JP3786031B2 - 高周波回路装置および送受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの平行な平面導体を有する導波路や共振器などの高周波回路装置およびそれを用いた送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、マイクロ波、ミリ波等の高周波信号を用いる高周波回路装置として、例えば誘電体板の裏面に接地電極を形成すると共に表面にコプレーナを形成したグラウンデッドコプレーナ線路、誘電体板の裏面に接地電極を形成すると共に表面にスロットを形成したグラウンデッドスロット線路、誘電体板の両面に誘電体板を挟んで対向するスロットを形成した平面誘電体線路(以下、PDTLという)等の各種の伝送線路が知られている。
【0003】
これらの伝送線路は、いずれも2つの平行な平面導体を含む構造であるため、例えば伝送線路の入出力部やベンドなどで電磁界が乱れると、いわゆるパラレルプレートモード等のスプリアスモードからなる不要波が2つの平行な平面導体間に誘起されることがある。これにより、不要波が平面導体間を伝搬すると共に、隣接する伝送線路間で不要波の干渉が生じて、信号のリークなどの問題が生じる場合がある。
【0004】
このような不要波の伝搬を防ぐために、従来技術では、例えば表面側の平面導体には、裏面側の平面導体との間に静電容量を生じさせる電極と、該電極に接続されインダクタを構成する複数の線路とからなる導体パターンを用いてスプリアスモード伝搬阻止回路を構成したものが知られている(例えば、特開2000−101301号公報等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、例えば表面側の平面導体に電極と線路とからなる導体パターンを形成し、電極の静電容量と線路のインダクタンスとを組合せることによって低域通過フィルタを構成し、不要波の伝搬を阻止していた。しかし、このような他の従来技術では、例えば不要波の周波数が低くなるに従って、電極の静電容量または線路のインダクタンスを大きくする必要がある。
【0006】
このとき、電極は裏面側の平面導体との間で静電容量を生じさせるため、静電容量を大きくする場合には、電極の面積を大きくする必要がある。一方、インダクタンスを大きくする場合には、線路の幅寸法を小さくするか、または線路の長さ寸法を大きくする必要がある。ここで、線路の幅寸法は加工精度上の制限があるから、インダクタンスを大きくする場合には、線路の長さ寸法を大きく必要がある。
【0007】
従って、従来技術では、導体パターンの面積が大きくなる傾向があるから、誘電体板全体が大型化して製造コストが増大し易いという問題がある。
【0008】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は不要波の伝搬を阻止しつつ小型化が可能な高周波回路装置および送受信装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明は、誘電体基板と、該誘電体基板の両面にそれぞれ設けられた2つの平面導体と、前記誘電体基板に設けられ高周波信号の伝送または処理を行う高周波回路と、これら2つの平面導体のうち少なくともいずれか一方に設けられ該高周波回路から漏洩して前記2つの平面導体間を伝搬する不要波と結合して当該不要波の伝搬を阻止する不要波伝搬阻止回路とからなる高周波回路装置に適用される。
【0010】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、不要波伝搬阻止回路は、複数段の帯域阻止フィルタにより構成し、該各段の帯域阻止フィルタは、各段間で相互に直列に接続される第1の導体線路と、該第1の導体線路と平行に延び各段間で相互に直列に接続される第2の導体線路と、これら第1,第2の導体線路のうち少なくともいずれか一方の途中部位が渦巻き状をなして互いに平行に延びる2本の渦状線路によって形成され当該2本の渦状線路の先端が互いに接続された共振器とによって構成し、前記共振器の長さ寸法は、不要波の誘電体基板内の波長に対して略1/4の値に設定したことにある。
【0011】
このように構成したことにより、2本の渦状線路の先端を接続することによってヘアピン型の共振器を構成することができる。このとき、共振器は2本の渦状線路間に生じる静電容量と各分岐線路によるインダクタンスとが並列接続された並列共振回路を等価的に構成することができる。このため、前記共振器の長さ寸法は、不要波の誘電体基板内の波長に対して略1/4の値に設定することによって、共振器の共振周波数周辺の帯域で不要波を反射し、不要波の伝搬を遮断することができる。
【0012】
また、2本の渦状線路を渦巻き状に形成して共振器を構成したから、共振器の面積を小さくすることができると共に、渦巻き状の中心側に磁界を集中させることができ、他の回路等による影響を受けることなく不要波を遮断することができる。
【0013】
請求項2の発明は、各渦状線路が有する線路幅寸法を全長に亘って同じ値に設定し、前記2本の渦状線路間に形成される間隔寸法を全長に亘って同じ値に設定したことにある。
【0014】
これにより、線路幅寸法と間隔寸法を小さい値に設定することによって、共振器の占める面積を小さくすることができる。
【0015】
請求項3の発明は、各渦状線路が有する線路幅寸法を渦巻きの中心側が外周側に比べて大きく設定したことにある。
【0016】
これにより、磁界強度の強い渦巻きの中心側で渦状線路の線路幅寸法を大きくすることができ、電流の集中を緩和し、共振器の無負荷Qを向上することができる。
【0017】
請求項4の発明は、2本の渦状線路間に形成される間隔寸法を渦巻きの中心側が外周側に比べて大きく設定したことにある。
【0018】
これにより、磁界強度の強い渦巻きの中心側で2本の渦状線路の間隔寸法を大きくすることができ、電流の集中を緩和し、共振器の無負荷Qを向上することができる。
【0019】
請求項5の発明は、各段の帯域阻止フィルタを構成する前記各共振器を第1,第2の導体線路のうちいずれか一方側の導体線路に設けたことにある。
【0020】
これにより、不要波が第1,第2の導体線路間を伝搬するときには、この不要波を各段で同じ一方側の導体線路に設けられた共振器によって遮断することができる。
【0021】
請求項6の発明は、各段の帯域阻止フィルタを構成する前記各共振器を第1,第2の導体線路のうち隣合う段で互いに異なる導体線路に設けたことにある。
【0022】
これにより、第1,第2の導体線路に対して共振器を各段毎に互い違いに配置することができる。このため、不要波が第1,第2の導体線路間を伝搬するときには、これら互い違いに配置された共振器を用いて不要波の伝搬を阻止することができる。
【0023】
請求項7の発明は、各段の帯域阻止フィルタを構成する前記各共振器を第1,第2の導体線路にそれぞれ設けたことにある。
【0024】
これにより、不要波が第1,第2の導体線路間を伝搬するときには、この不要波を第1,第2の導体線路にそれぞれ設けられた共振器によって遮断することができる。特に、各段の帯域阻止フィルタにそれぞれ2個の共振器を接続することができるから、導体線路に接続される共振器の数を増加させることができ、不要波をより確実に遮断することができる。
【0025】
請求項8の発明は、2本の渦状線路間に形成される間隔寸法を2つの平面導体間に形成される間隔寸法に比べて10分の1以下の値に設定したことにある。
【0026】
これにより、渦状線路によって2つの平面導体間に生じる静電容量に比べて2本の渦状線路間に生じる静電容量を大きくすることができるから、平面導体間に生じる静電容量を用いるものに比べて、共振器の共振周波数を容易に低下させることができ、共振器の面積を小さくすることができる。
【0027】
また、請求項9の発明のように、本発明による高周波回路装置を用いて送受信装置を構成してもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による高周波回路装置について添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0029】
まず、図1ないし図11は第1の実施の形態を示し、図において、1は樹脂材料、セラミックス材料、またはこれらを混合して焼結した複合材料からなる誘電体基板で、該誘電体基板1は、例えば24程度の比誘電率εrで0.6mm程度の厚さ寸法Tをもった平板状に形成されている。
【0030】
2は誘電体基板1の表面1Aに形成された平面導体を示し、3は誘電体基板1の裏面1Bに形成された接地電極としての平面導体を示す。そして、平面導体2,3は、例えば1〜3μm程度の厚さ寸法をもった導電性の金属薄膜からなり、誘電体基板1の表面1A,裏面1Bをほぼ全面に亘って覆っている。
【0031】
4は例えばマイクロ波、ミリ波等の高周波の電磁波(高周波信号)を励振する高周波回路としてのスロットラインで、該スロットライン4は、平面導体2に形成された前,後方向に延びる溝状の開口からなり、接地電極をなす平面導体3と対面することによってグラウンデッドスロットラインを構成している。
【0032】
5は平面導体2に設けられた不要波伝搬阻止回路で、該不要波伝搬阻止回路5は、例えばスロットライン4を挟んで左,右両側に配置されている。また、不要波伝搬阻止回路5は、後述する複数段の帯域阻止フィルタ6を連結することによって構成され、図4に示すように略帯状をなしている。また、誘電体基板1の表面には、複数個の不要波伝搬阻止回路5が相互に隣接、接触して配置され、全体として略矩形の平面状をなしている。
【0033】
6は不要波伝搬阻止回路5を構成する帯域阻止フィルタで、該帯域阻止フィルタ6は、各段間で相互に直列に接続される第1の導体線路7Aと、該第1の導体線路7Aと平行に延び各段間で相互に直列に接続される第2の導体線路7Bと、該第1,第2の導体線路7A,7Bのうち第1の導体線路7Aの途中部位に設けられた共振器8とによって構成されている。そして、帯域阻止フィルタ6は、誘電体基板1の表面1Aに網目状に配置されると共に、スロットライン4と平行な前,後方向に対して斜めに位置ずれしつつ左,右方向に向けて連結されている。
【0034】
また、第1,第2の導体線路7A,7Bは、平面導体2と同様な導電性金属材料からなる細線状によって構成されている。そして、導体線路7A,7Bは、その基端側が平面導体2に接続されると共に、誘電体基板1の前,後方向または左,右方向のいずれかに開口し、これらの間を伝搬する電界Eを有する不要波を網目状に配置されたいずれかの共振器8に導いている。
【0035】
ここで、共振器8は、導体線路7Aの途中部位に設けられ、矩形の渦巻き状をなして互いに平行に延びる2本の渦状線路8A,8Bによって構成され、該渦状線路8A,8Bは導体線路7Aと同様に導電性金属材料の細線によって形成されている。また、各渦状線路8A,8Bが有する線路幅寸法Wは、全長に亘って同じ値に設定されると共に、2本の渦状線路8A,8B間に形成される間隔寸法Sも、全長に亘って同じ値に設定されている。そして、線路幅寸法W、間隔寸法Sは、例えば1〜10μm程度の値にそれぞれ設定されている。これにより、間隔寸法Sは、2つの平面導体2,3間の間隔寸法をなす誘電体基板1の厚さ寸法Tに比べて10分の1(S≦T/10)以下の値に設定されている。
【0036】
また、渦状線路8A,8Bは、その基端側が導体線路7A,7B間に開口し、先端が接続部8Cとなって互いに接続された、全体としてヘアピン型共振器を構成している(図8参照)。これにより、平面導体2,3間に発生した平行平板モード(不要波)が導体線路7A,7Bと結合し、該不要波が導体線路7A,7B間を伝搬するときには、不要波の一部は渦状線路8A,8B間に導かれる。そして、共振器8は基端から先端までの長さ寸法L0等を不要波の誘電体基板1内の波長に対して例えば略1/4の値に設定することによって共振周波数foを有するから、この共振周波数foの高周波信号を反射する。これにより、共振器8は不要波の伝搬を阻止している。
【0037】
また、導体線路7A,7Bのうち隣合う2つの共振器8間の長さ寸法は、伝搬を阻止する不要波(共振器8の共振周波数に対応)に対して電気角θが90°となる長さ寸法、即ち不要波の誘電体基板1内の波長に対して例えば1/4程度の値に設定されている。これにより、2つの共振器8間には電気角θが90°(θ=90°)となった位相器9を形成することができ、位相器9は複数の共振器8による不要波の阻止特性を重ね合わせている。
【0038】
本実施の形態による高周波回路装置は上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0039】
まず、スロットライン4に高周波信号を入力すると、高周波信号はスロットライン4に沿って誘電体基板1の前,後方向に向けて伝搬する。ここで、誘電体基板1の表面1Aにスロットライン4に近接して例えば矩形共振器(図示せず)が設けられている場合には、スロットライン4と矩形共振器との間の不連続部位から平行平板モード等の不要波が発生し、平面導体2,3間を伝搬する。
【0040】
このとき、誘電体基板1の表面1Aには、複数段の帯域阻止フィルタ6からなる不要波伝搬阻止回路5が設けられているから、不要波は不要波伝搬阻止回路5の帯域阻止フィルタ6に入力される。このとき、帯域阻止フィルタ6は、共振器8の共振周波数foを中心とした帯域の不要波を反射するから、不要波の伝搬を阻止することができる。
【0041】
次に、共振器8の作用について図5ないし図10を参照しつつ説明する。ここで、共振器8は、図6に示すように全体として略正方形状をなすものとする。
【0042】
共振器8は先端が接続された渦巻き状の渦状線路8A,8Bによって構成されているから、共振器8は、図8に示すように渦状線路8A,8Bを直線状に延ばしたヘアピン型共振器8′とほぼ同様な作用を奏し、図5に示す等価回路のようにキャパシタCとインダクタLとが並列接続された並列共振回路からなる帯域阻止フィルタ6を構成する。このため、共振器8は、以下の数1で示す共振周波数foを中心とした周辺帯域の不要波を反射する。
【0043】
【数1】
Figure 0003786031
【0044】
このとき、渦状線路8A,8B間の間隔寸法Sが誘電体基板1の厚さ寸法Tに対して10分の1以下の値に設定されているから、渦状線路8A,8B間に生じる静電容量Csが渦状線路8A,8Bと平面導体3との間に生じる静電容量Cgに比べて十分に大きな値となる(図9参照)。
【0045】
この結果、共振器8のキャパシタCは、ほぼ渦状線路8A,8B間に生じる静電容量Csによって決定される。ここで、渦状線路8A,8B間の間隔寸法Sが小さくなるに従って、渦状線路8A,8B間の静電容量Csは大きな値となる。このため、共振器8を小型化しつつ共振周波数foを低下させることができる。
【0046】
また、渦状線路8A,8Bの長さ寸法L0が大きくなるに従って、インダクタLが大きくなるのに加えて、静電容量Csも大きくなる。このため、従来技術のように、キャパシタCとインダクタLとを独立して増加させる場合に比べて、共振器8の面積増加を抑制しつつキャパシタC(静電容量Cs)とインダクタLを増加させることができる。従って、同一周波数の不要波を遮断する場合には、従来技術の低域通過フィルタを構成する導体パターンの面積に比べて、共振器8を含めた帯域阻止フィルタ6の面積を例えば60〜80%程度まで小さくすることができる。
【0047】
次に、共振器8および不要波伝搬阻止回路5による帯域阻止特性について検討する。
【0048】
まず、図6中の共振器8において、各渦状線路8A,8Bの線路幅寸法Wを2μm、渦状線路8A,8B間の間隔寸法Sを2μm、渦状線路8A,8Bの渦巻きの巻き数を3回巻きとして電磁界シミュレーションを行い、図10に示すように共振器8の一辺の長さ寸法L1を80〜110μm程度まで変化させたときの共振周波数foと無負荷Q(Qo)を求めた。
【0049】
これにより、共振器8の一辺の長さ寸法L1が小さいときには、共振周波数foが高くなり、長さ寸法L1が大きいときには、共振周波数foが低くなる。また、共振器8の無負荷Qは、共振器8の一辺の長さ寸法L1が大きくなるに従って低下する傾向があるものの、ほぼ5程度の値となる。
【0050】
そこで、図5の等価回路を用いて、共振器8の共振周波数foを例えば21GHz、無負荷Qを5、帯域阻止フィルタ6を4段接続した状態で不要波伝搬阻止回路5の回路解析を行った結果、図11に示す伝送特性を得ることができる。
【0051】
これにより、共振周波数foを中心として反射係数S11に比べて透過係数S21が大きく低下するから、不要波伝搬阻止回路5は共振周波数foを中心とした帯域の不要波の伝搬を阻止することができる。
【0052】
かくして、本実施の形態では、不要波伝搬阻止回路5の帯域阻止フィルタ6を2本の導体線路7A,7Bと、導体線路7Aの途中部位に設けられた2本の渦状線路8A,8Bからなる共振器8とによって構成したから、2本の渦状線路8A,8Bの先端を接続することによってヘアピン型の共振器8を構成することができ、共振器8によって共振周波数foを中心とした帯域の不要波の伝搬を阻止することができる。
【0053】
また、2本の渦状線路8A,8Bを渦巻き状に形成して共振器8を構成したから、共振器8を略矩形状の小さい面積内に収容することができる。特に、ヘアピン型の共振器8は渦状線路8A,8Bが接続された先端側の磁界強度が他の部位の磁界強度に比べて強いから、渦巻き状をなす共振器8の中心側に磁界を集中させることができる。この結果、他の回路と共振器8との間で磁界結合が生じることがないから、他の回路等による影響を受けることなく不要波を遮断することができる。
【0054】
さらに、渦状線路8A,8Bの線路幅寸法Wを全長に亘って同じ値に設定すると共に、2本の渦状線路間8A,8Bの間隔寸法Sを全長に亘って同じ値に設定したから、渦状線路8A,8Bの線路幅寸法W、間隔寸法Sを小さい値に設定することによって、共振器8のキャパシタC、インダクタLを大きくすることができ、共振器8の面積増加を抑制しつつ遮断可能な不要波の周波数帯域を低下させることができる。
【0055】
また、各段の共振器8を2本の導体線路7A,7Bのうち一方側の導体線路7Aに設けたから、不要波が2本の導体線路7A,7B間を伝搬するときには、この不要波を導体線路7Aに設けられた共振器8に導くことができ、共振器8によって遮断することができる。
【0056】
さらに、2本の渦状線路8A,8B間の間隔寸法Sを2つの平面導体2,3間の間隔寸法をなす誘電体基板1の厚さ寸法Tに比べて10分の1以下の値に設定したから、渦状線路8A,8Bと平面導体3との間に生じる静電容量Cgに比べて2本の渦状線路8A,8B間に生じる静電容量Csを大きくすることができる。このため、2本の渦状線路8A,8B間の間隔寸法Sを小さくすることによって、共振器8の共振周波数foを低下させることができ、渦状線路8A,8Bの長さ寸法L0を短くすることによって、共振器8の共振周波数foを上昇させることができる。従って、同一周波数の不要波を遮断する場合には、従来技術の低域通過フィルタを構成する導体パターンの面積に比べて、共振器8を含めた帯域阻止フィルタ6の面積を小さくすることができ、不要波伝搬阻止回路5を小型化することができる。この結果、誘電体基板1を小さくすることができるから、製造コストを低減することができる。
【0057】
次に、図12は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、共振器を構成する渦状線路の線路幅寸法を渦巻きの中心側が外周側に比べて大きく設定したことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0058】
11は本実施の形態による共振器で、該共振器11は、導体線路7Aの途中部位に設けられ、矩形の渦巻き状をなして互いに平行に延びる2本の渦状線路11A,11Bによって構成されている。また、渦状線路11A,11Bは、第1の実施の形態による共振器8とほぼ同様に、その先端側が互いに接続された接続部11Cをなすと共に、その基端側が導体線路7A,7B間に開口した開口部11Dをなし、全体としてヘアピン型共振器を構成している。
【0059】
ここで、各渦状線路11A,11Bが有する線路幅寸法W1は、渦巻き状をなす共振器11の中心側(接続部11Cの周辺側)が外周側(開口部11D側)に比べて大きな値に設定されている。一方、2本の渦状線路11A,11B間に形成された間隔寸法S1は全長に亘って同じ値に設定されている。
【0060】
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。しかし、本実施の形態では、渦状線路11A,11Bの線路幅寸法W1を渦巻きの中心側が外周側に比べて大きく設定したから、磁界強度の強い渦巻きの中心側で渦状線路11A,11Bの線路幅寸法W1を大きくして電流の流路を広げることができ、電流の集中を緩和し、共振器11の無負荷Qを向上(損失を低減)することができる。
【0061】
なお、第2の実施の形態では、共振器11の渦状線路11A,11Bの線路幅寸法W1を渦巻きの中心側が外周側に比べて大きく設定する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図13に示す変形例のように、共振器11′の2本の渦状線路11A′,11B′間の間隔寸法S1′を渦巻きの中心側が外周側に比べて大きく設定する構成としてもよい。この場合でも、電流の集中を緩和し、共振器11′の無負荷Qを向上することができるという効果を得ることができる。
【0062】
次に、図14ないし図16は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、各段の帯域阻止フィルタ32を構成する各共振器を、2本の導体線路のうち隣合う段で互いに異なる導体線路に設けたことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0063】
21は平面導体2に設けられた不要波伝搬阻止回路で、該不要波伝搬阻止回路21は、後述する複数段の帯域阻止フィルタ22によって構成されている。
【0064】
22は不要波伝搬阻止回路21を構成する帯域阻止フィルタで、該帯域阻止フィルタ22は、各段間で相互に直列に接続される第1の導体線路23Aと、該第1の導体線路23Aと平行に延び各段間で相互に直列に接続される第2の導体線路23Bと、該第1,第2の導体線路23A,23Bのうち隣合う段で互いに異なる導体線路に設けられた共振器24とによって構成されている。そして、帯域阻止フィルタ22は、第1の実施の形態による帯域阻止フィルタ6と同様に誘電体基板1の表面1Aに網目状に配置されると共に、誘電体基板1の前,後方向に対して斜めに位置ずれしつつ左,右方向に向けて連結されている。
【0065】
ここで、共振器24は、導体線路23A,23Bのいずれか一方の途中部位に設けられ、矩形の渦巻き状をなして互いに平行に延びる2本の渦状線路24A,24Bによって形成されている。また、渦状線路24A,24Bは、その基端側が導体線路23A,23B間に開口し、先端が接続部24Cとなって互いに接続され、全体としてヘアピン型共振器を構成している。
【0066】
さらに、導体線路23A,23Bのうち隣合う2つの共振器24間の長さ寸法は、伝搬を阻止する不要波に対して電気角θが90°となる長さ寸法に設定されている。これにより、2つの共振器24間には電気角θが90°(θ=90°)となった位相器25を形成することができ、位相器25は複数の共振器24による不要波の阻止特性を重ね合わせている。
【0067】
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。しかし、本実施の形態では、各段の帯域阻止フィルタ22を構成する共振器24を2本の導体線路23A,23Bのうち隣合う段で互いに異なる導体線路に設けたから、2本の導体線路23A,23Bに対して共振器24を各段毎に互い違いに配置することができる。このため、不要波が2本の導体線路23A,23B間を伝搬するときには、これら互い違いに配置された共振器24を用いて不要波の伝搬を阻止することができる。
【0068】
次に、図17ないし図20は本発明の第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、各段の帯域阻止フィルタ32を構成する各共振器を、2本の導体線路にそれぞれ設けたことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0069】
31は平面導体2に設けられた不要波伝搬阻止回路で、該不要波伝搬阻止回路31は、後述する複数段の帯域阻止フィルタ32によって構成されている。
【0070】
32は不要波伝搬阻止回路31を構成する帯域阻止フィルタで、該帯域阻止フィルタ32は、各段間で相互に直列に接続される第1の導体線路33Aと、該第1の導体線路33Aと平行に延び各段間で相互に直列に接続される第2の導体線路33Bと、該第1,第2の導体線路33A,33Bにそれぞれ設けられた共振器34とによって構成されている。そして、帯域阻止フィルタ32は、第1の実施の形態による帯域阻止フィルタ6と同様に誘電体基板1の表面1Aに網目状に配置されると共に、誘電体基板1の前,後方向に対して斜めに位置ずれしつつ左,右方向に向けて連結されている。
【0071】
ここで、共振器34は、導体線路33A,33Bの途中部位にそれぞれ設けられ、矩形の渦巻き状をなして互いに平行に延びる2本の渦状線路34A,34Bによって構成されている。また、渦状線路34A,34Bは、その基端側が導体線路33A,33B間に開口し、先端が接続部34Cとなって互いに接続され、全体としてヘアピン型共振器を構成している。そして、各段の帯域阻止フィルタ32を構成する2個の共振器34は、導体線路33A,33Bを挟んで互いに略対称となる位置に配置されている。
【0072】
さらに、導体線路33A,33Bのうち隣合う2つの共振器34間の長さ寸法は、伝搬を阻止する不要波に対して電気角θが90°となる長さ寸法に設定されている。これにより、2つの共振器34間には電気角θが90°(θ=90°)となった位相器35を形成することができ、位相器35は複数の共振器34による不要波の阻止特性を重ね合わせている。
【0073】
かくして、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。しかし、本実施の形態では、各段の帯域阻止フィルタ32を構成する共振器34を2本の導体線路33A,33Bにそれぞれ設けたから、不要波が2本の導体線路33A,33B間を伝搬するときには、この不要波を2本の導体線路33A,33Bにそれぞれ設けられた共振器34によって遮断することができる。特に、各段の帯域阻止フィルタ32にそれぞれ2個づつの共振器34を設けたから、導体線路33A,33Bに接続される共振器34の数を増加させることができる。
【0074】
このため、図19の等価回路において、共振器34の共振周波数foを例えば21GHz、無負荷Qを5、帯域阻止フィルタ32を4段接続した状態で不要波伝搬阻止回路31の回路解析を行った結果、図20に示す伝送特性を得ることができる。
【0075】
これにより、共振周波数foを中心として反射係数S11に比べて透過係数S21が大きく低下するから、不要波伝搬阻止回路31は共振周波数foを中心とした帯域の不要波の伝搬を阻止することができると共に、第1の実施の形態に比べて不要波を遮断する帯域を広げることができる。
【0076】
次に、図21および図22は本発明の第5の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、送受信装置としての通信装置に不要波伝搬阻止回路を適用したことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0077】
41は通信装置の外形をなす樹脂パッケージで、該樹脂パッケージ41は、上面側が開口した箱形状のケーシング42と、該ケーシング42の開口側を施蓋する略四角形の板状をなす蓋体43とによって構成されている。また、蓋体43の中央部には、略四角形の開口部43Aが設けられると共に、該開口部43A内には、電磁波が透過可能な閉塞板44が配設されている。
【0078】
45はケーシング42内に収容された誘電体基板で、該誘電体基板45は、例えば5枚の分割基板45A〜45Eによって構成され、これら分割基板45A〜45Eの両面は平面導体46,47によってそれぞれ覆われている。そして、各分割基板45A〜45Eには、機能ブロックとして、後述するアンテナブロック48、共用器ブロック49、送信ブロック50、受信ブロック51、発振器ブロック52がそれぞれ設けられている。
【0079】
48は送信電波を送信し受信電波を受信するアンテナブロックで、該アンテナブロック48は、誘電体基板45の中央部側に位置する分割基板45Aに設けられ、平面導体46に形成された四角形状の開口をなす放射スロット48Aによって構成されている。また、該放射スロット48Aは、後述の伝送線路53によって共用器ブロックに接続されている。
【0080】
49はアンテナ共用器をなす共用器ブロックで、該共用器ブロック49は、分割基板45Bの平面導体46に形成された四角形状の開口からなる共振器49A等によって構成されている。そして、共振器49Aは、後述の伝送線路53によってアンテナブロック48、送信ブロック50、受信ブロック51にそれぞれ接続されている。
【0081】
50はアンテナブロック48に向けて送信信号を出力する送信ブロックで、該送信ブロック50は、分割基板45Cに実装された電界効果トランジスタ等の電子部品を用いて形成され発振器ブロック52から出力される搬送波に中間周波信号IFを混合して送信信号にアップコンバートする混合器50Aと、該混合器50Aによる送信信号から雑音を除去する帯域通過フィルタ50Bと、バイアス電圧Vdによって作動する電子部品を用いて形成され送信信号の電力を増幅する電力増幅器50Cとによって構成されている。
【0082】
そして、これらの混合器50A、帯域通過フィルタ50B、電力増幅器50Cは、後述の伝送線路53を用いて相互に接続されると共に、混合器50Aは、伝送線路53によって発振器ブロック52に接続され、電力増幅器50Cは、伝送線路53によって共用器ブロック49に接続されている。
【0083】
51は分割基板45Dに設けられ、アンテナブロック48によって受信した受信信号を入力し、該受信信号と発振器ブロック52から出力される搬送波とを混合して中間周波信号IFにダウンコンバートする受信ブロックで、該受信ブロック51は、バイアス電圧Vdによって作動する電子部品を用いて形成され受信信号を低雑音で増幅する低雑音増幅器51Aと、該低雑音増幅器51Aによる受信信号から雑音を除去する帯域通過フィルタ51Bと、発振器ブロック52から出力される搬送波と該帯域通過フィルタ51Bから出力される受信信号とを混合して中間周波信号IFにダウンコンバートする混合器51Cとによって構成されている。
【0084】
そして、これらの低雑音増幅器51A、帯域通過フィルタ51B、混合器51Cは、後述の伝送線路53を用いて相互に接続されると共に、低雑音増幅器51Aは、伝送線路53によって共用器ブロック49に接続され、混合器51Cは、伝送線路53によって発振器ブロック52に接続されている。
【0085】
52は分割基板45Eに設けられ、送信ブロック50と受信ブロック51とに接続され搬送波となる所定周波数の信号(例えばマイクロ波、ミリ波等の高周波信号)を発振する発振器ブロックで、該発振器ブロック52は、バイアス電圧Vdによって作動する電子部品等を用いて形成され制御信号Vcに応じた周波数の信号を発振する電圧制御発振器52Aと、該電圧制御発振器52Aによる信号を送信ブロック50と受信ブロック51とに供給するための分岐回路52Bとによって構成されている。
【0086】
そして、これらの電圧制御発振器52A、分岐回路52Bは、後述の伝送線路53を用いて相互に接続されると共に、分岐回路52Bは、伝送線路53によって送信ブロック50と受信ブロック51とに接続されている。
【0087】
53は各分割基板45A〜45Eに設けられた例えばグラウンデッドスロットライン等からなる高周波回路としての伝送線路で、該伝送線路53は、平面導体46に形成された帯状の切欠きによって構成され、その長さ方向に向けて高周波の信号を伝送するものである。
【0088】
54は各分割基板45A〜45Eの表面側に設けられた不要波伝搬阻止回路で、該不要波伝搬阻止回路54は、例えば第1ないし第4の実施の形態による不要波伝搬阻止回路5,21,31のいずれかによって構成され、図21中に二点鎖線で示すように、放射スロット48A、共振器49A、帯域通過フィルタ50B、帯域通過フィルタ51B、電圧制御発振器52A、伝送線路53等の周囲に配設されている。
【0089】
本実施の形態による通信装置は上述のように構成されるものであり、次にその作動について説明する。
【0090】
まず、通信装置を用いて送信を行うときには、送信ブロック50に対して発振器ブロック52を用いて搬送波としての所定周波数の信号を入力すると共に、中間周波信号IFを入力する。これにより、送信ブロック50は、発振器ブロック52による搬送波と中間周波信号IFを混合してアップコンバートし、このアップコンバートされた送信信号を共用器ブロック49を介してアンテナブロック48に向けて出力する。この結果、アンテナブロック48は放射スロット48Aを通じて高周波の送信信号を放射し、蓋体43の開口部43Aを通じて外部に向けて送信する。
【0091】
一方、通信装置を用いて受信を行うときには、アンテナブロック48から受信した受信信号は、共用器ブロック49を介して受信ブロック51に入力される。このとき、受信ブロック51に対して発振器ブロック52を用いて搬送波としての所定周波数の信号を入力する。これにより、受信ブロック51は、発振器ブロック52による搬送波と受信信号とを混合して中間周波信号IFにダウンコンバートする。
【0092】
然るに、本実施の形態では、各分割基板45A〜45Eに不要波伝搬阻止回路54を設けたから、誘電体基板45の平面導体46,47間を伝搬する不要波を遮断することができる。このため、例えば平行平板モード等の不要波が分割基板45A〜45E間で結合するのを防止してアイソレーションを向上でき、不要波による電力損失を抑圧して高効率化できると共に、不要波による雑音を低減することができる。
【0093】
なお、前記第1ないし第4の実施の形態では共振器8,11,11′,24,34を略矩形の渦巻き状に形成するものとしたが、本発明はこれに限らず、共振器を例えば円形、楕円形の渦巻き状に形成するものとしてもよい。
【0094】
また、前記第1,第3,第4の実施の形態では、共振周波数が同じ複数の共振器8,24,34を用いて不要波伝搬阻止回路5,21,31を構成するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば共振周波数がそれぞれ異なる複数の共振器を用いて不要波伝搬阻止回路を構成してもよい。これにより、不要波伝搬阻止回路の阻止帯域を広げることができる。
【0095】
また、前記各実施の形態では、平面導体間に電磁波を励振させる高周波回路としてグラウンデッドスロットライン4、伝送線路53を用いるものとした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば高周波信号の伝送を行うPDTL、コプレーナ線路等の伝送線路でもよく高周波信号の各種の処理を行うFET等の半導体素子、共振器、フィルタ等であってもよい。
【0096】
また、前記各実施の形態では、誘電体基板1,45の表面に不要波伝搬阻止回路5,21,31,54を設ける構成としたが、誘電体基板の裏面に不要波伝搬阻止回路を設ける構成としてもよく、誘電体基板の表面と裏面との両面に不要波伝搬阻止回路を設ける構成としてもよい。
【0097】
さらに、前記各実施の形態では、2つの平面導体2,3,46,47を有する高周波回路装置に適用するものとしたが、例えば3つ以上の平面導体2,3,46,47を有する高周波回路装置に適用するものとしてもよい。
【0098】
前記第4の実施の形態では、送受信装置として通信装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えばレーダ装置等の送受信装置に広く適用できるものである。
【0099】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1の発明によれば、不要波伝搬阻止回路の帯域阻止フィルタを、第1,第2の導体線路と、該第1,第2の導体線路の一方または両方に設けられた2本の渦状線路からなる共振器とによって構成したから、2本の渦状線路の先端を接続することによってヘアピン型の共振器を構成することができる。このため、前記共振器の長さ寸法は、不要波の誘電体基板内の波長に対して略1/4の値に設定することによって、共振器の共振周波数周辺の帯域で不要波を反射し、不要波の伝搬を遮断することができる。また、2本の渦状線路を渦巻き状に形成して共振器を構成したから、共振器の面積を小さくすることができると共に、渦巻き状の中心側に磁界を集中させることができ、他の回路等による影響を受けることなく不要波を遮断することができる。
【0100】
請求項2の発明によれば、各渦状線路が有する線路幅寸法を全長に亘って同じ値に設定すると共に、2本の渦状線路間に形成された間隔寸法を全長に亘って同じ値に設定したから、これらの線路幅寸法、間隔寸法を小さい値に設定することによって、共振器のキャパシタ、インダクタを大きくすることができ、共振器の面積を小さくしつつ遮断可能な不要波の周波数帯域を低下させることができる。
【0101】
請求項3の発明によれば、各渦状線路の線路幅寸法を渦巻きの中心側が外周側に比べて大きく設定したから、磁界強度の強い渦巻きの中心側で電流の集中を緩和し、共振器の損失を低減することができる。
【0102】
請求項4の発明によれば、2本の渦状線路間の間隔寸法を渦巻きの中心側が外周側に比べて大きく設定したから、磁界強度の強い渦巻きの中心側で電流の集中を緩和し、共振器の損失を低減することができる。
【0103】
請求項5の発明によれば、各段の帯域阻止フィルタを構成する各共振器を第1,第2の導体線路のうち隣合う段で互いに同じいずれか一方の導体線路に設けたから、不要波が第1,第2の導体線路間を伝搬するときには、この不要波を一方の導体線路に接続された共振器によって遮断することができる。
【0104】
請求項6の発明によれば、各段の帯域阻止フィルタを構成する各共振器を第1,第2の導体線路のうち隣合う段で互いに異なる導体線路に設けたから、不要波が第1,第2の導体線路間を伝搬するときには、第1,第2の導体線路に対して互い違いに配置された共振器を用いて不要波の伝搬を阻止することができる。
【0105】
請求項7の発明によれば、各段の帯域阻止フィルタを構成する各共振器を第1,第2の導体線路にそれぞれ設けたから、不要波が第1,第2の導体線路間を伝搬するときには、この不要波を第1,第2の導体線路にそれぞれ設けられた共振器によって遮断することができる。特に、各段の帯域阻止フィルタにそれぞれ2個の共振器を設けたから、共振器の数を増加させることができ、遮断可能な不要波の帯域を広げることができる。
【0106】
請求項8の発明によれば、2本の渦状線路間の間隔寸法を2つの平面導体間の間隔寸法に比べて10分の1以下の値に設定したから、渦状線路によって2つの平面導体間に生じる静電容量に比べて2本の渦状線路間に生じる静電容量を大きくすることができる。このため、2本の渦状線路間の間隔寸法を小さくすることによって、共振器の共振周波数を低下させることができ、渦状線路の長さ寸法を短くすることによって、共振器の共振周波数を上昇させることができる。従って、同一周波数の不要波を遮断する場合には、従来技術の低域通過フィルタを構成する導体パターンの面積に比べて、共振器を含めた帯域阻止フィルタの面積を小さくすることができ、不要波伝搬阻止回路を小型化することができる。
【0107】
また、請求項9の発明によれば、本発明による高周波回路装置を用いて送受信装置を構成したから、送受信装置の誘電体基板に不要波伝搬阻止回路を設けることができ、誘電体基板を伝搬する不要波を遮断することができる。このため、不要波による電力損失を抑圧して高効率化できると共に、不要波による雑音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による高周波回路装置を示す斜視図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた断面図である。
【図3】図1中の不要波伝搬阻止回路を拡大して示す要部拡大平面図である。
【図4】図3中の単一の不要波伝搬阻止回路を拡大して示す要部拡大平面図である。
【図5】第1の実施の形態による不要波伝搬阻止回路の等価回路を示す電気回路図である。
【図6】第1の実施の形態の共振器を拡大して示す拡大平面図である。
【図7】図6中の渦状線路を矢示VII−VII方向からみた拡大断面図である。
【図8】図6中の共振器と等価のヘアピン型共振器を示す平面図である。
【図9】図8中の矢示IX−IX方向からみた拡大断面図である。
【図10】第1の実施の形態による共振器の一辺の長さ寸法と共振周波数、無負荷Qとの関係を示す特性線図である。
【図11】第1の実施の形態による不要波伝搬阻止回路の伝送特性を示す特性線図である。
【図12】第2の実施の形態による共振器を示す図6と同様の拡大平面図である。
【図13】変形例による共振器を示す図6と同様の拡大平面図である。
【図14】第3の実施の形態による不要波伝搬阻止回路を拡大して示す要部拡大平面図である。
【図15】図14中の単一の不要波伝搬阻止回路を拡大して示す要部拡大平面図である。
【図16】第3の実施の形態による不要波伝搬阻止回路の等価回路を示す電気回路図である。
【図17】第4の実施の形態による不要波伝搬阻止回路を拡大して示す要部拡大平面図である。
【図18】図17中の単一の不要波伝搬阻止回路を拡大して示す要部拡大平面図である。
【図19】第4の実施の形態による不要波伝搬阻止回路の等価回路を示す電気回路図である。
【図20】第4の実施の形態による不要波伝搬阻止回路の伝送特性を示す特性線図である。
【図21】第5の実施の形態による通信装置を分解して示す分解斜視図である。
【図22】第5の実施の形態による通信装置の全体構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,45 誘電体基板
2,3,46,47 平面導体
4 スロットライン(回路)
5,21,31,54 不要波伝搬阻止回路
6,22,32 帯域阻止フィルタ
7A,7B,23A,23B,33A,33B 導体線路
8,11,11′,24,34 共振器
8A,8B,11A,11B,11A′,11B′,24A,24B,34A,34B 渦状線路

Claims (9)

  1. 誘電体基板と、該誘電体基板の両面にそれぞれ設けられた2つの平面導体と、前記誘電体基板に設けられ高周波信号の伝送または処理を行う高周波回路と、これら2つの平面導体のうち少なくともいずれか一方に設けられ該高周波回路から漏洩して前記2つの平面導体間を伝搬する不要波と結合して当該不要波の伝搬を阻止する不要波伝搬阻止回路とからなる高周波回路装置において、
    前記不要波伝搬阻止回路は、複数段の帯域阻止フィルタにより構成し、
    該各段の帯域阻止フィルタは、各段間で相互に直列に接続される第1の導体線路と、該第1の導体線路と平行に延び各段間で相互に直列に接続される第2の導体線路と、これら第1,第2の導体線路のうち少なくともいずれか一方の途中部位が渦巻き状をなして互いに平行に延びる2本の渦状線路によって形成され当該2本の渦状線路の先端が互いに接続された共振器とによって構成し
    前記共振器の長さ寸法は、不要波の誘電体基板内の波長に対して略1/4の値に設定したことを特徴とする高周波回路装置。
  2. 前記各渦状線路が有する線路幅寸法は、全長に亘って同じ値に設定し、前記2本の渦状線路間に形成される間隔寸法は、全長に亘って同じ値に設定してなる請求項1に記載の高周波回路装置。
  3. 前記各渦状線路が有する線路幅寸法は、渦巻きの中心側が外周側に比べて大きく設定してなる請求項1に記載の高周波回路装置。
  4. 前記2本の渦状線路間に形成される間隔寸法は、渦巻きの中心側が外周側に比べて大きく設定してなる請求項1に記載の高周波回路装置。
  5. 前記各段の帯域阻止フィルタを構成する前記各共振器は、前記第1,第2の導体線路のうちいずれか一方側の導体線路に設けてなる請求項1,2,3または4に記載の高周波回路装置。
  6. 前記各段の帯域阻止フィルタを構成する前記各共振器は、前記第1,第2の導体線路のうち隣合う段で互いに異なる導体線路に設けてなる請求項1,2,3または4に記載の高周波回路装置。
  7. 前記各段の帯域阻止フィルタを構成する前記各共振器は、前記第1,第2の導体線路にそれぞれ設けてなる請求項1,2,3または4に記載の高周波回路装置。
  8. 前記2本の渦状線路間に形成される間隔寸法は、前記2つの平面導体間に形成される間隔寸法に比べて10分の1以下の値に設定してなる請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の高周波回路装置。
  9. 請求項1ないし8のうちいずれかに記載の高周波回路装置を用いた送受信装置。
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