JP3786036B2 - 残響付与装置、残響付与方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

残響付与装置、残響付与方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音響信号に対し各種音響空間の残響効果を付与するための残響付与装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホールや教会などの音響空間におけるインパルス応答波形を測定し、このインパルス応答波形のサンプリングデータを音響信号に畳み込むことによって、当該音響空間における初期反射音やその後の残響音の効果を付与する装置(以下、残響付与装置という)が提供されている。
音響空間におけるインパルス応答波形のサンプリングデータは、当該音響空間内に設置された音源から発せられたインパルス音やTSP(Time Stretched Pulse)などの音響測定信号をマイクロホン等により収音し、その後、電気信号に変換した音のアナログ信号波形をサンプリングし必要に応じた処理を行うことにより得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、残響時間が長い音響空間においては、インパルス音の発生からしばらく経過した後であってもインパルス音の反射音、残響音が収音されるため、正確な残響空間を再現するためにはインパルス応答波形の時間は長いものとなる。そして、このような残響空間を再現するためには、大量のサンプリングデータを畳み込むための膨大なハードウェアリソースが必要となっていた。
【0004】
このため、従来は、インパルス応答波形のサンプリングデータをすべて用いた畳み込み演算処理を行うのではなく、インパルス応答波形データのうちインパルス音発生から所定期間内に含まれるデータのみを使った畳み込み演算を行うことにより、初期反射音に係るデータを生成していた。その後の後続反射音(残響音)に係るデータは、別途、人工的に生成したものを後続させて、残響特性付与を行っていた。
しかしながら、この方法においては、初期反射音のデータと後続反射音(残響音)のデータは、音質的に異なるものであるため、初期反射音のデータに残響音のデータを後続させた場合に、接続部分におけるデータのつながりが悪く、聴感上好ましくなかった。従来の方法では、ハードウェアリソースの規模は小さく抑えられるものの、十分な音場効果を表現するには至っていなかった。
【0005】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、簡易な構成により、十分な音場効果を表現することができる残響付与装置、残響付与方法、プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明に係る残響付与装置は、処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して畳み込むことにより第1の反射音信号を生成する第1の信号処理手段と、前記音響信号に対し、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその開始直後のデータ値が前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう補正して畳み込むとともに、畳み込んで生成した信号を巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号を生成する第2の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理手段によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する手段であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力手段と、を具備することを特徴とする。
かかる残響付与装置の構成によれば、処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して畳み込むことにより第1の反射音信号を生成することができる。また、処理対象となる音響信号に対し、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその開始直後のデータ値が前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう補正して畳み込むとともに、畳み込んで生成した信号を巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号を生成することができる。そして、第1の反射信号に、第2の反射音信号を、第1の所定時間よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて加算したものを残響付与した信号として出力することができる。このため、処理対象となる音響信号に対してインパルス応答のデータをすべて畳み込む必要がなく残響効果を付与することができるとともに、第1の反射恩信号と第2の反射音信号とがクロスフェードされて出力されるため、第1の反射音信号に係る音質から第2の反射音信号に係る音質にいきなり変化することがなく、聴感上不自然な状況は生じない。
【0009】
また、本発明に係る残響付与装置は、処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列を畳み込むことにより第1の畳み込み信号を生成するとともに、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して前記音響信号に畳み込むことにより第2の畳み込み信号を生成し、前記第1の畳み込み信号に前記第2の畳み込み信号を後続させることにより、第1の反射音信号を生成する第1の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段において、前記第2のデータ列を畳み込むことにより得られる信号を、巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号であって、該反射音信号の開始直後の信号レベルが前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう処理された反射音信号を生成する第2の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理手段によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する手段であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間と前記第2の所定時間を加算した値よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力手段と、を具備することを特徴としてもよい。
【0011】
さらに、第1の反射音信号と第2の反射音信号との合成信号を出力するにあたり、第1の反射音信号と第2の反射音信号のいずれかあるいは双方の信号レベルを調整するような手段を有することとしてもよい。
このような態様によれば、残響付与処理された出力信号においては、第1の反射音信号に係る音質から第2の反射音信号に係る音質および音量も自然に変化することとなり、聴感上より自然なものとなる。
【0012】
信号レベルの調整を行うにあたっては、第1の反射音信号の第1の所定時間に含まれる信号のレベル値と、第2の反射音信号の所定時間に含まれる信号のレベル値に応じてレベル調整を行うようにするのが好ましい。
【0013】
本発明に係る残響付与方法は、処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して畳み込むことにより第1の反射音信号を生成する第1の信号処理過程と、前記音響信号に対し、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその開始直後のデータ値が前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう補正して畳み込むとともに、畳み込んで生成した信号を巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号を生成する第2の信号処理過程と、前記第1の信号処理過程によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理過程によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する過程であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力過程と、を具備することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る残響付与方法は、処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列を畳み込むことにより第1の畳み込み信号を生成するとともに、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して前記音響信号に畳み込むことにより第2の畳み込み信号を生成し、前記第1の畳み込み信号に前記第2の畳み込み信号を後続させることにより、第1の反射音信号を生成する第1の信号処理過程と、前記第1の信号処理過程において、前記第2のデータ列を畳み込むことにより得られる信号を、巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号であって、該反射音信号の開始直後の信号レベルが前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう処理された反射音信号を生成する第2の信号処理過程と、前記第1の信号処理過程によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理過程によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する過程であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間と前記第2の所定時間を加算した値よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力過程と、を具備することを特徴としてもよい。
【0015】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して畳み込むことにより第1の反射音信号を生成する第1の信号処理手段と、前記音響信号に対し、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその開始直後のデータ値が前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう補正して畳み込むとともに、畳み込んで生成した信号を巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号を生成する第2の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理手段によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する手段であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力手段として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列を畳み込むことにより第1の畳み込み信号を生成するとともに、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して前記音響信号に畳み込むことにより第2の畳み込み信号を生成し、前記第1の畳み込み信号に前記第2の畳み込み信号を後続させることにより、第1の反射音信号を生成する第1の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段において、前記第2のデータ列を畳み込むことにより得られる信号を、巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号であって、該反射音信号の開始直後の信号レベルが前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう処理された反射音信号を生成する第2の信号処理手段と、前記第1の信号処理手段によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理手段によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する手段であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間と前記第2の所定時間を加算した値よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力手段として機能させるためのプログラムであることを特徴とするものであってもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0018】
A:第1実施形態
A1:構成
図1は、この発明の一実施形態である残響付与装置100の構成図である。
図1に示すように、残響付与装置100は、操作部1、コントローラ2、入力部3、出力部4、DSP5、音源6を備え、各部はバス9を介して接続されている。
【0019】
入力部3にはマイクロホンMICが接続され、ユーザは、残響付与の処理対象となる音響信号を、マイクロホンMICを介して入力部3に供給する。入力部3は、供給された音響信号を所定のサンプリング周期でA/D(ディジタル/アナログ)変換したものをコントローラ2に出力する。
音源6は、所定の音響信号を発生する機能を有し、ユーザは、音源6から出力される音響信号に対して残響効果を付与することもできるようになっている。
【0020】
出力部4にはスピーカSPが接続されている。出力部4は、コントローラ2の制御下、残響付与処理が行われたディジタル信号をD/A(ディジタル/アナログ)変換し、スピーカSPに出力する。スピーカSPは残響付与処理された音響信号(アナログ信号)を外部出力する。
【0021】
操作部1には、操作キーや液晶パネルが配置され、ユーザは操作部1の操作キーを操作して、具体的な残響付与処理の指示をする。操作部1は、ユーザが操作した操作キーの内容をコントローラ2に出力する。
コントローラ2は、CPU(Central Processing Unit)を備え、ユーザの指示に基づき、残響付与装置100の各部を制御し、残響付与に係る各種処理を実行する。また、コントローラ2は、メモリを備えており、メモリには残響付与に係る制御プログラムが予め格納されている。
【0022】
DSP5は、コントローラ2の制御下において、具体的な残響付与処理を実行する。
図2は、DSP5の構成を示す図であり、このようにDSP5は、残響データメモリ107と、残響付与部120から構成される。
【0023】
残響データメモリ107には、各種音響空間におけるインパルス応答波形のサンプリングデータが格納される。インパルス応答波形のサンプリングデータは、実測やシミュレーションを行うことにより予め求められている。
図3は、インパルス応答波形のサンプリングデータの一例を模式的に示したものである。図3において、横軸は時間、縦軸は信号レベルを示し、サンプリング時間をTSとしている。ここで、本実施形態に係る残響データメモリ107には、インパルス応答波形のすべてのサンプリングデータが格納されるのではなく、サンプリングデータのうちの一部が格納されている。より具体的には、インパルス音発生時(0秒)から所定期間(たとえば、0〜0.2秒)の期間T1に含まれるデータ列D1と、別の所定期間(たとえば、0.3〜0.6秒)の期間T2に含まれるデータ列D2が残響データメモリ107に格納されている。図3に例示したように、データ列D1とデータ列D2とは、もとのインパルス応答波形において互いに不連続な関係になっている。
【0024】
さらに詳述すると、データ列D1とデータ列D2がそのままの状態で残響データメモリ107に格納されるのではなく、データ列D1とデータ列D2の各々に対し、所定のデータ補正を行ったもの(これを、データ列D1´,データ列D2´と記述する)が、残響データメモリ107に格納される。データ列D1,D2に補正を行う理由は、残響効果付与を施した信号を、聴感上より自然なものとするためである。この具体的なデータ補正の内容は後述する。
【0025】
再び図2に戻り、DSP5の構成説明を行う。
残響付与部120は、供給される音響信号(サンプリングデータ)に対し、具体的に残響効果付与処理を行う。図4は、残響付与部120の構成図であるが、このように、残響付与部120は、畳み込み演算部121、畳み込み演算部122、合成部123、遅延器124、フィルタ125を備えている。
【0026】
畳み込み演算部121は、供給される音響信号のサンプリングデータに対し、残響データメモリ107に格納されるデータ列D1´を畳み込む演算処理を行う。畳み込み演算部121は、データ列D1´を畳み込んだ信号を、初期反射音信号S121として出力する。
図5に示すように、畳み込み演算部121は、遅延器121D−1、121D−2、……、121D−(m−1)、乗算器121A−0、121A−1、121A−2、……、121A−(m−1)、加算器121K−1、121K−2、……、121K−(m−1)から構成されており、m段の畳み込み演算処理を行う。
遅延器121D−1、121D−2、……、121D−(m−1)の各遅延時間は、インパルス応答波形のサンプリング時間Tsに対応する。ここで、各遅延器の遅延時間の総和をT121とする。また、乗算器121A−0、121A−1、121A−2、……、121A−(m−1)の各乗算係数として、残響データメモリ107内の初期反射音用データ列D1´(La1、La2、……)を設定する。具体的には、乗算器121A−0の乗算係数として初期反射音用データLa1、乗算器121A−1の乗算係数として初期反射音用データLa2、……、というように設定し、乗算器121A−(m−1)の乗算係数として初期反射音用データLamを設定する。
【0027】
畳み込み演算部122は、音響信号のサンプリングデータに対し、残響データメモリ107に格納されるデータ列D2´を畳み込む演算処理を行う。畳み込み演算部122は、データ列D2´を畳み込んだ信号を、後部反射音信号S122として出力する。
図6に示すように、畳み込み演算部122は、遅延器122D−1、122D−2、……、122D−(n−1)、乗算器122A−0、122A−1、122A−2、……、122A−(n−1)、加算器122K−1、122K−2、……、122K−(n−1)から構成されており、n段の畳み込み演算処理を行う。
遅延器122D−1、122D−2、……、122D−(n−1)の各遅延時間は、インパルス応答波形のサンプリング時間Tsに対応する。ここで、各遅延器の遅延時間の総和をT122とする。また、乗算器122A−0、122A−2、……、122A−(n−1)の各乗算係数として、残響データメモリ107内の後部残響音用データ列D2´(Lb1、Lb2、……)を設定する。具体的には、乗算器122A−0の乗算係数として後部残響音用データLb1、乗算器122A−1の乗算係数として後部残響音用データLb2、……、というように設定し、乗算器122A−(n−1)の乗算係数として後部残響音用データLbnを設定する。
【0028】
図4に戻り、残響付与部120の構成説明を行う。
遅延器124は、畳み込み演算部122から供給される後部反射信号S122を、所定時間T124だけ遅延させてフィルタ125に出力する。ここで、従来の残響付与装置においては、畳み込み演算部121から出力される初期反射音信号S121に、畳み込み演算部122から出力される後部反射音信号S122を単純に後続させるような合成処理を行っていたため、遅延器124の遅延時間T124は、時間長T121、すなわち、データ列D1(データ列D1´)の時間長(上掲図3における期間T1に相当する時間:0.2秒)に対応するものとなっていた。
本実施形態においては従来とは異なり、遅延器124の遅延時間T124は、時間長T121よりも所定時間αだけ短くした値(T124=T121−α)となっている点が特徴的である。この遅延時間T124の値の意味については後述する。
【0029】
フィルタ125は、フィードバックループを有する巡回型フィルタであり、本実施形態では図に示すような櫛型フィルタ(Combフィルタ)を採用する。より詳細に説明すると、フィルタ125は、図4に示すように、遅延器125D、125ID、ローパスフィルタ125L、増幅器125A、125GA、および加算器125Kから構成されるフィルタ125Fを、125F−1、125F−2、……、125F−pとp段並列に接続したものである。ここで、遅延器125IDは、フィルタ125F−1の入力信号に対して所定遅延を与えるイニシャルディレイとしての役割を担っている。また、増幅器125GAは、フィルタ125F−1の出力信号全体のレベル調整を行う。なお、ローパスフィルタは高域を減衰させるものであればよく、シェルビングフィルタを用いてもよい。
図7は、フィルタ125F−1に1つのパルス信号が供給された場合の出力信号を模式的に示した図である。図7に示すように、フィルタ125F−1の出力信号は、遅延器125Dによる遅延時間T125ごとにデータが後続された信号となっており、増幅器125Aの増幅係数を1未満の数に調整しておけば、図7に示すように繰り返し減衰する特性を有する信号をフィルタ125F−1から出力させることができる。
ここで、フィルタ125F−1を構成するローパスフィルタ125Lは、所定の周波数以上の高周波信号成分を除去する機能を有する。よって、各段のフィルタ125F−1、125F−2、……、125F−pを構成するローパスフィルタのフィルタ係数および、各段のフィルタを構成する増幅器の増幅係数を調整することにより、たとえば高周波の信号ほど残響時間が短くなるという音響特性を再現することができる。
【0030】
図8は、畳み込み演算部122にパルス信号が供給されたときの出力信号S122、各フィルタ125F−1、125F−2、……、125F−pのそれぞれの出力信号S125−1、S125−2、……、S125−pおよびフィルタ125の出力信号S125の関係を模式的に示したものである。
畳み込み演算部122から得られる信号S122は、各フィルタ125F−1、125F−2、……、125F−pに供給され、次いで、各フィルタからは、当該フィルタの周波数帯域に応じた信号成分が繰り返し減衰しながら出力される。そして、各フィルタの出力信号S125−1、S125−2、……、S125−pの合成信号S125がフィルタ125から出力されることになる。このような結果、図8に示すように、畳み込み演算部122から得られる信号S122の時間長(期間)T122に比較し、期間が長い(T125>T122)減衰信号S125をフィルタ125において生成、出力させることができる。以下、この減衰信号S125を残響音信号S125と記述する。
また、説明の便宜上、図8においては、各フィルタ125F−1、125F−2、……、125F−pの出力信号S125−1、S125−2、……、S125−pについて同様の信号形としているが、実際には各フィルタ125F−1、125F−2、……、125F−pのフィルタ係数の値により、出力信号S125−1、S125−2、……、S125−pの信号形(減衰する傾きや期間等)は異なるものとなる。
【0031】
図4に戻り、残響付与部120の各部の説明を行う。
合成部123は、畳み込み演算部121から出力される初期反射音信号S121と、フィルタ125から出力される残響音信号S125を加算した信号S123を出力する手段である。この信号S123が、DSP5から、残響付与処理結果として出力される。
図9は、合成部123に供給される初期反射音信号S121、残響音信号S125の時間関係を模式的に示したものである。ここでは説明便宜のため、信号S123の内容も併せて示している。
上述したように、遅延部124は、畳み込み演算部122から出力される後部反射音信号S122を時間T124だけ遅延し、その後、フィルタ125は、この後部反射音信号S122をもととして残響音信号S125を生成する。よって、フィルタ125での信号処理に要する時間が、遅延時間T124に比較して無視できる値とすれば、図9に示したように、合成部123に初期反射音信号S121が供給されてから時間T124だけ経過後、残響音信号S125が供給され始めることになる。そして、遅延時間T124は、初期反射音信号S121の時間長T121よりも短い値(T124=T121−α)であるから、初期反射音信号S121と残響音信号S125がオーバーラップする期間Tαが必ず生じることとなる。
【0032】
図9に示したように、合成部123で生成される合成信号S123は、3つの部分、すなわち信号S123−1、信号S123−2、信号S123−3から構成されている。このうち、信号S123−1は、初期反射音信号S121のみに基づく信号であり、信号S123−3は、残響音信号S125のみに基づく信号である。そして、信号S123−2は、初期反射音信号S121と残響音信号S125の双方が混在する合成信号となっている。このように、合成部123から出力される信号S123は、初期反射音信号S121と残響音信号S125とが混在する信号S123−2を有しているので、信号の性質(音質)が初期反射音信号S121から残響音信号S125のものにいきなり変化することはない。このため、DSP5から出力信号される信号S123を、その後、出力部4を介してスピーカSPから出力させた場合においても、従来のように、音質がいきなり変化してしまい、聴感上不自然になるような状況は起こらない。より具体的には、初期反射音信号S121に基づく音質から、残響音信号S125に基づく音質に徐々に変化することとなる。
特に、本実施形態においては、畳み込み演算部121において畳み込まれるデータ列D1と、畳み込み演算部122において畳み込まれるデータ列D2は、もとのインパルス応答データにおいて連続した関係にないため、初期反射音信号S121の音質と、後部反射音信号S122から生成される残響音信号S125に係る音質とは異なる可能性が高い。しかし、かかる場合においても、本実施形態に係る残響付与装置100によれば、従来のように音質がいきなり変化するようなことは起こらず、音質が徐々に変化していくように合成処理が行われるため、聴感上自然な残響特性を付与することができる。なお、データ列D1とデータ列D2のもとのインパルス応答における関係は任意であり、たとえば、時間的に連続した関係、時間的に一部重複部分がある関係、時間的に全て重複した関係(すなわち同一の関係)のいずれであってもよい。
【0033】
以上が、本実施形態に係る残響付与装置100の概要である。上述したように、本実施形態に係る残響付与装置100の最大の特徴は、初期反射音信号S121と、残響音信号S125を合成する際に、従来のように初期反射音信号S121の後ろに残響音信号S125をそのまま後続させるのではなく、初期反射音信号S121と残響音信号S125の接続部分に、初期反射音信号S121と残響音信号S125をオーバーラップさせる部分を設ける点にある。
【0034】
ところで、本実施形態に係る残響付与装置100においては、初期反射音信号S121に残響音信号S125を後続させる処理を行うにあたり、さらなる聴感上の音質の変化が自然になるように、インパルス応答波形のデータ列D1、D2に対する補正を行っている。以下、データ列D1、D2に対する補正内容について詳述する。
【0035】
A2:インパルス応答波形のデータ列D1、D2に対する補正
図10は、インパルス応答波形におけるデータ列D1(破線)と、データ補正を行った後のデータ列D1´の内容を模式的に示したものである。時間軸は、データ列D1(D1´)の開始時を基準時間(0秒)として示している。
図10に示したように、データ列D1に対する補正は、データ列D1の終了直前の所定時間(本実施形態においては時間α)に含まれるデータ部分について行われる。具体的には、データ列D1の終了直前のデータ値について、データ値がだんだん減少していくように、すなわち、データ値がフェードアウトしていくように、補正(フェードアウト補正)される。
ここで、データ列D1´のフェードアウト態様は任意であり、たとえば1次関数で与えられる値に沿ってデータ値が単調減少するようにフェードアウトしていってもよく、対数関数など他の関数で与えられる値に沿うようにしてもよい。出願人が行ったシミュレーション実験によれば、y=log(a×x+b)(xはデータ列D1の値、yはデータ列D1´の値、a、bは所定の定数)という対数関数を用いた場合に、聴感上好ましい残響効果付与を実現できることがわかった。
【0036】
図11は、インパルス応答波形におけるデータ列D2(破線)と、データ補正を行った後のデータ列D2´の内容を模式的に示したものである。時間軸は、データ列D2(D2´)の開始時を基準時間(0秒)として示している。
図11に示したように、データ列D2に対する補正は、データ列D2の開始直後の所定時間(本実施形態においては時間α)に含まれるデータ部分について行われる。具体的には、データ列D2の開始直後のデータ値について、データ値が0値からだんだん増加していくように、すなわち、データ値がフェードインしていくように、補正(フェードイン補正)される。
ここで、データ列D2´のフェードイン態様は任意であり、たとえば1次関数で与えられる値に沿ってデータ値が単調増加するようにフェードインしていってもよく、他の関数で与えられる値に沿うようにしてもよい。
【0037】
図12は、残響データメモリ107に格納される具体的なデータ内容を模式的に示すものである。図12は、インパルス音発生時を基準としたときの時間の情報と、データ列D1´(データLa1、La2、……、Lam)およびデータ列D2´(データLb1、Lb2、……、Lbn)の値とが対応付けて格納した例を示したが、時間の情報を省略して、サンプリング時間TS毎の時系列データとしてデータ列D1´およびデータ列D2´の値を格納するようにしてもよい。
ここで、データ列D1´およびデータ列D2´の値は、インパルス応答波形のサンプリングデータ値に対応する値を格納してもよく、インパルス応答波形のサンプリングデータのあるレベルで規格化した値を格納するようにしてもよい。
【0038】
このようにして、残響データメモリ107に格納されるデータ列D1´は、畳み込み演算部121において、処理対象となる音響信号に畳み込まれる処理が行われ、初期反射音信号S121が生成される。図13は、初期反射音信号S121を模式的に示した図であるが、このように畳み込み演算の終了前のα時間においては、フェードアウト処理されたデータ列D1´が畳み込まれるため、初期反射音信号S121の終了前のα時間部分もフェードアウト処理されたものとなっている。
また、残響データメモリ107に格納されるデータ列D2´は、畳み込み演算部122において、処理対象となる音響信号に畳み込まれる処理が行われ、後部反射音信号S122が生成される。図14は、後部反射音信号S122を模式的に示した図であるが、このように畳み込み演算の開始後のα時間においては、フェードイン処理されたデータ列D2´が畳み込まれるため、後部反射音信号S122の開始後のα時間部分もフェードイン処理されたものとなっている。
【0039】
後部反射音信号S122はその後、フィルタ125において、くりかえし減衰されながら残響音信号S125として出力される。図15は、残響音信号S125の内容を模式的に示した図であるが、畳み込み演算部122からフィルタ125に供給される後部反射音信号S122そのものがフェードイン処理された形となっており、残響音信号S125もフェードイン処理されたものとなっている。
【0040】
以上のようにして、畳み込み演算部121からフェードアウト処理された初期反射音信号S121、フィルタ125からフェードイン処理された残響音信号S125が出力され、これらの2つの信号S121、S125は、合成部123に供給される。
図16は、合成部123に供給される初期反射音信号S121、残響音信号S125を模式的に示したものである。上述したように、合成部123に初期反射音信号S121が供給され始めてから、遅延器124の遅延時間T124だけ遅れて、残響音信号S125が供給され始める。そして、遅延器124の遅延時間T124は、初期反射音信号S121の時間長T121よりも所定時間(α時間)だけ小さい値になっている(T124=T121−α)。すなわち、図16に示すように、初期反射音信号S121のフェードアウト処理がされた部分(初期反射音信号S121の終了直前のα時間)と、残響音信号S125のフェードイン処理がされた部分(残響音信号S125の開始直後のα時間)とがちょうどオーバーラップするようになる。このオーバーラップする期間を、期間Tαとして示す(図16参照)。
【0041】
このように、本実施形態に係る残響付与装置100によれば、初期反射音に係る初期反射音信号S121と、後部反射音に係る残響音信号S125を合成する際に、従来のように初期反射音信号S121の後ろに残響音信号S125をそのまま後続させるのではなく、初期反射音信号S121と残響音信号S125の接続部分に、初期反射音信号S121と残響音信号S125をオーバーラップさせる期間Tαが設けられる。さらに、オーバーラップ期間Tαにおいては、初期反射音信号S121はフェードアウト処理、残響音信号S125はフェードイン処理がされた状態になっているため、結果、初期反射音信号S121と残響音信号S125とはクロスフェード合成されることとなり、合成信号S123においては、音質の変化がより自然な滑らかなものとなる効果を奏する。
【0042】
ところで、初期反射音信号S121に残響音信号S125を後続させる処理を行うにあたり、実際には、音質だけでなく、音響信号のレベル(音量)までを考慮する必要がある。図16に示すように、初期反射音信号S121と、残響音信号S125の全体の信号レベルに大差がない場合は、かかる2つの信号を合成した場合においても、音響信号のレベル(音量)変化が不自然なものとなることはない。
しかし、もとのインパルス応答波形データにおける、データ列D1とデータ列D2の時間位置が大きく離れていたような場合、図17に示すように、初期反射音信号S121と、残響音信号S125の全体の信号レベルに大きな差が生じる場合も想定される。この場合、合成信号S123は、図18に示すように、信号レベル(音量)の変化が不自然となり、聴感上の問題が生じることとなる。
本実施形態においては、かかる音量の問題も考慮し、音量の面でも聴感上不自然な状況とならないよう、合成部123において、初期反射音信号S121と残響音信号S125の各々に対する信号レベルの調整処理を行っている。以下に、この信号レベルの調整処理の内容を説明する。
【0043】
A3:レベル調整処理
はじめに、合成部123の構成を説明する。図19は、合成部123の構成図であり、合成部123は、レベル調整部123Aと、加算器123Cを備えている。このうち、レベル調整部123Aは2つの増幅器123A−1,123A−2から構成されている。増幅器123A−1には初期反射音信号S121、増幅器123A−2には残響音信号S125が供給され、それぞれ所定の増幅率により信号全体の増幅処理が行われる。
【0044】
本実施形態においては、コントローラ2の制御下において、インパルス応答波形データの値に基づき、増幅器123A−1,123A−2の増幅率G1,G2が予め決定されている。以下に、増幅率G1,G2の値の決定方法を説明する。
図20は、インパルス応答波形データのうち、所定期間TD1に含まれるデータ列D1および補正後のデータD1´の内容、および、所定期間TD2に含まれるデータ列D2および補正後のデータD2´の内容を模式的に示したものである。説明の便宜上、図20における時間軸は、合成部123に供給される初期反射音信号S121と残響音信号S125のタイミングに対応するように表示している。
【0045】
図20において、まず、データ列D1における終了直前の微小期間β(β<α)に含まれるデータ列D1のデータのレベル、またはパワーの総和値SUM1と、データ列D2において、データ列D2の開始からα時間経過後の微小期間βに含まれるデータ列D2のデータのレベル、またはパワーの総和値SUM2を求めることができる。なお、データのレベル、またはパワーの総和値は、直流成分を除去したデータ値に基づいて算出するようにしてもよい。
このようにして求められる値SUM1,SUM2の値から、以下の式を用いて増幅器123A−1および増幅器123A−2の増幅率G1,G2が決定される。
【0046】
G2/G1=SUM1/SUM2……(1)
【0047】
図21は、上式(1)から決定された増幅率G1,G2を用いた場合の増幅器123A−1,123A−2の初期反射音信号S121´と残響音信号S125´を模式的に示すものである。また破線は、初期反射音信号S121´と残響音信号S125´を合成部123により合成した信号S123を示すものである。上掲図18に示した信号S123に比較して、信号レベル(音量)のつながりが自然なものになっている。
このように、レベル調整部123Aの機能により、初期反射音信号S121に残響音信号S125を合成処理をする場合においても、音質だけでなく、音響信号のレベル(音量)についても聴感上不自然な状況とならない効果が奏される。
【0048】
以上説明したように、本発明に係る残響付与装置100においては、インパルス応答波形のサンプリングデータのうち、所定期間(たとえばインパルス音発生から0.2秒までの期間)に含まれるサンプリングデータを畳み込み演算部121において畳み込むことにより初期反射音に係る初期反射音信号S121を生成する。このため、音響空間を特徴付ける初期反射音については、インパルス応答波形のデータ内容を忠実に再現することができ、十分な音響特性を表現することができる。
また、インパルス応答波形のサンプリングデータのうち、別の所定期間(たとえば0.3〜0.6秒)に含まれるサンプリングデータを畳み込み演算部122において畳み込むとともに、その結果得られる信号をフィルタ125において減衰させながら繰り返し出力することにより後部反射音に残響効果を付した残響音信号S125を生成することができる。よって、インパルス応答波形のサンプリングデータをすべて畳み込む必要がいらないため、膨大なハードウェアリソースを必要としない。
ここで、合成部123において、初期反射音に係る初期反射音信号S121と、後部残響音に係る残響音信号S125を合成する際には、2つの信号がオーバーラップする期間Tαが設けられるため、合成信号S123においては、初期反射音信号S121から残響音信号S125にいきなり変化するようなことがなく、合成信号S123を音響信号として出力した場合に、音質が突然変化するような聴感上不自然な状況は生じない。さらに、期間Tαにおいて、初期反射音信号S121と残響音信号S125とがクロスフェードされるように、畳み込み演算部121,122において畳み込まれる乗算係数の補正が行われている。このため、合成信号S123においては、初期反射音信号S121から残響音信号S125に徐々に変化することとなり、合成信号S123を音響信号として出力した場合に、音質の変化がより滑らかなものとなる効果を奏する。
また、合成部123においては、2つの信号S121,S122のレベル調整が行われた上で、合成処理が行われる。このため、合成信号S123を音響信号として出力した場合に、音質のみならず音量の変化も聴感上滑らかな自然ものとなる効果も奏する。
【0049】
B:変形例
以上、本発明の実施形態について説明したが、この実施形態はあくまでも例示であり、本発明の趣旨の範囲内で変形することができる。変形例としては、たとえば以下のようなものが考えられる。
【0050】
(変形例1)
上述実施形態においては、同一のインパルス応答波形のサンプリングデータにおいて、所定期間T1,T2にそれぞれ含まれるデータ列を、データ列D1,データ列D2として扱っていたが、これに限らず、データ列D1,データ列D2はそれぞれ異なるインパルス応答波形のサンプリングデータに基づくものであってもよい。かかる場合でも、上述実施形態と同様、合成部123から出力される信号S123においては、音質、音量ともに滑らかなつながりを有する信号となるので、聴感上も自然な残響特性を付与することができる。
【0051】
(変形例2)
レベル調整部123Aの増幅率G1,G2の決定方法については任意に変形が可能である。たとえば、図22に示すように、データ列D2における開始直後の微小期間γ(γ<α)に含まれるデータ列D2のデータのレベル、またはパワーの総和値SUM4と、データ列D1において、データ列D1の開始からT124時間だけ経過直前の微小期間γに含まれるデータ列D1のデータのレベル、またはパワーの総和値SUM3を求め、以下の式により増幅率G1,G2の決定をすることとしてもよい。
【0052】
G2/G1=SUM3/SUM4……(2)
【0053】
この方法によっても、初期反射音に係る初期反射音信号S121と、後部反射音に係る残響音信号S125を合成して得られる合成信号S123のデータのレベル値のつながりが自然なものになり、上述実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0054】
(変形例3)
フィルタ125の構成も任意に変形可能である。たとえば、フィルタ125の後段にさらに複数のオールパスフィルタ(APF)を直列あるいは並列に加える構成として、フィルタ125から出力される信号の位相を調整するようにしてもよい。
あるいは、フィルタ125の後段にマルチタップディレイを加え、フィルタ125から出力される信号に対して、時間密度の調整を行うようにしてもよい。
【0055】
(変形例4)
残響付与装置100の構成自体も任意に変形可能である。例えば図24に示すように、畳み込み演算部121から出力される初期反射音信号S121を、フィルタ125においてくりかえし減衰させながら出力することにより後部反射音に係る残響音信号S125を生成することとしてもよい。
本変形例においては、上述実施形態に係る畳み込み演算部122が構成要素として省略できる利点がある一方、フィルタ125の出力残響音信号S125の形をフェードイン処理を施したものにする必要がある。
このため、フィルタ125におけるフィルタ係数の値を適当な値に調整しておき、フィルタ125の出力残響音信号S125の開始直後(α時間の部分)につき、残響音信号S125の信号レベルが0からだんだん増加していくように、すなわち、フェードイン処理がされたような信号形状とすればよい。
このような本変形例の構成とした場合においても、上述第1実施形態と同様、本実施形態においても、初期反射音に係る初期反射音信号S121、後部残響音に係る残響音信号S125を合成するときに、所定期間クロスフェードを行うようにした合成処理を行うことができる。このため、合成信号S123においては、信号(データ)のつながりが悪くなることもなく、音楽的にも自然な残響効果付与を行うことができる。
【0056】
(変形例5)
また、残響付与装置100の構成を、図25に示すように、畳み込み演算部122から出力される後部反射音信号S122を、畳み込み演算部121から出力される初期反射音信号S121に後続させるようにしてもよい。より具体的には、畳み込み演算部122から出力される後部反射音信号S122について、遅延器127を介して加算器128に供給させ、畳み込み演算部121から出力される初期反射音信号S121に後続させる。この場合、畳み込み演算部121と畳み込み演算部122において畳み込まれるデータ列は、もとのインパルス応答において時間的に連続したデータが用いられる。そして、遅延器127の遅延時間T127を、初期反射音信号S121の時間長T121と同じにしておけば、初期反射音信号S121にそのまま後部反射音信号S122が後続された信号S128が、加算器128から出力される。ここで、初期反射音信号S121、後部反射音信号S122は、もとのインパルス応答波形のサンプリングデータをそのまま畳み込んで得られる信号であり、インパルス応答波形のデータ内容を忠実に再現した信号の有効利用が図られることになる。
ただし、本変形例においては、畳み込み演算処理部122において畳み込まれるデータ列D2にのみデータ補正を行うことが必要である。具体的にはデータ列D2の終了直前の所定時間に含まれるデータにおいてだんだんとデータ値が小さくなっていくように、すなわち、フェードアウトしていくようなデータ補正を行えばよい。
一方、上述変形例4と同様、フィルタ125におけるフィルタ係数の値を適当な値に調整しておき、フィルタ125の出力残響音信号S125の開始直後につき、残響音信号S125の信号レベルが0からだんだん増加していくように、すなわち、フェードイン処理がされたような信号形状とすればよい。このような処理を行うことにより、上述した実施形態と同様、合成部123において、信号S128と残響音信号S125との合成処理を行うにあたり、所定期間クロスフェードを行うようにした合成処理を行うことができる。このため、合成信号S123においては、信号(データ)のつながりが悪くなることもなく、聴感上自然な残響効果付与を行うことができる。
【0057】
(変形例6)
上述した実施形態においては、インパルス応答波形のサンプリングデータを予め残響データメモリ107に格納することとしているが、予め音場シミュレーションプログラムをコントローラ2内の図示しないROM(Read Only Memory)に格納しておき、ユーザが任意の音響空間のインパルス応答波形をプログラミングできるようにしてもよい。
【0058】
(変形例7)
残響データメモリ107に複数のインパルス応答波形データを格納する構成としてもよい。この場合は、図23に示すように、各々のインパルス応答に対応するホールや教会といった音響空間の名前も対応付けて、残響データメモリ107内に格納される。そして、ユーザが操作部1の操作を行うことにより、所望の音響空間を選択できる構成にしてもよい。
【0059】
(変形例8)
上記実施形態においては残響付与機能を搭載した残響付与装置100により説明しているが、この他、残響付与機能を搭載したミキサ、リバーブといった装置であっても本発明の適用は当然可能である。
【0060】
(変形例9)
本発明に係るプログラムを記録する記録媒体も任意であり、例えば、半導体メモリ、CD−ROM(Compact Disc- Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc-Recordable)等の光ディスク、MO(Magneto Optical Disk)、MD(Mini Disc)等の光磁気ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク等の磁気ディスク等があげられる。
また、かかるプログラムのインストール方法も任意であり、上述した記録媒体を使って残響付与装置100にインストールすることとしてもよく、本発明に係るプログラムが格納されるサーバからインターネット等のネットワークを介して残響付与装置100にインストールする、いわゆるネット配信を用いる方法を使ってもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡易な構成により十分な音場効果を表現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る残響付与装置100の構成図である。
【図2】 同残響付与装置100のDSP5の構成図である。
【図3】 インパルス応答波形のサンプリングデータを示す図である。
【図4】 本発明の実施形態に係る残響付与装置100の残響付与部120の構成図である。
【図5】 同残響付与装置100の畳み込み演算部121の構成図である。
【図6】 同残響付与装置100の畳み込み演算部122の構成図である。
【図7】 同残響付与装置100のフィルタ125F−1の出力信号の形状を模式的に示す図である。
【図8】 同残響付与装置100のフィルタ125の信号処理内容を説明するための図である。
【図9】 同残響付与装置100の合成部123の供給される信号タイミングを示す図である。
【図10】 同残響付与装置100においてデータ列D1に対する補正の内容を説明するための図である。
【図11】 同残響付与装置100においてデータ列D2に対する補正の内容を説明するための図である。
【図12】 同残響付与装置100の残響データメモリ107に格納されるデータ内容を模式的に示す図である。
【図13】 同残響付与装置100の畳み込み演算部121の出力初期反射音信号S121を模式的に示す図である。
【図14】 同残響付与装置100の畳み込み演算部122の出力後部反射音信号S122を模式的に示す図である。
【図15】 同残響付与装置100のフィルタ125の出力残響音信号S125を模式的に示す図である。
【図16】 同残響付与装置100の合成部123の動作説明のための図である。
【図17】 同残響付与装置100の合成部123の動作説明のための図である。
【図18】 同残響付与装置100の合成部123の動作説明のための図である。
【図19】 同残響付与装置100の合成部123の構成図である。
【図20】 同残響付与装置100のレベル調整部123Aの増幅率の決定方法を説明するための図である。
【図21】 同残響付与装置100の合成部123の合成信号S123を示す図である。
【図22】 本発明の変形例を説明するための図である。
【図23】 本発明の変形例を説明するための図である。
【図24】 本発明の変形例を説明するための図である。
【図25】 本発明の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
100………残響付与装置、
1………操作部、2………コントローラ、3……入力部、4……出力部、
5……DSP、6……音源、9……バス、
MIC……マイクロホン、SP……スピーカ、
107……残響データメモリ、120……残響付与部、
121、122……畳み込み演算部、123……合成部、
123A……レベル調整部、
123C……加算器、
124……遅延器、125……フィルタ。

Claims (9)

  1. 処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して畳み込むことにより第1の反射音信号を生成する第1の信号処理手段と、
    前記音響信号に対し、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその開始直後のデータ値が前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう補正して畳み込むとともに、畳み込んで生成した信号を巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号を生成する第2の信号処理手段と、
    前記第1の信号処理手段によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理手段によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する手段であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力手段と、
    を具備することを特徴とする残響付与装置。
  2. 処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列を畳み込むことにより第1の畳み込み信号を生成するとともに、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して前記音響信号に畳み込むことにより第2の畳み込み信号を生成し、前記第1の畳み込み信号に前記第2の畳み込み信号を後続させることにより、第1の反射音信号を生成する第1の信号処理手段と、
    前記第1の信号処理手段において、前記第2のデータ列を畳み込むことにより得られる信号を、巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号であって、該反射音信号の開始直後の信号レベルが前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう処理された反射音信号を生成する第2の信号処理手段と、
    前記第1の信号処理手段によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理手段によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する手段であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間と前記第2の所定時間を加算した値よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力手段と、
    を具備することを特徴とする残響付与装置。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載の残響付与装置において、
    前記出力手段において、前記第1の反射音信号、前記第2の反射音信号のいずれかあるいは双方の信号レベルを調整する信号レベル調整手段を有する
    ことを特徴とする残響付与装置。
  4. 請求項3に記載の残響付与装置において、
    前記信号レベル調整手段は、前記第1の反射音信号の終了直前の微小期間に畳み込まれるデータの補正前のレベル値の総和である第1の値と前記第2の反射音信号のフェードイン直後の微小期間に畳み込まれるデータのレベル値の総和である第2の値とを算出し、前記第1の反射音信号の増幅率に対する前記第2の反射音信号の増幅率の比が前記第2の値に対する前記第1の値の比に一致するように、前記第1の反射音信号、前記第2の反射音信号のいずれかあるいは双方の信号レベルを調整する
    ことを特徴とする残響付与装置。
  5. 処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して畳み込むことにより第1の反射音信号を生成する第1の信号処理過程と、
    前記音響信号に対し、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその開始直後のデータ値が前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう補正して畳み込むとともに、畳み込んで生成した信号を巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号を生成する第2の信号処理過程と、
    前記第1の信号処理過程によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理過程によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する過程であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力過程と、
    を具備することを特徴とする残響付与方法。
  6. 処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列を畳み込むことにより第1の畳み込み信号を生成するとともに、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して前記音響信号に畳み込むことにより第2の畳み込み信号を生成し、前記第1の畳み込み信号に前記第2の畳み込み信号を後続させることにより、第1の反射音信号を生成する第1の信号処理過程と、
    前記第1の信号処理過程において、前記第2のデータ列を畳み込むことにより得られる信号を、巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号であって、該反射音信号の開始直後の信号レベルが前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう処理された反射音信号を生成する第2の信号処理過程と、
    前記第1の信号処理過程によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理過程によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する過程であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間と前記第2の所定時間を加算した値よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力過程と、
    を具備することを特徴とする残響付与方法。
  7. コンピュータを、
    処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して畳み込むことにより第1の反射音信号を生成する第1の信号処理手段と、
    前記音響信号に対し、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその開始直後のデータ値が前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう補正して畳み込むとともに、畳み込んで生成した信号を巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号を生成する第2の信号処理手段と、
    前記第1の信号処理手段によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理手段によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する手段であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力手段
    として機能させるためのプログラム。
  8. コンピュータを、
    処理対象となる音響信号に対し、インパルス応答波形の一部を表すサンプリングデータのうち第1の所定時間分の波形を表す第1のデータ列を畳み込むことにより第1の畳み込み信号を生成するとともに、前記サンプリングデータのうち第2の所定時間分の波形を表す第2のデータ列をその終了直前のデータ値がフェードアウトするよう補正して前記音響信号に畳み込むことにより第2の畳み込み信号を生成し、前記第1の畳み込み信号に前記第2の畳み込み信号を後続させることにより、第1の反射音信号を生成する第1の信号処理手段と、
    前記第1の信号処理手段において、前記第2のデータ列を畳み込むことにより得られる信号を、巡回型フィルタを用いて繰り返し出力することにより、前記第1の反射音信号に続く第2の反射音信号であって、該反射音信号の開始直後の信号レベルが前記フェードアウトと同じ時間でフェードインするよう処理された反射音信号を生成する第2の信号処理手段と、
    前記第1の信号処理手段によって生成される前記第1の反射音信号と、前記第2の信号処理手段によって生成される前記第2の反射音信号とを加算して出力する手段であって、前記第2の反射音信号を、前記第1の所定時間と前記第2の所定時間を加算した値よりも前記フェードアウトの時間だけ短い時間遅延させて出力する出力手段
    として機能させるためのプログラム。
  9. 請求項7または請求項8のいずれかに記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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