JP3789219B2 - チャンバー構造 - Google Patents

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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主に、自動車の燃料タンク内に配設され、燃料液面の変化に対応して吸い込みを維持できるチャンバー構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の車両のチャンバー構造としては、例えば、特開平3−225060号公報に記載されているものが知られている。
【0003】
また、このチャンバー構造を進化させて、図に示すようなものが考えられている。
【0004】
このようなものでは、車両の燃料を貯留する燃料タンク本体1の底面部1aには、旋回槽としてのチャンバー2が固定されている。また、このチャンバー2の有底無蓋略円筒形状を呈するチャンバー本体2a内に臨んで、フューエルポンプ吸込口3が配設されていて、このフューエルポンプによって、このチャンバー本体2a内の燃料が吸い出されるように構成されている。
【0005】
このチャンバー本体2aの周壁部2bには、このチャンバー本体2a内へ燃料を送出する連通孔4が形成されている。
【0006】
この連通孔4内には、テーパー状開口部4aと連続して負圧室5が設けられている。
【0007】
この負圧室5には、前記燃料タンク本体1内と連通する燃料タンク側連通孔6,6が、燃料タンク底面部1aと近接する低い位置に形成されている。
【0008】
また、この負圧室5外側壁には、略L字状の吹き出し部材8が、固着されている。この吹き出し部材8の後端部8cには、所定の圧力を与えられたリターン燃料が挿通される戻り配管7の先端7aに接続されていて、燃料タンク1内に環流されるリターン燃料が直接、チャンバー本体2a内に導入されるように構成されている。
【0009】
そして、この吹き出し部材8には、先端部8bを先細り形状とする導入口部8aが設けられていて、前記負圧室5内に、この導入口部8aが挿入されて臨むことにより、前記連通孔4のテーパー状開口部4a内に、所定のクリアランスを有して導入口部8aが位置するように構成されている。
【0010】
また、前記負圧室5の上壁部5aには、再循環パイプ9が、この負圧室5から上方へ向けて立設されている。
【0011】
この再循環パイプ9は、チャンバー本体上端縁2dよりも、下方位置に上端開口9aが設けられると共に、下端開口9bが、前記上壁部5aの下面側5bと略面一となるように設けられている。
【0012】
次に、この従来例のチャンバー構造の作用について説明する。
【0013】
この従来例のチャンバー構造では、戻り配管7によって環流されたリターン燃料の噴出圧力によって、この導入口部8aと前記テーパー状開口部4a周壁との間のクリアランス部分に負圧が発生させられる。
【0014】
このため、燃料タンク本体1内から、前記燃料タンク側連通孔6,6を介して、前記負圧室5に侵入するタンク内残留燃料が、巻き込まれ、前記連通孔4のチャンバー側開口部4bから、このチャンバー本体2a内に、前記リターン燃料と共に、送出される。
【0015】
従って、前記ポンプ吸込口3を燃料チャンバー本体2a内に臨ませるフューエルポンプによって、このチャンバー本体2a内の燃料が、安定されて吸い出される。
【0016】
また、このチャンバー本体2a内の燃料液面の上昇により前記燃料タンク本体1内へ、溢れ出ようとする燃料が、このチャンバー本体2aの前記上端縁2dを越える前に、前記再循環パイプ9の上端開口9aから、前記負圧室5内に流下されて、比較的温度の高いチャンバー本体2a内の燃料を再循環される。
【0017】
このため、チャンバー2外における燃料タンク本体1内の燃料の高温化を防止してべーパーの発生を抑制させると共に、前記ポンプ吸込口3から吸い出されて送られる燃料の温度をリターン燃料の温度に近付けることが出来る。
【0018】
これは、チャンバー2内の比較的少量の高温の燃料には、既にベーパーが発生してしまっているために、ベーパー発生成分が少ないので、燃料タンク本体1内全体のベーパー成分を含んでいる比較的低温の燃料が高温となるよりも、全体としてベーパー発生量を押さえることが出来ることによるものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなチャンバー構造では、燃料タンク本体1の燃料の減少により、負圧室5内の燃料液面wが、図中に示す様な位置まで降下すると、再循環パイプ9の下端開口9bが、前記上壁部5aの下面側5bと略面一となるように設けられているので、この下端開口9bは、液面wからエア中に露出してしまう。
【0020】
このため、吹き出し部材8の先端部8bが、所定の圧力を有するリターン燃料をチャンバー側開口部4b方向へ送出しても、前記再循環パイプ9からエアを吸い込んでしまい、エアの巻き込み音が生じる虞があり、乗員に不快な音として感じさせてしまうという問題が考えられる。
【0021】
そこで、この発明は、エアの巻き込みの生じる虞を減少させることが出来るチャンバー構造を提供することを課題としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本願発明の請求項1に記載されたものでは、車両の燃料タンク底部に固定されて、燃料ポンプ吸込口を臨ませたチャンバー本体の周壁部に、該チャンバー本体内へ燃料を送出する連通孔を形成すると共に、該連通孔内に、前記燃料タンク内と連通する燃料タンク側連通孔を底部と近接する位置に形成した負圧室を設け、該燃料タンク内に環流されるリターン燃料を導入する導入口部を該負圧室内に臨ませると共に、前記チャンバー本体上端縁よりも、下方位置で、かつチャンバー本体内に上端を設けた再循環パイプを該負圧室から上方へ向けて立設するチャンバー構造において、前記再循環パイプは、下端を前記負圧室上壁部から、下方へ向けて延設して、該下端を、前記連通孔のうち、チャンバー側開口部の下端よりも下方に位置させているチャンバー構造を特徴としている。
【0023】
このように構成された請求項1記載のものでは、前記再循環パイプが、下端を前記負圧室上壁部から、下方へ向けて延設されていて、該下端が、前記連通孔のうち、チャンバー側開口部の下端よりも下方に位置するように延設されている。
【0024】
また、請求項2に記載されたものでは、車両の燃料タンク底部に固定されて、燃料ポンプ吸込口を臨ませたチャンバー本体の周壁部に、該チャンバー本体内へ燃料を送出する連通孔を形成すると共に、該連通孔内に、前記燃料タンク内と連通する燃料タンク側連通孔を底部と近接する位置に形成した負圧室を設け、該燃料タンク内に環流されるリターン燃料を導入する導入口部を該負圧室内に臨ませることにより、燃料タンク内から、前記燃料タンク側連通孔を介して該負圧室に侵入する燃料を該リターン燃料の噴出圧力によって負圧を発生させて巻き込み、前記連通孔のチャンバー側開口部から該チャンバー本体内に送出すると共に、前記チャンバー本体上端縁よりも、下方位置に上端を設けて、該チャンバー本体内の液面の上昇により前記燃料タンク内へ溢れ出ようとする燃料を、該負圧室内に流下させて再循環させる再循環パイプを該負圧室から上方へ向けて立設するチャンバー構造において、前記再循環パイプは、前記負圧室に侵入する燃料を該リターン燃料の噴出圧力によって負圧を発生させて巻き込む際に、該負圧室内の燃料液面が、前記チャンバー側開口部の下端位置まで低下しても、該再循環パイプの下端からエアを吸い込まないように、該負圧室内の燃料中に没入させる位置まで、前記負圧室上壁部から、下方へ向けて、該再循環パイプの下端を、前記連通孔のうち、チャンバー側開口部の下端よりも下方まで延設させていることを特徴とするチャンバー構造。
【0025】
このように構成された請求項2記載のものでは、前記導入口部が該燃料タンク内に環流される燃料を導入すると、燃料タンク内から、前記燃料タンク側連通孔を介して該負圧室に侵入する燃料が、該リターン燃料の噴出圧力によって発生される負圧によって巻き込まれて、前記連通孔のチャンバー側開口部から該チャンバー本体内に送出される。
【0026】
一方、該負圧室から上方へ向けて立設する再循環パイプでは、前記チャンバー本体上端縁よりも、下方位置に上端が設けられているので、該チャンバー本体内の液面の上昇により前記燃料タンク内へ溢れ出ようとする燃料が、該負圧室内に流下されて再循環させられる。
【0027】
該再循環パイプは、下端が、前記負圧室に侵入する燃料を該環流された燃料の噴出圧力によって負圧を発生させて巻き込む際に、該下端からエアを吸い込まないように、該負圧室内の燃料中に没入させる位置まで、下端前記負圧室上壁部から、下方へ向けて、チャンバー側開口部の下端よりも下方まで延設されている。
【0028】
このため、該下端は、該負圧室内の燃料液面の高さが低下しても、チャンバー側開口部よりも下方に燃料の液面が低下するまで、燃料内に没入しているので、前記再循環パイプからエアが吸い込まれない。
【0033】
そして、請求項に記載されたものでは、前記燃料タンク側連通孔が、前記チャンバー側開口部よりも下方位置に設けられると共に、前記再循環パイプ下端位置を該燃料タンク側連通孔形成位置と、前記チャンバー側開口部形成位置との間の高さ位置に設定する各請求項1又は2記載のチャンバー構造を特徴としている。
【0034】
このように構成された請求項記載のものでは、前記燃料タンク側連通孔が、前記チャンバー側開口部よりも下方位置に設けられていると共に、前記再循環パイプ下端位置が該燃料タンク側連通孔形成位置と、前記チャンバー側開口部形成位置との間の高さ位置に設定されているので、該負圧室内には、まず、前記再循環パイプによって、再循環されるチャンバー本体内の燃料が流入して、チャンバー本体内に送られる。
【0035】
このため、温度の比較的高い燃料が、前記燃料ポンプ吸込口から吸い上げられて、送られるので、燃料タンク本体内の燃料の高温化を防止してべーパーの発生を抑制させると共に、前記ポンプ吸込口から吸い出されて送られる燃料の温度をリターン燃料の温度に近付けることが出来る。
【0036】
また、請求項に記載されたものでは、前記再循環パイプの流路断面積を前記燃料タンク側連通孔の流路断面積よりも大きく設定する各請求項1乃至記載のチャンバー構造を特徴としている。
【0037】
このように構成された請求項記載のものでは、前記再循環パイプの流路断面積が、前記燃料タンク側連通孔の流路断面積よりも大きく設定されているので、該負圧室内には、まず、前記再循環パイプによって、再循環されるチャンバー本体内の燃料が流入して、チャンバー本体内に送られる。
【0038】
このため、温度の比較的高い燃料が、前記燃料ポンプ吸込口から吸い上げられて、送られるので、燃料タンク本体内の燃料の高温化を防止してべーパーの発生を抑制させると共に、前記ポンプ吸込口から吸い出されて送られる燃料の温度をリターン燃料の温度に近付けることが出来る。
【0039】
そして、請求項に記載されたものでは、前記再循環パイプの下部先端は、上方に向けて折曲されている各請求項1乃至記載のチャンバー構造を特徴としている。
【0040】
このように構成された請求項記載のものでは、前記再循環パイプの下部先端が、上方に向けて折曲されているので、該下部先端内に燃料が滞留して、該再循環パイプの下端を塞ぐ。
【0041】
このため、前記再循環パイプからエアが吸い込まれない。
【0042】
そして、請求項に記載されたものでは、前記再循環パイプの下部先端は、前記負圧室内に設けられた燃料溜まり漕内に没入されている各請求項1乃至記載のチャンバー構造を特徴としている。
【0043】
このように構成された請求項に記載されたものでは、前記再循環パイプの下部先端が、前記負圧室内に設けられた燃料溜まり漕内に没入されている。
【0044】
このため、該下部先端内を燃料溜まり漕内の燃料が塞ぎ、前記再循環パイプからエアが吸い込まれない。
【0045】
更に、請求項に記載されたものでは、前記再循環パイプの下部先端には、フィルターメッシュ部材が配設されている各請求項1乃至記載のチャンバー構造を特徴としている。
【0046】
このように構成された請求項記載のものでは、前記再循環パイプの下部先端に配設されたフィルターメッシュ部材が、燃料を含浸するので、前記再循環パイプからエアが吸い込まれない。
【0047】
また、請求項に記載されたものでは、前記再循環パイプのうち、前記負圧室内に延設される部分を、前記導入口部に一体成形された壁部を用いて構成する各請求項1乃至記載のチャンバー構造を特徴としている。
【0048】
このように構成された請求項記載のものでは、前記再循環パイプのうち、前記負圧室内に延設される部分が、前記導入口部に一体成形された壁部を用いて構成されている。
【0049】
このため、チャンバー本体の成形性が良好である。
【0050】
そして、請求項に記載されたものでは、前記負圧室の底面、外周面及び導入口部、前記壁部を一体に成形した導入口モジュール体をチャンバー本体の下端隅部凹設され、前記再循環パイプが上面に連通した凹部に嵌合させることにより、負圧室を形成した請求項記載のチャンバー構造を特徴としている。
【0051】
このように構成された請求項記載のものでは、前記負圧室の底面、外周面及び導入口部、前記壁部が一体に成形された導入口モジュール体が、チャンバー本体の下端隅部凹設され、前記再循環パイプが上面に連通した凹部に嵌合されることにより、負圧室が形成される。
【0052】
このため、更に容易な形成性で部品点数を増大させることなく、容易に組み立てることが出来る。
【0053】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しつつ説明する。なお、従来例と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0054】
図1及び図2は、この発明の実施の形態1のチャンバー構造を示すものである。
【0055】
まず、構成から説明すると、この実施の形態1のチャンバー構造では、車両の燃料を貯留する燃料タンク本体1の底面部1aには、旋回槽としてのチャンバー10が固定されている。また、このチャンバー10の有底無蓋略円筒形状を呈するチャンバー本体10a内に臨んで、フューエルポンプ吸込口3が配設されていて、このフューエルポンプによって、このチャンバー本体10a内の燃料が吸い出されるように構成されている。
【0056】
このチャンバー本体10aの周壁部10bには、このチャンバー本体10a内へ燃料を送出する連通孔14が形成されている。
【0057】
この連通孔14内には、負圧室15と、この負圧室15と連続するテーパー状開口部14aと、このテーパー状開口部14aから延設される筒状部14cと、チャンバー側開口14bが設けられて主に構成されている。このチャンバー側開口14b側のチャンバー本体10a内には、逆流防止壁部20が形成されている。この逆流防止壁部20は、主に、このチャンバー側開口14b上部の負圧室上壁部15bから上方へ一体に延設される立ち上がり部20cと、この立ち上がり部20cから先端部20aに向けて所定の勾配を有して降下する壁面本体20dの上端部20bとから構成されている。
【0058】
そして、このチャンバー側開口14b形成位置から、チャンバー本体10aの略反対側位置まで、前記周壁部10bに沿って、前記壁面本体20dが、略半円弧状に設けられることにより、前記チャンバー本体10a内と画成された流路21が形成されている。
【0059】
また、前記負圧室15は、略箱形形状の中空を呈して構成されている。
【0060】
この負圧室15には、前記燃料タンク本体1内と連通する燃料タンク側連通孔16,16が、燃料タンク底面部1aと近接する低い位置に形成されていると共に、前記燃料タンク側連通孔16,16が、前記チャンバー側開口部14bよりも下方位置に設けられている。
【0061】
また、この負圧室15外側壁には、略L字状の吹き出し部材8が、固着されている。この吹き出し部材8の後端部8cには、所定の圧力を与えられたリターン燃料が挿通される戻り配管7の先端7aに接続されていて、燃料タンク1内に環流されるリターン燃料が直接、チャンバー本体10a内に導入されるように構成されている。
【0062】
そして、この吹き出し部材8には、先端部8bを先細り形状とする導入口部8aが設けられていて、前記連通孔14のテーパー状開口部14a内に、所定のクリアランスを有してこの導入口部先端部8bが位置するように、前記負圧室5内に、この導入口部8aが挿入されて臨んで構成されている。
【0063】
また、前記負圧室15の上壁部15aには、中空形状の再循環パイプ19が、この負圧室15から上方へ向けて立設されている。
【0064】
この再循環パイプ19は、チャンバー本体上端縁10dよりも、下方位置に上端開口19aが設けられると共に、下端開口19bが、前記上壁部15aの下面側15bから、下方へ向けて延設されることにより、前記燃料タンク側連通孔16,16から負圧室15に侵入する燃料を、導入口部先端部8bからのリターン燃料の噴出圧力によって負圧を発生させて巻き込む際に、この下端開口19bからエアを吸い込まないように、負圧室15内の燃料液面wが低下しても、負圧室15内の燃料中に没入される位置まで延設されている。
【0065】
しかも、この実施の形態1では、前記再循環パイプの下端開口19bが、前記チャンバー側開口部14bよりも下方に位置する高さで、しかも、前記燃料タンク側連通孔16,16形成位置と略同一高さにまで延設されている。
【0066】
従って、前記再循環パイプ下端開口19b位置が、燃料タンク側連通孔16,16形成位置と、前記チャンバー側開口部14b形成位置との間の高さ位置に設定されている。
【0067】
更に、この実施の形態1では、前記再循環パイプ19の流路断面積が、前記燃料タンク側連通孔16,16の合計の流路断面積よりも大きくなるように設定されている。
【0068】
次に、この実施の形態1の作用について説明する。
【0069】
この実施の形態1のチャンバー構造によれば、再循環パイプ19の下端開口19bは、負圧室15内の燃料液面wの高さが、図1中に示すように低下しても、燃料内に没入しているので、下端開口19bが燃料によって塞がれた状態となり、前記再循環パイプ19からエアが吸い込まれる虞が減少する。
【0070】
従って、エア吸い込み音が発生する虞が減少し、また、前記導入口部8aが、燃料タンク1内に環流される燃料を負圧室15内に直接導入して、所定の圧力で送出することにより、先端部8bと、テーパー状開口14aとの間に形成されたクリアランスで発生する負圧が、逃げることがない。このため、燃料タンク1内の前記燃料タンク側連通孔16,16を介してこの負圧室15内に浸出している燃料は、先端部8bから圧送される燃料に巻き込まれるようにして、負圧室15から、前記筒状部14c,チャンバー側開口14bを介して、流路21内へ送出される。
【0071】
この送出された燃料は、流路21内を流れて、略反対側に形成された逆流防止壁部20の先端部20a近傍からチャンバー本体10a内へ送出される。チャンバー本体10a内へ送出された燃料は、チャンバー底面部10c上面に滞留して、しかも、この逆流防止壁部20により、液面が傾いても、前記チャンバー側開口14bを介して、負圧室15方向へ逆流しない。
【0072】
よって、燃料タンク本体1a内の残留燃料が、チャンバー本体10a内に導入されて、チャンバー本体10a内に臨む燃料ポンプ吸込口3からの燃料の吸い上げが、燃料タンク1内に残留する燃料の終焉近くまで行われる。
【0073】
このように、前記導入口部8aが燃料タンク1内に環流される燃料を直接チャンバー本体10a内に導入すると、燃料タンク本体1a内から、燃料タンク側連通孔16,16を介して負圧室15に侵入する燃料が、リターン燃料の噴出圧力によって発生される負圧によって巻き込まれて、前記連通孔14のチャンバー側開口部14bからチャンバー本体10a内に送出される。
【0074】
一方、チャンバー本体10a内の液面の上昇により前記燃料タンク本体1a内へ、この上端縁10dを越えて溢れ出ようとする燃料は、先に上端開口19aから、この再循環パイプ19内に流れ落ち、下端開口19bから負圧室15内に流下されて再循環させられる。
【0075】
そして、前記再循環パイプ19の下端開口19bが、前記燃料タンク側連通孔16,16形成位置と略同一高さまで延設されているので、燃料タンク側連通孔16,16形成位置と略同一高さまで燃料の液面wが低下しても、下端開口19bは、燃料内に没入しているので、前記再循環パイプ19からエアが吸い込まれない。
【0076】
従って、前記導入口部8aに、この燃料タンク1内へ環流されるリターン燃料を導入することにより発生する負圧が、負圧室5内から逃げることがないので、燃料タンク本体1a内の燃料は、負圧室15から、チャンバー側開口14bを介してチャンバー本体10a内へ送出される。
【0077】
よって、燃料タンク本体1a内の残留燃料が、チャンバー本体10a内に導入されて、チャンバー本体10a内に臨む前記燃料ポンプ吸込口3からの燃料の吸い上げが行われる。このチャンバー本体10a内への燃料の導入は、前記負圧室15内の液面w高さが、前記燃料タンク側連通孔16,16形成位置と略同一高さまで、低下する終焉近くまで行われる。
【0078】
しかも、この実施の形態1では、前記再循環パイプ19の下端19bが、前記連通孔14のうち、チャンバー側開口部14bよりも下方に延設されている。
【0079】
このため、チャンバー側開口部14bよりも下方に燃料の液面が低下するまで、この下端19bが、燃料内に没入しているので、前記再循環パイプ19からエアが吸い込まれない。
【0080】
従って、燃料タンク側連通孔16,16を介して、この負圧室15内に傾斜等によりエアが導入されない限り燃料タンク本体1内の燃料は導入されて、負圧室15内を満たした燃料は、連通孔14のテーパ状開口14a,筒状部14c,チャンバー側開口14bを介してチャンバー本体10a内へ送出される。
【0081】
よって、燃料タンク側連通孔16,16から、燃料タンク本体1内の燃料を吸い込む負圧が発生することにより、更に、燃料タンク本体1内の残留燃料が、チャンバー本体10a内に導入される。このため、チャンバー本体10a内への燃料導入が、前記燃料タンク側連通孔16,16形成位置と略同一高さか或は、下方にまで燃料の液面が低下した終焉近くまで行われる。
【0082】
そして、この実施の形態1では、前記燃料タンク側連通孔16が、前記チャンバー側開口部14bよりも下方位置に設けられていると共に、前記再循環パイプ下端19b位置が、燃料タンク側連通孔16,16形成位置と、前記チャンバー側開口部14b形成位置との間の高さ位置に設定されているので、負圧室15内には、まず、前記再循環パイプ19によって、再循環されるチャンバー本体10a内の燃料が、優先されて流入して、先端部8bから圧送されるリターン燃料と共に、チャンバー本体10a内に送られる。
【0083】
このため、温度の比較的高い燃料が、前記燃料ポンプ吸込口3から吸い上げられて、エンジン方向へ送られるので、燃料タンク本体1内の燃料の高温化を防止してべーパーの発生を抑制させると共に、前記ポンプ吸込口3から吸い出されて送られる燃料の温度をリターン燃料の温度に近付けることが出来る。
【0084】
また、この実施の形態1では、前記再循環パイプ19の流路断面積が、前記燃料タンク側連通孔16,16の合計流路断面積よりも大きく設定されているので、負圧室15内には、まず、前記再循環パイプ19によって、再循環されるチャンバー本体10a内の燃料が、更に優先されて流入して、チャンバー本体10a内に送られる。
【0085】
この点においても、温度の比較的高い燃料が、前記燃料ポンプ吸込口3から吸い上げられて、送られるので、燃料タンク本体1内の燃料の高温化を防止してべーパーの発生を抑制させると共に、前記ポンプ吸込口3から吸い出されて送られる燃料の温度をリターン燃料の温度に近付けて、燃料タンクユニット側全体の温度の上昇を抑制することが出来る。
【0086】
【実施の形態2】
図3は、この発明の実施の形態2のチャンバー構造を示すものである。
【0087】
なお、前記実施の形態1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0088】
まず、この実施の形態2の構成を説明すると、前記再循環パイプ19の下部先端開口19bが、一旦、負圧室15底面部15eの近傍まで延設されると共に、上方に向けて略180度折曲される折曲部19cによって連設されて、先端部19dが、前記チャンバー側開口部4b近傍まで延設されることにより、先端開口19eを上方へ向けて開放している。
【0089】
次に、この実施の形態2の作用について説明する。
【0090】
このように構成された実施の形態2のものでは、前記再循環パイプ19の下部開口19b先端部19dが、上方に向けて折曲されているので、下部先端部19dと再循環パイプ本体との間の折曲部19c内に燃料が滞留して、再循環パイプ19の下端が塞がれる。
【0091】
このため、前記再循環パイプ19からエアが吸い込まれないため、前記導入口部8aに、燃料タンク1内へ環流されるリターン燃料を導入することにより発生する負圧が負圧室15内から逃げることがないので、燃料タンク本体1内の燃料が、前記燃料タンク側連通孔16,16を介して負圧室15内に導かれ、負圧室15から、連通孔14を介してチャンバー本体10a内へ送出される。
【0092】
他の構成及び作用については、前記実施の形態1と略同様であるので説明を省略する。
【0093】
【実施の形態3】
図4は、この発明の実施の形態3のチャンバー構造を示すものである。
【0094】
なお、前記実施の形態1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0095】
まず、この実施の形態3の構成を説明すると、前記負圧室15内の底面部15cには、燃料溜まり漕22が設けられている。この燃料溜まり漕22は、負圧室15内の燃料液面が、低下しても所定の液面w1の高さを維持できるように、有底無蓋形状を呈して構成されている。そして、前記再循環パイプ19の下端開口19b先端が、この燃料溜まり漕22内に上方から挿入されて、この燃料溜まり漕22内の燃料中に没入されている。
【0096】
次に、この実施の形態3の作用について説明する。
【0097】
このように構成された実施の形態3のものでは、前記再循環パイプ19の下端開口19b先端が、前記負圧室15内に設けられた燃料溜まり漕22内に没入されている。
【0098】
このため、下端開口19b先端内を燃料溜まり漕22内の燃料が塞ぎ、前記再循環パイプ19からエアが吸い込まれないため、前記導入口部8aが、この燃料タンク1内へ環流されるリターン燃料を導入することにより、発生する負圧が負圧室15内から逃げることがない。
【0099】
このため、燃料タンク本体1内の燃料が、前記燃料タンク側連通孔16,16を介して、負圧室15内に導入され、この負圧室15から、連通孔14を介してチャンバー本体10a内へ送出される。
【0100】
他の構成及び作用については、前記実施の形態1と略同様であるので説明を省略する。
【0101】
【実施の形態4】
図5は、この発明の実施の形態4のチャンバー構造を示すものである。
【0102】
なお、前記実施の形態1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0103】
まず、この実施の形態4の構成を説明すると、前記再循環パイプ19の下端開口19b先端には、フィルターメッシュ部材23が配設されている。このフィルターメッシュ部材23は、複数の細孔23a…を有すると共に、これらの細孔23a…は、所定の圧力よりも高い透過圧力では、燃料を挿通させて、フィルタとしての機能を発揮すると共に、所定の圧力よりも低い透過圧力では、これらの細孔23a…内に燃料が、含浸されると共に自らの表面張力によって保持されて、エアの挿通を阻止するように構成されている。
【0104】
次に、この実施の形態4の作用について説明する。
【0105】
このように構成された実施の形態4のものでは、前記チャンバー本体10a内に燃料が満たされて、再循環パイプ19内に再循環燃料が挿通されている際には、透過圧力が高いので、前記フィルターメッシュ部材23は、流下された燃料を挿通させて、負圧室15内に導かれ、前記実施の形態1と略同様に、チャンバー本体10a内へ向けて、これらの再循環された燃料が、優先的に、前記連通孔14から送出される。
【0106】
そして、前記燃料タンク本体1内の燃料の減少と共に、この負圧室15内の燃料の液面w2の高さが降下しても、前記再循環パイプ19の下端開口19b先端に配設されたフィルターメッシュ部材22が、燃料を含浸するので、細孔23a…内に、燃料自らの表面張力によって、燃料が保持されて、この細孔23aが閉塞される。このため、前記再循環パイプ19からエアが吸い込まれない。
【0107】
従って、前記導入口部8aに、燃料タンク1内へ環流される燃料を、導入することにより、発生する負圧が負圧室15内から逃げることがないので、燃料タンク本体1内の燃料が、前記燃料タンク側連通孔16,16を介して、負圧室15内に導入され、この負圧室15から、連通孔14を介してチャンバー本体10a内へ送出される。
【0108】
他の構成及び作用については、前記実施の形態1と略同様であるので説明を省略する。
【0109】
【実施の形態5】
図6は、この発明の実施の形態5のチャンバー構造を示すものであり、前記実施の形態1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付している。
【0110】
この構成で、再循環パイプ19の下端開口19bは、従来構造と同様、上壁部15aの下面側15bと略面一となっているが、吹き出し部材8に前記循環パイプ19の延設部となるよう導入口部8a側に再循環パイプ19側からのエア巻き込みを阻止する壁8dを一体に形成して、実質的に再循環パイプ19を上壁部15aの下面側15bから延長したものとしている。
【0111】
他の構成及び作用については、前記実施の形態1と略同様であるので説明を省略する。
【0112】
【実施の形態6】
図7及び図8は、この発明の実施の形態6のチャンバー構造を示すものである。なお、前記実施の形態1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付している。
【0113】
まず、構成を説明すると、この実施の形態6では、図7に示すように、前記負圧室15の底面15c、外周面15d、後面15e及び前記吹き出し部材8とその導入口部8a、前記壁部8eが一体に成形された導入口モジュール体30が、前記チャンバー本体10aとは別体で形成されている。このうち、この実施の形態6では、前記壁部8eが、後面15eに沿って略平行に延設される略平板形状としている。
【0114】
この導入口モジュール体30が、チャンバー本体10aの下端隅部に凹設され、前記再循環パイプ19が上面31aに連通した凹部31に嵌合されることにより、負圧室15が形成されるように構成されている。
【0115】
そして、前記再循環パイプ19の下端19bが、前記導入口部8aに一体成形された壁部8eを再循環パイプ19のうちチャンバー本体10a内に設けられた部分19cと連設させることにより形成されるように、前記部分19cの下端開口側縁部と、前記壁部8e上縁部との水平方向位置が、前記導入口モジュール体30嵌合状態で略一致するように構成されている。
【0116】
次に、この実施の形態6の作用について説明する。
【0117】
この実施の形態6では、図7に示すように、前記導入口モジュール体30が、チャンバー本体10aの下端隅部に凹設された凹部31に嵌合されることにより、負圧室15が形成される。
【0118】
すなわち、前記負圧室15の底面15c、外周面15d、後面15e及び前記吹き出し部材8とその導入口部8a、前記壁部8eが一体に成形された導入口モジュール体30の開放面が、前記チャンバー本体10aの凹部31上面31a等によって閉塞されて、略密閉状態の負圧室15が容易に形成される。
【0119】
この嵌合により、前記再循環パイプ19が上面31aに連通した前記再循環パイプ19の下端19b開口側縁部19fと、前記壁部8e上縁部8fとが、前記導入口モジュール体30嵌合状態で対向すると共に、チャンバー本体10a壁部10eと後面部15eとの水平方向位置が略一致して、前記導入口部8aに一体成形された壁部8eによって形成される縦方向の通路が、再循環パイプ19のうちチャンバー本体10a内に設けられた部分19cと連設される。
【0120】
このため、更にチャンバー本体10a側の形状を凹部31を形成するのみの比較的単純な形状として形成性を容易とすると共に、前記導入口モジュール体30が、壁部8eを抜きし易いように、後面15eに沿って略平行に延設される略平板形状とすることより、更に成形性が良好なものとしながら、再循環パイプ19下端19bを負圧室15内下方へ延設出来る。
【0121】
また、前記壁部8eが吹き出し部材8の導入口部8aと共に、導入口モジュール体30に一体に形成されているので部品点数の増大を抑制出来、この導入口モジュール体30を前記凹部31に嵌合するだけで容易に組み立てることが出来る。
【0122】
他の構成及び作用,効果については、前記実施の形態1と略同様であるので説明を省略する。
【0123】
以上、この発明の実施の形態1乃至6を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態1乃至6に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0124】
例えば、前記実施の形態1では、前記再循環パイプの下端開口9bが、前記燃料タンク側連通孔16,16形成位置と略同一高さにまで延設されているが、特にこれに限らず、例えば、前記燃料タンク側連通孔16,16形成位置よりも下方に位置するように前記下端開口19bを形成してもよい。
【0125】
また、実施の形態6では、前記導入口モジュール体30に一体に形成される壁部8eが、抜きし易いように後面15eに沿って略平行に延設されているが、特にこれに限らず、例えば、前記実施の形態5のように、再循環パイプ19のチャンバー19c内部分の断面形状が略円筒形状である場合には、この再循環パイプ19の形状に合わせて、略半円筒形状等する等、下端19bが前記負圧室15上壁部15aから、下方へ向けて延設されるものであるならばどのような形状であってもよい。
【0126】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の請求項1記載のものによれば、前記再循環パイプが、下端を前記負圧室上壁部から、下方へ向けて延設されていて、該下端が、前記連通孔のうち、チャンバー側開口部の下端よりも下方に位置するように延設されている。
【0127】
このため、該下端は、該負圧室内の燃料液面の高さが低下しても、燃料内に没入しているので、前記再循環パイプからエアが吸い込まれる虞が減少する。
【0128】
従って、エアの吸い込み音を抑えられる。
【0129】
また、請求項2に記載されたものでは、前記導入口部が該燃料タンク内に環流される燃料を導入すると、燃料タンク内から、前記燃料タンク側連通孔を介して該負圧室に侵入する燃料が、該リターン燃料の噴出圧力によって発生される負圧によって巻き込まれて、前記連通孔のチャンバー側開口部から該チャンバー本体内に送出される。
【0130】
一方、該負圧室から上方へ向けて立設する再循環パイプでは、前記チャンバー本体上端縁よりも、下方位置に上端が設けられているので、該チャンバー本体内の液面の上昇により前記燃料タンク内へ溢れ出ようとする燃料が、該負圧室内に流下されて再循環させられる。
【0131】
該再循環パイプは、下端が、前記負圧室に侵入する燃料を該環流された燃料の噴出圧力によって負圧を発生させて巻き込む際に、該下端からエアを吸い込まないように、該負圧室内の燃料中に没入させる位置まで、下端を前記負圧室上壁部から、下方へ向けて、チャンバー側開口部の下端よりも下方まで延設されている。
【0132】
このため、該下端は、該負圧室内の燃料液面の高さが低下しても、燃料内に没入しているので、前記再循環パイプからエアが吸い込まれない。
【0135】
そして、請求項に記載されたものでは、前記燃料タンク側連通孔が、前記チャンバー側開口部よりも下方位置に設けられていると共に、前記再循環パイプ下端位置が該燃料タンク側連通孔形成位置と、前記チャンバー側開口部形成位置との間の高さ位置に設定されているので、該負圧室内には、まず、前記再循環パイプによって、再循環されるチャンバー本体内の燃料が流入して、チャンバー本体内に送られる。
【0136】
このため、温度の比較的高い燃料が、前記燃料ポンプ吸込口から吸い上げられて、送られるので、燃料タンク本体内の燃料の高温化を防止してべーパーの発生を抑制させると共に、前記ポンプ吸込口から吸い出されて送られる燃料の温度をリターン燃料の温度に近付けることが出来る。
【0137】
また、請求項に記載されたものでは、前記再循環パイプの流路断面積が、前記燃料タンク側連通孔の流路断面積よりも大きく設定されているので、該負圧室内には、まず、前記再循環パイプによって、再循環されるチャンバー本体内の燃料が流入して、チャンバー本体内に送られる。
【0138】
このため、温度の比較的高い燃料が、前記燃料ポンプ吸込口から吸い上げられて、送られるので、燃料タンク本体内の燃料の高温化を防止してべーパーの発生を抑制させると共に、前記ポンプ吸込口から吸い出されて送られる燃料の温度をリターン燃料の温度に近付けることが出来る。
【0139】
そして、請求項に記載されたものでは、前記再循環パイプの下部先端が、上方に向けて折曲されているので、該下部先端内に燃料が滞留して、該再循環パイプの下端を塞ぐ。
【0140】
このため、前記再循環パイプからエアが吸い込まれない。
【0141】
そして、請求項に記載されたものでは、前記再循環パイプの下部先端が、前記負圧室内に設けられた燃料溜まり漕内に没入されている。
【0142】
このため、該下部先端内を燃料溜まり漕内の燃料が塞ぎ、前記再循環パイプからエアが吸い込まれない。
【0143】
更に、請求項に記載されたものでは、前記再循環パイプの下部先端に配設されたフィルターメッシュ部材が、燃料を含浸するので、前記再循環パイプからエアが吸い込まれない。
【0144】
また、請求項記載のものでは、前記再循環パイプのうち、前記負圧室内に延設される部分が、前記導入口部に一体成形された壁部を用いて構成されている。
【0145】
このため、チャンバー本体の成形性が良好である。
【0146】
そして、請求項に記載されたものでは、前記負圧室の底面、外周面及び導入口部、前記壁部が一体に成形された導入口モジュール体が、チャンバー本体の下端隅部に凹設され、前記再循環パイプが上面に連通した凹部に嵌合されることにより、負圧室が形成される。
【0147】
このため、更に容易な形成性で部品点数を増大させることなく、容易に組み立てることが出来る。
【0148】
そして、請求項1〜の各項に記載されたものでは、導入口部に燃料タンク内に循環されるリターン燃料を導入することにより発生する負圧が負圧室内から逃げることがないので、燃料タンク本体内の残留燃料のチャンバー本体内への吸い上げが、燃料タンク側連通孔形成位置と略同一高さか或いは、下方まで燃料の液面が低下した終焉近くまで行われる、という実用上有益な効果も発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のチャンバー構造の要部の構成を説明する図2中A−A線に沿った位置の断面図である。
【図2】実施の形態1のチャンバー構造の構成を説明する全体の部分断面斜視図である。
【図3】実施の形態2のチャンバー構造で、図1に対応する部分の断面図である。
【図4】実施の形態3のチャンバー構造で、図1に対応する部分の断面図である。
【図5】実施の形態4のチャンバー構造で、図1に対応する部分の断面図である。
【図6】実施の形態5のチャンバー構造で、図1に対応する部分の断面図及び要部拡大図である。
【図7】実施の形態6のチャンバー構造で、組立てを説明する要部の斜視図である。
【図8】実施の形態6のチャンバー構造で、図7中B−B線に沿った位置の断面図である。
【図9】従来例のチャンバー構造で、図1に対応する部分の断面図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク本体
1a 底面部(底部)
3 ポンプ吸込口
7 戻り配管
8 吹き出し部材
8a 導入口部
8e 壁部
10 チャンバー
10a チャンバー本体
10d 上端縁
14 連通孔
14b チャンバー側開口
15 負圧室
15a 負圧室上壁部
15b 上壁部下面
15c 底面
16,16 燃料タンク側連通孔
19 再循環パイプ
19b 下端開口(下端)
19c チャンバー内部分
22 燃料溜まり漕
23 フィルターメッシュ部材
30 導入口モジュール体
31 凹部
31a 上面

Claims (9)

  1. 車両の燃料タンク底部に固定されて、燃料ポンプ吸込口を臨ませたチャンバー本体の周壁部に、該チャンバー本体内へ燃料を送出する連通孔を形成すると共に、該連通孔内に、前記燃料タンク内と連通する燃料タンク側連通孔を底部と近接する位置に形成した負圧室を設け、該燃料タンク内に環流されるリターン燃料を導入する導入口部を該負圧室内に臨ませると共に、前記チャンバー本体上端縁よりも、下方位置で、かつチャンバー本体内に上端を設けた再循環パイプを該負圧室から上方へ向けて立設するチャンバー構造において、
    前記再循環パイプは、下端を前記負圧室上壁部から、下方へ向けて延設して、該下端を、前記連通孔のうち、チャンバー側開口部の下端よりも下方に位置させていることを特徴とするチャンバー構造。
  2. 車両の燃料タンク底部に固定されて、燃料ポンプ吸込口を臨ませたチャンバー本体の周壁部に、該チャンバー本体内へ燃料を送出する連通孔を形成すると共に、該連通孔内に、前記燃料タンク内と連通する燃料タンク側連通孔を底部と近接する位置に形成した負圧室を設け、該燃料タンク内に環流されるリターン燃料を導入する導入口部を該負圧室内に臨ませることにより、燃料タンク内から、前記燃料タンク側連通孔を介して該負圧室に侵入する燃料を該リターン燃料の噴出圧力によって負圧を発生させて巻き込み、前記連通孔のチャンバー側開口部から該チャンバー本体内に送出すると共に、前記チャンバー本体上端縁よりも、下方位置に上端を設けて、該チャンバー本体内の液面の上昇により前記燃料タンク内へ溢れ出ようとする燃料を、該負圧室内に流下させて再循環させる再循環パイプを該負圧室から上方へ向けて立設するチャンバー構造において、
    前記再循環パイプは、前記負圧室に侵入する燃料を該リターン燃料の噴出圧力によって負圧を発生させて巻き込む際に、該負圧室内の燃料液面が、前記チャンバー側開口部の下端位置まで低下しても、該再循環パイプの下端からエアを吸い込まないように、該負圧室内の燃料中に没入させる位置まで、前記負圧室上壁部から、下方へ向けて、該再循環パイプの下端を、前記連通孔のうち、チャンバー側開口部の下端よりも下方まで延設させていることを特徴とするチャンバー構造。
  3. 前記燃料タンク側連通孔が、前記チャンバー側開口部よりも下方位置に設けられると共に、前記再循環パイプ下端位置を該燃料タンク側連通孔形成位置と、前記チャンバー側開口部形成位置との間の高さ位置に設定することを特徴とする各請求項1又は2記載のチャンバー構造。
  4. 前記再循環パイプの流路断面積を前記燃料タンク側連通孔の流路断面積よりも大きく設定することを特徴とする各請求項1乃至3記載のチャンバー構造。
  5. 前記再循環パイプの下部先端は、上方に向けて折曲されていることを特徴とする各請求項1乃至4記載のチャンバー構造。
  6. 前記再循環パイプの下部先端は、前記負圧室内に設けられた燃料溜まり漕内に没入されていることを特徴とする各請求項1乃至5記載のチャンバー構造。
  7. 前記再循環パイプの下部先端には、フィルターメッシュ部材が配設されていることを特徴とする各請求項1乃至6記載のチャンバー構造。
  8. 前記再循環パイプのうち、前記負圧室内に延設される部分を、前記導入口部に一体成形された壁部を用いて構成することを特徴とする各請求項1乃至7記載のチャンバー構造。
  9. 前記負圧室の底面、外周面及び導入口部、前記壁部を一体に成形した導入口モジュール体をチャンバー本体の下端隅部に凹設され、前記再循環パイプが上面に連通した凹部に嵌合させることにより、負圧室を形成したことを特徴とする請求項8記載のチャンバー構造。
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