JP3784839B2 - 改善された流動体分配材料を有する吸収性用品 - Google Patents
改善された流動体分配材料を有する吸収性用品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3784839B2 JP3784839B2 JP54157598A JP54157598A JP3784839B2 JP 3784839 B2 JP3784839 B2 JP 3784839B2 JP 54157598 A JP54157598 A JP 54157598A JP 54157598 A JP54157598 A JP 54157598A JP 3784839 B2 JP3784839 B2 JP 3784839B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- absorbent
- capacity
- absorbent article
- final
- crotch region
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F13/00—Bandages or dressings; Absorbent pads
- A61F13/15—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F13/00—Bandages or dressings; Absorbent pads
- A61F13/15—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
- A61F13/53—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the absorbing medium
- A61F13/534—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the absorbing medium having an inhomogeneous composition through the thickness of the pad
- A61F13/537—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the absorbing medium having an inhomogeneous composition through the thickness of the pad characterised by a layer facilitating or inhibiting flow in one direction or plane, e.g. a wicking layer
- A61F13/5376—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the absorbing medium having an inhomogeneous composition through the thickness of the pad characterised by a layer facilitating or inhibiting flow in one direction or plane, e.g. a wicking layer characterised by the performance of the layer, e.g. acquisition rate, distribution time, transfer time
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F13/00—Bandages or dressings; Absorbent pads
- A61F13/15—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
- A61F13/15203—Properties of the article, e.g. stiffness or absorbency
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61F—FILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
- A61F13/00—Bandages or dressings; Absorbent pads
- A61F13/15—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
- A61F13/53—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the absorbing medium
- A61F13/531—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the absorbing medium having a homogeneous composition through the thickness of the pad
- A61F13/532—Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the absorbing medium having a homogeneous composition through the thickness of the pad inhomogeneous in the plane of the pad
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Vascular Medicine (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
- Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Description
本発明は、主に身体からの排出物、例えば(そして第一に)尿を受け取って保持するようにデザインされた吸収性用品に関する。このような用品は、幼児用おむつ、トレーニングパンツ、成人向け失禁用用品などの使い捨ての衛生用品である。
背景技術
身体からの排出物、例えば尿または糞便を受け取って保持する吸収性用品、例えば使い捨ておむつ、トレーニングパンツ、成人向け失禁用用品は、当該技術分野においては良く知られており、かなりの努力がそれらの性能を改善することに対して費やされている。このような改善は、通常、そのような用品の主要な機能、すなわち身体からの流動体を受け取ることに取り組むことだけでなく、そのような用品を身に付けることに伴う欠点を着用者の快適さを増加させることで最小限にすることをも目指す。
このような改善は、大抵、主に2つのカテゴリーのいずれかに入るように分類することができる。つまり、主に「コア技術」、すなわち言葉の広い意味での「吸収性」に関するか、または主に「シャシ(chassis)技術」に関する。
最初のものは、身体排出物(通常多少とも流動性の状態にある)をどのように集めて「吸収性(またはコア)構造」に保持するかを扱っており、そこでは、排出物(waste material)が用品によって捕捉されて(集められて)、そして収容され(保持され)、潜在的にさらに分配する工程(特に尿の)をそれらの間に伴う。
第2のカテゴリーは、通常、いわゆる「シャシ要素」、すなわち身体排出物を以下のようにして「用品内に閉じ込めて」収容することに関する。
−吸収性(コア構造)と外側(すなわち着用者の衣類など)とを不浸透性の「バックシート」を用いて隔てる。
−または、身体からの浸出物が、吸収性用品と着用者の身体との間の空間を通って漏れることを、例えば脚部および腰部の開口部に伸縮性を持たせたギャザーを設けて防ぐ。
これは、例えばテープのような締結(closure)手段を設けることで用品を着用者に適用することを可能にすること、および、例えばしばしば適用手段に組み込まれたベルトのような装置によって用品を着用者に保持することにも関する。
この用語によって、着用者に対する「快適さ」は、現時点では、シャシ要素を改善して、例えば用品の良好な「合い具合(fit)」をもたらし柔らかくクッション性があるようにするおむつのシャシ要素を採用して、主に取り組まれている。
PCT出願WO93/16669(アレマニー(Alemany))またはPCT出願WO93/21877(リチャードソン(Richardson))において、使い捨ておむつが記載されている。ここでは、着用者の快適さを、例えば身体へのより良好な順応を着用者が動いているときでさえ可能にする伸縮性を持たせた部材(features)を導入して促進している。
快適さへのコアの影響を考察するとき、通常の取り組み方は、柔らかく擦り切れていない材料(materials)をトップシートに用いて、または、好ましくはこのようなコアの柔らかさを維持しながら、乾燥した用品の厚みおよび/または容積を最小限にして、そうすることである。最近、良好な合い具合を可能にする吸収性構造の形態および形状を採用することも試みられている。
いわゆる超吸収性材料(またはヒドロゲル形成材料)は、使い捨て吸収性用品において広範囲な用途を見出しているため、多くの市販の用品、例えば種々の国で売られている、プロクターアンドギャンブル社のパンパース(PAMPERS)またはキンバリークラーク(Kimberly−Clark)社のハギーズ(HUGGIES)の用品の厚みは、著しく低減している。
US-A-5.098.423(ピエニアク(Pieniak))には、使い捨ておむつが記載されており、「低乾燥バルク」構造を設けて種々の「快適さ」の面に取り組むことが試みられ、構造の乾燥時の厚みだけでなく、以下のような他の寸法も問題であることが主張されている。
−股部(crotch)領域でのコアの断面積
−股部領域での用品の圧縮性、および折り畳んだ後の厚み
−「用品のインパクトゾーン(impact zone)」のサイズ
−用品の(脚部における)弾性要素の長さ
つまり、ここで記載されるコア構造は、薄いが広いと言うことができる。
さらに、「吸収効率指数(Absorbency Efficiency Index)」を、流動体(股部領域によって集められる)の量と乾燥したコアの体積とを関係づけて記載している。このパラメーターの目的は、股部領域における高吸収性の特徴、容量に向けてのデザインを可能にすることである。多量の尿を股部領域で吸収することも重要な目的であるが、著しくロード(loading)した後は必然的に快適さが減少する。この問題は、吸収性用品の性能を改善して、著しくさらに良好な流動体の取り扱い性能を有する吸収性用品、従って、全体の着用時間および取り外される前にこのような用品に含まれる流動体の量が増加する吸収性用品を与えることで、より顕著になる。
US-A-4.994.037(バーナーディン(Bernardin)には、「リバースドキャパシティプロファイル(reversed capacity profile)」を有する吸収性用品が記載されている。そこでは、最終収容容量(ultimate storage capacity)は股部領域から離れて配置される。しかし、吸収性用品に対して開示されたデザインは、着用者の脚の間で良好に合うという合い具合の要求も、流動体を扱う要求(例えば妥当な皮膚の乾燥具合(skin dryness)および流動体の捕捉を達成すること)も考慮に入れていない。これらのデザインは、ローディングポイント(loading point)から離して容量を配置するが、流動体をこれらの収容領域に運ぶことをどのようにして効率的に達成するかは考慮していなかった。
従って、本発明の目的は、ロードされている時にも改善された合い具合を、流動体を扱う良好な性能とともに有する吸収性用品を、特に好適な流動体の分配特性を有する材料を用いて提供することである。
また、本発明の目的は、最終収容容量を股部領域から離して選択的に配置して、これを達成することである。
また、本発明の目的は、この特徴を、乾燥時の合い具合に不利益に影響することなく、用品の股部領域での大きさ(bulk)を小さくしたデザインを与えることで提供することである。
さらに、本発明の目的は、これを、超吸収性のポリマーを用いて達成することである。
さらに、本発明の目的は、これを、例えばHIPE重合によって作られた多孔性の吸収性材料を用いて達成することである。
【図面の簡単な説明】
図1は、吸収性用品の一例としての幼児用おむつを示す図。
図2は、吸収性用品の一例としての引き上げ型(pull−up)幼児用おむつを示す図。
図3は、垂直吸い上げテスト(Vertical Wicking Test)用のテストセットアップを示す図。
図4は、捕捉テスト(Acquisition Test)用のテストセットアップを示す図。
図5は、捕捉後コラーゲンリウェット(Post Acquisition Collagen Rewet)法用のテストセットアップを示す図。
発明の開示
吸収性用品−一般
本明細書で用いるときには、「吸収性用品」という用語は、身体排出物を吸収し収容する機器(device)を言う。より具体的には着用者の身体に対してまたは近接して配置されて、身体から放出される種々の浸出物、特に尿を吸収し収容する機器を言う。
「使い捨て」という用語は、本明細書においては、洗濯することを意図せず、そうでなければ再生するまたは吸収性用品として再使用することを意図しない吸収性用品を記述するために用いる(すなわち、それらを使用後に捨て、好ましくはリサイクルして、堆肥にして、そうでなければ環境と共存できる方法で捨てることを意図している)。
吸収性用品は、通常以下のものを備える。
−吸収性コアまたはコア構造(サブ構造からなる場合がある)
−流動体浸透性トップシート
−流動体不浸透性バックシート
任意に、締結要素または弾性部材(elastification)のようなさらなる部材(features)。
図1は、本発明に係る吸収性用品の一態様であるおむつを示す平面図である。
図1に、おむつ20をひろげて縮めない状態で示す(すなわち、ゴムひもを緩めた状態で残したサイドパネル(side panels)を除いて、ゴムひもによる収縮を取り除いている)。図では、構造の一部を切り取ってより明瞭におむつ20の構造を示し、また着用者と反対側を向くおむつ20の一部、外側面52(見る者の側を向く)を示す。図1に示すように、おむつ20は収容アセンブリー22を備えており、これは、好ましくは液体浸透性のトップシート24、トップシート24と結合された液体不浸透性のバックシート26、およびトップシート24とバックシート26との間に位置する吸収性コア28、伸縮性を持たせたサイドパネル30、伸縮性を持たせた脚部カフス32、伸縮性の腰部部材34、および通常符号36として複数個所で示す二重の張力固定システム(dualtension fastening system)を含む締結システムを備える。二重の張力固定システム36は、好ましくは主固定システム38と腰部締結システム40とを備える。主固定システム38は、好ましくは1組の固定(securement)部材42と着地(landing)部材44とを備える。図1に示す腰部締結システム40は、好ましくは1組の第1の取り付け部材(components)46と第2の取り付け部材48とを備える。また、おむつ20は、好ましくはそれぞれの第1の取り付け部材46の下に位置する位置決め用パッチ50を備える。
図1に示すおむつ20は、外側面52(図1で見る者の側を向く)、外側面52と対向する内側面54、第1の腰部領域56、第1の腰部領域の反対側にある第2の腰部領域58、おむつ20の外側のエッジ(縦方向のエッジは符号62で示し、端部のエッジは符号64で示す)によって規定される周辺60を有する。おむつの内側面54は、使用中に着用者の近傍に配置されるおむつ20の部分を含む(すなわち、内側面54は、通常、少なくともトップシート24の一部とトップシート24に結合された他の部材とによって形成される)。外側面52は、着用者の身体から離れて配置されるおむつの部分を含む(すなわち、外側面52は、通常、バックシート26の一部とバックシート26に結合された他の部材とによって形成される)。第1の腰部領域56と第2の腰部領域58とは、それぞれ周辺60の端部のエッジ64からおむつ20の横方向の中心線66へと延びる。腰部領域はそれぞれ、中央領域68と典型的に腰部領域の外側の横の部分を含む1組のサイドパネルとを備える。第1の腰部領域56に位置するサイドパネルは符号70として示し、第2の腰部領域58のサイドパネルは符号72として示す。サイドパネルの組またはそれぞれのサイドパネルは同一である必要はないが、好ましくは互いに左右対称(mirror images)である。第2の腰部領域58に位置するサイドパネル72は、横方向に弾性的に伸びることができても良い(すなわち、伸縮性を持たせたサイドパネル30)。横方向(x方向または幅)は、おむつ20の横の中心線66と平行な方向として規定され、縦方向(y方向または長さ)は、縦の中心線67と平行な方向として規定され、軸方向(z方向または厚さ)は、おむつの厚みを貫通する方向として規定される。
図1は、トップシート24とバックシート26の長さおよび幅の寸法が吸収性コア28のそれらよりも通常長い具体的なおむつ20を示す。トップシート24とバックシート26は、吸収性コア28のエッジの向こう側まで延びて、おむつ20の周辺60を形成する。周辺60は、外側の周縁、言い換えればおむつのエッジを規定する。周辺60は、縦のエッジ62と端部のエッジ64とを含む。
図1に示すおむつ20の収容アセンブリ22は、おむつ20の主ボディ(シャシ)を備える。収容アセンブリ22は少なくとも、吸収性コア28と、トップシート24およびバックシート26を含む外側のカバー層とを備える。吸収性用品が別個のホルダーとライナーとを備えるときには、収容アセンブリ22がホルダーとライナーとを通常備える(すなわち、収容アセンブリ22は、ホルダーを規定する1または複数の材料の層を含み、ライナーはトップシート、バックシート、および吸収性コアのような吸収性複合物を含む)。1つの吸収性用品においては、収容アセンブリ22はおむつの主要な構造とともに付加された他の部材を備えて複合のおむつ構造を形成する。すなわち、おむつ20の収容アセンブリ22は、通常、トップシート24、バックシート26、おいび吸収性コア28を備える。
伸縮性を持たせた各脚部カフス32は、脚部バンド、サイドフラップ、バリア(barrier)カフス、または上述の伸縮性のカフスのいずれかと類似するように構成することができるが、伸縮性を持たせた各脚部カフス32は、例えばすでに参照した米国特許4,909,803号に記載されているように、バリアフラップ85と、ある間隔の(spacing)伸縮性部材86とを備えた内部バリアカフス84を少なくとも備えることが好ましい。好ましい態様においては、伸縮性を持たせた脚部カフス32は、例えばすでに参照した米国特許4,695,278号に記載されているように、バリアカフス84の外側に位置する1または複数の伸縮性のストランド(strands)105を有する伸縮性のガスケッティング(gasketing)カフス104を、さらに備える。
おむつ20は、改善された合い具合および収容をもたらす伸縮性の腰部用部材34を、さらに備えていても良い。伸縮性の腰部用部材34は少なくとも、中央領域68内で吸収性コア28の少なくとも1つの腰部エッジ83から縦方向に外に向かって延び、そしておむつ20の端部エッジ64の少なくとも一部を通常形成する。このように、伸縮性の腰部用部材34は、少なくとも吸収性コア28の腰部エッジ83からおむつ20の端部エッジ64に至るおむつの一部を備え、また着用者の腰部の近傍に配置されることになっている。使い捨て吸収性おむつは、通常2つの伸縮性の腰部用部材を有するように構成されており、1つは第1の腰部領域に位置し、もう1つは第2の腰部領域に位置する。本発明の使い捨ておむつは、着用者を取り囲む1つの伸縮性の腰部用部材を用いて構成するか、または後側の弾性部材(elastics)のみを有する補強用(bolstering)腰部用部材を有して構成することができるが、伸縮性の腰部用部材に関する議論は、本発明に従って構成された1組の伸縮性の腰部用部材(少なくとも1つ、好ましくは両方)を有するおむつに集中させる。さらに、伸縮性のある腰部用部材またはそのどんな構成要素も、おむつ20の収容アセンブリ22に取り付けられる別個の要素を備えることができるが、伸縮性の腰部用部材34は、伸縮性の腰部用部材34をおむつの他の要素(例えばバックシート26またはトップシート26、好ましくはバックシート26とトップシート24の両方)の延長部分として構成する好ましい態様について記述する。
伸縮性の腰部用部材34の伸縮性を持たせた腰部バンド35は、トップシート24の一部、好ましくは機械的に伸ばしてあるバックシート26の一部、および二層積層(bi−laminate)の材料とを備えることができる。この二重層は、トップシート24とバックシート26との間に位置するエラストマー部材76と、バックシート26とエラストマー部材76との間に位置する弾力のある部材77とを備える。
これはおむつの他の構成部分とともに、参照によって本明細書に取入れられるWO93/16669に詳細に与えられている。
図2は、本発明を適用することができる吸収性用品のさらなる例、すなわち使い捨ての引き上げ型(pull−up)おむつ20を示す。使い捨ての引き上げ型おむつ20は、シャシ21、サイドシーム(side seems)23、および吸収性アセンブリ22を備える。シャシ21は、少なくとも、前部56、背部58、股部57、縦方向の側部領域88、および耳フラップ72を有し、また伸縮性の耳フラップ部材90を備える。耳フラップ部材90は、耳フラップ72のそれぞれと効果的に(operatively)結合して、積層された耳フラップを形成する。積層された耳フラップは、後にさらに詳細に説明する機械的に広げるプロセスによって弾性的に活性化される。吸収性アセンブリー22はシャシ21に固定される。
外側の層26は、使い捨ての引き上げ型おむつ20の外側面を形成する(すなわち着用者と反対側を向く)、シャシ21の部分である。外側の層26は、従順で、柔らかい感触で、また着用者の皮膚を刺激しない。
内側の層24は、シャシの内側面を形成し少なくとも着用者の腰部と脚部とに接触する、シャシ21の部分である。内側の層24も、従順で、柔らかい感触で、着用者の皮膚を刺激しない。
内側の層24は、外側の層26の近傍に位置していることが好ましく、また、当該技術分野において良く知られているような取り付け手段(図示せず)によって外側の層26に結合されていることが好ましい。例えば、内側の層24は外側の層26に、均一で連続な接着剤の層、パターンが形成された接着剤の層、または接着剤の個別の線、螺旋、もしくは点の配列によって固定されていても良い。
本発明の態様によれば、内側の層24と外側の層26とは、それらを伸縮性の耳フラップ部材90、伸縮性の腰部バンド部材76、および伸縮性のストランド105に直接結合することで間接的に互いに結合され、また、伸縮性の耳フラップ部材90、伸縮性の腰部バンド部材76、および伸縮性のストランド105を越えて広がる領域において互いに直接結合する。
好ましい態様においては、少なくとも一部のシャシの内側と外側の層24、26を機械的に伸ばして、伸縮性を持たせた耳フラップ30を形成する「ゼロひずみ」で伸びる積層物をもたらす。従って、内側および外側の層24、26は、好ましくは伸ばすことが可能であり(elongatable)、最も好ましくは引張ることが可能である(drawable)が、エラストマーである必要はなく、その結果、内側および外側の層24、26は、機械的に伸ばす際に、少なくとも幾分かは恒久的に伸びて、元の歪んでいない形状には完全には戻らない。好ましい態様においては、内側および外側の層24、26を、過度に破裂させたり引き裂くことなく機械的に伸ばすことができる。従って、内側および外側の層24、26は、装置を横切る方向(横方向)での降伏応力(yield strength)が低いことが好ましい。
使い捨ての引き上げ型おむつ20のシャシ21は、伸縮性を持たせた脚部カフス32を、液体および他の身体滲出物の収容を改善するためにさらに備えることが好ましい。伸縮性を持たせた脚部カフス32はそれぞれ、脚部領域での身体滲出物の漏れを減らすためのいくつかの異なる態様を備えることができる。伸縮性を持たせた脚部カフス32はそれぞれ、脚部バンド、サイドフラップ、バリアカフス、または上述した伸縮性のカフスのいずれかと類似するように構成することができるが、伸縮性を持たせた脚部カフス32はそれぞれ、少なくとも側部フラップ104と1または複数の伸縮性のストランド105とを備えることが好ましい。
使い捨ての引き上げ型おむつ20のシャシ21は、使い捨ての引き上げ型おむつ20の端部エッジ64の近傍に配置される伸縮性を持たせた腰部バンド34を少なくとも背部58においてさらに備えることが好ましく、前部56と背部58の両方に配置される伸縮性を持たせた腰部バンド34を有することがより好ましい。使い捨ての引き上げ型おむつ20の腰部バンドは、着用者の腰部の近傍に配置されることとなる部分である。伸縮性を持たせた腰部バンド34は、規定された被覆面積を維持し、着用者の腰部に接触し、また少なくとも横方向に弾性的に伸ばすことができて、直接に着用者の腰部に適合しまた直接に着用者の腰部に順応して合い具合を改善する。従って、腰部バンドは、通常、使い捨ての引き上げ型おむつ20の端部エッジ64から少なくとも吸収性コア28の腰部エッジ83に及ぶ、使い捨ての引き上げ型おむつ20の部分である。伸縮性を持たせた腰部バンド34は、使い捨ての引き上げ型おむつ20のシャシ21に取り付けられる個別の要素を備えることができるが、腰部バンドは好ましくは、使い捨ての引き上げ型おむつ20の他の要素、例えば、内側の層24、外側の層26、またはこれらの層の何らかの組合わせ、およびそれらに結合されたエラストマー材の延長部分である。その代わりに、吸収性アセンブリ22のトップシートおよびバックシートが、吸収性コア28のエッジの向こう側へ延び、またそれらと結合したエラストマー材を有して、伸縮性を持たせた腰部バンドを形成することもできる。使い捨てのトレーニングパンツは、しばしば2つの伸縮性を持たせた腰部バンドを有するように作られ、1つは前部56に配置され、もう1つは背部58に配置される。使い捨ての引き上げ型おむつ20は少なくとも、背部58の少なくとも中央領域68に配置される伸縮性を持たせた腰部バンド34を有する。好ましくは、別の伸縮性を持たせた腰部バンドが前部56に配置される。好ましくは、伸縮性を持たせた腰部バンド34の両方が、伸縮性を持たせた耳フラップ30の間に配置される。
伸縮性を持たせた腰部バンド34は、複数の異なる構成で作ることができる。図1および2によれば、伸縮性を持たせた腰部バンド34は、内側の層24と外側の層26との間に配置された伸縮性のある腰部バンド部材76を備え、使い捨ての引き上げ型おむつ20の前部56と背部58と一緒に、内側または外側の層24、26の何れかまたは両方と効果的に結合する。
好ましい態様においては、シャシ21は伸縮性を持たせた耳フラップ30を前部56と背部58とに備える。伸縮性を持たせた耳フラップ30は、シャシの単一の要素であり、すなわちシャシに固定された個々に扱うことができる要素ではなく、むしろシャシの材料から形成されたシャシの材料の延長部である。伸縮性を持たせた耳フラップ30は、より快適で輪郭に合った(contouring)合い具合をもたらす弾性的に伸ばすことができる部材を与える。この合い具合は、最初に適合させながら使い捨ての衣料品を着用者に着させて、使い捨ての衣料品に滲出物がロードされるときに十分に過ぎたことになる着用時間の間ずっと、この合い具合を維持してもたらされる。これは、伸縮性を持たせた耳フラップによって使い捨ての衣料品の側部が伸びて縮まることができるためである。
各耳フラップ72は、シャシ21の中央領域68からこの領域68に沿って横方向に外に向かって延び、シャシ21の縦方向の側部領域88に至るシャシ21の部分を備える。耳フラップ72は、通常、シャシ21の端部エッジ64から縦方向に延びて、シャシ21の縦方向のエッジ62の部分に至る。この部分は、脚部開口部(縦方向のエッジ62のこのセグメントは、脚部端部106として示す)を形成する。本発明の好ましい態様においては、各耳フラップは、シャシ21の中央領域68の向こう側へ延びる内側の層24および外側の層26の部分によって、形成される。
本発明の態様においては、伸縮性のある耳フラップ部材90は、耳フラップ72において、好ましくは内側の層24と外側の層26との間において、シャシ21と効果的に結合し、その結果、伸縮性のある耳フラップ部材90によって、伸縮性を持たせた耳フラップ30が横方向に弾性的に延びることが可能になる(横方向に弾性的に伸長性がある)。本明細書において用いるときには、「弾性的に伸長性がある」という用語は、引張り力(tensional forces)(典型的には耳フラップと腰部バンドへの横方向の引張り力)が加えられるときに少なくとも1つの方向(好ましくは耳フラップおよび腰部バンドへの横方向)に伸び、また、引張り力が取り除かれるときにほぼ以前のサイズおよび形状へ戻る、シャシの部分(segment)または一部分(portion)を意味する。通常、本発明において有効なエラストマー材は、伸ばしてすぐ放した際に約5秒以内に、収縮性によって元の形状の少なくとも約75%まで戻る(すなわち、「素早い」伸縮性である)。
吸収性コア/コア構造
吸収性コア(28)は、通常、圧縮できて、従順で、着用者の皮膚を刺激せず、また尿および他のある種の身体の滲出物のような液体を吸収して保持することができる。図1に示すように、吸収性コア28は衣服側面(「下」または「底」部)、身体面、側部エッジ、および腰部エッジを有する。吸収性コアは、使い捨ておむつおよび他の吸収性用品で通常用いられる幅広い液体吸収性のまたは液体処理の(handling)材料を含むことができる。このような材料は、例えば、通常エアーフェルト(air−felt)と呼ばれる粉砕された木材パルプ、コフォーム(coform)を含むメルトブローされたポリマー、化学的に剛化され、改質され、または架橋されたセルロース系繊維、ティッシューラップおよびティッシュー積層物を含むティッシューなどがあるが、これらに限定されない。
吸収性コアの例は、米国特許4,610,678号(名称は「高密度吸収性構造」、ワイスマン(Weisman)らに9月9日、1986年に付与された)、米国特許4,673,402号(名称は「二層構造のコアを有する吸収性用品、ワイスマンらに6月16日、1987年に付与された)、米国特許4,888,231号(名称は「ダスティング(Dusting)層を有する吸収性コア」、オングシュタット(Angstadt)に12月19日、1989年に付与された)、EP−A−0640330(ベウィック−ソンタグ(Bewick−Sonntag)ら)、米国5180622(ベルグ(Berg)ら)、米国5102597(ロエ(Roe)ら)、米国5387207(ラボン(LaVon)ら)に記載されている。このような構造を採用して、以下の要求のアウトラインに適合して吸収性コア28として用いることができる。
吸収性コア28は、単一のコア構造、またはいくつかの吸収性構造の組合わせである場合があり、各吸収性構造は1または複数のサブ構造からなる場合がある。それぞれの構造またはサブ構造は、本質的に2次元の広がり(すなわち層である)、または3次元の形状を有することができる。
吸収性コアで用いられる材料
本発明での吸収性コアは、繊維状の材料を備えて繊維状の織物または繊維状のマトリックス(matrices)を形成することができる。
本発明において有用な繊維は、自然に生じる繊維(改質された、または改質されていない)とともに、合成的に作られた繊維を含む。好適な改質されない/改質された自然に生じる繊維の例は、綿、エスパルト(Espart)草、バガス、ケムプ(kemp)、亜麻、絹、ウール、木材パルプ、化学的に改質された木材パルプ、ジュート、レーヨン、エチルセルロース、およびセルロースアセテートを含む。好適な合成繊維は、以下のものから作ることができる。すなわち、ポリビニルクロライド、ポリビニルフロライド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンクロライド、オーロン(ORLON)▲R▼のようなポリアクリル、ポリビニルアセテート、ポリエチルビニルアセテート、非溶性(non−soluble)または可溶性のポリビニルアルコール、ポリエチレン(例えば、プルペックス(PULPEX)▲R▼)およびポリプロピレンのようなポリオレフィン、ナイロンのようなポリアミド、ダクロン(DACRON)▲R▼またはコデル(KODEL)▲R▼のようなポリエステル、ポリウレタン、ポリスチレンなどである。使用する繊維は、自然に生じる繊維を単独で、合成繊維を単独で、または自然に生じた繊維および合成繊維の何らかの共存可能な(compatible)組合わせを含む。本発明で使用する繊維は親水性であっても良く、または親水性繊維および疎水性繊維の組合わせであっても良い。
本発明に係る多くの吸収性コアまたはコア構造に対して、親水性の繊維を使用することが好ましい。本発明で用いる好適な親水性の繊維は、セルロース繊維、改質されたセルロース繊維、レーヨン、ポリエチレンテレフタレート(例えばダクロン▲R▼)のようなポリエステル繊維、親水性のナイロン(ハイドロフィル(HYDROFIL)▲R▼)などを含む。また、好適な親水性の繊維は、疎水性の繊維を親水化することでも得られる。これは、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリアクリル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタンなどから得られる、界面活性剤処理またはシリカ処理された熱可塑性の繊維である。
好適な木材パルプの繊維は、クラフトおよび亜硫酸プロセスなどの良く知られた化学的プロセスから得ることができる。これらの木材パルプ繊維を南部の軟材から得ることが特に好ましく、それは南部の軟材の優れた吸収性の特徴による。これらの木材パルプ繊維は、機械的なプロセス、例えば粉砕された木材の、製錬機(refiner)による機械的な、熱機械的な、化学機械的な、および化学−熱機械的なパルププロセスからも得ることができる。リサイクルされたまたは2次の木材パルプ繊維、さらに漂白したまたは未漂白の木材パルプ繊維を用いることができる。
本発明で用いるための親水性の繊維の好ましい供給源は、化学的に剛化されたセルロース繊維である。本明細書で用いるときには、「化学的に剛化されたセルロース繊維」という用語は、化学的な手段によって剛化されて、乾燥したおよび水分を含む両方の状態の下で繊維の硬さ(stiffness)が増加したセルロース繊維を意味する。このような手段は、例えば、繊維を覆うおよび/またはこれに染み込む化学的な剛化剤(stiffening agent)を加えることを含む。このような手段は、化学的な構造を変えて繊維を剛化することも含み、それは例えば、ポリマー鎖を架橋することである。
セルロース繊維を覆いまたはこれに染み込むポリマーの剛化剤には、以下のものが含まれる。窒素を含有する基を有するカチオン改質デンプン(例えば、アミノ基)(例えばナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社(ブリッジウォーター(Bridgewater)、ニュージャージー、米国)から販売されるものがある);ラテックス;湿潤力増強用(wet strength)樹脂、例えば、ポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂(例えば、キメネ(Kymene)▲R▼557H、ヘルキュールス(Hercules)社、ウィルミングトン(Wilmington)、デラウェア、米国)、ポリアクリルアミド樹脂(例えば米国特許3,556,932号(コシア(Coscia)ら)、1月19日、1971年に付与)に記載されている);市販のポリアクリルアミド(アメリカン・キャナミド(Cynamid)社(スタンフォード、CT、米国)から、商品名パレッツ(Parez)▲R▼631NCで販売される);ユリアホルムアルデヒドおよびメラミンホルムアルデヒド樹脂、ならびにポリエチレンイミン樹脂。ペーパーアートで利用され、また通常、本明細書中でも適用できる湿潤力増強用樹脂についての一般的な学位論文を、TAPPIモノグラフシリーズ第29号、「紙およびボール紙における湿潤強度」、バルプおよび紙業界の技術団体(Technical Association of the Pulp and Paper Industry)(ニューヨーク、1965)に見出すことができる。
これらの繊維は、化学的な反応によっても剛化することができる。例えば、架橋剤を繊維に加えることができ、加えた後に、繊維が繊維内の架橋結合(crosslink bonds)を化学的に形成することを引き起こす。これらの架橋結合は、繊維の硬さを増加させることができる。繊維内の架橋結合を利用して化学的に繊維を剛化することが好ましいが、繊維を化学的に剛化する他のタイプの反応を排除することを意味しない。
個別化された形態で架橋結合によって剛化された繊維(すなわち、個別化され剛化された樹脂とともにそれらを調製するプロセス)が、例えば以下の文献に記載されている。米国特許3,224,926号(ベルナルディン(Bernardin)、12月21日、1965年に付与)、米国特許3,440,135号(チャン(Chung)、4月2日、1969年に付与)、米国特許3,932,209号(チャッテルジー(Chatterjee)、1月13日、1976年に付与)、および米国特許4,035,147号(サンジェニス(Sangenis)ら、12月19日、1989年に付与)、米国特許4,898,642d号(ムーア(Moore)ら、2月6日、1990年に付与)、米国特許5,137,537号(ヘロウ(Herrow)ら、8月11日、1992年に付与)。
現在のところ好ましい剛化された繊維においては、化学的な処理には架橋剤を用いた繊維内の架橋が含まれ、このような繊維は相対的に脱水され脱繊維化(defibrated)され(すなわち、個別化され)、ツイストされ、カールされた状態にある。好適な化学的な剛化剤は、典型的にはモノマーの架橋剤であり、この薬品には特にC2−C9ポリカルボン酸、例えばクエン酸が含まれる。
ツイストされカールされたこのような剛化された繊維は、繊維「ツイストカウント(twisted count)」と繊維「カール因子(curl factor)」の両方を参照して、定量化することができる。本明細書で用いるときには、「ツイストカウント」という用語は、ある長さの繊維中に存在するツイストのノード(nodes)の数をいう。
ツイストカウントは、繊維がその長手軸の周りに回転する程度を測定する手段として利用される。「ツイストノード」という用語は、実質的に繊維の長手軸の周りの180°の軸回転を言い、そこでは繊維の一部(すなわち「ノード」)が繊維の残りに対して、透過光を用いて顕微鏡で見たときに、暗く見える。ツイストノードは、透過光が前述の回転によって付加された繊維の壁を通過する箇所において、暗く見える。ノード間の距離は、180°の軸回転に対応する。ある距離の繊維中でのツイストノードの数(すなわちツイストカウント)は、直接に繊維のツイストの程度を示し、これは繊維の物理的なパラメーターである。ツイストノードおよび全体のツイストカウントを測定する手順は、米国特許4,898,642号に記載されている。
このように剛化された繊維は、さらに、平均の乾燥した繊維のツイストカウントとして少なくとも約2.7、好ましくは少なくとも約4.5ツイストの、ノード/ミリメートルを有する。さらに、これらの繊維の平均の濡れた繊維のツイストカウントは、好ましくは少なくとも約1.8、好ましくは少なくとも約3.0であり、また、少なくとも約0.5ツイスト、ノード/ミリメートルだけ、平均の乾燥した繊維のツイストカウントよりも少ないことが好ましい。さらに好ましくは、平均の乾燥した繊維のツイストカウントは少なくとも約5.5ツイストノード/ミリメートルであり、また、平均の濡れた繊維のツイストカウントは少なくとも約4.0ツイストノード/ミリメートルであり、また少なくとも約1.0ツイストノード/ミリメートルだけ、その平均の乾燥した繊維のツイストカウントよりも少ないことが好ましい。もっとも好ましくは、平均の乾燥した繊維のツイストカウントは少なくとも約6.5ツイストノード/ミリメートルであり、また平均の濡れた繊維のツイストカウントは少なくとも約5.0ツイストノード/ミリメートルであり、また少なくとも1.0ツイストノード/ミリメートルだけ、平均の乾燥した繊維のツイストカウントよりも少ない。
ツイストされていることに加えて、これらの好ましい剛化された繊維はカールされてもいる。繊維のカールは、繊維中のキンク、ツイスト、および/または曲げによって、繊維を部分的に短くすることとして記述することができる。本発明の目的のために、繊維のカールは2次元平面から見て測定される。繊維のカーリングの程度は、繊維カール因子を参照することで定量化される。繊維カール因子、カールの2次元測定値は、繊維を2次元平面内で見ることによって決定される。カール因子を決定するために、繊維を囲む2次元の矩形の最も長い寸法としての投影された繊維の長さ、LR、および繊維の実際の長さ、LAの両方を測定する。繊維カール因子を、以下の方程式から計算することができる。
カール因子=(LA/LR)−1
LRおよびLAの測定に用いることができる画像解析法が、米国特許4,898,642号に記載されている。剛化された繊維のカール因子は、好ましくは少なくとも約0.30、より好ましくは少なくとも約0.50である。
これらの化学的に剛化されたセルロース繊維は、剛化されていないセルロース繊維と比べて、本発明におけるある吸収性構造において特にそれらを有用にする性能を有する。親水性であることに加えて、これらの剛化された繊維は、硬さおよび弾性の特有の組合わせを有する。
加えてまたはその代わりに、合成のまたは熱可塑性の繊維を吸収性構造内に備えても良く、これは例えば、繊維に著しい損傷を与えない温度で溶融することができる何らかの熱可塑性ポリマーから作られる。好ましくは、この熱可塑性材料の融点は約190℃を下回り、好ましくは約75℃ないし約175℃である。いずれにしても、この熱可塑性材料の融点は、熱的に結合された吸収性構造が、吸収性用品で用いられるときに収容されそうな温度を下回らない。熱可塑性材料の融点は、典型的には約50℃を下回らない。
熱可塑性材料、特に熱可塑性の繊維は、様々な熱可塑性ポリマーから作ることができる。熱可塑性ポリマーには、ポリエチレン(例えばパルペックス(PULPX)▲R▼)およびポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリエステル、コポリエステル、ポリビニルアセテート、ポリアミド、コポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタン、およびビニルクロライド/ビニルアセテートのような前述のいずれかのコポリマーなどが含まれる。好適な熱可塑性材料には、親水性に作られている疎水性の繊維が含まれ、これは、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリアクリル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタンなどから得られる界面活性剤処理またはシリカ処理された熱可塑性の繊維などである。疎水性の熱可塑性繊維の表面は、界面活性剤(例えば非イオンまたは陰イオン界面活性剤)を用いて処理して親水性にすることができる。処理は、例えば、繊維に界面活性剤をスプレーする、繊維を界面活性剤中に浸す、または熱可塑性の繊維を製造するときに溶融するポリマーの一部として界面活性剤を含むことである。融解および再凝固の際に、界面活性剤は熱可塑性の繊維の表面に残る傾向にある。好適な界面活性剤には、非イオン界面活性剤、例えばブリッジュ(Brij)▲R▼76(アイシーアイ(ICI)アメリカ社、ウィルミングトン(Wilmington)、デラウェアによって製造される)、およびペゴスパース(Pegosperse)▲R▼の商標でグリコケミカル(Glyco Chemical)社(グリーンウィッチ(Greenwich)、コネチカット)から販売される種々の界面活性剤が含まれる。非イオン界面活性剤の他に、陰イオン界面活性剤を使用することもできる。これらの界面活性剤は、例えば1cm2の熱可塑性の繊維当たり約0.2ないし約1グラムのレベルで、熱可塑性の繊維に適用することができる。
好適な熱可塑性の繊維は、1つのポリマー(単一成分(monocomponent)の繊維)から、または複数のポリマー(例えば二成分(bicomponent)の繊維)から作ることができる。例えば、「二成分の繊維」は、別のポリマーから作られた熱可塑性の鞘(sheath)に入れられた1つのポリマーからなるコア繊維を含む熱可塑性の繊維を指すことができる。鞘を含むポリマーは、しばしばコアを含むポリマーとは異なる、典型的には低い温度で融解する。結果として、これらの二成分の繊維は、鞘ポリマーの融解による熱的な結合(thermal bonding)をもたらし、一方でコアポリマーの好ましい強度特性を維持する。
本発明で用いる好適な二成分の繊維には、以下のポリマーの組合わせを有する鞘/コア繊維が含まれる。ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチルビニル、アセテート/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエステル、コポリエステル/ポリエステルなど。ここで用いる特に好適な二成分の熱可塑性の繊維は、ポリプロピレンまたはポリエステルのコア、およびより低い融点のコポリエステル、ポリエチルビニルアセテート、またはポリエチレンのシース(例えば、ダナクロン(DANAKLON)▲R▼、セルボンド(CELBOND)▲R▼、またはチッソ(CHISSO)▲R▼の二成分の繊維)を有するものである。これらの二成分の繊維は、同心または偏心であり得る。ここで用いるときには、「同心」および「偏心」という用語は、鞘の厚みが二成分の繊維の断面領域を通して一様か一様でないかを言う。偏心している二成分の繊維は、より圧縮的な強度をより薄い繊維の厚みにおいてもたらす上で、好ましい場合がある。ここで用いる好適な二成分の繊維は、けん縮されていなくても(すなわち曲げられていても)良い。二成分の繊維は、典型的な織る手段、例えば、スタッファーボーイ(stuffer boy)手段またはギアけん縮(gear crimp)手段によってけん縮されて、主に2次元または「平坦な」けん縮を実現することができる。
熱可塑性の繊維においては、その長さは、これらの繊維に要求される特有の融点または他の特性に依存して変わり得る。典型的に、これらの熱可塑性の繊維の長さは、約0.3ないし約7.5cm、好ましくは約0.4ないし約3.0cmである。また、これらの熱可塑性の繊維の特性(融点を含む)は、繊維の直径(カリパス(caliper))を変えて調整することができる。これらの熱可塑性の繊維の直径は、典型的には、デニール(denier)(9000メートル当たりのグラム)またはデシテックス(decitex)(10000メートルディテックス(dtex)当たりのグラム)の何れかの点で規定される。本構造内の具体的な配列に依存して、好適な熱可塑性の繊維のデシテックスは、1デシテックスをはるかに下回る値(例えば0.4デシテックス)ないし約20ディテックスである。
前記繊維状の材料は、吸収性用品を製造しているときに、個別化された形態で使用することができ、エアレイド(airlaid)の繊維状の構造がライン上に形成される。前記繊維は、また予め形成された繊維状の織物またはティシューとして使用することができる。これらの構造は、次に、本質的に無限のまたは非常に長い形状の(例えば、ロール、スプール上で)用品の製造へと送り出されて、適切な寸法に切断される。これは、このような材料のそれぞれに対して個々に、これらが他の材料と結合されて吸収性コアを形成する前に行うことができ、そのとき、コアそれ自体は切断されて前記材料はコアと同一の広がりを持つ。
このような織物またはティシューを作る様々な方法があり、このようなプロセスは当該技術分野においては非常に良く知られている。
このような織物の製造に用いる繊維については、原則としてほとんど制限はないが、ある特定の織物の形成および接合プロセスは、ある材料または繊維には完全には適合しないかも知れない。
個別化された繊維を織物を作るための出発材料として考察したときに、これらは流動体の媒体中に横たえることができる。すなわち、これがガス状(空気)のときにはこのような構造は通常「ドライレイド(dry−laid)」と呼ばれ、それが液体のときにはこのような構造は通常「ウェットレイド(wet−laid)」と呼ばれる。「ウェットレイド」は、幅広い特性を有するペーパーティシューを製造するために、広く使用される。この用語はセルロース材料に関して最も一般的に用いられるが、合成繊維も含まれ得る。
「ドライレイング(dry−laying)」は不織織物(non−woven webs)に対して広く用いられ、しばしばカーディング(carding)プロセスを用いてこのような織物を形成する。また、一般的に知られている「エアーレイド(air−laid)のティシュー」もこのカテゴリーに入る。
溶融ポリマーを押出して繊維にすることができ、次にこの繊維を織物に直接形成することができる(すなわち、個々の繊維を作るプロセス工程を省く。個々の繊維は次に別のプロセス工程で織物にされる)。結果として得られる構造は、通常、メルトブローされたタイプの不織布と言われ、または繊維が著しくより引張られているときには不織織物(spunbonded webs)と呼ばれる。
さらに、織物は、1または複数の他の形成技術を組合わせて形成することもできる。
ある程度の強度と保全性(integrity)の特性を織物構造に与えるために、これらは通常接合される。最も広く用いられる技術は、(a)化学的結合または(b)このような織物の一部の溶融による熱接合(thermo bonding)。後者については、繊維を圧縮して別個の接合箇所をもたらすことができる。これらの接合箇所は、例えば不織の材料に対して、全体の領域のかなりの部分に及ぶ場合があり、値として20%は珍しくない。または、低い密度が要求される構造に対して特に有効であるが、「エアースルー(air−through)」接合を適用することができる。これは、ポリマーの部分、例えばBiCo繊維の鞘の材料を、(しばしばエアーレイドの)織物を通過する加熱された空気を用いて、溶融する。
織物を形成して接合した後、これらをさらに処理して特定の特性を変えることができる。これは、多くの可能な例の一つとして、例えば、さらに界面活性剤を加えて疎水性の繊維をより親水性にすること、またはその反対である。また、形成後機械的処理(post formation mechanical treatment)(例えばEP出願96108427.4に開示されている)を用いて、特に有用な特性をこのような材料に与えることができる。
繊維状の織物に加えてまたはその代わりに、吸収性コアは他の多孔質の材料、例えば発泡体(foam)を含んでも良い。好ましい発泡体は、高内部相水−油エマルション(High−Internal−Phase−Water−in−Oil Emulsion)(以後、HIPEという)を重合して得られる連続気泡(open−celled)の吸収性ポリマー発泡体材料である。このようなポリマー発泡体を形成して、必要な収容特性とともに、必要な分配特性を形成することができる。
ここで用いるために必要な分配および収容特性の両方をもたらすHIPEで得られた発泡体は、以下の文献に記載されている。同時係属中の米国特許出願 連続番号08/563,866(デスマレイス(DesMarais)ら、11月25日、1995年に出願)(以後、「’866出願」と言う)(ここでの開示は本明細書中で参照により取入れられている);同時係属中の米国特許出願 連続番号08/542,497(10月13日、1995年に出願、ダイヤー(Dyer)ら);米国特許5,387,207号(ダイヤーら、2月7日、1995年に付与);米国特許5,260,345号(デスマレイスら、11月9日、1993年に付与)。各文献での開示は、本明細書中に参照により取入れられている。
本発明において有用なポリマー発泡体は、相対的に連続気泡のものである。これは、発泡体の個々の気泡(cell)が、隣接する気泡と遮られることなく完全に連絡することを意味する。このように実質的に連続気泡の発泡体構造の気泡は、気泡間の開口部、または「窓」を有する。これは、発泡体構造内でのある気泡から他の気泡への流動体の即座の移動を可能にする程度に大きい。
これらの実質的に連続気泡の発泡体構造は、通常、個々の気泡が複数の互いに結合した3次元に枝別れする織物によって規定される網状の性質を有する。これらの枝別れする織物を作り上げているポリマー材料のストランドは、「支柱(struts)」と呼ぶことができる。典型的な支柱タイプの構造を有する連続気泡の発泡体は、例として、’866出願の図1および2の顕微鏡写真に示されている。ここで用いるときには、発泡体材料が「連続気泡」であるとは、発泡体構造の少なくとも1ミクロンのサイズの気泡の少なくとも80%が、隣接する気泡の少なくとも1つと流動体を連絡し合うときを指す。
連続気泡であることに加えて、これらのポリマー発泡体は、発泡体が水性の流動体を後述する指定された量で吸収できる程度に、十分に親水性である。発泡体構造の内部表面は、重合の後に発泡体構造内に残る残留の親水性化界面活性剤(hydrophilizing surfactants)によって、または選択された重合後発泡体処理(post−polymerizaion foam treatment)手順によって、親水性にされる。
ポリマー発泡体は、潰れた(すなわち、膨脹していない)形態で調製することができ、ポリマー粉末は、水性の流動体と接触したときに、膨脹してこのような流動体を吸収する。例えば、同時係属中の米国特許出願 連続番号08/563,866および米国特許5,387,207号を参照されたい。これらの潰れたポリマー発泡体は、通常、水の相(water phase)を、重合されたHIPE発泡体から圧縮力によって出すこと、および/または熱乾燥(thermal drying)および/または真空脱水(vacuum dewatering)によって得られる。圧縮、および/または熱乾燥/真空脱水の後、ポリマー発泡体は潰れた、または膨脹していない状態になる。潰れ得ない発泡体、例えば、同時係属中の米国特許出願 連続番号08/542,497および米国特許5,260,345号に記載されているものも、分配材料として有用である。
超吸収性ポリマーまたはヒドロゲル
任意に、またしばしば好ましいこととして、本発明に係る吸収性構造は、超吸収性ポリマーまたはヒドロゲルを含むことができる。本発明において有用なヒドロゲル形成吸収性ポリマーは、種々の実質的に水非溶性(water−insoluble)だが水膨脹性(water−swellable)のポリマーで、多量の液体を吸収することができるポリマーを含む。このようなポリマー材料は、また通常「ヒドロコロイド」または「超吸収性」材料とも呼ばれる。このようなヒドロゲル形成吸収性ポリマーは、好ましくは複数の陰イオンの官能基(例えばスルホン酸)、より典型的にはカルボキシル基を有する。ここで用いる上で好適なポリマーの例は、重合可能で不飽和の酸含有モノマーから調製されるものを含む。
酸を含まない(non−acid)モノマーの中にも、ヒドロゲル形成吸収性ポリマーを調製するときに、通常少量だけ含まれ得るものがある。このような酸を含まないモノマーは、例えば、酸含有モノマーの水溶性または水分散性(water−dispersible)のエステルとともに、カルボキシルまたはスルホン酸の基を全く含まないモノマーを含むことができる。このような良く知られた材料の例は、例えば、米国特許4,076,663号(マスダ(Masuda)ら、2月28日、1978年に付与された)、および米国特許4,062,817号(ウェスターマン(Westerman)、12月13日、1977年に付与された)に記載されている。
本発明にとって有用なヒドロゲル形成吸収性ポリマーには、カルボキシル基が含まれる。これらのポリマーには、加水分解されたデンプンアクリロニトリルグラフトコポリマー、部分的に中和されたデンプンアクリロニトリルグラフトコポリマー、デンプンアクリル酸グラフトコポリマー、部分的に中和されたデンプンアクリル酸グラフトコポリマー、けん化ビニルアセテートアクリルエステルコポリマー、加水分解されたアクリロニトリルまたはアクリルアミドコポリマー、何れかの前述したコポリマーのわずかに網状に架橋されたポリマー、部分的に中和されたポリアクリル酸、および部分的に中和されたポリアクリル酸のわずかに網状に架橋されたポリマーが含まれる。これらのポリマーは、単独で、または2以上の異なるポリマーの混合物の形態で使用することができる。これらのポリマー材料の例は、米国特許3,661,875号、米国特許4,076,663号、米国特許4,093,776号、米国特許4,666,983号、および米国特許4,734,478号で開示されている。
ヒドロゲル形成粒子を作るときに用いる上で最も好ましいポリマー材料は、部分的に中和されたポリアクリル酸のわずかに網状に架橋されたポリマーとそのデンプン誘導体である。最も好ましくは、ヒドロゲル形成粒子は約50ないし約95%、好ましくは約75%の、中和されてわずかに網状に架橋されたポリアクリル酸(すなわち、ポリ(ナトリウムアクリレート/アクリル酸))を含む。
上述したように、ヒドロゲル形成吸収性ポリマーは、わずかに網状に架橋されていることが好ましい。網状の架橋は、ポリマーを実質的に水非溶性にする役割をし、また前駆体の粒子と結果としてのマクロ構造の、吸収性容量と抽出可能なポリマー含有量の特性とをある程度決定する。ポリマーを網状に架橋するプロセスと典型的な網状架橋剤は、より詳細に、本明細書ですでに参照済の米国特許4,076,663号とDE−A−4020780(ダーメン(Dahmen))の中で記載されている。
超吸収性材料は、粒子形状でまたは繊維形状で用いることができ、また他の要素と結合させて予め形成された構造を形成させても良い。
個々の要素はそれぞれ開示されており、吸収性構造またはサブ構造を、1または複数のこれらの構造を組合わせて作ることができる。
限定による影響を意図することなく、以下に好適な組合わせを記載する。
−セルロースまたは他の繊維と混合された特定の超吸収性ポリマー(SAP)。基本原理は十分に確立して知られているが、用品の薄さを低減する試みの際には、SAPと繊維の重量のより高い比が最近は用いられている。この範囲内において、SAPとホットメルト接着剤(例えばEP−A−0.695.541に開示されている)のようなバインダーとの組合わせ、またはSAPと溶融可能なポリマー材料(例えばPE粒子)との組合わせが、SAPを不動にするための好適な道具であり得る。
−粒子間の架橋によってサブ構造を形成しているSAP。
−他の繊維と混合しているか、または繊維状のSAPの織物を形成している繊維状のSAP。
−孔のサイズの異なるものなどを含む発泡構造。
改善された吸収性用品
一般的な意味で、吸収性用品と好適な材料、構造、構成要素またはサブ構成要素を記載した後に、本発明に係る具体的な特徴を以下に記載する。それによって、それぞれの着用者の尿放出に対する取り扱いを説明すること、その結果として吸収性構造に対して要求される尿の取り扱い条件に焦点を当てる。
しかし、流動体を取り扱う同様のメカニズムは、主に水を主成分とする他の放出物、例えば粘度の非常に低い糞便または生理の(menstrual)流動体に適用できることに注意されたい。
吸収性用品の領域
通常、吸収性の衛生的な用品は、身体の胴の下部の当たりで着用されることが意図されている。放出が起こる身体の領域(「放出領域」)を覆うことが、これらの用品のデザインの本質的な特徴であり、この領域はそれぞれの身体の開口部のあたりに広がる。放出領域を覆う吸収性用品のそれぞれのゾーンは、対応して「ローディングゾーン」と呼ばれる。こうして、使用中には、用品が(着用者が立っている姿勢に対して)着用者の前部および背部の両方において、脚の上部の間の股部から延びるように、通常、用品は着用者に取り付けられる。
通常、このような用品は、幅の寸法を越える長さの寸法を有し、その結果、用品は、長さ寸法の軸が立っている着用者の高さ方向に沿うように着用されて、一方で用品の幅方向は着用者の左から右へ延びる線に沿う。
人間の着用者の構造のために、着用者の脚の間の空間は、通常、この領域で用品のために利用できる空間を制限する。良好な合い具合のために、吸収性用品は、股部領域において良好に合うようにデザインされなければならない。用品の幅が着用者の股部の幅と比べて極端に広いときには、用品は変形させられる場合があり、その結果、性能が低下して着用者の快適さが低減する可能性がある。
用品の幅が最も小さくて着用者の脚の間で最も良好に合い、そして、着用者の脚の間の間隔が最も狭くなる着用者の箇所と一致する箇所を、本発明の範囲に対して、「股部ポイント(crotch point)」と言う。
用品の股部ポイントがその形状からは明らかでないときには、用品を、意図する使用者のグループ(例えば小児(toddler))の着用者に、好ましくは立っている姿勢で取り付けて、次に伸長性の糸を両脚の周りに8の字の形で取り付ければ、股部ポイントを求めることができる。糸の交差する点に対応する用品の箇所が用品の股部ポイントであると考えられ、従ってまた、この用品内に設けられた吸収性コアの股部ポイントであると考えられる。
用品の股部ポイントはしばしば用品の(縦方向の)中央にあるが、これは必ずしも必要なことではない。前側での着用が意図される用品の部分が、その長さ寸法、幅寸法、または両方、または表面領域において、背部(または後部)よりも小さいことは非常にあり得る。また、股部ポイントは吸収性コアの中央に位置する必要はなく、これは、特に吸収性コアが用品内で縦方向の中央に位置しないときに言える。
股部領域は、股部ポイントを取り囲んでいる領域であり、身体のそれぞれの開口部、つまり放出領域をそれぞれ覆っている。別に断らない限り、この領域は全体のコアの長さの50%の長さを越えて及んでいる(全体のコアの長さは、コアの前側および後側の腰部エッジの間の距離として定義され、これらのエッジは縦方向の中心線と直交する直線に近いとしても良い)。股部ポイントが用品の中央部に位置するときには、股部領域は(前側のコアエッジから数えるときに)全体の長さの25%から始まり、全体のコアの長さの75%まで及んでいる。または、吸収性コアの長さの前側および後側の4分の1は股部領域に属さず、他は属する。
股部領域の長さが全体の吸収性コアの長さの50%であるというのは幼児用おむつに対して得られており、これは流動体を取り扱う現象を記述する上で好適な手段であることが確認されている。本発明を寸法が大きく異なる用品に適用するときには、これらの50%を減らす(重度(Severe)の失禁用品の場合)、またはこの比を増やす(超軽度(Ultra light)または軽度(light)の失禁用品の場合)必要があるかも知れない。より一般的な観点で言えば、この用品の股部領域は、着用者の放出領域をはるかに越えて広がってはならない。
股部ポイントが用品の中央箇所からずれて位置しても、股部領域は依然全体の用品の(縦方向の)長さの50%を覆う。しかし、前側および後側の間で均等に分配されるのではなく、このずれに比例して調整される。
全体のコアの長さが500mmであり、股部ポイントが中央に位置する用品の例としては、股部領域は前側のエッジから125mm離れたところから、前側のエッジから375mm離れたところまで及んでいる。または、股部ポイントが前側のコアエッジ側に50mmだけずれているときには(すなわち、前側のコアエッジから200mm離れている)、股部領域は100mmから350mmまで及んでいる。
一般的に言って、全体のコアの長さがLcであり、股部ポイントが前側のコアエッジからLcpだけ離れた距離にあり、股部領域の長さがLczである用品に対して、前記股部領域の前側のエッジは以下の距離に位置する。
Lfecz=Lcp*(1−Lcz/Lc)
例えば、吸収性用品は幼児用おむつであって、小児(すなわち、約12ないし18kgの幼児体重)に着用させるためのものであり得るが、この場合、販売される用品のサイズは通常マキシ(MAXI)サイズと呼ばれる。そして、用品は糞便物と尿の両方を受け取って保持できなければならないが、本発明の状況に対しては、股部領域は主に尿のローディングを受け取ることができなくてはならない。
股部領域の全体の面積(area)およびサイズは、もちろん吸収性コアのそれぞれの幅にも依存している。すなわち、コアが股部領域において股部領域の外側よりも狭いときには、股部領域は吸収性コアの残りの面積よりも小さい面積(表面)を有する。
股部領域と用品の残りとの間の境界を曲線にすることも意図できるが、本説明の中では、境界はほぼ直線に近く用品の縦方向の軸と直交しているとする。
「股部領域」は、このそれぞれの領域におけるコアの幅によってさらに制限され、表面のそばの「股部領域の面積」は、股部領域の長さとそれぞれの幅によって規定される。
「股部領域」に対する補足的な要素として、吸収性コアは少なくとも1つのしかし大概は2つの腰部領域も備える。この領域は、股部領域の外側の吸収性コアの前および/または後へ及ぶ。
デザイン容量(design capacity)および最終収容容量
吸収性用品を様々な最終的な使用状態または異なるサイズの用品に対して比較できるようにするために、「デザイン容量」が好適な測定であることが見出されている。
例えば、幼児は典型的な使用グループを表わしているが、このグループ内であっても、尿をロードする量、ロードする頻度、尿の組成は、一方で小さい幼児(生まれたばかりの幼児)から小児までの間で、また例えば様々な個々の小児の間でも広く変化する。
他のユーザーグループは、まだある種の失禁の形態に苦しんでいるもっと大きな子供たちであり得る。
また、失禁の成人もこのような用品を使うことがあり、やはり広い範囲のローディング状態を有し、通常、軽度の失禁から重度の失禁までと呼ばれる。
当業者は、教授したこと(teaching)を容易に他のサイズに移してさらに議論することができるが、小児のサイズの幼児に焦点を当てる。このようなユーザーについては、排尿あたり75mLまでの尿のローディングで着用期間あたり平均4回の排尿によって総ローディングが300mLであり、また15mL/秒の排尿速度が十分に典型的であると見出されている。
今後、このような要求に対処することができるこのような用品はこのような量の尿を集める能力を有し、これをさらに議論する上で「デザイン容量」と呼ぶ。
これらの量の尿は、最終的に身体からの流動体、少なくとも流動体の水を含む部分を収容することができる材料によって吸収されなければならず、こうして、もしあったとしてもほんの僅かの流動体のみが着用者の皮膚側の用品の表面に残る。「最終」という用語は、1つの側面においては、長い間着用している吸収性用品の状況を言い、他の側面においては、環境と平衡しているときの「最終」容量に達している吸収性材料を言う。これは、実際の使用条件の下で長い間着用した後の吸収性用品内にある場合もあるし、または純粋の材料もしくは材料の組成に対するテスト手順中にある場合もある。考慮しているプロセスの多くは漸近的な動的挙動を有するため、当業者は、実際の容量が漸近的な終点に十分近い値に、例えば装置の測定精度と比較して到達したときに、「最終」容量に達すると容易に考えるであろう。
吸収性用品は、最終的に流動体を収容するように主にデザインされた材料、および、他の機能、例えば流動体の捕捉および/または分配を果たすように主にデザインされ、しかし、ある程度の最終収容能力を依然有する他の材料を備えることができるため、本発明に係る好適なコア材料を、このような機能をわざと分離しようと試みることなく、記述する。それにも拘わらず、最終収容容量は、全体の吸収性コア、その領域、吸収性構造、サブ構造、またこれらのいずれかにおいて用いられる材料について、求めることができる。
上述において用品の寸法を変えることについて述べたように、当業者は容易に適切なデザイン容量を他の意図した使用者グループに採用することができる。
プロファイリング(profiling)
本発明の重要な要素は、吸収性用品の着用者の身体への合い具合が、例え用品がそのデザイン容量の近くでまたはその容量でロードされるときでも依然心地良いような、吸収性用品の種々の領域に渡る全体の吸収性容量の特定な配置である。
この特定な配置は、本質的に最終収容容量を股部領域にほとんどもたらさないことを意図する。
特定の領域の容量は以下のものによって求める。
−考慮する吸収性材料の基礎重量(basis weight)(単位面積あたりの材料をグラムで表す)。
−材料の吸収性容量(材料のグラムあたりのmLの容量で表す)。
−前記領域の面積であり、目下の議論に対しては、領域の縦方向の寸法とこの寸法に沿ったそれぞれの幅(一定である必要はない)で規定される。
最初の2つの要因は、組み合わせて基礎容量(basis capacity)とすることができる(単位面積あたりのmLで表す)。
これの要因のいずれかが一定でないときは(すなわち、幅、または基礎重量、または組成)、当業者は容易にそれぞれの重み因子(weighing factors)または平均値を計算することができる。これは、例えば変化するパラメーターを合計(summarizing)(または積分)して、合計が沿って行われた各パラメーターで割る。
従って、股部領域でのわずかな最終収容容量の要求を表現する1つの方法は、股部領域の基礎容量が吸収性構造の残りの部分よりも小さいと定義することである。
すなわち股部領域の基礎容量は、吸収性コアの残りの部分の平均の基礎容量の0.9倍を越えない、好ましくは0.7倍を下回らなければならない。しかし、最も好ましいデザインは、さらに低い基礎容量を股部領域で有し、それは吸収性コアの残りの部分の容量の0.3倍を下回る。股部領域は、均一の基礎容量を有するか、または変化する基礎容量を有するサブ領域を備えていても良い。特に好ましいデザインにおいては、股部領域の一部(parts)は本質的に最終収容基礎容量を有さず、このような部分は股部領域の面積の50%以上に及び得る。
股部領域での吸収性容量が低いという要求を記述する他の方法は、吸収性コアの縦方向の部分的な領域に注目し、例えば、吸収性コアを前部、中央部、もしくは後部の3分の1に、または全体のコアの長さの50%を有する股部領域に区分して、これを残りのコアの部分と比較することによる方法である。股部領域の部分的な最終流動体収容容量は、全体的な吸収性コアの最終収容容量の49%を下回る。ロード時のより改善された合い具合のためにさらに好ましくは、前記股部領域の吸収性容量はさらに低い方が好ましく、すなわち全体的な吸収性容量の41%を下回り、さらに好ましくは23%を下回る。
最終収容容量の分配プロファイルは、それぞれの部分の材料から計算して求めることができ、または、例えば用品を既知の長さ寸法を有する複数の部分に切断し、部分毎に吸収性容量を求めることで測定することもできる。
しばしば現代の吸収性用品におけるように、もし超吸収性材料を最終収容材料として用いるときには、股部領域での吸収性容量が低いという要求を規定するさらなる方法は、超吸収性容量を限定して議論したばかりの全体の吸収性容量とそっくりに(in analogy)することである。すなわち、超吸収性容量の49%を下回り、好ましくは41%を下回り、最も好ましくは23%を下回る容量を股部領域において有する。
こうして、最終吸収性容量の「リバースプロファイリング」を、2つの異なる排他的でない方法によって実現することができる。
第1の方法は、吸収性用品の全体に渡って一定の「基礎容量」から出発し、プロファイリングを、股部領域の面積が残りの領域よりも小さくなるように用品を作ることで実現する。その結果、縦方向の「部分的な容量」は、股部領域の外側の部分についてより高くなる。
第2の方法は、「股部領域」での低減された「基礎容量」から出発し、これは、矩形状に作られたコアに対しても、股部領域での容量をより低くする。
もちろん、2つの選択肢を組み合わせることで、プロファイルをより鋭くすることができる。
吸収性容量を股部領域から離して再配置することに加えて、流動体の収容容量を前部と背部との間で均等に分配しないことも好ましいことである。むしろ、容量の分配を、着用者の構造(anatomy)の具体的な要求、および最も頻繁に起る使用状況に対して、調整することが好ましい。例えば、活発な小児に着用させるための幼児用おむつについては、後側領域よりも前側領域において容量が小さい方が好ましい。また、成人失禁の人々(しばしば寝たきりの場合がある)については、後方の非対称な最終収容容量の分配が有益である(例えば、EP−A−0.692.232に記載されている)。
幼児用おむつについての本発明の好ましい態様においては、股部領域の外側に位置する最終収容容量の半分を下回る部分が、より好ましくは3分の1を下回る部分が前部に、すなわち前部の腰部領域に位置し、最終収容容量の半分を上回る部分が、好ましくは少なくとも3分の2が用品の後ろの部分に位置する。
しかし、上述のデザインによって暗示されるさらなる要求、すなわち、以下に説明する良好な捕捉およびリウェット性能をもたらすための流動体の取扱いの要求がある。上述したように、吸収性用品のローディングゾーンは、通常股部ゾーンにある。液体収容容量は、しかしながら、股部領域の外側に位置することが好ましい。従って、放出された液体は、ローディングゾーンから収容ゾーンへ輸送されなければならない。
このような流動体の輸送を実現するために、毛細による輸送がしばしば用いられるメカニズムである。このようなメカニズムは、形成される毛細管に大きく依存する。しかし、このような輸送は、ある高さを克服できる必要があるだけでなく、十分に高い流動体の輸送速度を有する必要もある。つまり、好適な材料は、要求される垂直方向の高さに、例えば垂直吸い上げテストにおけるように、即座に到達できなければならないだけでなく、十分な量の流動体をそのような高さに輸送しなければならない。従って、8.3cmの吸い上げ高さにおける流量は、好ましくは0.32g/秒/cm2よりも高く、または、12.4cmの高さにおいては好ましくは0.05g/秒/cm2よりも高い(より好ましくは0.075g/秒/cm2よりも高く、さらに好ましくは0.16g/秒/cm2よりも高い)。加えて、ある種の有用な材料は、流動体を8.3cmの吸い上げ高さに13秒を下回って、または12.4cmの高さに45秒を下回って輸送することが見出されている。
これらの要求とともにこのような要求を満たす好適な材料は、例えば、EP出願96108427.4に開示されており、これは、さらにリウェットおよび/または皮膚の乾燥具合および捕捉性能の要求も開示している。しかし、この文献には、ロードされた用品の合い具合の点については何ら考慮がなされておらず、従って、性能の要求は、通常の容量分配プロファイルを用いて実現されている。
良好な漏れ性能とともに着用者の良好な皮膚乾燥の最終ゴールにを、流出(gush)を繰り返したときでさえ良好な用品の流動体捕捉および収容機能によって到達するために、最上部の材料層(着用者の皮膚に向かって方向付けられている)から非常に有効に液体が排出されなければならず、また最小限の緩く付いた(bound)液体がこの層内に残らなければならない。
吸収性コアは、最初に吸収性コアのトップシートに付された(deposited)放出物を捕捉し、分配し、また収容できる必要がある。好ましくは、吸収性コアのデザインは、放出物が吸収性用品のトップシートに置かれた後に、放出物がトップシートの表面に溜らずまた表面から流れ出ないことを意図しながら、実質的に即座にコアが放出物を捕捉するようなものであり、それは、放出物がトップシートの表面に溜まったりまたは表面から流れ出ると、吸収性用品による流動体の収容が効率的でなくなる可能性があり、これは外側の衣服を濡らすことと着用者の不快感につながり得るからである。
好ましくは、用品はここで記載する捕捉テストにおいて、1回目の流出に対して3.5mL/秒を上回る、好ましくは4.0mL/秒を上回る、より好ましくは4.2mL/秒を上回る捕捉速度を有し、または4回目の流出に対して0.5mL/秒の、好ましくは0.6mL/秒を上回る、より好ましくは0.7mL/秒を上回る捕捉速度を有する。
失禁(insult)の後、放出された流動体を堅固に保持して着用者の皮膚の過水化(over−hydration)を避けることは、吸収性用品の本質的な機能である。もし吸収性用品がこの点において良好に機能していないと、吸収性コアから来た液体は皮膚へ戻る(しばしば「リウェット」とも呼ばれる)ことが、有害な効果を皮膚の状態にもたらす場合があり、これは例えば皮膚の刺激として認められ得る。
本明細書で記載する、捕捉後コラーゲンリウェットテスト(Post acquisition collagen rewet test)を施したときには、180mgを下回る結果が許容し得る性能を呈するが、良好に機能する製品は80mgを下回る、好ましくは70mgを下回る、より好ましくは50mgを下回る性能を呈することが、見出されている。
テスト手順
一般
テストはすべて、約22±2℃で、また35±15%の相対湿度で行われる。テスト手段で用いる合成尿は、通常、ジャイコ・シンユアリン(Jayco SynUrine)として知られ、ジャイコ製薬会社(キャンプヒル(Camp Hill)、ペンシルベニア)から入手できる。合成尿の配合は、2.0g/LのKCl、2.0g/LのNa2SO4、0.85g/Lの(NH4)H2PO4、0.15g/Lの(NH4)H2PO4、0.19g/LのCaCl2、0.23g/LのMgCl2である。すべての薬品は試薬用である。合成尿のPHは、6.0ないし6.4である。
垂直吸い上げテスト
垂直吸い上げテストは、流動体の表面が垂直方向の配置のある高さまで、すなわち重力に反して、到達するのに必要な時間を、またこの時間の間に材料によって集められた流動体の量を評価することを意図している。
このテストの原理は、サンプルをサンプルホルダー上に配置し、ホルダーは電極をピンの形状で有して、電極は両方ともサンプルを垂直位置に固定して電気タイマー信号の発生を可能にする機能を有するものである。流動体の容器を秤の上に配置して、垂直な吸い上げによってサンプル中に集められた流動体の時間依存性をモニターすることができるようになっている。テストにとって本質的ではないが、テストは市販の装置であるエコテスター(EKOTESTER)(エコテック工業技術(Ekotec Industrietechnik)有限責任会社、ラティンゲン(Ratingen)、ドイツ)に基いて行われ、この装置はデータの電子処理も可能にした。
テストの構成を、図3aおよびbに示す。
装置は、本質的にパースペックス(perspex)からなり、929グラムのテスト流動体を17mmの高さの液体水位(311)で保持する流動体容器(310)と、サンプルホルダー(320)とを備える。この容器は、0.1gの精度の秤(315)の上に配置され、秤は例えばメトラー(Mettler)有限責任会社で製造されたタイプPM3000である。任意に、接続(316)によって示したように、この秤は電子データ収集装置(342)に接続されることができる。
サンプルホルダー(320)は、本質的に、幅(330)10cm、長さ(331)15cm、および厚み(図示せず)約5mmのパースペックスの板である。固定手段(325)が、テスト中に上側の方向となる方向(332)において、これらの寸法を上回っていて、再現性の良い位置決めを正確に垂直方向(すなわち、重力の方向)において、サンプルホルダーの底部エッジ(321)のテスト中の容器(310)内のテスト流動体の水位への12mmの再現性の良い浸漬深さ(333)において保証する。サンプルホルダー(320)は、さらに9個のカソード電極ピン(326)を備えており、これらは3列に、サンプルホルダーの底部エッジ(321)からそれぞれ56mm、95mm、136mm(334、335、336)の距離で配列されている。これらの列のそれぞれには3個の電極が、均等に28mmの間隔(337)で互いに離して配置され、またそれらは、縦方向のエッジ(322)に対して22mmの間隔(338)でこれらのエッジから離して配置される。電極ピンは、長さが約10mmで直径が約1mmであり、わずかに先端が尖っていてサンプルの取り付けを容易にしている。電極ピンは金属からなる。さらにアノード電極ピン(327)が、一番下の列の真ん中のカソード電極ピンの5mm隣に配置されている。アノード(327)および9個のカソード(326)は、時間測定手段(341)に接続されていて(図3aに2個のカソードピンおよびアノードピンに対して図示している(328))、アノードと個々のカソードとの間の電気回路が閉じる瞬間をモニターできるようになっている。これは、例えば、これらの電極間に配置された濡れたテストサンプルでの電解液テスト流動体によるようなものである。
上記のように略述した一般的な手順とは対照的に、37℃に温度制御されて3℃を越えてずれることはないフードセット(hood set)内に、この装置は配置され、テストは行われる。テスト流動体も、温度制御された水浴内で37℃で十分な時間調製されて、流動体の一定の温度を可能にしている。
テスト流動体を容器(310)内に入れて、流動体表面(312)を必要な高さ(311)と同じ高さにする。これは、例えば、予め決められた量の流動体、例えば927.3グラム±1グラムを加えて行う。
テスト試料を、実験室条件(上記参照)で平衡にし、37℃の環境内へテストの直前に入れる。またテストの直前に、サンプルのカリパスを以下に略述するように測定する。
テストサンプルを、10cm×15cmのサイズに、切断エッジでの圧縮効果をできる限り回避する何らかの好都合な手段によって切断する。これは、例えば、ジェー・ディー・シー(JDC)社からのサンプルカッター、または外科用メスのような鋭いカッターまたは(あまり好ましくはないが)鋭いはさみなどによって行う。
テスト試料をサンプルホルダー上に、エッジがサンプルホルダーの底部および側部エッジ(321と322)に一致するように、すなわちサンプルホルダー板の外側に出ないように、慎重に配置する。同時に、サンプルは本質的に平坦だが圧力がかからない配置でなければならず、すなわち波形を形成せず、機械的な張力がかからないようにしなければいけない。サンプルは、電極ピンと直接接触するのみで、ホルダーのパースペックス板と接触しないように、注意を払わなければならない。
サンプルホルダー(320)を、次に垂直位置に配置してテスト流動体容器(310)内に入れ、サンプルホルダー(320)とともにテスト試料が正確に12mmの深さ(333)だけ流動体内に浸るようにする。その結果、電極はそれぞれ44mm、83mm、および124mmの距離(343、338、および339)を、それぞれ流動体の水位(312)に対して有する。サンプルホルダーを浸すことは、秤(315)の読みを変えるので、これは、サンプルを何ら載せないサンプルホルダーを入れて予め決めた量、例えば6gによってタールド(tarred)される。
サンプルホルダー(320)およびテスト試料の傾きのない配置での位置決めは、非常に正確でなければならない一方で、非常に迅速でなければならなく、それは、材料は流動体と最初に接触したときに、吸い(sucking)そして吸い上げる(wicking)からであることが認められる。サンプルホルダーを固定手段(325)とともに容易に挿入することができる枠(350)もエコテスターの一部であるが、速くて傾きのない固定を実現する他の手段を使っても良い。
秤の読みは、サンプルを位置決めした後すぐに、時間の関数としてモニターされる。秤をコンピューター管理された装置(340)、例えばエコテスターの一部に接続することが好ましいことが見出されている。
流動体が最初の列に到達してアノード(327)と複数のカソード(326)との間の電気的接続を閉じるとすぐに、これらの時間が何らかの時間計測手段によって記録される。エコテスターの時間計測ユニット(341)が、好都合な例である。さらなるデータ処理を1つの列の3つの時間の値のそれぞれに施す際、さらなるデータは列あたりの3個の電極すべてについての平均値を参照するが、通常、平均から約±5%を越えて広がらなかった。
こうして、発生するデータは、
−浸した後にサンプルによって集められる流動体の時間に依存する量、
−流動体がある高さに達するのに必要な時間、である。
これらから、3つの高さのそれぞれについて、2つの重要な値を読み取り、報告することができる。
第1に、流動体の最前部(front)がそれぞれの高さに到達するまでの時間(秒で)。
第2に、それぞれの高さに対する「累積流量(cumulative flux)」。これは、
−この高さに到達したときにサンプルによって集められている流動体の量を、
−この時間と、
−カリパスの測定値と10cmのサンプルの幅とによって規定される断面積とによって割ることで得られる。
捕捉テスト
図4に示すように、吸収性構造(410)に、合成尿の75mLの流出を15mL/sの流速で、ポンプ(モデル7520−00、コール・パーマー・インスツルメンツ(Cole Parmer Instruments)(シカゴ、米国)から供給される)を使って、サンプル表面から5cm上方の高さからロードする。尿を吸収する時間をタイマーで記録する。流出は、正確に5分間の流出間隔で、用品に十分ロードされるまで繰り返す。現時点でのテストデータは、4回ロードして発生させている。
テストサンプルは、完全な吸収性用品、または吸収性コアとトップシートとバックシートとを備えた吸収性構造であり得るが、パースペックス箱(ベース412のみを図示する)内で、発泡体プラットフォーム(foam platform)411上に平らになるように配置される。5cmの直径の開口部を中央に有するパースペックス板413を、構造のローディングゾーン上のサンプルの上面に配置する。合成尿を、取り付けられ開口部内に接着された円筒414を通して、サンプルに導入する。電極415が板の最下面に配置され、吸収性構造410の表面と接触している。電極は、タイマーに接続されている。負荷416が板の上面に置かれて、例えば幼児の体重を模擬する。約50g/cm2(0.7psi)の圧力を、重り416を例えば通常入手できるマキシ(MAXI)サイズ20kgに対応して配置して、、実現する。
テスト流動体を円筒内に導入すると、それは典型的には吸収性構造の上面に溜まって、電極間の電気回路を完成させる。テスト流動体は、ポンプからテストアセンブリーへ約8mmの直径の管(tubing)手段によって輸送され、管はテスト流動体によって満たされている。こうして、本質的にポンプが動作を開始するのと同じときに、流動体は管を離れる。このとき、タイマーもスタートし、吸収性構造が尿の流出を吸収して、電極間の電気的接続を開いたときに、タイマーを止まる。
捕捉速度は、単位時間あたりに吸収される流出体積(mL)によって規定される。捕捉速度は、サンプル内に導入された各流出に対して計算される。本発明において特に興味があるのは、4つの流出のうち最初と最後である。
このテストは、主に、約300mLのデザイン容量に対する通常マキシサイズと呼ばれる用品であってそれぞれ約300mLないし400mLの最終収容容量を有する用品を評価するためにデザインされている。著しく異なる容量の用品を評価するときには(例えば成人向け失禁用用品が予想される)、特に流出あたりの流動体体積の量の設定を適切に調整して用品の全体のデザイン容量の約20%とすることが好ましく、標準テストのプロトコルからの逸脱を記録することが好ましい。
捕捉後コラーゲンリウェット方法(図5を参照)
テストを行う前に、コラーゲンフィルム(ナチュリン(NATURIN)有限責任会社(ワインハイン(Weinhein)、ドイツ)から、コッフィ(COFFI)の名称で、約28g/m2の基礎重量(basis weight)で購入)を、90mmの直径のシートに例えばサンプルカッター装置を用いて切断し、そしてフィルムをテスト室(上述を参照)の制御された環境の中で少なくとも12時間平衡させて、調製する(コラーゲンフィルムを扱うときはいつでも挟みを使うこと)。
上述の捕捉テストの最後の流出が吸収された後、少なくとも5分間、しかし6分間を上回らない後に、カバー板および重りを取り除き、テストサンプル(520)を慎重に平らに実験室の作業台(lab bench)の上に置く。
4枚の予め切断されて平衡にされているコラーゲン材料(510)に少なくとも1mgの精度で重りをのせ、そして材料(510)を用品のローディングポイント上に中心を合わせて置き、90mmの直径で約20mmの厚さのパースペックスの板(530)をかぶせる。15kgの重り(540)を慎重に(また中心に)加える。30±2秒後に、重りとパースペックス板とを慎重に再び取り除き、そしてコラーゲンフィルムの重さを再び測る。
捕捉後コラーゲン最リウェット方法の結果は、コラーゲンフィルムによって集められた水分(moisture)をmgで表わしたものである。
また、このテスティングプロトコルは、具体的な製品のタイプによって容易に調製することができることに注意されたい。これらは、例えば異なる幼児用おむつのサイズ、成人失禁用用品、生理(catamenial)用品、ローディングする流動体のタイプと量の変化、吸収性材料の量とサイズ、または適用できる圧力の変化などである。これらの関係のあるパラメーターを一度規定してしまえば、そのような変更は当業者にとっては明らかである。調製されたテストプロトコルからの結果を考慮するときには、製品はこれらの確認された関係のあるパラメーターを、例えばデザインされた実験において、境界条件を使用する上で現実的である標準の統計的な手法に従って、容易に最適化することができる。
流動体分配テスト
流動体分配テストは、吸収性用品またはコア構造のある程度の部分によって集められる液体の量を決定することを意図している。
このテストは、制御された実験室の条件の下でロードされた用品に対して適用することができ、これは例えば、液体を取り扱う能力を評価する他のテスト、例えば上述の捕捉テストなどを行うときである。
このテストは、また使用済みの用品に対しても適用することができ、これは例えば、幼児がおむつを着用してそのおむつに実際の使用条件の下でロードし、その後、用品を適切に衛生的な条件の下で評価する場合である。少なくとも後述する実施例においてテストされるデザインに対しては、ローディングと評価との間の待ち時間は流動体の分配の結果に対しては殆ど影響がないことが分かってはいるが、この待ち時間は長すぎてはいけない。
吸収性構造または用品における流動体の分配を決定するために、ロードされた用品の重さを量り、そして平らにして(任意だが、脚部の弾性体(elastics)を切断して平らにするのを容易にしてから行う)、その縦方向の軸に沿って4等分に印を入れる。そして、用品を縦方向の線に垂直な線に沿って切断するが、このとき液体を追い出さないように注意しなければならない。このことは、ジェー・シー・ディー(JCD)ペーパーカッターまたは外科用メスを用いることで、最も良好に達成される。
各セグメントの重量を測定し、結果から総重量を見積もる。
強いプロファイリングを有する用品(すなわち、セクションごとに材料の重量が異なる)については、総重量とともにセクションの重量を用品の乾燥時の重量によって調整することができる。そうするために、セクションの重量を「姉妹おむつ」(すなわち、同様に作られたおむつ−大規模の生産ラインで作られるときには、テストされたおむつとほぼ同じ時間で作られたおむつ)に対して決定しても良い。そして、用品が全体として異なる重量を有するときには、複数のセクションの至るところにおいて偏差は比例して広がると仮定して、セクションの重量をこの関係に従ってさらに調整しても良い。
流動体分配テストの結果は、あるセクション、例えば股部領域に存在している流動体の全体の量に対するパーセンテージで表わされる。
密度/カリパス/基礎重量の測定
例えばサンプルカッターを用いた切断により規定された領域の試料の重量を、少なくとも0.1%の精度で測定する。カリパスは、550Pa(0.08psi)の印加された圧力の下で、50mmの直径のテスト領域に対して測定する。g/cm2で表わされた単位面積当たりの重量としての基礎重量、mm(550Paの圧力に於いて)で表わされたカリパス、g/cm3で表わされた密度を、容易に計算することができる。
ティバッグ遠心分離機容量テスト(TCCテスト)
TCCテストは特に超吸収性材料のために開発されているが、他の吸収性材料に容易に適用することができる。
ティバッグ遠心分離機容量テストは、ティバッグ遠心分離機容量値を測定するもので、これは、吸収性材料中での液体の保持力の測定値である。
吸収性材料を「ティバッグ」内に入れ、0.9重量%の塩化ナトリウム溶液に20分間浸した後、遠心分離機で3分間分離する。保持された液体の重量と当初の乾燥材料の重量との比が、吸収性材料の吸収性容量である。
蒸留水中の0.9重量%の2リットルの塩化ナトリウムを、24cm×30cm×5cmの寸法のトレイ内に注ぐ。液体の充填する高さは、約3cmとする。
ティバッグの袋の寸法は6.5cm×6.5cmであり、ティカン(Teekanne)(デゥッセルドルフ、ドイツ)から入手できる。この袋は標準の台所用プラスチックバッグシーリング装置(例えば、バクパック2プラス(VACPACK2 PLUS)(クラプス(Krups)、ドイツ)を有していて、ヒートシール可能である。
ティバッグを、慎重に部分的に切断して開けて、重さを量る。約0.200gの吸収性材料のサンプル(±0.005gで正確に重量が測定されている)を、ティバッグ内に入れる。次に、ティバッグをヒートシーラーで閉じる。これをサンプルティバッグと呼ぶ。空のティバッグをシールして、ブランク(blank)として用いる。
次に、サンプルティバッグとブランクティバッグとを食塩水の表面に置き、へら(spatula)を用いて約5秒間水中に入れて完全に濡らす(ティバッグは食塩水の表面に浮くだろうが、完全に濡れる)。タイマーを即座にスタートさせる。
20分間の浸し時間の後、サンプルティバッグとブランクティバッグとを食塩水から取り除き、バウクネクト(Bauknecht)WS130、ボッシュ(Bosch)772・NZK096、または同等の遠心分離機(230mmの直径)の中に置く。こうして、各バッグは遠心分離機のバスケットの外側の壁に張り付く。遠心分離機の蓋を閉めて、遠心分離機をスタートさせ、スピードが即座に1,400rpmまで増加した。遠心分離機が1,400rpmで安定したら、タイマーをスタートさせる。3分後、遠心分離機を止める。
サンプルティバッグとブランクティバッグとを取り除き、別々に重さを量る。
吸収性材料のサンプルに対するティバッグ遠心分離機容量(TCC)を、以下のように計算する。
TCC=[(遠心分離後のサンプルティバッグの重量)−(遠心分離後のブランクティバッグの重量)−(乾燥した吸収性材料の重量)]÷(乾燥した吸収性材料の重量)
また、構造または全体の吸収性用品の特定の部分も、測定することができる。これは、例えば「部分的な」切り取り(cut−outs)であり、すなわち、構造または全体の用品の部分をみて、切断を用品の全幅を横切って用品の縦軸の決めた点において行う。特に、上述した「股部領域」の規定によって、「股部領域容量」を測定することができる。他の切り取りを用いて、「基礎容量」(すなわち、用品の特定の部分の単位面積に含まれる容量)を測定することができる。単位面積のサイズに依存して(好ましくは2cm×2cm)、どのくらいの平均を行うかについて定義される。当然ながら、サイズが小さいほど、行う平均は少ない。
最終収容容量
吸収性用品の最終デザイン収容容量を決定または評価するために、多くの方法が提案されている。
本発明の状況においては、用品の最終収容容量は、個々の要素または材料の最終吸収性容量の合計であると仮定する。これらの個々の構成要素に対しては、種々の十分に確立された手法を、これらを比較の間ずっと一貫して用いる限り、利用することができる。例えば、超吸収性ポリマー(SAP)に対して開発され十分に確立されたティバッグ遠心分離機容量を、このようなSAP材料に用いることができるが、他にも用いることができる(上記を参照のこと)。
個々の材料についての容量が分かれば、全体の用品の容量は、これらの値(mL/g)と用品で使用される材料の重量とを掛け合わせて計算できる。
流動体の最終収容以外の専用の機能(functionality)を有する材料(例えば捕捉層など)については、最終収容容量を無視することができる。それは、このような材料は、実際のところ、専用の最終流動体収容材料と比較して容量値が非常に小さいか、または流動体がロードされないようになっていて流動体を他の最終収容材料へ放出するからである。
実施例および評価
分配材料
種々のデザインおよび材料特性を比較するために、2つの材料を用いて、通常のティッシュー、例えば、基礎重量が22.5g/m2で高湿潤強度のティッシュー(ストレップ(Strepp)、クロイツァウ(Kreuzau)、ドイツによって製造されNCBとして照会される)と取り替える。このようなティッシューの典型的な液体輸送特性を、表1に示す。
最初に、高流量分配(flux distribution)の材料を評価した(実施例1.1)。これは、ウェットレイされ化学的に結合された、基礎重量が150gsmで密度が0.094g/cm3の織物から出発して作製されており、以下の繊維のブレンドからなる。
−(繊維ブレンドの)90重量%の化学的に剛化してツイストしたセルロース(CS)(これは「CMC」の名称でウェヤーホイザー(Weyerhaeuser)社(米国)から市販されている)。
−(繊維ブレンドの)10重量%のユーカリ樹脂タイプの繊維。
これは、ポリアクリルアミド−グリオキサールの樹脂(サイテック(Cytec)工業(ウェストパターソン(West Patterson)、ニュージャージー、米国)によって、ペレッツ(Perez)TM631NCの商品名で販売される)の2重量%の繊維ブレンドによって結合されている。
次に、これに2つのロールの間で後形成処理を施す。ロールは、山(peaks)の重なり合う深さが0.2mmで、歯の幅が0.6mmで、1.0mmで離れている。より詳細は、EP出願96108427.4に記載されている。
さらに、熱的に接着させたウェットレイされた材料(実施例1.2)を、以下のものを用いて作製している。60重量%の化学的に剛化してツイストしたセルロース、上述の化学的に結合させた分配材料で用いたような30重量%の前記ユーカリ樹脂タイプの繊維、10重量%の偏心した、PE樹脂内に取り入れられた永久的な親水化剤(hydrophilizer)を有するPEのさや/PETのコアBiCo繊維(ヘキスト・セラニーズ(HOECHST CELANESE)(米国)によって、セルボンド(Celbond)▲R▼T255の名称で製造される)。通常のウェットレイの後、この織物を、オールストローム(Ahlstrom)社(米国)による通常のエアースルー結合技術によって、基礎重量が150mgsm、密度が0.11g/cm3で熱的に結合させる。
上述した垂直吸い上げテストを施しているときに、材料は表1に示すような結果を示した。
このように、実施例1.2は、実施例1.3の通常のティッシューに対して改善された性能を示すが、依然、実施例1.1の特に好ましい材料のティッシューよりは著しく劣っている。
一般的な用品の説明
本発明は広い範囲の用品に対して適用できるが、特有の利益が幼児用おむつの場合に、従って8ないし18kgの幼児用(「マキシ(MAXI)」サイズとも呼ばれる)のおむつに対して、実証されている。このような用品については、典型的な寸法は、パンパース ベイビー ドライ プラス マキシ/マキシ プラス(PAMPERS BABY DRY PLUS MAXI/MAXI PLUS)(プロクター アンド ギャンブルによって、ヨーロッパの様々な国であまねく販売されている)のそれらである。
使用中は、これらの用品のデザインは、腰部領域への延長部分を前側と後側とで比べたときに、本質的に対称的に合うようなものである。股部ポイントは、「ローディングポイント」と同じであり、(男子と女子の幼児の両方に対して)用品の中間部分の前側の腰部領域に向かって4.9cmで、前側のコアのエッジから17cmに位置する。結果として、股部領域は、吸収性コアの前側の腰部(0cmである)から後側(43.8cm)に向かって数え始めたときに、6.1cmから27.8cmに渡っている。
本発明を例証する用品は、通常これらの市販の用品から得られ、具体的な実施例で略述したように変更される。
これらの用品は、その収容コアに、約20gの通常の北部の軟材のエアーフェルトと、約10gの超吸収性材料(例えばストックハウゼン(Stockhausen)有限責任会社(ドイツ)から商品名ファボア エスエックスエム(FAVOR SXM)タイプ100で市販されている)とを収容する。超吸収性材料は、31mL/gの理論上の容量を有し、これは、エアーフェルトに対する4mL/gと一緒にして、約390mLのデザイン容量をこのような用品にもたらす。加えて、コアは、収容コアの上に25.4cmの長さ(前側のコアエッジから28cm離れた位置から始まって後側に向かう)に渡って横たわる「捕捉用パッチ」を備える。このパッチは、エアーレイされ化学的に処理して剛化されたセルロース材料(CS)(「CMC」の販売上の名称でウェヤーホイザー(Weyerhaeuser)社(米国)から供給される)からなり、約295g/m2の基礎重量を有する捕捉/分配層として機能する。本例示の場合には、これらの材料の最終収容容量はゼロに設定される。それは、流動体はこの捕捉/分配層から除去されて、この層は繰り返される流動体の流出に対して再ロードできる状態になると仮定されるからである(上記参照)。
コアのデザインは、SAPとエアーフェルトの混合物が(着用者に向かう方向で)純粋エアーフェルトの薄い層の上に横たわるようなものである。コアの形状は、殆ど矩形で438mm×115mmのサイズを有し、わずかに狭められた幅(102mm)を股部ポイントに有する。混合された層は、基礎重量についてプロファイルが測定され、縦方向の容量の分配プロファイルはほぼ以下の通りである。
第1の四半分(前側) 140mL
第2の四半分 130mL
第3の四半分 70mL
第4の四半分(後側) 50mL
合い具合の改善
最初のテストは、収容容量単独の再分配の効果を支持することを目指している。そうするために、「合い具合の調査(fit study)」を行い、2つの用品を、試験品を作製する設備で製造した。最初に、参照とする用品を、上述した市販の用品の複製(市販品とは捕捉用パッチがない点で異なる)を目指して作製した。
この用品を「リバースプロファイルされたデザインと比較した(実施例2.1)。このデザインは、容量のプロファイルが異なった調整をされているという点でのみ違っており、容量のプロファイルが以下のようになっている。
第1の四半分(前側) 120mL
第2の四半分 70mL
第3の四半分 60mL
第4の四半分(後側) 140mL
これらを「合い具合の調査」でテストする。そこでは、テスト用および参照用用品に人為的に合成尿をロードした。そして、経験のある母親による合い具合の評価(rating)を、乾燥したおむつおよび最初に150mL、次に300mLの合成尿をロードした場合のそれぞれについて、記録した。
それぞれの製品について、「全体としての」合い具合の評価、および「脚部の間での合い具合」の評価を、種々のロードに対して調査する。
評価は、0(良くない)ないし4(すばらしい)の段階に分類した。
用品を、17人の無作為に選んだ幼児に付けた。
これは明らかに、おむつのリバースドプロファイルのおむつと比べて、通常のプロファイルの劣った合い具合の評価を示している。
リバースプロファイリング(混合コア)の性能の影響
しかしながら、消費者は、合い具合の改善に対して性能を妥協することを望まない。性能に対する種々のデザインの影響を評価するために、用品を実験室のテストにおいて、非常に問題となるパラメーターである流動体の捕捉性能およびリウェットについて比較している
このテストのために、用品を本格的な試験ライン(pilot line)で製造し、1つの用品は、捕捉用パッチを熱的にエアースルー結合させた合成捕捉層と交換した点以外は最新の市販の用品のデザインを複製する参照用用品(実施例3.1)としている。合成捕捉層は、63%の偏心したPE/PPのBiCo繊維(コードがエセワ エックス ダナキオン エービー、ディーケー(ESEWA ex Danakion AB、DK))を37%の通常の南部の軟材のパルプと一緒に織物中へエアーレイして、これをエアースルー結合させて、密度を0.04g/cm3、基礎重量を120gsmとして作製している(実施例3.3)。次の用品は、実施例3.3と、実施例2.1で述べたリバース容量プロファイルとの組合わせとした。
第3の用品(実施例3.1)は、最後に述べたものと、実施例1.2で説明した熱的に結合させたウェットレイドの材料をさらに含む点で異なっていた。
これらのデータは、リバースプロファイリングはそれ自体、股部ゾーンに与える容量を少なくして流動体の分配を改善しているが、この利益は、リウェット性能が、特に用品の後側において良好でないことによって弱められることを示す。すでに改善された流動体分配材料を用いれば、この欠点は、流動体分配または捕捉性能に不利益に影響することなく、改善される。
通常のプロファイルされたコアでの分配材料の影響
良好な分配の材料の性能上の利益は、リバースプロファイルのコアにおいてさらに例証されることになる。この効果を明らかにするために、通常のおむつ(実施例4.2、実施例2.2と同じデザイン)を、通常のティッシューを改善された分配材料(実施例1で説明済)と交換している実施例4.1と比較している。
このように、改善された流動体分配材料は実際上性能を改善するが、流動体の分配を非常に限定された範囲までしか変化させない。
層構造のコア
本発明の利益を、超吸収性の/ふわふわした(fluff)混合コアを用いずにむしろ層構造を用いて試験ラインでコアが作製されたテストマトリックスにおいて、さらに示されている。
全体としてのデザインは実施例3におけるものと同じであるが、吸収性コアは異なってデザインされて作製されている。すなわち、均質にブレンドされた収容コアを、上述した形成後処理で変更され化学的に結合された分配材料の通常のティッシューのいずれかからなる層の間に15gの超吸収性粉末をはさんだ矩形の吸収性構造によって、交換している。超吸収性の積層物(laminate)は、接着剤スプレー積層化(glue spray lamination)技術によって、90mmの幅(中心に置かれる)を有していた。この技術は、上述のEP-A-0.695.541でより詳細に説明されている。
2つのデザイン(「平坦」と呼ぶ)については、積層物は用品の全体の長さに渡っており、超吸収性剤の基礎重量は355gsmであった。
2つのリバースプロファイルのデザインについては、積層物は前側と後側のコアのエッジの両方から500gsmの基礎重量で167mmの長さに渡って股部領域に向かって延びており、その結果、用品の中央部分の約130mmにおいて超吸収剤がない。後者(latter)は、前側に向かってずれているので、股部領域の一部は本質的に超吸収剤がない。
この表は、良好な分配材料の、用品の性能への有益な効果をさらに示す。表はさらに、ティッシューまたは高流量材料とは無関係に、流動体の分配は確かにリバースプロファイルのデザインによって影響を受けることも示す。しかし、明らかに、リウェットはティッシュー用品に対して大きく弱まっている。
これらの実験からの全体的な結論は、次のようにまとまられる。すなわち、好ましい用品は、股部ゾーンでの最終収容容量が殆どなく、良好な分配材料を有し、好ましくは高流量の流動体分配材料を有して、用品は依然、捕捉および/またはリウェットの値として測定される良好な流動体の取り扱い性能を示す。
Claims (26)
- 股部領域と1または複数の腰部領域とを備える吸収性コアを備えた吸収性用品であって、前記股部領域は前記1または複数の腰部領域よりも低い最終流動体収容能力を有し、前記股部領域は、垂直高さ12.4cmにおいて0.075g/cm2/秒を上回る流量を有する高流量液体分配材料をさらに備えることを特徴とする吸収性用品。
- 前記高流量液体分配材料は、垂直高さ12.4cmにおいて0.1g/cm2/秒を上回る流量を有することを特徴とする請求項1記載の吸収性用品。
- 前記高流量液体分配材料は、垂直高さ12.4cmにおいて0.15g/cm2/秒を上回る流量を有することを特徴とする請求項1または2記載の吸収性用品。
- 前記高流量液体分配材料は、垂直吸い上げテストにおいて規定される、12.4cmの垂直高さに到達する吸い上げ時間が120秒を下回ることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記高流量液体分配材料は、12.4cmの垂直高さに到達する吸い上げ時間が90秒を下回ることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記高流量液体分配材料は、12.4cmの垂直高さに到達する吸い上げ時間が50秒を下回ることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記股部領域の最終流動体収容基礎容量は、吸収性コアの平均の最終流動体収容基礎容量の0.9倍を下回ることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記股部領域の最終流動体収容基礎容量は、吸収性コアの平均の最終流動体収容基礎容量の0.7倍を下回ることを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記股部領域の最終流動体収容基礎容量は、吸収性コアの平均の最終流動体収容基礎容量の0.5倍を下回ることを特徴とする請求項1ないし8いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記股部領域の最終流動体収容基礎容量は、吸収性コアの平均の最終流動体収容基礎容量の0.3倍を下回ることを特徴とする請求項1ないし9いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記股部領域の部分的な最終流動体収容容量は、全体的なコアの最終流動体収容容量の49%を下回ることを特徴とする請求項1ないし10いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記股部領域の部分的な最終流動体収容量は、全体的なコアの最終流動体収容容量の41%を下回ることを特徴とする請求項1ないし10いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記股部領域の部分的な最終流動体収容量は、全体的なコアの最終流動体収容容量の23%を下回ることを特徴とする請求項1ないし10いずれか1項記載の吸収性用品。
- 股部領域の長さは全体の吸収性コアの長さの半分であることを特徴とする請求項1ないし13いずれか1項記載の吸収性用品。
- 吸収性コアの全体の最終収容容量の少なくとも80%をもたらす最終液体収容材料を備えることを特徴とする請求項1ないし14いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記最終液体収容材料は、吸収性コアの全体の最終収容容量の少なくとも90%をもたらすことを特徴とする請求項15記載の吸収性用品。
- 前記最終液体収容材料は、超吸収性ポリマーを備えることを特徴とする請求項15または16記載の吸収性用品。
- 前記最終液体収容材料は、超吸収性ポリマーを全く備えないことを特徴とする請求項15または16記載の吸収性用品。
- 前記最終液体収容材料は、連続気泡の吸収性発泡材料を備えることを特徴とする請求項15または16記載の吸収性用品。
- 前記吸収性発泡材料は、高内部相の水−油エマルションから得られることを特徴とする請求項19記載の吸収性材料。
- 前記股部領域の少なくとも50%の面積は、最終収容容量を本質的に全く含まないことを特徴とする請求項1ないし20いずれか1項記載の吸収性用品
- 前記最終収容容量の50%を下回る部分は、股部ゾーンから前方に用品の前半分に位置し、前記最終収容容量の50%を上回る部分は用品の後半分に位置することを特徴とする請求項1ないし21いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記最終収容容量の33%を下回る部分は、股部ゾーンから前方に用品の前半分に位置し、前記最終収容容量の67%を上回る部分は用品の後ろ半分に位置することを特徴とする請求項22記載の吸収性用品。
- 前記股部領域は4回目の流出に対して少なくとも0.6mL/秒の捕捉性能を有することを特徴とする請求項1ないし23いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記股部領域は180mgを下回る捕捉後コラーゲンリウェット性能を有することを特徴とする請求項1ないし24いずれか1項記載の吸収性用品。
- 前記股部領域は、剛化されたセルロース繊維、ユーカリ樹脂タイプの繊維および化学バインダー樹脂を含む化学的に結合されたウェットレイド織布の形成後処理によって得ることができる材料を備えることを特徴とする請求項1ないし25記載の吸収性用品。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/US1997/005234 WO1998043580A1 (en) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | Absorbent article with improved fluid distribution materials |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000510367A JP2000510367A (ja) | 2000-08-15 |
JP3784839B2 true JP3784839B2 (ja) | 2006-06-14 |
Family
ID=22260621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP54157598A Expired - Lifetime JP3784839B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | 改善された流動体分配材料を有する吸収性用品 |
Country Status (21)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6359192B1 (ja) |
EP (1) | EP0980231B1 (ja) |
JP (1) | JP3784839B2 (ja) |
KR (1) | KR20010005750A (ja) |
AT (1) | ATE229311T1 (ja) |
AU (1) | AU2428597A (ja) |
BR (1) | BR9714655A (ja) |
CA (1) | CA2284938A1 (ja) |
CO (1) | CO4650275A1 (ja) |
DE (1) | DE69717866T2 (ja) |
EG (1) | EG21960A (ja) |
ES (1) | ES2187772T3 (ja) |
HU (1) | HUP0002658A3 (ja) |
ID (1) | ID20395A (ja) |
IL (1) | IL132070A0 (ja) |
NO (1) | NO994651L (ja) |
PE (1) | PE21598A1 (ja) |
TR (1) | TR199902832T2 (ja) |
TW (1) | TW359609B (ja) |
WO (1) | WO1998043580A1 (ja) |
ZA (1) | ZA982257B (ja) |
Families Citing this family (33)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
MX241213B (es) * | 1998-04-28 | 2006-10-18 | Procter & Gamble | Articulos absorbentes que proporcionan ajuste mejorado cuando se mojan. |
US6713661B1 (en) | 1998-04-28 | 2004-03-30 | The Procter & Gamble Company | Absorbent articles providing improved fit when wet |
US6506960B1 (en) | 1998-06-29 | 2003-01-14 | The Procter & Gamble Company | Absorbent article comprising a liquid handling member having high suction and high permeability |
EP1096996A1 (en) | 1998-06-29 | 2001-05-09 | The Procter & Gamble Company | Device for absorbing or collecting a liquid |
EP1048276A1 (en) * | 1999-04-28 | 2000-11-02 | The Procter & Gamble Company | Method for applying a foamable movement obstruction agent to an absorbent member |
US6642430B1 (en) | 1999-04-28 | 2003-11-04 | The Procter & Gamble Company | Method for applying a foamable movement obstruction agent to an absorbent member |
US6979380B2 (en) | 2002-10-01 | 2005-12-27 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Three-piece disposable undergarment and method for the manufacture thereof |
US7220335B2 (en) * | 2002-10-01 | 2007-05-22 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Three-piece disposable undergarment with stretchable crotch member and method for the manufacture thereof |
US8043273B2 (en) | 2002-12-19 | 2011-10-25 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Disposable undergarment with a stretchable absorbent insert and method for the use thereof |
US7837665B2 (en) * | 2002-10-01 | 2010-11-23 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Three-piece disposable undergarment with folded crotch member |
US7749211B2 (en) * | 2002-10-18 | 2010-07-06 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Body conforming absorbent garment and methods for the use and manufacture thereof |
US20050109442A1 (en) * | 2003-11-24 | 2005-05-26 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Quick change gender specific forming surface and method of using same |
US8147472B2 (en) * | 2003-11-24 | 2012-04-03 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Folded absorbent product |
US7252730B2 (en) * | 2003-12-30 | 2007-08-07 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Method and apparatus for applying an elastic member |
US20050148968A1 (en) * | 2003-12-30 | 2005-07-07 | Schlinz Daniel R. | Disposable absorbent garment including a stretchable carrier layer |
US8241263B2 (en) | 2005-08-26 | 2012-08-14 | Medline Industries, Inc. | Absorbent article |
US8292863B2 (en) * | 2009-10-21 | 2012-10-23 | Donoho Christopher D | Disposable diaper with pouches |
US10117792B2 (en) | 2010-10-19 | 2018-11-06 | Medline Industries, Inc. | Absorbent articles and methods of manufacturing the same |
BR112013009496B8 (pt) | 2010-10-19 | 2023-03-21 | Medline Ind Inc | Sistemas de artigos absorventes |
US8945324B2 (en) | 2011-04-04 | 2015-02-03 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Process for making elastomeric absorbent garments to reduce absorbent bunching |
USD716938S1 (en) | 2011-10-19 | 2014-11-04 | Medline Industries, Inc. | Absorbent core |
US9308131B2 (en) | 2012-07-12 | 2016-04-12 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Containment pant |
US9192526B2 (en) * | 2012-07-12 | 2015-11-24 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Absorbent insert and containment system |
US9192524B2 (en) | 2012-07-12 | 2015-11-24 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Absorbent insert with positioning notch |
US9226862B2 (en) | 2012-07-12 | 2016-01-05 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Containment pant with positioning key |
US9198806B2 (en) | 2012-07-12 | 2015-12-01 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Containment pant |
US9198807B2 (en) | 2012-07-12 | 2015-12-01 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Containment pant |
US9486368B2 (en) | 2013-12-05 | 2016-11-08 | Medline Industries, Inc. | Disposable hygienic article with means for diagnostic testing |
US9375367B2 (en) | 2014-02-28 | 2016-06-28 | Medline Industries, Inc. | Fastener for an absorbent article |
US10226388B2 (en) | 2014-04-21 | 2019-03-12 | Medline Industries, Inc. | Stretch breathable protective absorbent article using tri-laminate |
US9622922B2 (en) | 2014-04-21 | 2017-04-18 | Medline Industries, Inc. | Stretch breathable protective absorbent article using bilaminate |
CN107072843B (zh) | 2014-11-25 | 2021-07-02 | 金伯利-克拉克环球有限公司 | 具有附连机构的护围短裤 |
EP3313344B1 (en) | 2015-06-25 | 2021-12-15 | The Procter & Gamble Company | Adult disposable absorbent articles and arrays of said articles comprising improved capacity profiles |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ZA892846B (en) * | 1988-04-21 | 1989-12-27 | Kimberly Clark Co | Absorbent products containing hydrogels with ability to swell against pressure |
US5098423A (en) | 1988-10-27 | 1992-03-24 | Mcneil-Ppc, Inc. | Low bulk disposable diaper |
IT1241592B (it) * | 1990-04-30 | 1994-01-19 | Faricerca Spa | Elemento assorbente perfezionato incorporante materiale assorbente idrogelificante e articolo assorbente comprendente tale elemento |
US4994037A (en) | 1990-07-09 | 1991-02-19 | Kimberly-Clark Corporation | Absorbent structure designed for absorbing body fluids |
US5234423A (en) | 1991-06-13 | 1993-08-10 | The Procter & Gamble Company | Absorbent article with elastic waist feature and enhanced absorbency |
US5147345A (en) | 1991-08-12 | 1992-09-15 | The Procter & Gamble Company | High efficiency absorbent articles for incontinence management |
DE69219705T2 (de) * | 1991-09-11 | 1997-11-27 | Kimberly Clark Co | Zusammengesetzte absorbierende Materialien und diese enthaltende absorbierende Gegenstände |
USH1420H (en) | 1992-04-30 | 1995-02-07 | Richardson; James W. | Method for attaching discrete, stretched elastic strands to predetermined isolated portions of disposable absorbent products |
ATE325592T1 (de) * | 1993-10-22 | 2006-06-15 | Procter & Gamble | Absorbierendes material mit einer porösen makrostruktur die absorbierende gelartikel aufweist |
EP0692232A1 (en) * | 1994-07-12 | 1996-01-17 | The Procter & Gamble Company | Absorbent structure comprising a back half section with a relatively high weight of absorbent gelling material |
ATE193196T1 (de) * | 1994-09-09 | 2000-06-15 | Procter & Gamble | Saugfähiges verbundmaterial und verfahren zu seiner herstellung |
US5549589A (en) | 1995-02-03 | 1996-08-27 | The Procter & Gamble Company | Fluid distribution member for absorbent articles exhibiting high suction and high capacity |
US5843852A (en) * | 1995-12-21 | 1998-12-01 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Absorbent structure for liquid distribution |
-
1997
- 1997-03-27 US US09/381,926 patent/US6359192B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-03-27 HU HU0002658A patent/HUP0002658A3/hu unknown
- 1997-03-27 WO PCT/US1997/005234 patent/WO1998043580A1/en not_active Application Discontinuation
- 1997-03-27 CA CA002284938A patent/CA2284938A1/en not_active Abandoned
- 1997-03-27 AT AT97919980T patent/ATE229311T1/de not_active IP Right Cessation
- 1997-03-27 IL IL13207097A patent/IL132070A0/xx unknown
- 1997-03-27 DE DE69717866T patent/DE69717866T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1997-03-27 ES ES97919980T patent/ES2187772T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1997-03-27 KR KR19997008821A patent/KR20010005750A/ko not_active Application Discontinuation
- 1997-03-27 AU AU24285/97A patent/AU2428597A/en not_active Abandoned
- 1997-03-27 EP EP97919980A patent/EP0980231B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-03-27 BR BR9714655-2A patent/BR9714655A/pt not_active Application Discontinuation
- 1997-03-27 TR TR1999/02832T patent/TR199902832T2/xx unknown
- 1997-03-27 JP JP54157598A patent/JP3784839B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1998
- 1998-03-17 ZA ZA982257A patent/ZA982257B/xx unknown
- 1998-03-25 PE PE1998000215A patent/PE21598A1/es not_active Application Discontinuation
- 1998-03-25 EG EG33698A patent/EG21960A/xx active
- 1998-03-26 CO CO98016984A patent/CO4650275A1/es unknown
- 1998-03-26 ID IDP980437A patent/ID20395A/id unknown
- 1998-04-09 TW TW87105324A patent/TW359609B/zh active
-
1999
- 1999-09-24 NO NO994651A patent/NO994651L/no not_active Application Discontinuation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU2428597A (en) | 1998-10-22 |
EG21960A (en) | 2002-04-30 |
NO994651D0 (no) | 1999-09-24 |
KR20010005750A (ko) | 2001-01-15 |
ATE229311T1 (de) | 2002-12-15 |
US6359192B1 (en) | 2002-03-19 |
ID20395A (id) | 1998-12-03 |
TW359609B (en) | 1999-06-01 |
BR9714655A (pt) | 2000-07-11 |
CO4650275A1 (es) | 1998-09-03 |
CA2284938A1 (en) | 1998-10-08 |
NO994651L (no) | 1999-11-26 |
MX9908877A (ja) | 1999-12-31 |
PE21598A1 (es) | 1999-08-26 |
HUP0002658A3 (en) | 2001-01-29 |
ES2187772T3 (es) | 2003-06-16 |
DE69717866T2 (de) | 2003-05-08 |
JP2000510367A (ja) | 2000-08-15 |
DE69717866D1 (de) | 2003-01-23 |
ZA982257B (en) | 1998-09-17 |
EP0980231B1 (en) | 2002-12-11 |
IL132070A0 (en) | 2001-03-19 |
EP0980231A1 (en) | 2000-02-23 |
WO1998043580A1 (en) | 1998-10-08 |
MX218709B (ja) | 2004-01-16 |
TR199902832T2 (xx) | 2000-09-21 |
HUP0002658A2 (hu) | 2000-12-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3784839B2 (ja) | 改善された流動体分配材料を有する吸収性用品 | |
US6278037B1 (en) | Absorbent article having improved comfort during use by improved fit even when loaded and improved rewet performance | |
CA2616901C (en) | Flexible absorbent article with improved body fit | |
US6746976B1 (en) | Thin until wet structures for acquiring aqueous fluids | |
CA2616903C (en) | Flexible absorbent article with improved body fit | |
US6437213B1 (en) | Absorbent article having improved fluid acquisition performance | |
JP3872109B2 (ja) | 改良された流体獲得性能を有する吸収性製品 | |
JP3771276B2 (ja) | 改善された適合性により、負荷状態でも使用中の改善された快適性を有し、且つ改善された戻り濡れ特性を有する吸収体製品 | |
MXPA99008876A (en) | Absorbent article having improved fluid acquisition performance | |
MXPA99008874A (en) | Absorbent article having improved comfort during use by improved fit even when loaded and improved rewet performance | |
CZ340999A3 (cs) | Absorpční výrobek obsahující materiály se zlepšeným rozdělováním tekutin |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060316 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090324 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100324 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100324 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110324 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120324 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130324 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130324 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140324 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |