JP3789584B2 - Ballpoint pen tip - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールペンチップに係り、特に、水性インク用ボールペンチップあるいは低粘度〜中粘度インク用ボールペンチップに好適なボールペンチップに関する。更に詳細には、金属製のパイプの先端近傍を外周面の周方向３箇所以上より、軸心内方に押圧変形して形成したボール受座となる前記パイプ内の複数の突出部と、前記パイプの先端を内方に押圧変形して形成した先端縁部とによって前記パイプ内にボールを抱持したボールペンチップに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来からこの種のボールペンチップにおいては、各種の提案が成されている。例えば、実公平１−１１０１号公報および特開平８−１１４７６号公報においては、パイプ内に形成されている複数の突出部の間に間隙を形成して、インク供給側から先端部のボール側へのインク流量を確保するようにしている。また、特開平６−３１２５９６号公報、米国特許第３１６２９４１号明細書、特開昭５３−８２５３２号公報、実開昭５７ー１０８９８１号公報についても、ほぼインク流量を確保する点において同様の構成のボールペンチップが開示されている。
【０００３】
更に説明すると、例えば、実公平１ー１１０１号公報によれば「金属パイプの端部近傍に軸方向ほぼ同位置の外側面の３箇所以上より軸心方向に押圧変形してボール受座となる凹部を形成し、前記パイプ端部を曲げ加工してボールを抱持してなるボールペンチップにおいて、前記凹部はパイプ内部においては軸心に向かって突出している山形の突出部となっており、前記突出部の山の頂点の各々は横断面において互いに毛細管サイズの間隔をあけて、軸心を中心として正多角形状に軸心を取り囲んで中心孔を形成しており、前記突出部間には前記中心孔に連通して、前記正多角形の一辺にほぼ等しい幅の間隙が形成されており、前記パイプのボールと反対側の端部から前記中心孔より大径の端面を有する棒状のインキ誘導芯が前記端面を前記突出部の後面に当接してパイプ内に挿入されてなる水性インキ用ボールペンチップ」が開示されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例には、以下のような欠点があった。
【０００５】
即ち、インク供給に関し、インク供給量については充分な量を確保する視点に比重を置きすぎていて過剰供給の傾向があった。例えば、水性インクに代表される低粘度インクまたは中粘度インクを用いる場合には、インク供給量が充分すぎて、むしろ過剰供給となり、にじんだり、筆記線幅が大きくなりすぎたり、濃すぎたりする不都合があり、所定のボールペンチップに本来期待される所期のインク所要量に適合しない例があった。
【０００６】
例えば、ボール直径が０．４ｍｍと０．５ｍｍのボールペンチップを用いて筆記した時に、両者の筆記太さの違いを見分けることができないというように、使用するボール径に当然期待される筆記線幅を満足しない過剰供給インク量は、商品価値そのものを低下させるものであった。
【０００７】
また、ボールペンチップ内のインク通路において、筆記使用時に求められる途切れのないインクフロー、即ちインクの連続性と、ペン先を上向きにした筆記や放置および衝撃等により起こるインク柱の分断や途切れに耐えるインクの保持性とを合わせ持たせるために、毛細管作用が有効に働く毛細管サイズ（通常、０．２〜０．３ｍｍ）に形成したインク通路（一般的に中心孔および間隙、すきま、スリット、インク溝等と称される）を複数の突出部の間にパイプの軸方向に貫通するように形成することを必須として構成していた。
【０００８】
以上のような欠点を除くために、今日においては、ボールペンチップに対して、インク供給に関し、適正なインク供給量と、確実なインクの連続性および保持性を実現する手段が要望されている。
【０００９】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ボールペンチップのインク供給に関し、インク供給量を所定のボールペンチップに期待される所期のインク所要量に正確に適合させることができ、インク通路におけるインクの連続性およびインク保持性も従来例より更に有効な構成とすることのできるボールペンチップを提供することを目的とする。
【００１０】
更に、本発明は、ボール受座の強度および耐磨耗性の向上を図ることができるとともに、インク供給状態、ボール受座の強度、耐磨耗性の状態等の設計要請に応じて、自由に、ボール受座のボール支承方式を選択、設定、展開できるボールペンチップを提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明に係るボールペンチップは、金属製のパイプの先端近傍を、外周面の周方向３箇所以上より、軸心内方に押圧変形して形成したボール受座となる前記パイプ内の複数の突出部と、前記パイプの先端を内方に押圧変形して形成した先端縁部とによって、前記パイプ内にボールを抱持したボールペンチップであって、前記パイプの後端からインク誘導芯をその先端が前記突出部の後部および前記ボールの後部に臨むようにしてパイプ内に挿入し、周方向に隣り合う前記の全突出部は、それぞれ互いに前記パイプの内周面から軸心内方への途中までの一定長領域を密接する密接部をもって、前記パイプの内周面に沿った間隙を形成しないようにして連接されているとともに、インク誘導芯と突出部および密接部とボールの後部となるボール下面とによって囲まれて形成されるインク溜め兼通路の前記インク誘導芯とボール下面の間を隔てる最短距離が、毛細管作用が有効に作用する毛細管サイズを超えないように形成されていることを特徴とする。
【００１２】
このように形成されている本発明のボールペンチップを用いたボールペンにおいては、ボールペン内部のインク貯蔵部から供給されるインクは、インク誘導芯を経てボール受座を形成する突出部の後部まで誘導され、インク誘導芯と突出部および密接部とボールの後部となるボール下面とによって囲まれて形成されるインク溜め兼通路に貯溜されたり、ここを経由して、ボールの回転により筆記対象に供給される。
【００１３】
このときインク溜め兼通路部の横断面における通路面積は、パイプの外周面から軸心内方への押圧変形されている複数の突出部によりパイプの内周円の面積より狭められており、かつ突出部の軸方向の前後にわたってパイプ内周面に沿った間隙をなくし、貫通が阻止されているため、インクの流動が確実に抑制調整され、インクの供給量を適正に加減調節できる。
【００１４】
インクの供給量は、インク誘導芯、突出部および密接部、ボール下面等の相互関係によって形成されるインク溜め兼通路の通路空間について、意図的にこれらの形状または配置を設定することにより、狭くしたり、広くしたりすることができ、更に微細に調整することができる。
【００１５】
更に、前記インク溜め兼通路部分においては、各突出部間の密接部はそれぞれ軸心内方向および軸長方向に所定の広がりを有する接合面をもって接合してパイプ内周面に沿った間隙をなくし、貫通を阻止している。従って、この密接部が介在しない従来例においては、前記接合面の最大軸方向長さに相当するインク柱が必ず形成されていたが、本発明においてはこの部分のインク柱を確実に省略することができるために、突出部間に存在するインク柱の軸長方向長さを短縮することができ、従来のボールペンチップでしばしば起こったいわゆるインク柱の分断を確実に防止することができる。
【００１６】
また、インク溜め兼通路を通路空間として全体的に見た場合に、当該通路空間におけるいかなる内のり寸法も、インク誘導芯、突出部および密接部、ボール下面等のいずれか同志の間を隔てる最短距離を、毛細管作用が有効に作用する毛細管サイズを超えないように自由に設定できるため、通路空間全体として強力な毛細管作用を有しインクの連続性およびインク保持性が確保される。
【００１７】
また、請求項２に記載のように、前記突出部の形状またはパイプの軸長方向に対する位置を同一または非同一にすることで、ボール受座およびインク通路は前記従来のボールペンチップの単純な貫通方式の場合と比較して、様々に変化可能で有用な種々の空間的立体的構成を採用することができる。
【００１８】
また、請求項３に記載のように、突出部のパイプ先端側に、それぞれ線状または円錐凹面状または球面凹面状または角錐平面状等の各種のボール受座を適宜選択形成して、目的に沿った支承方式をとるとともにインク溜め兼通路の通路面積または通路寸法をより微細に、かつより自由に設定することができ、より精緻なインク供給量の制御、より強力なインクの連続性と保持性の確保ができる。即ち、所定のボールペンチップについて、所期の目的に合わせて、線状のボール受座および角錐平面上のボール受座を形成することによりほぼ点接触で、円錐凹面状のボール受座を形成することにより、ほぼ線接触で、球面凹面状のボール受座を形成することにより、ほぼ面接触で、それぞれボールを支承するように選択構成することができる。また、これによってボール受座への良好なインク供給がボール受座の強度および耐磨耗性の向上を合わせて実現することができる。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図１から図１３を参照して説明する。
【００２０】
図１から図４はそれぞれ本発明に係るボールペンチップの製造工程を示し、図５から図１２それぞれは本発明に係るボールペンチップの実施形態を示す。なお、図２おいて断面を示すハッチングは、図面が不明瞭になるために、図示を省略する。
【００２１】
まず、本発明のボールペンチップを製造工程に沿って説明する。
【００２２】
図１は本発明のボールペンチップの製造工程の一工程を示す要部縦断面図である。図１において、パイプ２には予め所要の角度で先端を面取りされて円錐状のテーパー面２１が形成されている。パイプ２の先端には、中子ピン１０１が嵌合されている。中子ピン１０１はパイプの内周面２２に嵌合する中子ピン円柱部１０２と、その先に中子ピン円錐部１０３を有している。
【００２３】
パイプ２の先端近傍を外周面の周方向３箇所以上から、それぞれポンチ２００によって軸心内方（矢印方向）へ押圧変形して、パイプ２内に複数の突出部３を形成する。
【００２４】
突出部３を形成した後、中子ピン１０１をパイプ２の先端から抜き、ポンチ２００も軸心外方へと後退させて、パイプ２は図４に示す次工程へと移行する。
【００２５】
次の図４の工程においては、パイプ２の先端側にボール５を挿入し、回転するカシメ具１００のカシメ部１００ａに、パイプ２の先端の円錐状のテーパ面２１を押圧して、内方へ変形させて先端縁部２１ａを形成する。即ち、突出部３は３箇以上集合して総体としてボール受座３ａを形成し、先端縁部２１ａとによってボール５を抱持し、ボールペンチップ１とされる。
【００２６】
ここで、ポンチ２００の先端形状は図１に例示するように、先の尖った円錐状（θは円錐角）であってもよく、先の丸い円錐状、円錐の先端を切除した円錐台状等であってもよく、更には角錐状、角錐台状等であってもよく、また対称形、非対称形を問わない。また、周方向にそれぞれ配設されるポンチ２００の形状は全て同一であってもなくても良い。
【００２７】
また、ポンチ２００による突出部３のパイプ２の軸長方向に対する位置は同一位置であってもなくても良い。
【００２８】
従って、ポンチ２００によって、軸心内方に押圧変形してパイプ２内に形成される突出部３の形状（形と大きさ）は、様々な形状とすることができるとともに、周方向に３箇所以上配設された、それぞれの突出部３の形状は同一または同一でなく形成されうる。
【００２９】
また、突出部３のパイプ２の軸長方向に対する位置も同一または同一ではなく形成されうる。
【００３０】
また、ポンチ２００の押圧変形の度合いにより、突出部３の大きさを任意に設定しうることは言うにおよばない。
【００３１】
図１乃至図３に戻って更に説明すると、各突出部３は、ポンチ２００の押圧変形の度合いによって、特に中子ピン円錐部１０３との相互関係によっておおむね次の三態様とすることができる。
【００３２】
ここで、ポンチ２００の先端形状は円錐状であり、突出部３の形状はほぼ山形の突出部３となる場合で例示する。
【００３３】
更に、突出部３の形状（ほぼ山形）とパイプ２の軸長方向に対する位置は同一の場合で例示する。
【００３４】
第１態様としては、図１に示すように、ポンチ２００による押圧度合いが未だ少なく、中子ピン円錐部１０３とは無関係に、各突出部３１がいわば小さく形成される場合である。このとき山形の突出部３１の形状、位置とも、ポンチ２００の押圧度合いのみによって決まり、ボール受座を形成する山形の突出部３１はパイプ２の軸心（ボール球心とほぼ同じ）と軸長方向について、同一の位置関係にあるとは限らず、ボールを均等に支承しない不安があり、ボールペンチップとしては好ましい態様とは言えず利用されることは少ない。
【００３５】
第２態様としては、図２に示すように、ポンチ２００の先端円錐角θを適宜選定し、また押圧変形の度合いを矢印方向に増減調整して、山形の突出部３２の先端側の稜線３２ａの一部または全部が、中子ピン円錐部１０３の母線１０４に、丁度接するように調整して形成された場合である。この場合のボールを支承する方式は、線状（稜線３２ａ状）のボール受座３ａであり点接触となる。
【００３６】
第三態様としては、図３に示すように、ポンチ２００の押圧変形の度合いを、前記第二態様より更に増して、山形の突出部３３の先端側がポンチ２００と中子ピン円錐部１０３に適宜狭圧され、圧潰されて、中子ピン円錐部１０３の山形の突出部３３への圧痕ともいうべき上部円錐凹面３３ａが形成される場合である。この場合のボールを支承する方式は、円錐凹面３３ａ状のボール受座３ａで、線接触となる。
【００３７】
前記第二態様および第三態様ともに、複数の山形突出部３２および３３はそれぞれ中子ピン円錐部１０３を基準として形成されるため、パイプ２の軸心（ボール球心とほぼ同じ）と軸長方向について、同一の位置関係に保持されることとなり、ボールが各山形突出部３２および３３に均等に載せられることになり、ボールを一様に支承しうるボール受座３ａが形成されることになる。
【００３８】
図２に示す前記第二態様のボール受座３ａ（稜線３２ａ状のボール受座）を形成し、図４に示す工程を経て製造されたボールペンチップ１ａを図５に示す。また、図３に示す前記第三態様のボール受座３ａ（円錐凹面３３ａ状のボール受座）を形成し、図４に示す工程を経て製造されたボールペンチップ１ｂを図６に示す。
【００３９】
本発明のボールペンチップの基本的な構成、作用、効果を図５による第１実施形態として説明する。
【００４０】
図５（ａ〜ｃ）に示す第１実施形態は、前記したように、突出部３２は、周方向６箇所であり、それぞれ形状は同一であり、パイプ２の軸長方向に対する位置（以下、軸長方向位置という）も同一であり、ボール５の支承方式は線状のボール受座（点接触）の場合の例を示す。
【００４１】
周方向に隣合う突出部３２は、間隙なしで互いに密接する密接部６をもって連接させられている。
【００４２】
この密接部６は、パイプ２の内周面２２がポンチ２００により押圧変形され、隣り合う山形の突出部３２が生成する過程において、内周上互いに逆方向よりいわば折り返されて、相互に密接したものと言える。図５（ａ）においては、密接部６はほぼ三角形状をしており、同図（ｂ）および（ｃ）においては、パイプ２の押圧変形以前のほぼ内周面から、ほぼ軸心方向への途中までに亙る密接部６の線分を有することを特徴とする。
【００４３】
従って、突出部３２および密接部６は、突出部３２の軸長方向に前後にわたってパイプ２の内周面２２に沿った間隙をなくし、貫通を阻止している。
【００４４】
また、パイプ２の後端から棒状のインク誘導心７が、突出部３２の後部に当接するようにして、突出部３２の後部およびボール５の後部となる下面に臨むようにしてパイプ２内に挿入されている。一方、突出部３２は先端側で稜線３２ａからなるボール受座３ａとしてボール下面５ａを支承している。即ち、突出部３２および密接部６、インク誘導心７、ボール下面５ａによって囲まれた空間からなるインク溜め兼通路８が形成されている。
【００４５】
このインク溜め兼通路８のパイプ２の横断面における通路面積は、突出部３２および密接部６によるパイプ２の軸心内方への環状の狭窄により、当然パイプ２の内周面積より狭い。
【００４６】
ここで、パイプ２の材質としては、ステンレス鋼（ＳＵＳ３０４，ＳＵＳ３０３，ＳＵＳ３２１等）を用いるとよく、ボール５の材質としては、超硬合金、セラミックス、ルビー、ステンレス鋼等を用いるとよく、インク誘導芯７としては、繊維束の樹脂加工体、外部および内部に軸方向の毛細管溝を形成した棒状体、連続気泡を有するプラスチック多孔棒状体およびその他の線状体等を用いるとよい。
【００４７】
本発明のボールペンチップ１ａを用いたボールペンにおいては、ボールペン内部のインク貯蔵部から供給されるインクは、インク誘導心７を経て、ボール受座を形成する突出部３２の後部に誘導され、インク溜め兼通路８に貯留されまたはこれを経由し、ボール５の回転により、筆記対象に供給される。
【００４８】
もちろん、ボールペンチップ１ａのインク供給量に関しては、インク供給経路の多くの要素が互いに関連し、関与するのであるが、本発明のボールペンチップ１ａは、特に支配的な影響を有する稜線３２ａからなるボール受座３ａ回りとインク溜め兼通路８に注目するものである。
【００４９】
インク誘導心７を経て、供給されたインクは、インク溜め兼通路８において、パイプ２の内周面積よりせまい通路横断面積により流路を狭められ、パイプ２の内周面２２に沿っては、貫通できず流れの方向を変えられ、また３箇以上（６箇所）の突出部３２および密接部６によって形成される各々の合流路および分岐路等によって、いわゆる流体力学的な種々の流路抵抗を受けて、抑制され、インク供給量は、過剰に供給されることなく、適正に調整されうる。
【００５０】
また、前記インク溜め兼通路８の各々の合流路および分岐路は、突出部３２および密接部６の個数、形状（形と大きさ）等を意図的に増減調整することにより、さらに微細に設定調整しうる。
【００５１】
次に、インク溜め兼通路８におけるインクの連続性と保持性とについて説明する。
【００５２】
前記従来のボールペンチップ等で、しばしば起こったインク溜め兼通路内におけるインクの分断、特に突出部間に密接部をもたないことによる突出部間の軸長方向に長い間隙部分に発生していたいわゆるインク柱の分断は、本発明のボールペンチップ１ａにおいては確実に防止される。
【００５３】
なぜならば、本発明によるインク溜め兼通路８においては、突出部３２間の各密接部６は、パイプ２の径方向にも軸長方向にも亙る所定大の面積を有していて、特にパイプ内周面２２に沿った長いインク柱の存在を阻止するからである。
【００５４】
また、インク溜め兼通路８を通路空間として、総合的に見た場合に、空間内のいかなる通路寸法も、これを構成するインク誘導心７、突出部３２および密接部６、ボール下面５ａ等のいずれか同志の間を隔てる最短距離を毛細管作用が有効に作用する毛細管サイズ（一般的には０．２〜０．３ｍｍ以下）を超えないように意図的に設定できるため、空間全体として、強力な毛細管作用を有し、いわゆるインクの連続性およびインクの保持性が確保される。
【００５５】
従って、本発明のボールペンチップ１ａにおいては、インクの供給に関し、適正なインク供給量と、確実なインク連続性およびインク保持性が実現できる。
【００５６】
次に、本発明のボールペンチップの基本的なボール受座の強度および耐磨耗性について説明する。
【００５７】
図５（ａ〜ｃ）に示す第１実施形態（基本実施形態）においては、前記したように、突出部３２は、周方向６箇所、形状は同一、軸長方向位置も同一、ボールの支承方式は線状のボール受座３ａ（点接触；支承点３２ｂ）の場合を示す。
【００５８】
従来の、突出部間に間隙を有するボールペンチップ（図１３ａ，ｂを参照）を比較の対象として念頭に置きつつ、本発明の第１実施形態を観察すると、従来のボールペンチップにおいては、間隙であったところを利用して、新たに突出部３２を追加増設した構成であることがわかる。
【００５９】
具体的には、本発明は、従来の一つおきの３箇所の突出部３２の間の間隙を埋めて、新たにもう３箇所の突出部３２を増設し、支承箇所を２倍にしたことになる。
【００６０】
ボール５の支承方式を従来のボールペンチップも本実施形態と同じ線状のボール受座（同条件）として比較すれば、本実施形態によるボールペンチップのボール受座の支承能力は明らかに増強されている。特に、本第１実施形態の場合においては、ボール受座の強度および耐磨耗性は、従来に比べて略２倍と言える。
【００６１】
後述する他の実施例についてのボール受座の強度および耐磨耗性も、本第１実施形態と同様に従来に比べ優れていることは同様である。
【００６２】
次に、本発明の他実施形態について順次説明する。
【００６３】
図６（ａ，ｂ）は本発明の第２実施形態を示す。
【００６４】
第２実施形態は、前記したように、突出部３３は周方向６箇所であり、形状は同一であり、軸長方向の位置も同一であるが、ボールの支承方式のみは、前記第１実施形態とは異なり、円錐凹面３３ａ状のボール受座３ａ（線接触）の場合を例示するものである。
【００６５】
第１実施形態と構成において異なる点は、ボール５の支承方式が線状のボール受座３ａ（支承点３２ｂ）が、円錐凹面３３ａ状のボール受座３ａ（支承線３３ｂ）に代わっていることである。
【００６６】
従来支承方式について一般的に言われてきたことは、線状のボール受座（点接触）は、ボールの回転が容易、かつ、なめらかである長所を有する反面、点でボールを支承するために摩耗が早いという短所があり、円錐凹面状のボール受座（線接触）は、点接触と後記する面接触との中間にあり、適度な負荷能力とインクによる潤滑作用があり、従ってボール受座の強度および耐磨耗性の面から好ましいとされている。
【００６７】
一方、後述する第６実施形態において説明する球面凹面状のボール受座（面接触）は、ボールの負荷能力が大きく好ましいと言われたり、実際には接触面へのインク供給が少なく潤滑の観点から良いとは言えないとも言われたりする。
【００６８】
これら支承方式に対する一般的な様々な表現は、たぶんに比較的相対的なものであり、絶対的ではないが、それぞれに、一面的特性、作用、効果を表現していると解すればよいと思われる。
【００６９】
いずれにしても、本発明においては、これらのボールの支承方式については、設計目的に沿う方式を自由に選択して利用することができる。
【００７０】
この意味において、第２実施形態において、円錐凹面３３ａ状のボール受座３ａ（支承線３３ｂ）の応用が可能であることを示す。
【００７１】
更に、本実施形態においては、追加される利点としては、突出部３３の形状、円錐凹面３３ａ状のボール受座３ａの形状、支承線３３ｂの長さ等を種々に意図的に設定し、調整することにより、インクの供給とボール受座３ａの強度および耐磨耗性を勘案した、目的にあったボールペンチップ１ｂを得ることができることである。
【００７２】
本実施例の基本的な作用および効果については、前記第１実施形態と同様であるので説明を省略する。
【００７３】
次に、第３実施形態のボールペンチップ１ｃを図７（ａ，ｂ）について説明する。
【００７４】
本実施形態は、突出部が周方向６箇所で、形状は同一でなく、軸長方向の位置は同一であり、ボール５の支承方式は円錐凹面３４ａ状のボール受座３ａ（線接触３４ｂ）の場合を例示し、前記第２実施形態と構成において異なる点は、突出部３４Ａと突出部３４Ｂの形状が同一でないことである。
【００７５】
突出部３４Ａおよび突出部３４Ｂは、前記したようにポンチ２００の先端形状と押圧度合い等によって、様々な形状（形と大きさ）とすることができる。図示するように、突出部３４Ａについては、頂部に丸みをもたせて大きくし、かつ円錐凹面３４ａ状のボール受座を形成し、突出部３４Ｂについては、全体的に小さくし、かつボール受座は形成しないようにしたものである。もちろん突出部３４Ｂを軸長方向に長く形成することにより突出部３４Ｂを部分的にまた全面的にボール受座とすることも可能である。
【００７６】
本実施形態において顕著に認められる利点は、突出部３４Ａおよび突出部３４Ｂの形状、特に大きさの比を相互に変えることにより、インク溜め兼通路８のパイプ２の横断面における通路面積を大小さまざまに変化調整可能となり、またパイプ２の軸長方向においてもパイプ内周面２２に沿った貫通阻止の度合いを目的に沿って種々に設定でき、通路寸法を意図的に自由に形成することができる。従って、前記したように、さらにインクの供給量と、インクの連続性および保持性を広範に、大きな自由度をもって、縦横に設定することができる。
【００７７】
また、ボール受座３ａの形成も自由に行えるため、強度および耐磨耗性を前記従来のボールペンチップと比べ同等以上に確保したり増強することができる。
【００７８】
本実施形態の基本的な作用および効果については、前記実施形態等と同等であるので説明を省略する。
【００７９】
次に、第４実施形態のボールペンチップ１ｄを図８（ａ，ｂ）について説明する。
【００８０】
本実施形態は、突出部が周方向６箇所で、形状は同一で、軸長方向の位置が同一ではなく、ボールの支承方式は線状のボール受座３ａ（点接触）の場合を例示したものであり、特徴的な点は、突出部３５Ａおよび突出部３５Ｂの形状は同一であるが、軸長方向の位置が同一でなく、互いに同図（ａ）においてδだけずれていることである。このずらすことにより、主にボール５の支承を担当する突出部３５Ａと、主にインクの供給通路を担当する突出部３５Ｂとに役割を分担させることになり、支承部の形成とインクの供給通路の形成を個別に行うことができる。
【００８１】
本実施形態において、顕著に認められる利点は、一般的にボールペンの使用によって進行するボール受座の摩耗によって、ボールがパイプの軸長方向に没入し、インクの供給通路、特に前記分岐通路が縮小されるが、予め突出部３５Ｂの先端側とボール下面５ａ間の分岐通路寸法を摩耗分に相当する長さを軸長方向に大きく取っておくこと、即ち前記δを適宜に大きくすることで、その影響の度合いを減じることができることである。
【００８２】
従って、ボールペンの全使用期間を通して、安定したインクの供給量を保持することができる。
【００８３】
欠点としては、インク溜め兼通路８の通路寸法が、パイプ２の軸長方向に、突出部３５Ａと突出部３５Ｂがずれた分だけ拡大し、毛細管作用を減じインクの連続性および保持性を弱めるのではないかという懸念があるが、通常ボール受座の使用期間中の摩耗量は僅少であり、突出部３５Ａと突出部３５Ｂを大きくずらす必要はなく、通路寸法の拡大を抑えて、毛細管サイズ内に収めることは十分可能である。
【００８４】
本実施形態の基本的な作用および効果については、前記実施形態等と同等であるの説明を省略する。
【００８５】
次に、第５実施形態のボールペンチップ１ｅを図９（ａ，ｂ）について説明する。
【００８６】
本実施形態は、突出部が、周方向６箇所で、形状は同一ではなく、軸長方向の位置も同一ではなく、ボールの支承方式は線状のボール受座３ａ（点接触）の場合を例示したものであり、突出部３６Ａは形状が大きく、軸長方向の位置がパイプ２の先端側にあり、突出部３６Ｂは形状が小さく、軸長方向の位置がパイプ２の後部側にあるため互いに同図（ａ）においてδだけずれていることである。このずらすことにより、前記第４実施形態と同様に、主にボール５の支承を担当する突出部３６Ａと、主にインクの供給通路を担当する突出部３６Ｂとに役割を分担させることになり、支承部の形成とインク供給通路の形成を個別に行うことができる。
【００８７】
従って、本実施形態において顕著に認められる利点も、前記第４実施形態と同様である。
【００８８】
しかも、前記第４実施形態における欠点であったインク溜め兼通路８の通路寸法がパイプ２の軸長方向に拡大し、毛細管作用を減じ、インク連続性および保持性を弱めるのではないかという懸念もない。なぜならば、突出部３６Ｂを、パイプ２の軸長方向において、突出部３６Ａ内に収めることができるため、通路寸法の軸長方向の拡大は起こらず、毛細管サイズ内に収まるからである。
【００８９】
本実施形態の基本的な作用および効果については、前記実施形態等と同等であるので説明を省略する。
【００９０】
次に、第６実施例のボールペンチップ１ｆを図１０（ａ，ｂ）について説明する。
【００９１】
本実施形態は、前記実施形態等との組合せにおいて、ボール５の支承方式について、さらに球面凹面３７ａ状のボール受座３ａ（面接触）が形成可能であることを示すものであり、前記図１と異なる点は、中子ピン２０１がパイプ２の内周面２２に嵌合する中子ピン円柱部２０２を有する点は同様だが、その先に中子ピン球部２０３を有していることである。
【００９２】
この中子ピン球部２０３の直径はボールペンとして抱持するボール５の直径とほぼ同じとする。
【００９３】
図１０（ａ）は、球面凹面３７ａ状のボール受座３ａを形成する工程を示し、同図（ｂ）は、このようにして形成されたボール受け座３ａを示し、突出部は周方向６箇所であり、形状は同一であり、パイプ２の軸長方向の位置も同一であり、ボールの支承方式は球面凹面３７ａ状のボール受座３ａ（面接触）の場合を例示する。この場合、各突出部３７の形状は同一であってもなくても、またパイプ２の軸長方向の位置も同一であってもなくても良い。構成において特徴的な点は、ボール５の支承方式が、前記した線状のボール受座（点接点）および円錐凹面状のボール受座（線接触）とは異なり、球面凹面３７ａ状のボール受座（面接触）である点である。
【００９４】
ボールの支承方式については、前記第２実施形態において説明したように、設計目的に沿う方式を自由に選択できる。この意味において、本実施形態において、球面凹面３７ａ状のボール受座３ａ（支承面３７ｂ）の形成（応用）が可能であることを示す。
【００９５】
この球面凹面３７ａ状のボール受座３ａすなわち面接触について、今少し説明を付加すると、ボール５の支承方式を当初点接触または線接触で開始したとしても、ボールペンの使用に伴い、ボール受座３ａは大なり小なり摩耗し、いずれは面接触に近いものとなることは自明なのであるが、前記したボール受座３ａ回りおよびインク溜め兼通路８に関し、インク供給とボール受座３ａの強度および耐磨耗性を勘案し、少なくとも使用開始時のため、または使用期間中のための最適な支承方式の選択の幅の拡大は好ましいことである。
【００９６】
本実施形態の基本的な作用および効果については、前記実施形態等と同等であるので説明を省略する。
【００９７】
次に、第７実施形態のボールペンチップ１ｇを図１１（ａ，ｂ）について説明する。
【００９８】
本実施形態は、前記実施形態等との組合せにおいて、ボールの支承方式について、さらに角錐平面３８ａ状のボール受座３ａ（点接触）が形成可能であることを示し、前記実施形態等と異なる点は、中子ピン３０１がパイプ内周面２２に嵌合する中子ピン円柱部３０２を有する点は同様だが、その先に中子ピン六角錐部３０３を有していることである。
【００９９】
図１１（ｂ）は、突出部３８が、周方向６箇所で、形状は同一であり、パイプ２の軸長方向の位置も同一であり、ボールの支承方式は、六角錐平面３８ａ上のボール受座３ａ（点接触３８ｂ）の場合を例示する。この場合、突出部３８の形状は同じであってもなくても、またパイプ２の軸長方向の位置も同じであってもなくても良い。
【０１００】
構成において特徴的な点は、ボール５の支承方式が前記した線状のボール受座（点接点）および円錐凹面状のボール受座（線接触）、球面凹面状のボール受座（面接触）に加えて、同じ点接触ではあっても、線状のボール受座とは異なる角錐平面状のボール受座も形成することができ、種々の応用が可能であることを示したものである。
【０１０１】
線状と角錐平面上のボール受座の相違点は、同じ点接触でボールペンの使用を開始しても、摩耗の進行に伴う面接触への移行速度と支承面積の拡がり方はそれぞれ異なることである。どちらを選択するかは設計目的に応じて選択すればよいことである。
【０１０２】
本実施形態の基本的な作用および効果については、前記実施形態等と同等であるので説明を省略する。
【０１０３】
次に、第８実施形態のボールペンチップ１ｈを図１２（ａ〜ｃ）について説明する。
【０１０４】
本実施形態は、突出部３９が周方向３箇所で、形状は同一で、軸長方向の位置も同一で、ボールの支承方式は、三角錐平面３９ａ状のボール受座３ａ（点接触）の場合を例示する。
【０１０５】
本実施形態においては、頂部が比較的に偏平な突出部３９、密接部６、三角錐平面３９ａ状のボール受座３ａ、支承点３９ｂをもって形成されており、例えばボールペンのボール径が比較的小さく、筆圧等による負荷が少ない場合には、突出部３９の周方向箇所が少なくて製作しやすく利用することができる。
【０１０６】
本実施形態の基本的な作用および効果については、前記実施形態等と同等であるので説明を省略する。
【０１０７】
なお、本発明は前記実施形態のものに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。例えば、前記各実施形態においては、突出部の数を３個または６個としたが、これを４個、５個その他の数としてもよく、更に偶数個、奇数個としてもよいことはもちろんである。
【０１０８】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係るボールペンチップは、このように構成され作用するものであるから、ボールペンチップのインク供給に関し、インク供給量を所定のボールペンチップに期待される所期のインク所要量に正確に適合させることができ、インク通路におけるインクの連続性およびインク保持性も従来例より更に有効な構成とすることができ、更に、ボール受座の強度および耐磨耗性の向上を図ることができるとともに、インク供給状態、ボール受座の強度、耐磨耗性の状態等の設計要請に応じて、自由に、ボール受座のボール支承方式を選択、設定、展開できるボールペンチップを得ることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係るボールペンチップの一実施形態の製造工程の一工程を示す要部縦断面図
【図２】 本発明に係るボールペンチップの一実施形態の製造工程の更に進行した工程を示す要部縦断面図
【図３】 本発明に係るボールペンチップの一実施形態の製造工程の更に進行した工程を示す要部縦断面図
【図４】 本発明に係るボールペンチップの一実施形態の製造工程の更に進行した工程を示す要部縦断面図
【図５】 （ａ）は本発明に係るボールペンチップの一実施形態を示す要部縦断面図、（ｂ）は（ａ）のＡ−Ａ線に沿った断面図、（ｃ）は（ａ）のＢ−Ｂ線に沿った断面図
【図６】 （ａ）および（ｂ）は本発明に係るボールペンチップの他の実施形態を示す図５（ａ）および（ｂ）と同様の図
【図７】 （ａ）および（ｂ）は本発明に係るボールペンチップの更に他の実施形態を示す図５（ａ）および（ｂ）と同様の図
【図８】 （ａ）および（ｂ）は本発明に係るボールペンチップの更に他の実施形態を示す図５（ａ）および（ｂ）と同様の図
【図９】 （ａ）および（ｂ）は本発明に係るボールペンチップの更に他の実施形態を示す図５（ａ）および（ｂ）と同様の図
【図１０】 （ａ）は本発明に係るボールペンチップの更に他の実施形態を示す図３と同様の図、（ｂ）は図５の（ｂ）と同様の図
【図１１】 （ａ）および（ｂ）は本発明に係るボールペンチップの更に他の実施形態を示す図１０（ａ）および（ｂ）と同様の図
【図１２】 （ａ）および（ｂ）は本発明に係るボールペンチップの更に他の実施形態を示す図５（ａ）および（ｂ）と同様の図、また（ｃ）は図２と同様の図
【図１３】 （ａ）および（ｂ）は従来例のボールペンチップを示す図５ （ａ）および（ｂ）と同様の図
【符号の説明】
１、１ａ、１ｂ、１ｃ、１ｄ、１ｅ、１ｆ、１ｇ、１ｈ ボールペンチップ
２ パイプ
３ 突出部
３ａ ボール受座
５ ボール
５ａ ボール下面
６ 密接部
７ インク誘導芯
８ インク溜め兼通路
２１ａ パイプの先端縁部
３１〜３９ 突出部
３２ａ 稜線
３３ａ，３４ａ 円錐凹面
３７ａ 球面凹面
２００ ポンチ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a ball-point pen tip, and more particularly, to a ball-point pen tip suitable for a water-based ink ball-point pen tip or a ball-point pen tip for low to medium viscosity ink. More specifically, a plurality of protrusions in the pipe serving as a ball seat formed by pressing and deforming the vicinity of the tip of a metal pipe in the axial center from three or more circumferential directions of the outer peripheral surface, The present invention relates to a ballpoint pen tip that holds a ball in the pipe by a tip edge formed by pressing and deforming the tip of the pipe inward.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various proposals have been made for this type of ballpoint pen tip. For example, in Japanese Utility Model Publication No. 1-1101 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-11476, a gap is formed between a plurality of protrusions formed in a pipe, and the ink supply side is moved to the ball side of the tip portion. The ink flow rate is ensured. Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-312596, US Pat. No. 3,162,941, Japanese Patent Application Laid-Open No. 53-82532, and Japanese Utility Model Application Laid-Open No. 57-108981 have the same configuration in that the ink flow rate is substantially secured. A ballpoint pen tip is disclosed.
[0003]
More specifically, for example, according to Japanese Utility Model Publication No. 1-11101, a ball seat is formed by pressing and deforming in the axial direction from three or more locations on the outer surface of the metal pipe in the vicinity of the end in the axial direction. In the ballpoint pen tip formed by forming a recess and holding the ball by bending the end of the pipe, the recess is an angled protrusion protruding toward the axis inside the pipe, Each apex of the peaks of the protrusions is spaced from each other by a capillary size in the cross section, and forms a center hole surrounding the axis in the shape of a regular polygon centered on the axis, and between the protrusions, the center hole is formed. A bar-shaped ink guide that communicates with the center hole and has a gap that is substantially equal to one side of the regular polygon, and has an end surface that is larger in diameter than the center hole from the end opposite to the ball of the pipe. The core is the end face Aqueous ink for ballpoint pen tip "consisting inserted into the pipe in contact with the rear surface of the detection section is disclosed.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional example has the following drawbacks.
[0005]
That is, regarding the ink supply, the specific gravity of the ink supply amount has been excessively placed on the viewpoint of securing a sufficient amount, and there has been a tendency of excessive supply. For example, when using a low-viscosity ink or a medium-viscosity ink typified by water-based ink, the ink supply amount is excessively sufficient, but rather excessively supplied, causing bleeding, writing line width becoming too large, or too dark. There is an inconvenience and there has been an example that does not meet the expected ink requirement originally expected for a given ballpoint pen tip.
[0006]
For example, when writing with a ballpoint pen tip having a ball diameter of 0.4 mm and 0.5 mm, the writing line width that is naturally expected for the ball diameter to be used is such that the difference in writing thickness between the two cannot be distinguished. The amount of excessively supplied ink that does not satisfy the above-mentioned condition reduces the commercial value itself.
[0007]
Also, in the ink passage in the ballpoint pen tip, there is an uninterrupted ink flow required at the time of writing, that is, ink continuity, and withstands ink column breaks and breaks caused by writing, leaving, and impacting with the pen tip facing upward. An ink passage (generally a central hole and a gap, a gap, a slit, an ink) formed in a capillary size (usually 0.2 to 0.3 mm) in which the capillary action works effectively in order to keep the ink retention. It is essential to form a groove (referred to as a groove or the like) so as to penetrate between the plurality of protrusions in the axial direction of the pipe.
[0008]
In order to eliminate the above drawbacks, today, there is a demand for means for realizing an appropriate ink supply amount and reliable continuity and retention of ink with respect to the ballpoint pen tip.
[0009]
The present invention has been made in view of these points, and relates to ink supply of a ballpoint pen tip, and can accurately adapt the ink supply amount to an expected amount of ink expected for a predetermined ballpoint pen tip. It is an object of the present invention to provide a ball-point pen tip that can make the ink continuity and ink retention in the passage more effective than the conventional example.
[0010]
Furthermore, the present invention can improve the strength and wear resistance of the ball seat, and can freely adjust the ink supply state, the strength of the ball seat, the wear resistance state, and the like. Another object of the present invention is to provide a ballpoint pen tip that can select, set and deploy a ball support system for a ball seat.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the ballpoint pen tip according to the present invention is a ball seat formed by pressing and deforming the vicinity of the tip of a metal pipe inwardly in the axial center from three or more circumferential directions on the outer peripheral surface. A ball-point pen tip holding a ball in the pipe by a plurality of protrusions in the pipe and a tip edge formed by pressing and deforming the tip of the pipe inward, from the rear end of the pipe The ink guide core is inserted into the pipe so that the tip thereof faces the rear part of the protruding part and the rear part of the ball, and all the protruding parts adjacent in the circumferential direction are respectively in the axial center from the inner peripheral surface of the pipe. The ink guide core, the protruding portion, the close contact portion, and the bow are connected to each other with a close contact portion that contacts a fixed length region up to the middle so as not to form a gap along the inner peripheral surface of the pipe. Ink reservoirs and passages formed by being surrounded with by the ball lower surface comprising a rear portion of the The ink guide core and the bottom surface of the ball Capillary size that the capillary action works effectively is the shortest distance separating them The It is formed so as not to exceed.
[0012]
In the ballpoint pen using the ballpoint pen tip of the present invention formed as described above, the ink supplied from the ink reservoir inside the ballpoint pen is guided to the rear part of the protrusion that forms the ball seat through the ink guide core. The ink guide core, the protruding portion, the close contact portion, and the bottom surface of the ball, which is surrounded by the bottom surface of the ball, are stored in an ink reservoir / passage, or are supplied to the writing object through the rotation of the ball. The
[0013]
At this time, the passage area in the cross section of the ink reservoir / passage portion is narrower than the area of the inner circumferential circle of the pipe by a plurality of protrusions that are pressed and deformed from the outer peripheral surface of the pipe to the axial center, and Since the gap along the inner peripheral surface of the pipe is eliminated from the front and back in the axial direction of the protruding portion and the penetration is prevented, the flow of the ink is surely suppressed and adjusted, and the ink supply amount can be appropriately adjusted.
[0014]
The amount of ink supplied can be narrowed by intentionally setting the shape or arrangement of the passage space of the ink reservoir / passage formed by the interrelation between the ink guide core, the protruding portion and the close contact portion, the lower surface of the ball, etc. Or wider, and can be finely adjusted.
[0015]
Further, in the ink reservoir / passage portion, the close portions between the protrusions are joined with joint surfaces having predetermined spreads in the axial center direction and the axial length direction, respectively, to eliminate the gap along the inner peripheral surface of the pipe. , Preventing penetration. Therefore, in the conventional example in which the close contact portion is not interposed, an ink column corresponding to the maximum axial length of the joint surface is always formed. However, in the present invention, the ink column in this portion is surely omitted. Therefore, the length in the axial direction of the ink column existing between the protrusions can be shortened, and so-called breakage of the ink column often occurred in the conventional ball-point pen tip can be surely prevented.
[0016]
Also, when the ink reservoir / passage is viewed as a passage space as a whole, any inner dimension in the passage space is the shortest distance separating any one of the ink guide core, the protruding portion and the close portion, the ball lower surface, etc. Can be freely set so as not to exceed the capillary size in which the capillary action effectively acts, so that the entire passage space has a strong capillary action and ink continuity and ink retention are ensured.
[0017]
In addition, as described in claim 2, by making the shape of the protruding portion or the position of the pipe in the axial length direction the same or not, the ball seat and the ink passage are simply penetrated by the conventional ball-point pen tip. Various spatial three-dimensional configurations that can be changed in various ways and are useful as compared with the case of the method can be adopted.
[0018]
In addition, as described in claim 3, various ball seats such as a linear shape, a conical concave surface shape, a spherical concave surface shape, or a pyramid flat shape are appropriately selected and formed on the pipe tip side of the protruding portion, respectively. It is possible to set the passage area or passage size of the ink reservoir and passage more finely and more freely, and more precise control of ink supply, stronger continuity and retention of ink. It can secure sex. That is, for a given ballpoint pen tip, a conical concave ball seat is formed with almost point contact by forming a linear ball seat and a ball seat on a pyramid plane in accordance with the intended purpose. Thus, by forming the spherically concave ball seat with substantially line contact, it is possible to select and configure each ball to be supported with almost surface contact. In addition, this makes it possible to achieve good ink supply to the ball seat together with improvements in strength and wear resistance of the ball seat.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 13.
[0020]
1 to 4 show the manufacturing process of the ball-point pen tip according to the present invention, and FIGS. 5 to 12 respectively show the embodiment of the ball-point pen tip according to the present invention. Note that hatching showing a cross section in FIG. 2 is omitted because the drawing becomes unclear.
[0021]
First, the ball-point pen tip of this invention is demonstrated along a manufacturing process.
[0022]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of an essential part showing one step of the manufacturing process of the ballpoint pen tip of the present invention. In FIG. 1, the pipe 2 is preliminarily chamfered at a required angle to form a conical tapered surface 21. A core pin 101 is fitted to the tip of the pipe 2. The core pin 101 has a core pin cylindrical portion 102 fitted to the inner peripheral surface 22 of the pipe and a core pin conical portion 103 at the tip.
[0023]
A plurality of projecting portions 3 are formed in the pipe 2 by pressing and deforming the vicinity of the tip of the pipe 2 from three or more circumferential directions on the outer peripheral surface by the punch 200 inwardly in the axial center (arrow direction).
[0024]
After forming the projecting portion 3, the core pin 101 is removed from the tip of the pipe 2, the punch 200 is also retracted outward from the axial center, and the pipe 2 proceeds to the next step shown in FIG.
[0025]
In the next step shown in FIG. 4, the ball 5 is inserted into the distal end side of the pipe 2 and the conical taper surface 21 at the distal end of the pipe 2 is pressed against the caulking portion 100a of the rotating crimping tool 100 to The tip edge portion 21a is formed by being deformed. That is, three or more projecting portions 3 are assembled to form a ball seat 3a as a whole, and the ball 5 is held by the tip edge portion 21a to form the ball-point pen tip 1.
[0026]
Here, the tip shape of the punch 200 may be a pointed conical shape (θ is a conical angle), as shown in FIG. 1. Further, it may be a pyramid shape, a truncated pyramid shape, etc., and may be a symmetric shape or an asymmetric shape. Further, the shapes of the punches 200 respectively disposed in the circumferential direction may or may not be the same.
[0027]
Further, the position of the protrusion 3 by the punch 200 in the axial length direction of the pipe 2 may or may not be the same position.
[0028]
Therefore, the shape (shape and size) of the protruding portion 3 formed in the pipe 2 by being pressed and deformed inward in the axial center by the punch 200 can be various shapes, and three places in the circumferential direction. The shapes of the protrusions 3 arranged as described above may be the same or not the same.
[0029]
Further, the positions of the projecting portions 3 in the axial length direction of the pipe 2 may be the same or not the same.
[0030]
Needless to say, the size of the protruding portion 3 can be arbitrarily set according to the degree of pressing deformation of the punch 200.
[0031]
Returning to FIG. 1 to FIG. 3, each projecting portion 3 can be generally set to the following three modes depending on the degree of pressing deformation of the punch 200, and particularly depending on the interrelationship with the core pin conical portion 103.
[0032]
Here, the tip shape of the punch 200 is a conical shape, and the shape of the protruding portion 3 is exemplified as a substantially chevron-shaped protruding portion 3.
[0033]
Furthermore, the shape (substantially mountain shape) of the protrusion part 3 and the position with respect to the axial length direction of the pipe 2 are illustrated in the same case.
[0034]
As shown in FIG. 1, the first mode is a case where the degree of pressing by the punch 200 is still small and each protrusion 31 is formed to be small irrespective of the core pin cone 103. At this time, the shape and position of the mountain-shaped protrusion 31 are determined only by the pressing degree of the punch 200, and the angle-shaped protrusion 31 forming the ball seat is the axial length of the pipe 2 (substantially the same as the ball ball center). The directions are not necessarily in the same positional relationship, and there is a concern that the balls will not be supported evenly, and it is not a preferable mode as a ball-point pen tip and is rarely used.
[0035]
As a second mode, as shown in FIG. 2, the tip cone angle θ of the punch 200 is appropriately selected, and the degree of pressing deformation is increased or decreased in the direction of the arrow to thereby adjust the ridgeline 32a on the tip side of the mountain-shaped protrusion 32. Is partly or wholly formed so as to be in contact with the generatrix 104 of the core pin cone 103. The method of supporting the ball in this case is a linear (ridge line 32a) ball seat 3a, which is point contact.
[0036]
As shown in FIG. 3, as shown in FIG. 3, the degree of pressing deformation of the punch 200 is further increased as compared with the second embodiment, and the tip side of the mountain-shaped protrusion 33 is appropriately placed on the punch 200 and the core pin cone 103. This is a case where the upper conical concave surface 33a, which is also referred to as an indentation on the mountain-shaped protruding portion 33 of the core pin conical portion 103, is formed by being narrowed and crushed. In this case, the ball is supported by a ball seat 3a having a conical concave surface 33a, which is in line contact.
[0037]
In both the second aspect and the third aspect, the plurality of angle-shaped protrusions 32 and 33 are formed with the core pin conical part 103 as a reference, so that the axial center (approximately the same as the ball spherical center) of the pipe 2 and the axial length The direction is held in the same positional relationship, the balls are evenly placed on the respective mountain-shaped protrusions 32 and 33, and the ball seat 3a that can support the balls uniformly is formed. Become.
[0038]
FIG. 5 shows a ball-point pen tip 1a produced through the steps shown in FIG. 4 by forming the ball seat 3a (ball seat having a ridge line 32a shape) of the second mode shown in FIG. Moreover, the ball-point pen tip 1b manufactured through the process shown in FIG. 4 by forming the ball seat 3a of the third aspect shown in FIG. 3 (ball seat having a conical concave surface 33a) is shown in FIG.
[0039]
The basic configuration, operation, and effect of the ballpoint pen tip of the present invention will be described as a first embodiment shown in FIG.
[0040]
In the first embodiment shown in FIGS. 5A to 5C, as described above, the protrusions 32 are at six locations in the circumferential direction, and each has the same shape, and the position of the pipe 2 with respect to the axial length direction (hereinafter, The axial length direction position is also the same, and the support system of the ball 5 is an example in the case of a linear ball seat (point contact).
[0041]
The protrusions 32 adjacent to each other in the circumferential direction are connected to each other with the close portions 6 that are in close contact with each other without a gap.
[0042]
In the process in which the inner peripheral surface 22 of the pipe 2 is pressed and deformed by the punch 200 and the adjacent protrusions 32 having a mountain shape are generated, the close contact portion 6 is folded back in the opposite direction on the inner periphery, and is in close contact with each other. It can be said that. 5 (a), the close contact portion 6 has a substantially triangular shape. In FIGS. 5 (b) and (c), from the substantially inner peripheral surface before the pressure deformation of the pipe 2 to the axial direction. It is characterized by having a line segment of the close contact portion 6 extending halfway through.
[0043]
Accordingly, the protruding portion 32 and the close contact portion 6 eliminate the gap along the inner peripheral surface 22 of the pipe 2 from front to back in the axial length direction of the protruding portion 32 and prevent penetration.
[0044]
Further, a rod-shaped ink guide core 7 is inserted into the pipe 2 from the rear end of the pipe 2 so as to contact the rear portion of the protruding portion 32 and to face the rear surface of the protruding portion 32 and the rear portion of the ball 5. ing. On the other hand, the protruding portion 32 supports the ball lower surface 5a as a ball seat 3a composed of a ridge line 32a on the tip side. That is, an ink reservoir / passage 8 is formed which is a space surrounded by the protruding portion 32 and the close contact portion 6, the ink guide core 7, and the ball lower surface 5a.
[0045]
The passage area in the cross section of the pipe 2 of the ink reservoir / passage 8 is naturally narrower than the inner peripheral area of the pipe 2 due to the annular narrowing inward of the axial center of the pipe 2 by the protruding portion 32 and the close contact portion 6.
[0046]
Here, stainless steel (SUS304, SUS303, SUS321, etc.) is preferably used as the material of the pipe 2, and cemented carbide, ceramics, ruby, stainless steel, etc. are preferably used as the material of the ball 5, and ink induction is performed. As the core 7, it is preferable to use a resin processed body of fiber bundles, a rod-shaped body in which an axial capillary groove is formed on the outside and inside, a plastic porous rod-shaped body having open cells, and other linear bodies.
[0047]
In the ballpoint pen using the ballpoint pen tip 1a of the present invention, the ink supplied from the ink reservoir inside the ballpoint pen is guided through the ink guide core 7 to the rear part of the protrusion 32 forming the ball seat, and the ink reservoir. It is stored in the cum passage 8 or is supplied to the object to be written by the rotation of the ball 5 via this.
[0048]
Of course, regarding the ink supply amount of the ball-point pen tip 1a, many elements of the ink supply path are related to each other, and the ball-point pen tip 1a of the present invention is a ball composed of a ridge line 32a having a particularly dominant influence. The periphery of the seat 3a and the ink reservoir / passage 8 are noted.
[0049]
The ink supplied through the ink guide core 7 is narrowed in the ink reservoir / passage 8 by the narrower passage crossing area than the inner peripheral area of the pipe 2, and along the inner peripheral surface 22 of the pipe 2, Various flow resistances that are so-called hydrodynamics can be obtained by changing the direction of the flow without being able to penetrate, and by the respective combined flow paths and branch paths formed by the three or more (six) projecting portions 32 and the close contact portions 6. Accordingly, the ink supply amount can be appropriately adjusted without being excessively supplied.
[0050]
Further, the combined flow path and branch path of each of the ink reservoirs / passages 8 are set to be finer by intentionally increasing / decreasing the number and shape (shape and size) of the protrusions 32 and the close contact portions 6. Can be adjusted.
[0051]
Next, the continuity and retention of ink in the ink reservoir / passage 8 will be described.
[0052]
In the conventional ball-point pen tip or the like, the ink was often divided in the ink reservoir / passage, particularly in the gap portion long in the axial length direction between the protruding portions due to the absence of the close portion between the protruding portions. The so-called ink column division is reliably prevented in the ballpoint pen tip 1a of the present invention.
[0053]
This is because, in the ink reservoir / passage 8 according to the present invention, each close portion 6 between the protruding portions 32 has a predetermined large area extending in both the radial direction and the axial length direction of the pipe 2, and in particular, the pipe. This is because the presence of long ink columns along the inner peripheral surface 22 is prevented.
[0054]
Further, when the ink reservoir / passage 8 is taken as a passage space, any passage size in the space can be determined by the ink guide core 7, the protruding portion 32 and the close contact portion 6, the ball lower surface 5 a, and the like constituting the passage. Since the shortest distance separating each other can be intentionally set so as not to exceed the capillary size (generally 0.2 to 0.3 mm or less) where the capillary action works effectively, the entire space is powerful. It has a good capillary action, and so-called ink continuity and ink retention are ensured.
[0055]
Therefore, in the ballpoint pen tip 1a of the present invention, an appropriate ink supply amount, reliable ink continuity, and ink retention can be realized with respect to ink supply.
[0056]
Next, the basic ball seat strength and wear resistance of the ballpoint pen tip of the present invention will be described.
[0057]
In the first embodiment (basic embodiment) shown in FIGS. 5A to 5C, as described above, the protrusions 32 have six circumferential directions, the same shape, the same axial length position, and the ball support. The system shows the case of a linear ball seat 3a (point contact; support point 32b).
[0058]
When the first embodiment of the present invention is observed with the conventional ball-point pen tip (see FIGS. 13a and 13b) having a gap between the protrusions in mind as a comparison object, the conventional ball-point pen tip has a gap. It turns out that it is the structure which newly added and extended the protrusion part 32 using the place which existed.
[0059]
Specifically, in the present invention, the gap between every other three protruding portions 32 of the conventional one is filled, and another three protruding portions 32 are newly added to double the support location. become.
[0060]
If the conventional ball-point pen tip is compared with the same ball-shaped ball seat (same condition) as in the present embodiment, the ball pen tip according to the present embodiment clearly enhances the ball seat support capability. Yes. In particular, in the case of the first embodiment, it can be said that the strength and the wear resistance of the ball seat are approximately double compared to the conventional case.
[0061]
Similarly to the first embodiment, the strength and wear resistance of the ball seats in other examples described later are the same as in the first embodiment.
[0062]
Next, other embodiments of the present invention will be described sequentially.
[0063]
6A and 6B show a second embodiment of the present invention.
[0064]
In the second embodiment, as described above, there are six protrusions 33 in the circumferential direction, the shape is the same, and the position in the axial length direction is also the same, but only the ball support system is the first embodiment. Unlike the form, the conical concave surface 33a-shaped ball seat 3a (line contact) is exemplified.
[0065]
The difference from the first embodiment is that the ball receiving seat 3a (supporting point 32b) in which the ball 5 is supported is replaced by a ball receiving seat 3a (supporting wire 33b) having a conical concave surface 33a. It is.
[0066]
What has been generally said about the conventional bearing system is that the linear ball seat (point contact) has the advantage that the ball is easy to rotate and smooth, but to support the ball at a point. There is a disadvantage of fast wear, the conical concave ball seat (line contact) is between the point contact and the surface contact described later, there is a moderate load capacity and lubricating action by ink, therefore the ball seat From the viewpoint of strength and wear resistance, it is preferable.
[0067]
On the other hand, a spherical concave ball seat (surface contact) described in the sixth embodiment to be described later is said to be preferable because it has a large ball load capacity, or actually has less ink supply to the contact surface, and is a viewpoint of lubrication. Some say it is not good.
[0068]
The various general expressions for these bearing systems are probably relatively relative and not absolute, but they should be understood as expressing one-sided characteristics, actions and effects, respectively. It is.
[0069]
In any case, in the present invention, as a method for supporting these balls, a method according to the design purpose can be freely selected and used.
[0070]
In this sense, in the second embodiment, it is shown that the application of the conical concave surface 33a-shaped ball seat 3a (support line 33b) is possible.
[0071]
Furthermore, in this embodiment, as an added advantage, the shape of the projecting portion 33, the shape of the ball seat 3a having the conical concave surface 33a, the length of the support wire 33b, etc. are variously set and adjusted intentionally. By doing so, it is possible to obtain a ballpoint pen tip 1b suitable for the purpose in consideration of the supply of ink, the strength of the ball seat 3a and the wear resistance.
[0072]
Since the basic operation and effect of the present embodiment are the same as those of the first embodiment, description thereof will be omitted.
[0073]
Next, a ballpoint pen tip 1c according to a third embodiment will be described with reference to FIGS.
[0074]
In this embodiment, there are six protrusions in the circumferential direction, the shapes are not the same, the positions in the axial length direction are the same, and the ball 5 is supported by a ball seat 3a having a conical concave surface 34a (line contact 34b). This case is illustrated, and the difference from the second embodiment in the configuration is that the shapes of the protruding portion 34A and the protruding portion 34B are not the same.
[0075]
The protrusion 34A and the protrusion 34B can have various shapes (shapes and sizes) depending on the tip shape of the punch 200 and the degree of pressing, as described above. As shown in the drawing, the protrusion 34A is rounded and enlarged at the top, and a conical concave surface 34a-shaped ball seat is formed, and the protrusion 34B is entirely reduced, and the ball seat is It is made not to form. Of course, it is also possible to make the protrusion 34B partly or entirely a ball seat by forming the protrusion 34B long in the axial direction.
[0076]
The advantage remarkably recognized in the present embodiment is that the passage area in the cross section of the pipe 2 of the ink reservoir / passage 8 can be varied in size by changing the shape of the protrusion 34A and the protrusion 34B, particularly the ratio of the sizes thereof. In the axial length direction of the pipe 2, the degree of penetration prevention along the pipe inner peripheral surface 22 can be variously set according to the purpose, and the passage dimensions can be freely formed intentionally. . Therefore, as described above, the ink supply amount and the continuity and retention of the ink can be set broadly and vertically and horizontally with a large degree of freedom.
[0077]
Further, since the ball seat 3a can be freely formed, the strength and wear resistance can be secured or enhanced to be equal to or higher than those of the conventional ballpoint pen tip.
[0078]
Since the basic operation and effect of this embodiment are the same as those of the above-described embodiment, the description thereof is omitted.
[0079]
Next, a ballpoint pen tip 1d according to a fourth embodiment will be described with reference to FIGS.
[0080]
In this embodiment, there are six protrusions in the circumferential direction, the shapes are the same, the positions in the axial length direction are not the same, and the ball support system is exemplified by a linear ball seat 3a (point contact). A characteristic point is that the shapes of the protruding portion 35A and the protruding portion 35B are the same, but the positions in the axial length direction are not the same, and are shifted from each other by δ in FIG. . By shifting this, the role is divided between the projecting portion 35A mainly responsible for supporting the ball 5 and the projecting portion 35B mainly responsible for the ink supply passage, and the formation of the support portion and the ink supply passage are performed. Can be formed individually.
[0081]
In this embodiment, a noticeable advantage is that the ball is immersed in the axial direction of the pipe due to wear of the ball seat that is generally progressed by using a ballpoint pen, and the ink supply passage, particularly the branch passage, is reduced. However, by preliminarily keeping the length corresponding to the wear of the branch passage dimension between the tip side of the protrusion 35B and the ball lower surface 5a in the axial length direction, that is, by appropriately increasing the δ, The degree of the effect can be reduced.
[0082]
Accordingly, a stable ink supply amount can be maintained throughout the entire period of use of the ballpoint pen.
[0083]
The disadvantage is that the passage size of the ink reservoir / passage 8 is increased in the axial length direction of the pipe 2 by the amount of deviation of the protruding portion 35A and the protruding portion 35B, reducing the capillary action and weakening the continuity and retention of the ink. However, the wear amount during normal use of the ball seat is insignificant, and it is not necessary to shift the protrusion 35A and the protrusion 35B greatly, suppressing the expansion of the passage size and the capillary size. It is possible to fit within.
[0084]
About the fundamental effect | action and effect of this embodiment, the description which is equivalent to the said embodiment etc. is abbreviate | omitted.
[0085]
Next, a ballpoint pen tip 1e according to a fifth embodiment will be described with reference to FIGS.
[0086]
In the present embodiment, there are six protrusions in the circumferential direction, the shape is not the same, the position in the axial length direction is not the same, and the ball support system is a linear ball seat 3a (point contact). Since the protrusion 36A has a large shape, the position in the axial length direction is on the tip side of the pipe 2, and the protrusion 36B has a small shape, and the position in the axial length direction is on the rear side of the pipe 2. That is, they are shifted from each other by δ in FIG. By shifting this, the role is divided between the projecting portion 36A mainly responsible for supporting the ball 5 and the projecting portion 36B mainly responsible for the ink supply passage, as in the fourth embodiment. The support portion and the ink supply passage can be formed separately.
[0087]
Therefore, the advantages that are remarkably recognized in this embodiment are the same as those in the fourth embodiment.
[0088]
In addition, there is a concern that the passage size of the ink reservoir / passage 8 which has been a drawback in the fourth embodiment is enlarged in the axial direction of the pipe 2 to reduce the capillary action and weaken the ink continuity and retention. Nor. This is because the projecting portion 36B can be accommodated in the projecting portion 36A in the axial length direction of the pipe 2, and therefore, the passage dimension does not increase in the axial length direction and does not exceed the capillary size.
[0089]
Since the basic operation and effect of this embodiment are the same as those of the above-described embodiment, the description thereof is omitted.
[0090]
Next, a ballpoint pen tip 1f according to a sixth embodiment will be described with reference to FIGS.
[0091]
This embodiment shows that, in combination with the above-described embodiment and the like, the ball seat 3a (surface contact) having a spherical concave surface 37a can be formed with respect to the support method of the ball 5, as shown in FIG. The difference is that the core pin 201 has a core pin cylindrical portion 202 fitted to the inner peripheral surface 22 of the pipe 2, but has a core pin ball portion 203 at the end. is there.
[0092]
The diameter of the core pin ball portion 203 is substantially the same as the diameter of the ball 5 held as a ballpoint pen.
[0093]
FIG. 10 (a) shows a step of forming a ball receiving seat 3a having a spherical concave surface 37a. FIG. 10 (b) shows the ball receiving seat 3a formed in this way, and the protruding portion has a circumferential direction 6. It is a place, the shape is the same, the position of the pipe 2 in the axial length direction is also the same, and the ball support system is exemplified by a ball seat 3a (surface contact) having a spherical concave surface 37a. In this case, the shape of each protrusion 37 may or may not be the same, and the position of the pipe 2 in the axial length direction may or may not be the same. A characteristic point in the configuration is that the ball 5 is supported in a different manner from the above-described linear ball seat (point contact) and conical concave ball seat (line contact). It is a point that is a seat (surface contact).
[0094]
As for the ball support system, as described in the second embodiment, a system according to the design purpose can be freely selected. In this sense, this embodiment shows that formation (application) of the ball seat 3a (supporting surface 37b) having a spherical concave surface 37a is possible.
[0095]
The ball receiving surface 3a having the spherical concave surface 37a, that is, the surface contact, will be further explained. Even if the support method of the ball 5 is started by the initial point contact or the line contact, the ball receiving seat 3a is used as the ball pen is used. It is obvious that the surface wears more or less and eventually becomes close to surface contact, but the strength and resistance of the ink supply and the ball seat 3a with respect to the ball seat 3a and the ink reservoir / passage 8 are described above. In consideration of wear, it is preferable to expand the range of selection of an optimal support system at least at the start of use or during the period of use.
[0096]
Since the basic operation and effect of this embodiment are the same as those of the above-described embodiment, the description thereof is omitted.
[0097]
Next, a ballpoint pen tip 1g according to a seventh embodiment will be described with reference to FIGS.
[0098]
This embodiment shows that, in combination with the above embodiment, etc., a ball seat 3a (point contact) having a pyramid plane 38a shape can be formed with respect to the ball support system, and is different from the above embodiment, etc. This is the same in that the core pin 301 has a core pin cylindrical portion 302 that fits into the inner peripheral surface 22 of the pipe, but has a core pin hexagonal pyramid portion 303 at the tip.
[0099]
In FIG. 11B, there are six protrusions 38 in the circumferential direction, the shape is the same, the position in the axial direction of the pipe 2 is also the same, and the ball support system is the ball on the hexagonal pyramid plane 38a. The case of the seat 3a (point contact 38b) is illustrated. In this case, the shape of the protruding portion 38 may or may not be the same, and the position of the pipe 2 in the axial length direction may or may not be the same.
[0100]
Characteristic points in the configuration are that the ball 5 is supported by the linear ball seat (point contact), conical concave ball seat (line contact), and spherical concave ball seat (surface contact). In addition to this, it is shown that a pyramid plane ball seat different from the linear ball seat can be formed even in the same point contact, and various applications are possible.
[0101]
The difference between the ball seat on the linear and pyramid planes is that even if the ballpoint pen is used with the same point contact, the transition speed to surface contact and the way the bearing area expands as wear progresses are different. is there. Which one should be selected may be selected according to the design purpose.
[0102]
Since the basic operation and effect of this embodiment are the same as those of the above-described embodiment, the description thereof is omitted.
[0103]
Next, a ball-point pen tip 1h according to an eighth embodiment will be described with reference to FIGS.
[0104]
In the present embodiment, the protrusion 39 has three locations in the circumferential direction, the shape is the same, and the position in the axial length direction is the same. The case is illustrated.
[0105]
In this embodiment, the top portion is formed with a relatively flat protrusion 39, a close contact portion 6, a ball seat 3a in the shape of a triangular pyramid plane 39a, and a support point 39b. For example, the ball diameter of a ballpoint pen is relatively small. When the load due to the writing pressure or the like is small, the projecting portion 39 has a small number of locations in the circumferential direction and can be easily manufactured.
[0106]
Since the basic operation and effect of this embodiment are the same as those of the above-described embodiment, the description thereof is omitted.
[0107]
In addition, this invention is not limited to the thing of the said embodiment, A various change is possible as needed. For example, in each of the embodiments described above, the number of protrusions is three or six. However, this may be four, five or other numbers, and may be even or odd. is there.
[0108]
【The invention's effect】
As described above, since the ball-point pen tip according to the present invention is configured and operates in this way, the ink supply amount for the ball-point pen tip is the expected ink required amount for a predetermined ball-point pen tip. The ink continuity and ink retention in the ink passage can be made more effective than the conventional example, and the strength and wear resistance of the ball seat can be improved. A ballpoint pen tip that can be freely selected, set, and deployed according to design requirements such as ink supply status, ball seat strength, wear resistance, etc. It is possible to achieve such an effect.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of an essential part showing one step of a manufacturing process of an embodiment of a ballpoint pen tip according to the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view of an essential part showing a further advanced process of the manufacturing process of one embodiment of the ball-point pen tip according to the present invention.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view of an essential part showing a further advanced process of the manufacturing process of an embodiment of the ball-point pen tip according to the present invention.
FIG. 4 is a longitudinal sectional view of an essential part showing a further advanced process of the manufacturing process of one embodiment of the ball-point pen tip according to the present invention.
5A is a longitudinal sectional view of a main part showing an embodiment of a ballpoint pen tip according to the present invention, FIG. 5B is a sectional view taken along line AA of FIG. 5A, and FIG. ) Is a cross-sectional view along the line BB
6A and 6B are views similar to FIGS. 5A and 5B showing another embodiment of the ball-point pen tip according to the present invention.
FIGS. 7A and 7B are views similar to FIGS. 5A and 5B showing still another embodiment of the ball-point pen tip according to the present invention. FIGS.
FIGS. 8A and 8B are views similar to FIGS. 5A and 5B showing still another embodiment of the ball-point pen tip according to the present invention.
FIGS. 9A and 9B are views similar to FIGS. 5A and 5B showing still another embodiment of the ball-point pen tip according to the present invention. FIGS.
10A is a view similar to FIG. 3 showing still another embodiment of the ball-point pen tip according to the present invention, and FIG. 10B is a view similar to FIG.
FIGS. 11A and 11B are views similar to FIGS. 10A and 10B showing still another embodiment of the ball-point pen tip according to the present invention. FIGS.
12 (a) and (b) are views similar to FIGS. 5 (a) and 5 (b) showing still another embodiment of the ballpoint pen tip according to the present invention, and FIG. 12 (c) is similar to FIG. Figure
FIGS. 13A and 13B are views similar to FIGS. 5A and 5B showing a conventional ballpoint pen tip.
[Explanation of symbols]
1, 1a, 1b, 1c, 1d, 1e, 1f, 1g, 1h Ballpoint pen tip
2 Pipe
3 Protrusion
3a Ball seat
5 balls
5a Underside of the ball
6 Close part
7 Ink guide core
8 Ink reservoir and passage
21a End edge of pipe
31-39 Protrusion
32a Ridge line
33a, 34a Conical concave surface
37a Spherical concave surface
200 punches

Claims (3)

金属製のパイプの先端近傍を、外周面の周方向３箇所以上より、軸心内方に押圧変形して形成したボール受座となる前記パイプ内の複数の突出部と、前記パイプの先端を内方に押圧変形して形成した先端縁部とによって、前記パイプ内にボールを抱持したボールペンチップであって、前記パイプの後端からインク誘導芯をその先端が前記突出部の後部および前記ボールの後部に臨むようにしてパイプ内に挿入し、周方向に隣り合う前記の全突出部は、それぞれ互いに前記パイプの内周面から軸心内方への途中までの一定長領域を密接する密接部をもって、前記パイプの内周面に沿った間隙を形成しないようにして連接されているとともに、インク誘導芯と突出部および密接部とボールの後部となるボール下面とによって囲まれて形成されるインク溜め兼通路の前記インク誘導芯とボール下面の間を隔てる最短距離が、毛細管作用が有効に作用する毛細管サイズを超えないように形成されていることを特徴とするボールペンチップ。A plurality of projecting portions in the pipe serving as a ball seat formed by pressing and deforming the vicinity of the tip of a metal pipe from the three or more circumferential directions of the outer peripheral surface inward of the axial center, and the tip of the pipe A ballpoint pen tip that holds a ball in the pipe by a tip edge formed by pressing and deforming inward; an ink guide core from the rear end of the pipe, the tip of which is a rear part of the projecting part and the tip Each of the protrusions that are inserted into the pipe so as to face the rear part of the ball and are adjacent to each other in the circumferential direction closely contact each other with a fixed length region from the inner peripheral surface of the pipe to the middle of the shaft. Are connected so as not to form a gap along the inner peripheral surface of the pipe, and are formed by being surrounded by an ink guide core, a protruding portion, a close contact portion, and a ball lower surface which is a rear portion of the ball. Ballpoint pen tip shortest distance separating between the ink leading core and the ball underside of click reservoir and passage, characterized in that the capillary action is formed so as not to exceed the capillary size that works effectively. 前記突出部の形状またはパイプの軸長方向に対する位置は、それぞれ同一または非同一に形成されていることを特徴とする請求項１に記載のボールペンチップ。  2. The ballpoint pen tip according to claim 1, wherein the shape of the protruding portion or the position of the pipe in the axial length direction is the same or non-identical. 前記突出部のパイプ先端側には、それぞれほぼ線状または円錐凹面状または球面凹面状または角錐平面状のボール受座が形成されていることを特徴とする請求項１または請求項２に記載のボールペンチップ。  3. A ball seat having a substantially linear shape, a conical concave shape, a spherical concave shape, or a pyramid plane shape is formed on the pipe tip side of the protruding portion, respectively. Ballpoint pen tip.

Images