JP3785631B2 - 溶解炉の炉蓋昇降装置 - Google Patents
溶解炉の炉蓋昇降装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3785631B2 JP3785631B2 JP02915498A JP2915498A JP3785631B2 JP 3785631 B2 JP3785631 B2 JP 3785631B2 JP 02915498 A JP02915498 A JP 02915498A JP 2915498 A JP2915498 A JP 2915498A JP 3785631 B2 JP3785631 B2 JP 3785631B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- furnace
- pair
- furnace lid
- lid
- claw
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は溶解炉の炉蓋昇降装置に関する。炉本体と該炉本体に被着された炉蓋とを備える溶解炉で金属スクラップを溶解する場合、原料である金属スクラップの炉内投入、炉本体からの溶湯の出鋼、炉内の点検や補修等に際して、炉蓋を適宜に開閉する。炉蓋の開閉は炉蓋を昇降させて行なうが、本発明はかかる炉蓋の昇降に用いる装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、溶解炉の炉蓋昇降装置として、炉蓋と昇降旋回機とをアームで連結して成るものが使用されている(特公平6−46145)。この従来装置は、溶解炉の炉本体の側に配置した昇降旋回機によりアームを介して炉蓋を上昇させ、更に旋回させることにより炉蓋を開き、また昇降旋回機によりアームを介して炉蓋を旋回させ、更に下降させることにより炉蓋を閉じるというものである。ところが、かかる従来装置には、炉蓋の昇降時に、炉蓋が位置ずれしたり或は傾いて、炉蓋と炉本体とが部分的に衝突し、その衝突部を損なうという問題がある。近年のように溶解炉が大形になり、これに伴って炉蓋も相応に重量に富むものになると、また炉蓋にシャフト形炉頂予熱装置が装備される場合は特に、かかる炉蓋を炉本体の側に配置した昇降旋回機にアームを介して支持することの機構上の無理もあって、炉蓋と炉本体との部分的な衝突による衝突部の変形や損壊がしばしば発生するのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、従来装置では、炉蓋と炉本体との衝突による衝突部の変形や損壊がしばしば発生する点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本発明は、溶解炉の炉本体に被着される炉蓋を昇降させる装置であって、炉蓋の上方に移動可能に配設されたレール誘導の台車と、該台車上に設置された支持枠と、該支持枠に装備された対の巻き取りドラムと、該巻き取りドラムに巻き付けられたワイヤと、該ワイヤの先端部に吊下げられた昇降ビームと、該昇降ビームに取り付けられた対のガイドと、該昇降ビームに回転可能に装備された対の爪付きロッドとを備え、該昇降ビームの昇降時に、該ガイドが炉蓋に取り付けられたアタッチメントと摺接し、該爪付きロッドの爪が該アタッチメントと係合するようにして成ることを特徴とする溶解炉の炉蓋昇降装置に係る。
【0005】
本発明に係る炉蓋昇降装置では、炉蓋の上方にレール誘導の台車が移動可能に配設されており、該台車上に支持枠が設置されていて、該支持枠に対の巻き取りドラムが装備されている。支持枠は、レール誘導の台車上に設置され、したがって該台車と共に移動可能となっている。対の巻き取りドラムは通常、モータ駆動で正転し、また逆転するようになっている。対の巻き取りドラムにはそれぞれワイヤが巻き付けられており、該ワイヤの先端部に昇降ビームが吊下げられている。この場合、ワイヤで吊下げられた昇降ビームの揺動を防止するため、支持枠に対のガイドロッドを取付け、昇降ビームに該ガイドロッドの誘導孔を貫設するのが好ましい。昇降ビームには対のガイドが取り付けられており、また対の爪付きロッドが回転可能に装備されている。対のガイドは通常、昇降ビームから垂設されており、その先端部に傾斜面を有している。対の爪付きロッドは通常、シリンダ駆動で90度正転し、また逆転するようになっている。そして炉蓋には対のアタッチメントが取り付けられている。対のアタッチメントは通常、中空の箱形様に形成されており、その上面に爪付きロッドの爪を受け入れる開口が設けられている。
【0006】
モータ駆動で対の巻き取りドラムを逆転させ、ワイヤを介して昇降ビームを下降させると、先ず対のガイドが対のアタッチメントの外側面と摺接し、これによりワイヤで吊下げられた昇降ビームの炉蓋に対する位置が決められ、次に対の爪付きロッドの爪がアタッチメント上面の開口を通りアタッチメント内に収容される。この段階でモータ駆動による対の巻き取りドラムの逆転を止め、昇降ビームの下降を止めて、シリンダ駆動で対の爪付きロッドを90度正転させると、対の爪付きロッドの爪と対のアタッチメントとが係合する状態になる。この後、モータ駆動で対の巻き取りドラムを正転させ、ワイヤを介して昇降ビームを上昇させると、対の爪付きロッド及びアタッチメントを介して、炉蓋が炉本体の真上へ上昇し、炉蓋が開く。炉蓋を閉じるときは、上記と逆の操作をする。
【0007】
本発明によると、炉蓋の上方に炉蓋昇降装置を配設し、これにより炉蓋を炉本体に対して真上へ上昇させ、また真下へ下降させるため、炉本体の側に配置した昇降旋回機によりアームを介して炉蓋を昇降及び旋回させる従来装置に比べて機構上の無理がなく、炉蓋と炉本体との衝突による衝突部の変形や損壊の発生を防止できる。更に本発明によると、昇降ビームの昇降時には昇降ビームに取り付けられた対のガイドが炉蓋に取り付けられたアタッチメントと摺接して、爪付きロッドの爪をアタッチメントに案内することになるから、爪付きロッドには無理な力が加わることがなく、したがって昇降ビームの昇降時にも爪付きロッドの変形や損壊の発生を防止することができる。また支持枠にガイドロッドを取り付け、昇降ビームに該ガイドロッドの誘導孔等を設ける場合も、爪付きロッドと同様にガイドロッドの変形や損壊の発生を防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る炉蓋昇降装置を一部縦断面で例示する正面図、図2及び図3は図1の部分拡大平面図、図4は図1の作用状態を示す部分拡大平面図である。図示しない溶解炉の炉本体に被着された炉蓋1の上方にレール誘導の台車4a,4b及び支持枠2が配設されている。支持枠2は中空の箱形様に形成されており、レール3で誘導される台車4a,4bに固定されている。したがって支持枠2は炉蓋1の上方にて台車4a,4bと共に移動可能に配設されている。
【0009】
支持枠2にはモータ5、モータ5の回転軸に連結されたウインチ6及びウインチ6の回転軸に連結された対の巻き取りドラム7a,7bが装備されており、対の巻き取りドラム7a,7bはモータ5の駆動で正転し、また逆転するようになっている。対の巻き取りドラム7a,7bにはそれぞれワイヤ8a,8bが巻き付けられており、ワイヤ8a,8bは支持枠2の底面開口を通り垂れ下げられていて、その先端部に昇降ビーム9が吊下げられている。支持枠2の底面からは対のガイドロッド10a,10bが垂設されており、昇降ビーム9には対のガイドロッド10a,10bを受け入れる誘導孔11a,11bが貫設されている。
【0010】
昇降ビーム9からは対のガイド12a,12bが垂設されており、対のガイド12a,12bの先端部には傾斜面が形成されている。また昇降ビーム9には対の爪付きロッド13a,13bが装備されている。爪付きロッド13bは爪付きロッド13aと同様の構成になっているのでその説明を省略するが、爪付きロッド13aは昇降ビーム9へ回転自在に取り付けられたロッド14a、ロッド14aの先端部に取り付けられた平面矩形の爪15a及びロッド14aの基端部に取り付けられた延長片16aとを備えている。一方、昇降ビーム9には別の延長片17aが取り付けられており、延長片17aにシリンダ18aが軸承されていて、シリンダ18aのシリンダロッド19aの先端部は延長片16aの先端部に軸承されている。したがって爪付きロッド13aはシリンダ18aの駆動で90度正転し、また逆転するようになっている。
【0011】
炉蓋1の上面には対のアタッチメント20a,20bが取り付けられている。対のアタッチメント20a,20bは中空の箱形様に形成されており、その上面に爪付きロッド13a,13bの爪15a,15bを受け入れる平面矩形の開口21a,21bが設けられていて、その側面上部に傾斜面が形成されている。
【0012】
モータ5の駆動で対の巻き取りドラム7a,7bを逆転させ、ワイヤ8a,8bを介して昇降ビーム9を下降させると、先ず対のガイド12a,12bが対のアタッチメント20a,20bの外側面と摺接し、これによりワイヤ8a,8bで吊下げられた昇降ビーム9の炉蓋1に対する位置が決められ、次に対の爪付きロッド13a,13bの爪15a,15bが開口21a,21bを通りアタッチメント20a,20b内に収容される(図3の状態)。この段階でモータ5の駆動を止め、昇降ビーム9の下降を止めて、シリンダ18a,18b(但し、シリンダ18bは図示しない)の駆動で対の爪付きロッド13a,13bを90度正転させると、対の爪付きロッド13a,13bの爪15a,15bと対のアタッチメント20a,20bとが係合する状態になる(図4の状態)。この後、モータ5の駆動で対の巻き取りドラム7a,7bを正転させ、ワイヤ8a,8bを介して昇降ビーム9を上昇させると、対の爪付きロッド13a,13b及びアタッチメント20a,20bを介して、炉蓋1が炉本体の真上へ上昇し、炉蓋1が開く。炉蓋1を閉じるときは、上記と逆の操作をする。
【0013】
【発明の効果】
既に明らかなように、以上説明した本発明には、機構上無理なく炉蓋を昇降させることができ、炉蓋と炉本体との衝突による変形や損壊を防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る炉蓋昇降装置を一部縦断面で例示する正面図。
【図2】 図1の炉蓋昇降装置を示す部分拡大平面図。
【図3】 図1の炉蓋昇降装置を示す部分拡大平面図。
【図4】 図1の炉蓋昇降装置の作用状態を示す部分拡大平面図。
【符号の説明】
1・・・炉蓋、2・・・支持枠、3・・・レール、4a,4b・・・台車、7a,7b・・・巻き取りドラム、8a,8b・・・ワイヤ、9・・・昇降ビーム、10a,10b・・・ガイドロッド、11a,11b・・・誘導孔、12a,12b・・・ガイド、13a,13b・・・爪付きロッド、15a,15b・・・爪、20a,20b・・・アタッチメント
Claims (2)
- 溶解炉の炉本体に被着される炉蓋を昇降させる装置であって、炉蓋の上方に移動可能に配設されたレール誘導の台車と、該台車上に設置された支持枠と、該支持枠に装備された対の巻き取りドラムと、該巻き取りドラムに巻き付けられたワイヤと、該ワイヤの先端部に吊下げられた昇降ビームと、該昇降ビームに取り付けられた対のガイドと、該昇降ビームに回転可能に装備された対の爪付きロッドとを備え、該昇降ビームの昇降時に、該ガイドが炉蓋に取り付けられたアタッチメントと摺接し、該爪付きロッドの爪が該アタッチメントと係合するようにして成ることを特徴とする溶解炉の炉蓋昇降装置。
- 支持枠に対のガイドロッドが取り付けられており、昇降ビームに該ガイドロッドの誘導孔が貫設された請求項1記載の溶解炉の炉蓋昇降装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02915498A JP3785631B2 (ja) | 1998-01-26 | 1998-01-26 | 溶解炉の炉蓋昇降装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02915498A JP3785631B2 (ja) | 1998-01-26 | 1998-01-26 | 溶解炉の炉蓋昇降装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11211362A JPH11211362A (ja) | 1999-08-06 |
JP3785631B2 true JP3785631B2 (ja) | 2006-06-14 |
Family
ID=12268358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02915498A Expired - Fee Related JP3785631B2 (ja) | 1998-01-26 | 1998-01-26 | 溶解炉の炉蓋昇降装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3785631B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102261835B (zh) * | 2011-08-31 | 2013-03-20 | 太仓市华瑞真空炉业有限公司 | 一种立式真空烧结炉 |
CN105546983B (zh) * | 2016-01-29 | 2017-11-07 | 云南天高镍业有限公司 | 一种炉顶可开启的箱式合金烘烤炉*** |
CN110514016B (zh) * | 2019-09-09 | 2021-01-08 | 湖南金铠新材料科技有限公司 | 一种用于烧结锂电池正极材料专用复合层匣钵的设备 |
JP6844052B1 (ja) * | 2020-05-15 | 2021-03-17 | 中外炉工業株式会社 | 線材コイルの冷却装置 |
CN112980478A (zh) * | 2021-03-17 | 2021-06-18 | 上海耀秦冶金设备技术有限公司 | 热解炉加盖装置 |
-
1998
- 1998-01-26 JP JP02915498A patent/JP3785631B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11211362A (ja) | 1999-08-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3785631B2 (ja) | 溶解炉の炉蓋昇降装置 | |
JPH0517477B2 (ja) | ||
KR100661598B1 (ko) | 캐리 리프트형 버켓 크레인의 버켓 클램핑 장치 | |
JP3088882B2 (ja) | 溶鋼処理設備のワイヤー供給装置 | |
KR100760566B1 (ko) | 래들 상부의 지금 제거장치 | |
JP3873329B2 (ja) | 予熱装置付きアーク炉 | |
JP4901014B2 (ja) | 高所作業車の電線押上げ装置 | |
JP4396252B2 (ja) | 台車振替設備 | |
JP4564197B2 (ja) | カテナリー型連続熱処理炉用ロール取替え装置 | |
JP3489424B2 (ja) | スラグカット用ストッパーとそれを装着した転炉 | |
CN210858381U (zh) | 一种棒材缓冷坑盖自动开启装置 | |
JPS6344439Y2 (ja) | ||
CN220560375U (zh) | 一种浇注锡条生产模具 | |
KR100885114B1 (ko) | 버킷 개폐 확인장치 | |
JPH08174196A (ja) | 溶湯搬送装置 | |
KR200398254Y1 (ko) | 캐리 리프트형 버켓 크레인의 버켓 클램핑 장치 | |
JPH0747430Y2 (ja) | クレーン | |
JP4552061B2 (ja) | 昇降キャビネット | |
KR100784199B1 (ko) | 전기로 노벽 고착 지금 제거장치 | |
JPS5919563Y2 (ja) | 有蓋取鍋の蓋開閉装置 | |
KR200306640Y1 (ko) | 쇳물 주입용 리프트 | |
KR100472965B1 (ko) | 쇳물 주입용 리프트 | |
JP4647813B2 (ja) | カテナリー型連続熱処理炉用ロール取替え装置 | |
JPH0613243Y2 (ja) | 高炉出銑口開孔装置 | |
JPH07103575B2 (ja) | ニューマチックケーソン |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041129 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050823 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050930 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051116 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060227 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060312 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090331 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110331 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120331 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130331 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130331 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140331 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |