が、上記ST20の処理を行うことにより前記請求項4記載の「間隔再設定手段」が、ST12の処理を行うことにより前記請求項4記載の「予測更新手段」が、ST13の処理を行うことにより前記請求項4または5記載の「評価値算出手段」が、ST14の処理を行うことにより請求項5記載の「しきい値設定手段」が、ST19の処理を行うことにより前記請求項4または5記載の「しきい値判定手段」が、それぞれ実現されている。
【0113】
実施の形態2.
次に、図4および図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。図4は本発明の目標追尾装置の実施の形態2を示すブロック図である。図4において、1〜14、16および17は、実施の形態1の場合と同等の構成要素である。
【0114】
本実施形態の目標追尾装置は、センサ諸元入力器18を備えている。センサ諸元入力器18は、観測時刻算出器15に対して目標追尾装置が備えるセンサの諸元を入力する。
【0115】
本実施形態において、観測時刻算出器15は、N個の運動モデルによる信頼度、N個の運動モデルによる平滑値、およびN個の運動モデルによる平滑誤差に、センサ諸元を加えた入力データに基づいて次回のサンプリングを行う観測時刻を算出する。
【0116】
本実施形態の目標追尾装置の全体的な動作は、実施の形態1の装置と同様であり、図2の如く表される。以下、本実施形態の特徴部である観測時刻算出器15の動作を、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
観測時刻算出器15は、図5に示す一連の処理を実行することで、サンプリング時刻tkにおける追尾精度とセンサ諸元とを考慮に入れて、次の観測時刻tk+1を算出する。ここでは、特に、極座標E-By面において算出される目標の誤差楕円の面積を評価値とし、かつ、センサの観測領域の面積から求めたしきい値を使ってしきい値判定を行う方法を示す。
【0117】
図5に示すフローチャートにおいて、ST11、ST12、およびST19〜21の処理は、実施の形態1の場合と同様である。
図5に示すST15の評価値算出処理、およびST16に示すしきい値算出処理においては、以下の理論に従って評価値およびしきい値が算出される。
【0118】
まず、時刻tk+Tにおいて、レーダより見た目標角度の真値を表すベクトルθk+Tを、式(5)のように定義する。
【0119】
【数15】
Figure 0003792927
【0120】
時刻tk+Tにおける目標角度の予測ベクトル(「θチルダk+T」と称す)は、N個の運動モデルによる予測値Xk+T(-)を使用し、式(6)で与えられる。
【0121】
【数16】
Figure 0003792927
【0122】
ただし、次式(7)の関係が成立するものとする。
【0123】
【数17】
Figure 0003792927
【0124】
ここで、式(7)に示す[ar br cr]は、センサのxyz直交座標系における位置ベクトルであり、また、[x y z]は、目標予測値Xk+T(-)の位置成分である。
【0125】
上記(6)式で表される角度予測ベクトルθチルダk+Tの平均値をθk+Tmとすると、角度予測ベクトルの予測誤差“θチルダk+T -θk+Tm”の共分散行列は式(8)のように表せる。尚、式(8)に示すE[・]は平均を表す。
【0126】
【数18】
Figure 0003792927
【0127】
ただし、Fk+Tは次式(9)とする。また、Pk+T(-)は、時刻tk+TにおけるN個の運動モデルによる予測誤差共分散行列である。
【0128】
【数19】
Figure 0003792927
【0129】
次に、誤差楕円の面積を計算する。次式(10)に示す変量は、自由度2のカイ2乗分布に従う値である。式(10)の変量とパラメータd′とを用いると、条件式 (11)を生成することができる。式(11)を満たすθチルダk+Tの領域は、極座標系E-By面内において楕円を成す。
【0130】
【数20】
Figure 0003792927
【0131】
上記誤差楕円の面積σGは、式(12)により算出される。本実施形態においては、その値σGが評価値として用いられる(ST15)。
【0132】
【数21】
Figure 0003792927
【0133】
一方、センサの観測領域の角度幅をφとするとき、観測領域のE-By面内における面積は、次式(13)のように定義することができる。本実施形態においては、式(13)に従って演算される値がしきい値σthとして用いられる(ST16)。
【0134】
【数22】
Figure 0003792927
【0135】
ここで、Eチルダk+Tは、時刻tk+Tにおける目標位置予測値の仰角成分である。尚、本実施形態においては、式(13)の演算値σthがしきい値として用いられているが、しきい値は、これに限定されるものではなく、パラメータλ2を設定して、λ2・σthをしきい値としてもよい。
【0136】
上述した方式では、センサ位置やセンサの観測領域を考慮にいれた追尾精度が評価される。このため、本実施形態の目標追尾装置によれば、センサからみた追尾精度がよいときはサンプリング間隔を長くし、その精度が悪いときはサンプリング間隔を短くすることができる。
【0137】
本発明の実施の形態2によれば、センサ諸元を入力データとして追加した観測時刻算出器15を備えているので、センサと目標との位置関係やセンサの観測領域を考慮にいれた追尾精度が評価され、その評価結果に基づいて次のサンプリング時刻が算出される。このため、本実施形態の目標追尾装置は、機動力の高い目標でも、等速直線運動を行う目標でも、センサから見た追尾精度を一定の水準に保ったまま追尾を行うことができる。
【0138】
尚、上記の実施形態においては、観測領域の角度幅φ、およびセンサ位置などがセンサ諸元に相当する。
【0139】
また、上記の実施形態においては、観測時刻算出器15が、上記ST15の処理を行うことにより前記請求項6記載の「評価値設定手段」が、ST16の処理を行うことにより前記請求項6記載の「しきい値設定手段」が、ST19の処理を行うことにより前記請求項6記載の「しきい値判定手段」が、それぞれ実現されている。
【0140】
実施の形態3.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3の目標追尾装置の構成および全体の動きは実施の形態2と同等であり、それぞれ図4および図2で表される。
【0141】
図6は、実施の形態3における観測時刻算出器15において実行される一連の処理のフローチャートを示す。ここでは、極座標E-By面における目標の誤差楕円の長軸径を評価値とし、かつ、センサの観測領域の幅(例えば、レーダにおけるビーム幅)から求めたしきい値を使ってしきい値判定を行う方法を示す。
【0142】
図6においてST11、ST12、およびST19〜21の処理は、実施の形態2の場合と同等である。
図6に示すST17の評価値算出処理、およびST18に示すしきい値算出処理においては、以下の方法に従って評価値およびしきい値が算出される。
【0143】
ST17では、先ず、上記(8)式で表される行列の逆行列Ak+T-1の固有値c1およびc2 (c1 ≦ c2)が求められる。次に、次式(14)に従って、誤差楕円の長軸の直径φGが算出される。本実施形態においては、その直径φGが評価値として用いられる。
φG=2√(d′/c1) (14)
【0144】
ST18では、センサの観測領域の幅がしきい値φthとされる。センサの観測領域幅とは、例えばセンサとしてレーダを仮定すると、そのレーダのビーム幅を角度で表したものなどである。本実施形態においては、観測領域幅φthがしきい値として用いられているが、しきい値は、これに限定されるものではなく、パラメータλ3を設定して、λ3・φthをしきい値としてもよい。
【0145】
本発明の実施の形態3によれば、センサ諸元を入力として追加した観測時刻算出器15を備えるので、実施の形態2と同様に、センサと目標との位置関係やセンサのビーム幅を考慮にいれた追尾精度を評価し、その結果に基づいてサンプリング間隔を算出することができる。このため、本実施形態の目標追尾装置によれば、機動力の高い目標でも、等速直線運動を行う目標でも、センサから見た追尾精度を一定の水準に保ったまま追尾することができる。
【0146】
尚、上記の実施形態においては、観測時刻算出器15が、上記ST17の処理を行うことにより前記請求項7記載の「評価値設定手段」が、ST18の処理を行うことにより前記請求項7記載の「しきい値設定手段」が、ST19の処理を行うことにより前記請求項7記載の「しきい値判定手段」が、それぞれ実現されている。
【0147】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、目標追尾精度に基づいてサンプリング間隔を適応的に決定することができるため、機動力が高く追尾精度が劣化しやすい目標の場合は観測間隔を短くし、等速直線運動を行う目標の場合は観測間隔を長くすることができる。これにより、如何なる目標に対しても追尾精度を一定の水準に保つことができる。
【0148】
請求項2記載の発明によれば、サンプリング間隔を、センサ諸元をも考慮して適応的に決定することができるため、如何なるセンサで追尾を行っても、そのセンサの性能に合わせたサンプリング間隔を決定することができる。従って、本発明の目標追尾装置によれば、センサの特性や目標の特性に関わらず、常に良好な追尾精度を得ることができる。
【0149】
請求項3記載の発明によれば、サンプリング間隔を、最小のサンプリング間隔単位で延長しながら、N個の運動モデルによる予測値および予測誤差を算出し、更に、それらが更新される毎に追尾精度の状態を判断することができる。そして、その判断に基づいて最適なサンプリング間隔を設定し、次回の観測時刻を最適な時刻に設定することができる。従って、本発明によれば、所望の追尾精度を安定に保持することができる。
【0150】
請求項4記載の発明によれば、N個の運動モデルによる予測誤差共分散行列より求めた誤差楕円体の体積を評価値とし、その評価値と、観測誤差共分散行列より求めたしきい値とを比較することでしきい値判定が行われる。追尾目標が如何なるものであっても、その誤差楕円体の体積には、その目標に対する追尾精度が反映される。従って、本発明によれば、追尾目標の特性に関わらず、目標追尾精度を安定に一定の水準に保つことができる。
【0151】
請求項5記載の発明によれば、N個の運動モデルによる予測誤差共分散行列より求めた誤差楕円体の極座標面での面積が評価値とされると共に、センサ諸元に含まれる極座標面内でのセンサの観測領域の面積に基づいてしきい値が設定される。このため、本発明によれば、センサの特性に応じたサンプリング間隔を設定することができ、センサの特性に関わらず、目標追尾精度を一定の水準に保つことができる。
【0152】
請求項6記載の発明によれば、N個の運動モデルによる予測誤差共分散行列より求めた誤差楕円体の極座標面での長軸直径が評価値とされると共に、センサ諸元に含まれる極座標面内でのセンサの観測領域の幅に基づいてしきい値が設定される。このため、本発明によれば、センサの特性に応じたサンプリング間隔を設定することができ、センサの特性に関わらず、目標追尾精度を一定の水準に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係わる目標追尾装置のブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1、2または3に係わる目標追尾装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】 本発明の実施の形態1の観測時刻算出器の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】 本発明の実施の形態2または3に係わる目標追尾装置のブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態2の観測時刻算出器の動作を説明するフローチャートである。
【図6】 本発明の実施の形態3の観測時刻算出器の動作を説明するフローチャートである。
【図7】 従来の目標追尾装置のブロック図である。
【図8】 従来の目標追尾装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】 定数加速度のベクトルの一例である。
【符号の説明】
1 目標観測装置、 2 N個の運動モデルによる信頼度算出器、 3 N個の運動モデルによる平滑器、 4,7,8,13,14,17 遅延回路、 5 N個の運動モデルによる予測器、 6 運動モデルごとの予測器、9 N個の運動モデルによる平滑誤差評価器、 10 運動モデルごとの予測誤差評価器、 11 N個の運動モデルによる予測誤差評価器、 12ゲイン行列算出器、 15 観測時刻算出器、 16 運動モデル間推移確率算出器、 18 センサ諸元入力器。

Claims (6)

  1. 目標観測時刻と目標予測位置とをセンサに指示すると共に、センサによって観測される目標位置の観測情報を取得する目標観測装置を備える目標追尾装置であって、
    目標追尾精度を検出する追尾精度検出手段と、
    前記目標追尾精度に基づいて前記観測情報のサンプリング間隔を決定すると共に、そのサンプリング間隔を用いて、次回の観測時刻を算出する観測時刻算出手段とを備え、
    前記追尾精度検出手段は、
    目標位置観測情報、運動モデルごとの予測値、運動モデルごとの予測誤差、運動モデル間推移確率、および1サンプリング前のN個の運動モデルによる信頼度を基に、N個の運動モデルによる信頼度を算出するN個の運動モデルによる信頼度算出器と、
    目標位置観測情報、N個の運動モデルによる信頼度、ゲイン行列、および1サンプリング前のN個の運動モデルによる平滑値を基に、N個の運動モデルによる平滑値を算出するN個の運動モデルによる平滑器と、
    N個の運動モデルによる平滑値、N個の運動モデルによる信頼度、1サンプリング後の観測時刻、および運動モデル間推移確率を基に、N個の運動モデルによる予測値を算出するN個の運動モデルによる予測器と、
    N個の運動モデルによる平滑値、および1サンプリング後の観測時刻を基に、運動モデルごとの予測値を算出する運動モデルごとの予測器と、
    N個の運動モデルによる信頼度、運動モデルごとの予測誤差、およびゲイン行列を基に、N個の運動モデルによる平滑誤差を算出するN個の運動モデルによる平滑誤差評価器と、
    N個の運動モデルによる平滑誤差および1サンプリング後の観測時刻を基に、運動モデルごとの予測誤差を算出する運動モデルごとの予測誤差評価器と、
    運動モデルごとの予測誤差を基に、ゲイン行列を算出するゲイン行列算出器と、
    運動モデルごとの予測誤差、N個の運動モデルによる信頼度、1サンプリング後の観測時刻および運動モデル間推移確率を基に、N個の運動モデルによる予測誤差を算出するN個の運動モデルによる予測誤差評価器と、
    現在の観測時刻と次の観測時刻との間における運動モデル間の推移確率を算出する運動モデル間推移確率算出器と、を備え、
    N個の運動モデルによる予測値と、N個の運動モデルによる予測誤差とに基づいて、目標追尾精度を求めることを特徴とする目標追尾装置。
  2. 前記追尾精度検出手段は、
    センサの状態を表すセンサ諸元を読み込むセンサ諸元入力器を備えると共に、
    N個の運動モデルによる予測値と、N個の運動モデルによる予測誤差と、センサ諸元とに基づいて、目標追尾精度を求めることを特徴とする請求項1記載の目標追尾装置。
  3. 前記観測時刻算出手段は、
    サンプリング間隔を最小サンプリング間隔ごとに延長させる間隔再設定手段と、
    サンプリング間隔が延長される毎に、N個の運動モデルによる予測値と、N個の運動モデルによる予測誤差とを更新する予測更新手段と、を備え、
    前記目標追尾精度算出手段は、
    前記N個の運動モデルによる予測値、および前記N個の運動モデルによる予測誤差が更新される毎に、目標追尾精度の評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記評価値と所定のしきい値とを比較するしきい値判定手段と、を備え、
    前記観測時刻算出手段は、更に、前記しきい値判定手段によって前記評価値と前記しきい値の大小関係の逆転が判別された際のサンプリング間隔を、次のサンプリング間隔とすることを特徴とする請求項1または2記載の目標追尾装置。
  4. 前記追尾精度算出手段は、
    N個の運動モデルによる予測誤差共分散行列に基づいて演算される誤差楕円体の体積を評価値とする評価値設定手段と、
    観測誤差共分散行列に基づいて演算される誤差楕円体の体積をしきい値とするしきい値設定手段と、
    前記評価値と前記しきい値とを比較することにより追尾精度の状態を判断するしきい値判定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の目標追尾装置。
  5. 前記センサ諸元は、極座標面におけるセンサの観測領域の面積を含み、
    前記追尾精度算出手段は、
    N個の運動モデルによる予測誤差共分散行列に基づいて演算される誤差楕円体の極座標面での面積を評価値とする評価値設定手段と、
    前記センサ諸元に含まれる観測領域の面積に基づいてしきい値を設定するしきい値設定手段と、
    前記評価値と前記しきい値とを比較することにより追尾精度の状態を判断するしきい値判定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2記載の目標追尾装置。
  6. 前記センサ諸元は、極座標面におけるセンサの観測領域の幅を含み、
    前記追尾精度算出手段は、
    N個の運動モデルによる予測誤差共分散行列に基づいて演算される誤差楕円体の極座標面での長軸直径を評価値とする評価値設定手段と、
    前記センサ諸元に含まれる観測領域の幅に基づいてしきい値を設定するしきい値設定手段と、
    前記評価値と前記しきい値とを比較することにより追尾精度の状態を判断するしきい値判定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2記載の目標追尾装置。
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